JP3107814U - 割ピン割りプライヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】
割ピンの足を60°に開脚するのが困難で熟練を必要とし、割ピンの足の開脚角度にバラツキが発生して、製品品質が安定し難いといった問題、また、割ピン割り作業は意外に作業時間を要し、更に、手指先に傷を受け易い等々の問題を解決する工具を提供する。
【解決手段】
一般市販品のプライヤと基本的に同様に本体、くわえ部および柄部で構成され、相対向するくわえ部の一方の先端部の内側に、断面が正三角形の棒状に加工した三角状チップを固着し、また、対向するくわえ部の他の一端の内側には、ドリル加工等で割ピンの頭部サイズの窪みを形成する。三角状チップの先端を割ピンの切れ目に当て、割ピンの頭部をくわえ部の窪みに嵌めて、プライヤの柄部を三角状チップの先端が割ピンの根元に達するまで握り締めることにより、割ピンの足が三角状チップに沿って60°の角度で折り曲げられV字状に開脚成形できる。
【選択図】図1
割ピンの足を60°に開脚するのが困難で熟練を必要とし、割ピンの足の開脚角度にバラツキが発生して、製品品質が安定し難いといった問題、また、割ピン割り作業は意外に作業時間を要し、更に、手指先に傷を受け易い等々の問題を解決する工具を提供する。
【解決手段】
一般市販品のプライヤと基本的に同様に本体、くわえ部および柄部で構成され、相対向するくわえ部の一方の先端部の内側に、断面が正三角形の棒状に加工した三角状チップを固着し、また、対向するくわえ部の他の一端の内側には、ドリル加工等で割ピンの頭部サイズの窪みを形成する。三角状チップの先端を割ピンの切れ目に当て、割ピンの頭部をくわえ部の窪みに嵌めて、プライヤの柄部を三角状チップの先端が割ピンの根元に達するまで握り締めることにより、割ピンの足が三角状チップに沿って60°の角度で折り曲げられV字状に開脚成形できる。
【選択図】図1
Description
本考案は、ローラ軸等の部品結合の一手段として用いられる丸棒状ピンや段付ピンの先端部に、抜け止めのために設けられる割ピンのピン割り作業の効率化および作業品質の均質化を図るための工具の構造に関するものである。
産業用制御機器や家電用各種機器などの部品結合の手段として丸棒状ピンや段付ピンがあるが、該ピンの抜け止め防止のため割ピンが多用されている。この割ピンの足の割り作業(以下、「割ピン割り作業」と称する。)では、割ピンの足を60°に開脚するのが最もよいのであるが、この割ピンの足を60°に開脚するのが困難であり熟練を必要としている。
割ピン割り作業は、−(マイナス)ドライバーや、その先端をナイフエッジ状に加工した棒状工具を押し入れて、ピンの回転を手指で抑制しながら、割ピンの足を左右に折り曲げる。例えば、図7に示すように、棒状工具13又はドライバー等の先端を割ピン11の足に押し入れて、左右に角度30°で折り曲げ、割ピン11の足を角度60°のV字状に開脚成形するのである。
また、棒状工具を押し入れる時は、割ピンが下方に抜けないように、また、棒状工具を左右に動かし、割ピンの足を左右に角度30°で折り曲げる時は、ピンが回転しないように手指を添えて作業を行わなければならない。
この作業には、指先に力を必要とし、左右同角度での折り曲げを目視感覚で行うため、割ピンの足の開脚角度にバラツキが発生して、製品品質が安定し難いといった問題があった。また、この割ピン割り作業では、意外に作業時間を要し、更に、手指先に傷を受け易い等々の問題があった。
この作業には、指先に力を必要とし、左右同角度での折り曲げを目視感覚で行うため、割ピンの足の開脚角度にバラツキが発生して、製品品質が安定し難いといった問題があった。また、この割ピン割り作業では、意外に作業時間を要し、更に、手指先に傷を受け易い等々の問題があった。
このため従来から割ピン曲げ工具の改良がなされている(例えば、特許文献1)。この中には、プライヤの形状自体を工夫したり、また、プライヤのくわえ部を工夫したりするものもある(特許文献2乃至特許文献6)。
しかしながら、いずれの工具も、割ピンの足を60°にV字状に開脚するのには適切な工具ではなかった。
しかしながら、いずれの工具も、割ピンの足を60°にV字状に開脚するのには適切な工具ではなかった。
本考案は、上述したような問題点、すなわち、割ピン割り作業は割ピンの足を60°に開脚するのが困難で熟練を必要とし、割ピンの足の開脚角度にバラツキが発生して、製品品質が安定し難いといった問題、また、割ピン割り作業は意外に作業時間を要し、更に、手指先に傷を受け易い等々の問題を解決することを目的としてなされた。
従って、本考案は、割ピン割り作業の効率を高め、均質な加工形状を確保しつつ、かつ、安全に作業が遂行することができる割ピン割りプライヤ工具を提供することを目的とする。
従って、本考案は、割ピン割り作業の効率を高め、均質な加工形状を確保しつつ、かつ、安全に作業が遂行することができる割ピン割りプライヤ工具を提供することを目的とする。
本考案者は、割ピン割り作業の安全性、効率性の検討を行い、また、割ピンの足の開脚角度にバラツキを無くすべく工具の改良を重ねた結果、本考案を完成した。
本考案の第1の観点によれば、「相対向するくわえ部の一先端部の内側に突起を備え、この突起の形状が2辺の挟角60°の凸部を少なくとも一つ有する多角形を断面とする角柱であり、60°の凸部がくわえ部の内面の垂線方向に位置するように突起が配設され、かつ、他の先端部の内側に少なくともひとつの窪み部(凹部)を備えているプライヤ」が提供される。
ここで、60°というのは、割ピンの足の割り角度(両足を折れ曲げた時の足の開き角度)が60°の仕様に準ずるもので、割ピンの割り角度が60°に規制されない場合には、該当する規格に準じた角度の突起を形成することになる。
また、くわえ部の他端の内側に窪み部(凹部)を設けることとしたのは、この窪み部に割ピンの頭を係止させるためである。また、少なくともひとつの窪み部としたのは、作業上の制約で、割ピンの頭をくわえ部の先端でしかつかめない場合を考慮し、窪み部を複数設けておくのである。突起の形状が角柱であり、60°という鋭角な部位が一直線上に位置するため、前記窪み部も対応する一直線上に配設されることになる。
また、上述の突起は、くわえ部に螺子で装着するか、又は、ロー付け等の手段で固着することにより配設する。或いは、プライヤの腕部から一体成形により製作することも可能である。
本考案の第2の観点によれば、「相対向するくわえ部の一先端部の内側に突起を備え、この突起の形状が二等辺三角形を断面とする角柱であり、頂角がくわえ部の内面の垂線方向に位置するように突起が配設され、かつ、他の先端部の内側に少なくともひとつの窪み部(凹部)を備えているプライヤ」が提供される。
この第2の観点によると、個人差がなく、割ピンの足が左右に均等の角度でV字状に折り曲げることができるのである。
本考案の第3の観点によれば、第1の観点又は第2の観点において、くわえ部の一先端部に螺子通し穴及び段付部が設けられ、かつ、該突起のくわえ部に接する面に螺子穴が設けられ、該突起の装着方向を可変とする割ピン割りプライヤ」が提供される。
この第3の観点によると、突起の装着方向を変えることができるため、構成部品の内部にプライヤを差し込んで割ピン割り作業を行う場合において、割ピンの足の曲げる方向が差し込んだプライヤの長手方向又は長手方向の直角方向のいずれにも対応することができるのである。
なお、プライヤのサイズは、組立品やピンのサイズにより、当然に異なってくるものであり、本考案に係る割ピン割りプライヤの突起及び窪み部の形状と相似形的なものも本考案の意図する範疇である。
本考案に係る割ピンの割りプライヤを使用することにより、以下に述べる効果が得られる。
先ず、本考案に係る割ピン割りプライヤを使用することで、熟練者でなくても割ピンの足を所定の角度(例えば60°)に開脚する、言い換えれば、左右同角度で折り曲げる操作が容易に行えることができるという効果がある。個人差がなく均質な角度でピン割り作業を行えるのである。これは、本考案に係る割ピン割りプライヤのくわえ部の三角状チップに沿って折れ曲げられ、割ピンの足がV字状に所定の角度で開脚成形されるためである。
先ず、本考案に係る割ピン割りプライヤを使用することで、熟練者でなくても割ピンの足を所定の角度(例えば60°)に開脚する、言い換えれば、左右同角度で折り曲げる操作が容易に行えることができるという効果がある。個人差がなく均質な角度でピン割り作業を行えるのである。これは、本考案に係る割ピン割りプライヤのくわえ部の三角状チップに沿って折れ曲げられ、割ピンの足がV字状に所定の角度で開脚成形されるためである。
次に、本考案に係る割ピン割りプライヤを使用することで、割ピンの脱落防止といった効果がある。これは、本考案に係る割ピン割りプライヤでは、割ピン頭部を窪み部(凹部)に嵌め込むため割ピンが脱落することがないからである。このため、ピンの脱落防止のために手指を添える必要がなく、また、割ピン頭部を窪み部(凹部)に嵌め込むことでピンが回転するといったことがなく、ピンの回転を抑制するために手指を添える必要もない。
また、本考案に係る割ピン割りプライヤを使用することで、割ピン割り作業を行う者の作業負荷が軽減されるといった効果がある。すなわち、割ピン割り作業はプライヤのくわえ部で行うため、作業者は、プライヤの柄部を握り締める操作でよく、てこの原理から大きな力を必要としないからである。
さらに、本考案に係る割ピン割りプライヤを使用することで、割ピン割り作業は、短時間で安定した品質を提供できるとともに、安全な作業方法を提供できるのである。
以下、本考案を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
先ず、本考案の実施形態の一例を図面を示しながら詳細に説明する。
図1は、本考案に係る割ピン割りプライヤの一実施形態を示す。図1に示すように、本実施形態は、一般市販品のプライヤと基本的に同等な構成で、プライヤ本体部1、くわえ部(2a,2b)および柄部3により構成される。相対向するくわえ部の一方の先端部2aの内側に、断面が正三角形の棒状に加工した三角状チップ4をロー付けで固着せしめ、また、対向するくわえ部のもう一方の先端部2bの内側に、ドリル加工等で割ピンの頭部が嵌め込める程度のサイズの窪み部(凹部)5を形成させている。
図1は、本考案に係る割ピン割りプライヤの一実施形態を示す。図1に示すように、本実施形態は、一般市販品のプライヤと基本的に同等な構成で、プライヤ本体部1、くわえ部(2a,2b)および柄部3により構成される。相対向するくわえ部の一方の先端部2aの内側に、断面が正三角形の棒状に加工した三角状チップ4をロー付けで固着せしめ、また、対向するくわえ部のもう一方の先端部2bの内側に、ドリル加工等で割ピンの頭部が嵌め込める程度のサイズの窪み部(凹部)5を形成させている。
図2は、本考案に係る割ピン割りプライヤの先端部側から見たくわえ部の先端形状を示す図である。相対向するくわえ部の一方の先端部2aの内側に設けた三角状チップ4の先端が、他方のくわえ部2bに接した状態を示している。
図3は、本考案に係る割ピン割りプライヤを使用した割ピン割り作業の様子を示す図である。より詳しく述べると、ローラが軸(ピン)10で保持された構成部品12の部品結合に割ピン11が用いられており、その割ピン11の足をV字状に開脚成形する作業の様子を示すものである。以下、割ピン割り作業を詳細に説明する。
先ず、ローラがピン10で保持される構成部品12のピン10に挿入されている割ピン11の足を適宜な規程の長さに切断する。次に、ピン10より突出した割ピン11の切れ目に三角状チップ4の先端を当て、割ピン11の頭部をくわえ部の窪み部5に嵌めて、プライヤ柄部3を三角状チップ4の先端が割ピン11の根元に達するまで握り締める。
上述の操作により、割ピンの足が、三角状チップに沿って60°の角度で折り曲げられ、V字状に開脚成形される。
次に、本考案に係る割ピン割りプライヤの他の実施形態について以下に説明する。
図4は、本考案に係る割ピン割りプライヤの実施例2の形態を示す外観図である。この実施例2のプライヤの基本構成は、実施例1と同様に、プライヤ本体部1、くわえ部(2a,2b)および柄部3により構成される。相対向するくわえ部の一先端部2aに螺子通し穴7と段付部6を設け、螺子穴8が加工された三角状チップ4を段付部6に沿って螺子9で固着する。
また、実施例1と同様に、くわえ部の他の一先端部2bの内側には、ドリル加工等で割ピンの頭部が嵌め込める程度のサイズの窪み部(凹部)5を3個形成させている。
図4は、本考案に係る割ピン割りプライヤの実施例2の形態を示す外観図である。この実施例2のプライヤの基本構成は、実施例1と同様に、プライヤ本体部1、くわえ部(2a,2b)および柄部3により構成される。相対向するくわえ部の一先端部2aに螺子通し穴7と段付部6を設け、螺子穴8が加工された三角状チップ4を段付部6に沿って螺子9で固着する。
また、実施例1と同様に、くわえ部の他の一先端部2bの内側には、ドリル加工等で割ピンの頭部が嵌め込める程度のサイズの窪み部(凹部)5を3個形成させている。
また、図5は、実施例2の割ピン割りプライヤの先端部側から見たくわえ部の先端形状を示す図である。図5に示すように、三角状チップ4には螺子穴8が加工されており、三角状チップ4は、くわえ部の先端部に設けた螺子通し穴7を通して、螺子9でくわえ部に装着されている。また、窪み部5を3個設けている。前述したように、複数の窪み部とするのは、作業上の制約で、割ピンの頭をくわえ部の先端でしかつかめない場合を考慮したものである。三角状チップ4で60°という鋭角な部位が一直線上に位置するため、窪み部5も対応する一直線上、この図の場合は、プライヤの長手方向の直角方向に配設されている(図5中、破線で示されている)。
また、図6は、実施例2の割ピン割りプライヤのくわえ部の側面図である。図6に示すように、くわえ部に設けられた段付部6に沿って、螺子穴8が加工された三角状チップ4が、くわえ部の先端部に設けた螺子通し穴7を通して、螺子9でくわえ部に装着されている。
ここで、三角状チップ4の底面の縦、横の寸法を同一とすることにより、三角状チップのエッジの装着方向をプライヤの長手方向又は長手方向の直角方向いずれの方向でも装着可能としている。また、段付部6に沿って三角状チップ4を螺子9で装着するため、ぐらつきが無く、装着変えが可能となる。なお、三角状チップ4のぐらつきを抑止する手段として、三角状チップ4とくわえ部2aに嵌合部を設けることも可能である。しかし、段付部を設ける方が、嵌合部を設けるより加工が容易である。
割ピンは部品結合の手段として、産業用制御機器や家電用各種機器に多用されている。従って、本考案に係る割ピンの割りプライヤは、あらゆる分野の同種の組立作業に利用でき、組立作業の安全性の向上、品質の向上に寄与することができる。
1 プライヤ本体部
2a,2b くわえ部
3 柄部
4 三角状チップ
5 窪み部(凹部)
6 段付部
7 螺子通し穴
8 螺子穴
9 螺子
10 軸(ピン)
11 割ピン
12 構成部品
13 棒状工具
2a,2b くわえ部
3 柄部
4 三角状チップ
5 窪み部(凹部)
6 段付部
7 螺子通し穴
8 螺子穴
9 螺子
10 軸(ピン)
11 割ピン
12 構成部品
13 棒状工具
Claims (3)
- 相対向するくわえ部の一先端部の内側に突起を備え、前記突起の形状が2辺の挟角60°の凸部を少なくとも一つ有する多角形を断面とする角柱であり、前記60°の凸部が前記くわえ部の内面の垂線方向に位置するように突起が配設され、かつ、他の先端部の内側に少なくともひとつの窪み部(凹部)を備えたことを特徴とするプライヤ。
- 相対向するくわえ部の一先端部の内側に突起を備え、前記突起の形状が二等辺三角形を断面とする角柱であり、頂角が前記くわえ部の内面の垂線方向に位置するように突起が配設され、かつ、他の先端部の内側に少なくともひとつの窪み部(凹部)を備えたことを特徴とするプライヤ。
- 前記請求項1又は2記載のプライヤにおいて、前記くわえ部の一先端部に螺子通し穴及び段付部が設けられ、かつ、前記突起の前記くわえ部に接する面に螺子穴が設けられ、前記突起の装着方向を可変としたことを特徴とする割ピン割りプライヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004005580U JP3107814U (ja) | 2004-09-21 | 2004-09-21 | 割ピン割りプライヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004005580U JP3107814U (ja) | 2004-09-21 | 2004-09-21 | 割ピン割りプライヤ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3107814U true JP3107814U (ja) | 2005-02-17 |
Family
ID=43270513
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004005580U Expired - Lifetime JP3107814U (ja) | 2004-09-21 | 2004-09-21 | 割ピン割りプライヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3107814U (ja) |
-
2004
- 2004-09-21 JP JP2004005580U patent/JP3107814U/ja not_active Expired - Lifetime
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Legal Events
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