JP2758965B2 - テトリルータンパク質コンジュゲート - Google Patents
テトリルータンパク質コンジュゲートInfo
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- JP2758965B2 JP2758965B2 JP2074972A JP7497290A JP2758965B2 JP 2758965 B2 JP2758965 B2 JP 2758965B2 JP 2074972 A JP2074972 A JP 2074972A JP 7497290 A JP7497290 A JP 7497290A JP 2758965 B2 JP2758965 B2 JP 2758965B2
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- tetrile
- protein
- protein conjugate
- tetriru
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- Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はテトリル−タンパク質コンジュゲートに関す
るものである。本発明により得られるテトリル−タンパ
ク質コンジュゲートは、爆薬の一種であるテトリルを血
中又は大気中から免疫測定法によって高感度に検知する
ために用いられる抗テトリル抗体を作成するための免疫
原として有用である。
るものである。本発明により得られるテトリル−タンパ
ク質コンジュゲートは、爆薬の一種であるテトリルを血
中又は大気中から免疫測定法によって高感度に検知する
ために用いられる抗テトリル抗体を作成するための免疫
原として有用である。
従来の技術 キャピラリーガスクロマトグラフィーの検出方法を用
いたテトリルの高感度検知が、フレデリック・ベルキ
ン、リチャード・W・ビショップ及びマイケル・V・シ
ーリーら(ジャーナル・オブ・クロマトグラフィック・
サイエンス、24巻、12月、1985)によって報告されてい
るように、近年、抗体を利用した免疫的測定法により極
微量物質の検出方法が開発されている。
いたテトリルの高感度検知が、フレデリック・ベルキ
ン、リチャード・W・ビショップ及びマイケル・V・シ
ーリーら(ジャーナル・オブ・クロマトグラフィック・
サイエンス、24巻、12月、1985)によって報告されてい
るように、近年、抗体を利用した免疫的測定法により極
微量物質の検出方法が開発されている。
この検出方法によれば、ある目的物質に特異的に結合
する抗体を用いて、様々なものの混合物の中から目的物
質を検出できる。例えば、爆薬物の一種であるテトリル
も免疫学的方法で検出が可能となれば、夾雑物による測
定感度の低下を防ぐことができる。
する抗体を用いて、様々なものの混合物の中から目的物
質を検出できる。例えば、爆薬物の一種であるテトリル
も免疫学的方法で検出が可能となれば、夾雑物による測
定感度の低下を防ぐことができる。
発明が解決しようとする課題 従来の技術であるキャピラリーガスクロマトグラフィ
ーでは、測定するサンプルに夾雑物が含有されている
と、測定感度が低下したり目的検知物質以外のものが検
出される可能性があり、目的物を正確に検出することが
できない。
ーでは、測定するサンプルに夾雑物が含有されている
と、測定感度が低下したり目的検知物質以外のものが検
出される可能性があり、目的物を正確に検出することが
できない。
又現在までのところ、テトリルと特異的な結合する抗
体はその免疫原が開発されていなかったため、作製され
ていない。
体はその免疫原が開発されていなかったため、作製され
ていない。
課題を解決するための手段 本発明は、テトリルのN位のニトロ基を還元して得ら
れる下記構造のテトリル誘導体をタンパク質と結合させ
たテトリル−タンパク質コンジュゲートを提供すること
によって、かかる従来の課題を解決するものである。
れる下記構造のテトリル誘導体をタンパク質と結合させ
たテトリル−タンパク質コンジュゲートを提供すること
によって、かかる従来の課題を解決するものである。
作 用 特定の物質に特異的に結合するモノクロール抗体、抗
血清などの抗体は、この特定の物質を免疫原として動物
に注射することによって作ることができる。
血清などの抗体は、この特定の物質を免疫原として動物
に注射することによって作ることができる。
以下の構造式で示されるテトリル誘導体とタンパク質
とのコンジュゲートを免疫原とし、マウスを免疫感作動
物といて免疫することにより得られる抗体は、テトリル
に対して高いアフィニティーを有し特異的に結合するの
で、テトリルの極微量検出が可能となる。
とのコンジュゲートを免疫原とし、マウスを免疫感作動
物といて免疫することにより得られる抗体は、テトリル
に対して高いアフィニティーを有し特異的に結合するの
で、テトリルの極微量検出が可能となる。
実施例 本発明の一実施例としてテトリルを使用し、そのN位
のニトロ基を還元することによりテトリル誘導体を作製
した後、この誘導体をスペーサーを介してタンパク質と
結合させてコンジュゲートとし、これを免疫原とした。
のニトロ基を還元することによりテトリル誘導体を作製
した後、この誘導体をスペーサーを介してタンパク質と
結合させてコンジュゲートとし、これを免疫原とした。
この還元方法には、ニトロ基を選択的に還元する硫化
水素を利用したものが適当である。
水素を利用したものが適当である。
結合させるタンパク質は、免疫応答性の高いものが望
ましい。この点で好適なタンパク質としてチキン由来の
γ−グロブリン(CGG)を用いることが好ましい。
ましい。この点で好適なタンパク質としてチキン由来の
γ−グロブリン(CGG)を用いることが好ましい。
免疫原が分子量数万のタンパク質などの場合はそのま
ま注射できるが、低分子(ハプテン)の場合は、適当な
タンパク質にこれを結合させて疑似的に分子量を高くし
た免疫原とし、これを注射する必要がある。
ま注射できるが、低分子(ハプテン)の場合は、適当な
タンパク質にこれを結合させて疑似的に分子量を高くし
た免疫原とし、これを注射する必要がある。
以下、本発明の一実施例についてより詳細に説明す
る。
る。
(イ)テトリル誘導体の作製方法 テトリル100mgを200mlエタノールに溶かし、更に10ml
のアンモニア水を加えた後、これに硫化水素をテトリル
のモル数の3倍以上溶解させた。
のアンモニア水を加えた後、これに硫化水素をテトリル
のモル数の3倍以上溶解させた。
この溶液を撹拌しながら60℃で24時間反応させた。
反応後、溶液を高速液体クロマトグラフィー(HPLC)
にかけ、テトリル誘導体を精製した。
にかけ、テトリル誘導体を精製した。
(ロ)テトリル−タンパク質コンジュゲートの作製方法 上述の(イ)で得たテトリル誘導体の25.0mgを0.5N塩
酸200μlに溶解し、リン酸バッファー溶液(PBS〔pH7.
0、H3PO4:0.1M、NaCl:0.1M)5mlで希釈した。
酸200μlに溶解し、リン酸バッファー溶液(PBS〔pH7.
0、H3PO4:0.1M、NaCl:0.1M)5mlで希釈した。
この溶液に、SPDP(ファルマシア社製)12.5mlを1ml
のエタノールに溶解した溶液を混合して30分撹拌した。
薄層クロマトグラフィー(TLC〔シリカゲル、展開溶
媒:アンモニア飽和、メタノール/クロロフォルム=5/
95、紫外光の吸収で判別〕)上で、SPDPのスポットが消
失したのを確認した(TET−SPDP)。
のエタノールに溶解した溶液を混合して30分撹拌した。
薄層クロマトグラフィー(TLC〔シリカゲル、展開溶
媒:アンモニア飽和、メタノール/クロロフォルム=5/
95、紫外光の吸収で判別〕)上で、SPDPのスポットが消
失したのを確認した(TET−SPDP)。
γ−グロブリン(CGG)300mgをリン酸バッファー溶液
(PBS)の50mlに溶かし、これにSPDP溶液(溶媒エタノ
ール、11.1mg/ml)4.5mlを滴下した。常温で12時間撹拌
後、セファデックスG25充填カラム質(ファルマシア社
製、直径4cm×長さ50cm、流速7.2ml/min)でゲル濾過し
た。
(PBS)の50mlに溶かし、これにSPDP溶液(溶媒エタノ
ール、11.1mg/ml)4.5mlを滴下した。常温で12時間撹拌
後、セファデックスG25充填カラム質(ファルマシア社
製、直径4cm×長さ50cm、流速7.2ml/min)でゲル濾過し
た。
ジチオスレイトール(DTT)100mM、リン酸バッファー
溶液(PBS)2.0mlを上記の流出液に添加し、還元させ
た。
溶液(PBS)2.0mlを上記の流出液に添加し、還元させ
た。
これをゲル濾過した後、溶液100mlにTET−SPDP溶液を
徐々に加え、30分後にゲル濾過した。
徐々に加え、30分後にゲル濾過した。
この結果、CGG1分子当り10.3分子のテトリルが導入さ
れたテトリル−タンパク質コンジュゲート(TET−CGG)
を得ることができた。
れたテトリル−タンパク質コンジュゲート(TET−CGG)
を得ることができた。
発明の効果 本発明によれば、抗テトリル抗体を作製するための免
疫原として有効なテトリル−タンパク質コンジュゲート
を得ることができる。
疫原として有効なテトリル−タンパク質コンジュゲート
を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 J.Chem.Soc.B.,Vo l.3 p.277−291(1968) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 243/22,241/02 C07K 16/00 CA(STN) REGISTRY(STN)
Claims (2)
- 【請求項1】下記の構造を有するテトリル誘導体がタン
パク質と結合していることを特徴とするテトリル−タン
パク質コンジュゲート。 - 【請求項2】タンパク質がチキンγ−グロブリンである
ことを特徴とする請求項1記載のテトリル−タンパク質
コンジュゲート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2074972A JP2758965B2 (ja) | 1990-03-25 | 1990-03-25 | テトリルータンパク質コンジュゲート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2074972A JP2758965B2 (ja) | 1990-03-25 | 1990-03-25 | テトリルータンパク質コンジュゲート |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03275658A JPH03275658A (ja) | 1991-12-06 |
JP2758965B2 true JP2758965B2 (ja) | 1998-05-28 |
Family
ID=13562720
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2074972A Expired - Fee Related JP2758965B2 (ja) | 1990-03-25 | 1990-03-25 | テトリルータンパク質コンジュゲート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2758965B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5413739A (en) * | 1992-12-22 | 1995-05-09 | Coleman; James P. | Electrochromic materials and displays |
US5754329A (en) * | 1992-12-22 | 1998-05-19 | Monsanto Company | Electrochromic display laminates |
WO1997023578A1 (en) * | 1995-12-26 | 1997-07-03 | Monsanto Company | Electrochromic tin oxide |
US5876633A (en) * | 1995-12-26 | 1999-03-02 | Monsanto Company | Electrochromic metal oxides |
US5891511A (en) * | 1995-12-26 | 1999-04-06 | Monsanto Company | Addition of color to electrochromic displays |
-
1990
- 1990-03-25 JP JP2074972A patent/JP2758965B2/ja not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
J.Chem.Soc.B.,Vol.3 p.277−291(1968) |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03275658A (ja) | 1991-12-06 |
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