JP2010189414A - サイトキサン抗体及びイムノアッセイ - Google Patents
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Abstract
【課題】化学療法中の、最適な薬物濃度を素早く測定するために、ヒトの生物学的なサンプル中の、活性なサイトキサン代謝産物の存在を決定し、及び/又はその量を定量するための免疫学的アッセイが必要とされる。
【解決手段】保護アルデヒドを持つ、シクロホスファミドの活性な代謝産物の新規な結合体、及び試薬及びその免疫原並びにこれらの免疫原によって発生させたモノクローナル抗体を提供する。該試薬及びその免疫原は、シクロホスファミドにより治療すべき患者中の、シクロホスファミドの活性な代謝産物を追跡するための、イムノアッセイにおいて有用である。
【選択図】なし
【解決手段】保護アルデヒドを持つ、シクロホスファミドの活性な代謝産物の新規な結合体、及び試薬及びその免疫原並びにこれらの免疫原によって発生させたモノクローナル抗体を提供する。該試薬及びその免疫原は、シクロホスファミドにより治療すべき患者中の、シクロホスファミドの活性な代謝産物を追跡するための、イムノアッセイにおいて有用である。
【選択図】なし
Description
本発明は、化学療法中の、最適な薬物濃度を素早く測定するために、ヒトの生物学的なサンプル中の、活性なサイトキサン代謝産物の存在を決定し、及び/又はその量を定量するための免疫学的アッセイの分野に関連する。
癌とは、身体の一部における細胞が、制御不能な状態で成長し始めた場合の、共通した発育形質を持つ、一群の悪性腫瘍を説明するのに使用される用語である。多くの癌は、腫瘍として形成されるが、血液中にも現れ、これらが成長する他の組織を循環する可能性がある。悪性の癌は、最も一般的には、外科手術、化学療法及び/又は放射線療法の組合せによって治療される。特定の癌を治療するのに使用される治療の型は、悪性癌の型及びそれが診断された際のその段階を包含する幾つかのファクタに依存する。
サイトキサン(Cytoxan)は、かなり一般的に使用されている細胞毒性薬剤の一つである。一般的化学名が、シクロホスファミドである、この化学療法剤は、下式Iを有する:
サイトキサン(Cytoxan)は、かなり一般的に使用されている細胞毒性薬剤の一つである。一般的化学名が、シクロホスファミドである、この化学療法剤は、下式Iを有する:
このシクロホスファミドは、下式II-Aで表される活性4-ヒドロキシシクロホスファミド(HCY)を投与するためのプロ-ドラッグである:
上記式Iの化合物、シクロホスファミドは、このシクロホスファミドを治療剤として患者に投与した場合には、血流中で式II-Aの化合物に代謝される。活性成分としての、式II-Aの化合物は、その互変異性形状の、下式II-Bで示されるアルドホスホラミドと共に存在する:
該式II-Aの化合物及びその互変異性体、即ち式II-Bの化合物両者は、活性成分であるが、血流外では不安定な化合物である。従って、患者に該式II-A及び式II-Bの化合物を投与するためには、これらの化合物を、シクロホスファミドとして投与する必要がある。
該式II-Aの化合物及びその互変異性体、即ち該式II-Bの化合物は、不安定であるので、その存在を検出するためのイムノアッセイは、実用的ではない。イムノアッセイによって、該式II-Aの化合物及び/又はその互変異性体、即ち該式II-Bの化合物の、患者の血流中における存在を決定し、及び/又は該患者を治療するためには、該活性種、即ち該式II-A及び式II-Bの化合物をトラップする必要があった。これは、該式II-Bの化合物中に存在する活性種上のアルデヒド基を保護し、オキシム又はヒドラゾン等の保護アルデヒドを生成することにより行われていた。アルドホスファミドのアルデヒド基からのこれら保護基の生成は、保護アルデヒド基を生成するための公知の手段によって行うことができ、また血流中のこれら活性成分の存在は、この安定なトラップされた誘導体から、Ludeman等, J. Pharma. Sci., 1995, 84(4):393-398; Zon等, J. Pharma. Sci., 1982, 71(4):443-446;及びMcDonald等, Blood, 2003, 101(5):2043-2048に記載されているようにして、測定できる。身体内の該活性なシクロホスファミド種の濃度を追跡し、またその投与量を調節することによって、このシクロホスファミドの投与に起因して患者に引起される副作用を、より良好に抑制し、かつ制限することができる(これについては、Ren等, Clin. Pharmacol. Ther., 1998, 64(3):289-301; Petros等, Clin. Cancer Res., 2002, 8:698-705; Chen等, Cancer Research, 1995, 55:810-815を参照)。
該式II-Aの化合物及びその互変異性体、即ち該式II-Bの化合物は、不安定であるので、その存在を検出するためのイムノアッセイは、実用的ではない。イムノアッセイによって、該式II-Aの化合物及び/又はその互変異性体、即ち該式II-Bの化合物の、患者の血流中における存在を決定し、及び/又は該患者を治療するためには、該活性種、即ち該式II-A及び式II-Bの化合物をトラップする必要があった。これは、該式II-Bの化合物中に存在する活性種上のアルデヒド基を保護し、オキシム又はヒドラゾン等の保護アルデヒドを生成することにより行われていた。アルドホスファミドのアルデヒド基からのこれら保護基の生成は、保護アルデヒド基を生成するための公知の手段によって行うことができ、また血流中のこれら活性成分の存在は、この安定なトラップされた誘導体から、Ludeman等, J. Pharma. Sci., 1995, 84(4):393-398; Zon等, J. Pharma. Sci., 1982, 71(4):443-446;及びMcDonald等, Blood, 2003, 101(5):2043-2048に記載されているようにして、測定できる。身体内の該活性なシクロホスファミド種の濃度を追跡し、またその投与量を調節することによって、このシクロホスファミドの投与に起因して患者に引起される副作用を、より良好に抑制し、かつ制限することができる(これについては、Ren等, Clin. Pharmacol. Ther., 1998, 64(3):289-301; Petros等, Clin. Cancer Res., 2002, 8:698-705; Chen等, Cancer Research, 1995, 55:810-815を参照)。
追跡のもう一つの理由は、投与すべきシクロホスファミドの用量と、治療効果を変化させる、得られる血清中の薬物濃度との間に、しばしば大幅に変動する関係があることである。シクロホスファミドの、個体内及び個体間の動的薬理学上の変動の度合いは、9-倍にも及ぶ可能性があり(Chang等, Pharmacogenetics, 1997, 7:211-221; Ren等, Clin. Pharmacol. Ther., 1998, 64(3):289-301)、また以下に列挙するファクタを包含する多くのファクタによって、影響される:器官の機能;遺伝的な調節;疾患状態;年齢;薬物-薬物相互作用;薬物の摂取時間;薬物の投与形式;及び投与に関連する技術。
この変動性の結果として、種々の個体における、同一の薬物の等価な用量は、大幅に異なる臨床的結果をもたらす可能性がある(Hon等, Clinical Chemistry, 1998, 44:388-400)。同一用量のシクロホスファミドの有効性は、個々の薬物クリアランス及び患者における最終的な血清薬物濃度に基いて、著しく変化する。治療薬物の取扱いは、経口及び静脈内投与両者における、患者の変動に関する見通しと共に、臨床医に与えられるであろう。治療薬物の取扱いに関連して、薬物の用量は、該患者に対して個別化することができ、また望ましからぬ副作用無しに、癌を効果的に治療する見込みは、より一層高くなるであろう(Nieto, Current Drug Metabolism, 2001, 2:53-66)。その上、シクロホスファミドの治療薬物取扱いは、実際に処方された用量での、化学療法剤の投与におけるコンプライアンス及び有効な血清濃度レベルの達成を保証するための、優れた手段として機能するであろう。シクロホスファミドの該活性成分の血清濃度における変動性は、生理的なファクタのみならず、投与技術における多様性及び身体のシクロホスファミドを吸収し、かつ代謝する能力に起因する可能性があることが分かっている。このことは、特に与えられたシクロホスファミドが患者に投与され、一般に該患者によって、異なる速度で吸収され、かつその活性成分に代謝される場合に正しい。従って、患者におけるこれら活性成分のレベルの、イムノアッセイによる追跡においては、式Iの化合物の不活性な物質、即ちシクロホスファミドから、その活性な成分である該式II-A及び式II-Bの化合物を、このイムノアッセイが、識別し得ることが重要である。これらの活性成分に対する抗体に関連する問題点は、該抗体がシクロホスファミドと交叉反応して、これらのイムノアッセイを無益なものとしてしまうことである。
シクロホスファミドの、決りきった治療薬物取扱いでは、一般的な実験室用の機器に適した、簡単な自動化されたテストを利用できることが必要である。これらの基準に最も相応しいテストは、イムノアッセイである。現今、シクロホスファミドの投与にとって利用可能なイムノアッセイは存在せず、またシクロホスファミドの該活性代謝産物濃度の追跡は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)法等の物理的な方法によって行われる(Escoriaza等, J. of Chromatography B: Biomedical Sciences and Applications, 1999, 736(1+2):97-102)。薬物濃度の評価に際して、最も効果的であるためには、使用する該抗体が、安定な形状で、シクロホスファミドの代謝産物に対して特異的であり、かつ関連する化合物、特にシクロホスファミドに対して極めて低い交叉反応性を示すか、乃至はこれに対して全く交叉反応性を示さないものである必要がある。
本発明によれば、上記式II-A及びII-Bで表される、該活性なシクロホスファミド代謝産物の安定な形状に対して、実質的選択的に反応性であって、シクロホスファミドに対する如何なる実質上の交叉反応性をも示すこと無しに、この安定な形状の代謝産物に対して結合する、新規な一群の抗体を製造した。「選択的反応性」なる用語は、この抗体が、該式II-A及びII-Bで表される、安定な形状にある該活性なシクロホスファミド代謝産物とは反応するが、該シクロホスファミド及びシクロホスファミドの妨害性類似体とは実質的に反応せず、また最も重要なことには、シクロホスファミドとは実質的に反応しないものであることを意味する。シクロホスファミドとは実質的に交叉反応しない抗体を提供することにより、該活性なシクロホスファミドの代謝産物に関するイムノアッセイを実施して、これらの活性なシクロホスファミド代謝産物の存在レベルを正確に追跡し、シクロホスファミドによる治療を受けている患者の治療の管理を行うことが可能となる。
下式IIIで表される化合物:
下式IIIで表される化合物:
(ここで、Rはアルデヒド保護基を形成し、Yは有機スペーサ基であり、Xはポリアミンポリマーと結合できる末端官能基であり、pは0〜1なる範囲の整数であり、及びnは1〜6なる範囲の整数である)と、免疫原性ポリアミンポリマーとの結合体である、免疫原を使用することによって、該式II-A及びII-Bで表される、該活性な代謝産物に対して特異的であり、かつ該シクロホスファミド自体及びシクロホスファミドのその他の妨害性類似体とは実質的に反応しない抗体を製造できることを見出した。該式II-A及び式II-Bの活性な代謝産物と実質上選択的に反応し、かつシクロホスファミドとは交叉反応しない、これら抗体を提供することによって、シクロホスファミドにより治療すべき患者の流体サンプル中の、これら活性な代謝産物を特異的に検出かつ追跡することのできる、イムノアッセイを提供することが可能となる。同様に、このイムノアッセイ用の試薬及びキットも本発明の範囲内に入る。このシクロホスファミドの存在が、該活性形状にあるシクロホスファミドに関するイムノアッセイを不適当なものとしてしまう、正の読取り誤差の主な原因となっている。
本発明によれば、新規な一群の抗体が提供され、これらの抗体は、上記式II-A及びII-Bで表される、該活性なシクロホスファミドの代謝産物と実質上選択的に反応し、かつ該シクロホスファミド自体並びにシクロホスファミドのその他の妨害性類似体とは実質的に反応もしくは交叉反応しない。上記式IIIの化合物から作られる免疫原の使用によって、本発明の該新規な一群の抗体を提供することが可能であることを見出した。これら抗体の使用を通して、血液、血漿又は他の体液サンプルにおける、これら活性なシクロホスファミド代謝産物を検出し及び/又は定量するための、イムノアッセイ(このようなイムノアッセイで使用するための試薬及びキットをも包含する)を開発した。このイムノアッセイの使用によって、体液サンプル、好ましくは、血液又は血漿サンプル中の、活性なシクロホスファミド代謝産物の存在及びその量を検出し及び/又は定量することが可能となる。このように、シクロホスファミドにより治療すべき患者を、その治療中に追跡することができ、またその治療を、該追跡結果に従って調節することができる。本発明によって、化学療法剤としてのシクロホスファミドを投与すべき癌患者の、治療薬物の管理を行うことができる。本発明のこのイムノアッセイにおいて使用する該試薬は、担体と上記式IIIの化合物との結合体である。このイムノアッセイを実施するためには、この結合体試薬は、このイムノアッセイにおいて使用する抗体を製造するのに使用した免疫原中に存在する保護基Rと、同一の保護基Rを含むべきである。本発明のイムノアッセイにおいて、これら結合体は、本発明の抗体との結合に関して、該サンプル中に存在する上記式II-A及びII-Bで表される、該活性なシクロホスファミドの代謝産物との、競合的結合相手である。しかし、これら活性なシクロホスファミドの代謝産物の不安定性のために、このイムノアッセイを実施する前に、該サンプル中のこれら代謝産物は、そのアルデヒド基の、保護されたアルデヒド基への変換によってトラップされる。これは、採取後の該サンプルを、ある薬剤で処理することによって行われ、該薬剤は、そのアルデヒド基を、下式II-Cで表される保護されたアルデヒド基に変換することによって保護する:
この式II-Cで表される化合物は、上記式II-A及びII-Bで表される化合物の安定形であり、これが、該式II-A及びII-Bで表される該活性なシクロホスファミド代謝産物の存在を、アッセイによって決定しようとしている化合物である。アルデヒド保護基Rによって、上記式II-Bの化合物のアルデヒドをトラップするに際して、該担体結合体及び免疫原において使用されているものと同一のアルデヒド保護基を、このイムノアッセイのために、該サンプルのアルデヒドを、該式II-Cで表される化合物としてトラップするために使用すべきである。
このイムノアッセイにおいて、該抗体と結合する結合体試薬の量は、該サンプル中に存在する、これらの活性なシクロホスファミド代謝産物の量に反比例するであろう。本発明によれば、このアッセイは、該抗体と結合するもしくはこれとは結合しない、該結合体を検出し、その量を測定するための、いかなる公知の測定手段を利用する。該手段の使用によって、該結合又は未結合の結合体の量を測定することができる。一般的に、該サンプル中の、該式II-A及び式II-Bで表される、活性なシクロホスファミド代謝産物の量は、該サンプルによって生成された該結合又は未結合の結合体の、上記測定量と、該式II-A及び式II-Bで表される、活性なシクロホスファミド代謝産物の既知量を含むサンプルの標準又は検量線から決定された、該結合又は未結合の結合体の値とを相関付けることによって決定され、ここで、該既知量は、テストすべきサンプルについて予想される範囲内にある。検量線の作成に係るこれらの研究は、該サンプルについて使用したものと同一のイムノアッセイを用いて決定される。該結合試薬及び免疫原は、上記式IIIの化合物から調製される。該免疫原及び担体において、該ポリアミンポリマー又は該担体は、下式IVを持つリガンド部分と結合される:
ここで、Y、R、p、及びnは上記定義通りであり、またX'は-CH2-又は官能性結合基である。
定義
本明細書の記載全体を通して、以下のような定義を理解しておくべきである:
用語「免疫原」及び「免疫原性」とは、生物内部で誘導され、製造され、もしくは発生させることのできる物質を意味するものとする。
用語「結合体」とは、2つの部分を相互に結合することによって形成される、いかなる物質を意味する。本発明による代表的な結合体は、上記式II-Bの化合物等の小分子と、担体又はポリアミンポリマー等の大きな分子、特にタンパク質とを一緒に結合することによって形成されるものを含む。該結合体において、該小分子は、該大分子上の1又はそれ以上の活性部位において結合することができる。
定義
本明細書の記載全体を通して、以下のような定義を理解しておくべきである:
用語「免疫原」及び「免疫原性」とは、生物内部で誘導され、製造され、もしくは発生させることのできる物質を意味するものとする。
用語「結合体」とは、2つの部分を相互に結合することによって形成される、いかなる物質を意味する。本発明による代表的な結合体は、上記式II-Bの化合物等の小分子と、担体又はポリアミンポリマー等の大きな分子、特にタンパク質とを一緒に結合することによって形成されるものを含む。該結合体において、該小分子は、該大分子上の1又はそれ以上の活性部位において結合することができる。
「ハプテン」とは、部分的な又は不完全な抗体である。これらはタンパクを含まない物質、多くの場合は低分子量の物質であり、これらは抗体形成を刺激することはできないが、抗体と反応する。後者は、ハプテンと高分子量の免疫原性担体とをカップリングし、次いでこのカップリング生成物、即ち免疫原を、ヒト又は動物対象に注入することにより生成される。本発明のハプテンは、上記式II-Cで表される化合物である。
ここで使用する用語「スペーサ基」又は「スペーサ」とは、2又はそれ以上の、ハプテン、担体、免疫原、標識、又はトレーサ等といった、準構造体(substructures)を、CH2又は官能性結合基をもって結合する、化学的な構造体の一部を意味する。これらのスペーサ基は、本件特許出願の以下の記載において列挙されるであろう。スペーサ基の原子又は該スペーサ基内の連鎖の原子は、それ自体化学結合によって接続されている。中でも、好ましいスペーサは、直鎖又は分岐で、飽和又は不飽和の炭素鎖である。これらの炭素鎖は、また鎖中に、又はその末端に、1又はそれ以上のヘテロ原子を含むことができる。「ヘテロ原子」なる用語は、酸素、窒素及び硫黄からなる群から選択される、炭素原子以外の原子を意味する。スペーサ基は、また該鎖の一部として、あるいは該鎖中の原子の一における置換基として、環式又は芳香族基を含むこともできる。
ここで使用する用語「スペーサ基」又は「スペーサ」とは、2又はそれ以上の、ハプテン、担体、免疫原、標識、又はトレーサ等といった、準構造体(substructures)を、CH2又は官能性結合基をもって結合する、化学的な構造体の一部を意味する。これらのスペーサ基は、本件特許出願の以下の記載において列挙されるであろう。スペーサ基の原子又は該スペーサ基内の連鎖の原子は、それ自体化学結合によって接続されている。中でも、好ましいスペーサは、直鎖又は分岐で、飽和又は不飽和の炭素鎖である。これらの炭素鎖は、また鎖中に、又はその末端に、1又はそれ以上のヘテロ原子を含むことができる。「ヘテロ原子」なる用語は、酸素、窒素及び硫黄からなる群から選択される、炭素原子以外の原子を意味する。スペーサ基は、また該鎖の一部として、あるいは該鎖中の原子の一における置換基として、環式又は芳香族基を含むこともできる。
該スペーサ基内の原子数は、水素原子以外の原子を数えることによって決定される。1スペーサ基内の鎖における原子数は、結合されている準構造体間の最短の経路に沿って、水素以外の原子数を計数することによって決定される。標識又は担体又はポリアミンポリマーと、ハプテンとの結合体を合成するために、官能性結合基を使用して、ハプテン又はスペーサ基を活性化すること、例えばこれらに利用可能な官能基を与えることができる。
ここで使用する用語「免疫原性担体」とは、ハプテンと結合できる、免疫原性物質、一般的にはタンパク質を意味し、この場合には、上記式II-Cの化合物であり、これらハプテン誘導体が、免疫応答を誘発し、またこれらのハプテンと特異的に結合できる、抗体の生産を誘発することを可能にする。該免疫原性担体及び該結合基は、本件特許出願の以下の記載において列挙されるであろう。該免疫原性担体物質としては、タンパク質、糖タンパク質、結合ポリアミノ-多糖類、粒子、及び外来物質として認識され、結果として宿主から免疫学的な応答を誘発する核酸が挙げられる。該ポリアミノ-多糖類は、その調製に関して公知の手段の何れかを使用して、多糖類から製造できる。
ここで使用する用語「免疫原性担体」とは、ハプテンと結合できる、免疫原性物質、一般的にはタンパク質を意味し、この場合には、上記式II-Cの化合物であり、これらハプテン誘導体が、免疫応答を誘発し、またこれらのハプテンと特異的に結合できる、抗体の生産を誘発することを可能にする。該免疫原性担体及び該結合基は、本件特許出願の以下の記載において列挙されるであろう。該免疫原性担体物質としては、タンパク質、糖タンパク質、結合ポリアミノ-多糖類、粒子、及び外来物質として認識され、結果として宿主から免疫学的な応答を誘発する核酸が挙げられる。該ポリアミノ-多糖類は、その調製に関して公知の手段の何れかを使用して、多糖類から製造できる。
また、様々な型のタンパク質を、ポリ(アミノ酸)免疫原性担体として使用することができる。これら型は、アルブミン、血清蛋白質、リポタンパク質等を含む。例示的なタンパク質としては、ウシ血清アルブミン(BSA)、キーホールリンペットヘモシアニン(KLH)、卵オボアルブミン、ウシチログロブリン(BTG)等が挙げられる。あるいはまた、合成ポリ(アミノ酸)を使用することもできる。
免疫原性担体は、またポリアミノ-多糖類をも含むことができ、これらは、単糖類の反復的な縮合によって構築された、高分子量のポリマーである。多糖類の例は、デンプン、グリコーゲン、セルロース、炭水化物ガム、例えばアラビアガム、寒天等である。該多糖類は、またポリアミノ酸残基及び/又は脂質残基をも包含する。
免疫原性担体は、またポリアミノ-多糖類をも含むことができ、これらは、単糖類の反復的な縮合によって構築された、高分子量のポリマーである。多糖類の例は、デンプン、グリコーゲン、セルロース、炭水化物ガム、例えばアラビアガム、寒天等である。該多糖類は、またポリアミノ酸残基及び/又は脂質残基をも包含する。
該免疫原性担体は、単独のポリ(核酸)でも上記のポリ(アミノ酸)又は多糖類の一つと結合していてもよい。
該免疫原性担体は、また固体粒子を含むこともできる。該粒子は、一般的には少なくとも約0.02ミクロン(μm)、かつ約100μm未満、及び通常は約0.05〜10μmなる範囲の径を持つものである。この粒子は、有機又は無機、また膨潤性又は非-膨潤性、多孔質又は非-多孔質であってよく、最適には水に近い密度、一般的には約0.7〜1.5g/mLなる範囲の密度を持ち、また透明、部分的に透明、又は不透明であり得る物質で構成することができる。これらの粒子は、生物学的な物質、例えば細胞及び微生物であり得、その非-限定的な例としては、例えば赤血球、白血球、リンパ球、ハイブリドーマ、連鎖球菌(Streptococcus)、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、大腸菌(E. coli)及びウイルスを包含する。これらの粒子は、また有機及び無機ポリマー、リポソーム、ラテックス、リン脂質小胞、又はリポタンパク質によって構成されていてもよい。
該免疫原性担体は、また固体粒子を含むこともできる。該粒子は、一般的には少なくとも約0.02ミクロン(μm)、かつ約100μm未満、及び通常は約0.05〜10μmなる範囲の径を持つものである。この粒子は、有機又は無機、また膨潤性又は非-膨潤性、多孔質又は非-多孔質であってよく、最適には水に近い密度、一般的には約0.7〜1.5g/mLなる範囲の密度を持ち、また透明、部分的に透明、又は不透明であり得る物質で構成することができる。これらの粒子は、生物学的な物質、例えば細胞及び微生物であり得、その非-限定的な例としては、例えば赤血球、白血球、リンパ球、ハイブリドーマ、連鎖球菌(Streptococcus)、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、大腸菌(E. coli)及びウイルスを包含する。これらの粒子は、また有機及び無機ポリマー、リポソーム、ラテックス、リン脂質小胞、又はリポタンパク質によって構成されていてもよい。
「ポリ(アミノ酸)」又は「ポリペプチド」とは、アミノ酸から形成されたポリアミドである。ポリ(アミノ酸)の分子量は、一般的に約2,000ダルトンを越え、また上限は無く、一般的には10,000,000ダルトン未満であり、及び通常は約600,000ダルトン以下の分子量を持つ。この分子量は、免疫原担体又は酵素が含まれるか否かに依存して、通常は様々の範囲となるであろう。
「ペプチド」とは、アミド(ペプチド)結合により、2又はそれ以上のアミノ酸が結合することにより形成されるいかなる化合物、通常はα-アミノ酸のポリマーであり、ここで各アミノ酸残基の該α-アミノ基(NH2末端基を除く)は、直鎖内の次の残基のα-カルボキシル基と結合している。ペプチド、ポリペプチド及びポリ(アミノ酸)等の用語は、ここではそのサイズに制限を設けること無しに、この種の化合物を意味する、同義語として使用する。この群の最大の構成員は、タンパク質と呼ばれる。
「標識」、「検出体分子」又は「トレーサ」とは、検出可能なシグナルを生成する、あるいはその生成を誘発することのできるいかなる分子である。該標識は、被検体、免疫原、抗体、又は他の分子、例えばレセプタ、あるいはレセプタと結合できる、リガンド、特にハプテン等の分子と、結合体を形成することができる。標識の非-限定的な例は、放射性同位元素、酵素、酵素フラグメント、酵素基質、酵素阻害剤、補酵素、触媒、発蛍光団、染料、化学発光体、発光体、又は増感剤;非-磁性又は磁性粒子、固体担体、リポソーム、リガンド、又はレセプタが挙げられる。
「ペプチド」とは、アミド(ペプチド)結合により、2又はそれ以上のアミノ酸が結合することにより形成されるいかなる化合物、通常はα-アミノ酸のポリマーであり、ここで各アミノ酸残基の該α-アミノ基(NH2末端基を除く)は、直鎖内の次の残基のα-カルボキシル基と結合している。ペプチド、ポリペプチド及びポリ(アミノ酸)等の用語は、ここではそのサイズに制限を設けること無しに、この種の化合物を意味する、同義語として使用する。この群の最大の構成員は、タンパク質と呼ばれる。
「標識」、「検出体分子」又は「トレーサ」とは、検出可能なシグナルを生成する、あるいはその生成を誘発することのできるいかなる分子である。該標識は、被検体、免疫原、抗体、又は他の分子、例えばレセプタ、あるいはレセプタと結合できる、リガンド、特にハプテン等の分子と、結合体を形成することができる。標識の非-限定的な例は、放射性同位元素、酵素、酵素フラグメント、酵素基質、酵素阻害剤、補酵素、触媒、発蛍光団、染料、化学発光体、発光体、又は増感剤;非-磁性又は磁性粒子、固体担体、リポソーム、リガンド、又はレセプタが挙げられる。
該用語「抗体」とは、抗原に対する特異的なタンパク質の結合相手を意味し、また他の物質を除外して、抗原に対して特異的結合親和性を持つ、いかなる物質又は物質群である。上位概念の抗体とは、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体及び抗体フラグメントを包含する。
該用語「誘導体」とは、1又はそれ以上の化学反応によって、親化合物から作られた化学的な化合物又は分子を意味する。
上記式IIIの化合物との結合体を形成するための「担体」なる用語は、固体粒子及び/又は重合体ポリマー、例えば上記のような免疫原性ポリマーを意味する。該担体は、固体粒子であり、この固体粒子は、ポリアミンポリマーと結合し、該ポリマーで被覆され、あるいはまた該ポリマーに接着することができ、結果として該式IIIの化合物中の、末端官能基Xと結合するための1又はそれ以上の反応性部位を与えることができる。
該用語「誘導体」とは、1又はそれ以上の化学反応によって、親化合物から作られた化学的な化合物又は分子を意味する。
上記式IIIの化合物との結合体を形成するための「担体」なる用語は、固体粒子及び/又は重合体ポリマー、例えば上記のような免疫原性ポリマーを意味する。該担体は、固体粒子であり、この固体粒子は、ポリアミンポリマーと結合し、該ポリマーで被覆され、あるいはまた該ポリマーに接着することができ、結果として該式IIIの化合物中の、末端官能基Xと結合するための1又はそれ以上の反応性部位を与えることができる。
用語「試薬キット」又は「テストキット」とは、アッセイを実施するために使用する材料の集成体を意味する。これらの試薬は、これらの交叉反応性及び安定性に応じて、同一の又は別々の容器内に包装された組合せとして、及び液体又は凍結乾燥形状で与えることができる。このキット内に与えられる試薬の量及び割合は、特定の用途に対して最適の結果を与えるように選択することができる。本発明の特徴を利用する試薬キットは、上記式II-Cの化合物に対して特異的な抗体を含む。このキットは、更に該被検体のリガンド及び検量及びコントロール物質を含むことができる。これらの試薬は、液体形状のであってよく、あるいは凍結乾燥されていてもよい。
「検量及びコントロール物質」とは、測定すべき薬物の既知量を含む、いかなる標準又は基準物質を意味する。薬物の濃度は、未知の検体について得られた結果と、該標準物質について得られた結果とを比較することにより計算される。これは、一般的には検量線を作成することによって行われる。
用語「生物学的サンプル」とは、生体又は以前生体であったもの由来の、いかなる量の物質を含むが、これらに制限されない。このような生体は、ヒト、マウス、サル、ラット、ウサギ、ウマ、及びその他の動物を含むが、これらに制限されない。このような物質は、血液、血清、血漿、尿、細胞、器官、組織、骨、骨髄、リンパ液、リンパ節、髄液組織、軟骨細胞、髄液マクロファージ、内皮細胞、及び皮膚を含むが、これらに制限されない。
「検量及びコントロール物質」とは、測定すべき薬物の既知量を含む、いかなる標準又は基準物質を意味する。薬物の濃度は、未知の検体について得られた結果と、該標準物質について得られた結果とを比較することにより計算される。これは、一般的には検量線を作成することによって行われる。
用語「生物学的サンプル」とは、生体又は以前生体であったもの由来の、いかなる量の物質を含むが、これらに制限されない。このような生体は、ヒト、マウス、サル、ラット、ウサギ、ウマ、及びその他の動物を含むが、これらに制限されない。このような物質は、血液、血清、血漿、尿、細胞、器官、組織、骨、骨髄、リンパ液、リンパ節、髄液組織、軟骨細胞、髄液マクロファージ、内皮細胞、及び皮膚を含むが、これらに制限されない。
試薬及び免疫原
イムノアッセイの構成において、上記式IIIの化合物から作られる結合試薬(conjugate reagent)は、該サンプル中の上記式II-A及び式II-Bの化合物を安定な形状において、トラップすることにより形成された該式II-Cの化合物と、本発明の抗体上の部位に対して競合する。本発明のイムノアッセイにおいて、本発明の抗体を製造するための免疫原は、該式IIIの化合物から調製される免疫原であり、そのリンカースペーサは、この分子の-(CH2)n-(Y)p-X-部分を構成する。該リンカーX及びスペーサ-(CH2)n-(Y)p-は、結合体及び免疫原を調製する上で公知である。イムノアッセイ用の結合体及び免疫原を調製するのに使用される該公知のスペーサ-リンカー基の何れかを、該式IIIの化合物において使用することができる。このような公知のリンカー及びスペーサは、米国特許第5,501,987号及び同第5,101,015号に記載されている。好ましいスペーサ基としては、前に記載したスペーサ基を包含する。特に好ましいスペーサ基は、炭素原子数1〜6のアルキレン、下式で表される基:
イムノアッセイの構成において、上記式IIIの化合物から作られる結合試薬(conjugate reagent)は、該サンプル中の上記式II-A及び式II-Bの化合物を安定な形状において、トラップすることにより形成された該式II-Cの化合物と、本発明の抗体上の部位に対して競合する。本発明のイムノアッセイにおいて、本発明の抗体を製造するための免疫原は、該式IIIの化合物から調製される免疫原であり、そのリンカースペーサは、この分子の-(CH2)n-(Y)p-X-部分を構成する。該リンカーX及びスペーサ-(CH2)n-(Y)p-は、結合体及び免疫原を調製する上で公知である。イムノアッセイ用の結合体及び免疫原を調製するのに使用される該公知のスペーサ-リンカー基の何れかを、該式IIIの化合物において使用することができる。このような公知のリンカー及びスペーサは、米国特許第5,501,987号及び同第5,101,015号に記載されている。好ましいスペーサ基としては、前に記載したスペーサ基を包含する。特に好ましいスペーサ基は、炭素原子数1〜6のアルキレン、下式で表される基:
(ここで、oは、0〜6なる範囲の整数であり、またmは1〜6なる範囲の整数である)であり、アルキレンが、特に好ましいスペーサ基である。
該免疫原又は担体と結合している、上記式IVのリガンド部分において、X'は-CH2-又は該スペーサと、好ましくは該ポリマー又は該担体又は免疫原上のアミノ基と結合する官能基である。この基X'は、該式IIIの化合物における末端官能基Xの結果であり、該担体又は免疫原の何れかとして使用される、該ポリアミンポリマー中のアミノ基と結合することができる。アミンと反応することのできるいかなる末端官能基は、該式IIIの化合物における官能基Xとして利用できる。好ましくはX内に含まれる、これらの末端官能基は、下式で表されるものである:
該免疫原又は担体と結合している、上記式IVのリガンド部分において、X'は-CH2-又は該スペーサと、好ましくは該ポリマー又は該担体又は免疫原上のアミノ基と結合する官能基である。この基X'は、該式IIIの化合物における末端官能基Xの結果であり、該担体又は免疫原の何れかとして使用される、該ポリアミンポリマー中のアミノ基と結合することができる。アミンと反応することのできるいかなる末端官能基は、該式IIIの化合物における官能基Xとして利用できる。好ましくはX内に含まれる、これらの末端官能基は、下式で表されるものである:
ここで、R3は、水素原子又はこれが結合している酸素原子と共に反応性エステルを形成し、またR4は、酸素又は硫黄原子であり、基:-N=C= R4はイソシアネート又はイソチオシアネート(isothiocyanate)であり得る。OR3によって形成される該活性エステルは、イミドエステル、例えばN-ヒドロキシサクシンアミド、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール、及びp-ニトロフェニルエステルを含む。しかし、アミノ基と反応し得るいかなる活性エステルを、使用することができる。
該カルボキシル基及び該活性エステルは、公知の手段によって、該担体又は免疫原性ポリマーとカップリングされる。タンパク質等の該ポリアミンポリマー上のアミノ基は、該スペーサと該ポリマー、免疫原又は担体及び/又は本発明の結合体とを結合するアミド基を生成する。
該カルボキシル基及び該活性エステルは、公知の手段によって、該担体又は免疫原性ポリマーとカップリングされる。タンパク質等の該ポリアミンポリマー上のアミノ基は、該スペーサと該ポリマー、免疫原又は担体及び/又は本発明の結合体とを結合するアミド基を生成する。
本発明の結合体及び該免疫原において、上記式IIIの化合物のカルボキシル基-含有ハプテンと、該担体又は免疫原上の該ポリアミンポリマー上のアミノ基との間の化学的な結合は、当業者には公知の様々な方法を利用して、生成することができる。アミド結合を形成することが、しばしば好ましい。アミド結合は、まず該式IIIの化合物におけるハプテンのカルボン酸部分を、該カルボキシル基と脱離基用の試薬(例えば、N-ヒドロキシサクシンイミド、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール、p-ニトロフェノール等)と反応させて、活性化することにより生成される。ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミド等の活性化試薬を使用することができる。該式IIIの化合物におけるハプテンの、活性化形状にあるカルボキシル基を、該タンパク質担体を含有する緩衝された溶液と反応させる。
該式IIIのハプテン誘導体が、第一又は第二アミノ基及びカルボキシル基を含む場合、該活性化の際、及びカップリング反応に際して、アミノ保護基を使用して、該結合体がそれ自体と反応することを防止する必要がある。典型的には、該結合体上のアミンは、対応するN-トリフルオロアセトアミド、N-tert-ブチルオキシカルボニルウレタン(N-t-BOCウレタン)、N-カルボベンジルオキシウレタン又は同様な構造を形成することによって保護される。上記のように、一旦該免疫原性ポリマー又は担体とのカップリング反応が完了したら、該アミン保護基は、該免疫原又は結合体の構造を変化させることのない試薬を用いて、除去することができる。このような試薬及び方法は、当業者には公知であり、水性又は無水の弱酸又は強酸、水性又は無水の弱塩基又は強塩基、水素化物-含有試薬、例えばホウ化水素ナトリウム、又はシアノホウ化水素ナトリウムの使用及び接触水素化の利用を含む。ハプテンと担体とを結合化するための様々な方法は、また米国特許第3,996,344号及び同第4,016,146号に記載されている。これらを本発明の参考文献としてここに組入れる。
他方、Xが、上記式IIIの化合物における末端イソシアネート又はチオイソシアネート基である場合、ポリアミンポリマーの遊離アミンと反応させた場合、これらの基は、式IVの結合体又はX'が、下式で表される基:
他方、Xが、上記式IIIの化合物における末端イソシアネート又はチオイソシアネート基である場合、ポリアミンポリマーの遊離アミンと反応させた場合、これらの基は、式IVの結合体又はX'が、下式で表される基:
(ここで、R4は、上記定義通りである)である免疫原を生成し、機能的に該ポリアミン担体又は該免疫原ポリペプチド上のアミノ基と結合する。
該式IIIの化合物におけるXがアルデヒド基である場合、これらの化合物は、還元性のアミノ化によって、アミン結合を介して、該ポリアミンペプチド又は担体のアミノ基と結合することができる。還元性のアミノ化等によって、アミンとアルデヒドとを縮合する、いかなる公知法を利用して、この結合を形成することができる。この場合、式IVのリガンド部分のX'は、-CH2-である。
本発明によれば、アルデヒド保護基を形成するいかなる公知の方法を使用して、上記式II-A及び式II-Bの化合物を、上記式II-Cの化合物に変換することができる。本発明によれば、Rは公知のアルデヒド保護基を形成することができる。好ましいアルデヒド保護基は、アセタール及び環状アセタールを包含し、即ち式II-Bの化合物における-CH=Rは、下式で表されるものである:
該式IIIの化合物におけるXがアルデヒド基である場合、これらの化合物は、還元性のアミノ化によって、アミン結合を介して、該ポリアミンペプチド又は担体のアミノ基と結合することができる。還元性のアミノ化等によって、アミンとアルデヒドとを縮合する、いかなる公知法を利用して、この結合を形成することができる。この場合、式IVのリガンド部分のX'は、-CH2-である。
本発明によれば、アルデヒド保護基を形成するいかなる公知の方法を使用して、上記式II-A及び式II-Bの化合物を、上記式II-Cの化合物に変換することができる。本発明によれば、Rは公知のアルデヒド保護基を形成することができる。好ましいアルデヒド保護基は、アセタール及び環状アセタールを包含し、即ち式II-Bの化合物における-CH=Rは、下式で表されるものである:
ここで、R5及びR6は、同一の低級アルキル基又は一緒に2〜6個の炭素原子を含む低級アルキレン架橋(bridge)を形成する。
本発明に従って、Rによって形成することのできる、アルデヒド保護基の好ましい基は、アルキルヒドラゾン及びフェニルヒドラゾン、例えば2,4-ジニトロフェニルヒドラゾン、オキシム及びセミカルバゾンである。該ヒドラゾンに関連して、上記式II-Cの化合物の-CH=Rは、下式で表される基:-CH=N-NR17R18を形成する。ここで、R17はフェニル基、置換フェニル基、低級アルキル基、又は次式で表される基:
本発明に従って、Rによって形成することのできる、アルデヒド保護基の好ましい基は、アルキルヒドラゾン及びフェニルヒドラゾン、例えば2,4-ジニトロフェニルヒドラゾン、オキシム及びセミカルバゾンである。該ヒドラゾンに関連して、上記式II-Cの化合物の-CH=Rは、下式で表される基:-CH=N-NR17R18を形成する。ここで、R17はフェニル基、置換フェニル基、低級アルキル基、又は次式で表される基:
であり、またR18は水素原子又は低級アルキル基である。
上記式II-Cの化合物におけるアルデヒド保護基が、オキシムである場合、該式II-Cの化合物の-CH=R部分は、下式で表される基を形成する:-CH=N-OR8(ここで、R8は低級アルキル基である)。
アルデヒド基を該保護基の何れかに変換する、いかなる公知法を利用して、上記式II-Bの化合物のアルデヒド基に変換して、該式II-A及び式II-Bの化合物を、該式II-Cの化合物としてトラップする。
上記式IIIの化合物は、下式Vで表される化合物から製造することができる:
上記式II-Cの化合物におけるアルデヒド保護基が、オキシムである場合、該式II-Cの化合物の-CH=R部分は、下式で表される基を形成する:-CH=N-OR8(ここで、R8は低級アルキル基である)。
アルデヒド基を該保護基の何れかに変換する、いかなる公知法を利用して、上記式II-Bの化合物のアルデヒド基に変換して、該式II-A及び式II-Bの化合物を、該式II-Cの化合物としてトラップする。
上記式IIIの化合物は、下式Vで表される化合物から製造することができる:
該式IIIの化合物の製造においては、該式Vの化合物を、まず下式で表される化合物と反応させて:
NH2-(CH2)n-(Y)p-X VI
(ここで、n、X、Y及びpは上記定義通りである)、下式VIIの化合物を製造する:
NH2-(CH2)n-(Y)p-X VI
(ここで、n、X、Y及びpは上記定義通りである)、下式VIIの化合物を製造する:
式VIIの化合物を、次に下式VIIIで表される化合物に変換する:
(ここで、X、Y、p及びnは上記定義通りである)。
該式Vの化合物と上記式VIの化合物との反応は、アミンと塩素との縮合に関するいかなる公知の手段を用いて実施することができる。この合成において、該ホスホクロリドは、窒素原子に結合したエチレンクロリド部分における他の塩素基よりも、より高い反応性を持つ。従って、該ホスホロハライドは該式VIの化合物上のアミノ基と反応する。この反応を実施するに際して、X及びYによって表される置換基中に存在し得る、該反応性の官能基は、このスキームにおける後の段階において除去できる、様々な保護基によって保護される。このように、上記式VIIの化合物を生成する。該式VIIで表される化合物は、その二重結合を酸化してアルデヒド置換基に変えることにより、上記式VIIIの化合物に変換することができる。二重結合をアルデヒドに変換するいかなる公知の方法を利用して、この反応を実施することができる。好ましい酸化法は、オゾン分解法(ozonalysis)である。いかなる公知のオゾン分解法を利用することができる。該式IIIの化合物上のアルデヒドは、このアルデヒドを、アルデヒド保護基に変換することにより、該式IIIの化合物に変換することができる。いかなる公知のアルデヒド保護基を、この手順において使用することができる。安定な状態にある該式IIIの化合物の形成において、この化合物は、アルデヒド保護基として該アルデヒドを含む。
該式Vの化合物と上記式VIの化合物との反応は、アミンと塩素との縮合に関するいかなる公知の手段を用いて実施することができる。この合成において、該ホスホクロリドは、窒素原子に結合したエチレンクロリド部分における他の塩素基よりも、より高い反応性を持つ。従って、該ホスホロハライドは該式VIの化合物上のアミノ基と反応する。この反応を実施するに際して、X及びYによって表される置換基中に存在し得る、該反応性の官能基は、このスキームにおける後の段階において除去できる、様々な保護基によって保護される。このように、上記式VIIの化合物を生成する。該式VIIで表される化合物は、その二重結合を酸化してアルデヒド置換基に変えることにより、上記式VIIIの化合物に変換することができる。二重結合をアルデヒドに変換するいかなる公知の方法を利用して、この反応を実施することができる。好ましい酸化法は、オゾン分解法(ozonalysis)である。いかなる公知のオゾン分解法を利用することができる。該式IIIの化合物上のアルデヒドは、このアルデヒドを、アルデヒド保護基に変換することにより、該式IIIの化合物に変換することができる。いかなる公知のアルデヒド保護基を、この手順において使用することができる。安定な状態にある該式IIIの化合物の形成において、この化合物は、アルデヒド保護基として該アルデヒドを含む。
本発明によれば、いかなる公知のアルデヒド保護方法及びいかなる公知のアルデヒド保護基を使用して、該式IIIの化合物における遊離のアルデヒドを保護して、結果として該式IIIの化合物又は上記式II-Bの化合物における遊離アルデヒド基を作ることができる。好ましい方法は、該式IIIの化合物又は該式II-Bの化合物と、下式:
H2NNR7R9 X
(ここで、R7は低級アルキル基、フェニル基又は置換フェニル基であり、R9は水素原子又は低級アルキル基である。)で表される化合物とを反応させることによって、ヒドラゾンを製造することである。
=Rがヒドラゾンを生成する、該式III及びII-Cの化合物は、該式VIII及びII-Bの化合物と該式Xの化合物との反応によって製造し得る。アルデヒドをヒドラゾンに変換するためのいかなる公知法を、この変換において使用することができる。ここにおいて、低級アルキル基なる用語は、1〜7個の炭素原子を含む一価のアルキル基、例えばメチル、エチル、プロピル、イソブチル、ペンチル基等を表すために使用する。置換フェニル基なる用語は、フェニルの1〜3、好ましくは1〜2個の位置において、ニトロ基又はハロゲン原子で置換された、フェニル部分を表し、特に好ましくは2,4-ジニトロ置換フェニル基である。
H2NNR7R9 X
(ここで、R7は低級アルキル基、フェニル基又は置換フェニル基であり、R9は水素原子又は低級アルキル基である。)で表される化合物とを反応させることによって、ヒドラゾンを製造することである。
=Rがヒドラゾンを生成する、該式III及びII-Cの化合物は、該式VIII及びII-Bの化合物と該式Xの化合物との反応によって製造し得る。アルデヒドをヒドラゾンに変換するためのいかなる公知法を、この変換において使用することができる。ここにおいて、低級アルキル基なる用語は、1〜7個の炭素原子を含む一価のアルキル基、例えばメチル、エチル、プロピル、イソブチル、ペンチル基等を表すために使用する。置換フェニル基なる用語は、フェニルの1〜3、好ましくは1〜2個の位置において、ニトロ基又はハロゲン原子で置換された、フェニル部分を表し、特に好ましくは2,4-ジニトロ置換フェニル基である。
他の好ましい保護基は、オキシムである。これらは、該式II-B及び該式VIIIで表される化合物における遊離アルデヒド基と下式:
NH2OR8 XI
(ここにおいて、R8は低級アルキル基である)で表される化合物とを反応させることにより形成する。
これらのオキシムは、遊離のアルデヒドをオキシムに変換するための公知の手段を利用して形成する。
他方、該式III及びII-Bで表される化合物中の遊離アルデヒドは、セミカルバゾン、即ち該=Rが下式XII:
NH2OR8 XI
(ここにおいて、R8は低級アルキル基である)で表される化合物とを反応させることにより形成する。
これらのオキシムは、遊離のアルデヒドをオキシムに変換するための公知の手段を利用して形成する。
他方、該式III及びII-Bで表される化合物中の遊離アルデヒドは、セミカルバゾン、即ち該=Rが下式XII:
で表される化合物に変換することができ、そのためには、アルデヒドをセミカルバゾンに変換するための公知の手段を利用して、下式XIII:
で表される化合物と反応させる。
もう一つの好ましい保護基は、アセタール基、即ち該=Rが下式XIV:
もう一つの好ましい保護基は、アセタール基、即ち該=Rが下式XIV:
(ここで、R8及びR8は上記定義通りである)で表されるものである、アセタール基であり、あるいは上記式II-B及び上記式VIIIで表される化合物と、下式XV:
R8OH XV
(ここで、R8は上記定義通りである)で表されるアルデヒドとを、アルデヒドをアセタールに変換するための公知の手段を利用して、反応させることにより生成される。
もう一つの好ましいアルデヒド保護基は、該=Rが下式XVI:
R8OH XV
(ここで、R8は上記定義通りである)で表されるアルデヒドとを、アルデヒドをアセタールに変換するための公知の手段を利用して、反応させることにより生成される。
もう一つの好ましいアルデヒド保護基は、該=Rが下式XVI:
(ここにおいて、R11は低級アルキレン基である)で表される、環式アセタールであり、これは該式VIII又は該式II-Bで表される化合物と、下式XVII:
HO-R11-OH XVII
(ここで、R11は上記定義通りである)で表されるジオールとを、遊離アセタールを環式アセタールに変換するための公知の手段を用いて、反応させることにより生成される。
該低級アルキレン基なる用語は、炭素原子数2〜7の、二価の、好ましくは2つの異なる炭素原子上に配置された二価の結合を持つ飽和炭化水素基、例えば1,2-エチレン;1,3-プロピレン;1,4-ブチレン等を表す。
HO-R11-OH XVII
(ここで、R11は上記定義通りである)で表されるジオールとを、遊離アセタールを環式アセタールに変換するための公知の手段を用いて、反応させることにより生成される。
該低級アルキレン基なる用語は、炭素原子数2〜7の、二価の、好ましくは2つの異なる炭素原子上に配置された二価の結合を持つ飽和炭化水素基、例えば1,2-エチレン;1,3-プロピレン;1,4-ブチレン等を表す。
上記式IIIで表される化合物は、これらの化合物をポリアミン、ポリペプチド又は担体と反応させることによって、本発明の結合担体試薬(conjugate carrier reagent)を含む上記免疫原に変換することができる。この同一のポリペプチドは、該ポリアミン又はポリペプチドが、免疫学的に活性であれば、該免疫原における担体として使用することができる。
しかし、該結合体を製造するために、これらのポリマーは、該免疫原に対して要求されるような免疫学的な応答を引起す必要は無い。本発明によれば、上記式IIIの化合物におけるXによって表される様々な官能基は、該ポリマー内に含まれるアミノ基に官能基を結合するための公知の手段により、該ポリマー材料と結合体を形成することができる。好ましい態様によれば、該式IIIの化合物において、Xはカルボン酸基又はその活性エステルである。
しかし、該結合体を製造するために、これらのポリマーは、該免疫原に対して要求されるような免疫学的な応答を引起す必要は無い。本発明によれば、上記式IIIの化合物におけるXによって表される様々な官能基は、該ポリマー内に含まれるアミノ基に官能基を結合するための公知の手段により、該ポリマー材料と結合体を形成することができる。好ましい態様によれば、該式IIIの化合物において、Xはカルボン酸基又はその活性エステルである。
抗体
本発明は、また上記式II-Cで表される該活性なシクロホスファミド代謝産物の、上記した安定型に対するモノクローナル抗体を含む、新規な抗体にも関連する。これらの抗体は、上記の免疫原を用いることによって作られる。本発明によれば、本発明に従って作られたこれらの抗体が、上記式II-A及び式II-Bで表される化合物の安定型と選択的に反応し、かつイムノアッセイを妨害するであろうシクロホスファミド又は他のシクロホスファミド類似体とは反応しないことを見出した。
本発明は、新規な抗体及び該式II-Cで表される活性なシクロホスファミド代謝産物の安定型に対するモノクローナル抗体に関連する。本発明の抗-血清は、宿主動物を本発明の免疫原で免疫化(immunize)することによって、有利に製造することができる。適当な宿主動物はゲッ歯目の動物、例えばマウス、ラット、ウサギ、モルモット等、あるいはより高等な動物、例えばヤギ、ヒツジ、ウマ等を包含し、マウス、ラット及びウサギが特に好ましい。初期用量、出血及びブースターショットは、動物において免疫応答を誘発するための、許容されるプロトコールに従って与えることができる。好ましい態様では、マウスは、6ヶ月の期間に渡り、i.p.経路による100ug免疫原/マウスなる初期用量、及びその後1回以上の、100ug免疫原/マウスなるブースターショットを受けた。周期的な出血を通じて、該免疫化されたマウスの血液サンプルを、上記式II-Cの化合物の結合に対する免疫応答の発現について、公知のイムノアッセイを利用して観察した。これらの方法は、所望の活性を持つ抗-血清を生成する宿主のスクリーニングのための便利な方法を与える。
本発明は、また上記式II-Cで表される該活性なシクロホスファミド代謝産物の、上記した安定型に対するモノクローナル抗体を含む、新規な抗体にも関連する。これらの抗体は、上記の免疫原を用いることによって作られる。本発明によれば、本発明に従って作られたこれらの抗体が、上記式II-A及び式II-Bで表される化合物の安定型と選択的に反応し、かつイムノアッセイを妨害するであろうシクロホスファミド又は他のシクロホスファミド類似体とは反応しないことを見出した。
本発明は、新規な抗体及び該式II-Cで表される活性なシクロホスファミド代謝産物の安定型に対するモノクローナル抗体に関連する。本発明の抗-血清は、宿主動物を本発明の免疫原で免疫化(immunize)することによって、有利に製造することができる。適当な宿主動物はゲッ歯目の動物、例えばマウス、ラット、ウサギ、モルモット等、あるいはより高等な動物、例えばヤギ、ヒツジ、ウマ等を包含し、マウス、ラット及びウサギが特に好ましい。初期用量、出血及びブースターショットは、動物において免疫応答を誘発するための、許容されるプロトコールに従って与えることができる。好ましい態様では、マウスは、6ヶ月の期間に渡り、i.p.経路による100ug免疫原/マウスなる初期用量、及びその後1回以上の、100ug免疫原/マウスなるブースターショットを受けた。周期的な出血を通じて、該免疫化されたマウスの血液サンプルを、上記式II-Cの化合物の結合に対する免疫応答の発現について、公知のイムノアッセイを利用して観察した。これらの方法は、所望の活性を持つ抗-血清を生成する宿主のスクリーニングのための便利な方法を与える。
モノクローナル抗体は、上記のスケジュールに従って、Balb/cマウスを免疫化し、引続き細胞融合の3日前から3日連続でi.p.又はi.v.経路で、100ugの免疫原を該マウスに注射することによって、有利に製造される。抗体分野において周知の、他のプロトコールも、勿論使用することができる。ここに詳述した完全な免疫化プロトコールにより、該式II-Cで表される活性なシクロホスファミド代謝産物の安定型に対する抗体に関して、血清抗体応答のための最適のプロトコールを与えた。
該宿主の、脾臓由来のBリンパ細胞、末梢血、リンパ節又は他の組織を、モノクローナル抗体産生細胞として使用することができる。最も好ましいものは、該脾臓から得られるBリンパ細胞である。本発明の所望のモノクローナル抗体を生成し得るハイブリドーマは、このようなBリンパ細胞と、不死化細胞株とを融合することによって得られる。該不死化細胞系は、該ハイブリッド細胞に、長期に渡る組織培養の安定性を付与する細胞系である。本発明の好ましい態様において、該不死化細胞は、それ自体抗体産生細胞であり、かつ悪性細胞でもある、ミエローマ細胞等の、リンパ芽球細胞又は形質細胞腫細胞であり得る。本発明のこれらモノクローナル抗体を生産するネズミハイブリドーマは、マウスミエローマ細胞と、上記式IIIで表される化合物のタンパク質結合体に対して免疫化されたマウス由来の脾細胞とを融合することにより作られる。キメラ又はヒト化モノクローナル抗体を、該ハイブリドーマ細胞由来の、該抗体を発現する遺伝子をクローニングし、次いで今や当分野において周知の組換え遺伝子法を用いて、マウス可変領域をヒトの定常領域に結合するか、あるいはヒトフレームワーク部を、ドナーマウス又はラットの免疫グロブリン由来の相補性決定部(CDR)と組み合わせることによって、製造することができる。増強された親和性を持つ抗体を与える、ネズミモノクローナル抗体のヒト化を行う改良された方法は、国際特許出願WO 92/11018に記載されている。
一次抗体構造の一部のみを含むポリペプチドフラグメントを製造することができ、このフラグメントは、1又はそれ以上の免疫グロブリン活性を持つ。これらのポリペプチドフラグメントは、当分野において周知の方法による、完全な抗体のタンパク質分解式の開裂により、あるいは部位特異的変異誘発を利用して、該抗体遺伝子を含む発現ベクタ内の所望の位置に、停止コドンを挿入して、Fabフラグメント又は(Fab')2フラグメントを製造することによって製造できる。単鎖抗体は、VL及びVH領域を、DNAリンカーで結合することによって製造できる(Huston等, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 1988, 85:5879-5883及びBird等, Science, 1988, 242:423-426を参照のこと)。
本発明の抗体は、該式II-Cで表される活性なシクロホスファミド代謝産物の安定型に対して選択的であり、かつこのようなシクロホスファミド又は他のシクロホスファミド類似体との、如何なる実質的な交叉反応性をも示さない。実質的な交叉反応性を示さないとは、本発明の抗体が、該式II-Cで表される活性なシクロホスファミド代謝産物の安定型に対して、10%以下の、好ましくは5%未満の、シクロホスファミド又は他のシクロホスファミド類似体との交叉反応性を持つことを意味する。
本発明の抗体は、該式II-Cで表される活性なシクロホスファミド代謝産物の安定型に対して選択的であり、かつこのようなシクロホスファミド又は他のシクロホスファミド類似体との、如何なる実質的な交叉反応性をも示さない。実質的な交叉反応性を示さないとは、本発明の抗体が、該式II-Cで表される活性なシクロホスファミド代謝産物の安定型に対して、10%以下の、好ましくは5%未満の、シクロホスファミド又は他のシクロホスファミド類似体との交叉反応性を持つことを意味する。
イムノアッセイ
本発明によれば、該担体と上記式IIIの化合物との結合体は、該式IIIの化合物と結合体を形成した免疫原性タンパク質由来の、免疫原により生成された抗体と共に、患者サンプル中のシクロホスファミドの活性な代謝産物の存在を決定するための試薬として使用できる。これら試薬の製造において、該抗体を形成するのに使用した免疫原中に存在する基Rは、該イムノアッセイにおける試薬として使用する、上記式IIIの化合物と該担体との結合体中に存在するものと同一であるべきである。
最初にこのイムノアッセイを実施するに当たり、該サンプル中に存在する上記式II-Bの遊離アルデヒド代謝産物内の遊離アルデヒドを保護して、該式II-Cの化合物の形状とするように、該サンプルを処理する。該式II-Bのシクロホスファミド代謝産物内に存在する遊離アルデヒドを処理するためのいかなる手段を利用して、この処理手順を実施することができる。その好ましい方法は、本明細書において前に記載したように、従来知られている方法である。このように、サンプル中に存在する可能性のある、該活性代謝産物の遊離アルデヒドは、該代謝産物が安定となるように保護される。該式II-Bの遊離代謝産物を、該式II-Cの保護された代謝産物に変換することにより、上記式II-Aの互変異性体は、そのものの他の互変異性体に変換されるが、このことは、これら両者の互変異性体が平衡状態で存在し、結果としてこの処理の際に、該式II-Aの互変異性体が、該式II-Bの互変異性体を介して、該式II-Cの保護されたアルデヒドに変換されるという事実によるものである。
本発明によれば、該担体と上記式IIIの化合物との結合体は、該式IIIの化合物と結合体を形成した免疫原性タンパク質由来の、免疫原により生成された抗体と共に、患者サンプル中のシクロホスファミドの活性な代謝産物の存在を決定するための試薬として使用できる。これら試薬の製造において、該抗体を形成するのに使用した免疫原中に存在する基Rは、該イムノアッセイにおける試薬として使用する、上記式IIIの化合物と該担体との結合体中に存在するものと同一であるべきである。
最初にこのイムノアッセイを実施するに当たり、該サンプル中に存在する上記式II-Bの遊離アルデヒド代謝産物内の遊離アルデヒドを保護して、該式II-Cの化合物の形状とするように、該サンプルを処理する。該式II-Bのシクロホスファミド代謝産物内に存在する遊離アルデヒドを処理するためのいかなる手段を利用して、この処理手順を実施することができる。その好ましい方法は、本明細書において前に記載したように、従来知られている方法である。このように、サンプル中に存在する可能性のある、該活性代謝産物の遊離アルデヒドは、該代謝産物が安定となるように保護される。該式II-Bの遊離代謝産物を、該式II-Cの保護された代謝産物に変換することにより、上記式II-Aの互変異性体は、そのものの他の互変異性体に変換されるが、このことは、これら両者の互変異性体が平衡状態で存在し、結果としてこの処理の際に、該式II-Aの互変異性体が、該式II-Bの互変異性体を介して、該式II-Cの保護されたアルデヒドに変換されるという事実によるものである。
一旦このサンプルを、上記の方法で処理したら、該処理されたサンプルを、その中に存在する可能性のある、シクロホスファミドの活性な代謝産物の存在を検出し、及び/又はこれを定量するためのイムノアッセイに掛ける。担体と上記式IIIの化合物とから製造した試薬結合体が、該サンプル中の該式II-Aの安定化された、活性なシクロホスファミドの代謝産物と、本発明に従って発生させた抗体上の結合部位に関して競合する、いかなる公知のイムノアッセイを利用して、シクロホスファミドの活性な代謝産物、即ち患者サンプル中の上記式II-A及び/又は式II-Bの化合物の存在を検出し、及び/又はこれを定量することができる。これらの活性な代謝産物を含むものと推定される、該サンプル中における、該活性なシクロホスファミドの代謝産物に関するこのようなアッセイを実施する方法は、水性媒体中で、a) 該活性なシクロホスファミドの代謝産物中に存在する遊離アルデヒド基を保護する処理に付されている、該サンプル;b) 本発明に従って発生させた、該式II-Cの化合物に対する抗体;及びc) 上記担体と上記式IIIの化合物との結合体である試薬とを組み合わせる工程を含む。このイムノアッセイを実施するに際して、該試薬を形成するのに使用した、該式IIIの化合物及び該抗体両者における該アルデヒド保護基が、該サンプル中に存在し得る、該活性なシクロホスファミドの代謝産物の遊離アルデヒドを保護するのに用いたものと同一であることが重要である。
該シクロホスファミドの活性な代謝産物の量は、該処理されたサンプル中の該式II-Cの化合物を使用して、該サンプルと抗体との混合物に添加した、既知量の該結合体試薬の、該特異的抗体に対する結合阻害量を測定することによって、測定することができる。未知のサンプルによる、既知量の該結合体試薬の結合に対する、このような阻害の結果を、既知量で、該活性なシクロホスファミドの代謝産物を、該式II-Cの化合物の形状で含有する、既知の標準溶液を使用することによって行った、同一のアッセイにおいて得られた結果と比較する。未知サンプルにおける該活性なシクロホスファミドの代謝産物の量を決定するに際して、上記式II-A及び式II-Bの化合物を、該式II-Cの化合物に変換するように処理された該サンプル、及び上記式IIIの化合物と該抗体とから形成した結合体としての該試薬は、いかなる順序で添加することができる。
様々な手段を使用して、該抗体と結合した該式IIIの化合物から形成した、該添加された試薬結合体の量を測定することができる。その方法の一つにおいて、該添加された試薬結合体の該抗体への結合は、発蛍光団を持つ結合体の回転速度における低下を生じる。この液状混合物中の発蛍光団を持つ結合体の回転速度における減少量は、例えば米国特許第4,269,511号及び同第4,420,568号に記載されているような、蛍光分極技術によって検出することができる。
様々な手段を使用して、該抗体と結合した該式IIIの化合物から形成した、該添加された試薬結合体の量を測定することができる。その方法の一つにおいて、該添加された試薬結合体の該抗体への結合は、発蛍光団を持つ結合体の回転速度における低下を生じる。この液状混合物中の発蛍光団を持つ結合体の回転速度における減少量は、例えば米国特許第4,269,511号及び同第4,420,568号に記載されているような、蛍光分極技術によって検出することができる。
他方、該抗体は、ナノ粒子上に被覆又は吸収させることができ、その結果これらの粒子が、該式IIIの化合物から形成した、該添加された試薬結合体と反応した場合、これらのナノ粒子は、凝集体を生成する。しかし、該ナノ粒子上に被覆又は吸収された該抗体が、該サンプル中の上記式II-Cの化合物と反応する場合、これらのナノ粒子と結合した該サンプル由来の該式II-Cの化合物は、該抗体ナノ粒子の凝集を引起すことはない。この際の集合体又は凝集体の生成量は、吸光度によって、該アッセイ混合物中で測定できる。
他方、これらのアッセイは、該抗体又は該試薬結合体の何れかを、固体支持体、例えばマイクロタイタープレート又は固体粒子を含む、いかなる他の公知の固体支持体に結合させることによって、実施することができる。このような固体粒子に抗体及びタンパク質を結合することは、当分野において周知である。このような結合を実施するために、いかなる公知方法を利用することができる。多くの場合において、測定を助けるために、該抗体、結合体又は固体粒子上に放射性標識又は酵素標識等の標識を、配置して、該抗体と結合した、又は結合していない、上記式IIIの化合物から形成した、該試薬結合体の量の測定を補助することができる。他の適当な標識は、発色団、発蛍光団等を包含する。
他方、これらのアッセイは、該抗体又は該試薬結合体の何れかを、固体支持体、例えばマイクロタイタープレート又は固体粒子を含む、いかなる他の公知の固体支持体に結合させることによって、実施することができる。このような固体粒子に抗体及びタンパク質を結合することは、当分野において周知である。このような結合を実施するために、いかなる公知方法を利用することができる。多くの場合において、測定を助けるために、該抗体、結合体又は固体粒子上に放射性標識又は酵素標識等の標識を、配置して、該抗体と結合した、又は結合していない、上記式IIIの化合物から形成した、該試薬結合体の量の測定を補助することができる。他の適当な標識は、発色団、発蛍光団等を包含する。
便宜的なこととして、本発明のアッセイ成分は、キット、即ち該式II-Cの化合物に関するアッセイにおいて使用される、所定量の試薬との包装された組合せとして与えることができる。これら試薬は、本発明の抗体、並びに上記式IIIの化合物から生成した該結合体試薬を含む。このキットは、また追加の試薬として、遊離アルデヒドと反応させて、該結合体試薬を生成し、かつ該抗体試薬を発生させるのに使用する上記免疫原を形成する、該式IIIで示されるリガンドにおけるものと同一のアルデヒド保護基を形成するための、反応剤をも含むことができる。
これら必須の試薬に加えて、補助的な試薬等の添加剤を含めることができ、その例は安定剤、緩衝液等を包含する。これら様々な試薬の相対的な量は、このアッセイの感度を実質的に最適にする、該試薬の溶液中の濃度を与えるために、広範囲で変えることができる。試薬は、溶液として与えることができ、あるいは溶解した際に該アッセイを実施するのに適当な濃度の試薬溶液を与えるような、通常は凍結乾燥された、乾燥粉末として与えることができる。
これら必須の試薬に加えて、補助的な試薬等の添加剤を含めることができ、その例は安定剤、緩衝液等を包含する。これら様々な試薬の相対的な量は、このアッセイの感度を実質的に最適にする、該試薬の溶液中の濃度を与えるために、広範囲で変えることができる。試薬は、溶液として与えることができ、あるいは溶解した際に該アッセイを実施するのに適当な濃度の試薬溶液を与えるような、通常は凍結乾燥された、乾燥粉末として与えることができる。
実施例においては、以下のものを表すために、以下のような略号を使用する:
HCY:4-ヒドロキシシクロホスファミド;
HCYオキシム:アルドホスファミドのO-メチルオキシム
DMF:ジメチルホルムアミド;
EA:エチルアルコール;
DCM:ジクロロメタン;
DMAP:ジメチルアミノピリジン;
DMSO:ジメチルスルホキシド;
POCl3:オキシ塩化リン;
NHS:N-ヒドロキシサクシンイミド;
EDC:1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩;
DCC:ジシクロヘキシルカルボジイミド;
TLC:薄層クロマトグラフィー;
ANS:8-アニリノ-1-ナフタレンスルホン酸;
i.p.:腹腔内;
HRP:ホースラディッシュ-ペルオキシダーゼ;
TMB:3,3',5,5'-テトラメチルベンジジン;
TRIS:トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩酸塩;
BSA:ウシ血清アルブミン;
KLH:キーホールリンペットヘモシアニン;
BTG:ウシチログロブリン;
PBS:リン酸緩衝塩水;
di:脱イオン水。
以下の実施例において、この仮特許のスキーム1及びスキーム2は、調製した特定の化合物を示し、またこれら実施例においてはその番号で言及する。これらスキームは、以下の通りである:
スキーム1:
HCY:4-ヒドロキシシクロホスファミド;
HCYオキシム:アルドホスファミドのO-メチルオキシム
DMF:ジメチルホルムアミド;
EA:エチルアルコール;
DCM:ジクロロメタン;
DMAP:ジメチルアミノピリジン;
DMSO:ジメチルスルホキシド;
POCl3:オキシ塩化リン;
NHS:N-ヒドロキシサクシンイミド;
EDC:1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩;
DCC:ジシクロヘキシルカルボジイミド;
TLC:薄層クロマトグラフィー;
ANS:8-アニリノ-1-ナフタレンスルホン酸;
i.p.:腹腔内;
HRP:ホースラディッシュ-ペルオキシダーゼ;
TMB:3,3',5,5'-テトラメチルベンジジン;
TRIS:トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩酸塩;
BSA:ウシ血清アルブミン;
KLH:キーホールリンペットヘモシアニン;
BTG:ウシチログロブリン;
PBS:リン酸緩衝塩水;
di:脱イオン水。
以下の実施例において、この仮特許のスキーム1及びスキーム2は、調製した特定の化合物を示し、またこれら実施例においてはその番号で言及する。これらスキームは、以下の通りである:
スキーム1:
スキーム2:
実施例1:HCYオキシムの活性化エステル6の調製(スキーム1)
N-ブチルリチウム(8.8mL、22.0mモル)を、室温にて、THF(100mL)中に溶解した3-ブテン-1-オール(1.44g、20.0mモル)に滴添し、得られた溶液を30分間攪拌し、次いで0℃まで冷却した。塩化ホスホラミド[1](5.44g、21.0mモル)のTHF(50mL)溶液を、迅速に添加し、攪拌を1時間続けた。N-(2-アミノエチル)-2,2,2-トリフルオロアセトアミドのTHF(80m)溶液を、30分掛けて滴添した。この反応混合物を、室温まで暖め、終夜攪拌を続けた。沈殿した塩を、セライトを介して濾過することにより除去し、得られた濾液を濃縮した。この粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン;50、60、及び65%)により精製して、無色のオイルとして化合物[3](3.35g、40%)を得た。
N-ブチルリチウム(8.8mL、22.0mモル)を、室温にて、THF(100mL)中に溶解した3-ブテン-1-オール(1.44g、20.0mモル)に滴添し、得られた溶液を30分間攪拌し、次いで0℃まで冷却した。塩化ホスホラミド[1](5.44g、21.0mモル)のTHF(50mL)溶液を、迅速に添加し、攪拌を1時間続けた。N-(2-アミノエチル)-2,2,2-トリフルオロアセトアミドのTHF(80m)溶液を、30分掛けて滴添した。この反応混合物を、室温まで暖め、終夜攪拌を続けた。沈殿した塩を、セライトを介して濾過することにより除去し、得られた濾液を濃縮した。この粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン;50、60、及び65%)により精製して、無色のオイルとして化合物[3](3.35g、40%)を得た。
化合物[3](3.35g、8.08mモル)のCH2Cl2(50mL)溶液を、-78℃に冷却(ドライアイス/アセトン浴)し、この溶液にオゾンを、溶液が青色と分かるまで(約25分間)吹き込んだ。過剰量のオゾンを窒素により、該溶液からフラッシュ除去し、得られたオゾニドを、ジメチルスルフィド(713μL、9.70mM)を添加することによって還元した。この溶液を-30℃まで温め、トリエチルアミンを添加し(1.64mL、20.2mM)、次いでメトキシルアミン塩酸塩(1.48g、17.78mM)を添加した。この反応混合物を、室温まで暖め、攪拌を3時間継続した。この混合物を、濾過し、得られた濾液を濃縮し、得られたオイルをフラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン、3:2)により精製して、濃厚な無色のオイルとして、化合物[5](1.86g、52%)のTFA保護先駆物質を得た。この生成物(603mg、1.36mM)の、NH3を含むMeOH(30mL、〜10M)及びアンモニア水(30mL、30%)中に溶解した溶液を、終夜攪拌した。この混合物を濃縮した。得られたアミン[5]を、トルエンと共に共沸させ、痕跡量の水を除去した。粗製化合物[5]を、黄色オイルとして得、これを精製すること無しに、次の段階で使用した。
上記粗製化合物[5]及びトリエチルアミン(0.378mL、2.72mモル)のTHF溶液(10mL)を、化合物[7](0.494g、1.77mモル)のTHF溶液(20mL)に、0℃にて滴添した。この反応系を室温まで加温し、2時間に渡り攪拌した。この混合物を濾過し、乾燥エーテルで洗浄し、得られた濾液を濃縮した。この粗生成物を、酢酸エチルを含む小さなシリカプラグを介して、更に濾過することにより精製して、無色のガム状物として化合物[6](0.528g、69%)を得た。
実施例2:HCYオキシムイソチオシアネート8の調製(スキーム2)
上記粗生成物 [5](上記TFA保護先駆物質603mg(1.36mM)から調製したもの)及びトリエチルアミン(0.378mL、2.72mモル)の、THF(10mL)に溶解した溶液を、4-イソチオシアナトベンゾイルクロリド(0.404g、2.04mモル)のTHF(20mL)溶液に、0℃にて滴添した。この反応系を室温まで加温し、2時間に渡り攪拌した。この混合物を濾過し、乾燥エーテルで洗浄し、濾液を濃縮した。この粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン、9:1)により精製して、黄色のガム状物として化合物[8](0.528g、76%)を得た。
実施例3:HCYオキシムの調製
該HCYオキシムを、文献(Borch, R.F.& Valente, R.R., J. Med. Chem., 1991, 34(10):3052-3058)に記載された手順に従って調製した。この生成物を、収率44%にて単離した。
実施例2:HCYオキシムイソチオシアネート8の調製(スキーム2)
上記粗生成物 [5](上記TFA保護先駆物質603mg(1.36mM)から調製したもの)及びトリエチルアミン(0.378mL、2.72mモル)の、THF(10mL)に溶解した溶液を、4-イソチオシアナトベンゾイルクロリド(0.404g、2.04mモル)のTHF(20mL)溶液に、0℃にて滴添した。この反応系を室温まで加温し、2時間に渡り攪拌した。この混合物を濾過し、乾燥エーテルで洗浄し、濾液を濃縮した。この粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン、9:1)により精製して、黄色のガム状物として化合物[8](0.528g、76%)を得た。
実施例3:HCYオキシムの調製
該HCYオキシムを、文献(Borch, R.F.& Valente, R.R., J. Med. Chem., 1991, 34(10):3052-3058)に記載された手順に従って調製した。この生成物を、収率44%にて単離した。
実施例4a:活性化されたハプテン6を用いたBTG免疫原の調製
6.06mLのBTG(32.9mg/mL)を、50mMのリン酸緩衝液(50mM、pH 7.5)に溶解した液に、1.0mLの実施例1で調製した化合物[6](DMSO中33mg/mL)を滴下し、再度pHを7.5となるようにチェックした。この混合物を、室温にて18時間攪拌した。次いで、この免疫原性結合体を、透析(最初の透析に対して10%DMSO-リン酸緩衝液を用い、後に純緩衝液に代える)によって精製し、以前に記載された手順(Wu等, Bioconj. Chem., 1997, 8:385-390; Li等, Bioconj. Chem., 1997, 8:896-905; Salamone等, J. Forensic. Sci., 1998, pp.821-826)に従って特徴付けした。
実施例4b:活性化されたハプテン6を用いたKLH免疫原の調製
6.5mLのKLH(9mg/mL)を、50mMのリン酸緩衝液(50mM、pH 7.5)に溶解した液に、0.29mLの実施例1で調製した化合物[6](DMSO中33mg/mL)を滴下し、再度pHを7.5となるようにチェックした。この混合物を、室温にて18時間攪拌した。次いで、この免疫原性結合体を、透析(最初の透析に対して10%DMSO-リン酸緩衝液を用い、後に純緩衝液に代える)によって精製し、以前に記載された手順(Wu等, Bioconj. Chem., 1997, 8:385-390; Li等, Bioconj. Chem., 1997, 8:896-905; Salamone等, J. Forensic. Sci., 1998, pp.821-826)に従って特徴付けした。
6.06mLのBTG(32.9mg/mL)を、50mMのリン酸緩衝液(50mM、pH 7.5)に溶解した液に、1.0mLの実施例1で調製した化合物[6](DMSO中33mg/mL)を滴下し、再度pHを7.5となるようにチェックした。この混合物を、室温にて18時間攪拌した。次いで、この免疫原性結合体を、透析(最初の透析に対して10%DMSO-リン酸緩衝液を用い、後に純緩衝液に代える)によって精製し、以前に記載された手順(Wu等, Bioconj. Chem., 1997, 8:385-390; Li等, Bioconj. Chem., 1997, 8:896-905; Salamone等, J. Forensic. Sci., 1998, pp.821-826)に従って特徴付けした。
実施例4b:活性化されたハプテン6を用いたKLH免疫原の調製
6.5mLのKLH(9mg/mL)を、50mMのリン酸緩衝液(50mM、pH 7.5)に溶解した液に、0.29mLの実施例1で調製した化合物[6](DMSO中33mg/mL)を滴下し、再度pHを7.5となるようにチェックした。この混合物を、室温にて18時間攪拌した。次いで、この免疫原性結合体を、透析(最初の透析に対して10%DMSO-リン酸緩衝液を用い、後に純緩衝液に代える)によって精製し、以前に記載された手順(Wu等, Bioconj. Chem., 1997, 8:385-390; Li等, Bioconj. Chem., 1997, 8:896-905; Salamone等, J. Forensic. Sci., 1998, pp.821-826)に従って特徴付けした。
実施例5:活性化されたハプテン8を用いたBSA結合体(1:1比)の調製
20mLの、BSA(50mg/mL)を、50mMのリン酸緩衝液(50mM、pH 7.5)に溶解した液に、実施例2におけるようにして調製した、活性化されたイソチオシアネート[8](33mg/mLのDMSO溶液0.258mL)を滴下した。この混合物を、室温にて終夜(18時間)攪拌して、スクリーニング用の1:1プレート結合体(plate conjugate)を製造した。次いで、この結合体を、透析(最初の透析に対して10%DMSO-リン酸緩衝液を用い、後に純緩衝液に代える)によって精製し、以前に記載された手順(Wu等, Bioconj. Chem., 1997, 8:385-390; Li等, Bioconj. Chem., 1997, 8:896-905; Salamone等, J. Forensic. Sci., 1998, pp.821-826)に従って特徴付けした。
20mLの、BSA(50mg/mL)を、50mMのリン酸緩衝液(50mM、pH 7.5)に溶解した液に、実施例2におけるようにして調製した、活性化されたイソチオシアネート[8](33mg/mLのDMSO溶液0.258mL)を滴下した。この混合物を、室温にて終夜(18時間)攪拌して、スクリーニング用の1:1プレート結合体(plate conjugate)を製造した。次いで、この結合体を、透析(最初の透析に対して10%DMSO-リン酸緩衝液を用い、後に純緩衝液に代える)によって精製し、以前に記載された手順(Wu等, Bioconj. Chem., 1997, 8:385-390; Li等, Bioconj. Chem., 1997, 8:896-905; Salamone等, J. Forensic. Sci., 1998, pp.821-826)に従って特徴付けした。
実施例6:HCYオキシム抗体の調製
10匹の雌BALB/cマウスを、完全フロイント (Complete Freund's Adjuvant)中に乳化させた、上記実施例4a及び4bで製造した、HCYオキシム-BTG又はHCYオキシム-KLHを、100μg/マウスにて、i.p.経路で免疫化した。これらマウスを、不完全フロイント補助剤(Incomplete Freund's Adjuvant)中に乳化させた、同一の免疫原、100μg/マウスにて、この初期注射の4週間後に一度、追加免疫化処理した。この追加免疫化の10日後に各マウスからのテストブリードを、眼窩ブリードによって得た。これらテストブリード由来の抗-血清は、実施例8a及び8bで評価されるように、HCYオキシム抗体を含んでいた。融合の4日前のモノクローナル抗体に関連して、これらのマウスに、連続して3日間、PBS中の100μgのHCYオキシム-BTG又はHCYオキシム-KLH(一次注射による)を、i.p.経路で注射した。選択したマウスから脾細胞を単離し、Coligan, J.E.等編, Current Protocols in Immunology, 1992, 2.5.1-2.5.8, Wiley & Sons, NYに記載されている方法に従って、50%ポリエチレングリコール1500を使用して、2×107 SP2/o細胞と融合した。該融合細胞を、20%のフェータルクローン(FetalClone) I、2%のL-グルタミン(100mM)及び2%の50X HATを補充した、DMEM/F12中で、10枚の96-穴プレート上にプレーティング(播種)した。2週間後、該ハイブリドーマ上澄を、競合ELISAによって抗-HCYオキシム抗体の存在につきアッセイした(実施例8b)。正の結果を与えたウエルを展開し、再度同一の方法によりスクリーニングした。正のクローンを、ELISAによって、HCYオキシムの結合について確認した(実施例8a及び9)。ELISAによって正の結果を与えたクローンを、Coligan, J.E.等編, Current Protocols in Immunology, 1992, 2.5.8-2.5.17, Wiley & Sons, NYに記載されている方法に従って、限界希釈法によって、1又は2回サブクローニングした。
10匹の雌BALB/cマウスを、完全フロイント (Complete Freund's Adjuvant)中に乳化させた、上記実施例4a及び4bで製造した、HCYオキシム-BTG又はHCYオキシム-KLHを、100μg/マウスにて、i.p.経路で免疫化した。これらマウスを、不完全フロイント補助剤(Incomplete Freund's Adjuvant)中に乳化させた、同一の免疫原、100μg/マウスにて、この初期注射の4週間後に一度、追加免疫化処理した。この追加免疫化の10日後に各マウスからのテストブリードを、眼窩ブリードによって得た。これらテストブリード由来の抗-血清は、実施例8a及び8bで評価されるように、HCYオキシム抗体を含んでいた。融合の4日前のモノクローナル抗体に関連して、これらのマウスに、連続して3日間、PBS中の100μgのHCYオキシム-BTG又はHCYオキシム-KLH(一次注射による)を、i.p.経路で注射した。選択したマウスから脾細胞を単離し、Coligan, J.E.等編, Current Protocols in Immunology, 1992, 2.5.1-2.5.8, Wiley & Sons, NYに記載されている方法に従って、50%ポリエチレングリコール1500を使用して、2×107 SP2/o細胞と融合した。該融合細胞を、20%のフェータルクローン(FetalClone) I、2%のL-グルタミン(100mM)及び2%の50X HATを補充した、DMEM/F12中で、10枚の96-穴プレート上にプレーティング(播種)した。2週間後、該ハイブリドーマ上澄を、競合ELISAによって抗-HCYオキシム抗体の存在につきアッセイした(実施例8b)。正の結果を与えたウエルを展開し、再度同一の方法によりスクリーニングした。正のクローンを、ELISAによって、HCYオキシムの結合について確認した(実施例8a及び9)。ELISAによって正の結果を与えたクローンを、Coligan, J.E.等編, Current Protocols in Immunology, 1992, 2.5.8-2.5.17, Wiley & Sons, NYに記載されている方法に従って、限界希釈法によって、1又は2回サブクローニングした。
実施例7:HCYオキシム誘導体6-BSA結合体を使用した、マイクロタイタープレート免疫化手順
HCYオキシムの濃度を測定するためのELISA法は、タンパク質結合について最適化され、またプレート当たり96ウエルを含む、ポリスチレンマイクロタイタープレート(ヌンクマキシソープ(Nunc MaxiSorp) C8及びF8イムノモジュール(Immunomodule))で行った。0.05M重炭酸ナトリウム溶液(pH=9.6)中の、1.25μg/mL(表1)又は5μg/mL(表2)の、HCYオキシム-BSA結合体300μLを添加することにより、各ウエルを、HCYオキシム-BSA結合体(実施例5におけるように調製)で被覆し、室温にて3時間インキュベーションした。これらのウエルを、0.05M重炭酸ナトリウム溶液(pH=9.6)で洗浄し、次いで室温にて30分間、400μLの5%スクロース、0.2%のナトリウムカゼイネート溶液で遮断した。該予備被覆(post-coat)溶液を除去した後、これらのプレートを37℃にて終夜乾燥させた。
HCYオキシムの濃度を測定するためのELISA法は、タンパク質結合について最適化され、またプレート当たり96ウエルを含む、ポリスチレンマイクロタイタープレート(ヌンクマキシソープ(Nunc MaxiSorp) C8及びF8イムノモジュール(Immunomodule))で行った。0.05M重炭酸ナトリウム溶液(pH=9.6)中の、1.25μg/mL(表1)又は5μg/mL(表2)の、HCYオキシム-BSA結合体300μLを添加することにより、各ウエルを、HCYオキシム-BSA結合体(実施例5におけるように調製)で被覆し、室温にて3時間インキュベーションした。これらのウエルを、0.05M重炭酸ナトリウム溶液(pH=9.6)で洗浄し、次いで室温にて30分間、400μLの5%スクロース、0.2%のナトリウムカゼイネート溶液で遮断した。該予備被覆(post-coat)溶液を除去した後、これらのプレートを37℃にて終夜乾燥させた。
実施例8a:抗体スクリーニング手順-力価
HCYオキシム抗体(実施例6において製造)をスクリーニングするためのELISA法は、実施例5に記載したように、HCYオキシム-BSAによって免疫化したマイクロタイタープレートを用いて行った。この抗体スクリーニングアッセイは、該抗-血清含有HCYオキシム抗体を、0.1%BSA及び0.01%チメロサールを含有するリン酸緩衝塩水中に、1:100、1:1,000、1:10,000及び1:100,000倍に希釈することによって行った。モノクローナル抗体の評価のために、実施例8bの手順により、抗体の存在について正であることが分かっている実施例6の、ハイブリドーマ上澄を、1:2、1:4、1:8、1:16等に希釈した。HCYオキシム-BSAで免疫化したウエル(実施例7で調製)の各々に対して、100μLの希釈した抗体を添加し、室温にて10分間、振とうしつつインキュベートした。このインキュベーション中、抗体は、該ウエル内で該HCYオキシム-結合体と結合する。これらプレートのウエルを0.02M TRIS、0.9%NaCl、0.5%ツイーン(Tween)-80及び0.001%チメロサール(pH 7.8)で3回洗浄して、あらゆる未結合の抗体を除去した。該ウエル内の、HCYオキシム-BSA結合体と結合した、HCYオキシム抗体の量を決定するために、0.1%BSA、0.05%ANS、0.01%チメロサールを含むPBS中に、1/2400倍に希釈された、100μLのヤギ抗-マウス抗体-HRP酵素結合体(ジャクソンイムノリサーチ(Jackson Immuno-research)社)を、各ウエルに添加したが、これは、ネズミの免疫グロブリンと特異的に結合することができ、また基質と共にインキュベートした場合には、着色された生成物を生成する。
HCYオキシム抗体(実施例6において製造)をスクリーニングするためのELISA法は、実施例5に記載したように、HCYオキシム-BSAによって免疫化したマイクロタイタープレートを用いて行った。この抗体スクリーニングアッセイは、該抗-血清含有HCYオキシム抗体を、0.1%BSA及び0.01%チメロサールを含有するリン酸緩衝塩水中に、1:100、1:1,000、1:10,000及び1:100,000倍に希釈することによって行った。モノクローナル抗体の評価のために、実施例8bの手順により、抗体の存在について正であることが分かっている実施例6の、ハイブリドーマ上澄を、1:2、1:4、1:8、1:16等に希釈した。HCYオキシム-BSAで免疫化したウエル(実施例7で調製)の各々に対して、100μLの希釈した抗体を添加し、室温にて10分間、振とうしつつインキュベートした。このインキュベーション中、抗体は、該ウエル内で該HCYオキシム-結合体と結合する。これらプレートのウエルを0.02M TRIS、0.9%NaCl、0.5%ツイーン(Tween)-80及び0.001%チメロサール(pH 7.8)で3回洗浄して、あらゆる未結合の抗体を除去した。該ウエル内の、HCYオキシム-BSA結合体と結合した、HCYオキシム抗体の量を決定するために、0.1%BSA、0.05%ANS、0.01%チメロサールを含むPBS中に、1/2400倍に希釈された、100μLのヤギ抗-マウス抗体-HRP酵素結合体(ジャクソンイムノリサーチ(Jackson Immuno-research)社)を、各ウエルに添加したが、これは、ネズミの免疫グロブリンと特異的に結合することができ、また基質と共にインキュベートした場合には、着色された生成物を生成する。
室温にて振とうしつつ10分間インキュベートしたが、その間に該ヤギ抗-マウス抗体-HRP酵素結合体は、該ウエルにおけるHCYオキシム抗体と結合した。その後、該プレートを、
再度3回洗浄して、未結合のヤギ抗-マウス抗体-HRP酵素結合体を除去した。該ウエル内に測定可能な色を発現させるために、洗浄した後に、100μLのTMB(TMBリキッドサブストレート(Liquid Substrate)、シグマ(Sigma)社)、HRPに対する基質を添加し、室温にて振とうしつつ10分間インキュベートする間に発色させた。発色のためのインキュベートの後、50μLの停止溶液(di H2O中にフッ化ナトリウムを溶解した1.5%溶液)を各ウエルに添加して、該発色を停止させ、また振とうして10秒後に、650nmにおける吸光度を測定した(モレキュラーデバイスズプレートリーダー(Molecular Devices Plate Reader))。ウエル中の抗体の量は、測定された吸光度に比例し、また吸光度1.5をもたらす希釈率(力価)として表した。力価は、該測定された抗体の抗体希釈率の対数(x-軸)対650nmにおける吸光度(y-軸)のグラフを描写し、その力価を、吸光度1.5に外挿することにより決定した。この力価は、実施例9に記載の間接的競合マイクロタイタープレートアッセイにおいて使用した抗体の濃度(希釈率)を決定した。
再度3回洗浄して、未結合のヤギ抗-マウス抗体-HRP酵素結合体を除去した。該ウエル内に測定可能な色を発現させるために、洗浄した後に、100μLのTMB(TMBリキッドサブストレート(Liquid Substrate)、シグマ(Sigma)社)、HRPに対する基質を添加し、室温にて振とうしつつ10分間インキュベートする間に発色させた。発色のためのインキュベートの後、50μLの停止溶液(di H2O中にフッ化ナトリウムを溶解した1.5%溶液)を各ウエルに添加して、該発色を停止させ、また振とうして10秒後に、650nmにおける吸光度を測定した(モレキュラーデバイスズプレートリーダー(Molecular Devices Plate Reader))。ウエル中の抗体の量は、測定された吸光度に比例し、また吸光度1.5をもたらす希釈率(力価)として表した。力価は、該測定された抗体の抗体希釈率の対数(x-軸)対650nmにおける吸光度(y-軸)のグラフを描写し、その力価を、吸光度1.5に外挿することにより決定した。この力価は、実施例9に記載の間接的競合マイクロタイタープレートアッセイにおいて使用した抗体の濃度(希釈率)を決定した。
実施例8b:抗体スクリーニング手順-モノクローナルスクリーニング
HCYオキシムモノクローナル抗体(実施例6において製造)をスクリーニングするためのELISA法は、実施例5に記載したように、HCYオキシム-BSAによって免疫化したマイクロタイタープレートを用いて行った。HCYオキシム-BSAで免疫化したウエル(実施例7において調製)の各々に、この抗体スクリーニングアッセイは、該抗-血清含有HCYオキシム抗体を、0.1%BSA及び0.01%チメロサールを含有するリン酸緩衝塩水50μL及び次にモノクローナル培養上澄50μLを添加し、振とうしつつ室温にて10分間インキュベートした。このインキュベーション中、抗体は、該ウエル内で該HCYオキシム-結合体と結合する。これらプレートのウエルを0.02M TRIS、0.9%NaCl、0.5%ツイーン(Tween)-80及び0.001%チメロサール(pH 7.8)で3回洗浄して、あらゆる未結合の抗体を除去した。該ウエル内の、HCYオキシム-BSA結合体と結合した、HCYオキシム抗体の量を決定するために、0.1%BSA、0.05%ANS、0.01%チメロサールを含むPBS中に、1/2400倍に希釈された、100μLのヤギ抗-マウス抗体-HRP酵素結合体(ジャクソンイムノリサーチ(Jackson Immuno-research))を、各ウエルに添加したが、これは、ネズミの免疫グロブリンと特異的に結合することができ、また基質と共にインキュベートした場合には、着色された生成物を生成する。
HCYオキシムモノクローナル抗体(実施例6において製造)をスクリーニングするためのELISA法は、実施例5に記載したように、HCYオキシム-BSAによって免疫化したマイクロタイタープレートを用いて行った。HCYオキシム-BSAで免疫化したウエル(実施例7において調製)の各々に、この抗体スクリーニングアッセイは、該抗-血清含有HCYオキシム抗体を、0.1%BSA及び0.01%チメロサールを含有するリン酸緩衝塩水50μL及び次にモノクローナル培養上澄50μLを添加し、振とうしつつ室温にて10分間インキュベートした。このインキュベーション中、抗体は、該ウエル内で該HCYオキシム-結合体と結合する。これらプレートのウエルを0.02M TRIS、0.9%NaCl、0.5%ツイーン(Tween)-80及び0.001%チメロサール(pH 7.8)で3回洗浄して、あらゆる未結合の抗体を除去した。該ウエル内の、HCYオキシム-BSA結合体と結合した、HCYオキシム抗体の量を決定するために、0.1%BSA、0.05%ANS、0.01%チメロサールを含むPBS中に、1/2400倍に希釈された、100μLのヤギ抗-マウス抗体-HRP酵素結合体(ジャクソンイムノリサーチ(Jackson Immuno-research))を、各ウエルに添加したが、これは、ネズミの免疫グロブリンと特異的に結合することができ、また基質と共にインキュベートした場合には、着色された生成物を生成する。
室温にて振とうしつつ10分間インキュベートしたが、その間に該ヤギ抗-マウス抗体-HRP酵素結合体は、該ウエルにおけるHCYオキシム抗体と結合した。その後、該プレートを、再度3回洗浄して、未結合のヤギ抗-マウス抗体-HRP酵素結合体を除去した。該ウエル内に測定可能な色を発現させるために、洗浄した後に、100μLのTMB(TMBリキッドサブストレート、シグマ社)、HRPに対する基質を添加し、室温にて振とうしつつ10秒間インキュベートする間に発色させた。発色のためのインキュベートの後、50μLの停止溶液(di H2O中にフッ化ナトリウムを溶解した1.5%溶液)を各ウエルに添加して、該発色を停止させ、また振とうして10分後に、650nmにおける吸光度を測定した(モレキュラーデバイスズプレートリーダー)。ウエル中の抗体の量は、測定された吸光度に比例した。バックグラウンドの2倍を越える吸光度をもつサンプルが、正であると示した。
実施例9:HCYオキシム誘導体6結合体に対する抗体のIC50及び交叉反応性を決定するための、間接的競合マイクロタイタープレートイムノアッセイ手順
HCYオキシム濃度を測定するためのELISA法は、実施例5に記載した、HCYオキシム-BSAによって免疫化したマイクロタイタープレートを用いて行った。HCYオキシム、シクロホスファミド、クロラムブシル、メルファラン及びメクロレタミンを、0.01〜10,000ng/mL又は100,000ng/mLなる濃度範囲に渡り、PBSで10倍希釈した。このアッセイは、測定すべき被検体50μLを、50μLの、実施例8aにおいて測定した力価まで希釈した、抗体(実施例6において、実施例4a及び4bの免疫原を使用して製造)と共にインキュベートすることにより行った。10分間のインキュベーション(室温, 振とうしながら)中に、該ウエル内の該HCYオキシム結合体に対する抗体の結合と、溶液中の被検体との競合が見られる。このインキュベーション後、該プレートのウエルを0.02M TRIS、0.9%NaCl、0.5%ツイーン(Tween)-80及び0.001%チメロサール(pH 7.8)で3回洗浄して、あらゆる未結合の物質を除去した。該ウエル内の、HCYオキシム-BSA結合体と結合した、HCYオキシム抗体の量を決定するために、0.1%BSA、0.05%ANS、0.01%チメロサールを含むPBS中に、1/2400倍に希釈された、100μLのヤギ抗-マウス抗体-HRP酵素結合体(ジャクソンイムノリサーチ)を、各ウエルに添加したが、これは、ネズミの免疫グロブリンと特異的に結合することができ、また基質と共にインキュベートした場合には、着色された生成物を生成する。室温にて振とうしつつ10分間インキュベートしたが、その間に該ヤギ抗-マウス抗体-HRP酵素結合体は、該ウエルにおけるHCYオキシム抗体と結合した。その後、該プレートを、再度3回洗浄して、未結合の二次結合体を除去した。
HCYオキシム濃度を測定するためのELISA法は、実施例5に記載した、HCYオキシム-BSAによって免疫化したマイクロタイタープレートを用いて行った。HCYオキシム、シクロホスファミド、クロラムブシル、メルファラン及びメクロレタミンを、0.01〜10,000ng/mL又は100,000ng/mLなる濃度範囲に渡り、PBSで10倍希釈した。このアッセイは、測定すべき被検体50μLを、50μLの、実施例8aにおいて測定した力価まで希釈した、抗体(実施例6において、実施例4a及び4bの免疫原を使用して製造)と共にインキュベートすることにより行った。10分間のインキュベーション(室温, 振とうしながら)中に、該ウエル内の該HCYオキシム結合体に対する抗体の結合と、溶液中の被検体との競合が見られる。このインキュベーション後、該プレートのウエルを0.02M TRIS、0.9%NaCl、0.5%ツイーン(Tween)-80及び0.001%チメロサール(pH 7.8)で3回洗浄して、あらゆる未結合の物質を除去した。該ウエル内の、HCYオキシム-BSA結合体と結合した、HCYオキシム抗体の量を決定するために、0.1%BSA、0.05%ANS、0.01%チメロサールを含むPBS中に、1/2400倍に希釈された、100μLのヤギ抗-マウス抗体-HRP酵素結合体(ジャクソンイムノリサーチ)を、各ウエルに添加したが、これは、ネズミの免疫グロブリンと特異的に結合することができ、また基質と共にインキュベートした場合には、着色された生成物を生成する。室温にて振とうしつつ10分間インキュベートしたが、その間に該ヤギ抗-マウス抗体-HRP酵素結合体は、該ウエルにおけるHCYオキシム抗体と結合した。その後、該プレートを、再度3回洗浄して、未結合の二次結合体を除去した。
該ウエル内に測定可能な色を発現させるために、洗浄した後に、100μLのTMB(TMBリキッドサブストレート、シグマ社)、HRPに対する基質を添加し、室温にて振とうしつつ10分間インキュベートする間に発色させた。発色のためのインキュベートの後、50μLの停止溶液(di H2O中にフッ化ナトリウムを溶解した1.5%溶液)を各ウエルに添加して、該発色を停止させ、また振とうして10秒後に、650nmにおける吸光度を測定した(モレキュラーデバイスズプレートリーダー)。ウエル中の抗体の量は、測定された吸光度に比例し、かつサンプル中のHCYオキシムの量に反比例した。被検体を含むウエル中の色の吸光度を、被検体を含まないウエルのそれと比較して、標準曲線を作成した。与えられた被検体に関するIC50値を、被検体を含まないウエルに関する吸光度の50%相当を阻害するに要する、該被検体の濃度として定義した。与えられた被検体の交叉反応性は、百分率で表された、HCYオキシムに関するIC50値対シクロホスファミド、クロラムブシル、メルファラン及びメクロレタミンに関するIC50値の比として算出した。実施例6において、実施例4a及び4bの免疫原を用いて製造した抗体について測定したところ、HCYオキシムに対する、シクロホスファミド、クロラムブシル、メルファラン及びメクロレタミンに関する%交叉反応性は、1%未満であった。結果は、以下の表1及び2に示す通りである。
シクロホスファミドと同様に、該化合物クロラムブシル、メルファラン及びメクロレタミンは、全て、その構造内にマスタード基、即ちクロロエチル置換基でジ-置換されたアミンを含む基を含有する、化学療法用薬物である。上記表の結果から理解されるように、本発明の抗体は、シクロホスファミドの活性な代謝産物の安定形状のものと、実質的選択的に反応性であり、しかもシクロホスファミド及びクロロエチル置換基でジ-置換されたアミンを含む、他のシクロホスファミド類似体との交叉反応性を実質上持たない。
Claims (21)
- pが0である、請求項1記載の化合物。
- 形成されたエステルが、低級アルキルエステル、イミドエステル又はアミドエステルである、請求項5記載の化合物。
- pが1である、請求項1記載の化合物。
- 保護基がヒドラゾンであり、それによって、Rは下式:N-NR9R7(ここで、R7は低級アルキル基、フェニル基又は置換フェニル基であり、かつR9は水素原子又は低級アルキル基である。)で表される基を形成する、請求項8記載の化合物。
- R7が2,4-ジニトロフェニル基である、請求項9記載の化合物。
- 保護基が、オキシムであり、従ってRは、下式:N-OR8(ここで、R8は低級アルキル基である)で表される基を形成する、請求項8記載の化合物。
- pが0である、請求項12記載の結合体。
- 前記保護基がヒドラゾンであり、それによって、Rは下式:N-NR9R7(ここで、R7は低級アルキル基、フェニル基又は置換フェニル基であり、かつR9は水素原子又は低級アルキル基である。)で表される基を形成する、請求項12記載の結合体。
- R7が2,4-ジニトロフェニル基である、請求項17記載の結合体。
- 前記保護基が、オキシムであり、従ってRは、下式:N-OR8(ここで、R8は低級アルキル基である。)で表される基を形成する、請求項12記載の結合体。
- 前記担体が、免疫原性ポリマーである、請求項12記載の結合体。
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