JP2757431B2 - カメラ - Google Patents

カメラ

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JP2757431B2
JP2757431B2 JP1054479A JP5447989A JP2757431B2 JP 2757431 B2 JP2757431 B2 JP 2757431B2 JP 1054479 A JP1054479 A JP 1054479A JP 5447989 A JP5447989 A JP 5447989A JP 2757431 B2 JP2757431 B2 JP 2757431B2
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裕 木天
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、レンズバリア開閉駆動系と変倍のためのレ
ンズ切換え駆動系のアクチュエータを共通にして、クラ
ッチ手段により上記アクチュエータの駆動力を切換える
ようにしたカメラに関する。
従来の技術 一般に、レンズバリアの開閉と変倍のためのレンズの
切換を行うカメラにおいては、レンズバリアの開閉駆動
系を駆動するためのモータと、変倍のためのレンズ切換
駆動系を駆動するためのモータとが必要になる。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、上記構造のものでは、モータが2つ必
要となり、コストアップの要因となるとともに、カメラ
が大型化し、かつ、カメラの重量が大きくなるといった
問題が生じる。
従って、本発明の目的は、上記問題を解決することに
あって、レンズバリア開閉駆動系の駆動と変倍のための
レンズ切換駆動系の駆動とを1つのモータで行えるよう
にして、コストダウンを図ることができるとともに、小
型化並びに軽量化を図ることができるカメラを提供する
ことにある。
課題を解決するための手段 上記目的を達成するために、本発明は、1つのモータ
をクラッチ手段を用いて切換えることにより、レンズバ
リア開閉と変倍のためのレンズ切換とを上記モータで行
えるように構成した。すなわち、1つのモータと、変倍
のためのレンズ切換駆動系と、レンズバリア開閉駆動系
と、上記モータの回転方向によりその駆動力の伝達経路
を上記レンズ切換駆動系と上記レンズバリア開閉駆動系
とのいずれかに切換えるクラッチ手段とを備えるように
構成した。
さらに、他の発明は、1つのモータと、レンズ駆動系
と、レンズバリア開閉駆動系と、上記モータの所定方向
の回転によりその駆動力の伝達経路を上記レンズ駆動系
に接続し、上記モータの上記所定方向とは逆方向の回転
によりその駆動力の伝達経路を上記レンズバリア開閉駆
動系に接続するクラッチ手段とを備え、上記レンズ駆動
系は、上記モータの上記所定方向の回転によりレンズを
往復作動させるべく構成され、上記レンズバリア開閉駆
動系は、上記モータの上記逆方向の回転によりレンズバ
リアを往復動作させるべく構成されている。
そこにおいて、上記レンズ駆動系は複数のギアからな
るギア列を有し、該ギア列は回転の位相によって駆動力
を伝達するギヤの数が変化するよう構成されることがで
きる。また、上記ギア列は回転の位相の一部のみ歯を有
する欠歯ギアを含むことができる。さらに、上記欠歯ギ
アはその回転軸方向に関して異なる位置に歯を有してお
り、回転途上において該歯が選択的に他のギアに噛み合
うように構成することができる。
また、上記他の発明において、上記レンズバリア開閉
駆動系はクランクで構成することができる。
発明の作用 上記構成においては、上記モータの正逆回転方向に応
じて上記クラッチ手段により上記モータの駆動力の伝達
経路を上記レンズバリア開閉駆動系と上記レンズ切換駆
動系とに切換えて、上記モータの駆動力をいずれかの駆
動系に連結して所望の作動を行わせる。
発明の効果 上記構成によれば、1つの上記モータの駆動力を上記
クラッチ手段により切換えて上記レンズバリア開閉駆動
系または上記レンズ切換駆動系に選択的に連結すること
ができるので、レンズバリア開閉駆動系のアクチュエー
タとレンズ切換駆動のアクチュエータとを1つのモータ
で兼用させることができ、コストダウンを図ることがで
きるとともに、カメラ全体の小型化並びに軽量化を図る
ことができる。
実施例 以下に、本発明にかかる実施例を第1〜11図に基づい
て詳細に説明する。
本実施例にかかるカメラとして電子スチルカメラを説
明する。
第1図(a)〜(e)に本発明の一実施例である電子
スチルカメラの外観図を示す。第1図(c)に示すよう
に、カメラ前面には、フラッシュ70、測光部80、ファイ
ンダー部40、また普通の状態ではレンズバリア58の見え
ているレンズ開口部が配置されている。第1図(b)に
示すように、カメラの上面にはレリーズスイッチ5、レ
ンズ切換のための望遠スイッチ3、クローズアップスイ
ッチ4が配置されている。また、第1図(a)に示すよ
うに、カメラの後面には、電源をオンまたはオフするメ
インスイッチ90が配置されている。カメラ内には、レン
ズバリア58の後方に撮影レンズ系を介して撮像素子25が
配置され、撮像素子25で撮影された画像は映像処理をさ
れた後、デッキ部80によってカメラにセットされたフロ
ッピーディスクに記録される。
第1図(f)に本実施例の上記カメラのシステム図を
示す。なお、この図においては後述するレンズバリア駆
動部及びレンズ後ブロック2は簡略化のため省略する。
本実施例の撮影レンズ系は、2つの主光学系A(1a),B
(1b)を保持するレンズ前ブロック1と、主光学系B
(1b)が撮影光路中(光路中心X)にあるときに主光学
系B(1b)の撮像素子25側の位置に挿脱される副光学系
C(2c)を保持するレンズ後ブロック2とから成ってい
る。この2つのブロック1,2はレンズ回転軸22に90°の
範囲で回転可能に支持されており、両ブロック1,2とも
スナップスプリング16,17により0°か90°の位置に押
圧固定される。
第1表に示すように、本実施例の撮影光学系はレンズ
前ブロック1及びレンズ後ブロック2の位置により3種
類の異なる撮影レンズとして用いられる。第2図は撮影
光学系の各々の状態での様子をモデル的に表わした図
で、第2図(a)は広角レンズの状態、第2図(b)は
望遠レンズの状態、第2図(c)はクローズアップレン
ズの状態を示す。
本実施例においては、各々の3つの状態で撮影レンズ
は固定焦点であり、広角レンズはf9/F3.5、望遠レンズ
はf20/F3.5、クローズアップレンズはf20/F16である。
クローズアップレンズでのFナンバーを大きくしている
のは、被写界深度を広くするためであり、撮影可能な距
離(焦点の合う距離)が近距離であるため、照度不足の
ときにはフラッシュを発光させて撮影を行なうようにし
ている。第3図に、各レンズでの撮影可能距離及び人物
を撮影した場合の画面比を表わす。
本実施例では、撮影レンズが広角レンズの状態を標準
状態としているため、変倍のための操作部材として望遠
スイッチ3とクローズアップスイッチ4の2つの操作部
材を設けている。これらの操作スイッチを操作すると、
広角レンズの状態から、各々の状態へと撮影レンズの切
換えが行なわれ、操作スイッチ3,4の操作を中止すると
再び広角レンズの状態へと復帰する。
また、撮影レンズが望遠レンズやクローズアップレン
ズの状態でレリーズスイッチ5をオンして撮影を行なう
場合には、露光終了後、自動的に広角レンズの状態へ復
帰する。
また、後述するレンズバリア58(第6図参照)は撮像
素子25の焼付き防止のため、レリーズスイッチ5のオン
操作で開き、露光終了後に閉じる。すなわち、本実施例
では撮像素子25として、電荷蓄積開始と電荷蓄積終了を
制御することができる撮像素子を用いており、絞りなど
の光量調整手段無しでも蓄積時間を変えることにより適
正露出に調節することができるため、絞りを備えていな
い。そのためにレンズバリア58が常時開いていると、強
力な外光が入射した場合に撮像素子25の焼付きが起こる
ため、露光時のみレンズバリア58を開くようにしてい
る。
さて、広角レンズの状態から望遠レンズの状態への切
換え動作について説明する(第1図(f)及び第4図参
照)。本文中のステップ番号は第11図のフローチャート
図のステップ番号である。第11図(a)に示すように、
撮影者が望遠スイッチ3をオン操作すると(ステップS1
01)、カメラマイコン6によりモータ7が正転を始める
(ステップS102)。ここで、本実施例中及び図中でのモ
ータ7にはウォームギヤ7aが取り付けられており、ウォ
ームホイールである減速ギヤ8を図中の矢印方向に回転
させる方向をモータ7の正転、反対方向をモータ7の逆
転と表わすことにする。また、モータ7以外の歯車列及
び回転体では時計回りを順方向、反時計回りを逆方向を
表わすことにする。上記ステップS102で上記モータ7が
正転すると、減速ギヤ8を介して太陽ギヤ9が順方向に
回転する。太陽ギヤ9が順方向に回転すると、遊星ギヤ
10が、4段ギヤであるレンズ切換ギヤA11の入力ギヤ11a
とかみ合って回転を伝えるため、レンズ切換ギヤA11も
順方向に回転する。レンズ切換ギヤA11にはレンズ状態
検出手段12が設けられており、レンズ切換ギヤA11が1
回転する間に、3つの状態を表わす信号がレンズ状態検
出手段12より出力される。
第5図(a)に本実施例のレンズ状態検出手段12の一
要素であるパターン基板12aのパターン図を示す。レン
ズ状態検出手段12は、レンズ切換ギヤA11に固定された
切片12bがパターン基板12a上を摺動することにより、パ
ターン1(12−1)とパターン2(12−2)とをGNDラ
イン(12−0)と導通させることにより信号を取るもの
である。レンズ状態検出手段12の回転角を横軸にとっ
て、GNDライン(12−0)と導通したときをLo信号、導
通しないときをHi信号としてタイミングチャート化した
モデル図を第5図(b)に示し、上記各レンズパターン
と各レンズ状態との関係を第2表にまとめて示す。
第5図(b)からわかるように、広角レンズ、望遠レ
ンズ、クローズアップレンズの状態信号は約120°ごと
(1周の3等分)に出力され、各状態信号が出力される
区間はレンズが各状態に在る区間よりも狭くされている
ため、各状態信号が出力されているときには必ず撮影レ
ンズはその状態となっている。
クローズアップレンズの状態では第5図(b)に示す
ようにレンズパターン2(12−2)がLoになる区間を広
くしてある。これは後述するレンズ切換動作の広角レン
ズ状態への復帰動作に関係するが、ここで先に簡単に説
明しておく。もし仮にレンズパターン1(12−1)とレ
ンズパターン2(12−2)との範囲を全く同じに設定し
ておくと、レンズパターン基板12aと切片12bとの相対位
置誤差、パターン基板12a上のパターン誤差、切片12bの
誤差等により、広角レンズの状態を示す信号、つまりレ
ンズパターン1(12−1)がLoの信号、レンズパターン
2(12−2)がHiの信号が出ることも考えられ、誤動作
につながるため、クローズアップレンズの状態信号の出
る区間の両脇に誤動作につながらない望遠レンズの状態
信号を出す区間を設けている。
また、各状態信号を出すパターンに幅をもたせてある
のは、レンズ状態検出手段12より信号が出力されてから
モータ7が停止するまでに、ある程度ばらついた時間が
かかり、またモータ停止時にもレンズ状態検出手段から
同じ状態信号が出力されるようにするためである。
以下、第4図を用いてレンズを切換動作を説明する。
第4図(b),(d),(f),(h),(j),
(l)は夫々レンズ前ブロック1の動作を、また、第4
図(c),(e),(g),(i),(k),(m)は
夫々レンズ後ブロック2の動作を示す。上記の様なモー
タ7の正転によりレンズ切換ギヤA11は順方向に回転
し、レンズ状態検出手段12によりカメラマイコン6に望
遠信号が出力されると(ステップS103,S104)、カメラ
マイコン6によりモータ7は停止する(ステップS10
5)。このとき、上記レンズパターン基板12a上では切片
12bが約120°地点で停止して、望遠レンズ状態を示して
いる。レンズ切換ギヤA11とレンズ切換ギヤC14は共に欠
歯歯車であり、広角レンズの状態(第4図(b),
(c))ではギヤ連結はされていないが、レンズ切換ギ
ヤA11の回転が始まると、ギヤ部11bがギヤ部14cとかみ
合い、上記レンズ切換ギヤA11とレンズ切換ギヤC14との
かみ合いが始まり(第4図(d),(e))、両ギヤ部
11bと14cとのかみ合いはモータ7が停止する前に外れ
る。ここで、レンズ切換ギヤA11からレンズ切換ギヤC14
にかみ合い回転を伝えるのは、4段ギヤであるレンズ切
換ギヤA11の第1出力ギヤ部11bである(第4図(a)参
照)。上記レンズ切換ギヤC14が回転すると、このギヤC
14の第1ギヤ部14aとレンズ前ブロック1のギヤ部1dと
のかみ合いにより、レンズ前ブロック1がレンズ回転軸
22回りに回転する。このレンズ前ブロック1にはスナッ
プスプリングA16による付勢力が働いているが、上記レ
ンズ切換ギヤA11とレンズ切換ギヤC14とのかみ合いが外
れるときには、その付勢力の方向が反転する程度まで上
記レンズ前ブロック1が回転している。従って、上記ス
ナップスプリングA16により、レンズ前ブロック1に該
ブロック1をレンズ位置決めB24に押圧固定するような
付勢力が働く。そのため、撮影レンズは望遠レンズの状
態へ切換えられ、レンズ前ブロック1とギヤ部1d,14aを
介して常にギヤ連結されているレンズ切換ギヤC14も第
4図(f),(g)に示されるような位置に固定され
る。また、レンズ切換ギヤC14とレンズ切換ギヤB13とも
第2ギヤ部14bと第1ギヤ部13aを介して常にギヤ連結さ
れて第4図(f),(g)で示される位置に固定され
る。
次に、広角レンズの状態からクローズアップレンズの
状態への切換動作について説明する。撮影者がクローズ
アップスイッチ4をオン操作すると(ステップS201)、
望遠レンズの状態への切換動作と同様にカメラマイコン
6によりモータ7が正転を開始する(ステップS202)。
すると上記広角レンズの状態からクローズアップレンズ
の状態への切換動作と同様にレンズ切換ギヤA11が順方
向に回転する。今回の場合にはモータ7はレンズ状態検
出手段12からクローズアップ信号が出力されるまで回転
を続ける。すなわち、上記パターン基板12a上を切片12b
が摺動して約240°の位置で停止するまで上記回転が続
けられる。上記広角レンズの状態から望遠レンズの状態
への切換動作と同様にレンズ状態検出手段12から望遠信
号が出力されるまでは、レンズ前ブロック1のみの回転
動作が行なわれ、撮影レンズの主光学系は主光学系B
(1b)に切換えられる。その後、クローズアップ信号が
出力されるまでの回転では、第4図(h),(i)に示
すようなレンズ切換ギヤA11の第2出力ギヤ部11c及びレ
ンズ切換ギヤC′15の第2ギヤ部15bとのかみ合い動作
によって、レンズ切換ギヤC′15の第1ギヤ部15aとギ
ヤ部2dでギヤ連結されているレンズ後ブロック2は上記
レンズ切換ギヤC′15の回転により回転する。そして、
上記両ギヤ部15,2dのかみ合いが外れるときにはスナッ
プスプリングB17によりレンズ後ブロック2はレンズ位
置決めB24に押圧固定され、第4図(j),(k)に示
すような状態、すなわちレンズ後ブロック2が90°の位
置に切換えられた状態になる。上記両ギヤ部15a,2dのか
み合いが外れてから微小時間後に、レンズ状態検出手段
12よりクローズアップ信号が出力され(ステップS203,S
204)、モータ7は停止する(ステップS205)。上記作
動により、レンズ後ブロック2が90°位置に切換えられ
るとともに、主光学系B(1b)の撮像素子側に副光学系
C(2c)が挿入されて、クローズアップレンズの状態へ
の切換動作が完了する。
撮影レンズを望遠レンズの状態に切換えた後に、撮影
者が望遠スイッチ3の操作を中止(オフ)したときの動
作を以下に説明する。すなわち、撮影者が望遠スイッチ
3の操作を中止すると(ステップS106)、カメラマイコ
ン6により、モータ7は正転を始め(ステップS107)、
レンズ状態検出手段12から広角信号が出力されるまで回
転を続ける。この動作のため、前述したレンズ状態検出
手段12のクローズアップレンズ状態でのパターンの工夫
が必要となるのである。上記モータ7が回転を続ける
と、レンズ切換ギヤA11は120°位置から360°(0°)
位置まで順方向に回転するため、前述したようなレンズ
切換ギヤA11及びレンズ切換ギヤC′15の両ギヤ部11c,1
5bのかみ合い動作によって、撮影レンズがクローズアッ
プレンズの状態に切換えられる状態(第4図(j),
(k))を経過した後に、第4図(l),(m)のレン
ズ切換ギヤA(11)の第3出力ギヤ部11d及びレンズ切
換ギヤB13の第2ギヤ部13bのかみ合いにより、レンズ切
換ギヤB13は逆方向に回転する。そのため、レンズ切換
ギヤB13とギヤ部13a,14bを介して常にギヤ連結されてい
るレンズ切換ギヤC14は順方向に回転されるため、該レ
ンズ切換ギヤC14のギヤ部14aとレンズ前ブロック1のギ
ヤ部1dとのかみ合いを介してレンズ前ブロック1は広角
レンズから望遠レンズへの切換動作の反対方向へと回転
する。ここでもまた、レンズ切換ギヤA11とレンズ切換
ギヤB13との両ギヤ部11d,13bとのかみ合いが外れると、
レンズ前ブロック1はスナップスプリングA16によりレ
ンズ位置決めA23に押圧固定されることによって位置が
固定され、広角レンズの状態へと戻される。このとき、
レンズ状態検出手段12からは、広角信号が出力されてお
り(ステップS108,S109)、モータ7は停止した状態と
なる(ステップS110)。
以上の説明によると、モータ7からの回転力はレンズ
切換ギヤA11とレンズ切換ギヤB13との両ギヤ部11d,13b
のかみ合い動作によってレンズ前ブロック1の回転にし
か及んでないようであるが、本実施例では、レンズ前ブ
ロック1がクローズアップレンズ状態での位置から広角
レンズ状態での位置まで戻るときには、レンズ後ブロッ
ク2を押しながら戻るような形状に、レンズ前ブロック
1及びレンズ後ブロック2を構成しているため、レンズ
後ブロック2も広角レンズの状態へ戻され、スナップス
プリングB17によってレンズ位置決めA23に押圧固定さ
れ、第4図(b),(c)に示されるような広角レンズ
の状態となる。すなわち、第10図のようにレンズ後ブロ
ック2には立壁2lがあり、該立壁2lは、レンズ前ブロッ
ク1の円筒部1kと前後方向にオーバーラップしている。
従って、レンズ前ブロック1が第4図(j)から第4図
(l)、第4図(b)へと動くに従い、円筒部1kで立壁
2lを押すような格好となり、レンズ後ブロック2も第4
図(k)から第4図(m)、第4図(c)へと動くので
ある。
次に、撮影レンズをクローズアップレンズの状態に切
換えた後に、撮影者がクローズアップスイッチ4の操作
を中止(オフ)したときの動作を説明する。撮影者がク
ローズアップスイッチ4の操作を中止すると(ステップ
S206)、上記望遠レンズ状態で望遠スイッチ3の操作を
中止したときと同様に、モータ7はレンズ状態検出手段
12より広角信号が出力されるまで正転を続ける(ステッ
プS207)。この場合は、上記望遠レンズ状態で望遠スイ
ッチ4の操作を中止したときと同様なレンズ切換ギヤA1
1の第3出力ギヤ11dとレンズ切換ギヤB13のギヤ部13bと
のかみ合い動作により、レンズ前ブロック1及びレンズ
後ブロック2は第4図(b),(c)に示されるような
広角レンズの状態へと戻され、広角信号出力(ステップ
S208,S209)後、モータ7は停止する(ステップS21
0)。
以上、レンズの切換動作について説明してきたが、本
実施例のレンズ切換動作の特徴は、広角レンズ→望遠レ
ンズ→クローズアップレンズ→広角レンズの一方向のル
ープ状になっており、モータ7の一方向の回転だけでレ
ンズ切換が行なわれることである。
次に、撮影を行う場合の動作について以下に説明す
る。
まず、撮影者が広角レンズの状態でレリーズスイッチ
5をオンした場合を第11図(c)に基づいて説明する。
撮影者がレリーズスイッチ5をオンすると(ステップS3
01)、カメラマイコン6に信号が入力され、該カメラマ
イコン6によりモータ7がレンズ切換動作のときと反対
の方向に回転する(ステップS302)(以下逆転と呼
ぶ)。すると、減速ギヤ8を介して太陽ギヤ9が逆方向
に回転し、遊星ギヤ10はレンズ切換ギヤA11から離れて
バリア駆動ギヤ51にかみ合う。そのため、遊星ギヤ10か
らバリア駆動ギヤ51に回転を伝えられて、バリア駆動ギ
ヤ51が逆方向に回転する。バリア駆動ギヤ51にはバリヤ
状態検出手段52が設けられており、バリア開位置に対応
するバリア駆動ギヤ51の位置でバリア開信号をカメラマ
イコン6に出力することにより(ステップS303)、モー
タ7を停止し(ステップS304)、バリア開信号発生によ
って撮影素子25の電荷蓄積を開始する(ステップS305)
システムとなっている。電荷蓄積終了後には、再びカメ
ラマイコン6によりモータ7は逆転を開始し(ステップ
S306)、バリア駆動ギア51も逆方向に回転し、バリア位
置検出手段52からバリア閉位置に対応するバリア駆動ギ
ヤ51の位置でバリア閉信号が出力される(ステップS30
7)ことによりモータ7は停止する(ステップS308)。
以下、レンズバリアの動作を第6図に基づいて簡単に
説明する。第6図(a)はバリア閉の状態を、また第6
図(b)はバリア開の状態を表わしたものである。バリ
ア駆動ギヤ51が第6図(a)で示されている状態のと
き、バリア状態検出手段52からはバリア閉信号が、また
バリア駆動ギヤ51が第6図(b)で示されている状態の
ときには、バリア状態検出手段52からはバリア開信号が
出力されている。ここで、以下に第3表に示すように、
バリア開信号は、バリアパターン1がLoでバリアパター
ン2がHiであることを意味する。また、バリア閉信号
は、バリアパターン1がHiでバリアパターン2がLoであ
ることを意味する。
上記バリアの開閉を行うクランク機構をまず説明す
る。レンズバリア58は上記各レンズと撮像素子25との間
に介在してレンズから撮像素子25に入る光線を遮断する
バリア閉位置と、両部材間から退避したバリア開位置と
の間で、バリアガイド59の案内により移動する。すなわ
ち、レンズバリア58の第6図中の下端部の突起58aがバ
リアガイド59の溝内を移動することにより、レンズバリ
ア58が円滑に上記両位置間で移動する。このレンズバリ
ア58はバリアスプリングB56により常時バリア閉位置側
に付勢される。すなわち、第6図(g)に示すように、
上記バリアスプリングB56は実際にはネジリコイルバネ
であって、第6図(e)中の矢印方向にチャージされた
上でその一端56aをバリア駆動レバーB57の上面の突起57
bに、他端56bを固定部に係止する。レンズバリア58の第
6図中の上端部にはバリア駆動レバーB57の一端57dが枢
着される。第6図(e)に示すように、このバリア駆動
レバーB57の他端57cは大略扇形のバリア駆動連結板54の
基端部54cに枢着されるとともに、その中間部の下面に
突起57aを有する。上記バリア駆動連結板54は、その表
面のバリア駆動レバー側に円弧を描くように延びた凹溝
54aを備え、該凹溝54a内に凹溝54aに沿って移動可能に
上記バリア駆動レバーB57の突起57aを嵌合する。上記バ
リア駆動連結板54の裏面にはバリア駆動レバーA53の一
端がバリア駆動連結板54との下面の枢着ピン54dにより
枢着される一方、該バリア駆動レバーA53の他端は枢着
ピン51aにより上記バリア駆動ギヤ51の上面に枢着され
る。また、第6図(f)に示すように、上記バリア駆動
レバーB57とバリア駆動連結板54の枢着軸と同心にバリ
アスプリングA55の巻線部を嵌合し、第6図(e)中の
矢印のようにチャージされた上で両端55a、55bでバリア
駆動連結板54の突起54bと上記バリア駆動レバーB57の突
起57aとを挾みつける。
レリーズスイッチ5のオンによりモータ7が逆転を開
始し(ステップS301)、バリア駆動ギヤ51が逆方向に回
転されると(ステップS302)、バリア駆動ギヤ51、バリ
ア駆動レバーA53、バリア駆動連結板54の間のクランク
機構により、バリア駆動連結板54は逆方向に回転する。
すると、バリアスプリングA55の両端55a、55b間に突起5
7a、54bが挾まれることにより、バリア駆動レバーB57も
バリア駆動連結板54と同様に回転するため、レンズバリ
ア58はバリアガイド59に規制されながら移動し、第6図
(a)から第6図(b)のようなバリア開の状態とな
り、バリア状態検出手段52よりバリア開信号がカメラマ
イコン6に出力されることでモータ7は停止する(ステ
ップS304)。また、このバリア開信号がカメラマイコン
6に出力されることにより撮像素子25の電荷蓄積が開始
される(ステップS305)。
電荷蓄積開始から終了までの時間は、測光部80での測
光の結果により決定され、カメラマイコン6によって撮
像素子25は制御される。
撮像素子25の電荷蓄積が終了すると、カメラマイコン
6によりモータ7は再び逆転を始め(ステップS306)、
バリア駆動ギヤ51も再び逆方向に回転する。ここでも、
また、バリア駆動ギヤ51、バリア駆動レバーA53、バリ
ア駆動連結板54の間のクランク機構によりバリア駆動連
結板54は順方向に回転する。すると、バリアスプリング
A55によりバリア駆動レバーB57もバリア駆動連結板54と
同様に回転するため、レンズバリア58はバリアガイド59
に規制されながら閉方向に移動し、第6図(b)から第
6図(a)のようなバリア閉状態となり、バリア状態検
出手段52によりバリア閉信号が出力されることで(ステ
ップS307)カメラマイコン6によりモータ7は停止する
(ステップS308)。
撮影者が手で無理にレンズを開こうとしたときなど、
レンズバリア閉状態で外部からレンズバリア58を開こう
とする力が加わったときの動作は、第6図(c)のよう
に、バリア駆動ギヤ51と遊星ギヤ10がかみ合っている場
合と、第6図(d)のようにバリア駆動ギヤ51と遊星ギ
ヤ10がかみ合っていない場合の2つの場合に分けられ
る。
まず、第6図(c)のように、バリア駆動ギヤ51が遊
星ギヤ10とかみ合っている場合には、ギヤ連結がモータ
7までつながっているため、バリア駆動ギヤ51は回転せ
ず、従って、バリア駆動レバーA53及びバリア駆動連結
板54も固定されたままである。レンズバリア58を外力に
より開くと、レンズバリア58の動きによってバリア駆動
レバーB57の位置も変化する。このことにより、バリア
駆動連結板54とバリア駆動レバーB57の相対関係が変化
するため、バリアスプリングA55によってこの両者をば
ね結合して、破壊を防いでいる。この状態では、枢着ピ
ン54dと突起57aとに夫々端部が係止された上記バリアス
プリングA55のチャージされている。よって、外力が無
くなるとレンズ駆動レバーB57は、上記バリアスプリン
グA55及びバリアスプリングB56の各付勢力によって閉位
置に戻され、レンズバリア58も閉状態に戻される。
一方、バリア駆動ギヤ51と遊星ギヤ12がかみ合ってい
ない場合には、第6図(d)のように、バリアを開こう
とする外力によって、レンズバリア58、バリア駆動レバ
ーB57だけでなく、バリア駆動連結板54、バリア駆動レ
バー33、バリア駆動ギヤ51までも位置変化する。この外
力によりバリアスプリングB56がチャージされているた
め、外力が無くなるとバリアスプリングB56の付勢力に
よって、レンズ駆動レバーB57は閉位置に戻され、それ
によって、レンズバリア58も閉状態に、また、バリア駆
動連結板54、バリア駆動レバーA53、バリア駆動ギヤ51
も閉状態に戻される。
以上の動作は撮影者が広角レンズの状態でレリーズス
イッチ5をオンした場合についてであるが、望遠レンズ
の状態で撮影者がレリーズスイッチ5をオンした場合に
は以下のように作動する。すなわち、レリーズスイッチ
5のオンにより(ステップS301)、カメラマイコン6が
モータ7を逆転させ(ステップS302)、レンズバリア58
を開き(ステップS303)、露光終了後に再びカメラマイ
コン6がモータ7を逆転させてレンズバリア58を閉じる
までの動作は広角レンズの状態でレリーズスイッチ5を
オンした場合と全く同じである(ステップS304〜S30
8)。バリア状態検出手段52により、カメラマイコン6
にバリア閉信号が入力された時点では、レンズ状態検出
手段52の信号が望遠信号となっている(ステップS309)
ため、カメラマイコン6によりモータ7は正転を始める
(ステップS311)。ここから先の動作は、前述した望遠
レンズの状態で撮影者が望遠スイッチの操作を中止した
場合と同様な動作が行なわれ、撮影レンズは広角レンズ
の状態へと戻される。
また、クローズアップレンズの状態で、撮影者がレリ
ーズスイッチ5をオンした場合にもレリーズスイッチ5
のオンにより(ステップS301)、カメラマイコン6がモ
ータ7を逆転させ(ステップS302)、レンズバリア58を
開き(ステップS303)、露光終了後に再びカメラマイコ
ン6がモータ7を逆転させて(ステップS304〜S306)、
レンズバリア58を閉じる(ステップS307,S308)までの
動作は広角レンズの状態でレリーズスイッチ5をオンし
た場合と全く同じである。バリア状態検出手段52により
カメラマイコン6にバリア閉信号が入力された時点で
は、レンズ状態検出手段52の信号がクローズアップ信号
となっている(ステップS309,S310)ため、カメラマイ
コン6によりモータ7は正転を始める(ステップS31
1)。ここから先の動作は、前述したクローズアップレ
ンズの状態で撮影者がクローズアップスイッチの操作を
中止した場合と同様な動作が行なわれ、撮影レンズは広
角レンズの状態へと戻される。
以上、撮影時のレンズバリア、撮影レンズの動作を説
明したが、バリア状態検出手段52からバリア閉信号が出
力された時点で、レンズ状態検出手段12から広角信号以
外の信号(望遠信号,クローズアップ信号,切換中の信
号)が出力されていると(ステップS309,S310)、カメ
ラマイコン6によりモータ7は正転され(ステップS31
1)、撮影レンズはレンズ状態検出手段12より広角信号
が出力されるまで動作するようになっているのである
(ステップS312〜S314)。
以上、各動作を行う機構において、第7図(a)のよ
うな欠歯歯車I101及びII102同士のかみ合いによるレン
ズ切換動作について述べてきたが、上記両歯車101,102
がもし、第7図(a)の様な歯の形状だと相方の歯車
共、最初に衝突する歯には、通常の歯車と異なり、衝撃
力が加わるため、強度が必要となってくる。そのため、
第7図(b)のように各歯車101,102に肉盛りをする方
が安全である。
すなわち、駆動側歯車I101の第1歯101bの該第1歯10
1bと第2歯101cとの間に斜線部で示すような肉盛り部10
1aを形成する。一方、上記被駆動側歯車II102の上記肉
盛り部101aに対応する部分、すなわち被駆動側歯車II10
2の第2歯102cの先端に上記肉盛り部101aに対応して切
り欠かれた切欠部102dを形成する。よって、両歯車101,
102がかみ合うとき、上記切欠部102dと肉盛り部101aと
が対向するようにかみ合うため、かみ合わせに何等負荷
がかからず、駆動側歯車I101の第1歯101bが被駆動側歯
車II102の第2歯102cに無理なくかみ合うことができ
る。また、第7図(b)中の被駆動側歯車II102の第1
歯102bの第2歯102cとは反対側に、斜線部のように他の
機構部品と干渉しないようにある程度自由な肉盛り部10
2aを形成することも可能である。この部分には、駆動側
歯車I101の第1歯101bとかみ合うことがない。このよう
に肉盛り部101a,102aを各歯車101,102に形成することに
より、衝撃力の加わる駆動側歯車I101、被駆動側歯車II
102の各第1歯101b,102bにも十分な強度を持たせること
が可能となる。
次に、これまで述べてきたレンズ切換動作と同時に行
なわれるファインダー切換動作について説明する。ファ
インダー光学系は撮影レンズが望遠レンズのときが標準
状態となっており、撮影光学系が広角レンズの状態にな
っているときには、ファインダー主光学系の被写体側に
広角コン副光学系ブロック41が、また撮影光学系がクロ
ーズアップのときにはファインダー主光学系の被写体側
に、パララックスを減少させるためのクサビレンズブロ
ック45が挿入されるようになっている。以下、その動作
について説明する。
第8図(a)〜(f)は撮影レンズの3状態における
ファインダー切換動作の様子を示した図であり、第8図
(a),(b)が広角レンズの状態、第8図(c),
(d)が望遠レンズの状態、第8図(e),(f)がク
ローズアップレンズの状態を示している。図の簡略化の
ため、第8図(a),(c),(e)はレンズ前ブロッ
ク1と広角コン副光学系ブロック41の動作を、また第8
図(b),(d),(f)は後ブロック2とクサビレン
ズブロック45の動作を示している。第8図(g)〜
(i)は上記切換動作を示す機構を示す。図において、
上記広角コン副光学系ブロック41の円筒部41aは、同軸
にクサビレンズブロック45の円筒部45aと、広角コンギ
ヤ42の円筒部42bとクサビギヤ46の円筒部46aとが枢着さ
れている。上記広角コンスプリング43とクサビスプリン
グ47は、上記広角コン副光学系ブロック41とクサビレン
ズブロック45との間に配置されている。上記広角コンス
プリング43は、第8図(h)に示すように、その巻線部
が広角コン副光学系プロック41の円筒部41aに嵌合さ
れ、かつ、両端43a,43bが矢印方向にチャージさりた上
でその間に広角コン副光学系ブロック41の突出部41bと
広角コンギヤ42の突起42aとを挾み込んでいる。また、
上記クサビスプリング47は、第8図(i)に示すよう
に、その巻線部がクサビレンズブロック45の円筒部45a
に嵌合され、かつ、両端47a,47bが矢印方向にチャージ
された上でその間にクサビレンズブロック45の突出部45
bとクサビギヤ46の突起46aとを挾み込んでいる。
まず、広角コン副光学系ブロック41の動作について説
明する。レンズ前ブロック1が第8図(a)のような位
置にあるときには、レンズ前ブロック1のギヤ1eと広角
コンギヤ42とはかみ合っており、広角コン副光学系ブロ
ック41と広角コンギヤ42との間は、広角コンスプリング
43によりバネ連結されているため、広角コンスプリング
43がチャージされた状態で、広角コンストッパーA(44
a)にコン副光学系41が押圧されて固定されている。
この状態でレンズ前ブロック1が回転するとき、レン
ズ前ブロック1のギヤ部1eと広角コンギヤ42とは最初か
み合っているので広角コンギヤ42は回転するが、レンズ
前ブロック1のギヤ部1eの最後の歯がかみ合いを終了す
ると、広角コンギヤ42の最後のギヤは、レンズ前ブロッ
ク1のカム部1fに沿って滑ることで逆行することなくそ
の回転したままの位置を維持し、第8図(c)や(e)
のような位置までレンズ前ブロック1が回転すると、レ
ンズ前ブロック1の押し付け爪部1hで広角コンギヤ42の
一端が押圧されることによって広角コンスプリング43が
チャージされ、広角コン副光学系ブロック41を広角コン
ストッパーB(44b)に押圧固定し、ファインダー光路
(光路中心Y)の外へと退避させる。
次に、クサビレンズブロック45の動作について説明す
る。レンズ後ブロック2が第8図(b)や(d)のよう
な位置にあるときには、上述した広角コン副光学系ブロ
ック41の第8図(c)や(e)の状態のときと同様の機
構でレンズ後ブロック2の押しつけ爪部2hで、クサビギ
ヤ46の一端が押圧されることによって、クサビスプリン
グ47がチャージされ、クサビレンズブロック45をクサビ
ストッパーB(48b)に押圧固定し、ファインダー光路
外へ退避させている。そして、レンズ後ブロック2が回
転すると、クサビギヤ46の最初の歯は、レンズ後ブロッ
ク2のカム部2fに沿って滑り、レンズ後ブロック2のギ
ヤ部2eの最初の歯からかみ合いを開始し、クサビギヤ46
の最後の歯がレンズ後ブロック2のギヤ部2eにかみ合っ
た状態でクサビレンズブロック45をクサビストッパーA
(48a)にクサビスプリング47のチャージによって押圧
し、ファインダー光路中に挿入して位置出しを行なうよ
うにしている。
本実施例においては、クローズアップレンズ状態にお
けるパララックスの補正にクサビレンズを用いている
が、クサビレンズの代わりに別の視野枠をファインダー
光路中に挿入する方法でも同様の効果は得られる。
以上、説明してきたようなレンズ切換機構だけでは、
広角レンズ、望遠レンズ、クローズアップレンズの各状
態において、レンズ切換ギヤA11とレンズ切換ギヤB13と
の間にギヤ連結が無くなっているため、レンズ前ブロッ
ク1及びレンズ後ブロック2は夫々スナップスプリング
A16、スナップスプリングB17の押圧力量のみで、位置を
維持しており、カメラに衝撃荷重等が作用すると他の状
態へと切換わってしまうことが考えられる。そこで、本
実施例では、外力による撮影レンズの切換りを防止する
ため、第9図中に示された切換防止爪A18及び切換防止
爪B20を設けている。以下、この切換防止爪A18の動作を
例にとって説明する。
上記切換防止爪A18は第9図(e)に示すように回転
軸A(18a)に回動自在に軸支されており、通常の状態
では、切換防止スプリングA19により、第9図(a),
(b)に示されるようにレンズ前ブロック1及びレンズ
後ブロック2の回動を防げない位置に退避した状態で維
持されている。なお、簡略化のためレンズ後ブロック2
は図示していない。
レンズ前ブロック1、レンズ後ブロック2の少なくと
もどちらか一方が0°位置にある場合、つまり広角レン
ズか望遠レンズの状態のとき、レンズ前ブロック1及び
レンズ後ブロック2を順方向に回転させるような外力に
よる慣性力が上記ブロック1,2に作用したとすると、第
9図(a)に示すように、切換防止爪A18の重心と回転
軸A(18a)とを結ぶ直線Z1と、レンズ前ブロック1が
0°位置にあるときの重心1gとレンズ回転軸22とを結ぶ
直線Z2が略平行になるように重量バランス調整がされて
いるため、切換防止爪A18にも順方向に回転するような
慣性力が作用する。上記切換防止スプリングA19による
切換防止A18の押圧力量と、スナップスプリングA16によ
るレンズ前ブロック1の押圧力量と、スナップスプリン
グB17によるレンズ後ブロック2の押圧力量は、切換防
止爪A18、レンズ前ブロック1、レンズ後ブロック2の
重量比にほぼ等しく設定しているため、レンズ前ブロッ
ク1及びレンズ後ブロック2が回転を始めるような慣性
力がかかると切換防止爪A18も回転し、上記切換防止爪A
18がレンズ前ブロック1及びレンズ後ブロック2の回転
軌跡中に入りこみ、両レンズブロック1,2に設けられた
爪部1i,2i(第8図(b)参照)と引っ掛かることによ
り両レンズブロック1,2の回動が防げられる(第9図
(c)参照)。
この慣性力は瞬間的なものであり、この慣性力が消失
すると、切換防止スプリングA19、スナップスプリングA
16及びスナップスプリングB17により、切換防止爪A18、
レンズ前ブロック1及びレンズ後ブロック2は通常の位
置に戻される(第9図(a)参照)。
第9図(e)に示された切換防止爪B20も、レンズ前
ブロック1、レンズ後ブロック2と、重心と回転軸の位
置、スプリングの力量を切換防止爪A18と同じ様に設定
してあるため、切換防止爪A18と同様な動作をする(第
9図(b),(d))。なお、図中、Z3は切換防止爪B2
0の重心と回転軸20aとを結ぶ直線であり、1j,2j(第8
図(b)参照)は切換防止爪B20が引っ掛かる爪部であ
る。
さらに、本実施例では、レンズ切換動作中に外力によ
り慣性力がかかり、切換防止爪A18及び切換防止爪B20が
レンズ前ブロック1、レンズ後ブロック2をロックして
しまった場合には、モータ7が回転し続けることによっ
てモータ及びギヤ列が破壊してしまうことが考えられる
ため、減速ギヤ8の部分にすべり機構を設けて上記ギヤ
列の破壊を防いでいる。
また、本実施例では、撮影レンズ系が、レンズ前ブロ
ック1、レンズ後ブロック2に分割されており、各々独
立して動作するため撮影光路中に迷光が入る恐れがあ
る。このため、第10図に示すようにレンズ前ブロック1
及びレンズ後ブロック2に、迷光を遮断するために円弧
形状に突出した迷光防止壁を設けている。すなわち、レ
ンズ前ブロック1のレンズ後ブロック2に対向する面H1
(第4図(a)参照)に、主光学系1aを囲む円環状第1
迷光防止壁1kを前後方向沿いに突出させて形成するとと
もに、該第1迷光防止壁1kよりレンズ後ブロック2の回
転軸回りに円弧状に延び出た2つの第2迷光防止壁1
,1mを前後方向沿いに突出させて形成する。また、レ
ンズ後ブロック2のレンズ前ブロック1に対向する面H2
(第4図(a)参照)に、副光学系2cを囲む円環状第3
迷光防止壁2kを前後方向沿いに突出させて形成するとと
もに、該第3迷光防止壁2kより延び出てかつ上記2つの
第2迷光防止壁1,1m間を常時閉塞する第4迷光防止
壁2lを前後方向沿いに突出させて形成する。このような
迷光防止壁を設けることにより、副光学系2cが上記レン
ズ後ブロック2の回転により主光学系1a等の撮像面側よ
り退避しているときでも、上記第4迷光防止壁2lが上記
第2迷光防止壁1,1m間を閉塞するので、迷光がカメ
ラ内に入り込むことが効果的に防止することができる。
よって、広角レンズ(第10図(a))、望遠レンズ(第
10図(b))、クローズアップ(第10図(c))レンズ
の各状態、及び切換途中においても迷光を防止すること
ができる。
上記実施例によれば、1つの上記モータ7の正逆回転
方向に応じて上記クラッチ手段としての上記遊星ギア機
構により、上記モータ7の駆動力を上記レンズバリア開
閉駆動系または上記レンズ切換駆動系に選択的に切換え
て連結することができるので、レンズバリア開閉駆動系
のアクチュエータとレンズ切換駆動のアクチュエータと
を1つのモータ7で兼用させることができる。従って、
両駆動系を駆動するためのアクチュエータとしては1つ
のモータ7のみでよく、コストダウンを図ることができ
るとともに、カメラ全体の小型化並びに軽量化を図るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)〜(e)は夫々本発明の一実施例にかかる
カメラとしての電子スチルカメラの平面図、正面図、底
面図、左側面図及び右側面図、第1図(f)は上記スチ
ルカメラ内に備えられる駆動システムを示す説明図、第
2図(a)〜(c)は夫々広角レンズ、望遠レンズ及び
クローズアップレンズの状態を示す説明図、第3図は各
レンズでの撮影可能距離及び人物を撮影した場合の画面
比を示す図、第4図(a)はレンズ切換駆動機構を示す
要部断面図、第4図(b),(d),(f),(h),
(j),(l)は夫々レンズ前ブロックの動作を示す説
明図、第4図(c),(e),(g),(i),
(k),(m)は夫々レンズ後ブロックの動作を示す説
明図、第5図()はレンズ状態検出手段のパターン基板
のパターン図、第5図(b)は上記パターン基板と切片
とより生ずる信号を示すタイミングチャート図、第6図
(a)〜(d)は夫々バリア開閉動作を示す説明図、第
6図(e)〜(g)は夫々バリア開閉機構の説明図、第
7図(a),(b)は夫々欠歯歯車の正面図及び該歯車
に肉盛り部を形成した場合の正面図、第8図(a),
(b)は夫々広角レンズにおけるファインダー切換動作
の説明図、第8図(c),(d)は夫々望遠レンズにお
けるファインダー切換動作の説明図、第8図(e),
(f)は夫々クローズアップレンズにおけるファインダ
ー切換動作の説明図、第8図(g)〜(i)は夫々ファ
インダー切換動作を行う機構の説明図、第9図(a)〜
(d)は夫々切換防止機構の動作を示す説明図、第9図
(e)は切換防止スプリングの取付状態を示す斜視図、
第10図(a)〜(c)は夫々本実施例にかかる上記カメ
ラの迷光防止機構を示す説明図、第11図(a),(b)
は夫々レンズの切換動作のフローチャート、第11図
(c)はバリア開閉動作のフローチャートである。 1……レンズ前ブロック、1a,1b……主光学系、1k,1,
1m……迷光防止壁、2……レンズ後ブロック、2c……副
光学系、2k,2l……迷光防止壁、3……望遠スイッチ、
4……クローズアップスイッチ、5……レリーズスイッ
チ、6……カメラマイコン、7……モータ、8……減速
ギヤ、9……太陽ギヤ、10……遊星ギヤ、11……レンズ
切換ギヤA、12……レンズ状態検出手段、13……レンズ
切換ギヤB、14……レンズ切換ギヤC、15……レンズ切
換ギヤC′、16……スナップスプリングA、17……スナ
ップスプリングB、18……切換防止爪A、19……切換防
止スプリングA、20……切換防止爪B、21……切換防止
スプリングB、22……レンズ回転軸、23……レンズ位置
決めA、24……レンズ位置決めB、25……撮像素子、40
……ファインダー部、41……広角コン副光学系ブロッ
ク、42……広角コンギヤ、43……広角コンスプリング、
44……広角コンストッパー、45……クサビレンズブロッ
ク、46……クサビギヤ、47……クサビスプリング、48…
…クサビストッパー、51……バリア駆動ギヤ、52……バ
リア状態検出手段、53……バリア駆動レバー、54……バ
リア駆動連結板、55……バリアスプリングA、56……バ
リアスプリングB、57……バリア駆動レバーB、58……
レンズバリア、59……バリアガイド、70……フラッシ
ュ、71……直流電源、80……測光部、90……メインスイ
ッチ、101……駆動側歯車I、101a,102a……肉盛り部、
101b,102b……第1歯、101c,102c……第2歯、102……
被駆動側歯車II、102d……切欠部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宝田 武夫 大阪府大阪市中央区安土町2丁目3番13 号 大阪国際ビル ミノルタカメラ株式 会社内 (72)発明者 山木 敏生 大阪府大阪市中央区安土町2丁目3番13 号 大阪国際ビル ミノルタカメラ株式 会社内 (72)発明者 新谷 大 大阪府大阪市中央区安土町2丁目3番13 号 大阪国際ビル ミノルタカメラ株式 会社内 (56)参考文献 特開 昭63−95426(JP,A) 特開 昭60−175038(JP,A) 特開 昭62−69253(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03B 11/00 G03B 17/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】モータと、 レンズ駆動系と、 レンズバリア開閉駆動系と、 上記モータの回転方向によりその駆動力の伝達経路を上
    記レンズ駆動系と上記レンズバリア開閉駆動系とのいず
    れかに切換えるクラッチ手段とを備えるようにしたこと
    を特徴とするカメラ。
  2. 【請求項2】モータと、 レンズ駆動系と、 レンズバリア開閉駆動系と、 上記モータの所定方向の回転によりその駆動力の伝達経
    路を上記レンズ駆動系に接続し、上記モータの上記所定
    方向とは逆方向の回転によりその駆動力の伝達経路を上
    記レンズバリア開閉駆動系に接続するクラッチ手段とを
    備え、 上記レンズ駆動系は、上記モータの上記所定方向の回転
    によりレンズを往復作動させるべく構成され、 上記レンズバリア開閉駆動系は、上記モータの上記逆方
    向の回転によりレンズバリアを往復動作させるべく構成
    されていることを特徴とするカメラ。
  3. 【請求項3】上記レンズ駆動系は複数のギアからなるギ
    ア列を有し、該ギア列は回転の位相によって駆動力を伝
    達するギヤの数が変化するよう構成されていることを特
    徴とする請求項2に記載のカメラ。
  4. 【請求項4】上記ギア列は回転の位相の一部のみ歯を有
    する欠歯ギアを含むことを特徴とする請求項3に記載の
    カメラ。
  5. 【請求項5】上記欠歯ギアはその回転軸方向に関して異
    なる位置に歯を有しており、回転途上において該歯が選
    択的に他のギアに噛み合うことを特徴とする請求項4に
    記載のカメラ。
  6. 【請求項6】上記レンズバリア開閉駆動系はクランクを
    有することを特徴とする請求項2に記載のカメラ。
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