JP2756644B2 - 人工芝競技場の施工方法 - Google Patents

人工芝競技場の施工方法

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JP2756644B2 JP6134840A JP13484094A JP2756644B2 JP 2756644 B2 JP2756644 B2 JP 2756644B2 JP 6134840 A JP6134840 A JP 6134840A JP 13484094 A JP13484094 A JP 13484094A JP 2756644 B2 JP2756644 B2 JP 2756644B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は野球場、陸上競技場の
フィールド、サッカー場、ホッケー場、テニスコート、
ゲートボール場、ゴルフのティーグランド、ゴルフのグ
リーン、幼稚園の庭、小学校のグランド、体育館の舗装
床などに人工芝を敷設する施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来人工芝で競技場を形成する方法とし
ては、地盤表面をアスファルトコンクリート等で平滑舗
装仕上げした表面に、弾性ゴムマットを敷き込み、この
上に人工芝原反を接着して施工している。従って雨水を
透過しないため、排水のために表面を傾斜させているの
が一般である。
【0003】しかしながら、地盤がアスファルトコンク
リートで形成されるため、ゴムマットが敷き込まれてい
るとは云え天然の土壌とは異なるクッション特性であ
り、強い衝撃に対しては、ゴムマットの緩衝効果は殆ど
期待出来ないし、また競技場全面に雨水が透過しないた
め、土中の生態系を破壊し、地下水を枯渇させるおそれ
がある。
【0004】また競技場が不要になったときには、前記
のアスファルトコンクリート舗装を撤去するには莫大な
費用と時間を要し、生態系を再生させるまでの年月も相
当長時間を要する。また競技場そのものがコンクリート
舗装されている場合においては、この上に施工しても、
天然の土壌に近い感触の人工芝競技場を得ることは殆ど
はできない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明は施工面に雨
水などの透水性を保持し、自然の地盤をそのまま活用し
生態系を破壊しないこと。競技場のクッション性は自然
の土壌に近い状態とすること。激しい競技によっても人
工芝は偏ったり皺が出来ないこと。下地に用いる砂層が
競技や雨水で移動しないこと。最後に競技場が不要とな
ったとき簡単に自然の地層に戻るようにすることであ
る。また、他の目的としては、舗装面上にも天然芝面と
同等の感触とクッション性と支持力を有し、砂層の流失
がなく、激しい運動にも充分に耐える競技場を得ること
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の課題を達成するた
めに敷設すべき敷地の地盤上全面に粗い不織布状の合成
繊維製の帯状のロック材原反を10乃至30mmの厚さ
に相隣接して敷設し、これにロック材原反の厚み相当に
砂を目詰めし、ロック材層を成形する第1工程。前記砂
を詰めた第1工程のロック材層の上であって敷地の任意
の位置に、所望の面積の合成繊維より編成した地組織の
ゲージ数及びコース数が、共に2.54cm当たり3乃
至10であって、透水率80%以上の人工芝原反を少な
くとも2枚隣接して前記ロック材原反と直交して敷き、
これらの継目を縫合した後、これら人工芝原反を外方に
引張力を加え、皺を除去して、これらを止め釘で地盤に
仮固定する第2工程。以後、これらに順次人工芝原反を
これと同程度の強度のある糸によって隣接縫合して、順
次幅及び長さ方向に引っ張り力を加えて、止め釘で仮止
めする方法を繰り返して敷設すべき敷地全面に人工芝原
反を連ねて敷設し、その周辺を前記敷地の周辺に引張力
を保持したまま強固に固定する第3工程。第3工程の途
中乃至全人工芝原反敷設終了後の間に内側位置の人工芝
原反を仮固定した止め釘を抜き取る工程。以上の工程よ
りなることを特徴とする人工芝競技場の施工方法とす
る。
【0007】前記の課題を達成するために前記敷設すべ
き地盤がセメント乃至アスファルトコンクリート地盤で
あり、前記と同様のロック材原反を1層乃至3層敷設
し、これに粘土質を含んだ山砂を目詰めし、この上に前
記請求項1記載の発明の第2工程以下の方法により前記
人工芝原反を敷設し、順次緊張させ周辺を地盤に固定す
る方法を施すことを特徴とする。
【0008】また前記の課題を達成するために前記の競
技場が人工芝競技場の施工方法において、前記人工芝原
反を最初に敷設する任意の位置とは、前記敷地の概ね中
心部であることを特徴とすることが好ましい。
【0009】
【実施例】実施例1 請求項1記載の発明の人工芝競技場を施工する請求項1
及び請求項3記載の発明を含む方法の実施例について説
明する。先ず使用する人工芝原反10の構造を説明す
る。前記人工芝原反は耐候性のある合成繊維よりなる引
張り強度の強い例えば66ナイロン糸を用い、その地組
織11はラッセル編よりなる編地であり、編み糸12の
デニール数1500のものを用い、2.54cm間のゲ
ージ数6とし、2.54cmのコース数8として、全体
として網目形状をしており、パイル糸13としては、断
面異形の扁平のものを用いたカットパイルとしてある
(図2参照)。この編み糸の材質は前述の例示に限定さ
れず、他の合成繊維又は数種の繊維の混紡又は混燃糸で
あってもこの発明の合成繊維に含まれる。
【0010】前述の編み糸12のデニール数は1000
乃至3000デニールのものでも、また網目の大きさ
も、各ゲージ及びコース共に2乃至10の範囲まで増減
変更しても、この発明の実施例に含まれる。
【0011】この人工芝原反10は形態保持のために、
裏面よりラテックス系若しくはエラストマ樹脂液を塗布
し、各網目を固着し形態を保持する。このようにして形
成した形成した人工芝原反10の透水性は凡そ90%で
ある。人工芝原反10は通常幅100乃至200cm長
さ40m乃至80mのものを用い、施工前はこれをロー
ル状に巻いておく。
【0012】次にロック材原反15の構造を説明する。
このロック材原反15は、デニール数が数百乃至数千の
合成繊維16が混合したものであって、例えば合成樹脂
のフイラメントに多少のクリンプ加工を施した後、50
乃至150cmにカットしたものを接着剤で結合して、
マット状にしたもので、粗い不織布乃至ヘチマタワシ状
を呈しており、大きさはその幅が100乃至200cm
で長さは10m乃至20mである。前述のロック材原反
15の大きさは単なる例示であって、限定的な意味はな
い(図3参照)。
【0013】重さは10mmの厚みで、1m平方のもの
が0.5乃至1.0kgとしてあり、各繊維の間にはロ
ック材原反15に振動を加えれば、後述の砂20が容易
に目詰め出来る間隙のあるものを用いた。一般に前記ロ
ック材原反15の合成繊維は製網工場、織物工場などで
発生する構成繊維のフィラメント屑が用いられる。
【0014】次に使用される砂20としては、川砂が最
適であるが山砂、並びに高炉又はキューポラの副産物で
ある水砕化されたスラグを川砂程度に粒度調整したもの
もこの出願における砂20の概念に含まれる。 施工方法 先ず競技場とすべき地盤30の地表を平滑にする。次に
帯状のロック材原反15を順次隣接して前記競技場の全
面に敷き詰める。このロック材原反15の上面より砂2
0を供給し、ロック材原反15の上面より振動を加え
て、砂20をロック材原反15の繊維16の間隙に充分
に目詰めし、表面を平滑にしてロック材層15aを形成
する。砂の量は、前記ロック材原反の厚み相当分が好ま
しいがこの厚みより若干多くてもよい。
【0015】次に砂20を目詰めしたロック材層15a
上に、ロック材原反15の長手方向とは直角方向に、1
枚の人工芝原反10を敷き、この上にもう1枚の人工芝
原反10の裏を上面にして重ねて置き、一辺同士を人工
芝原反10と同程度の強度の糸22で縫合する。例えば
オーバーロックミシンで現場において縫製し継ぎ目14
を形成する(図4参照)。次に上側の人工芝原反10を
翻転して拡げ、これら2枚の人工芝原反10を長手方方
向及び幅方向に引っ張り力を加えて緊張させ、人工芝原
反10の皺を除去し、それぞれの人工芝原反10の幅の
ほぼ中心線上を止釘21によって地盤30に仮に固定す
る(図2参照)尤も、止釘21は必要に応じて一枚の人
工芝原反10に対して、2列に用いて仮止めしても、こ
の発明の実施例に含まれる。
【0016】同様の方法を最初に敷設した人工芝原反1
0の他の辺においても行う。以下、同様の方法を繰返
し、順次相隣する人工芝原反を縫合しては、引張力を外
方に加えて順次周辺の人工芝原反10を止め釘21で地
盤30に仮止めする。
【0017】人工芝原反10の敷設面積がある程度広く
なったところで、敷設面積中の中央部分の止め釘21よ
り順次抜いてゆく。このようにして、ロック材原反15
の上に人工芝原反10が敷設すべき競技場全面に敷設し
たならば、その周縁部17に10cm乃至50cmのピ
ッチで丈夫な結び紐24を取付け、競技場周辺に打ち込
んだアンカー釘23に結び付けて全人工芝原反を競技場
に、恰も太鼓の皮を引張するように競技場の周辺部に固
定する。
【0018】完成した人工芝競技場は、図5に示す通り
となる。即ち、地盤30の上面に前述のロック材層15
aが形成され、この上に人工芝層10aが面方向に緊張
した状態で、周縁部が敷設すべき地盤30の周辺部に固
定された構造となり、個々の人工芝原反10の継ぎ目1
4のあるものの四方に引張られて、緊張されているか
ら、継ぎ目14も陵となって表面に突出したり、溝にな
らず、また縫い縮み現象も残らず、平滑な面となり、競
技場内には全く止め釘21のないものに成形される。ア
ンカー釘23の頭が地表に露出しないようにする。
【0019】実施例2 競技場とすべき地盤が従来の方法により、セメントコン
クリート若しくはアスファルトコンクリートで舗装され
ている場合であり、請求項2の方法発明の実施例であ
り、図6に示すものである。実施例1と異なるところは
ロック材原反15を2層又は3層に敷設し、この体積に
相当する量の砂を用意する。砂20としては、下層に目
詰めするものとしては粘度質を含む山砂が最適である。
【0020】ロック材層15aを2層に設ける例を説明
する。まず、舗装された地盤30aの中心部にロック材
原反15を一層敷き、これに山砂20aを目詰めする。
尚舗装された地盤30aには表面より、自然の大地まで
達する直径1cm程の小孔乃至溝を多数分布させ、予め
小孔又は溝に川砂を詰め、透水性地盤としておくことが
好ましい。地盤30aが既に排水勾配が設けてある場合
は、前記小穴乃至溝加工などの排水加工は、必ずしも施
す必要はない。
【0021】次にこの上にもう一層ロック材原反15を
長手方向を交差させて敷き、これには川砂20を目詰め
する(図示せず)。このようにして2層のロック材層1
5aの上に実施例1と同様に人工芝原反10を敷設し、
順次外方に引張り、実施例1の方法と同様に止め釘21
で舗装地盤30に仮止めする。このときに使用する止め
釘21はコンクリート用の釘を用いることは云うまでも
ない。
【0022】以下、実施例1と同様に2層のロック材層
15aの上に於いて、順次人工芝原反10を縫合して
は、これにも順次引張力を加えて、人工芝原反10が緊
張した状態で、地盤30に仮り止めする。この方法を順
次競技場周辺にまで順次広げて、最後にその周縁部17
を、実施例1と同様にアンカー釘23によって固定する
(図5参照)。全ての実施例において、競技場の周辺に
既に建造物の構造体があるときにはこれに人工芝原反1
0の周辺部を適宜の連結材で連結してもこの実施例に含
まれる。
【0023】前述の人工芝原反10を緊張させる方法は
人力により引っ張っても、或いは適宜の引っ張り機、例
えばウインチ、空気圧シリンダなどを用いてもよく、治
具として、人工芝原反10の縁を掴む顎の大きさを、例
えば幅2m奥行き10cmのものを用い、これで人工芝
原反10の縁の一部を掴み、ウィンチで引っ張り、前記
止め釘21で順次仮止めする。このときの引っ張り力は
その競技場の目的に応じ人工芝原反10の皺が除去され
る程度から、人工芝原反10の引っ張り強度の1/2程
度までの適宜の引っ張り力を与える。
【0024】実施例の作用 実施例1の方法で形成された人工芝競技場は約90%の
透水性を有する人工芝原反10を縫い合わせた人工芝層
10aで表面が覆われているから、雨水は人工芝層10
a及びロック材層15aの目詰めされた砂20層を通過
し、大地である地盤まで透過する。雨量が多い場合にお
いて、雨水が人工芝面を流れるような場合でも砂はロッ
ク材原反15及び人工芝層10aで保護され、殆ど流失
しない作用を為す。また晴天になれば、大地である地盤
中の水分及び砂間隙及び人工芝層10aの繊維間に保水
されていた水分は蒸発する。
【0025】また競技場全面を被覆している人工芝層1
0aは周辺方向に引張力が加えられた状態を保持して周
辺が固定されているから、この上での激しい運動をした
場合人工芝層10aの一部分が水平方向に移動すること
もあるが外力が除去されれば、前記引張力によって、元
に戻る。また前述の外力による水平方向への人工芝層1
0aの移動はこの上での競技者への衝撃を緩衝する作用
をなす。実施例2の方法により、形成された人工芝競技
場も請求項1記載の発明の1実施例であり、この人工芝
競技場においては、地表そのものが、既に舗装されては
いるがロック材層15aが多層になっているから、この
部分での保水量は、ロック材層15aの1層のものより
は2乃至3倍あることになるし、各層ともロック材原反
15で砂20が保持されているから、人工芝層10a上
での競技によっても、ロック材原反15層中の砂20が
みだりに移動しない作用を為す。また地盤30が舗装さ
れているが砂詰めしたロック材層15aが2又は3層で
あるから、表面の人工芝層10aのクッション性と相ま
って、天然芝面に近いクッション性と支持力を有する競
技場となる作用を為す。
【0026】又多量に降った雨水などは、地盤30たる
舗装面の排水勾配によって流れるが下層のロック材原反
15に目詰めした砂20aは山砂で粘土質を含むから、
或る程度の粘性があり、移動し難く、前記ロック材原反
15の各繊維と相まって流出し難い作用を為す。舗装地
盤30aに小孔を多数分布した透水加工を予め施したも
のにおいてこの小孔群より余剰の水分は大地に浸透す
る。その他の作用は実施例1の方法により形成した人工
芝原反と同様の作用をなす。
【0027】その地表層が粘土層で排水性が悪いとき
は、割石などを敷き詰め、この上に前記のロック材原反
15及び人工芝原反10を前記と同様の方法で敷設する
場合もこの発明の実施例に含まれる。この場合地盤表面
が固くそれ自体緩衝性が全くなく、同様に天然の礫層地
盤の場合などは、前記ロック材原反15を敷設する前
に、地盤表面に透水性のある1乃至3cmの厚みの弾性
シート(例えば孔明きゴムシート)、弾性スポンジシー
トを敷き込む場合もあり、この場合もこの発明の実施例
に含まれる。またこれらの方法で完成した人工芝競技場
は請求項1記載の発明の実施例に含まれる。
【0028】
【発明の効果】請求項1記載の発明においては、ロック
材原反に砂詰めし、この表面に人工芝原反を、競技場の
任意の部分に少なくとも2枚並べて供給し、これらを縫
合して、これを外方に引張って、順次人工芝原反を緊張
さて、地盤に順次仮止めする方法であるから、一時に引
張力を加える人工芝原反は単位面の人工芝原反のうち、
一部の幅を単位として順次引張力を加えることができ、
一時にはそれ程大きな引張り力を要さず、人工芝原反を
緊張さすことができ、最終的に最も外側の縁を競技場の
周辺に固定し、仮止めしていた全ての止め釘を抜き取れ
ば、相隣る人工芝原反とは相互に引張り合う状態とな
り、全ての単位人工芝原反の緊張状態はほゞ均一化した
状態となり、恰も大きな太鼓の皮のように競技場に張設
された状態となる。従って下層の砂を目詰めしたロック
材層の上面に前記人工芝原反が張設された状態となり、
人工芝層及び砂詰めされたロック材層によって、天然の
芝と略同程度のクッション性と支持力を有し、表面の人
工芝層は競技場の周辺部で緊張乃至引張力を加えて固定
してあるだけであるから、人工芝面に硬質の止め釘はな
く、安全であり、かつ上での激しい競技に対しては、部
分的に人工芝面に添った方向への移動があり、競技者の
足への衝撃が緩衝され、かつ人工芝面への外力が除去さ
れれば、人工芝は面方向に緊張乃至引張力が加えられて
いるから、競技を継続する間に、平面状態に復帰し、人
工芝面に陵線状の皺が残るなどの不陸現象もなく、また
窪みが残ることも殆どない。更に継ぎ目部も、前記周辺
への引っ張り力のために平滑となる。
【0029】また人工芝層はゲージ数、コース数共に、
2.54cm当たり、3乃至10であって、透水性が8
0%以上であるから雨水などは殆ど透過し、地盤が大地
の場合には、大地まで雨水が透過し、雨が上がれば、人
工芝マットの表面は殆ど水分のない状態となり、表面が
ぬかるむことも、水たまりができることもなく、競技が
直に出来る。また地盤が大地の場合は前述の通り雨水は
勿論空気の流通もあり、大地の生態系を破壊しない。従
ってロック材原反の砂中に芝の種子などを蒔けば、芝芽
は人工芝層の間隙から発芽し充分に育成できる。またロ
ック材原反と人工芝原反の長手方向を相互に直交させる
方法を採用するしているから、敷設途中に於いても、ま
た敷設後においても、人工芝原反の下側でロック材原反
が移動し難い。
【0030】請求項2記載の発明に於いては、前述の敷
設すべき敷地のほぼ中心部より人工芝原反を敷設し、順
次引っ張り力を加えるから、敷地の中心部に緊張しない
弛緩部が出来るおそれはなく、全体として緊張力の平均
化した人工芝層が形成出来る。
【0031】請求項3記載の発明においては、既に競技
場は、セメントコンクリートやアスファルトコンクリー
トで舗装されている場合においても、この上に単にロッ
ク材原反を敷き、砂詰めを2層以上にして請求項1と同
様の方法を行うことにより、人工芝面の状態及びクッシ
ョン性及び支持力は、請求項1記載の発明による競技場
と同等の効果が得られる。
【0032】実施例1の方法の効果 前述のようにロック材原反15を敷設すべき敷地全体に
敷き詰め、砂詰を施した後人工芝原反10をその上に重
ねる方法であるから、ロック材原反表面の砂面の平坦度
が正確に形成出来る。また各人工芝原反10は縫合後、
緊張させるから、仮に継ぎ目部14に縫い縮み現象があ
っても、この部分が緊張することによって、平滑とな
る。
【0033】またロック材原反15と人工芝原反10の
長手方向を相互に直交させる方法を採用するしているか
ら、敷設途中に於いても、また敷設後においても、人工
芝原反10の下側でロック材原反15が移動し難い。
【0034】また敷設面積が広がるにつれ、内側の人工
芝原反10に使用した仮止めの止め釘21を抜き、再度
順次外側部分の人工芝原反10を仮止めするようにした
から、止め釘21の量をそれ程多く用意しなくともよ
い。特に、土壌地盤には何も加工せず、人工芝原反10
を敷設するにも、従来のように接着剤として有機溶剤を
必要とせず、土壌地盤の生態系を破壊しない。従って、
表面から芝の種子などを播種すれば人工芝原反10の隙
間から天然芝を発芽育成させることも可能となる。
【0035】実施例2の方法の効果 この実施例においては、請求項3記載の発明の効果を合
わせて奏し、殊にテニスコートなど、既にセメントコン
クリート、アスファルトコンクリートなどで舗装した地
盤上にも、同様の人工芝競技場が形成でき、完成した競
技場は天然の芝と同様のクッション性を有し、かつ、天
然芝のコート以上の耐久性のあるコートとなる。また雨
水などは人工芝原反10、ロック材原反15中の砂層を
通過し、舗装地盤30面に設けた小さな孔を分布して設
ける方法を付加したときはこの中より大地に浸透する。
【0036】ロック材層15aの下側に更に孔明きゴム
シート若しくは合成樹脂性のスポンジ原反を敷き込む場
合は、地盤が礫層成いは砕石を敷き込んだ地盤に適し、
ロック材層15a中の砂20の沈下を防ぐ効果とクッシ
ョン性に富む。各方法の実施例に於いては、人工芝原反
10は地組織11がラッセル編みのものであり、そのゲ
ージ数が6及びコース数が8のものを用いる方法である
から、完成した人工芝競技場の実施例としては、それぞ
れ人工芝層10aの透水率が90%以上と非常に優れて
おり、かつパイル糸13の糸抜けのおそれもなく、更に
形態保持のための裏面処理により、一部の編み糸12に
万一断線があったとしても、破断部が伝線するおそれは
ない効果を有する人工芝競技場が施工できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】人工芝原反を敷設し初めたときの状態を示す斜
視図である。
【図2】人工芝原反を地盤に仮止めした状態の断面図で
ある。
【図3】ロック材層の拡大部分図である。相隣る人工芝
原反縫着接合状態の断面図である。
【図4】競技場の周辺部の係止状熊を示す断面図であ
る。
【図5】施工後の競技場の一部断面図である。
【図6】実施例2の方法により完成した人工芝競技場の
場合の一部縦断図である。
【符号の説明】
10 人工芝原反 10a 人工芝層 15 ロック材原反 15a ロック材層 17 周縁部 20 砂 21 止め釘 22 糸 24 紐 23 アンカー釘 30 地盤

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】敷設すべき敷地の地盤上全面に粗い不織布
    状の合成繊維製の帯状のロック材原反を10乃至30m
    mの厚さに相隣接して敷設し、これにロック材原反の厚
    み相当に砂を目詰めしロック材層とする第1工程。前記
    砂を詰めた第1工程のロック材層の上であって敷地の任
    意の位置に、所望の面積の合成繊維より編成した地組織
    のゲージ数及びコース数が、共に2.54cm当たり3
    乃至10であって、透水率80%以上の帯状の人工芝原
    反を少なくとも2枚隣接して前記ロック材原反と直交し
    て敷き、これらの継目を縫合した後、これら人工芝原反
    を外方に引張力を加え、皺を除去して、これらを止め釘
    で地盤に仮固定する第2工程。以後、これらに順次人工
    芝原反を糸によって隣接縫合して、順次幅及び長さ方向
    に引っ張り力を加えて、止め釘で仮止めする方法を繰り
    返して敷設すべき敷地全面に人工芝原反を連ねて敷設
    し、その周辺を前記敷地の周辺に引張力を保持したまま
    強固に固定する第3工程。第3工程の途中乃至全人工芝
    原反敷設終了後の間に内側位置の人工芝原反を仮固定し
    た止め釘を抜き取る工程。以上の工程よりなることを特
    徴とする人工芝競技場の施工方法。
  2. 【請求項2】前記敷設すべき地盤がセメント乃至アスフ
    ァルトコンクリート地盤であり、前記と同様のロック材
    原反を1層乃至3層敷設し、これに粘土質を含んだ山砂
    を目詰めし、この上に前記請求項1記載の発明の第2工
    程以下の方法により前記人工芝原反を敷設し、順次緊張
    させ周辺を地盤に固定する方法を施すことを特徴とする
    人工芝競技場の施工方法。
  3. 【請求項3】前記人工芝原反を最初に敷設する任意の位
    置とは、前記敷地の概ね中心部であることを特徴とする
    請求項1又は2記載の人工芝競技場の施工方法。
JP6134840A 1994-05-26 1994-05-26 人工芝競技場の施工方法 Expired - Fee Related JP2756644B2 (ja)

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