JP2755002B2 - 車両用可動式リヤスポイラ装置 - Google Patents

車両用可動式リヤスポイラ装置

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JP2755002B2
JP2755002B2 JP242992A JP242992A JP2755002B2 JP 2755002 B2 JP2755002 B2 JP 2755002B2 JP 242992 A JP242992 A JP 242992A JP 242992 A JP242992 A JP 242992A JP 2755002 B2 JP2755002 B2 JP 2755002B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、車体後部のトランク
リッド上面に装着される可動式のリヤスポイラ装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】リヤスポイラは、高速走行時の空力特
性、特に後輪のロードホールディング性能を向上させ
て、走行安定性を高めるために装着されるものであり、
一般的には固定式のものが多い。
【0003】しかし、固定式のリヤスポイラは、トラン
クリッド等の上面から常に突出しているため、高速走行
時以外では、かえって邪魔となることが多い。
【0004】最近、この問題に対処するために、必要時
においてのみ上方に起立させるようにした可動式のリヤ
スポイラ装置が種々提案されている(たとえば特開昭6
2−247984号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の可動式
のリヤスポイラ装置は、トランクリッドの左右長とほぼ
等寸に成形したスポイラ(空気誘導部材)全体を、左右
方向を向く軸まわりに回動させて使用位置まで起立する
ようにしてあるため、回転角度が大きくなるにしだい、
リヤウインドを通した後方視界が狭くなるという問題点
がある。
【0006】また、リヤクオータピラー付近からトラン
クリッドの中央部に回り込んでくる気流を効果的に制御
することができない。
【0007】さらに、スポイラ全体を単に上下に制御す
るのみであるため、操舵性や旋回性能など、高速走行時
全般の性能を改善することが困難であった。
【0008】この発明は上記の事情を考慮したもので、
その目的とするところは、起立位置にあっても後方視界
を妨げることがなく、かつ高速走行時、特に急操舵時の
走行安定性を大幅に向上し得る車両用リヤスポイラ装置
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明のリヤスポイラ装置は、車体後部のトラン
クリッド上面に設けられ、かつ前端が互いに内方を向く
ハ字状に傾斜させた軸を中心として上向きに起立回動し
得る左右対象の一対のフィンと、車両の操舵角および操
舵角速度を検知する手段と、同操舵角および操舵角速度
がそれぞれ設定値以上のとき、急操舵モードを設定する
手段と、車体の横Gの変化率を検知する手段と、上記急
操舵モード時、一定時間内に上記横Gの変化率が設定値
以上になると、そのときの操舵が急操舵と同方向に向く
修正操舵であるか否かを、現時点の操舵角が中立点を境
とするどちらの側に存するか加味した上で判定する手段
と、同判定が否定のとき、上記各フィンのうち急操舵の
方向と反対側のフィンを立ち上げる手段とを備える。
【0010】
【作用】車両の操舵角および操舵角速度を検知し、同操
舵角および操舵角速度がそれぞれ設定値以上のときに急
操舵モードを設定する。また、車体の横Gの変化率を検
知しており、急操舵モードにおいて一定時間内に横Gの
変化率が設定値以上になると、そのときの操舵が急操舵
と同方向に向く修正操舵であるか否かを、現時点の操舵
角が中立点を境とするどちらの側に存するか加味した上
で判定する。この判定が否定のとき、トランクリッド上
面に設けられた左右対象の一対のフィンのうち、急操舵
の方向と反対側のフィンを立ち上げる。このフィンの立
ち上がりにより、急操舵と同方向に空力ヨーイングモー
メントが付加され、車体に発生するヨーレイト(ふらつ
き)が打ち消される。
【0011】
【実施例】以下、この発明の一実施例について図面を参
照して説明する。
【0012】図1に示すように、自動車の車体1の後部
にトランクリッド2があり、同トランクリッド2の上面
の両側部に五角形状のフィン11,11が設けられる。
これらフィン11,11は、後で詳述するが、左右対称
的に同じ構成であり、以後の説明は左側のフィン11の
構成についてのみ行なう。
【0013】図2ないし図4に示すように、トランクリ
ッド2の上面の中央部よりやや左方の位置に、フィン1
1を不使用位置に格納するための凹陥部3が、フィン1
1の平面形とほぼ同じ五角形状に形成されている。
【0014】凹陥部3の下面(膨出面)には、これとほ
ぼ同形の平板状の補強板4が、その前外方の下辺、すな
わち前端を内方に向かって傾斜させた外側の傾斜辺4a
を、凹陥部3における外側の傾斜端面3aよりも若干斜
前方に位置させて、スポット溶接等により固着されてい
る。
【0015】上記傾斜辺4aの端縁に上向きとして連設
されたフランジ4bの内方よりには、平面視U字形をな
すヒンジ5が斜前方を向いてボルト止めされている。
【0016】7は回動ブラケットで、長方形をなす支持
板7aと、その長辺側の下面両側部に前方へ所要寸法突
出するようにして固着された左右一対の支持片7b,7
cとからなる。この両支持片7b,7cの先端部は上向
きに屈曲する鉤形を呈し、かつその上端面と支持片7a
の上面とは互いにほぼ水平に整合するようになってい
る。
【0017】また、回動ブラケット7は、両支持片7
b,7cの中間部を、ヒンジ5のやや後方のトランクリ
ッド2の凹陥部3と補強板4とに穿設した斜前後方向を
向く左右一対ずつの長孔8,9を挿通することにより、
支持板7aを含む後半部が凹陥部3内に、かつ両支持片
7b,7cの前端部がトランクリッド2直下のトランク
ルーム内にそれぞれ位置するように配設されている。両
支持片7b,7cの屈曲端部はヒンジ5にピン10をも
って枢着され、これにより回動ブラケット7全体はピン
10を中心として斜前後方向、つまり傾斜辺4aと直交
する方向に上向きに回動することができる。
【0018】なお、前記長孔8,9の周縁には、支持片
7b,7cと密に摺接するシール部材(図示略)が嵌着
され、雨水等が長孔8,9を通してトランクルーム内に
浸入するのを防止している。
【0019】回動ブラケット7の支持板7a上には、凹
陥部3内に格納し得る大きさの平板五角形状のフィン1
1が、4個のリベット等の固着手段12をもって固着さ
れている。
【0020】補強板4の内方よりの下面には、回動ブラ
ケット7と同方向を向くガイド部材13が固着され、ガ
イド部材13に形成された案内溝13aには、下部に下
向きコ字状のブラケット14aを有する摺動部材14の
上端部が、斜前後方向に移動し得るように、かつ懸吊状
に嵌合されている。
【0021】上記ブラケット14a内には、エアシリン
ダ15が、その中間部両側面を一対の支軸16をもって
枢支することにより、回動ブラケット7と同方向の斜前
後方向を向いて、かつ上下に回動自在として設けられて
いる。
【0022】エアシリンダ15のピストンロッド15a
の先端は、回動ブラケット7における内方の支持片7c
先端の内側面にピン17をもって回動可能に連結され
る。
【0023】エアシリンダ15の右側方のトランクリッ
ド2の下面には、モータ18と、その出力軸に連係され
たウォーム、ウォームホイール等(いずれも図示略)の
公知の減速機構を収容してなるギヤケース19とからな
る電動ユニット20が、支持金具21をもって固着され
ている。
【0024】22はギヤードケーブル(プッシュプルワ
イヤ)で、案内管23内を斜前後方向および左右方向に
向かって摺動する。このギヤードケーブル22の前端は
前記摺動部材14の後端部に結合され、かつ後端部のラ
ック部は、上記ギヤケース19を貫通することにより、
ウォームホイールの回転軸上に固着したピニオン(図示
略)に噛合されている。
【0025】上記電動ユニット20は、後述する制御部
30の指令により起動させられ、ギヤードケーブル22
を駆動させてエアシリンダ15全体を斜前後方向に移動
することにより、フィン11を、図3に示すように、ト
ランクリッド2の凹陥部3内に収納された格納位置か
ら、ほぼ45度の中間位置、つまり通常の高速モードで
あるP1 位置までの間を回動させることができる。
【0026】また、エアシリンダ15も、同じく後述す
る制御部30の指令により作動させられ、上記電動ユニ
ット20の作動により若干後方に移動した位置におい
て、ピストンロッド15aが伸縮することにより、図4
に示すように、フィン11を、上記P1 位置から、ほぼ
90度に起立するP2 位置までの間を急速に回動させる
ことができる。
【0027】制御回路を図6に示す。
【0028】30は制御部で、マイクロコンピュータお
よびその周辺回路からなる。この制御部30に、車速セ
ンサ31、操舵角センサ32、ヨーレイトセンサ33、
加速度センサ34、加速度センサ35、ブレーキスイッ
チ36、タイマ37、右フィン駆動回路37、および左
フィン駆動回路38が接続される。
【0029】車速センサ31は、スピードメータ等に接
続され、車体1の走行速度を検知する。
【0030】操舵角センサ32は、操舵角度(操舵量)
を検知する。ヨーレイトセンサ33は、車体1のふらつ
きを検知する。
【0031】加速度センサ34は、車体1の左右方向の
加速度を検知する。加速度センサ35は、車体1の前後
方向の加速度を検知する。
【0032】ブレーキスイッチ36は、ブレーキペダル
の踏み込み操作を検知してオンするようになっている。
【0033】タイマ37は、後述の急操舵モードにおい
て時間制御に使用される。
【0034】右フィン駆動回路37および左フィン駆動
回路38は、それぞれフィン駆動手段40を制御部30
の指令に応じて駆動する。フィン駆動手段40は、少な
くとも上記したエアシリンダ15および電動ユニット2
0からなる。
【0035】そして、制御部30は、次の(1)〜
(8)の機能手段を備える。
【0036】(1)車速センサ31で検知される車速V
が設定値V1 以下のとき、フィン11,11を共に収納
状態に設定する手段。
【0037】(2)車速Vが設定値V1 以上の高速走行
では、高速モードを設定してフィン11,11をほぼ4
5度のP1 位置にセットする手段。
【0038】(3)高速モードにおいて、操舵角センサ
32で検知される操舵角Hが設定値H1 以上で、しかも
操舵角速度(=操舵角Hの単位時間当りの変化量)H´
が設定値Ha´以上のとき、急操舵モードを設定する手
段。
【0039】(4)急操舵モード時、タイマ37の動作
に基づく一定時間T内に、加速度センサ34で検知され
る左右方向の加速度いわゆる横Gが設定値Ge以上とな
り、しかも横Gの変化率(=単位時間当りの変化量)G
´が設定値Ga´以上となったとき、そのときの操舵が
急操舵と同方向に向く修正操舵であるか否かを判定する
手段。
【0040】(5)判定が“修正操舵なし”(否定)
とき、急操舵の方向と反対側のフィン11をほぼ90度
のP2 位置まで立ち上げる手段。すなわち、急操舵が右
方向の場合は左側のフィン11、急操舵が左方向の場合
は右側のフィン11を立ち上げる。これは、急操舵時に
車体1に発生するヨーレイト(ふらつき)Yoを打ち消
すべく、急操舵と同方向に空力ヨーイングモーメントを
付加するためのものである。
【0041】(6)判定が“修正操舵あり”(肯定)
とき、フィン11,11をP1 位置に保持する手段。
【0042】(7)高速モードにおいて、操舵角Hが設
定値H1 以上、緩操舵、横Gが設定値G1 以上のすべて
の条件が成立したとき、旋回モードを設定し、旋回内側
のフィン11をP2 位置まで立ち上げる手段。
【0043】(8)ブレーキが踏み込まれてブレーキス
イッチ36がオンし、しかも加速度センサ35で検知さ
れる前後方向の加速度いわゆる前後Gが設定値−G2
下となったとき、上記高速モード、急操舵モード、およ
び旋回モードの設定の如何にかかわらず、随時割込み的
に制動モードを設定してフィン11,11を共にP2
置にセットする手段。
【0044】上記(4)における判定は、横G変化が操
舵入力に対して位相遅れを有し、横G変化の条件成立時
に操舵が急操舵,戻し操舵の後の修正操舵であった場
合、フィン11のP2 位置への立ち上げが反って邪魔に
なることに対処している。
【0045】修正操舵の判断基準は、操舵が中立点(操
舵角が零の位置)から遠ざかっていくかどうかである。
【0046】つまり、操舵が中立点から遠ざかっていく
とき、“修正操舵あり”と判定する。操舵が中立点に向
かっていくとき、“修正操舵なし”と判定する。
【0047】この判定を行なうためには、まず横G変化
の条件成立時の操舵角Hと操舵角速度H´を使って下式
の演算を実行する。
【0048】Δt(=−H/H´) このΔtは、ステアリングが現時点の位置から中立点に
至るまでの時間間隔に相当する。
【0049】そして、Δtが設定範囲内(−t1 <Δt
<t2 )にあるか否か確認する。t1 とt2 について
は、|t1 |<|t2 |の関係がある。
【0050】仮に、操舵が中立点から遠ざかっていくと
き、Hが正の値、H´が正の値であるから、Δtは負の
値となる。このΔtは、−t1 よりも負側に大きく、よ
って設定範囲から外れる。これが“修正操舵あり”の判
定となる。
【0051】操舵が中立点に向かっていく場合には、H
が正の値、H´が負の値であるから、Δtは正の値とな
る。このΔtは、t2 ほどは大きくなく、よって設定範
囲内に収まる。これが“修正操舵なし”の判定となる。
【0052】ところで、戻し操舵にはそのまま中立点を
通過するものがある。中立点を通過した後での修正操舵
は、再び中立点に向かっていくものとなる。
【0053】この修正操舵では、Hが負の値、H´が正
の値であるから、Δtは正の値となる。このΔtは、t
2 ほどは大きくないため、設定範囲内に収まってしま
う。こうなると、実際には修正操舵が存在するにもかか
わらず、“修正操舵なし”の誤判定が下されてしまうこ
とになる。
【0054】そこで、(4)における修正操舵の判定に
際しては、現時点の操舵角Hが中立点を境とするどちら
の側(左側or右側)に存するか確認し、それと急操舵の
方向とが同じかどうか判定する。
【0055】方向が同じとき、つまり中立点通過がなか
ったとき、Δtに対する設定範囲条件として上記の(−
1 <Δt<t2 )を選択する。
【0056】方向が異なるときは、つまり中立点通過が
あったときは、Δtに対する設定範囲条件として(−t
2 <Δt<t1 )を選択する。
【0057】この(−t2 <Δt<t1 )は、すなわち
正側に絶対値の小さいt1 を据え、負側に絶対値の大き
いt2 を据えたものである。
【0058】したがって、中立点を通過した後の修正操
舵では、上記のようにΔtが正の値となっても、そのΔ
tはt1 よりも大きくなる。つまり、Δtは設定範囲か
ら外れることになり、“修正操舵あり”との正しい判定
が下される。
【0059】つぎに、図7,図8のフローチャート、お
よび図9,図10のタイムチャートを参照しながら作用を
説明する。
【0060】車速Vが設定値V1 以下のとき、フィン1
1,11が共に収納状態に設定される。
【0061】車速Vが設定値V1 以上の高速走行になる
と、高速モードが設定される。この高速モードでは、右
フィン駆動回路38および左フィン駆動回路39が共に
動作し、フィン駆動手段40,40のそれぞれ電動ユニ
ット20が駆動される。
【0062】この結果、ギヤードケーブル22が後向き
に駆動され、摺動部材14と共にエアシリンダ15全体
が斜後方に移動して、フィン11,11がほぼ45度の
1 位置に立ち上げられる。
【0063】よって、後輪の接地力が増し、走行安定性
が高まる。
【0064】高速走行時、操舵角センサ32で検知され
る操舵角Hが設定値H1 以上で、しかも操舵角速度H´
が設定値Ha´以上になると、つまり斜線変更などで急
操舵がなされると、急操舵モードが設定される。
【0065】この急操舵モードでは、タイマ37の動作
が始まり、その動作に基づく一定時間T内に、横Gが設
定値Ge以上、しかも横Gの単位時間当りの変化量G´
が設定値Ga´以上の条件が成立するかどうか、監視さ
れる。
【0066】条件が成立すると、そのときの操舵が急操
舵と同方向の修正操舵であるか否か判定される。
【0067】修正操舵とは、急操舵およびその後の戻し
操舵がなされた後、方向修正のために再び急操舵と同方
向になされる操舵のことをいう。
【0068】判定が“修正操舵なし”のとき(図9参
照)、急操舵の方向と反対側のエアシリンダ15が動作
し、そのピストンロッド15aが縮避される。
【0069】こうして、急操舵の方向と反対側のフィン
11がほぼ90度のP2 位置まで立ち上げられ、急操舵
と同方向の空力ヨーイングモーメントが車体1の後部に
作用する。この空力ヨーイングモーメントは、車体1に
発生するヨーレイト(ふらつき)Yoを打ち消す働きを
する。
【0070】判定が“修正操舵あり”ならば(図10の
初期)、たとえ上記の条件が成立しても、フィン11,
11は立ち上げられることなくP1 位置にそのまま保持
される。
【0071】これは、フィン11が立ち上がると、それ
が修正操舵の邪魔になることに対処したものである。
【0072】修正操舵の後に上記の条件が成立した場合
には、そこで修正操舵であるか否かの判定が再び行なわ
れ、“修正操舵なし”の判定で初めてフィン11が立ち
上げられる(図10の後期)。
【0073】一方、高速モードにおいて、操舵角Hが設
定値H1 以上、緩操舵、横Gが設定値G1 以上のすべて
の条件が成立したとき、旋回モードが設定される。
【0074】この旋回モードでは、旋回内側のフィン1
1がP2 位置まで立ち上げられる。これにより、車体1
の旋回内側が地面から浮き上がる不具合を極力防ぐこと
ができ、スムーズな旋回が可能となる。
【0075】走行中、ブレーキが踏み込まれてブレーキ
スイッチ36がオンし、しかも加速度センサ35で検知
される前後方向の加速度いわゆる前後Gが設定値−G2
以下となったとき、上記高速モード、急操舵モード、お
よび旋回モードの設定の如何にかかわらず、随時割込み
的に制動モードが設定される。
【0076】この制動モードでは、フィン11,11が
共にP2 位置にセットされる。これにより、制動力が増
大する。
【0077】なお、上記実施例では、フィン11の形状
を五角形としたが、その形状に限定はなく、車体1の大
きさや形状等に応じて適宜に設定可能である。
【0078】
【発明の効果】以上述べたようにこの発明によれば、車
両の操舵角および操舵角速度がそれぞれ設定値以上のと
きに急操舵モードを設定し、この急操舵モードでは車体
の横Gの変化率を検知し、一定時間内に横Gの変化率が
設定値以上になると、そのときの操舵が急操舵と同方向
に向く修正操舵であるか否かを、現時点の操舵角が中立
点を境とするどちらの側に存するか加味した上で判定
し、その判定が否定のとき、左右対象の一対のフィンの
うち急操舵の方向と反対側のフィンを立ち上げる構成と
したので、起立位置にあっても後方視界を妨げることが
なく、かつ高速走行時、特に急操舵時の走行安定性を大
幅に向上し得る車両用リヤスポイラ装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例における各フィンの外観を
示す斜視図。
【図2】同実施例における左側のフィンの構成を示す平
面図。
【図3】図2のA−A線に沿う断面の構成およびフィン
の立ち上がり位置P1 を示す側面図。
【図4】図2のA−A線に沿う断面の構成およびフィン
の立ち上がり位置P2 を示す側面図。
【図5】図2のB−B線に沿う断面の構成を示す側面
図。
【図6】同実施例の制御回路の構成を示すブロック図。
【図7】同実施例における制動モードの作用を説明する
ためのフローチャート。
【図8】同実施例における高速モードおよび急操舵モー
ドの作用を説明するためのフローチャート。
【図9】同実施例の作用の一例を説明するためのタイム
チャート。
【図10】同実施例の作用の他の例を説明するためのタ
イムチャート。
【符号の説明】
1…車体、2…トランクリッド、11…フィン、15…
エアシリンダ、20…電動ユニット、22…ギヤードケ
ーブル、30…制御部、31…車速センサ、32…操舵
角センサ、34,35…加速度センサ、36…ブレーキ
スイッチ、37…タイマ、40…フィン駆動手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B62D 113:00 137:00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体後部のトランクリッド上面に設けら
    れ、かつ前端が互いに内方を向くハ字状に傾斜させた軸
    を中心として上向きに起立回動し得る左右対象の一対の
    フィンと、車両の操舵角および操舵角速度を検知する手
    段と、同操舵角および操舵角速度がそれぞれ設定値以上
    のとき、急操舵モードを設定する手段と、車体の横Gの
    変化率を検知する手段と、上記急操舵モード時、一定時
    間内に上記横Gの変化率が設定値以上になると、そのと
    きの操舵が急操舵と同方向に向く修正操舵であるか否か
    を、現時点の操舵角が中立点を境とするどちらの側に存
    するか加味した上で判定する手段と、同判定が否定のと
    き、上記各フィンのうち急操舵の方向と反対側のフィン
    を立ち上げる手段とを備えたことを特徴とする車両用可
    動式リヤスポイラ装置。
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