JP2754473B2 - 円筒形鉄筋コンクリート製浄化槽躯体の構築工法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】円筒形鉄筋コンクリート製浄
化槽躯体の構築工法。

【０００２】

【従来技術】現在市販の浄化槽構築用に用いるパイプサ
ポートは品番Ｄｓ５−９０、重量１５．９Ｋｇのもの
で、３９４１ｍ／ｍの長さが最大である。このため、直
径４ｍ以上の浄化槽の構築に用いるパイプサポートは市
販のパイプサポート２ａに補助サポート２ｂを接続して
延長し、図６のように市販のパイプサポートの最大長さ
以上の長さのサポートに調整、使用していた。

【０００３】しかしこのように２本の部材からなるサポ
ートを用いると、強度的にも不足するだけでなく、その
使用方法がきわめて煩雑になりまた、構築作業にも大き
な労力を要することにある。

【０００４】

【解決しようとする課題】直径４ｍ程度以上の大口径の
浄化槽を構築する場合パイプサポートの支持力を充分に
とるとともに、その取り扱いを容易にすること。

【０００５】

【課題を解決するための手段】第１工程として、内枠
３、外枠４を形成する鋼製型枠ｓ３，ｓ４を接続して、
内枠３、外枠４を形成し、かつ内枠３の内周に内枠固定
角柱３ａ，３ａを固結し、他方外枠４の外固に外枠固定
角柱４ａを固結し、第２工程として内枠３の中心位置に
中央支柱１を立設し、

【０００６】第３工程として、中央支柱１に設けたサポ
ート受け１ａに支持サポート２の一旦を挿入し、支持サ
ポート２の他端に取付けた端部プレート２ｐを内枠固定
角柱３ａに仮留めした後、支持サポート２の長さを調整
して内枠３を中央支柱１に固定し、

【０００７】第４工程として内枠３、外梓４の間隔をス
ペーサー５で固定した後、外枠４の外周をワイヤーＷで
緊締し、第５工程として、内枠３、外枠４の間に鉄筋入
りコンクリートを打設養生した後、内枠３、外枠４、中
央支柱１を撤去する、円筒形鉄筋コンクリート製浄化槽
躯体の構築工法。

【０００８】

【効果】

▲ａ▼ 第１に内枠３の中心部分に中心支柱１を立設し
た後、支持サポート２を内枠３との間に挟圧されるよう
にして内枠３を円筒状に保持するので、従来より支持サ
ポート２の長さをほぼ１／２に短くすることができると
ともに、内枠３に対する支持強度もきわめて大きくとれ
る。したがって大径の浄化槽の構築が容易にできる。 ▲ｂ▼ 支持サポート２の個々の重量も大きくないの
で、作業が安全である。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下本発明工法の実施の形態につ
いて説明する。図面において１は中央支柱で、外周面に
図１に示すようにサポート受け１ａが突設される。サポ
ート受け１ａは一般には上下方向に間隔を置いて、全周
にわたって複数個設けられる。

【００１０】２は支持サポートで図５のように１方端部
を切断した市販品のメインサポート２ａを使用し調整ネ
ジ２ｓでその全長が調整可能である。また他端には端部
プレート２ｐが取り付けられ、切断された端部はサポー
ト受け１ａに挿入される。３は内枠で、鋼製型枠ｓ３
が、上下左右はそのＵクリップ孔３ｈにＵクリップｕ
（図２）が挿入されて接続固定される。

【００１１】その鋼製型枠ｓ３の断面はコ字形をなし、
その底面が内向きになっている。内枠３はその内周面に
内枠固定角柱３ａ，３ａが立設され、内枠形成時には鋼
製型枠ｓ３と内枠固定角柱３ａ，３ａとは支持サポート
２により中央支柱１と固結される。４は外枠で、内枠と
同じく鋼製型枠ｓ４が連接されて形成される。その形成
方法は内枠３と同様で鋼製型枠ｓ４の断面コ字形の底面
が内向きにされて外枠４が形成される。

【００１２】４ａは外枠４の外周に固結される外枠固定
角柱である。５は内枠３、外枠４の上下部に嵌め込まれ
るスペーサーである。ｗは外枠固定角柱４ａ，４ａの周
りを囲撓して外枠４を緊締するワイヤーである。

【００１３】以下本発明工法の各工程について説明す
る。 第１工程：まづ内枠３、外枠４用の鋼製型枠ｓ３，ｓ４
を、そのＵクリップ孔３ｈ，４ｈにＵクリップｕを挿入
し、固定接続し、この固定接続を内筒形の下部より繰返
して内枠３、外枠４を形成する。そして内枠３の内周面
には内枠固定角柱３ａを立設固定し、他方外枠４の外周
面には外枠固定角柱４ａを立設固定して、外枠４、内枠
３を仮固定する。

【００１４】第２工程：つぎに内枠３の中心位置に中央
支柱１を立設する。 第３工程：図２のように中央支柱１のサポート受け１ａ
に支持サポート２の一端を挿入し、他端の端部プレート
２ｐを内枠固定角柱３ａに釘で仮留めする。そして支持
サポート２の長さを調整ネジ２ｓで調整し、支持サポー
ト２を中央支柱１と内枠３の間に架設し、内枠３を中央
支柱１に固定する。

【００１５】第４工程：つぎに内枠３、外枠４の間隔の
上下部にスペーサー５を挿入した後、ワイヤーＷで外枠
４の外枠固定角柱４ａを囲撓して、外枠４を緊締する。
かくして、所要のコンクリート型枠が形成される。

【００１６】第５工程：内枠３、外枠４の間にコンクリ
ートを打設して養生した後、中央支柱１、支持サポート
２、内枠３、外枠４を撤去する。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明構築工法の斜視図、

【図２】 部分拡大図、

【図３】 図２の平面図、

【図４】 図３ｆ４−ｆ４断面図、

【図５】 市販のパイプサポートの切断部分を示す。

【図６】 つなぎ合わせたパイプサポートの正面図（従
来方式）、

【符号の説明】

１：中心支柱、１ａ：サポート受け、２：支持サポー
ト、２ａ：メインサポート、２ｂ：補助サポート、２
ｐ：端部プレート、２ｓ：調整ネジ、３：内枠、３ｂ：
Ｕクリップ孔、ｓ３：内枠用鋼製型枠、３ａ：内枠固定
角柱、４：外枠、４ｈ：Ｕクリップ孔、ｓ４：外枠用鋼
製型枠、４ａ：外枠固定角柱、５：スペーサー、Ｗ：ワ
イヤー、ｕ：ｕクリップ。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 第１工程として、内枠３、外枠４を形成
   する鋼製型枠ｓ３，ｓ４を接続して、内枠３、外枠４を
   形成し、かつ内枠３の内周に内枠固定角柱３ａ，３ａを
   固結し、他方外枠４の外周に外枠固定角柱４ａを固結
   し、 第２工程として内枠３の中心位置に中央支柱１を立設
   し、 第３工程として、中央支柱１に設けたサポート受け１ａ
   に支持サポート２の一端を挿入し、支持サポート２の他
   端に取付けた端部プレート２ａを内枠固定角柱３ａに仮
   留めした後、支持サポート２の長さを調整して内枠３を
   中央支柱１に固定し、 第４工程として内枠３、外枠４の間隔をスペーサー５で
   固定した後、外枠４の外周をワイヤーＷで緊締し、 第５工程として、内枠３、外枠４の間に鉄筋入りコンク
   リートを打設養生した後、内枠３、外枠４、中央支柱１
   を撤去する、円筒形鉄筋コンクリート製浄化槽躯体の構
   築工法。