JP2754405B2 - 電子部品用基板の製造方法 - Google Patents
電子部品用基板の製造方法Info
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- JP2754405B2 JP2754405B2 JP1171578A JP17157889A JP2754405B2 JP 2754405 B2 JP2754405 B2 JP 2754405B2 JP 1171578 A JP1171578 A JP 1171578A JP 17157889 A JP17157889 A JP 17157889A JP 2754405 B2 JP2754405 B2 JP 2754405B2
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- magnetic material
- glass
- electronic component
- crystallized glass
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- Glass Compositions (AREA)
- Joining Of Glass To Other Materials (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は電子部品用基板の製造方法に関するものであ
る。
る。
[従来技術] 磁気センサー等の電子部品として、表面に磁性材料を
備えた基板が用いられる。このような電子部品用基板を
製作する場合、大きく分けて2通りの方法が採られてい
る。
備えた基板が用いられる。このような電子部品用基板を
製作する場合、大きく分けて2通りの方法が採られてい
る。
その一つはガラス板やセラミック板からなる非磁性材
料の基板上に磁性材料を接着剤で貼り付ける方法であ
り、もう一つは磁性材料の表面にガラス粉末をペースト
化し、スクリーン印刷して焼成することによって非磁性
層を形成する方法である。
料の基板上に磁性材料を接着剤で貼り付ける方法であ
り、もう一つは磁性材料の表面にガラス粉末をペースト
化し、スクリーン印刷して焼成することによって非磁性
層を形成する方法である。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら前者の基板上に接着剤により磁性材料を
貼り付ける方法は、手数のかかる貼り付け作業と共に特
別な接着剤を必要とするばかりでなく、電子部品として
の性能を発揮するように精密な寸法精度で貼り付けるこ
とが困難である。
貼り付ける方法は、手数のかかる貼り付け作業と共に特
別な接着剤を必要とするばかりでなく、電子部品として
の性能を発揮するように精密な寸法精度で貼り付けるこ
とが困難である。
また後者のガラス粉末を用いる方法の場合、得られた
ガラス層の表面は凹凸状を呈しているため研磨すること
によって表面を平滑にする必要があるが、ガラス層には
泡が存在しており、研磨すると表面にピンホールと呼ば
れる小さな穴が発生して欠陥部品になるという問題が生
じる。さらに磁気センサー等では非磁性層は所定の厚み
を有することが要求され、具体的には100〜300μmの厚
みを有することが要求されるが、この方法によって形成
されるガラス層の厚みは精々10〜30μmに限定される。
ガラス層の表面は凹凸状を呈しているため研磨すること
によって表面を平滑にする必要があるが、ガラス層には
泡が存在しており、研磨すると表面にピンホールと呼ば
れる小さな穴が発生して欠陥部品になるという問題が生
じる。さらに磁気センサー等では非磁性層は所定の厚み
を有することが要求され、具体的には100〜300μmの厚
みを有することが要求されるが、この方法によって形成
されるガラス層の厚みは精々10〜30μmに限定される。
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、接着剤やガ
ラス粉末を用いずに作業性良く精密な寸法精度で所定の
厚みを有する非磁性層を備えた電子部品用基板を製造す
る方法を提供することを目的とするものである。
ラス粉末を用いずに作業性良く精密な寸法精度で所定の
厚みを有する非磁性層を備えた電子部品用基板を製造す
る方法を提供することを目的とするものである。
[問題点を解決するための手段] 本発明の電子部品用基板の製造方法は、所定の形状を
有し、熱圧着が可能な結晶化ガラスの一面に磁性材料を
熱圧着する工程、該結晶化ガラスの他面を研磨して所定
の肉厚にする工程からなることを特徴とする。
有し、熱圧着が可能な結晶化ガラスの一面に磁性材料を
熱圧着する工程、該結晶化ガラスの他面を研磨して所定
の肉厚にする工程からなることを特徴とする。
本発明において用いる結晶化ガラスは重量百分率でSi
O2 60〜85%,Li2O 6〜15%,K2O 1〜7%,Na2O 0.1〜7
%,K2O+Na2O 2〜14%,P2O5 0.1〜5%,Al2O3 1〜10%,
PbO 0〜15%,ZrO2 0〜10%からなり、ガラスマトリック
ス相が全容量の20〜60%を占め、残りが結晶相であるこ
とを特徴とする。この結晶化ガラスは、磁性材料を接触
関係に置いた後、加圧しながら軟化点以下の温度で熱処
理することにより、表面部のガラスマトリックス相に接
着作用を付与せしめることが可能なものである。
O2 60〜85%,Li2O 6〜15%,K2O 1〜7%,Na2O 0.1〜7
%,K2O+Na2O 2〜14%,P2O5 0.1〜5%,Al2O3 1〜10%,
PbO 0〜15%,ZrO2 0〜10%からなり、ガラスマトリック
ス相が全容量の20〜60%を占め、残りが結晶相であるこ
とを特徴とする。この結晶化ガラスは、磁性材料を接触
関係に置いた後、加圧しながら軟化点以下の温度で熱処
理することにより、表面部のガラスマトリックス相に接
着作用を付与せしめることが可能なものである。
また本発明において用いる磁性材料としては酸化物磁
性材料あるいは金属磁性材料があり、酸化物磁性材料と
してはフェライト、金属磁性材料としては磁鉄鋼があ
る。
性材料あるいは金属磁性材料があり、酸化物磁性材料と
してはフェライト、金属磁性材料としては磁鉄鋼があ
る。
[作用] 先記した成分及び含有量からなる結晶化ガラスは、主
結晶相としてLi2O・2SiO2を析出するため形状変化を起
こしにくく、一方ガラスマトリックス相は、SiO2が少な
く、且つK2O,Na2O等のアルカリ成分が多いため熱を受け
るとガラスマトリックス相が溶けて接着性を示す特性を
有している。この結晶化ガラスと磁性材料とをその表面
同志が接触関係になるように配置した後加圧しながら結
晶化ガラスの軟化点以下の温度で熱処理する、いわゆる
熱圧着すると、結晶化ガラスの表面部のガラスマトリッ
クス相が薄膜状に溶けて磁性材料との接触界面を被い、
これによって結晶化ガラスと磁性材料とが強固に接着す
る。
結晶相としてLi2O・2SiO2を析出するため形状変化を起
こしにくく、一方ガラスマトリックス相は、SiO2が少な
く、且つK2O,Na2O等のアルカリ成分が多いため熱を受け
るとガラスマトリックス相が溶けて接着性を示す特性を
有している。この結晶化ガラスと磁性材料とをその表面
同志が接触関係になるように配置した後加圧しながら結
晶化ガラスの軟化点以下の温度で熱処理する、いわゆる
熱圧着すると、結晶化ガラスの表面部のガラスマトリッ
クス相が薄膜状に溶けて磁性材料との接触界面を被い、
これによって結晶化ガラスと磁性材料とが強固に接着す
る。
本発明においては結晶化ガラスの一面に磁性材料を熱
圧着した後、結晶化ガラスの他面を研磨するので、非磁
性層の厚みを任意に設定することが可能である。
圧着した後、結晶化ガラスの他面を研磨するので、非磁
性層の厚みを任意に設定することが可能である。
また上記組成を有する本発明の結晶化ガラスは、泡が
存在しないためピンホールが発生せず、化学的耐久性も
良好であり、且つ80〜150x10-7/℃の磁性材料に合わせ
た熱膨張係数を選択できるため磁性材料と接着しても歪
みが発生することはない。
存在しないためピンホールが発生せず、化学的耐久性も
良好であり、且つ80〜150x10-7/℃の磁性材料に合わせ
た熱膨張係数を選択できるため磁性材料と接着しても歪
みが発生することはない。
[実施例] 以下本発明を実施例に基づいて説明する。
重量百分率でSiO2 75%,Li2O 8%,K2O 5%,Na2O 3%,
Al2O3 6%,P2O5 3%のガラス組成になるようにガラス原
料を調合し、白金るつぼを用いて約1450℃で溶融した後
カーボン鋳型に流し込んで成形し、これを徐冷炉に入れ
室温まで炉冷することによって結晶化可能なガラス成形
品を得た。その後このガラスを電気炉に入れ120℃/時
の昇温速度で約550℃まで加熱して1時間保持し、次い
で40℃/時の昇温速度で約800℃まで加熱して2時間保
持した後室温まで炉冷した。これによってLi2O・2SiO2
結晶を析出し、ガラスマトリックス相が約25容量%を占
め熱膨張係数が約120×10-7/℃、屈伏点が約730℃の結
晶化ガラスが得られた。
Al2O3 6%,P2O5 3%のガラス組成になるようにガラス原
料を調合し、白金るつぼを用いて約1450℃で溶融した後
カーボン鋳型に流し込んで成形し、これを徐冷炉に入れ
室温まで炉冷することによって結晶化可能なガラス成形
品を得た。その後このガラスを電気炉に入れ120℃/時
の昇温速度で約550℃まで加熱して1時間保持し、次い
で40℃/時の昇温速度で約800℃まで加熱して2時間保
持した後室温まで炉冷した。これによってLi2O・2SiO2
結晶を析出し、ガラスマトリックス相が約25容量%を占
め熱膨張係数が約120×10-7/℃、屈伏点が約730℃の結
晶化ガラスが得られた。
次にこの結晶化ガラスを縦60mm、横30mmで厚さが0.4m
mの寸法に加工した後、これの一面に縦60mm、横30mmで
厚さ4mmの寸法を有し、表面を鏡面研磨した熱膨張係数
が約120×10-7/℃のフェライトを載せて接触させ、さら
にその上に約2Kg/cm2の圧力になるように荷重をかけ、
それを電気炉にセットし、フェライトの酸化防止のため
N2ガス雰囲気中において常温から600℃/時の昇温速度
で約710℃まで加熱し、この温度に1時間保持した後、
常温まで炉冷することによって結晶化ガラスにフェライ
トを接着した。その後、結晶化ガラスの表面を研磨して
200μmの肉厚の結晶化ガラスからなる非磁性層を備え
た電子部品用基板を作製した。
mの寸法に加工した後、これの一面に縦60mm、横30mmで
厚さ4mmの寸法を有し、表面を鏡面研磨した熱膨張係数
が約120×10-7/℃のフェライトを載せて接触させ、さら
にその上に約2Kg/cm2の圧力になるように荷重をかけ、
それを電気炉にセットし、フェライトの酸化防止のため
N2ガス雰囲気中において常温から600℃/時の昇温速度
で約710℃まで加熱し、この温度に1時間保持した後、
常温まで炉冷することによって結晶化ガラスにフェライ
トを接着した。その後、結晶化ガラスの表面を研磨して
200μmの肉厚の結晶化ガラスからなる非磁性層を備え
た電子部品用基板を作製した。
上記電子部品用基板をダイヤモンドカッターを用いて
その接着面に対して垂直に切断し、その切断面を観察し
たところ、フェライトと結晶化ガラスは精度良く強固に
接着しており、また結晶化ガラスの表面にピンホールは
認められなかった。
その接着面に対して垂直に切断し、その切断面を観察し
たところ、フェライトと結晶化ガラスは精度良く強固に
接着しており、また結晶化ガラスの表面にピンホールは
認められなかった。
[発明の効果] 以上のように本発明の電子部品用基板の製造方法によ
ると任意の厚さの非磁性層を有する電子部品用基板を作
業性良く、精密な寸法精度で製造することが可能であ
り、磁気センサに用いられる基板をはじめとして磁性材
料と非磁性材料からなる各種の電子部品用基板の製造に
適用することが可能である。
ると任意の厚さの非磁性層を有する電子部品用基板を作
業性良く、精密な寸法精度で製造することが可能であ
り、磁気センサに用いられる基板をはじめとして磁性材
料と非磁性材料からなる各種の電子部品用基板の製造に
適用することが可能である。
Claims (3)
- 【請求項1】所定の形状を有し、熱圧着が可能な結晶化
ガラスの一面に磁性材料を熱圧着する工程、該結晶化ガ
ラスの他面を研磨して所定の肉厚にする工程からなるこ
とを特徴とする電子部品用基板の製造方法。 - 【請求項2】結晶化ガラスが重量百分率でSiO2 60〜85
%,Li2O 6〜15%,K2O 1〜7%,Na2O 0.1〜7%,K2O+Na
2O 2〜14%,P2O5 0.1〜5%,Al2O3 1〜10%,PbO 0〜15
%,ZrO2 0〜10%からなり、ガラスマトリックス相が全
容量の20〜60%を占め、残りが結晶相であることを特徴
とする特許請求の範囲第一項記載の電子部品用基板の製
造方法。 - 【請求項3】磁性材料が酸化物磁性材料あるいは金属磁
性材料からなることを特徴とする特許請求の範囲第一項
記載の電子部品用基板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1171578A JP2754405B2 (ja) | 1989-07-03 | 1989-07-03 | 電子部品用基板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1171578A JP2754405B2 (ja) | 1989-07-03 | 1989-07-03 | 電子部品用基板の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0336781A JPH0336781A (ja) | 1991-02-18 |
JP2754405B2 true JP2754405B2 (ja) | 1998-05-20 |
Family
ID=15925750
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1171578A Expired - Lifetime JP2754405B2 (ja) | 1989-07-03 | 1989-07-03 | 電子部品用基板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2754405B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110698059B (zh) | 2012-10-04 | 2022-07-29 | 康宁股份有限公司 | 由光敏玻璃制成的压缩应力化层合玻璃制品及制备所述制品的方法 |
CN111763009A (zh) | 2012-10-04 | 2020-10-13 | 康宁股份有限公司 | 具有玻璃层和玻璃陶瓷层的制品以及该制品的制造方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5613511A (en) * | 1979-07-11 | 1981-02-09 | Hitachi Denshi Ltd | Magnetic head |
JPS59179246A (ja) * | 1983-03-31 | 1984-10-11 | Nippon Light Metal Co Ltd | 電磁誘導加熱用容器の製造方法 |
-
1989
- 1989-07-03 JP JP1171578A patent/JP2754405B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0336781A (ja) | 1991-02-18 |
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