JP2754349B2 - ブレーキの異常温度上昇検知装置 - Google Patents
ブレーキの異常温度上昇検知装置Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ブレーキの異常温度上
昇検知装置に関するものである。
昇検知装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術及びその課題】ディスクブレーキ又はドラ
ムブレーキからなる従来のブレーキ要素では、摩擦材を
車輪と共に回転するディスク又はドラムからなる回転部
材に摺接させてブレーキ力を得ている。このため、ブレ
ーキの作動に伴つてブレーキ摩擦熱を生ずる。このブレ
ーキ摩擦熱による摩擦材の温度上昇により、いわゆるフ
エードを生じてブレーキ力が減少し、著しい場合にはベ
ーパロックを生じてブレーキの作動が不可能な状態を惹
起する。
ムブレーキからなる従来のブレーキ要素では、摩擦材を
車輪と共に回転するディスク又はドラムからなる回転部
材に摺接させてブレーキ力を得ている。このため、ブレ
ーキの作動に伴つてブレーキ摩擦熱を生ずる。このブレ
ーキ摩擦熱による摩擦材の温度上昇により、いわゆるフ
エードを生じてブレーキ力が減少し、著しい場合にはベ
ーパロックを生じてブレーキの作動が不可能な状態を惹
起する。
【0003】ここで、フエードとは、有機系の摩擦材の
温度上昇に伴つて摩擦係数が低下してブレーキ力が低下
する現象である。例えば、結合剤としてフェノール樹脂
を使用する場合、変成(性)させないフェノール樹脂の
耐熱性、具体的には空気中で熱分解によつて急激に重量
が減少する温度は、300〜350℃である。従つて、
この温度で異臭を生ずることにもなる。また、ベーパロ
ックとは、ブレーキ液が異常温度にまで昇温し、一部が
蒸発してガス化し、圧力を伝達しなくなる現象であり、
一般には摩擦材がフエードを生ずる温度よりも高温にな
つた状態で、その影響がブレーキ液に及んで生ずる。ち
なみに、ブレーキ液の吸湿時の沸点(ウエット沸点)
は、140℃程度である。
温度上昇に伴つて摩擦係数が低下してブレーキ力が低下
する現象である。例えば、結合剤としてフェノール樹脂
を使用する場合、変成(性)させないフェノール樹脂の
耐熱性、具体的には空気中で熱分解によつて急激に重量
が減少する温度は、300〜350℃である。従つて、
この温度で異臭を生ずることにもなる。また、ベーパロ
ックとは、ブレーキ液が異常温度にまで昇温し、一部が
蒸発してガス化し、圧力を伝達しなくなる現象であり、
一般には摩擦材がフエードを生ずる温度よりも高温にな
つた状態で、その影響がブレーキ液に及んで生ずる。ち
なみに、ブレーキ液の吸湿時の沸点(ウエット沸点)
は、140℃程度である。
【0004】しかして、従来のブレーキ要素にあつて
は、異音を生じさせるブレーキの異常温度上昇検知装置
は備えられていない。このため、ブレーキ摩擦熱に起因
して摩擦材が異常温度にまで上昇したことを検知するこ
とができず、フエード又はベーパロックを生じ、危険な
状態になるという技術的課題がある。なお、ディスクブ
レーキのパッドでは、摩擦材が使用限界の厚さにまで摩
耗した際にディスクに摺接する検知部材をパッドの裏金
に固設し、警報を発するようになつている。
は、異音を生じさせるブレーキの異常温度上昇検知装置
は備えられていない。このため、ブレーキ摩擦熱に起因
して摩擦材が異常温度にまで上昇したことを検知するこ
とができず、フエード又はベーパロックを生じ、危険な
状態になるという技術的課題がある。なお、ディスクブ
レーキのパッドでは、摩擦材が使用限界の厚さにまで摩
耗した際にディスクに摺接する検知部材をパッドの裏金
に固設し、警報を発するようになつている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような従
来の技術的課題に鑑みてなされたものであり、その構成
は、次の通りである。請求項1の発明の構成は、車輪と
共に回転する回転部材1,51と、一回転部材1,51
に作用して制動力を生ずるブレーキ要素の一部であり、
ブレーキ摩擦熱によつて温度上昇を生ずる昇温部材1
6,55cと、常温で水素を吸蔵し、異常温度への温度
上昇によつて水素を放出する水素吸蔵物質22と、昇温
部材16,55cに固設され、水素吸蔵物質22を収容
する伸縮可能な本体21,31,41とを備え、昇温部
材16,55cが温度上昇し、水素吸蔵物質22が異常
温度になることにより、水素吸蔵物質22から放出され
る水素によつて該本体21,31,41が伸長し、該本
体21,31,41の一部が該本体21,31,41と
相対回転する回転部材1,51に摺接することを特徴と
するブレーキの異常温度上昇検知装置である。請求項2
の発明の構成は、本体21,31,41が、昇温部材1
6であるディスクブレーキのパッド10の裏金16に固
設され、該パッド10の摩擦材17が所定量だけ摩耗し
た状態で、該本体21,31,41の一部が回転部材で
あるディスク1に摺接することを特徴とする請求項1の
ブレーキの異常温度上昇検知装置である。請求項3の発
明の構成は、車輪と共に回転する回転部材51と、回転
部材51に作用して制動力を生ずるブレーキ要素の一部
であり、ブレーキ摩擦熱によつて温度上昇を生ずる昇温
部材55cと、常温で水素を吸蔵し、異常温度への温度
上昇によつて水素を放出する水素吸蔵物質22と、昇温
部材55cに固設され、水素吸蔵物質22を収容する伸
縮可能な本体21と、車両の非回転部に固設されてブレ
ーキ要素を覆うプレート60に、開閉自在に設けた開閉
蓋70とを備え、昇温部材55cが温度上昇し、水素吸
蔵物質22が異常温度になることにより、水素吸蔵物質
22から放出される水素によつて該本体21が伸長し、
該本体21の一部が開閉蓋70の内面を押し、開閉蓋7
0を開くことを特徴とするブレーキの異常温度上昇検知
装置である。
来の技術的課題に鑑みてなされたものであり、その構成
は、次の通りである。請求項1の発明の構成は、車輪と
共に回転する回転部材1,51と、一回転部材1,51
に作用して制動力を生ずるブレーキ要素の一部であり、
ブレーキ摩擦熱によつて温度上昇を生ずる昇温部材1
6,55cと、常温で水素を吸蔵し、異常温度への温度
上昇によつて水素を放出する水素吸蔵物質22と、昇温
部材16,55cに固設され、水素吸蔵物質22を収容
する伸縮可能な本体21,31,41とを備え、昇温部
材16,55cが温度上昇し、水素吸蔵物質22が異常
温度になることにより、水素吸蔵物質22から放出され
る水素によつて該本体21,31,41が伸長し、該本
体21,31,41の一部が該本体21,31,41と
相対回転する回転部材1,51に摺接することを特徴と
するブレーキの異常温度上昇検知装置である。請求項2
の発明の構成は、本体21,31,41が、昇温部材1
6であるディスクブレーキのパッド10の裏金16に固
設され、該パッド10の摩擦材17が所定量だけ摩耗し
た状態で、該本体21,31,41の一部が回転部材で
あるディスク1に摺接することを特徴とする請求項1の
ブレーキの異常温度上昇検知装置である。請求項3の発
明の構成は、車輪と共に回転する回転部材51と、回転
部材51に作用して制動力を生ずるブレーキ要素の一部
であり、ブレーキ摩擦熱によつて温度上昇を生ずる昇温
部材55cと、常温で水素を吸蔵し、異常温度への温度
上昇によつて水素を放出する水素吸蔵物質22と、昇温
部材55cに固設され、水素吸蔵物質22を収容する伸
縮可能な本体21と、車両の非回転部に固設されてブレ
ーキ要素を覆うプレート60に、開閉自在に設けた開閉
蓋70とを備え、昇温部材55cが温度上昇し、水素吸
蔵物質22が異常温度になることにより、水素吸蔵物質
22から放出される水素によつて該本体21が伸長し、
該本体21の一部が開閉蓋70の内面を押し、開閉蓋7
0を開くことを特徴とするブレーキの異常温度上昇検知
装置である。
【0006】請求項1の発明によれば、制動作動の繰り
返しにより、ブレーキ摩擦熱によつて昇温部材16,5
5cが次第に昇温する。そして、昇温部材16,55c
ひいては水素吸蔵物質22が所定の異常温度にまで温度
上昇すれば、水素吸蔵物質22から水素が放出され、本
体21,31,41が伸長作動する。これにより、本体
21,31,41の一部が回転する回転部材1,51に
接触し、異音による警報が発せられる。しかして、運転
者は、この異音により、昇温部材16,55cひいては
ディスクブレーキ又はドラムブレーキからなるブレーキ
要素の摩擦材又はシリンダ付近が異常温度にまで上昇し
たことを知ることができる。異常温度上昇が検知された
なら、車両を停止させるなどの処置を講じることによ
り、フェード又はベーパロックを未然に防止することが
できる。伸長作動した本体21,31,41は、共鳴体
として機能するので、大きな異音が発生する。昇温部材
16.55cが冷却すれば、水素吸蔵物質22が水素を
吸蔵するので、本体21,31,41が収縮作動する。
従つて、本体21,31,41及ぴ水素吸蔵物質22は
繰り返し使用が可能である。
返しにより、ブレーキ摩擦熱によつて昇温部材16,5
5cが次第に昇温する。そして、昇温部材16,55c
ひいては水素吸蔵物質22が所定の異常温度にまで温度
上昇すれば、水素吸蔵物質22から水素が放出され、本
体21,31,41が伸長作動する。これにより、本体
21,31,41の一部が回転する回転部材1,51に
接触し、異音による警報が発せられる。しかして、運転
者は、この異音により、昇温部材16,55cひいては
ディスクブレーキ又はドラムブレーキからなるブレーキ
要素の摩擦材又はシリンダ付近が異常温度にまで上昇し
たことを知ることができる。異常温度上昇が検知された
なら、車両を停止させるなどの処置を講じることによ
り、フェード又はベーパロックを未然に防止することが
できる。伸長作動した本体21,31,41は、共鳴体
として機能するので、大きな異音が発生する。昇温部材
16.55cが冷却すれば、水素吸蔵物質22が水素を
吸蔵するので、本体21,31,41が収縮作動する。
従つて、本体21,31,41及ぴ水素吸蔵物質22は
繰り返し使用が可能である。
【0007】請求項2の発明によれば、制動作動の繰り
返しにより、パッド10の摩擦材17が次第に摩耗す
る。摩擦材17が使用限界の厚さにまで摩耗すれば、本
体21,31,41が収縮状態のままで、その一部が回
転するディスク1に接触し、異音による警報が発せられ
る。しかして、運転者は、この異音により、パツド10
の摩擦材17が使用限界の厚さにまで摩耗したことを知
ることができる。これにより、パツド10の裏金16が
直接回転するディスク1に接触し、金属接触によつて所
定のブレーキ力が得られなくなる状態を未然に回避する
ことができる。収縮状態の本体21,31,41の一部
が回転するディスク1に接触して生ずる異音は、本体2
1,31,41の共鳴体としての機能が良好に発揮され
ず、伸長状態の本体21,31,41の一部が回転する
ディスク1に接触して生ずる異音とは音色、音の大きさ
等が異なるので、その違いを運転者が聞き分けることも
可能である。請求項3の発明によれば、請求項1の発明
と同様に、昇温部材55cひいては水素吸蔵物質22が
異常温度にまで温度上昇すれば、水素吸蔵物質22から
水素が放出され、本体21が伸長作動する。本体21が
伸長作動することにより、本体21の一部が開閉蓋70
の内面を押し、開閉蓋70を開放させるので、外気がプ
レート60内に流入し、ブレーキ要素が冷却される。こ
れにより、フェード又はベーパロックを末然に防止する
ことができる。昇温部材55cが冷却すれば、水素吸蔵
物質22が水素を吸蔵するので、本体21が収縮作動す
る。従つて、本体21及び水素吸蔵物質22は繰り返し
使用が可能である。
返しにより、パッド10の摩擦材17が次第に摩耗す
る。摩擦材17が使用限界の厚さにまで摩耗すれば、本
体21,31,41が収縮状態のままで、その一部が回
転するディスク1に接触し、異音による警報が発せられ
る。しかして、運転者は、この異音により、パツド10
の摩擦材17が使用限界の厚さにまで摩耗したことを知
ることができる。これにより、パツド10の裏金16が
直接回転するディスク1に接触し、金属接触によつて所
定のブレーキ力が得られなくなる状態を未然に回避する
ことができる。収縮状態の本体21,31,41の一部
が回転するディスク1に接触して生ずる異音は、本体2
1,31,41の共鳴体としての機能が良好に発揮され
ず、伸長状態の本体21,31,41の一部が回転する
ディスク1に接触して生ずる異音とは音色、音の大きさ
等が異なるので、その違いを運転者が聞き分けることも
可能である。請求項3の発明によれば、請求項1の発明
と同様に、昇温部材55cひいては水素吸蔵物質22が
異常温度にまで温度上昇すれば、水素吸蔵物質22から
水素が放出され、本体21が伸長作動する。本体21が
伸長作動することにより、本体21の一部が開閉蓋70
の内面を押し、開閉蓋70を開放させるので、外気がプ
レート60内に流入し、ブレーキ要素が冷却される。こ
れにより、フェード又はベーパロックを末然に防止する
ことができる。昇温部材55cが冷却すれば、水素吸蔵
物質22が水素を吸蔵するので、本体21が収縮作動す
る。従つて、本体21及び水素吸蔵物質22は繰り返し
使用が可能である。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図1〜図4は、本発明をフローティングキ
ャリパ型のディスクブレーキに適用した第1実施例を示
す。図中において符号1は円板状のディスクを示し、車
両の車輪(図示せず)と一体に回転する部材、例えばホ
イールハブ、アクスルシャフトのフランジ部等にボルト
・ナットによつて固定され、車輪と共に回転する。
て説明する。図1〜図4は、本発明をフローティングキ
ャリパ型のディスクブレーキに適用した第1実施例を示
す。図中において符号1は円板状のディスクを示し、車
両の車輪(図示せず)と一体に回転する部材、例えばホ
イールハブ、アクスルシャフトのフランジ部等にボルト
・ナットによつて固定され、車輪と共に回転する。
【0009】一方、車両の非回転部、例えばナツクル、
車軸管等(図示せず)には、図3に示すようにサポート
4が堅固に固設されている。このサポート4には、ディ
スク1を跨ぐキヤリパ5がディスク1の回転軸線方向
(図3上で左右方向)に摺動自在に支持され、キヤリパ
5の後腕5a(ディスク1の回転軸線方向の一端部)に
は、シリンダ部6が形成されている。シリンダ部6に
は、シールリング12を介装して、ピストン8を前記回
転軸線方向の摺動自在に嵌合させてあり、ピストン8に
は、インナーパツド10が押出し可能に当接している。
また、キヤリパ5の前腕5b(前記回転軸線方向の他端
部)には、アウターパッド14が当接支持されている。
しかして、制動時には、シリンダ部6にブレーキ液が供
給され、シールリング12を弾性変形させながらピスト
ン8が一方向に突出し、インナーパッド10とアウター
パッド14とでディスク1を挟圧し、制動力が生じる。
また、制動解除時には、シールリング12の弾性的な復
帰変形によつてピストン8が復帰移動する。
車軸管等(図示せず)には、図3に示すようにサポート
4が堅固に固設されている。このサポート4には、ディ
スク1を跨ぐキヤリパ5がディスク1の回転軸線方向
(図3上で左右方向)に摺動自在に支持され、キヤリパ
5の後腕5a(ディスク1の回転軸線方向の一端部)に
は、シリンダ部6が形成されている。シリンダ部6に
は、シールリング12を介装して、ピストン8を前記回
転軸線方向の摺動自在に嵌合させてあり、ピストン8に
は、インナーパツド10が押出し可能に当接している。
また、キヤリパ5の前腕5b(前記回転軸線方向の他端
部)には、アウターパッド14が当接支持されている。
しかして、制動時には、シリンダ部6にブレーキ液が供
給され、シールリング12を弾性変形させながらピスト
ン8が一方向に突出し、インナーパッド10とアウター
パッド14とでディスク1を挟圧し、制動力が生じる。
また、制動解除時には、シールリング12の弾性的な復
帰変形によつてピストン8が復帰移動する。
【0010】そして、インナーパツド10の裏金16の
穴部16aには、異常温度上昇検知装置20を固設す
る。穴部16aは、裏金16に固着した摩擦材17の側
方に形成してある。異常温度上昇検知装置20は、図2
に示すように金属製のベローズからなる伸縮可能な本体
21と、本体21内に収容した水素吸蔵物質22とを備
える。水素吸蔵物質22は、常温で水素を水素化物とし
て吸蔵し、異常温度への温度上昇状態で水素を放出する
ものであり、例えばマグネシウム系、パラジウム系、チ
タン系の水素吸蔵合金である。マグネシウム系の水素吸
蔵合金からなる水素吸蔵物質22は、300℃程度の温
度で水素を放出する。水素吸蔵物質22は、ブレーキ摩
擦熱によつて温度上昇を生ずる昇温部材である裏金16
に対向させて配置し、裏金16の温度上昇によつて良好
に昇温を生じさせる。23は、本体21内で水素吸蔵物
質22を区画するフィルターであり、通気性を有する。
穴部16aには、異常温度上昇検知装置20を固設す
る。穴部16aは、裏金16に固着した摩擦材17の側
方に形成してある。異常温度上昇検知装置20は、図2
に示すように金属製のベローズからなる伸縮可能な本体
21と、本体21内に収容した水素吸蔵物質22とを備
える。水素吸蔵物質22は、常温で水素を水素化物とし
て吸蔵し、異常温度への温度上昇状態で水素を放出する
ものであり、例えばマグネシウム系、パラジウム系、チ
タン系の水素吸蔵合金である。マグネシウム系の水素吸
蔵合金からなる水素吸蔵物質22は、300℃程度の温
度で水素を放出する。水素吸蔵物質22は、ブレーキ摩
擦熱によつて温度上昇を生ずる昇温部材である裏金16
に対向させて配置し、裏金16の温度上昇によつて良好
に昇温を生じさせる。23は、本体21内で水素吸蔵物
質22を区画するフィルターであり、通気性を有する。
【0011】しかして、インナーパツド10の摩擦材1
7がディスク1に摺接してブレーキ摩擦熱を生じ、裏金
16が所定温度にまで温度上昇すれば、水素吸蔵物質2
2から水素が放出され、本体21が伸長作動する。本体
21は、この伸長作動により、一部がディスク1に接触
可能に形成されている。実際には、本体21の先端に金
属製の突起部21aを形成し、この突起部21aがディ
スク1に接触するようになつている。また、突起部21
aは、図1に示すように本体21が収縮作動状態で裏金
16の表面と所定間隙Δを形成し、インナーパッド10
の摩擦材17が所定量だけ摩耗した状態でディスク1に
接触する。この所定間隙Δが、摩擦材17の使用限界の
厚さに合致している。
7がディスク1に摺接してブレーキ摩擦熱を生じ、裏金
16が所定温度にまで温度上昇すれば、水素吸蔵物質2
2から水素が放出され、本体21が伸長作動する。本体
21は、この伸長作動により、一部がディスク1に接触
可能に形成されている。実際には、本体21の先端に金
属製の突起部21aを形成し、この突起部21aがディ
スク1に接触するようになつている。また、突起部21
aは、図1に示すように本体21が収縮作動状態で裏金
16の表面と所定間隙Δを形成し、インナーパッド10
の摩擦材17が所定量だけ摩耗した状態でディスク1に
接触する。この所定間隙Δが、摩擦材17の使用限界の
厚さに合致している。
【0012】次に上記第1実施例の作用について説明す
る。車両走行時に、図外のブレーキペダルを踏み込んで
シリンダ部6に圧液(ブレーキ液)を供給すれば、ピス
トン8と共にインナーパッド10が一方向に押し出さ
れ、車輪と共に回転するディスク1の一側面にインナー
パッド10が押付けられる。また、その反力によつてキ
ャリパ5が他方向に移動し、前腕5bに当接するアウタ
ーパッド14がディスク1の他側面に押付けられる。こ
れにより、ディスク1ひいては車輪が制動を受ける。両
パッド10,14に生ずる制動力は、サポート4に伝え
られて支持される。
る。車両走行時に、図外のブレーキペダルを踏み込んで
シリンダ部6に圧液(ブレーキ液)を供給すれば、ピス
トン8と共にインナーパッド10が一方向に押し出さ
れ、車輪と共に回転するディスク1の一側面にインナー
パッド10が押付けられる。また、その反力によつてキ
ャリパ5が他方向に移動し、前腕5bに当接するアウタ
ーパッド14がディスク1の他側面に押付けられる。こ
れにより、ディスク1ひいては車輪が制動を受ける。両
パッド10,14に生ずる制動力は、サポート4に伝え
られて支持される。
【0013】このような制動作動の繰り返しにより、両
パッド10,14が次第に昇温する。いま、異常温度上
昇検知装置20を固設したインナーパツド10の摩擦材
17がディスク1に摺接して昇温し、裏金16が所定温
度にまで温度上昇すれば、水素吸蔵物質22から水素が
放出され、図4に示すように本体21が伸長作動する。
これにより、本体21の突起部21aが回転するディス
ク1に接触し、異音による警報が発せられる。しかし
て、運転者は、この異音により、インナーパツド10の
摩擦材17が異常温度にまで上昇したことを知り、或い
はインナーパツド10ひいてはキャリパ5のシリンダ部
6付近が異常温度にまで上昇したことを知ることができ
る。異常温度上昇が検知されたなら、車両を停止させる
などの処置を講じることにより、フェード又はベーパロ
ックを未然に防止することができる。伸長作動した本体
21は、共鳴箱として機能するので、大きな異音が発生
する。インナーパツド10が冷却すれば、水素吸蔵物質
22が水素を吸蔵するので、本体21が収縮作動する。
従つて、異常温度上昇検知装置20は繰り返し使用が可
能である。
パッド10,14が次第に昇温する。いま、異常温度上
昇検知装置20を固設したインナーパツド10の摩擦材
17がディスク1に摺接して昇温し、裏金16が所定温
度にまで温度上昇すれば、水素吸蔵物質22から水素が
放出され、図4に示すように本体21が伸長作動する。
これにより、本体21の突起部21aが回転するディス
ク1に接触し、異音による警報が発せられる。しかし
て、運転者は、この異音により、インナーパツド10の
摩擦材17が異常温度にまで上昇したことを知り、或い
はインナーパツド10ひいてはキャリパ5のシリンダ部
6付近が異常温度にまで上昇したことを知ることができ
る。異常温度上昇が検知されたなら、車両を停止させる
などの処置を講じることにより、フェード又はベーパロ
ックを未然に防止することができる。伸長作動した本体
21は、共鳴箱として機能するので、大きな異音が発生
する。インナーパツド10が冷却すれば、水素吸蔵物質
22が水素を吸蔵するので、本体21が収縮作動する。
従つて、異常温度上昇検知装置20は繰り返し使用が可
能である。
【0014】また、制動作動の繰り返しにより、両パッ
ド10,14が次第に摩耗する。インナーパツド10の
摩擦材17が使用限界の厚さにまで摩耗すれば、図1に
示すように本体21が収縮状態のままで、突起部21a
が回転するディスク1に接触し、異音による警報が発せ
られる。しかして、運転者は、この異音により、インナ
ーパツド10の摩擦材17が使用限界の厚さにまで摩耗
したことを知ることができる。これにより、インナーパ
ツド10の裏金16が直接回転するディスク1に接触
し、金属接触によつて所定のブレーキ力が得られなくな
る状態を未然に回避することができる。収縮状態の本体
21の突起部21aが回転するディスク1に接触して生
ずる異音は、本体21の共鳴箱としての機能が良好に発
揮されず、伸長状態の本体21の突起部21aが回転す
るディスク1に接触して生ずる異音とは音色、音の大き
さ等が異なるので、その違いを運転者が聞き分けること
も可能である。なお、裏金16の穴部16aは、貫通孔
として形成するものを含み、また、穴部16aを形成す
ることなく、裏金16の表面に本体21を固着すること
も可能である。
ド10,14が次第に摩耗する。インナーパツド10の
摩擦材17が使用限界の厚さにまで摩耗すれば、図1に
示すように本体21が収縮状態のままで、突起部21a
が回転するディスク1に接触し、異音による警報が発せ
られる。しかして、運転者は、この異音により、インナ
ーパツド10の摩擦材17が使用限界の厚さにまで摩耗
したことを知ることができる。これにより、インナーパ
ツド10の裏金16が直接回転するディスク1に接触
し、金属接触によつて所定のブレーキ力が得られなくな
る状態を未然に回避することができる。収縮状態の本体
21の突起部21aが回転するディスク1に接触して生
ずる異音は、本体21の共鳴箱としての機能が良好に発
揮されず、伸長状態の本体21の突起部21aが回転す
るディスク1に接触して生ずる異音とは音色、音の大き
さ等が異なるので、その違いを運転者が聞き分けること
も可能である。なお、裏金16の穴部16aは、貫通孔
として形成するものを含み、また、穴部16aを形成す
ることなく、裏金16の表面に本体21を固着すること
も可能である。
【0015】図5には異常温度上昇検知装置20の他の
構造例を示す。すなわち、伸縮可能な本体31は、有底
の外筒部材31aと、有底の内筒部材31bとを摺動自
在に嵌合させると共に、その内部に可撓性を有する合成
樹脂製の容器32が収納されている。水素吸蔵物質22
は、容器32の一端部に気密に収容し、外筒部材31a
の内底部に密着させて接着等の手段によつて固着してあ
る。容器32の他端部は、内筒部材31bの内底部に接
着等の手段によつて固着してある。合成樹脂製の容器3
2には、図5に示すように折り畳まれた収縮状態への弾
性的復元力を与え、容器32の収縮によつて内筒部材3
1bが外筒部材31a内に没入し、本体31の収縮状態
が維持されるようにする。また、容器32の他端部を内
筒部材31bの内底部に固着すれば、容器32の膨張力
が内筒部材31bに確実に作用することとなり、内筒部
材31bを外筒部材31aから確実に突出させることが
できる。33は、本体31内で水素吸蔵物質22を区画
するフィルターであり、通気性を有する。この異常温度
上昇検知装置20は、外筒部材31aを第1実施例と同
様にインナーパツド10の裏金16の穴部16aに固設
して取付け、外筒部材31a内の水素吸蔵物質22を裏
金16に対向させる。
構造例を示す。すなわち、伸縮可能な本体31は、有底
の外筒部材31aと、有底の内筒部材31bとを摺動自
在に嵌合させると共に、その内部に可撓性を有する合成
樹脂製の容器32が収納されている。水素吸蔵物質22
は、容器32の一端部に気密に収容し、外筒部材31a
の内底部に密着させて接着等の手段によつて固着してあ
る。容器32の他端部は、内筒部材31bの内底部に接
着等の手段によつて固着してある。合成樹脂製の容器3
2には、図5に示すように折り畳まれた収縮状態への弾
性的復元力を与え、容器32の収縮によつて内筒部材3
1bが外筒部材31a内に没入し、本体31の収縮状態
が維持されるようにする。また、容器32の他端部を内
筒部材31bの内底部に固着すれば、容器32の膨張力
が内筒部材31bに確実に作用することとなり、内筒部
材31bを外筒部材31aから確実に突出させることが
できる。33は、本体31内で水素吸蔵物質22を区画
するフィルターであり、通気性を有する。この異常温度
上昇検知装置20は、外筒部材31aを第1実施例と同
様にインナーパツド10の裏金16の穴部16aに固設
して取付け、外筒部材31a内の水素吸蔵物質22を裏
金16に対向させる。
【0016】この構造例によれば、制動作動の繰り返し
によつて裏金16が所定温度にまで温度上昇すれば、水
素吸蔵物質22から水素が放出され、容器32が膨張し
ながら伸長するので、内筒部材31bが外筒部材31a
から押し出され、図5に仮想線で示すように本体31が
伸長作動する。これにより、内筒部材31bの外底部が
回転するディスク1に接触し、異音による警報が発せら
れるので、フェード又はベーパロックの未然防止に関
し、第1実施例と同様の作用を得ることができる。そし
て、インナーパツド10の冷却により、容器32が折り
畳まれた状態へと弾性的に復元し、内筒部材31bが外
筒部材31a内に没入するので、本体31が収縮作動す
る。
によつて裏金16が所定温度にまで温度上昇すれば、水
素吸蔵物質22から水素が放出され、容器32が膨張し
ながら伸長するので、内筒部材31bが外筒部材31a
から押し出され、図5に仮想線で示すように本体31が
伸長作動する。これにより、内筒部材31bの外底部が
回転するディスク1に接触し、異音による警報が発せら
れるので、フェード又はベーパロックの未然防止に関
し、第1実施例と同様の作用を得ることができる。そし
て、インナーパツド10の冷却により、容器32が折り
畳まれた状態へと弾性的に復元し、内筒部材31bが外
筒部材31a内に没入するので、本体31が収縮作動す
る。
【0017】また、インナーパツド10の摩擦材17が
使用限界の厚さにまで摩耗すれば、本体31が収縮状態
のままで、本体31の内筒部材31bの外底部が回転す
るディスク1に接触し、異音による警報が発せられる。
これにより、インナーパツド10の摩擦材17が使用限
界の厚さにまで摩耗したことを知ることができる。な
お、外筒部材31a及び内筒部材31bをコイルスプリ
ングによつて置き換え、容器32の膨張に際してコイル
スプリングに弾性的な伸長作動を与え、コイルスプリン
グの一部をディスク1に接触させて異音を発生させるこ
ともできる。その場合には、コイルスプリングの弾性的
復元力によつて容器32に収縮作動を与えることができ
るので、容器32自体に弾性的復元力を与える必要はな
い。
使用限界の厚さにまで摩耗すれば、本体31が収縮状態
のままで、本体31の内筒部材31bの外底部が回転す
るディスク1に接触し、異音による警報が発せられる。
これにより、インナーパツド10の摩擦材17が使用限
界の厚さにまで摩耗したことを知ることができる。な
お、外筒部材31a及び内筒部材31bをコイルスプリ
ングによつて置き換え、容器32の膨張に際してコイル
スプリングに弾性的な伸長作動を与え、コイルスプリン
グの一部をディスク1に接触させて異音を発生させるこ
ともできる。その場合には、コイルスプリングの弾性的
復元力によつて容器32に収縮作動を与えることができ
るので、容器32自体に弾性的復元力を与える必要はな
い。
【0018】図6には異常温度上昇検知装置20の更に
他の構造例を示す。すなわち、伸縮可能な本体41は、
可撓性を有する合成樹脂によつて気密に形成した容器4
1aと、ばね鋼製の押え部材45とを有する。容器41
aは、水素吸蔵物質22を収容する有底筒状部41b
と、有底筒状部41bに接続してほぼ直角に折り曲げら
れ、有底筒状部41bの一面に沿つて延びる伸縮部41
cとからなる。43は、本体41内で水素吸蔵物質22
を区画するフィルターであり、通気性を有する。押え部
材45の一端部は、有底筒状部41bと一緒に裏金16
の穴部16aに固設され、他端部により、伸縮部41c
を折り曲げ状態で弾性的に保持すると共に、伸縮部41
cの盲動を抑制している。しかして、この異常温度上昇
検知装置20は、上記第1実施例と同様にインナーパツ
ド10の裏金16の穴部16aに固設され、有底筒状部
41b内の水素吸蔵物質22が裏金16に対向してい
る。45aは、押え部材45に形成した突起部であり、
突起部45aは、本体41が折れ曲がつた収縮作動状態
で裏金16の表面と所定間隙Δを形成し、インナーパッ
ド10の摩擦材17が所定量だけ摩耗した状態でディス
ク1に接触する。
他の構造例を示す。すなわち、伸縮可能な本体41は、
可撓性を有する合成樹脂によつて気密に形成した容器4
1aと、ばね鋼製の押え部材45とを有する。容器41
aは、水素吸蔵物質22を収容する有底筒状部41b
と、有底筒状部41bに接続してほぼ直角に折り曲げら
れ、有底筒状部41bの一面に沿つて延びる伸縮部41
cとからなる。43は、本体41内で水素吸蔵物質22
を区画するフィルターであり、通気性を有する。押え部
材45の一端部は、有底筒状部41bと一緒に裏金16
の穴部16aに固設され、他端部により、伸縮部41c
を折り曲げ状態で弾性的に保持すると共に、伸縮部41
cの盲動を抑制している。しかして、この異常温度上昇
検知装置20は、上記第1実施例と同様にインナーパツ
ド10の裏金16の穴部16aに固設され、有底筒状部
41b内の水素吸蔵物質22が裏金16に対向してい
る。45aは、押え部材45に形成した突起部であり、
突起部45aは、本体41が折れ曲がつた収縮作動状態
で裏金16の表面と所定間隙Δを形成し、インナーパッ
ド10の摩擦材17が所定量だけ摩耗した状態でディス
ク1に接触する。
【0019】この構造例によれば、裏金16が所定温度
にまで温度上昇すれば、水素吸蔵物質22から水素が放
出され、本体41が伸長作動する。すなわち、伸縮部4
1cが次第に起立し、これに追従して押え部材45が弾
性的に変形する。これにより、本体41の伸縮部41c
の先端部(図6上で左端部)が回転するディスク1に接
触し、異音による警報が発せられるので、フェード又は
ベーパロックの未然防止に関し、第1実施例と同様の作
用を得ることができる。そして、インナーパツド10が
冷却して、水素吸蔵物質22が水素を吸蔵すれば、本体
41の伸縮部41cが傾倒して収縮作動し、押え部材4
5が弾性的に復元する。従つて、異常温度上昇検知装置
20は繰り返し使用が可能である。
にまで温度上昇すれば、水素吸蔵物質22から水素が放
出され、本体41が伸長作動する。すなわち、伸縮部4
1cが次第に起立し、これに追従して押え部材45が弾
性的に変形する。これにより、本体41の伸縮部41c
の先端部(図6上で左端部)が回転するディスク1に接
触し、異音による警報が発せられるので、フェード又は
ベーパロックの未然防止に関し、第1実施例と同様の作
用を得ることができる。そして、インナーパツド10が
冷却して、水素吸蔵物質22が水素を吸蔵すれば、本体
41の伸縮部41cが傾倒して収縮作動し、押え部材4
5が弾性的に復元する。従つて、異常温度上昇検知装置
20は繰り返し使用が可能である。
【0020】また、制動作動の繰り返しにより、インナ
ーパツド10の摩擦材17が使用限界の厚さにまで摩耗
すれば、本体41が収縮状態のままで、押え部材45の
突起部45aが回転するディスク1に接触し、異音によ
る警報が発せられる。これにより、インナーパツド10
の摩擦材17が使用限界の厚さにまで摩耗したことを知
ることができる。
ーパツド10の摩擦材17が使用限界の厚さにまで摩耗
すれば、本体41が収縮状態のままで、押え部材45の
突起部45aが回転するディスク1に接触し、異音によ
る警報が発せられる。これにより、インナーパツド10
の摩擦材17が使用限界の厚さにまで摩耗したことを知
ることができる。
【0021】図7には、本発明をドラムブレーキに適用
した第2実施例を示し、第1実施例と実質的に同一機能
部分には同一符号を付してある。図中において符号51
はドラムを示し、車両の車輪(図示せず)と一体に回転
する部材にボルト・ナットによつて固定され、車輪と共
に回転する。
した第2実施例を示し、第1実施例と実質的に同一機能
部分には同一符号を付してある。図中において符号51
はドラムを示し、車両の車輪(図示せず)と一体に回転
する部材にボルト・ナットによつて固定され、車輪と共
に回転する。
【0022】一方、車両の非回転部(図示せず)には、
バッキングプレート60が堅固に固設されている。この
バッキングプレート60には、一対のブレーキシュー5
5が対峙して配置され、図外のシューホールドダウンに
よつて支持されている。しかして、制動時には、図外の
ホイールシリンダによつて一対のブレーキシュー55が
拡開され、各ブレーキシュー55のリム55bに固着し
た摩擦材55aがドラム51の内周面に摺接し、制動力
を生じ、制動解除時には、図外のシューリターンスプリ
ングの作用によつて一対のブレーキシュー55が縮径作
動する。
バッキングプレート60が堅固に固設されている。この
バッキングプレート60には、一対のブレーキシュー5
5が対峙して配置され、図外のシューホールドダウンに
よつて支持されている。しかして、制動時には、図外の
ホイールシリンダによつて一対のブレーキシュー55が
拡開され、各ブレーキシュー55のリム55bに固着し
た摩擦材55aがドラム51の内周面に摺接し、制動力
を生じ、制動解除時には、図外のシューリターンスプリ
ングの作用によつて一対のブレーキシュー55が縮径作
動する。
【0023】そして、ブレーキシュー55のウエブ55
cの表面に、異常温度上昇検知装置20を固設する。異
常温度上昇検知装置20は、図2に示すものと同一構造
であり、金属製のベローズからなる伸縮可能な本体21
と、本体21内に収容した水素吸蔵物質22とを有し、
水素吸蔵物質22は、ブレーキ摩擦熱によつて温度上昇
を生ずる昇温部材であるブレーキシュー55のウエブ5
5cに対向させて配置する。しかして、ブレーキシュー
55の摩擦材55aがドラム51に摺接して昇温し、ウ
エブ55cが所定温度にまで温度上昇すれば、水素吸蔵
物質22から水素が放出され、本体21が伸長作動す
る。本体21は、この伸長作動により、一部(突起部2
1a)がドラム51の内側面に接触可能である。
cの表面に、異常温度上昇検知装置20を固設する。異
常温度上昇検知装置20は、図2に示すものと同一構造
であり、金属製のベローズからなる伸縮可能な本体21
と、本体21内に収容した水素吸蔵物質22とを有し、
水素吸蔵物質22は、ブレーキ摩擦熱によつて温度上昇
を生ずる昇温部材であるブレーキシュー55のウエブ5
5cに対向させて配置する。しかして、ブレーキシュー
55の摩擦材55aがドラム51に摺接して昇温し、ウ
エブ55cが所定温度にまで温度上昇すれば、水素吸蔵
物質22から水素が放出され、本体21が伸長作動す
る。本体21は、この伸長作動により、一部(突起部2
1a)がドラム51の内側面に接触可能である。
【0024】次に上記第2実施例の作用について説明す
る。車両走行時に、図外のブレーキペダルを踏み込んで
一対のブレーキシュー55を拡開させれば、車輪と共に
回転するドラム51の内周面に摩擦材55aが押付けら
れ、ドラム51ひいては車輪が制動を受ける。
る。車両走行時に、図外のブレーキペダルを踏み込んで
一対のブレーキシュー55を拡開させれば、車輪と共に
回転するドラム51の内周面に摩擦材55aが押付けら
れ、ドラム51ひいては車輪が制動を受ける。
【0025】このような制動作動の繰り返しにより、ブ
レーキシュー55が次第に昇温する。いま、制動作動の
繰り返しにより、異常温度上昇検知装置20を固設した
ブレーキシュー55の摩擦材55aがドラム51に摺接
して昇温し、ウエブ55cが所定温度にまで温度上昇す
れば、水素吸蔵物質22から水素が放出され、本体21
が伸長作動する。これにより、本体21の突起部21a
が回転するドラム51に接触し、異音による警報が発せ
られる。しかして、運転者は、この異音により、ブレー
キシュー55の摩擦材55aが異常温度にまで上昇した
ことを知り、或いはブレーキシュー55ひいてはホイー
ルシリンダ付近が異常温度にまで上昇したことを知るこ
とができる。異常温度上昇が検知されたなら、車両を停
止させるなどの処置を講じてフェード又はベーパロック
を未然に防止することができる。伸長作動した本体21
は共鳴箱として機能するので、大きな異音が発生する。
ブレーキシュー55が冷却すれば、水素吸蔵物質22が
水素を吸蔵するので、本体21が収縮作動する。従つ
て、異常温度上昇検知装置20は繰り返し使用が可能で
ある。但し、第2実施例の異常温度上昇検知装置20に
あつては、ブレーキシュー55の摩擦材55aが使用限
界の厚さにまで摩耗しても、異音による警報が発せられ
ることはない。
レーキシュー55が次第に昇温する。いま、制動作動の
繰り返しにより、異常温度上昇検知装置20を固設した
ブレーキシュー55の摩擦材55aがドラム51に摺接
して昇温し、ウエブ55cが所定温度にまで温度上昇す
れば、水素吸蔵物質22から水素が放出され、本体21
が伸長作動する。これにより、本体21の突起部21a
が回転するドラム51に接触し、異音による警報が発せ
られる。しかして、運転者は、この異音により、ブレー
キシュー55の摩擦材55aが異常温度にまで上昇した
ことを知り、或いはブレーキシュー55ひいてはホイー
ルシリンダ付近が異常温度にまで上昇したことを知るこ
とができる。異常温度上昇が検知されたなら、車両を停
止させるなどの処置を講じてフェード又はベーパロック
を未然に防止することができる。伸長作動した本体21
は共鳴箱として機能するので、大きな異音が発生する。
ブレーキシュー55が冷却すれば、水素吸蔵物質22が
水素を吸蔵するので、本体21が収縮作動する。従つ
て、異常温度上昇検知装置20は繰り返し使用が可能で
ある。但し、第2実施例の異常温度上昇検知装置20に
あつては、ブレーキシュー55の摩擦材55aが使用限
界の厚さにまで摩耗しても、異音による警報が発せられ
ることはない。
【0026】ところで、第1実施例にあつては、異常温
度上昇検知装置20をディスクブレーキのインナーパツ
ド10の裏金16に固設し、第2実施例にあつては、異
常温度上昇検知装置20をドラムブレーキのブレーキシ
ュー55のウエブ55cに固設した。これによれば、摩
擦材17,55aの温度上昇を比較的正確に把握してフ
ェードを防止することができる。しかしながら、異常温
度上昇検知装置20は、ディスクブレーキ又はドラムブ
レーキからなるブレーキ要素の適所に設けることができ
る。特に、ディスクブレーキのキャリパ5のシリンダ部
6付近又はドラムブレーキのホイールシリンダの外壁に
異常温度上昇検知装置20を固設すれば、ディスクブレ
ーキのシリンダ部6内のブレーキ液又はドラムブレーキ
のホイールシリンダ内のブレーキ液の異常温度上昇を比
較的正確に把握して、ベーパロックの恐れを正確に検知
することができる。水素吸蔵物質22は、フェード又は
ベーパロックのいずれかの防止すべき目的に応じて適正
な温度特性を有するものを選定すべきである。従つて、
防止しようとするフェード又はベーパロックを生ずる際
に、異常温度上昇検知装置20の取付け箇所の温度がど
のようであるかを予め測定し、その温度で水素を放出す
る特性の水素吸蔵物質22を適宜に選定することにな
る。
度上昇検知装置20をディスクブレーキのインナーパツ
ド10の裏金16に固設し、第2実施例にあつては、異
常温度上昇検知装置20をドラムブレーキのブレーキシ
ュー55のウエブ55cに固設した。これによれば、摩
擦材17,55aの温度上昇を比較的正確に把握してフ
ェードを防止することができる。しかしながら、異常温
度上昇検知装置20は、ディスクブレーキ又はドラムブ
レーキからなるブレーキ要素の適所に設けることができ
る。特に、ディスクブレーキのキャリパ5のシリンダ部
6付近又はドラムブレーキのホイールシリンダの外壁に
異常温度上昇検知装置20を固設すれば、ディスクブレ
ーキのシリンダ部6内のブレーキ液又はドラムブレーキ
のホイールシリンダ内のブレーキ液の異常温度上昇を比
較的正確に把握して、ベーパロックの恐れを正確に検知
することができる。水素吸蔵物質22は、フェード又は
ベーパロックのいずれかの防止すべき目的に応じて適正
な温度特性を有するものを選定すべきである。従つて、
防止しようとするフェード又はベーパロックを生ずる際
に、異常温度上昇検知装置20の取付け箇所の温度がど
のようであるかを予め測定し、その温度で水素を放出す
る特性の水素吸蔵物質22を適宜に選定することにな
る。
【0027】図8には、異常温度上昇検知装置20によ
つてドラムブレーキのバッキングプレート60の開閉蓋
70を開放させる例を示し、第2実施例と実質的に同一
機能部分には同一符号を付してある。この例では、ブレ
ーキシュー55のウエブ55cのバッキングプレート6
0と対向する表面に、異常温度上昇検知装置20を固設
し、水素吸蔵物質22をブレーキ摩擦熱によつて温度上
昇を生ずる昇温部材であるブレーキシュー55のウエブ
55cに対向させて配置する。一方、開閉蓋70は、バ
ッキングプレート60の開口部の一側縁部にヒンジピン
71によつて開閉自在に取付けられ、ばね62によつて
閉じ方向に弾性的に付勢されている。開閉蓋70の閉じ
状態は、バッキングプレート60の開口部の他側縁部に
固着したストッパ61に当接して規制される。しかし
て、伸縮可能な本体21と、該本体21内に収容され、
常温で水素を吸蔵し、異常温度への温度上昇によつて水
素を放出する水素吸蔵物質22とを備え、ブレーキ要素
のブレーキ摩擦熱によつて温度上昇を生ずるウエブ55
cに固設されるブレーキの異常温度上昇検知装置であつ
て、該本体21内の水素吸蔵物質22をウエブ55cに
対向させて配置し、水素吸蔵物質22から放出された水
素によつて該本体21が伸長した状態で、該本体21の
突起部21aが開閉蓋70の内面に当接する。
つてドラムブレーキのバッキングプレート60の開閉蓋
70を開放させる例を示し、第2実施例と実質的に同一
機能部分には同一符号を付してある。この例では、ブレ
ーキシュー55のウエブ55cのバッキングプレート6
0と対向する表面に、異常温度上昇検知装置20を固設
し、水素吸蔵物質22をブレーキ摩擦熱によつて温度上
昇を生ずる昇温部材であるブレーキシュー55のウエブ
55cに対向させて配置する。一方、開閉蓋70は、バ
ッキングプレート60の開口部の一側縁部にヒンジピン
71によつて開閉自在に取付けられ、ばね62によつて
閉じ方向に弾性的に付勢されている。開閉蓋70の閉じ
状態は、バッキングプレート60の開口部の他側縁部に
固着したストッパ61に当接して規制される。しかし
て、伸縮可能な本体21と、該本体21内に収容され、
常温で水素を吸蔵し、異常温度への温度上昇によつて水
素を放出する水素吸蔵物質22とを備え、ブレーキ要素
のブレーキ摩擦熱によつて温度上昇を生ずるウエブ55
cに固設されるブレーキの異常温度上昇検知装置であつ
て、該本体21内の水素吸蔵物質22をウエブ55cに
対向させて配置し、水素吸蔵物質22から放出された水
素によつて該本体21が伸長した状態で、該本体21の
突起部21aが開閉蓋70の内面に当接する。
【0028】この例によれば、ブレーキシュー55の摩
擦材55aがドラム51に摺接して昇温し、ウエブ55
cが所定温度にまで温度上昇すれば、水素吸蔵物質22
から水素が放出され、本体21が伸長作動する。本体2
1は、この伸長作動により、一部(突起部21a)が開
閉蓋70の内面に当接し、ばね62の弾発力に抗して開
閉蓋70を開放させる。しかして、開閉蓋70によつて
車両の進行方向の前方を開放させれば、外気がドラム5
1内に流入し、ドラム51の内面、ブレーキシュー55
等が冷却される。これにより、フェード又はベーパロッ
クを未然に防止することができる。ウエブ55cが冷却
すれば、水素吸蔵物質22が水素を吸蔵するので、本体
21が収縮作動し、ばね62によつて付勢される開閉蓋
70が閉じる。従つて、異常温度上昇検知装置20は繰
り返し使用が可能である。なお、このような開閉蓋70
を開閉させる異常温度上昇検知装置20は、ディスクブ
レーキに装備することも可能である。ディスクブレーキ
に装備する場合には、開閉蓋は、ディスクブレーキを覆
う部材であるバッフルプレートに設ける。
擦材55aがドラム51に摺接して昇温し、ウエブ55
cが所定温度にまで温度上昇すれば、水素吸蔵物質22
から水素が放出され、本体21が伸長作動する。本体2
1は、この伸長作動により、一部(突起部21a)が開
閉蓋70の内面に当接し、ばね62の弾発力に抗して開
閉蓋70を開放させる。しかして、開閉蓋70によつて
車両の進行方向の前方を開放させれば、外気がドラム5
1内に流入し、ドラム51の内面、ブレーキシュー55
等が冷却される。これにより、フェード又はベーパロッ
クを未然に防止することができる。ウエブ55cが冷却
すれば、水素吸蔵物質22が水素を吸蔵するので、本体
21が収縮作動し、ばね62によつて付勢される開閉蓋
70が閉じる。従つて、異常温度上昇検知装置20は繰
り返し使用が可能である。なお、このような開閉蓋70
を開閉させる異常温度上昇検知装置20は、ディスクブ
レーキに装備することも可能である。ディスクブレーキ
に装備する場合には、開閉蓋は、ディスクブレーキを覆
う部材であるバッフルプレートに設ける。
【0029】
【発明の効果】以上の説明によつて理解されるように、
請求項1の発明によれば、ブレーキ要素が異常温度にま
で温度上昇したことを検知することができるので、フエ
ードを生じてブレーキ力が低下することを未然に防止す
ることができるのみならず、有機質の熱分解に伴う異臭
を未然に防止できるので、安全性及び商品価値が著しく
向上する。更に、ベーパロックに起因する制動不可能状
態を未然に防止することができ、ブレーキの信頼性ひい
ては安全性が向上する。請求項2の発明によれば、ディ
スクブレーキのパッドの摩擦材が使用限界の厚さにまで
摩耗した際にも警報が発せられるので、摩擦材の摩耗に
起因する制動不可能状態をも未然に防止することがで
き、ブレーキの信頼性ひいては安全性が更に向上する。
請求項3の発明によれば、ブレーキ要素ひいては水素吸
蔵物質が異常温度にまで温度上昇することにより、ブレ
ーキ要素を覆うプレートに開閉自在に設けた開閉蓋が開
放され、プレート内が冷却される。しかして、フエード
を生じてブレーキ力が低下することを末然に防止するこ
とができるのみならず、有機質の熱分解に伴う異臭を未
然に防止できるので、安全性及び商品価値が著しく向上
する。更に、ベーパロックに起因する制動不可能状態を
未然に防止することができ、ブレーキの信頼性ひいては
安全性が向上する。
請求項1の発明によれば、ブレーキ要素が異常温度にま
で温度上昇したことを検知することができるので、フエ
ードを生じてブレーキ力が低下することを未然に防止す
ることができるのみならず、有機質の熱分解に伴う異臭
を未然に防止できるので、安全性及び商品価値が著しく
向上する。更に、ベーパロックに起因する制動不可能状
態を未然に防止することができ、ブレーキの信頼性ひい
ては安全性が向上する。請求項2の発明によれば、ディ
スクブレーキのパッドの摩擦材が使用限界の厚さにまで
摩耗した際にも警報が発せられるので、摩擦材の摩耗に
起因する制動不可能状態をも未然に防止することがで
き、ブレーキの信頼性ひいては安全性が更に向上する。
請求項3の発明によれば、ブレーキ要素ひいては水素吸
蔵物質が異常温度にまで温度上昇することにより、ブレ
ーキ要素を覆うプレートに開閉自在に設けた開閉蓋が開
放され、プレート内が冷却される。しかして、フエード
を生じてブレーキ力が低下することを末然に防止するこ
とができるのみならず、有機質の熱分解に伴う異臭を未
然に防止できるので、安全性及び商品価値が著しく向上
する。更に、ベーパロックに起因する制動不可能状態を
未然に防止することができ、ブレーキの信頼性ひいては
安全性が向上する。
【図1】 本発明の第1実施例に係るブレーキの異常温
度上昇検知装置の取付け状態を一部切開して示す図。
度上昇検知装置の取付け状態を一部切開して示す図。
【図2】 同じく異常温度上昇検知装置を示す断面図。
【図3】 同じくフローティングキャリパ型のディスク
ブレーキを示す断面図。
ブレーキを示す断面図。
【図4】 同じく作用説明図。
【図5】 他の構造例に係る異常温度上昇検知装置を示
す断面図。
す断面図。
【図6】 更に他の構造例に係る異常温度上昇検知装置
を示す断面図。
を示す断面図。
【図7】 本発明の第2実施例に係るブレーキの異常温
度上昇検知装置の取付け状態を示す断面図。
度上昇検知装置の取付け状態を示す断面図。
【図8】 異常温度上昇検知装置によつてドラムブレー
キのバッキングプレートの開閉蓋を開放させる例を示す
断面図。
キのバッキングプレートの開閉蓋を開放させる例を示す
断面図。
1:ディスク(回転部材)、4:サポート、5:キャリ
パ、5a:後腕、5b:前腕、6:シリンダ部、8:ピ
ストン、10:インナーパッド、14:アウターパッ
ド、16:裏金(昇温部材)、17:摩擦材、20:異
常温度上昇検知装置、21,31,41:本体、22:
水素吸蔵物質、51:ドラム(回転部材)、55:ブレ
ーキシュー、55c;ウエブ(昇温部材)、60:バッ
キングプレート(プレート)、70:開閉蓋。
パ、5a:後腕、5b:前腕、6:シリンダ部、8:ピ
ストン、10:インナーパッド、14:アウターパッ
ド、16:裏金(昇温部材)、17:摩擦材、20:異
常温度上昇検知装置、21,31,41:本体、22:
水素吸蔵物質、51:ドラム(回転部材)、55:ブレ
ーキシュー、55c;ウエブ(昇温部材)、60:バッ
キングプレート(プレート)、70:開閉蓋。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16D 66/00 F16D 65/827 G01K 11/00
Claims (3)
- 【請求項1】 車輪と共に回転する回転部材(1,5
1)と、回転部材(1,51)に作用して制動力を生ず
るブレーキ要素の一部であり、ブレーキ摩擦熱によつて
温度上昇を生ずる昇温部材(16,55c)と、常温で
水素を吸蔵し、異常温度への温度上昇によつて水素を放
出する水素吸蔵物質(22)と、昇温部材(16,55
c)に固設され、水素吸蔵物質(22)を収容する伸縮
可能な本体(21,31,41)とを備え、昇温部材
(16,55c)が温度上昇し、水素吸蔵物質(22)
が異常温度になることにより、水素吸蔵物質(22)か
ら放出される水素によつて該本体(21,31,41)
が伸長し、該本体(21,31,41)の一部が該本体
(21,31,41)と相対回転する回転部材(1,5
1)に摺接することを特徴とするブレーキの異常温度上
昇検知装置。 - 【請求項2】 本体(21,31,41)が、昇温部材
(16)であるディスクブレーキのパッド(10)の裏
金(16)に固設され、該パッド(10)の摩擦材(1
7)が所定量だけ摩耗した状態で、該本体(21,3
1,41)の一部が回転部材であるディスク(1)に摺
接することを特徴とする請求項1のブレーキの異常温度
上昇検知装置。 - 【請求項3】 車輪と共に回転する回転部材(51)
と、回転部材(51)に作用して制動力を生ずるブレー
キ要素の一部であり、ブレーキ摩擦熱によつて温度上昇
を生ずる昇温部材(55c)と、常温で水素を吸蔵し、
異常温度への温度上昇によつて水素を放出する水素吸蔵
物質(22)と、昇温部材(55c)に固設され、水素
吸蔵物質(22)を収容する伸縮可能な本体(21)
と、車両の非回転部に固設されてブレーキ要素を覆うプ
レート(60)に、開閉自在に設けた開閉蓋(70)と
を備え、昇温部材(55c)が温度上昇し、水素吸蔵物
質(22)が異常温度になることにより、水素吸蔵物質
(22)から放出される水素によつて該本体(21)が
伸長し、該本体(21)の一部が開閉蓋(70)の内面
を押し、開閉蓋(70)を開くことを特徴とするブレー
キの異常温度上昇検知装置。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6284237A JP2754349B2 (ja) | 1994-10-25 | 1994-10-25 | ブレーキの異常温度上昇検知装置 |
US08/535,904 US5641042A (en) | 1994-10-25 | 1995-09-28 | Anomalous braking element temperature-rise detector assembly |
EP95115542A EP0687828A3 (en) | 1994-10-25 | 1995-10-02 | Abnormal temperature rise detector |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6284237A JP2754349B2 (ja) | 1994-10-25 | 1994-10-25 | ブレーキの異常温度上昇検知装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08121514A JPH08121514A (ja) | 1996-05-14 |
JP2754349B2 true JP2754349B2 (ja) | 1998-05-20 |
Family
ID=17675949
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6284237A Expired - Fee Related JP2754349B2 (ja) | 1994-10-25 | 1994-10-25 | ブレーキの異常温度上昇検知装置 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5641042A (ja) |
EP (1) | EP0687828A3 (ja) |
JP (1) | JP2754349B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7096635B2 (en) | 2001-03-02 | 2006-08-29 | Rockwood Retaining Walls, Inc. | Multiuse block and retaining wall |
US7712588B2 (en) * | 2006-04-10 | 2010-05-11 | Arvinmeritor Technology, Llc | Temperature based clearance control for vehicle brake |
DE102006039591B4 (de) * | 2006-08-23 | 2009-10-22 | Tmd Friction Services Gmbh | Brems- oder Kupplungsbelag mit Verschleiß- und Temperaturermittlungseinheit |
DE102009008341A1 (de) * | 2009-02-11 | 2010-08-19 | Knorr-Bremse Systeme für Nutzfahrzeuge GmbH | Fahrzeugbremse |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US3662863A (en) * | 1968-11-21 | 1972-05-16 | Bendix Corp | Brake lining wear indicator |
US3855865A (en) * | 1972-11-22 | 1974-12-24 | Honeywell Inc | Temperature sensing apparatus having a gas adsorbing element contained in the sensing bulb |
JPS5210382B2 (ja) * | 1973-05-04 | 1977-03-23 | ||
US3992944A (en) * | 1974-12-23 | 1976-11-23 | Texaco Inc. | Adsorption type gas-filled thermometer |
JPS5980538A (ja) * | 1982-10-29 | 1984-05-10 | Akebono Brake Ind Co Ltd | デイスクブレ−キ用危険予知装置 |
JPS6157241U (ja) * | 1984-09-21 | 1986-04-17 | ||
JPH0474749U (ja) * | 1990-10-31 | 1992-06-30 |
-
1994
- 1994-10-25 JP JP6284237A patent/JP2754349B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
1995
- 1995-09-28 US US08/535,904 patent/US5641042A/en not_active Expired - Fee Related
- 1995-10-02 EP EP95115542A patent/EP0687828A3/en not_active Ceased
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08121514A (ja) | 1996-05-14 |
EP0687828A3 (en) | 1996-04-17 |
EP0687828A2 (en) | 1995-12-20 |
US5641042A (en) | 1997-06-24 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |