JP2751577B2 - 義歯床成形用加熱装置 - Google Patents

義歯床成形用加熱装置

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JP2751577B2 JP15705390A JP15705390A JP2751577B2 JP 2751577 B2 JP2751577 B2 JP 2751577B2 JP 15705390 A JP15705390 A JP 15705390A JP 15705390 A JP15705390 A JP 15705390A JP 2751577 B2 JP2751577 B2 JP 2751577B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は熱可塑性樹脂を用いて義歯床を成形するため
に用いる加熱装置に関する。
[従来の技術] 近年、義歯床材料として力学的強度、安全性に優れた
エンジニアリングプラスチックを用いる方法が開発され
ている。その例として射出成形法によるポリカーボネー
ト義歯床、ポリサルホン義歯床等がある。しかし射出成
形法は、義歯床形成に高価な射出成形機を必要とする。
一方、安価な圧縮成形機を用いて、簡便に熱可塑性樹
脂の義歯床を形成する方法として、製作する義歯床に類
似した予備成形品を下石膏型の上で加熱軟化させた後、
圧縮成形する方法が公知となっている。
このような圧縮成形法における装置として、実開昭59
−57919号に、熱可塑性樹脂を加熱軟化するための恒温
室と、石膏下型を石膏上型の下方まで移動するためのガ
イド及び圧縮成形機を組み合わせた義歯床製作装置が示
されている。
この装置の恒温室は、内部に熱可塑性合成樹脂板を載
せた下部フラスコを収納し、下部フラスコを加熱すると
共に熱可塑性合成樹脂板を加熱軟化させるもので、恒温
室で加熱された下部フラスコを合成樹脂板が加熱軟化し
た状態で恒温室から取り出しガイドに沿って上部フラス
コの下方まで移動した後、上下フラスコを合せて圧縮成
形するものである。
以上のように上記の装置は、下部フラスコをプレスゾ
ーンとは離れた位置に配置された恒温室で加熱した後、
プレスゾーンまで移動させ、そこで圧縮成形を行なうも
のである。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上記の装置においては、上部フラスコ
は図示しない予備加熱室で予備加熱されるものの、その
後プレスゾーンの所定位置にセットされ、次いで上部フ
ラスコが下降しその下方に恒温室から移動してきた下部
フラスコと合さり圧縮成形するものであるため、上部フ
ラスコおよび下部フラスコはともに加熱の直後に圧縮成
形されるものではない。
そこで、本出願人は先に特開昭63−192436号公報の義
歯床成形装置を出願し、プレス手段に設置された上下フ
ラスコを所定温度に加熱した後、すぐ圧縮成形する装置
を提案した。
本発明はその装置における加熱装置の改良であり、装
置全体の小型化を達成し、しかも作動の確実化を図るこ
とができる義歯床成形用加熱装置を提供することを目的
とするものである。
[課題を解決するための手段] そしてその目的は、本発明によれば、上下石膏型を圧
着し石膏下型上に載置される熱可塑性樹脂プレフォーム
を圧縮成形するプレスゾーンと、その外方位置との間で
略水平方向に移動自在に配置される加熱ボックスと、該
加熱ボックスの移動方向と交差する略垂直方向に進退す
るピストンロッドを有する加熱ボックス駆動装置と、該
加熱ボックスと該加熱ボックス駆動装置とを連結する連
結機構とから成り、該連結機構が略垂直方向と略水平方
向間の方向変換機能を有することを特徴とする義歯床成
形用加熱装置、により達成することができる。
本発明では、連結機構が板バネあるいはリンク機構か
ら形成されることが好ましい。これらは加熱ボックスを
プレスゾーンへ移動させるに際し、プレスゾーンの所定
位置への確実な移動が図れるからである。
[作用] 本発明の義歯床成形用加熱装置は、加熱ボックスと、
加熱ボックス駆動装置と、両者を連結するための連結機
構とから構成され、連結機構が略垂直方向と略水平方向
間の方向変換機能を有するものである。従って、加熱ボ
ックスとその駆動装置と両者を連結するための連結機構
を有機的に配置したので装置全体の小型化が図れ、しか
も加熱ボックスのプレスゾーンの所定位置への確実な移
動を達成することができる。
なお義歯床を成形する場合、加熱ボックスを上下二室
とし、上室側において人工歯を埋めた石膏上型の雰囲気
温度を、人工歯が熱変形しない程度の約200℃の温度
に、下室側の石膏下型の雰囲気温度を、石膏下型の上に
載せた熱可塑性樹脂プレフォームの成形時に該プレフォ
ームが軟化する約380℃の温度というように、石膏上型
及び下型の雰囲気温度を各々異なる温度に調整すること
が好ましい。
[実施例] 以下、本発明を図示の実施例により更に詳細に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限られるものではな
い。
第1図は、本発明の義歯床成形用加熱装置の一例を示
す断面説明図である。
10は加熱ボックスであり、義歯床の成形に際して、エ
アシリンダからなる駆動装置15のピストンロッド20を上
昇させることにより連結機構16を介してプレスゾーン11
内に装入され、圧縮成形の前に、予め石膏上型14および
石膏下型12を加熱し、石膏下型12上に載置された熱可塑
性樹脂プレフォーム13を加熱軟化させるものである。そ
して熱可塑性樹脂プレフォーム13の加熱軟化終了後に
は、駆動装置15のピストンロッド20を下降させることに
より連結機構16を介して加熱ボックス10を図上右側へ移
動し、プレスゾーン11より退かせることになる。なお、
17は石膏下型12を石膏上型14の方向に上昇させ、圧着さ
せるための駆動装置である。
加熱ボックス10は、図示していないが図面の手前側と
奥側の両側板の上方の外側にそれぞれ取付けられた加熱
ボックス支持部を、成形装置1の天井部に水平方向に延
設されたガイドレールに摺動自在に嵌着されて支持され
ている。
ここで、連結機構16は、第1図においては、案内ロー
ラ18と板バネ19、案内ローラ用ホルダー20、補助案内ロ
ーラ21、および板バネガイド22とから構成されており、
これによりピストンロッド20の略垂直方向の昇降を略水
平方向の移動に変換している。板バネ19は圧縮作用を受
けてもその圧縮力が少ない状態では撓まず所定以上の大
きい圧縮力が作用すると撓む性質を有するものであり、
加熱ボックス19を図示位置から左方向へ移動させる場合
には撓まないが、加熱ボックス19が前進限でストッパで
止められた場合には所要の圧縮力が作用して波状に撓
む。このような板バネ19を用いているので、加熱ボック
ス10をプレスゾーン11へ移動させるに際し、プレスゾー
ン11の所定のストッパに当たる定位置までの移動を確実
に行なうことができる。案内ローラ用ホルダー21は案内
ローラ18をその両面から2枚の板21a(図示では奥側の
板のみ)で挟むように形成され、案内ローラ18はこの2
枚の板21aに取付けられた軸18aに回転自在に支持されて
いる。この案内ローラ用ホルダー21は成形装置1に取付
けられている。そして、2枚の板21aの間で板バネ19が
その幅方向を挟まれて案内ローラ18の周面に添接されて
通されている。また、このホルダー21には板バネ19を板
バネ19が案内ローラ21の周面と添接する位置で案内ロー
ラ18との間で挟み込む補助案内ローラ20が取付けられて
いる。さらに、ホルダー21には図示で手前側と奥側との
2枚の板からなる板バネガイド22が取付けられており、
板バネ19はその幅方向をガイドされる。なお、駆動装置
(エアシリンダ)15は成形装置1に取付けられている。
連結機構16は以上のような構成にされているので、加
熱ボックス10の移動に際して板バネ19がその移動経路か
ら外れたり、また、加熱ボックス10の前進限で止められ
て板バネ19が波状に撓んだときでも外れたりすることも
なく、加熱ボックス10の移動動作が確実に行われる。
なお、連結機構16に撓み得る板バネ19を用いることに
より、駆動装置15として加熱ボックス10に必要な移動距
離を確保し得るストロークを有する市販の標準エアシリ
ンダを採用することができ、安価に加熱装置を構成する
ことができる。
第2図は連結機構の他の実施例であるリンク機構を示
す説明図である。30は固定ピンで、他の三個のピン31、
32および33は移動ピンを示しており、固定ピン30と移動
ピン32、移動ピン31と移動ピン32、および移動ピン32と
移動ピン33の夫々の間はほぼ同一距離とし、移動ピン31
と移動ピン32の間は固定ピン30と移動ピン32の間を結合
するリンク34のほぼ2倍の長さを有するリンク35で結合
されている。このリンク機構を用いれば、例えば、移動
ピン33に駆動装置15のピストンロッド20を結合しこれを
固定ピン30の方向に上昇させれば、移動ピン31に結合し
た加熱ボックス10は図上左側に移動し、また、ピストン
ロッド20を下降させれば加熱ボックス10は図上右側に移
動することになる。
[発明の効果] 以上説明した通り、本発明の義歯床成形用加熱装置に
よれば、加熱ボックスとその駆動装置と両者を連結する
ための連結機構を有機的に配置したので、装置全体の小
型化が図れ、しかも加熱ボックスのプレスゾーンの所定
位置への確実な移動を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の義歯床成形用加熱装置の一例を示す
断面説明図、第2図は連結機構の他の実施例であるリン
ク機構を示す説明図である。 10……加熱ボックス、11……プレスゾーン、12……石膏
下型、13……熱可塑性樹脂プレフォーム、14……石膏上
型、15……駆動装置、16……連結機構、17……駆動装
置、18……案内ローラ、19……板バネ、20……ピストン
ロッド、30……固定ピン、31,32,33……移動ピン、34,3
5……リンク。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上下石膏型を圧着し石膏下型上に載置され
    る熱可塑性樹脂プレフォームを圧縮成形するプレスゾー
    ンと、その外方位置との間で略水平方向に移動自在に配
    置される加熱ボックスと、 該加熱ボックスの移動方向と交差する略垂直方向に進退
    するピストンロッドを有する加熱ボックス駆動装置と、 該加熱ボックスと該加熱ボックス駆動装置とを連結する
    連結機構と、から成り、 該連結機構が略垂直方向と略水平方向間の方向変換機能
    を有することを特徴とする義歯床成形用加熱装置。
  2. 【請求項2】連結機構が板バネあるいはリンク機構から
    形成される請求項1記載の加熱装置
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KR1019920700333A KR920702209A (ko) 1990-06-15 1991-06-14 의치틀 성형장치
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