JP2751307B2 - フェノール基含有低重合体の製法 - Google Patents
フェノール基含有低重合体の製法Info
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Description
し、詳しくはエチレンと飽和カルボン酸のビニルエステ
ルとの低共重合体と、フェノール基含有エステル化合物
を、無溶媒のもとにエステル交換することによるフェノ
ール基含有低重合体の製法に関するものである。
のポリオレフィンは、優れた機械的、化学的性質を有す
ることから多くの分野に利用されている。しかしこれら
のポリオレフィンに代表される合成樹脂は、加工時ある
いは使用時において、熱、酸素、光などの影響で分子中
の結合が切断されて、架橋や低分子量化等が惹起され、
軟化、脆化、表面亀裂などによる機械強度の低下や変色
などにより、その機能が低下することは良く知られてい
る。
した各種添加剤が合成樹脂に配合されている。なかでも
酸化防止剤と称される添加剤を、合成樹脂の製造、加工
工程中に添加して、劣化を防止することも良く知られて
いる。
−ブチル−4−メチルフェノール、2,2′−メチレンビ
ス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4′
−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノ
ール)、n−オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1,1,3
−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチ
ルフェニル)ブタン、ペンタエリスリトール テトラキ
ス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート]等のフェノール系酸化防止剤が
知られており、これらを単独で用いたり、これらとトリ
ス(ノニルフェニル)ホスファイト、ジステアリルペン
タエリスリトールジホスファイト等のリン系酸化防止
剤、あるいはジラウリルチオジプロピオネート、ジミリ
スチルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロ
ピオネート等のイオウ系酸化防止剤と併用することによ
り、合成樹脂の劣化防止がなされている。
防止剤の高分子量化も試みられている。
ゾイックアシッドとビニル−β−クロロエチルエーテル
から得たβ−ビニロキシ(3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシ)ベンゾエートをモノマーとして、このホモ
重合体を製造する方法、このモノマーとスチレンまたは
無水マレイン酸との共重合体を製造する方法(ジャーナ
ル オブ ポリマー サイエンス B版 第10巻 第15
7〜159頁(1972年)が提案されている。
解して得たエチレン−ビニルエーテル共重合体と3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プ
ロピオン酸エチルとを多量のベンゼン溶媒を用いてp−
トルエンスルホン酸触媒下にエステル交換することによ
る高分子型の酸化防止剤の製法(特公昭54−956号公
報)も提案されている。
アルコール分解することなしに3−(3,5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸メチルと
多量のキシレンを用いてナトリウムメチラート触媒下に
エステル交換することによる高分子型の酸化防止剤(特
公昭51−136782号公報)も提案されている。
子量物質であることおよびポリメチレン単位が少ないこ
と等から、ポリオレフィンなどの合成樹脂とは分子量や
極性が異なり、合成樹脂との相溶性に劣る場合が多く、
その結果、ポリオレフィンなどの合成樹脂と混合した
後、時間の経過とともに分離し、例えば成形製品の表面
に移行(ブリード現象)してロスし、性能が長期間維持
し難いという難点があった。
ことによル高分子量化する方法は、その製造収率が低か
ったり、酸化防止効果が十分でないという難点があっ
た。
率が低いため目的物の酸化防止能が不十分であったり、
その製造に多量の溶媒を用いるため、設備生産性が劣る
のみならず反応物の回収のための設備やエネルギーを必
要とし、製造コストの負担が大きいという工業的な難点
があった。
合体をエステル交換する方法では、原料として、メルト
インデクス(MI)が30という高共重合体を用いている
が、この原料は100〜200℃においては、極めて高い粘性
を示すため、無溶媒のもとでは、混合操作が困難で均一
なエステル交換反応が困難となり、その結果高い反応率
のものが得られず、またさらに高い温度で操作すると、
脱酢酸反応等の共重合体の分解が起こり、不飽和結合の
生成や着色などがおこり、製品としての品質が大幅に低
下するという難点があり、多量の溶媒を用いて希釈溶液
でエステル交換を行う必要があった。エステル交換反応
は平衡反応であり、副生する酢酸メチルを減圧などによ
って、系外に排出することにより反応速度を高めること
ができるが、溶媒を用いると減圧操作が困難になるばか
りか、溶媒に酢酸メチルが溶け込み排出が困難になり反
応速度が低下し、十分な酸化防止能を有するものが得難
いという難点があった。
良く、ブリード性の低いしかも優れた酸化防止能を発揮
する物質を、工業的に有利に製造する方法を提供せんと
するものである。
結果、エチレンと飽和カルボン酸のビニルエステルとの
低共重合体を用いてエステル交換すれば、性能的にも非
常に良好である高分子型酸化防止剤が得られ、その製法
も工業的に極めて有利であることを見出し、本発明に到
達した。
ルボン酸のビニルエステル含有量10〜50重量%であるエ
チレンと飽和カルボン酸のビニルエステルとの低共重合
体(A)と、一般式 (式中、R1は炭素数20以下のアルキル基、アリール基、
シクロアルキル基またはこれらの結合であり、R2、R3は
炭素数20以下のアルキル基、アリール基、シクロアルキ
ル基またはこれらの結合であり、R2、R3のいずれか一方
が水素であってもよい。またmは0ないし3の整数であ
る。) で示されるフェノール基含有エステル化合物(B)を、
無溶媒のもとに50℃〜200℃で溶融撹拌してエステル交
換することを特徴とするフェノール基含有低重合体の工
業的に優れた製法を提供するものである。
飽和カルボン酸のビニルエステル含有量10〜50%である
エチレンと飽和カルボン酸のビニルエステルとの低共重
合体(A)は、公知の方法で製造し得る。
公昭60−33154号等の各公報に記載の、フリーラジカル
塊状重合、乳化重合、溶液重合などにより製造し得る。
ボン酸のビニルエステルとしては、例えば酢酸ビニル、
プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、オクタン酸ビニル、
ステアリン酸ビニル等が挙げられる。これらは2種以上
使用し得る。
フィンコモノマー例えばプロピレン、ブテン、ヘキセン
あるいは少量の不飽和カルボン酸のアルキルエステル例
えばアクリル酸メチル、メタクリル酸メチル等を同時に
共重合することもできる。
子量調節剤の種類等は特に制限されるものではない。
のビニルエステルとの低共重合体(A)は、数平均分子
量800〜5000の範囲が好ましく、数平均分子量が800未満
ではポリオレフィン等との相溶性が乏しくなったり、加
熱あるいは長時間の保持中にブリードしたりして酸化防
止能が十分に発揮し難くなる。また数平均分子量が5000
を超えるとエステル交換反応によってフェノール基含有
エステル化合物(B)を導入する際に、反応系の粘度が
上昇して撹拌が困難となるので好ましくない。
重量%の範囲が好ましく、10重量%未満または50重量%
を超えたものを用いると、生成物は、ポリオレフィン等
との相溶性が乏しくなったり、フェノール基含有化合物
の導入量が乏しくなって十分な酸化防止能を発揮し難く
なる。
含有量は、ケン化法によって得られる値である。
示されるフェノール基含有エステル化合物(B)は、R2
および/またはR3がアルキル基、特にメチル基および/
またはt−ブチル基であることが好ましくかつR2および
/またはR3が水酸基に対してオルト位にあることが好ま
しい。
えば、次に示すカルボン酸のメチル、エチル、プロピ
ル、ブチル、オクチル、ドデシル、フェニル、シクロヘ
キシルエステル等が挙げられるが、これらに限定される
ものではなく、また2種以上使用することもできる。
−ブチル−4−ヒドロキシ安息香酸、3,5−ジメチル−
4−ヒドロキシ安息香酸、3−t−ブチル−4−ヒドロ
キシ安息香酸、3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒド
ロキシ安息香酸、3−t−ブチル−6−メチル−4−ヒ
ドロキシ安息香酸、3−t−ブチル−5−エチル−4−
ヒドロキシ安息香酸、3−t−ブチル−6−エチル−4
−ヒドロキシ安息香酸、3−t−オクチル−4−ヒドロ
キシ安息香酸、3−t−オクチル−5−メチル−4−ヒ
ドロキシ安息香酸、3−t−オクチル−5−エチル−4
−ヒドロキシ安息香酸、3−t−オクチル−6−メチル
−4−ヒドロキシ安息香酸、2−(3−メチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)酢酸、2−(3,5−ジメチル−4−
ヒドロキシフェニル)酢酸、2−(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)酢酸、2−(3−t−ブ
チル−4−ヒドロキシフェニル)酢酸、2−(3−t−
ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)酢酸、
2−(3−t−ブチル−6−メチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)酢酸、2−(3−t−ブチル−5−エチル−4
−ヒドロキシフェニル)酢酸、2−(3−t−オクチル
−4−ヒドロキシフェニル)酢酸、2−(3−t−オク
チル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)酢酸、2
−(3−t−オクチル−6−メチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)酢酸、3−(3−メチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオン酸、3−(3,5−ジメチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロピオン酸、3−(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸、3−
(3−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ン酸、3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロピオン酸、3−(3−t−ブチル−
6−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸、
3−(3−t−ブチル−5−エチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロピオン酸、3−(3−t−ブチル−6−エ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸、3−
(3−t−オクチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピ
オン酸、3−(3−t−オクチル−5−メチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオン酸、3−(3−t−オク
チル−6−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ン酸、3−(3,5−ジドデシル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオン酸、4−(3−メチル−4−ヒドロキシ
フェニル)酪酸、4−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキ
シフェニル)酪酸、4−(3−t−ブチル−4−ヒドロ
キシフェニル)酪酸、4−(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)酪酸、4−(3−t−ブチル−
5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)酪酸、4−(3
−t−ブチル−5−エチル−4−ヒドロキシフェニル)
酪酸、4−(3−t−ブチル−6−メチル−4−ヒドロ
キシフェニル)酪酸、4−(3−t−ブチル−6−エチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)酪酸、4−(3−t−オ
クチル−4−ヒドロキシフェニル)酪酸、4−(3−t
−オクチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)酪
酸、4−(3−t−オクチル−6−メチル−4−ヒドロ
キシフェニル)酪酸。
重合体(A)とフェノール基含有エステル化合物(B)
をエスエル交換することを特徴とするものであるが、従
来技術では溶媒に希釈した高共重合体を用いて反応させ
ることから、反応後の溶媒の分離回収のための操作、装
置、エネルギー等が必要となり、甚だ不経済であった。
本発明によれば、無溶媒のもとで反応を行うので、溶媒
の分離回収を必要としないのみならず反応容器の容積効
率を向上することができ、目的物を工業的に有利に製造
し得る。さらに、反応温度において流動性に優れた低分
子量の共重合体すなわち前記の低共重合体(A)を用い
るので、反応率を高めることができ性能面でも優れた目
的物を製造し得る。
存せしめることが好ましく、これにより反応率をより一
層高めることができる。アルコール化合物の共存は、副
生する酢酸メル等を系外に除去して、エステル交換反応
の平衡を目的物側に移行させる効果を有している。
ル、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルア
ルコール、アミルアルコール、オクチルアルコール等が
有効である。アルコール化合物は2種以上用いることも
できる。なお、アルコール化合物は、溶媒すなわち低共
重合体(A)を溶解する効果は殆どなく、上記したよう
に副生する酢酸メチル等を系外に除去するために共存せ
しめるものである。
類のアルコラート、硫酸、塩酸、リン酸、p−トルエン
スルホン酸等の酸類、アミン類、ナトリウム、マグネシ
ユム、マンガン、亜鉛、パラジュウム、カドミウム、
錫、鉛等の金属の酢酸鉛、リン酸塩、ケイ酸塩等の鉛
類、塩化亜鉛、三塩化アンチモンなどの金属ハロゲン化
物などが使用し得る。
し得る温度以上、通常約50℃以上、好ましくは70〜200
℃である。200℃を超えると低共重合体(A)、フェノ
ール基含有エステル化合物(B)等が熱的に不安定にな
るので、好ましくない。
いが、副生する酢酸メチル等を系外に除去する手段、例
えば気相部のパージなどが行われるならば加圧下で実施
することもできる。
と熱分解や副反応を誘発するので、目標とする反応率が
得られた時点で速やかに終了するのが好ましい。
合物(B)、アルコール化合物、触媒等の使用比率につ
ては、目標とする目的物の構造を考慮して決めれば良い
が、優れた酸化防止能を有する目的物を製造するために
は、低共重合体(A)中の飽和カルボン酸のビニルエス
テル含量100モルに対して、フェノール基含有エステル
化合物(B)を10〜200モル、好ましくは50〜100モルの
範囲で使用すれば良い。
ル程度、好ましくは1〜50モルの範囲が効率的である。
またアルコール化合物を使用する場合も、その使用量は
特に制限はないが、通常0.1〜200モル、好ましくは1〜
200モルの範囲が効率的である。
ノール基を多量に有するので、優れた酸化防止能を有し
かつポリオレフィン類等との相溶性に優れることから、
ポリオレフィン類と混合した後、時間の経過とともに表
面に移行(ブリード現象)して性能が低下するという弊
害も防止し得る。
は、反応率が低いため酸化防止能不十分であったり、溶
媒を用いるため、設備生産性が劣るのみならず目的物の
回収を必要とする等の工業上の難点があったが、本発明
の方法では、溶媒を用いないので、製造プロセス、装置
等も簡略化し得、かつ高い反応率でフェノール基含有低
重合体を製造し得るので、本発明の方法は工業的に有利
となる。
は、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−
プロピレン共重合樹脂、エチレン−ブテン共重合樹脂、
エチレン−ヘキセン共重合樹脂、ポリメチルペンテン等
のポリオレフィン類、スチレン−ブタジエンゴム、エチ
レン−プロピレン共重合ゴムなどの合成ゴム等に、従来
から使用されている酸化防止剤と同様に10〜10000ppmを
通常の方法、例えばミキサー、ブレンダー、ロール、ニ
ーダー等により混合することができ、ポリオレフィン
類、合成ゴム等の高分子化合物の安定性を高めることが
できる。
剤、例ば光安定剤、銅害防止剤、滑剤、過酸化物分解剤
等とも併用し得、また従来より使用されている酸化防止
剤とも併用し得る。後者の場合、各々の酸化防止剤の特
徴を出し合い、相乗効果としての一層優れた酸化防止効
果が得られる場合もある。
本発明はこれらに限定されるものではない。
合開始剤としてt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキ
サノエートを用いて圧力1400kg/cm2、温度190℃、分子
量調節剤としてのプロパンの存在下に共重合させた。
ル含量30wt%、数平均分子量1900、軟化点30℃以下の高
粘性オリゴマーであった。
レン−酢酸ビニル共重合体28.7g(酢酸ビニル成分とし
て100ミリモル)と3−(3−t−ブチル−5−メチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸メチル(以下
MBPと略称する)25g(100ミリモル)を入れ、100℃で溶
解混合した後、撹拌しながら触媒としてのナトリウムメ
トキサイドを28%含むメチルアルコール溶液0.79g(ナ
トリウムメトキサイドとして5ミリモル)を加え、温度
を160℃まで昇温させながら徐々に減圧して最終的に5mm
Hgにした。
を加えて希釈し、これを冷メタノール500ml中に滴下し
て目的物を析出せしめて精製し、次いで減圧乾燥するこ
とにより、高粘性の黄褐色フェノール基含有低重合体3
6.4gを得た。
グラフにより分析したところMBPの反応率は45.2%であ
った。
り、276nm付近の吸光度からフェノール基に基づく構成
成分を計算したところ、フェノール基含量は1gあたり0.
99ミリモルと算出された。結果を第1表に示した。
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸メチル
(以下、2,6−BPと略称する)29.2g(100ミリモル)を
用いる以外は実施例1に準拠して実施し、黄褐色フェノ
ール基含有低重合体38.8gを得た。
マトグラフにより分析したところ、酢酸メチルの保持時
間に一致する成分の存在を認めた。
たり1.16ミリモルであった。結果を第1表に示した。
ルを6g加える以外は、実施例1に準拠して実施した。結
果を第1表に示した。
ルを6g加える以外は、実施例2に準拠して実施した。結
果を第1表に示した。
ルを6g加える以外は、実施例2に準拠して実施した。結
果を第1表に示した。
(5ミリモル)用いる以外は実施例2に準拠して実施し
た。結果を第1表に示した。
酸0.86g(5ミリモル)用いる以外は実施例2に準拠し
て実施した。結果を第1表に示した。
均分子量2800、軟化点32℃のエチレン−酢酸ビニル低共
重合体22.6g(酢酸ビニル成分として100ミリモル)を用
いた以外は、実施例4に準拠して実施した。結果を第1
表に示した。
均分子量1500、軟化点40℃のエチレン−酢酸ビニル低共
重合体35.7g(酢酸ビニル成分として100ミリモル)を用
いた以外は、実施例4に準拠して実施した。結果を第1
表に示した。
(住友化学工業(株)製、酢酸ビニル含量28wt%、メル
トインデクス150、平均分子量 約7500、軟化点(ビカ
ット)30℃)を31g(酢酸ビニル成分として100ミリモ
ル)用いる以外は、実施例3に準拠して実施したが、16
0℃では撹拌混合が全くできず均一なフェノール基含有
重合体を製造することは不可能であった。念のために反
応物をゲルパーミッションクロマトグラフにより分析し
たが、反応率はわずか2.8%に過ぎなかった。
用いる以外は、比較例1に準拠して実施したが、撹拌混
合が全くできず均一なフェノール基含有重合体を製造す
ることは不可能であった。また2,6−BPの反応率はわず
か3.6%に過ぎなかった。
とMBPをキシレン150mlに溶解させた溶液系で実施する以
外は比較例1に準拠して実施した。
ル500mlに加えて、ポリマーを析出せしめて精製、減圧
乾燥することにより、綿状の白色フェノール基含有重合
体37.5gを得た。フェノール基含量は1gあたり0.55ミリ
モルであった。結果を第1表に示した。
いる以外は、比較例3に準拠して実施した。結果を第1
表に示した。
0(三井石油化学工業(株)製、酢酸ビニル含量33wt
%、メルトインデックス30)を26g(酢酸ビニル成分と
して100ミリモル)、キシレン1000mlを用いる以外は、
比較例4に準拠して実施した。ただし反応物の再沈には
メチルアルコールを3000ml用いた。
ェノール基含量は1gあたり0.75ミリモルであった。結果
を第1表に示した。
インデクス7.0、ブテン含量28%)100重量部に、実施
例、比較例で製造したフェノール基含有重合体、市販さ
れている酸化防止剤 スミライザー BHT(住友化学工
業(株)製、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノ
ール)、スミライザー BP−101(住友化学工業(株)
製、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタ
ン)をそれぞれ0.2重量部添加し、ブラベンダーを用い
て160℃で10分間混合した後、150℃でプレスして厚さ50
0μmのシートとした。
添加品の引張り試験による機械的強度は、引張り破壊強
さが195kg/cm2、引張り破壊伸びが990%であった。
で5時間保持した後、変形したシートーを再度150℃で
プレスして厚さ500μmのシートとし、引張り試験によ
って機械的強度を測定した。第2表にその結果を示し
た。
くなるほど、エチレン−ブテン共重合体が劣化の傾向に
あると言えるが、本発明品は劣化防止に優れている。
らも明らかなように、数平均分子量800〜5000、飽和カ
ルボン酸のビニルエステル含有量10〜50重量%であるエ
チレンと飽和カルボン酸のビニルエステルとの低共重合
体(A)と、フェノール基含有エステル化合物(B)
を、無溶媒のもとに50℃〜200℃で溶融撹拌してエステ
ル交換することにより、従来法であるエチレンと飽和カ
ルボン酸のビニルエステルとの高共重合体を用いる方法
の難点、すなわち反応率が低いため目的物の酸化防止能
が不十分であったり、その製造に多量の溶媒を用いるた
め、設備生産性が劣るのみならず反応物の回収のための
設備やエネルギーを必要とし、製造コストの負担が大き
いという工業的な難点などを改善することができる。
Claims (2)
- 【請求項1】数平均分子量800〜5000、飽和カルボン酸
のビニルエステル含有量10〜50重量%であるエチレンと
飽和カルボン酸のビニルエステルとの低共重合体(A)
と、一般式 (式中、R1は炭素数20以下のアルキル基、アリール基、
シクロアルキル基またはこれらの結合であり、R2、R3は
炭素数20以下のアルキル基、アリール基、シクロアルキ
ル基またはこれらの結合であり、R2、R3のいずれか一方
が水素であってもよい。またmは0ないし3の整数であ
る。) で示されるフェノール基含有エステル化合物(B)を、
無溶媒のもとに50℃〜200℃で溶融撹拌してエステル交
換することを特徴とするフェノール基含有低重合体の製
法。 - 【請求項2】低共重合体(A)の数平均分子量が1500〜
2800であることを特徴とする請求項1記載のフェノール
基含有低重合体の製法。
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1989
- 1989-02-01 JP JP1024408A patent/JP2751307B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH02202902A (ja) | 1990-08-13 |
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