JP2750915B2 - 新規なエステル化合物これを含む液晶組成物及び光スイッチング素子 - Google Patents

新規なエステル化合物これを含む液晶組成物及び光スイッチング素子

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は安定なサーモトロピックな液晶状態をとり
得、たとえば液晶テレビ等のディスプレイ用光プリンタ
ーヘッド、光フーリエ変換素子、ライトバルブ等、液晶
やエレクトロケミクロミズムを利用するオプトエレクト
ロニクス関連素子の素材として有用な液晶材料として利
用できる新規な化合物、およびこれを含む液晶組成物及
び光スイッチング素子に関する。
〔従来の技術〕
1975年R.B.Meyerらによって合成された4−(4−n
−デシルオキシベンジリデンアミノ)ケイ皮酸−2−メ
チルブチルエステル(DOBAMBC)を代表例とする強誘電
性液晶の出現と、それを用いたN.A.Clarkらの提案した
新しい表示方式〔Appl.Phys.Leet.36,899(1980)〕に
よりμsecオーダーの高速応答性及び電場を切っても配
向が変わらない特性(メモリー性)を有する液晶セルが
可能となった。このため、現在まで多くの強誘電性液晶
材料が合成され、提案されてきた。この強誘電性液晶を
得るためには、液晶となる化合物に光学活性基を導入す
る必要があるが、この光学活性基の不斉源として、従
来、2−メチルブタノール及び2−オクタノールが用い
られていた。最近、アミノ酸或いは乳酸を不斉源とした
強誘電性液晶化合物が提案されている。
このうち、アミノ酸を用いたものでは、次式で表され
る化合物が提案〔第12回国際液晶会議フライブルグ講演
予稿集EF18P.294(1988)〕され、 これは、Sc相における自発分極が最大値400nC/cm2
を示している。
また乳酸を用いたものでは、次式で表される化合物が
提案〔第14回液晶討論会 仙台講演予稿集P.52(198
8)〕され、 相における自発分極が最大値500nC/cm2を示して
いる。
さらに、分子の両端に互いに異なったキラル基を有
し、キラルドーバントとして要求される複数の条件、例
えば、誘起する自発分極(P5)が大きいこと、N相に
誘起するらせんピッチが大きいこと、できるだけ液晶性
を示すこと等を満たすことを目的として、次式の化合物
が提案されてるい〔第14回液晶討論会 仙台講演予稿集
P.18(1988)〕。
この化合物は、単体としての液晶性が低く、外挿して
求められる自発分極も200nC/cm2程度である。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、上記現状に鑑みなされたもので、本発明の
目的は、安定なSc相を示し、上記従来の化合物に比べ
て、さらに大きな自発分極を有する新規な化合物、これ
を含む液晶組成物、及びこの化合物を構成要素とする光
スイッチング素子を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、一般式(I) 〔式中、R1、R2は互いに同じか若しくは異なる炭素数2
〜18までのアルキル基を示し、Xは次の一般式(II) −(X1)p−B−(X2)q− (II) (ここで、p、qは0、1または2を示し、Bは単結
合、−COO−又は−OOC−より選ばれる2価の鎖状基を示
し、X1、X2は環上にメチル基(CH3)又はクロロ基(C
l)を置換基として有することもある含六員環基を示す
が、但し、p、qのいずれかが0の場合は、Bは単結合
とする)で表される含六員環基を示す〕で表されること
からなる新規な化合物及びこのエステル化合物を含有す
ることからなる液晶組成物、さらには前記化合物の少な
くとも1種を構成要素とする光スイッチング素子であ
る。
本発明の上記一般式(I)で表される化合物は、分子
の両端に異なるキラル基を有する。即ち、一方を大きな
双極子モーメントを有し、自発分極の発現に寄与する2
−メチルアルカノイル基、もう一方を2−メチルアルコ
キシ基としたものである。このため、この化合物は大き
な自発分極を発現し、単体及び組成物として安定なSc
相を有する。
本発明の化合物を合成するために必要な原料である2
−メチルアルカノールは市販されており、容易に入手す
ることが出来る。この2−メチルアルカノールは光学純
度の高い程、大きな自発分極を有する化合物が得られ、
80%ee以上の光学純度のものを用いることが望ましい
が、これより低くてもさほどの支障はない。
なお、上記式(I)中のR1、R2は、合成原料の入手の
し易さ等から炭素数が2〜18の範囲で選定される。
次に、核構造、すなわち上記式(I)中の−X−の構
造としては、 等を例示できる。
上記一般式(I)の化合物は、 のいずれかの中間体と、 (YはH,Cl,CH3のいずれかを示す)の中間体とをエステ
ル反応させることにより合成できる。
尚、前者の中間体の合成方法は、本出願人が先に出願
し、公開された国際公開88/07518号公報に記載された方
法で、市販の2−メチルアルカノールを原料として合成
することができる。
一方、後者の中間体の一つである安息香酸誘導体は、
次のスキームにより合成することができる。
尚、この中間体のうち、R1=C2H5、Y=Hである4−
(2−メチルブチルオキシ)安息香酸については、市販
されているため、容易に入手することができる。
又、上記スキーム中に記載した中間体である4−ヒド
ロキシ安息香酸、3−クロロ−4−ヒドロキシ安息香酸
及び2−メチルアルカノールは市販品として容易に入手
できる。一方、3−メチル−4−ヒドロキシ安息香酸
は、市販の2−メチルアニソールから、次のスキームに
より合成される。
また、他の中間体についても、市販の材料を用いるこ
とにより、上記と同様なアルキル化によって、合成する
ことができる。
次に、実施例を挙げて本発明の効果を具体的に説明す
る。
〔実施例〕
(実施例1) 4−(2−メチルオクタノイル)ビフェニル4−(2−
メチルブチルオキシ)安息香酸エステル 合 成 4−(2メチルオクタノイル)−4′−ヒドロキシビ
フェニル1.55g(5mmol)、市販の4−(−2メチルブチ
ルオキシ)安息香酸1.04g(5mmol)、塩化メチレン10ml
中、N,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド1.05g(5.
1mmol)、ジメチルアミノピリジン0.1gを、室温で4時
間撹拌した。不溶物をろ別し、ろ液を濃縮して得られた
濃縮物を30mlのエタノールで再結晶して、1.15g(2.3mm
ol)の白色固体の下記物性を有する4−(2−メチルオ
クタノイル)ビフェニル4−(2−メチルブチルオキ
シ)安息香酸エステルを得た。
I.R.(KBr.cm-1);1730,1685 NMR(CDCl3,ppm);8.16(d,2H),8.06(d,2H),7.84
(d,2H),7.48(d,2H),7.00(d,2H),3.95(d,1H),3.
92(d,1H),3.48(m,1H),2.13〜0.80(m,26H) 物性の評価 上記化合物をホットステージにて温度を制御し、クロ
スニコルの顕微鏡を用いて観察することにより、相転移
挙動を測定した。昇降温速度は2℃/minで行った。昇温
過程では100.4℃で等方性液体からスメクチックA相(S
A)になり、75.0℃でキラルスメチックC相(Sc
へ、更に31.6℃で結晶化した。昇温過程では66.7℃で結
晶が融解し、キラルスメチックC相(Sc)となった。
またポリイミドを塗布し、ラビング処理を施した透明電
極付ガラスからなる厚さ4μmのセルに化合物を注入
し、三角波法により自発分極の大きさを測定したとこ
ろ、65℃の温度で205nC/cm2、35℃で540nC/cm2と非常に
大きな値であった。
次に、比較例として本発明の化合物に構造が比較的類
似している次式の化合物と比べるため、第1表に相転移
温度及び自発分極を示した。
このように、比較例は141.3℃で結晶から等方性液体
に変化し、昇温時には液晶を示さなかった。また、Psも
実施例1に比べると半分以下である。
本発明で得られた化合物は比較例に比べ、安定なSc
相をとり、また大きな自発分極を有する。
液晶組成物及び光スイッチング素子の作製 67〜62℃でコレステリック相を、62〜47℃でスメクチ
ックA相を、47〜7℃でスメクチックC相をとるノンキ
ラルのフェニルプリミジン系化合物を混合したベース液
晶と実施例1で示した化合物を重量比50対6で混合した
ところ、67.0〜65.7℃でコレステリック相を65.7〜37.0
℃でスメチックA相を、37.0〜−1.9℃でキラルスメク
チックC相をとる良好な強誘電性液晶組成物が得られ
た。
上記比較例の化合物を同条件で混合したところ、68.8
〜64.9℃でスメクチックA相、5.2〜−1.7℃でキラルス
メクチックC相をとり、実施例1を用いた組成物に比べ
て著しくキラルスメクチックC相の安定性が低下してい
る。
上記の本発明の化合物を用いた液晶組成物をポリイミ
ドを塗布し、ラビング処理を施した透明電極付きガラス
から成る厚さ1.6μmのセルに注入し、等方性液体の状
態から緩やかに降温し、良い配向状態のキラスメクチッ
クC相を得た後、そのセルをクロスニコルの偏光顕微鏡
で観察しなながらセルに電界を印加すると光スイッチン
グ動作が観察され、25℃における応答時間は、44μSで
あった。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明で得られた化合物は非常
に大きな自発分極が発現でき、単体及び液晶組成物とし
てのキラルスメクチックC相の安定性についてもすぐれ
ている。
本発明によって提供される化合物、それを含む液晶組
成物及び光スイッチング素子は大きな自発分極を有し、
応答が速く、オプトエレクトロニクス用表示材料として
有用なものである。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) 〔式中、R1、R2は互いに同じか若しくは異なる炭素数2
    〜18のアルキル基を示し、Xは次の一般式(II) −(X1)p−B−(X2)q− (II) (ここで、p、qは0、1または2を示し、Bは単結
    合、−COO−又は−OOC−より選ばれる2価の鎖状基を示
    し、X1、X2は環上にメチル基(CH3)又はクロロ基(C
    l)を置換基として有することもある含六員環基を示す
    が、但し、p、qのいずれかが0の場合は、Bは単結合
    とする) で表される含六員環基を示す〕で表される新規な化合
    物。
  2. 【請求項2】請求項(1)の一般式(I)で表される化
    合物を含有することを特徴とする液晶組成物。
  3. 【請求項3】請求項(1)の一般式(I)で表される化
    合物の少なくとも1種を構成要素とすることを特徴とす
    る光スイッチング素子。
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