JP2750489B2 - サスペンションケーブルおよびその収納方法 - Google Patents

サスペンションケーブルおよびその収納方法

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JP2750489B2
JP2750489B2 JP4302137A JP30213792A JP2750489B2 JP 2750489 B2 JP2750489 B2 JP 2750489B2 JP 4302137 A JP4302137 A JP 4302137A JP 30213792 A JP30213792 A JP 30213792A JP 2750489 B2 JP2750489 B2 JP 2750489B2
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秀美 本田
慎一 釼持
信生 武井
保則 中田
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水中の所定深度におけ
る水流の方向や速度等を検知するセンサを備えた海洋セ
ンサに用いられ、前記センサを水中に吊下するためのサ
スペンションケーブルの構造、並びにこのサスペンショ
ンケーブルを収納ケース内に収納する際の収納方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】図5は従来のサスペンションケーブルの
構造を示す外観図であり、図において1はゴム等の絶縁
性並びに弾性を有する線材から成る線状部材としての直
線状のゴムコードであり、直線部として所定の長さLを
確保した状態でその両端を折り曲げて結び、輪状部1a
を形成している。
【0003】2は導線を耐水性および弾性を有する樹脂
材により被覆して形成したカールケーブルで、その両端
部2aを前記ゴムコード1の各輪状部1aにそれぞれ固
縛すると共に、コイルバネ構造としているカール部2b
によって前記両輪状部1a間に設けたゴムコード1の直
線部を、その長さL全体にわたって覆うようにして螺旋
状に巻装しており、これによりサスペンションケーブル
3を構成している。
【0004】上記構成によるサスペンションケーブル3
の収納ケースへの収納状態を、図6用いて説明する。図
6はサスペンションケーブルの収納状態を示す説明図で
あり、同図(a)は要部断面斜視図、(b)は(a)の
線断面図である。図において、4は上面を開口し
た円筒状の収納ケースであり、仕切り面4aにより仕切
られて所定の深さを有するサスペンションケーブル3の
収納部4bを形成している。仕切り面4aにはその中央
部に貫通穴4cが形成されており、この貫通穴4cから
下方にサスペンションケーブル3の一端を繰り出し、輪
状部1a及びカールケーブル2を介して下部に配した図
示せぬ関連ユニットに連結している。また、サスペンシ
ョンケーブル3の他端も上方に繰り出され、やはり図示
せぬ上部の関連ユニットに連結している。
【0005】そして、その上下端部を上部及び下部の関
連ユニットに連結したサスペンションケーブル3は、図
6に示すように全長にわたって螺旋状に巻かれて、収納
ケース4の収納部4b内に順序よく収納する。こうして
収納したサスペンションケーブル3の展張動作を、収納
ケース4を搭載した海洋センサの作動時における展張動
作を示す図7及び図8を用いて説明する。
【0006】図7及び図8において、6は前記収納ケー
ス4等の海洋センサの各構成要素を積層して収納保持し
た円筒状の収納筐体、7はこの収納筐体6の上端部に取
り付けられているパラシュートであり、航空機あるいは
船舶等から投下された後に展張し、収納筐体6が水中に
着水する際の衝撃をやわらげる働きを有している。8は
この収納筐体6の底部に設けられた底蓋であり、かつこ
の底蓋8は収納筐体6が水中で収納ケース4と離脱した
後に、水底へと沈んでいくための錘の役目も有してい
る。
【0007】9は前記パラシュート7を収納していたパ
ラシュートケース、10はこのパラシュートケースを収
納ケース4の最上部に離脱可能に取り付けている結合
板、11はこの結合板10の下部に収納されたフロー
ト、12はこのフロート11の上部に設けられたフロー
トキャップ、13は前記フロート11の下部に収納され
たフロート膨張機構、14はこのフロート膨張機構13
を収納している浮上部であり、前記フロート膨張機構1
を作動することにより、前記パラシュートケース9を
収納筐体6から分離するようになっている。
【0008】そして、この浮上部14の下部に収納ケー
ス4が収納されており、この収納ケース4内にサスペン
ションケーブル3が螺旋状にして収納しており、この収
納ケース4のさらに下部には、図8(b)に示すように
サスペンションケーブル3の下端と接続したダンパ1
5、さらにダンパ15を介してカールケーブル2の端部
に連結したセンサ16を収納している。
【0009】次に、上記構成による海洋センサの作動時
における展張動作を説明すると、航空機あるいは船舶等
から投下された海洋センサは、パラシュートを展張しな
がら降下し、図7(a)に示すように水面上に着水し、
やがて自重により同図(b)に示すように水中に沈下し
ていく。そして、この沈下により収納筐体6には、該収
納筐体6に設けた図示せぬ穴から海水が浸入し、フロー
ト膨張機構13に設けた図示せぬ海水電池を起動させ
る。
【0010】この海水電池の起動によりフロート膨張機
構13が作動され、ガス等を発生させてこれをフロート
11に供給しフロート11を膨張させる。このフロート
11の膨張力により、フロートキャップ12が結合板1
0を押しつけられ、この結合板10はやがて変形し、収
納筐体6から外れる。これによりパラシュートケース9
が収納筐体6から外れ、(c)に示すようにパラシュー
ト7とパラシュートケース9、そして結合板10は一体
の状態で収納筐体6から分離する。
【0011】パラシュートケース9が収納筐体6から分
離したことで、膨張したフロート11が収納筐体6内を
浮上していき、やがてこの収納筐体6からフロート膨張
機構13を内蔵した浮上部14と共に分離して、水面上
に浮上する。この時、フロート11は浮上部14の下面
に連結したサスペンションケーブル3を収納ケース4か
ら繰り出しながら浮上していき、また収納筐体6はその
自重ならびに底蓋8の重量により水中を沈降していくの
で、図8(a)に示すように、サスペンションケーブル
3はフロート11の浮上力と収納筐体6の沈降力とによ
って繰り出されることになる。
【0012】そして、さらに収納筐体6が沈降していく
ことでサスペンションケーブル3は徐々に収納ケース4
から繰り出されていき、該サスペンションケーブル3の
ゴムコード1が所定の長さまで伸長されると、収納ケー
ス4の沈下は停止するが、収納筐体6は自重によりさら
に沈降を続けるので、図8(b)の如く、収納ケース4
は収納筐体6から離脱していく。収納ケース4が離脱す
ることで、該収納ケース4にケーブルを介して連結され
ているダンパ15、そしてセンサ16が、それぞれ順に
収納筐体6から離脱していく。その結果、センサ16は
サスペンションケーブル3を介して水面下の所望の深度
に吊下されることになる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述した
従来のサスペンションケーブルの構造においては、ゴム
コードの直線部をカールケーブルのカール部によってそ
の全長を覆うようにして巻装しているため、すなわちカ
ールケーブルのカール部の長さを、ゴムコードの直線部
の長さLと等しい長さとしている為に、カールケーブル
の使用量が多くなっており、コスト高を招いてしまうと
いう問題があった。
【0014】また、海洋センサは限られた大きさの収納
筐体内に、それぞれの部品、つまりパラシュートケース
やフロート,フロート膨張機構,サスペンションケーブ
ルそしてセンサ等を収納しなければならない構造となっ
ているが、この収納時にサスペンションケーブル以外の
部品、たとえばセンサが大型化したり、ケーブル長を長
くしなければならなくなって、収納筐体内の占有容積が
増えてしまい、サスペンションケーブルの収納容積を減
少させなければならないような事態が発生した時には、
カールケーブルの容量が多いために、収納容積減少には
対応できないという問題があった。
【0015】本発明は上述した問題点を解決するために
なされたものであり、サスペンションケーブルに使用す
るカールケーブルの量により招いていたコスト高を解消
すると共に、収納筐体内におけるサスペンションケーブ
ル以外の収納容積が増大してもサスペンションケーブル
を容易に収納筐体に収納可能とすることにより、低コス
トで、かつ収納筐体における占有面積を削減することの
できるサスペンションケーブル、並びにこのサスペンシ
ョンケーブルを収納ケースへ収納するためのサスペンシ
ョンケーブルの収納方法を提供することを目的とするも
のである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ため、本発明は、所定の長さを有する伸縮性を備えた線
状部材と、導線を被覆材により被覆した構造を持ちかつ
所定のバネ定数を有するカール部を備えると共に両端を
前記線状部材に取り付けたカールケーブルと構成
れ、水面に浮かぶ浮上部から水中センサを吊下支持す
るためのサスペンションケーブルにおいて、前記カール
ケーブルにおける前記カール部の伸長していない時の長
さを前記線状部材の長さより短くして、このカール部を
前記線状部材の外周面を螺旋状に覆うように前記線状部
材の始端側に配置すると共に、前記センサを水中に吊下
した時には、バネ定数が変化しない範囲でカール部が伸
長して前記線状部材の始端から終端まで覆うことができ
る構造としたことを特徴とする。
【0017】また、上記サスペンションケーブルを、上
面を開口した筒状の収納ケース内に螺旋状に積層して収
納する方法は、ールケーブルのカール部により覆って
いない部分の線状部材を、その終端側から螺旋状となる
ように順次積み上げて前記収納ケース内に収納し、この
収納した線状部材の上部を覆うように、前記収納ケース
の内径より小さい外径を有する軟性部材により薄板状に
形成したスペーサを収納ケース内に収納した後、このス
ペーサの上部に前記カールケーブルのカール部により覆
った部分の線状部材を、順次螺旋状に積層するように収
納して始端側が最上部となるように配置して収納する
とを特徴とする。
【0018】
【作用】上述した構成により、サスペンションケーブル
のカールケーブルのカール部の長さを所定範囲で短くす
ると、水中に展張しない状態においてはこのカールケー
ブルのカール部は、線状部材の一部のみをその始端側か
ら所定の長さで螺旋状に覆っている。従って、カールケ
ーブルの使用量を減らすことができる。
【0019】そして、海洋センサが水中に投下され、サ
スペンションケーブルが最下端に吊下しているセンサ等
の自重により水中に展張すると、前記カールケーブルは
カール部が伸長し、カール部により覆っていなかった線
状部材の残りの部分全体を覆う。この時、カール部の長
さはバネ定数が変化しない範囲で確保されているので、
所定のバネ定数を保持したままの状態で線状部材全体を
覆って水中に展張する。このため、波等の影響を受けた
りしても十分に伸縮し、センサが波によって動揺するの
を抑える。
【0020】また、収納ケース内にスペーサを介してカ
ール部により覆われている部分を上部に、また覆われて
いない部分を下部に分離して螺旋状に収納したサスペン
ションケーブルが水中に展張される場合は、まずカール
部により覆われている部分が順次繰り出されていき、こ
れが終わるとカール部により覆われていない部分が繰り
出されるのに伴ってスペーサが引き出され、収納ケース
外へと放出される。この後、カール部により覆われてい
ない部分が繰り出される。
【0021】この時、繰り出されたカール部により覆わ
れていない部分は、伸長するカール部内に引き込まれる
ようにしてスムーズに繰り出されていき、すべての線状
部材が繰り出されると、この線状部材の全長はカール部
により螺旋状に覆われた状態で展張され、センサを所望
の深度に吊下保持する。
【0022】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を用いて説明
する。図1はサスペンションケーブルの構造を示す外観
図であり、この図に見られるように本実施例のサスペン
ションケーブルは従来の構造と比較してカールケーブル
の使用量を削減し、ゴムコードの直線部の長さに対して
カール部の長さを所定の範囲で短くした構造としてい
る。なお、本実施例においてはサスペンションケーブル
とカールケーブル、並びに後述するスペーサを除き他の
構成要素は、従来の構造とほぼ同様であり、かつ同様に
構成されているので、ここでは同一の符号を付してその
説明については省略する。
【0023】図において、17はサスペンションケーブ
ルであり、ゴムコード1と、このゴムコード1の両端部
に設けた輪状部1aにその両端部18aを固縛している
カールケーブル18とにより構成されており、かつこの
カールケーブル18は図に示すように、コイルバネ構造
としたカール部18bにより、前記ゴムコード1の両端
部に設けたふたつの輪状部1aと1a間に設けた長さL
を有する直線部1bを、該直線部1bの始端側から所定
の長さmの分だけ、その周囲を覆うようにして螺旋状に
巻装し、残りの直線部1bは露出したままの状態として
いる。
【0024】そして、この時のカールケーブル18のカ
ール部18bの長さは、サスペンションケーブル17が
水中に展張した時に、該カール部18bの所定バネ定数
が変化しない範囲として計算され算出された長さとなっ
ている。そして、この直線部1bの途中で終了している
カール部18bの端部から延在している端部18aは、
や はり所定の長さを確保した後、輪状部1aに固縛し
ているが、この端部18aの長さも、むろんサスペンシ
ョンケーブル17が水中に展張した時にカールケーブル
18の所定バネ定数が変化しない範囲に設定されてい
る。
【0025】このようにカールケーブル18の使用量を
削減した本実施例のサスペンションケーブル17の、収
納ケースへの収納状態を図2を用いて説明する。図2は
サスペンションケーブルの収納状態を示す説明図であ
り、同図(a)は要部断面斜視図、(b)は(a)のA
−A線断面図である。図において、19は薄い円板状の
スペーサであり、スポンジゴム等の多孔質な軟質部材か
ら成っていて、前記収納ケース4の内径より僅かに小さ
い外径となるようにして形成されている。そして、この
スペーサ19は、サスペンションケーブル17を収納ケ
ース4内に収納する際、該サスペンションケーブル17
におけるゴムコード1の直線部1bのカール部18bに
より覆われた部分と、カール部18bには覆われておら
ずに該直線部1bが露出した状態の部分とを、上下に仕
切るようにして配置する。
【0026】そして、カール部18bにより覆われた直
線部1bが、スペーサ19の上部に配され、なおかつこ
の収納ケース4の上部側に位置するように収納する。こ
れは、海洋センサが投下され、水中においてサスペンシ
ョンケーブル17が展張される場合に、まずカール部1
8bにより覆われた直線部1bが先に繰り出され、カー
ル部18bにより覆われた直線部1bが全て繰り出され
た後に、カール部18bには覆われておらずに該直線部
1bが露出した部分が繰り出されるようにするためであ
り、このように繰り出し順を規制することにより、繰り
出し時におけるサスペンションケーブル17の絡みを防
止すると共に、カール部18bには覆われておらずに直
線部1bが露出した部分が、伸長するカール部18b内
に引き込まれていく動作がスムーズに行うようにするた
めである。
【0027】従って、サスペンションケーブル17の収
納は、まずカール部18bには覆われておらずに直線分
1bが露出した部分を収納ケース4内に螺旋状に収納
し、この後、スペーサ19を重ねるように収納して直線
部1b上を覆い、引き続きカール18bにより覆ってい
る直線部1bの部分を同じく螺旋状にして収納する。こ
の状態を図2の(b)に示している。
【0028】なお、この時のサスペンションケーブル1
7は、従来と同様に収納ケース4の底面となる仕切り面
4aに形成された貫通穴4cから、その終端を繰り出し
て輪状部1a及びカールケーブル18の端部18aを介
して下部に配した図示せぬ関連ユニットに連結している
と共に、また該サスペンションケーブル17の始端側も
上方に繰り出されて、やはり図示せぬ上部の関連ユニッ
トと連結している。
【0029】以上のようにして収納ケース4内に収納し
たサスペンションケーブル17の展張動作を、収納ケー
ス4を搭載した海洋センサの作動時における展張動作を
示す図3及び図4を用いて説明する。なお、この図3及
び図4において、従来と同様の部位については同一の符
号を付してその説明は省略し、また海洋センサの展張動
作についても、サスペンションケーブル17の展張動作
を除いては従来とほぼ同様であるので、ここでは重複を
さけるために略記し、サスペンションケーブル17の展
張動作についての説明を行う。
【0030】海洋センサが航空機あるいは船舶等から投
下され、図3(a)に示すようにパラシュートを展張し
ながら降下して着水し、自重により収納筐体6が水中に
沈下することで浸入した海水により海水電池が起動し、
同図(b)に示すようにフロート膨張機構13によりフ
ロート11を膨張させ始め、そしてこのフロート11の
膨張力により同図(c)に示すように、パラシュート7
とパラシュートケース9、そして結合板10を一体の状
態で収納筐体6から分離する。
【0031】これにより、膨張したフロート11は図4
(a)に示すように、フロート膨張機構13と共に収納
筐体6内を浮上していき、やがて収納筐体6から分離し
て、水面上に浮上する。この時、フロート11は浮上部
14の下面に連結したサスペンションケーブル17を、
カール部18aに覆われている直線部1bの始端側か
ら、徐々に収納ケース4より繰り出しながら浮上してい
く。そして、このサスペンションケーブル17の繰り出
し力は、フロート11の浮上とは別に、収納筐体6がそ
の自重並びに底蓋13の重量により水中を沈降していく
ことで収納ケース4を沈降させているため、この収納筐
体6の沈降力によっても繰り出されることになる。
【0032】従って、さらに収納筐体6が水中に沈降し
ていくことでサスペンションケーブル17は徐々に収納
ケース4から繰り出されていき、カール部18aに覆わ
れている直線部1bの部分が繰り出されると、この繰り
出し動作に伴ってスペーサ19が、同図(a)に示すよ
うに引き出されて水中に放出される。スペーサ19が水
中に放出されると、こんどはカール部18aには覆われ
ていない直線部1bの部分が収納ケース4から繰り出さ
れることになるが、この時、カールケーブル18の終端
部はまだ繰り出されていないゴムコード1の終端の輪状
部1aに固縛されているために、このカール部18aに
は覆われていない直線部1bの部分が、同図(b)に示
す矢印b方向、つまりカール部18a内に引き込まれる
ようにして繰り出されていくことになる。
【0033】このようにして収納ケース4内に収納され
ていたサスペンションケーブル17が全て繰り出されて
いき、ゴムコード1が所定の長さまで伸長されると、カ
ールケーブル18のカール部18bも引っ張られ、直線
部1bを伸長したその全長にわたってカール部18bが
巻装した状態となる。これにより、収納ケース4の沈下
は停止するが、収納筐体6は自重によりさらに沈降を続
けるので、図4(b)の如く、収納ケース4は収納筐体
6から離脱していく。収納ケース4が離脱することで、
該収納ケース4にケーブルを介して連結されているダン
パー15、そしてセンサ16が、それぞれ順に収納筐体
6から離脱していき、その結果、センサ16は水面下の
所望の深度に展張されることになる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明、所定の
長さを有する伸縮性を備えた線状部材と、導線を被覆材
により被覆した構造を持ちかつ所定のバネ定数を有する
カール部を備えると共に両端を前記線状部材に取り付け
カールケーブルと構成され、水面に浮かぶ浮上部か
水中センサを吊下支持するためのサスペンションケ
ーブルにおいて、前記カールケーブルにおける前記カー
ル部の伸長していない時の長さを前記線状部材の長さよ
り短くして、このカール部を前記線状部材の外周面を螺
旋状に覆うように前記線状部材の始端側に配置すると共
に、前記センサを水中に吊下した時には、バネ定数が変
化しない範囲でカール部が伸長して前記線状部材の始端
から終端まで覆うことができる構造としている。
【0035】このため、線状部材の全体にわたってカー
ルケーブルにより覆っていた従来のサスペンションケー
ブルと比較して、大幅にその使用量を削減することがで
きるので、カールケーブルの使用量により招いていたコ
スト高を解消して、低コストにより従来と同様の機能を
保持したサスペンションケーブルを実現することができ
る。
【0036】また、サスペンションケーブルにおけるカ
ールケーブルの使用量を減らすことによりその容積も小
さくなるので、収納筐体内にその他の各構成部品と収納
する場合に、このサスペンションケーブルが必要とする
占有容積を減らすことができるので、その他の各構成部
品であるセンサを大型化したり、ケーブル長を長くした
い場合に、これらを収納するための占有容積を広げるこ
とができることになる。
【0037】また、本発明は、上記構造によるサスペ
ンションケーブルを上面を開口した筒状の収納ケース内
に螺旋状に積層して収納する方法において、カールケー
ブルのカール部により覆っていない部分の線状部材を、
その終端側から螺旋状となるように順次積み上げて前記
収納ケース内に収納し、この収納した線状部材の上部を
覆うように、前記収納ケースの内径より小さい外径を有
する軟性部材により薄板状に形成したスペーサを収納ケ
ース内に収納した後、このスペーサの上部に前記カール
ケーブルのカール部により覆った部分の線状部材を、順
次螺旋状に積層するように収納して始端側が最上部とな
るように配置して収納するものとしている。
【0038】これにより海洋センサが水中に投下され、
収納ケースからサスペンションケーブルの繰り出しが開
始されると、該サスペンションケーブルはまずカール部
により覆われている線状部材がその始端側から繰り出さ
れ、この部分が全て繰り出された後、続いてカール部に
より覆われていない線状部材が順次繰り出される。これ
は両者間に収納したスペーサによってそれぞれの収納ス
ペースを分離しているためであり、軟性部材により形成
されているために、カール部により覆われた部分が全て
繰り出され、覆われていない部分が繰り出され動作に伴
って容易にケース内を引き出され、やがてケース外へと
放出され、サスペンションケーブルの繰りだしを邪魔す
るようなことはない。
【0039】このため、サスペンションケーブルはカー
ル部に覆われている部分と覆われていない部分とが混在
しないので、絡まりあったりするのを防ぎ、展張時にお
けるスムーズな繰り出しを可能としている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例のサスペンションケーブルの構造を示
す外観図である。
【図2】本実施例のサスペンションケーブルの収納状態
を示す説明図である。
【図3】海洋センサの作動時における本実施例の展張動
作を示す説明図である。
【図4】海洋センサの作動時における本実施例の展張動
作を示す説明図である。
【図5】従来例のサスペンションケーブルの構造を示す
外観図である。
【図6】従来例のサスペンションケーブルの収納状態を
示す説明図である。
【図7】海洋センサの作動時における従来の展張動作を
示す説明図である。
【図8】海洋センサの作動時における従来の展張動作を
示す説明図である。
【符号の説明】
1 ゴムコード 1a 輪状部 4 収納ケース 6 収納筐体 7 パラシュート 11 フロート 13 フロート膨張機構 14 浮上部 15 ダンパ 16 センサ 17 サスペンションケーブル 18 カールケーブル 18a 端部 18b カール部 19 スペーサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01B 7/18 G01S 7/52 B (72)発明者 中田 保則 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電 気工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−51712(JP,A) 実開 平4−102505(JP,U) 実開 平2−93959(JP,U)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の長さを有する伸縮性を備えた線状
    部材と、導線を被覆材により被覆した構造を持ちかつ所
    定のバネ定数を有するカール部を備えると共に両端を前
    記線状部材に取り付けたカールケーブルと構成され、
    水面に浮かぶ浮上部から水中センサを吊下支持するた
    のサスペンションケーブルにおいて、 前記カールケーブルにおける前記カール部の伸長してい
    ない時の長さを前記線状部材の長さより短くして、この
    カール部を前記線状部材の外周面を螺旋状に覆うように
    前記線状部材の始端側に配置すると共に、前記センサを
    水中に吊下した時には、バネ定数が変化しない範囲でカ
    ール部が伸長して前記線状部材の始端から終端まで覆う
    ことができる構造としたことを特徴とするサスペンショ
    ンケーブル。
  2. 【請求項2】 面を開口した筒状の収納ケース内に
    求項1のサスペンションケーブルを螺旋状に積層して収
    納するサスペンションケーブルの収納方法において、 ールケーブルのカール部により覆っていない部分の線
    状部材を、その終端側から螺旋状となるように順次積み
    上げて前記収納ケース内に収納し、 この収納した線状部材の上部を覆うように、前記収納ケ
    ースの内径より小さい外径を有する軟性部材により薄板
    状に形成したスペーサを収納ケース内に収納した後、 のスペーサの上部に前記カールケーブルのカール部に
    より覆った部分の線状部材を、順次螺旋状に積層するよ
    うに収納して始端側が最上部となるように配置して収納
    することを特徴とするサスペンションケーブルの収納方
    法。
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