JP2749277B2 - 核酸マルチマーおよびそれを用いた増幅核酸ハイブリダイゼーション分析法 - Google Patents

核酸マルチマーおよびそれを用いた増幅核酸ハイブリダイゼーション分析法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、核酸化学および生化学
分析の分野に関する。さらに詳細には、新規な核酸マル
チマーおよび核酸マルチマーを用いた核酸ハイブリダイ
ゼーション分析に関する。
【0002】
【従来の技術】核酸ハイブリダイゼーションは、一般
に、遺伝子的研究、生物医学的研究、および臨床診断用
薬で用いられている。基本的な核酸ハイブリダイゼーシ
ョン分析においては、分析物である一本鎖核酸(DNAまた
はRNA)を標識された核酸プローブにハイブリダイズし、
その結果生ずる標識された二本鎖を検出する。標識とし
ては放射性の標識物と非放射性の標識物の両方が用いら
れている。
【0003】二本鎖を容易に分離させて混在物質から検
出するため、および/または検出されるシグナルを増殖
させるため、この基本的な方法の改変が行われている。
【0004】本出願人が出願している係属中のヨーロッ
パ特許出願公開第0225807号は、分析物の核酸を標識プ
ローブのセットおよび捕捉プローブのセットにハイブリ
ダイズする、溶液相核酸ハイブリダイゼーション分析を
開示する。プローブ−分析物複合体は、捕捉プローブの
セットに相補的な、固相に支持された捕捉プローブと、
ハイブリダイゼーションにより結合する。これにより、
分析物の核酸は固相複合体として溶液から除去され得
る。分析物を固相複合体の形態にすることによって、分
析の次の分離段階が容易になる。標識プローブのセット
は、固相/分析物複合体にハイブリダイゼーションによ
って結合する標識プローブに相補的である。 PCT出願8
4/03520およびヨーロッパ特許出願124221は、以下のよ
うなDNAハイブリダイゼーション分析を開示する: (1)分析物は、酵素標識オリゴヌクレオチドに相補的な
テイルを有する、一本鎖DNAプローブにアニールされ
る。
【0005】(2)その結果生ずるテイルをもつ二本鎖
を、酵素標識オリゴヌクレオチドにハイブリダイズす
る。Enzo Biochemの「Bio-Bridge」標識化システムは、
前記2つの特許出願に記載されたシステムと近似である
ように思われる。「Bio-Bridge」システムは、DNAプロ
ーブに、改変されていない3'−ポリTテイルを付加する
ために、ターミナルデオキシヌクレオチドトランスフェ
ラーゼを使用する。ポリTテイルを有するプローブを、
標的とするDNA配列にハイブリダイズし、次いでビオチ
ン修飾ポリAにハイブリダイズする。
【0006】ヨーロッパ特許出願第204510号は以下のよ
うなDNAハイブリダイゼーション分析を開示する。すな
わち、分析物DNAを、ポリTテイルのようなテイルを有
するプローブ、このプローブのテイルにハイブリダイズ
しそして多数の標識鎖と結合し得る、例えばポリA配列
のような配列を有する増幅鎖と接触させる。
【0007】これら従来のハイブリダイゼーション分析
の主要な課題は、非常に低レベルの分析物を検出するた
めに有用な、十分な特異性および/またはシグナルがな
いことである。
【0008】
【発明の要旨】本発明の主要な目的は、再現性に優れた
シグナルと、再現性に優れたシグナル/ノイズ比と、非
特異的吸着の少ない核酸ハイブリダイゼーションで使用
するための、それ自体で再生可能で、しかも一般のシグ
ナル部分および分析物と低濃度で特異的に結合し、安定
な複合体を形成し得る増幅剤(amplifier)を提供するこ
とにある。
【0009】本発明の他の目的は、B型肝炎ウイルス(H
BV)、N.gonorrhoeaeN.gonorrhoeaeのペニシリンおよ
びテトラサイクリン耐性ならびにChlamydia trachomati
sの改良されたハイブリダイゼーション分析を提供する
ことにある。
【0010】
【発明の構成】本発明の一面は、(a)目的の第1の一本
鎖核酸配列と特異的に結合し得る少なくとも1つの第1
の一本鎖オリゴヌクレオチド単位と、(b)多数の個々の
目的の第2の一本鎖核酸配列と特異的に結合し得る多数
の第2の一本鎖オリゴヌクレオチド単位とを含有する核
酸マルチマーにある。
【0011】本発明の他の一面は、(1)上記マルチマー
を第1のオリゴヌクレオチドの単位で分析物である一本
鎖核酸分析物または分析物に結合したオリゴヌクレオチ
ドにハイブリダイズし、かつ、(2)次いで多数の一本鎖
標識オリゴヌクレオチドを、第2の種々のオリゴヌクレ
オチド単位によってマルチマーにハイブリダイズする核
酸ハイブリダイゼーション分析にある。
【0012】本発明のさらに他の一面は、(a)HBVゲノム
の1部分に相補的なヌクレオチド配列を有する第1のセ
グメントおよび(b)核酸マルチマーのオリゴヌクレオチ
ド単位に相補的なヌクレオチド配列を有する第2のセグ
メントを含むB型肝炎ウイルス(HBV)の溶液相サンドイ
ッチハイブリダイゼーション分析において増幅プローブ
として有用な合成オリゴヌクレオチドにある。
【0013】本発明のさらに他の一面は、(a)HBVゲノム
のセグメントに相補的なヌクレオチド配列を有する第1
のセグメントおよび(b)固相に結合するオリゴヌクレオ
チドに相補的なヌクレオチド配列を有する第2のセグメ
ントを含むHBVの溶液相サンドイッチハイブリダイゼー
ション分析において捕捉プローブとして有用な合成オリ
ゴヌクレオチドにある。
【0014】本発明のさらに他の一面は、(a)N.gonorrh
oeaeピリンDNAのセグメントに相補的なヌクレオチド配
列を有する第1のセグメントおよび(b)核酸マルチマー
のオリゴヌクレオチド単位に相補的なヌクレオチド配列
を有する第2のセグメントを含む、N.gonorrhoeaeの溶
液相サンドイッチハイブリダイゼーション分析において
増幅プローブとして有用な合成オリゴヌクレオチドにあ
る。
【0015】本発明のさらに他の一面は、(a)N.gonorrh
oeaeピリンDNAのセグメントに相補的なヌクレオチド配
列を有する第1のセグメントおよび(b)固相に結合する
オリゴヌクレオチドに相補的なヌクレオチド配列を有す
る第2のセグメントを含む、N.gonorrhoeaeの溶液相サ
ンドイッチハイブリダイゼーション分析において捕捉プ
ローブとして有用な合成オリゴヌクレオチドにある。
【0016】本発明のさらに他の一面は、(a)以下で示
されるN.gonorrhoeaeゲノムクローン:
【0017】
【化8】
【0018】のセグメントに相補的なヌクレオチド配列
を有する第1のセグメント、および(b)核酸マルチマー
のオリゴヌクレオチド単位に相補的なヌクレオチド配列
を有する第2のセグメントを含む、N.gonorrhoeaeの溶
液相サンドイッチハイブリダイゼーション分析において
増幅プローブとして有用な合成オリゴヌクレオチドにあ
る。
【0019】本発明のさらに他の一面は、(a)上記で示
されたN.gonorrhoeaeゲノムクローン、のセグメントに
相補的なヌクレオチド配列を有する第1のセグメントお
よび(b)固相に結合するオリゴヌクレオチドに相補的な
ヌクレオチド配列を有する第2のセグメントを含む、N.
gonorrhoeaeの溶液相サンドイッチハイブリダイゼーシ
ョン分析において捕捉プローブとして有用な合成オリゴ
ヌクレオチドにある。
【0020】本発明のさらに他の一面は、N.gonorrhoea
eDNAを検出するためのDNAプローブであって、該プロー
ブは、上記で示されたN.gonorrhoeaeゲノムクローン、
のいずれかの鎖の全部あるいは一部に相補的なヌクレオ
チド配列を有する。
【0021】本発明のさらに他の一面は、ベーターラク
タマーゼTEM-1遺伝子を有する7.3kbのN.gonorrhoeae
ァミリーのプラスミド、または、(a)該プラスミドまた
は該遺伝子のセグメントに相補的なヌクレオチド配列を
有する第1のセグメントおよび(b)核酸マルチマーのオ
リゴヌクレオチド単位に相補的なヌクレオチド配列を有
する第2のセグメントを含むベーターラクタマーゼTEM-
1遺伝子のサンドイッチハイブリダイゼーション分析に
おいて増幅プローブとして有用な合成オリゴヌクレオチ
ドにある。
【0022】本発明のさらに他の一面は、ベーターラク
タマーゼTEM-1遺伝子を有する7.3kbのN.gonorrhoeae
ァミリーのプラスミド、または、(a)該プラスミドまた
は該遺伝子のセグメントに相補的なヌクレオチド配列を
有する第1のセグメントおよび(b)固相に結合するオリ
ゴヌクレオチドに相補的なヌクレオチド配列を有する第
2のセグメントを含むベーターラクタマーゼTEM-1遺伝
子のサンドイッチハイブリダイゼーション分析において
捕捉プローブとして有用な合成オリゴヌクレオチドにあ
る。
【0023】本発明のさらに他の一面は、(a)tetM遺伝
子のセグメントに相補的なヌクレオチド配列を有する第
1のセグメントおよび(b)固相に結合したオリゴヌクレ
オチドに相補的なヌクレオチド配列を有する第2のセグ
メントを含む、テトラサイクリン耐性生物中のtetM遺伝
子のサンドイッチハイブリダイゼーション分析において
捕捉プローブとして有用な合成オリゴヌクレオチドにあ
る。
【0024】本発明のさらに他の一面は、(a)tetM遺伝
子のセグメントに相補的なヌクレオチド配列を有する第
1のセグメントおよび(b)核酸マルチマーのオリゴヌク
レオチド単位に相補的なヌクレオチド配列を有する第2
のセグメントを含む、テトラサイクリン耐性生物中のte
tM遺伝子のサンドイッチハイブリダイゼーション分析に
おいて増幅プローブとして有用な合成オリゴヌクレオチ
ドにある。
【0025】本発明のさらに他の一面は、(a)Chlamydia
pCHL2プラスミドのセグメントに相補的なヌクレオチド
配列を有する第1のセグメント、および(b)核酸マルチ
マーのオリゴヌクレオチド単位に相補的なヌクレオチド
配列を有する第2のセグメントを含む、Chlamydia trac
homatisの溶液相サンドイッチハイブリダイゼーション
分析において増幅プローブとして有用な合成オリゴヌク
レオチドにある。
【0026】本発明のさらに他の一面は、(a)Chlamydia
pCHL2プラスミドのセグメントに相補的なヌクレオチド
配列を有する第1のセグメントおよび(b)固相に結合し
たオリゴヌクレオチドに相補的なヌクレオチド配列を有
する第2のセグメントを含有する、Chlamydia trachoma
tisの溶液相サンドイッチハイブリダイゼーション分析
において捕捉プローブとして有用な合成オリゴヌクレオ
チドにある。
【0027】本発明のさらに他の一面は、分析物中にお
けるB型肝炎ウイルス(HBV)のDNAを検出するための溶液
サンドイッチDNAハイブリダイゼーション分析法であっ
て、該分析法は以下の工程を包含する: (a)該分析物を、ハイブリダイゼーション条件下で、(i)
該HBVゲノムの保存領域のセグメントに相補的なヌクレ
オチド配列を有する第1のセグメントと、核酸マルチマ
ーのオリゴヌクレオチド単位に相補的なヌクレオチド配
列を有する第2のセグメントとを含有する増幅プローブ
オリゴヌクレオチド、および(ii)該HBVゲノムの保存領
域の別のセグメントに相補的なヌクレオチド配列を有す
る第1のセグメントと、固相に結合したオリゴヌクレオ
チドに相補的なヌクレオチド配列を有する第2のセグメ
ントとを含有する捕捉プローブオリゴヌクレオチドの過
剰量と接触させる工程; (b)ハイブリダイゼーション条件下で、工程(a)の産物
を、該固相に結合した該オリゴヌクレオチドと接触させ
る工程; (c)その後、該固相に結合しない物質を分離する工程; (d)ハイブリダイゼーション条件下で、工程(c)の固相複
合体産物を、(i)該増幅プローブオリゴヌクレオチドの
該第2のセグメントに相補的な少なくとも1つのオリゴ
ヌクレオチド単位、および(ii)標識されたオリゴヌクレ
オチドに相補的な多数の第2のオリゴヌクレオチド単位
を含有する該核酸マルチマーと接触させる工程; (e)結合していないマルチマーを除去する工程; (f)ハイブリダイゼーション条件下で、工程(e)の固相複
合体産物を、該標識されたオリゴヌクレオチドと接触さ
せる工程; (g)結合していない標識されたオリゴヌクレオチドを除
去する工程;および (h)工程(g)の固相複合体産物中における標識の存在を検
出する工程。
【0028】本発明のさらに他の一面は、分析物中にお
けるN.gonorrhoeaeのピリンDNAを検出するための溶液サ
ンドイッチDNAハイブリダイゼーション分析法であっ
て、該分析法は以下の工程を包含する: (a)該分析物を、ハイブリダイゼーション条件下で、(i)
N.gonorrhoeaeのピリンDNAのセグメントに相補的なヌク
レオチド配列を有する第1のセグメントと、核酸マルチ
マーのオリゴヌクレオチド単位に相補的なヌクレオチド
配列を有する第2のセグメントとを含有する増幅プロー
ブオリゴヌクレオチド、および(ii)N.gonorrhoeaeのピ
リンDNAのセグメントに相補的なヌクレオチド配列を有
する第1のセグメントと、固相に結合したオリゴヌクレ
オチドに相補的なヌクレオチド配列を有する第2のセグ
メントとを含有する捕捉プローブオリゴヌクレオチドの
過剰量と接触させる工程; (b)ハイブリダイゼーション条件下で、工程(a)の産物
を、該固相に結合した該オリゴヌクレオチドと接触させ
る工程; (c)その後、該固相に結合しない物質を分離する工程; (d)ハイブリダイゼーション条件下で、工程(c)の固相複
合体産物を、(i)該増幅プローブオリゴヌクレオチドの
該第2のセグメントに相補的な少なくとも1つのオリゴ
ヌクレオチド単位、および(ii)標識されたオリゴヌクレ
オチドに相補的な多数の第2のオリゴヌクレオチド単位
を含有する該核酸マルチマーと接触させる工程; (e)結合していないマルチマーを除去する工程; (f)ハイブリダイゼーション条件下で、工程(e)の固相複
合体産物を、該標識されたオリゴヌクレオチドと接触さ
せる工程; (g)結合していない標識されたオリゴヌクレオチドを除
去する工程;および (h)工程(g)の固相複合体産物中における標識の存在を検
出する工程。
【0029】本発明のさらに他の一面は、分析物中にお
けるN.gonorrhoeaeのピリンDNAを検出するための溶液サ
ンドイッチDNAハイブリダイゼーション分析法であっ
て、該分析法は以下の工程を包含する: (a)該分析物を、ハイブリダイゼーション条件下で、(i)
以下で示されるN.gonorrhoeaeのゲノムクローン:
【0030】
【化9】
【0031】のセグメントに相補的なヌクレオチド配列
を有する第1のセグメントと、核酸マルチマーのオリゴ
ヌクレオチド単位に相補的なヌクレオチド配列を有する
第2のセグメントとを含有する増幅プローブオリゴヌク
レオチド、および(ii)上記に示すN.gonorrhoeaeのゲノ
ムクローン、のセグメントに相補的なヌクレオチド配列
を有する第1のセグメントと、固相に結合したオリゴヌ
クレオチドに相補的なヌクレオチド配列を有する第2の
セグメントとを含有する捕捉プローブオリゴヌクレオチ
ドの過剰量と接触させる工程; (b)ハイブリダイゼーション条件下で、工程(a)の産物
を、該固相に結合した該オリゴヌクレオチドと接触させ
る工程; (c)その後、該固相に結合しない物質を分離する工程; (d)ハイブリダイゼーション条件下で、工程(c)の固相複
合体産物を、(i)該増幅プローブオリゴヌクレオチドの
該第2のセグメントに相補的な少なくとも1つのオリゴ
ヌクレオチド単位、および(ii)標識されたオリゴヌクレ
オチドに相補的な多数の第2のオリゴヌクレオチド単位
を含有する該核酸マルチマーと接触させる工程; (e)結合していないマルチマーを除去する工程; (f)ハイブリダイゼーション条件下で、工程(e)の固相複
合体産物を、該標識されたオリゴヌクレオチドと接触さ
せる工程; (g)結合していない標識されたオリゴヌクレオチドを除
去する工程;および (h)工程(g)の固相複合体産物中における標識の存在を検
出する工程。
【0032】本発明のさらに他の一面は、分析物中のN.
gonorrhoeaeDNAを検出するためのDNAハイブリダイゼー
ション分析であって、ハイブリダイゼーション条件下で
分析物と上記に示すN.gonorrhoeaeゲノムクローン、の
いずれかの鎖の全部又は1部分に相補的なDNAプローブ
とを接触させる工程、および、DNAプローブを含む二本
鎖の存在を検出する工程を包含する、DNAハイブリダイ
ゼーション分析にある。
【0033】本発明のさらに他の一面は、分析物中にお
けるChlamydia trachomatisのDNAを検出するための溶液
サンドイッチDNAハイブリダイゼーション分析法であっ
て、該分析法は以下の工程を包含する: (a)該分析物を、ハイブリダイゼーション条件下で、(i)
Chlamydia trachomatisのpCHL2プラスミドのセグメント
に相補的なヌクレオチド配列を有する第1のセグメント
と、核酸マルチマーのオリゴヌクレオチド単位に相補的
なヌクレオチド配列を有する第2のセグメントとを含有
する増幅プローブオリゴヌクレオチド、および(ii)Chla
mydia trachomatisのpCHL2プラスミドの別のセグメント
に相補的なヌクレオチド配列を有する第1のセグメント
と、固相に結合したオリゴヌクレオチドに相補的なヌク
レオチド配列を含有する第2のセグメントとを有する捕
捉プローブオリゴヌクレオチドの過剰量と接触させる工
程; (b)ハイブリダイゼーション条件下で、工程(a)の産物
を、該固相に結合した該オリゴヌクレオチドと接触させ
る工程; (c)その後、該固相に結合しない物質を分離する工程; (d)ハイブリダイゼーション条件下で、工程(c)の固相複
合体産物を、(i)該増幅プローブオリゴヌクレオチドの
該第2のセグメントに相補的な少なくとも1つのオリゴ
ヌクレオチド単位、および(ii)標識されたオリゴヌクレ
オチドに相補的な多数の第2のオリゴヌクレオチド単位
を含有する該核酸マルチマーと接触させる工程; (e)結合していないマルチマーを除去する工程; (f)ハイブリダイゼーション条件下で、工程(e)の固相複
合体産物を、該標識されたオリゴヌクレオチドと接触さ
せる工程; (g)結合していない標識されたオリゴヌクレオチドを除
去する工程;および (h)工程(g)の固相複合体産物中における標識の存在を検
出する工程。
【0034】本発明のさらに他の一面は、第2の核酸配
列を含む核酸セグメントと、第1の核酸配列を含むが、
該第2の核酸配列は含まない別の核酸セグメントとを含
有する試料中の、該第2の核酸配列を含む該核酸セグメ
ントの一部である該第1の核酸配列を検出するための溶
液サンドイッチ核酸ハイブリダイゼーション分析法であ
って、該分析法は以下の工程を包含する: (a)分析物を、ハイブリダイゼーション条件下で、(i)該
第1の核酸配列または該第2の核酸配列の一方に相補的
な第1のセグメントと、核酸マルチマーのオリゴヌクレ
オチド単位に相補的な第2のセグメントとを含有する増
幅プローブオリゴヌクレオチド、および(ii)該第1の核
酸配列または該第2の核酸配列の他方に相補的な第1の
セグメントと、固相に結合したオリゴヌクレオチドに相
補的な第2のセグメントとを含有する捕捉プローブオリ
ゴヌクレオチドの過剰量と接触させる工程; (b)ハイブリダイゼーション条件下で、工程(a)の産物
を、該固相に結合した該オリゴヌクレオチドと接触させ
る工程; (c)その後、該固相に結合していない物質を分離する工
程; (d)ハイブリダイゼーション条件下で、工程(c)の固相複
合体産物を、(i)該増幅プローブオリゴヌクレオチドの
該第2のセグメントに相補的な少なくとも1つのオリゴ
ヌクレオチド単位および(ii)標識されたオリゴヌクレオ
チドに相補的な多数の第2のオリゴヌクレオチド単位を
有する該核酸マルチマーと接触させる工程;(e)結合し
ていないマルチマーを除去する工程; (f)ハイブリダイゼーション条件下で、工程(e)の固相複
合体産物を、該標識されたオリゴヌクレオチドと接触さ
せる工程; (g)結合していない標識されたオリゴヌクレオチドを除
去する工程;および (h)工程の固相複合体産物中における標識の存在を検出
する工程。
【0035】本発明のさらに他の一面は、分析物中にお
けるβ−ラクタマーゼTEM-1遺伝子を有するN.gonorrhoe
aeファミリーの7.3kbプラスミドまたは該遺伝子を検出
するための溶液サンドイッチDNAハイブリダイゼーショ
ン分析法であって、該分析法は以下の工程を包含する: (a)該分析物を、ハイブリダイゼーション条件下で、(i)
該プラスミドまたは該遺伝子のセグメントに相補的なヌ
クレオチド配列を有する第1のセグメントと、核酸マル
チマーのオリゴヌクレオチド単位に相補的なヌクレオチ
ド配列を有する第2のセグメントとを含有する増幅プロ
ーブオリゴヌクレオチド、および(ii)該プラスミドまた
は該遺伝子の別のセグメントに相補的なヌクレオチド配
列を有する第1のセグメントと、固相に結合したオリゴ
ヌクレオチドに相補的なヌクレオチド配列を有する第2
のセグメントとを含有する捕捉プローブオリゴヌクレオ
チドの過剰量と接触させる工程; (b)ハイブリダイゼーション条件下で、工程(a)の産物
を、該固相に結合した該オリゴヌクレオチドと接触させ
る工程; (c)その後、該固相に結合しない物質を分離する工程; (d)ハイブリダイゼーション条件下で、工程(c)の固相複
合体産物を、(i)該増幅プローブオリゴヌクレオチドの
該第2のセグメントに相補的な少なくとも1つのオリゴ
ヌクレオチド単位、および(ii)標識されたオリゴヌクレ
オチドに相補的な多数の第2のオリゴヌクレオチド単位
を含有する該核酸マルチマーと接触させる工程; (e)結合していないマルチマーを除去する工程; (f)ハイブリダイゼーション条件下で、工程(e)の固相複
合体産物を、該標識されたオリゴヌクレオチドと接触さ
せる工程; (g)結合していない標識されたオリゴヌクレオチドを除
去する工程;および (h)工程(g)の固相複合体産物中における標識の存在を検
出する工程。
【0036】本発明のさらに他の1面は、テトラサイク
リン耐性生物のDNAを含むと思われるtetM遺伝子DNAを検
出するための溶液サンドイッチDNAハイブリダイゼーシ
ョン分析法であって、該分析法は以下の工程を包含す
る: (a)該分析物を、ハイブリダイゼーション条件下で、(i)
該tetM遺伝子のセグメントに相補的なヌクレオチド配列
を有する第1のセグメントと、核酸マルチマーのオリゴ
ヌクレオチド単位に相補的なヌクレオチド配列を有する
第2のセグメントとを含有する増幅プローブオリゴヌク
レオチド、および(ii)該tetM遺伝子の別のセグメントに
相補的なヌクレオチド配列を有する第1のセグメント
と、固相に結合したオリゴヌクレオチドに相補的なヌク
レオチド配列を有する第2のセグメントとを含有する捕
捉プローブオリゴヌクレオチドの過剰量と接触させる工
程; (b)ハイブリダイゼーション条件下で、工程(a)の産物
を、該固相に結合した該オリゴヌクレオチドと接触させ
る工程; (c)その後、該固相に結合しない物質を分離する工程; (d)ハイブリダイゼーション条件下で、工程(c)の固相複
合体産物を、(i)該増幅プローブオリゴヌクレオチドの
該第2のセグメントに相補的な少なくとも1つのオリゴ
ヌクレオチド単位、および(ii)標識されたオリゴヌクレ
オチドに相補的な多数の第2のオリゴヌクレオチド単位
を含有する該核酸マルチマーと接触させる工程; (e)結合していないマルチマーを除去する工程; (f)ハイブリダイゼーション条件下で、工程(e)の固相複
合体産物を、該標識されたオリゴヌクレオチドと接触さ
せる工程; (g)結合していない標識されたオリゴヌクレオチドを除
去する工程;および (h)工程(g)の固相複合体産物中における標識の存在を検
出する工程。
【0037】本発明の核酸マルチマーは、(a)目的の第
1の一本鎖核酸配列と特異的に結合し得る少なくとも1
つの第1の一本鎖オリゴヌクレオチド単位と、(b)目的
の第2の一本鎖核酸配列と特異的に結合し得る多数の第
2の一本鎖オリゴヌクレオチド単位と、を含有する。
【0038】本発明の核酸ハイブリダイゼーション分析
法は以下の工程を包含する:(a)請求項1に記載のマル
チマーを、固相に結合した一本鎖核酸分析物と、あるい
は該分析物に結合した一本鎖オリゴヌクレオチドと、第
1のオリゴヌクレオチド単位を介してハイブリダイズさ
せる工程;(b)結合していないマルチマーを除去する工
程;(c)標識された一本鎖オリゴヌクレオチドを、第2
のオリゴヌクレオチド単位を介して、該マルチマーとハ
イブリダイズさせる工程;(d)結合していない標識され
たオリゴヌクレオチドを除去する工程;および(e)該マ
ルチマーに結合した標識の存在を検出する工程。
【0039】第2の核酸配列を含む核酸セグメントと、
第1の核酸配列を含むが、該第2の核酸配列は含まない
別の核酸セグメントとを含有する試料中の、該第2の核
酸配列を含む該核酸セグメントの一部である該第1の核
酸配列を検出するための本発明の溶液サンドイッチ核酸
ハイブリダイゼーション分析法は以下の工程を包含す
る:(a)分析物を、ハイブリダイゼーション条件下で、
(i)該第1の核酸配列または該第2の核酸配列の一方に
相補的な第1のセグメントと、核酸マルチマーのオリゴ
ヌクレオチド単位に相補的な第2のセグメントとを含有
する増幅プローブオリゴヌクレオチド、および(ii)該第
1の核酸配列または該第2の核酸配列の他方に相補的な
第1のセグメントと、固相に結合したオリゴヌクレオチ
ドに相補的な第2のセグメントとを含有する捕捉プロー
ブオリゴヌクレオチドの過剰量と接触させる工程;(b)
ハイブリダイゼーション条件下で、工程(a)の産物を、
該固相に結合した該オリゴヌクレオチドと接触させる工
程;(c)その後、該固相に結合していない物質を分離す
る工程;(d)ハイブリダイゼーション条件下で、工程(c)
の固相複合体産物を、(i)該増幅プローブオリゴヌクレ
オチドの該第2のセグメントに相補的な少なくとも1つ
のオリゴヌクレオチド単位および(ii)標識されたオリゴ
ヌクレオチドに相補的な多数の第2のオリゴヌクレオチ
ド単位を有する該核酸マルチマーと接触させる工程;
(e)結合していないマルチマーを除去する工程;(f)ハイ
ブリダイゼーション条件下で、工程(e)の固相複合体産
物を、該標識されたオリゴヌクレオチドと接触させる工
程;(g)結合していない標識されたオリゴヌクレオチド
を除去する工程;および(h)工程の固相複合体産物中に
おける標識の存在を検出する工程。
【0040】免疫化学的な分析物に対する本発明の免疫
分析法は以下の工程を包含する:(a)該分析物にリガン
ドを、特異的に、かつ直接的にまたは間接的に結合させ
る工程であって、該リガンドが特許請求の範囲第1項に
記載のマルチマーの第1のオリゴヌクレオチド単位に相
補的な一本鎖オリゴヌクレオチドを有する、工程;(b)
結合していないリガンドを除去する工程;(c)特許請求
の範囲第1項記載のマルチマーを該リガンドにハイブリ
ダイズさせる工程;(d)標識されたオリゴヌクレオチド
を、結合したマルチマーの第2のオリゴヌクレオチド単
位にハイブリダイズさせる工程;(e)結合していない標
識されたオリゴヌクレオチドを除去する工程;および
(f)該結合したマルチマーに結合した標識の存在を検出
する工程。
【0041】B型肝炎ウイルス(HBV)DNAのサンドイッチ
ハイブリダイゼーション分析法における増幅プローブと
して有用な本発明の合成オリゴヌクレオチドは、(a)該H
BVゲノムの保存領域のセグメントに相補的なヌクレオチ
ド配列を有する第1のセグメントと、(b)核酸マルチマ
ーのオリゴヌクレオチド単位に相補的なヌクレオチド配
列を有する第2のセグメントと、を含有する合成ヌクレ
オチド。
【0042】B型肝炎ウイルス(HBV)DNAのサンドイッチ
ハイブリダイゼーション分析法における捕捉プローブと
して有用な本発明の合成オリゴヌクレオチドは、(a)該H
BVゲノムの保存領域のセグメントに相補的なヌクレオチ
ド配列を有する第1のセグメントと、(b)固相に結合し
たオリゴヌクレオチドに相補的なヌクレオチド配列を有
する第2のセグメントと、を含有する。
【0043】N.gonorrhoeaeのサンドイッチハイブリダ
イゼーション分析法における増幅プローブとして有用な
本発明の合成オリゴヌクレオチドは(a)N.gonorrhoeae
ピリンDNAのセグメントに相補的なヌクレオチド配列を
有する第1のセグメントと、(b)核酸マルチマーのオリ
ゴヌクレオチド単位に相補的なヌクレオチド配列を有す
る第2のセグメントと、を含有する。
【0044】N.gonorrhoeaeのサンドイッチハイブリダ
イゼーション分析法における捕捉プローブとして有用な
本発明の合成オリゴヌクレオチドは、(a)N.gonorrhoeae
のピリンDNAのセグメントに相補的なヌクレオチド配列
を有する第1のセグメントと、(b)固相に結合したオリ
ゴヌクレオチドに相補的なヌクレオチド配列を有する第
2のセグメントと、を含有する。
【0045】チドは、(a)該tetM遺伝子のセグメントに
相補的なヌクレオチド配列を有する第1のセグメント
と、(b)該酸マルチマーのオリゴヌクレオチド単位に相
補的なヌクレオチド配列を有する第2のセグメントと、
を含有する。
【0046】Chlamydia trachomatisのサンドイッチハ
イブリダイゼーション分析法における増幅プローブとし
て有用な本発明の合成オリゴヌクレオチドでは、(a)該C
hlamydia trachomatisのpCHL2プラスミドのセグメント
に相補的なヌクレオチド配列を有する第1のセグメント
と、(b)核酸マルチマーのオリゴヌクレオチド単位に相
補的なヌクレオチド配列を有する第2のセグメントと、
を含有する。
【0047】Chlamydia trachomatisのサンドイッチハ
イブリダイゼーション分析法における捕捉プローブとし
て有用な本発明の合成オリゴヌクレオチドは、(a)該Chl
amydia trachomatisのpCHL2プラスミドのセグメントに
相補的なヌクレオチド配列を有する第1のセグメント
と、(b)固相に結合したオリゴヌクレオチドに相補的な
ヌクレオチド配列を有する第2のセグメントと、を含有
する合成ヌクレオチドである。
【0048】N.gonorrhoeaeのDNAを検出するための本発
明のDNAプローブは、図22に示される該N.gonorrhoeae
ゲノムクローンのいずれかの鎖の全体または一部に相補
的なヌクレオチド配列を有する、DNAプローブである。
【0049】分析物中におけるN.gonorrhoeaeのピリンD
NAを検出するための本発明の溶液サンドイッチDNAハイ
ブリダイゼーション分析法は、以下の工程を包含する:
(a)該分析物を、ハイブリダイゼーション条件下で、(i)
N.gonorrhoeaeのピリンDNAのセグメントに相補的なヌク
レオチド配列を有する第1のセグメントと、核酸マルチ
マーのオリゴヌクレオチド単位に相補的なヌクレオチド
配列を有する第2のセグメントとを含有する増幅プロー
ブオリゴヌクレオチド、および(ii)N.gonorrhoeaeのピ
リンDNAのセグメントに相補的なヌクレオチド配列を有
する第1のセグメントと、固相に結合したオリゴヌクレ
オチドに相補的なヌクレオチド配列を有する第2のセグ
メントとを含有する捕捉プローブオリゴヌクレオチドの
過剰量と接触させる工程;(b)ハイブリダイゼーション
条件下で、工程(a)の産物を、該固相に結合した該オリ
ゴヌクレオチドと接触させる工程;(c)その後、該固相
に結合しない物質を分離する工程;(d)ハイブリダイゼ
ーション条件下で、工程(c)の固相複合体産物を、(i)該
増幅プローブオリゴヌクレオチドの該第2のセグメント
に相補的な少なくとも1つのオリゴヌクレオチド単位、
および(ii)標識されたオリゴヌクレオチドに相補的な多
数の第2のオリゴヌクレオチド単位を含有する該核酸マ
ルチマーと接触させる工程;(e)結合していないマルチ
マーを除去する工程;(f)ハイブリダイゼーション条件
下で、工程(e)の固相複合体産物を、該標識されたオリ
ゴヌクレオチドと接触させる工程;(g)結合していない
標識されたオリゴヌクレオチドを除去する工程;および
(h)工程(g)の固相複合体産物中における標識の存在を検
出する工程。
【0050】分析物中におけるN.gonorrhoeaeのピリンD
NAを検出するための本発明の溶液サンドイッチDNAハイ
ブリダイゼーション分析法は、以下の工程を包含する:
(a)該分析物を、ハイブリダイゼーション条件下で、(i)
図22に示されるN.gonorrhoeaeのゲノムク
ローンのセグメントに相補的なヌクレオチド配列を有す
る第1のセグメントと、核酸マルチマーのオリゴヌクレ
オチド単位に相補的なヌクレオチド配列を有する第2の
セグメントとを含有する増幅プローブオリゴヌクレオチ
ド、および(ii)図22に示されるN.gonorrhoeaeのゲ
ノムクローンのセグメントに相補的なヌクレオチド配列
を有する第1のセグメントと、固相に結合したオリゴヌ
クレオチドに相補的なヌクレオチド配列を有する第2の
セグメントとを含有する捕捉プローブオリゴヌクレオチ
ドの過剰量と接触させる工程;(b)ハイブリダイゼーシ
ョン条件下で、工程(a)の産物を、該固相に結合した該
オリゴヌクレオチドと接触させる工程;(c)その後、該
固相に結合しない物質を分離する工程;(d)ハイブリダ
イゼーション条件下で、工程(c)の固相複合体産物を、
(i)該増幅プローブオリゴヌクレオチドの該第2のセグ
メントに相補的な少なくとも1つのオリゴヌクレオチド
単位、および(ii)標識されたオリゴヌクレオチドに相補
的な多数の第2のオリゴヌクレオチド単位を含有する該
核酸マルチマーと接触させる工程;(e)結合していない
マルチマーを除去する工程;(f)ハイブリダイゼーショ
ン条件下で、工程(e)の固相複合体産物を、該標識され
たオリゴヌクレオチドと接触させる工程;(g)結合して
いない標識されたオリゴヌクレオチドを除去する工程;
および(h)工程(g)の固相複合体産物中における標識の存
在を検出する工程。
【0051】分析物中におけるβ−ラクタマーゼTEM-1
遺伝子を有するN.gonorrhoeaeファミリーの7.3kbプラス
ミドまたは該遺伝子を検出するための本発明の溶液サン
ドイッチDNAハイブリダイゼーション分析法は、以下の
工程を包含する:(a)該分析物を、ハイブリダイゼーシ
ョン条件下で、(i)該プラスミドまたは該遺伝子のセグ
メントに相補的なヌクレオチド配列を有する第1のセグ
メントと、核酸マルチマーのオリゴヌクレオチド単位に
相補的なヌクレオチド配列を有する第2のセグメントと
を含有する増幅プローブオリゴヌクレオチド、および(i
i)該プラスミドまたは該遺伝子の別のセグメントに相補
的なヌクレオチド配列を有する第1のセグメントと、固
相に結合したオリゴヌクレオチドに相補的なヌクレオチ
ド配列を有する第2のセグメントとを含有する捕捉プロ
ーブオリゴヌクレオチドの過剰量と接触させる工程;
(b)ハイブリダイゼーション条件下で、工程(a)の産物
を、該固相に結合した該オリゴヌクレオチドと接触させ
る工程;(c)その後、該固相に結合しない物質を分離す
る工程;(d)ハイブリダイゼーション条件下で、工程(c)
の固相複合体産物を、(i)該増幅プローブオリゴヌクレ
オチドの該第2のセグメントに相補的な少なくとも1つ
のオリゴヌクレオチド単位、および(ii)標識されたオリ
ゴヌクレオチドに相補的な多数の第2のオリゴヌクレオ
チド単位を含有する該核酸マルチマーと接触させる工
程;(e)結合していないマルチマーを除去する工程;(f)
ハイブリダイゼーション条件下で、工程(e)の固相複合
体産物を、該標識されたオリゴヌクレオチドと接触させ
る工程;(g)結合していない標識されたオリゴヌクレオ
チドを除去する工程;および(h)工程(g)の固相複合体産
物中における標識の存在を検出する工程。
【0052】分析物中におけるB型肝炎ウイルス(HBV)
のDNAを検出するための本発明溶液サンドイッチDNAハイ
ブリダイゼーション分析法は、以下の工程を包含する:
(a)該分析物を、ハイブリダイゼーション条件下で、(i)
該HBVゲノムの保存領域のセグメントに相補的なヌクレ
オチド配列を有する第1のセグメントと、核酸マルチマ
ーのオリゴヌクレオチド単位に相補的なヌクレオチド配
列を有する第2のセグメントとを含有する増幅プローブ
オリゴヌクレオチド、および(ii)該HBVゲノムの保存領
域の別のセグメントに相補的なヌクレオチド配列を有す
る第1のセグメントと、固相に結合したオリゴヌクレオ
チドに相補的なヌクレオチド配列を有する第2のセグメ
ントとを含有する捕捉プローブオリゴヌクレオチドの過
剰量と接触させる工程;(b)ハイブリダイゼーション条
件下で、工程(a)の産物を、該固相に結合した該オリゴ
ヌクレオチドと接触させる工程;(c)その後、該固相に
結合しない物質を分離する工程;(d)ハイブリダイゼー
ション条件下で、工程(c)の固相複合体産物を、(i)該増
幅プローブオリゴヌクレオチドの該第2のセグメントに
相補的な少なくとも1つのオリゴヌクレオチド単位、お
よび(ii)標識されたオリゴヌクレオチドに相補的な多数
の第2のオリゴヌクレオチド単位を含有する該核酸マル
チマーと接触させる工程;(e)結合していないマルチマ
ーを除去する工程;(f)ハイブリダイゼーション条件下
で、工程(e)の固相複合体産物を、該標識されたオリゴ
ヌクレオチドと接触させる工程;(g)結合していない標
識されたオリゴヌクレオチドを除去する工程;および
(h)工程(g)の固相複合体産物中における標識の存在を検
出する工程。
【0053】分析物中におけるChlamydia trachomatis
のDNAを検出するための本発明溶液サンドイッチDNAハイ
ブリダイゼーション分析法は、以下の工程を包含する:
(a)該分析物を、ハイブリダイゼーション条件下で、(i)
Chlamydia trachomatisのpCHL2プラスミドのセグメント
に相補的なヌクレオチド配列を有する第1のセグメント
と、核酸マルチマーのオリゴヌクレオチド単位に相補的
なヌクレオチド配列を有する第2のセグメントとを含有
する増幅プローブオリゴヌクレオチド、および(ii)Chla
mydia trachomatisのpCHL2プラスミドの別のセグメント
に相補的なヌクレオチド配列を有する第1のセグメント
と、固相に結合したオリゴヌクレオチドに相補的なヌク
レオチド配列を含有する第2のセグメントとを有する捕
捉プローブオリゴヌクレオチドの過剰量と接触させる工
程;(b)ハイブリダイゼーション条件下で、工程(a)の産
物を、該固相に結合した該オリゴヌクレオチドと接触さ
せる工程;(c)その後、該固相に結合しない物質を分離
する工程;(d)ハイブリダイゼーション条件下で、工程
(c)の固相複合体産物を、(i)該増幅プローブオリゴヌク
レオチドの該第2のセグメントに相補的な少なくとも1
つのオリゴヌクレオチド単位、および(ii)標識されたオ
リゴヌクレオチドに相補的な多数の第2のオリゴヌクレ
オチド単位を含有する該核酸マルチマーと接触させる工
程;(e)結合していないマルチマーを除去する工程;(f)
ハイブリダイゼーション条件下で、工程(e)の固相複合
体産物を、該標識されたオリゴヌクレオチドと接触させ
る工程;(g)結合していない標識されたオリゴヌクレオ
チドを除去する工程;および(h)工程(g)の固相複合体産
物中における標識の存在を検出する工程。
【0054】テトラサイクリン耐性生物のDNAを含むと
思われるtetM遺伝子DNAを検出するための本発明の溶液
サンドイッチDNAハイブリダイゼーション分析法は、以
下の工程を包含する:(a)該分析物を、ハイブリダイゼ
ーション条件下で、(i)該tetM遺伝子のセグメントに相
補的なヌクレオチド配列を有する第1のセグメントと、
核酸マルチマーのオリゴヌクレオチド単位に相補的なヌ
クレオチド配列を有する第2のセグメントとを含有する
増幅プローブオリゴヌクレオチド、および(ii)該tetM遺
伝子の別のセグメントに相補的なヌクレオチド配列を有
する第1のセグメントと、固相に結合したオリゴヌクレ
オチドに相補的なヌクレオチド配列を有する第2のセグ
メントとを含有する捕捉プローブオリゴヌクレオチドの
過剰量と接触させる工程;(b)ハイブリダイゼーション
条件下で、工程(a)の産物を、該固相に結合した該オリ
ゴヌクレオチドと接触させる工程;(c)その後、該固相
に結合しない物質を分離する工程;(d)ハイブリダイゼ
ーション条件下で、工程(c)の固相複合体産物を、(i)該
増幅プローブオリゴヌクレオチドの該第2のセグメント
に相補的な少なくとも1つのオリゴヌクレオチド単位、
および(ii)標識されたオリゴヌクレオチドに相補的な多
数の第2のオリゴヌクレオチド単位を含有する該核酸マ
ルチマーと接触させる工程;(e)結合していないマルチ
マーを除去する工程;(f)ハイブリダイゼーション条件
下で、工程(e)の固相複合体産物を、該標識されたオリ
ゴヌクレオチドと接触させる工程;(g)結合していない
標識されたオリゴヌクレオチドを除去する工程;および
(h)工程(g)の固相複合体産物中における標識の存在を検
出する工程。
【0055】分析物中におけるN. gonorrhoeaeのDNAを
検出するための本発明のDNAハイブリダイゼーション分
析法は、該分析物を、ハイブリダイゼーション条件下
で、図22に示されるN. gonorrhoeaeのゲノムクローンの
いずれかの鎖の全体または一部に相補的なDNAプローブ
と接触させる工程と、該DNAプローブを含む二本鎖の存
在を検出する工程と、を包含する。
【0056】(マルチマーの説明)本発明の核酸マルチマ
ーは、同一の一本鎖オリゴヌクレオチド単位または異な
る一本鎖オリゴヌクレオチド単位の繰返しからなる直鎖
状のまたは分枝状のポリマーである。少なくとも該単位
のうちの1つは、対象となる第1の一本鎖ヌクレオチド
配列、代表的には分析物または分析物に結合したオリゴ
ヌクレオチドに特異的に結合しうるような配列、長さ、
および組成を有する。このような特異性と安定性を得る
ために、この単位は、通常、長さ15〜30ヌクレオチドで
あり、GC含量は40〜60%である。
【0057】このような単位の他に、このマルチマーは
対象となる第2の一本鎖ヌクレオチド、代表的には標識
されたオリゴヌクレオチドまたは他のマルチマーと特異
的かつ安定にハイブリダイゼーションし得る種々の単位
を含む。これらの単位も、通常15〜30ヌクレオチド長で
あり、GC含量は40〜60%である。特定のマルチマーを他
のマルチマーとハイブリダイズさせることを意図する場
合、第1および第2のオリゴヌクレオチド単位は、異種
のものである(異なるものである)。
【0058】マルチマー中のオリゴヌクレオチド単位の
合計数は、一般的に3〜50であり、さらに一般的には10
〜20である。対象となるヌクレオチド配列にハイブリダ
イズする単位が、標識オリゴヌクレオチドにハイブリダ
イズする単位とは異なるマルチマーにおいては、後者の
単位の前者の単位に対する比は一般的に2:1〜30:
1、さらに一般的には5:1〜20:1であって、好まし
くは10:1〜15:1である。
【0059】マルチマーのオリゴヌクレオチド単位は、
RNA、DNA修飾された核酸またはそれらの組合せにより構
築され得る。
【0060】マルチマーのオリゴヌクレオチド単位は、
ホスホジエステル結合を通して、または、核酸、アミノ
酸、炭化水素またはポリオール架橋等の結合を介して、
または、核酸あるいは修飾した核酸鎖を架橋し得る他の
架橋剤を介して、相互に直接共有的に結合し得る。結合
の部位は、単位の末端(通常の3'-5'方向でまたはランダ
ムな方向で)および/または1つ以上の鎖中の内部ヌク
レオチドである。直鎖状のマルチマーにおいては、個々
の単位は、末端どうしで連結し直鎖状のポリマーを形成
する。
【0061】分枝マルチマーの一形態では、3つ以上の
オリゴヌクレオチド単位が起点から広がり、分枝構造を
形成する。起点は、少なくとも3つの単位が共有的に結
合し得る、他のオリゴヌクレオチド単位または多機能分
子であり得る。他の形態では、1個以上のペンダントオ
リゴヌクレオチド単位を有するオリゴヌクレオチド単位
骨格がある。これらの後者の形態のマルチマーは構造的
に「フォーク状」または「くし状」またはフォークとく
しの両方を組み合わせたような形状である。ペンダント
単位は、通常、修飾された核酸またはオリゴヌクレオチ
ドが複合体化するかまたは結合し得る適切な官能基をも
つ他の有機部分に由来する。
【0062】マルチマーは、全体的に直鎖状か、全体的
に分枝しているかまたは直鎖状部分と分枝した部分の組
み合わせであり得る。好ましくは、マルチマーの中には
少なくとも2つの分枝点があり、さらに好ましくは、少
なくとも3つ、好ましくは5〜10個ある。マルチマーは
1つ以上の二本鎖配列の断片を含み得る。
【0063】(マルチマーの合成)マルチマーは、クロー
ニング(もし直鎖状ならば)、酵素的構築、または化学的
架橋法、直接的な化学合成またはそれらの組合わせによ
って調製し得る。クローニングによって調製した直鎖状
のマルチマーの場合、完全なマルチマーまたはその断片
をコードしている核酸配列は、従来のクローニングの手
法により、一本鎖または二本鎖の形状で作成し得る。二
重鎖の形状で作成されたときは、マルチマー/断片は、
結局変性されて一本鎖マルチマー/断片を提供する。マ
ルチマーは、M13のような従来の一本鎖ファージベクタ
ーを用いて一本鎖の形状でクローン化され得る。断片
は、酵素的にまたは化学的に連結されてマルチマーを形
成し得る。 酵素的に構築された場合、個々の単位は場
合によって、T4DNAまたはRNAリガーゼのようなリガーゼ
で連結される。化学的な架橋により調製された場合、個
々の単位は、連結部位を提供する官能基を持つように誘
導体化された一つ以上の核酸を用いて合成されるか、ま
たはオリゴヌクレオチドを合成した後に連結部位を提供
するように誘導される。化学的架橋の好適な手法は、本
明細書で参照によって援用される、1986年12月23日に出
願された、本出願人による同時係属出願中の米国特許出
願第945,876号に記載されているように、N4部位が修飾
されたシトシン塩基をヌクレオチドに取り込むことであ
る。
【0064】直接化学合成で調製された場合、誘導体化
された核酸または官能基がブロックされている同等の多
機能分子を含むオリゴヌクレオチドが、従来のオリゴヌ
クレオチド合成手法により作成される。官能基は脱ブロ
ック化され、オリゴヌクレオチド単位を脱ブロック部位
から合成する。
【0065】マルチマー中で分枝点を作成するのに用い
られる分子の一般的構造を以下の式(1)に示す:
【0066】
【化10】
【0067】ここで、Rは有機部分、好ましくは核酸で
あり、R1は合成核酸が固相から遊離せず、かつ環外窒素
またはリン酸保護基が脱離しない条件下で除去し得る、
ヒドロキシル保護基であり、Xは保護されたホスホルア
ミミダイト、ホスホネイトまたはリン酸基のような核酸
合成を容易にする含リン基であり、Yはアミノ基、ヒド
ロキシル基、スルヒドリル基または保護されたリン酸の
ような求核基由来の基であり、R2はR1またはR1に影響を
与えることなく水素と置換され得るブロック基または保
護基である。2股の、または「フォーク状」の分枝を作
成するの用いられる分子中では、R1とR2は同一で、「く
し状」の分枝を作成するのに用いられる分子中では、R2
はR1の脱ブロック化試薬の存在下で安定なブロック基で
ある。
【0068】図3は、「くし状」の分枝、「フォーク
状」分枝またはそれらの組み合せを有するマルチマーを
合成するために用いられる手法を図式的に説明する図で
ある。図3のAは、自動ホスホルアミダイト法(Warner
ら、DNA (1984) 3:401)のような直鎖状オヌクレオチド
を調製するための、従来のオリゴヌクレオチド合成法を
図示する。黒のブロックは固体支持体を表しており、N
はヌクレオチドおよびP-N-OR1(R1は下記R1と同等であ
る)であって、適切な保護基を有する従来のヌクレオチ
ド誘導体である。図3のBは、くし状マルチマーを作成
するための手法を示す。
【0069】下記の式で示される化合物は、以下の式
(2)の修飾された塩基を示す:
【0070】
【化11】
【0071】所望の大きさと配列のオリゴマー単位は、
合成され支持体上に残される。次いで、1つ以上のN4
飾シトシン塩基が上記の自動化された手法によって鎖中
に取り込まれる。
【0072】好ましくは、修飾塩基は以下の構造式を有
する:
【0073】
【化12】
【0074】ここで、Zは-O-、-NH-、-S-、PO4=、およ
び−OCOO−のような求核試薬であり、R1は一般に塩基安
定性かつ酸感受性のジメトキシトリチル(DMT)またはピ
キシルのようなブロック基または保護基であり、R2は、
水素またはメチルであり、R3は以下の式で表されるよう
な、R1に影響を与えることなく除去され水素と置換され
得るブロック基または保護基であり:
【0075】
【化13】
【0076】R5は化学合成(例えば、ホスホジエステ
ル、ホスホトリエステル等)の間にオリゴヌクレオチド
鎖の5’の位置にヌクレオチドを付加し得るホスホルア
ミダイトまたは他のリン誘導体であり、R6はメチル、水
素、I、Br、Fであり、Xは1〜8の整数である。1個以
上の修飾塩基が取り込まれるとき、好ましくは鎖中で中
間塩基が間に置かれ、最も好ましくは-TT-ダイマーが間
に置かれる。別のオリゴヌクレオチド単位が骨格に取り
込まれ得、さらに別の修飾塩基が骨格に取り込まれる。
【0077】次いで、N4部位の求核基は、脱保護化され
(R3が除去される)、そこから別のオリゴヌクレオチド単
位が自動化手法により作成される。鎖末端の残基R1基を
除去し、分枝した「くし状」マルチマーが支持体から切
断される。
【0078】図4のCは、「フォーク状」のマルチマー
作成のための一般的手法を図示する。所望の大きさと配
列のオリゴマー単位が、再度、従来手法により合成され
支持体上に残る。ブロックされたホスホルアミダイトの
ような、ブロックされた二官能性の含リン官能基(C部分
ではXPと表す)が、次いで、自動化手法で鎖中に取り込
まれる。好適な二官能性の含リン官能基は次のブロック
化されたホスホルアミダイトである:
【0079】
【化14】
【0080】ここでRは上記ヒドロキシル保護基、iPrは
イソプロピル、R1はメチルまたはベーターシアノエチル
である。最も好適なRはDMTでそしてR1はベーターシアノ
エチルである。あるいは、R1=R2(例えばDMT)である、N
4部位が修飾されたシトシン塩基を用い得る。
【0081】次いで2つの保護基を除去し、自動化手法
により別のオリゴヌクレオチド単位がその部分から作成
される。残基R1基を除去し、そして2股のマルチマーを
支持体から切断する。
【0082】図5および図6は、2つのまたはそれ以上
の2股マルチマー、「くし状」マルチマーまたはそれら
の組み合わせが、酵素的または化学的にスプライスされ
る手法を図示する。一般に2股および/または「くし
状」のマルチマーは上記のように調製され支持体から除
去される。次いで、上記の酵素的または化学的結合手法
を用いて溶液中で結合される。
【0083】図7は、多重「くし状」マルチマーを合成
するための手法を示している。この手法は、図3のBで
示した手法の改変であり、独立の側鎖中への修飾塩基の
取り込み、およびそこからの第2のオリゴヌクレオチド
側鎖の作成を包含する。
【0084】適切な開裂し得るリンカー分子を、マルチ
マーの構造を分析するためにまたは所定の断片(標識オ
リゴヌクレオチドに結合するマルチマーの部分のよう
な)を放出するための手段として、所定の部位でマルチ
マーに取り込む。マルチマー合成および精製に続いて、
これらのリンカーを、マルチマーヌクレオチド構造の付
加的な分解がない状態で特異的に開裂し得る。
【0085】リンカー分子の好ましいタイプは、1、2-ジ
オール基(過ヨウ素酸で選択的に切断され得る)および保
護されたヒドロキシル基と標準ホスホルアミダイト化学
プロトコルによって任意のDNA断片にリンカーが取り込
まれるように設計された。このようなリンカーの好まし
い実施態様は以下の化合物である:
【0086】
【化15】
【0087】ここで、DMTおよびiPrは先に定義した通り
である。DNT断片への取り込みおよび完全な脱保護化後
は、リンカーを含む断片は以下に示す構造を有する。
【0088】
【化16】
【0089】ここで、DNA1およびDNA2は、同一または異
なるDNAの副断片を表す。この断片と過ヨウ素酸ナトリ
ウムとの反応により断片は開裂され、以下に示す副断片
となる。
【0090】
【化17】
【0091】あるいは、1,2-ジオール基は、ヒドロキシ
ルアミンに対して感受性の結合または塩基に対して感受
性のスルホン結合、またはチオールに対して感受性のジ
スフィド結合を含むリンカー基と置換され得る。このよ
うなリンカー基は、他の物にタンパク質を結合するのに
用いられる、従来の架橋剤由来であり得る。同様にDMT
以外の保護基も使用され得る。
【0092】(ハイブリダイゼーション分析)核酸ハイブ
リダイゼーション分析において、本発明のマルチマー
は、核酸分析物、または該分析物に結合した一本鎖オリ
ゴヌクレオチドに結合する。このマルチマーは、標識さ
れたオリゴヌクレオチドとの結合に有効な比較的多数の
オリゴヌクレオチド単位を含有するので、従来の方法に
比べより多くの標識基が分析物に結合し得る。多数の標
識基が、検出可能な分析物の閾値レベルを減少させ、特
定の例では、サブアトモル(10-18モル)のレベルにまで
減少する。
【0093】マルチマーは、本質的に、既知の任意の核
酸ハイブリダイゼーション形式に使用され得る。例え
ば、分析物が固相に直接的に結合する方法、または、サ
ンドイッチハイブリダイゼーション法(分析物がオリゴ
ヌクレオチドに結合し、次に、それが固相に結合す
る)。特に、1985年12月11日に出願された係属中の特許
出願第807,624号に開示された溶液相サンドイッチハイ
ブリダイゼーション分析法に有用である。
【0094】溶液相サンドイッチハイブリダイゼーショ
ン分析における捕捉工程では、増幅剤が以下のように用
いられる。一本鎖の核酸分析物を、過剰の2種類の1本
鎖核酸プローブ(またはプローブセット)を用いたハイブ
リダイゼーション条件下でインキュベートする。そのプ
ローブは、(i)分析物に相補的な第1の結合配列および
固相に結合する1本鎖オリゴヌクレオチドに相補的な第
2の結合配列を持つ捕捉プローブ、および(ii)分析物に
相補的な第1の結合配列および増幅マルチマーのオリゴ
ヌクレオチド単位に相補的な第2の結合配列を有する増
幅プローブである。増幅プローブを用いることにより、
マルチマーは、「普遍的な」試薬となるように設計され
得、そして異なるマルチマーを各々の分析物に対して作
成する必要がない。
【0095】得られた生産物は、その第1の結合配列に
より分析物にハイブリダイズした2種類のプローブの3
成分核酸複合体であり、その第1結合配列により分析物
にハイブリダイズする。プローブの第2の結合配列は、
分析物に相補的でないため1本鎖テイルとして残る。各
々のタイプの多重のプローブが使用され得る。
【0096】この複合体を次いで1本鎖オリゴヌクレオ
チドが結合した固相へハイブリダイゼーション条件下で
加える。この1本鎖オリゴヌクレオチドは、捕捉プロー
ブの第2の結合配列に相補的である。得られた生成物
は、固相に結合したオリゴヌクレオチドと捕捉プローブ
の第2の結合配列とによって形成される、2本鎖を介し
て固相に結合した複合体を含有する。次に、複合体が結
合した固相を結合していない物質から分離する。
【0097】次いで、マルチマーを、その複合体の増幅
プローブが利用し得る第2の結合配列に、マルチマーが
ハイブリダイズできるようなハイブリダイゼーション条
件下で、固相−分析物−プローブ複合体に加える。得ら
れた固相複合体を、未結合のマルチマーから洗浄によっ
て分離する。次いで、標識されたオリゴヌクレオチド
を、そのマルチマーの相補的なオリゴヌクレオチド単位
にそれがハイブリダイズできるような条件下で加える。
次いで、得られた固相標識核酸複合体を、洗浄して未結
合の標識オリゴヌクレオチドを除去し、それによって過
剰の標識オリゴヌクレオチドから分離し測定する。
【0098】分析では、1種類以上のマルチマーの使用
により増幅を多重化し得る。そのような例では、第1の
マルチマーを増幅プローブおよび第2のマルチマーに結
合するよう設計し、そして第2のマルチマーを第1のマ
ルチマーおよび標識オリゴヌクレオチドに結合するよう
に設計する。任意の数のマルチマーが、このような方法
によって直列に結合しさらに大きな増幅が達成され得
る。
【0099】核酸分析物は、種々の起源由来であり得
る。例えば生物由来液体または固体、食物、環境物質な
どであり得、そして例えばプロティナーゼK/SDS、カオ
トロピック塩などの種々の手段によってハイブリダイゼ
ーション分析に調製され得る。さらに、核酸分析物の平
均サイズを、例えば、制限酵素、音波破砕、化学分解
(例えば金属イオンを使用する)などの酵素的、物理的ま
たは化学的手段によって減少するのが有利であり得る。
断片は、0.1kb程度に小さくあり得、通常、少なくとも
約0.5kb、そして1kbまたはそれ以上であり得る。分析
物配列は分析に供するため一本鎖の形態で供給される。
配列が天然に一本鎖形態で存在する場合は変性を必要と
しない。しかし、配列が2本鎖形態で存在する場合に
は、その配列を変性する。変性は、アルカリ、一般的に
約0.05から0.2Mの水酸化物、ホルムアミド、塩、熱また
はそれらの組合せのような種々の手法により行われ得
る。
【0100】分析物配列に相補的な、捕捉プローブおよ
び増幅プローブの第1の結合配列は、それぞれ、少なく
とも15ヌクレオチド(nt)、通常、少なくとも25utであ
り、そして約5kbを超えず、通常、約1kbを超えず、好
ましくは約100utを超えない。それらは、代表的には約3
0utである。それらは、通常、分析物の異なる配列に結
合するよう選択される。第1の結合配列は、種々の状況
を考慮して選択され得る。分析物の性質に依存して、共
通配列、多型性、特定の表現型または遺伝型、特定の株
などに関係する配列に興味がもたれ得る。
【0101】増幅物と捕捉プローブの第1の結合配列の
適切な選抜し、それらは、特定の遺伝子または異なった
核酸分子の一部として存在する、他の配列を包含する特
定の核酸分子を同定するのに使用され得る。目的の核酸
分子を、ある配列を含む他の分子から識別するために、
プローブの1つを与えられた配列と相補的に作成する一
方、他のプローブを、その分子の別の配列に相補的であ
るように作成する。ここで、他の配列はその分子に独特
である(つまり、その与えられた配列を含む他の分子中
には存在しない)。このような手法は、後述の実施例中
に記載されているTMT-1NH分析により例示される。
【0102】捕捉プローブと増幅プローブの第2の結合
配列とを、固相に結合したオリゴヌクレオチドとマルチ
マーのオリゴヌクレオチド単位とをそれぞれに相補的で
あるように選択し、そして試料/分析物中の内因性の配
列と対抗しないように選択する。第2の結合配列は、第
1の結合配列に隣接することがあり、あるいは中間の非
相補的配列によりそこから間隔を置くこともあり得る。
プローブは、必要に応じて他の非相補的な配列を含有し
得る。これらの非相補的配列により結合配列の結合を妨
げたり、あるいは、非特異的結合を起こしてはならな
い。
【0103】捕捉プローブおよび増幅プローブはオリゴ
ヌクレオチド合成法またはクローニングにより、好まし
くは前者によって調製され得る。
【0104】結合配列は、ホモ二重鎖を供給する完全な
相補性を有する必要がないことが理解される。多くの場
合において、ヘテロ二重鎖は、約10%より少ない塩基が
適合しないような場合に、5またはそれ以上のヌクレオ
チドの環状構造を無視すれば、十分である。従って、本
明細書で使用される用語「相補的」は、安定な二重鎖構
造を供給するのに充分な相補性の程度を意味する。
【0105】分析に使用される固相は、微粒子状または
任意の種々の容器の固体壁表面であり得る。例えば、遠
心分離管、カラム、マイクロタイタープレトのウェル、
濾紙、チューブなどであり得る。粒子が使用される場合
には、それらは、好ましくは、約0.4から200ミクロン、
通常、約0.8から4.0ミクロンの範囲のサイズである。そ
の粒子はラテックスまたはガラスのような都合のよい材
料のいずれであってもよい。マイクロタイターブレート
は好適な固体表面である。捕捉プローブの第2の結合配
列に相補的なオリゴヌクレオチドは、既存の手法により
官能基を介して固相表面に安定に結合され得る。
【0106】捕捉プローブの第2の結合配列および固相
に結合したオリゴヌクレオチドを、適切なリガンドリセ
プター対と置き換えられ得ることが理解される。上記リ
ガンドリセプターの対は、捕捉プローブの第1の結合配
列に結合して、固相と安定な結合を形成する。そのよう
な対の例としては、ビオチン/アビジン、チロキシン/
チロキシン結合グロブリン、抗原/抗体、炭水化物/レ
クチンなどがある。
【0107】標識されたオリゴヌクレオチドは、マルチ
マーの第2のオリゴヌクレオチド単位に相補的な配列を
有する。標識されたオリゴヌクレオチドは、1またはそ
れ以上の分子(標識)を含み、その標識は、直接的にもし
くは間接的に検出し得るシグナルを与える。その標識は
相補配列の個々の構成単位に結合され得、あるいは多数
の標識を有する末端構成単位としてまたは末端テイルと
して存在し得る。その配列に結合する標識を与えるため
の様々な方法が文献で報告されている。例えば、以下の
文献を参照されたい:LearyらProc Natl Acod Sci USA
(1983)80:4045;RenzおよびKurz, Nucl Acids Res(1984)
12:3435; RichardsonおよびGumport, Nucl Acids Res(1
983)11:6167; Smithら、Nucl Acids Res(1985)13:2399;
MeinkothおよびWahl, Anal Biochem(1984)138:267。
【0108】その標識は、共有結合的に、あるいは非共
有結合的にその相補配列に結合され得る。使用され得る
標識は、放射性核種、蛍光剤、化学発光剤、染色剤、酵
素、酵素基質、酵素補因子、酵素阻害剤、酵素サブユニ
ット、金属イオンなどを包含する。特殊な標識の例とし
ては、フルオレセイン、ローダミン、テキサスレッド、
フィコエリスリン、ウンベリフェロン、ルミノール、NA
DPH、α−β−ガラクトシダーゼ、西洋ワサビのペルオ
キシダーゼなどが包含される。
【0109】標識されたオリゴヌクレオチドは、本出願
人による係属中の特許出願第945,876号に記載されてい
るような、化学合成によって都合よく調製され得る。都
合のよい官能基を有する末端基を与えることによって、
様々な標識がその官能基を介して結合され得る。従っ
て、その配列との二重鎖形成に有害な影響を与えないよ
うに、様々な標識が結合され得、カルボキシ、チオー
ル、アミン、ヒドラゾン、もしくは他の官能基を提供し
得る。すでに指摘されたように、その標識配列に相補的
な配列に結合した多数の標識を有する分子を使用し得
る。あるいは、その標識配列に結合したリガンドを使用
し、そして標識された分析物複合体を与えるべく、リガ
ンドに結合するために標識された受容体を使用し得る。
【0110】分析物の予期されたモル数に対する捕捉プ
ローブおよび増幅プローブの比率は、各々、少なくとも
化学量論的な量でありそして好ましくは過剰量である。
この比は、好ましくは、少なくとも約1.5:1であり、よ
り好ましくは、少なくとも2:1である。通常、2:1
〜10,000:1の範囲である。それぞれのプローブの濃度
は、一般的に、約10-9〜10-6Mの範囲であり、核酸試料
濃度は、10-21〜10-12Mで様々である。その分析のハイ
ブリダイゼーション工程は一般に、約10分間〜2時間の
間に起こり、しばしば約1時間で完了する。ハイブリダ
イゼーションは、ゆるやかな上昇した温度で行われ、一
般には、約20℃〜80℃の範囲内であり、さらに通常は、
約35℃〜70℃であり、特に65℃で行われ得る。
【0111】ハイブリダイゼーション反応は、通常、水
性溶液中で、特に緩衝作用のある水性溶液中で行われ、
その水性溶液は様々な添加剤を含有し得る。使用され得
る添加剤としては、低濃度の洗浄剤(0.1から1%ま
で)、塩(例えば、クエン酸ナトリウム;0.017から0.170
Mまで)、フィコール、ポリビニルピロリジン、キャリア
核酸、キャリアタンパクなどがある。非水溶性溶媒が、
上記水性溶液に加えられ得、それには、ジメチルホルム
アミド、ジメチルスルホキシド、アルコールおよびホル
ムアミドがある。これらの他の溶媒は、2から50%の範
囲の量で存在する。ハイブリダイゼーション溶液の厳し
さ(ストリンジェンシー)は、温度、塩濃度、溶媒系など
によって制御され得る。従って、目的とする配列の長さ
および性質に依存して、その厳しさは変化する。
【0112】分析の分離工程で用いられる方法は固相の
性質に依存して変化する。粒子である場合には、遠心分
離または濾過によりその粒子が分離され、上澄液を捨て
るかまたは上澄液が単離される。その粒子が分析される
場合には、その粒子は完全に洗浄される。通常は、1回
から5回、適切な緩衝媒質(例えば、SDSのような洗浄剤
を含むPBS)が用いられる。その分離手段が壁もしくは支
持体であるときには、その上澄液は単離されるか捨てら
れ、そして、その壁は粒子の場合に示されたのと同様の
方法で洗浄される。
【0113】標識の性質に依存して、その標識の存在の
検出には様々な手法が用いられ得る。蛍光剤について
は、多数の様々なフルオロメーターが利用され得る。化
学発光剤については、ルミノメーターあるいはフィルム
が利用され得る。酵素を用いることにより、蛍光性の、
発光性の、あるいは着色した生産物が得られ得、それら
は、蛍光定量的に、発光定量的に、分光光度的にあるい
は視覚的に測定され得る。免疫分析に用いられてきた様
々な標識と免疫分析に適用できる技術が、本分析法で使
用され得る。
【0114】「ドット・ブロット」分析のように、核酸
分析物が直接固相に結合されるハイブリダイゼーション
分析では、マルチマーは結合分析物に直接ハイブリダイ
ズされる。これらの例では、マルチマーの第1のオリゴ
ヌクレオチド単位が分析物の配列に相補性があり、第2
のオリゴヌレクオチド単位は標識さたオリゴヌレクオチ
ドに相補性がある。結合していないマルチマーは固相か
ら除去され、そして、次に、標識されたオリゴヌレクオ
チドが結合した分析物−マルチマー複合体にハイブリダ
イズされる。過剰に標識されたオリゴヌクレオチドは除
去され、標識された結合複合体が測定される。
【0115】マルチマーは、直接、間接およびサンドイ
ッチ免疫分析法のような他の分析法でも使用され得る。
これらの場合には、標識された抗体の役割を果たす試
薬、または直接的あるいは間接的に分析物に結合した他
のリガンドが、マルチマーの第1のオリゴヌクレオチド
に相補性があり、標識よりもむしろそれに結合するオリ
ゴヌクレオチドを有する。例えば、抗原分析物について
サンドイッチ免疫分析法を行なう場合には、その分析物
試料は、抗原に対する第1の抗体が結合される固相とと
もにインキュベートされる。結合していない試料は固相
から除去されその抗原に対する第2の抗体(そのマルチ
マーの単位に相補性のあるオリゴヌクレオチドが結合す
る)が、結合複合体と反応し、3つの成分によって構成
される複合体が形成される。過剰の第2の抗体を除去し
た後、そのマルチマーは、第2の抗体に結合したオリゴ
ヌクレオチドを介して、その複合体にハイブリダイズさ
れる。過剰なマルチマーは除去され、標識されたオリゴ
ヌクレオチドがそのマルチマーの他のオリゴヌクレオチ
ド単位にハイブリダイズされる。過剰の標識されたオリ
ゴヌクレオチドが除去された後、その複合体が測定され
る。
【0116】本発明の増幅された核酸ハイブリダイゼー
ション分析法を行なうためのキットは、次の試薬を包装
された組合せの中に含む:マルチマー;適切に標識され
たオリゴヌクレオチド;分析物に結合し得る固相;必要
に応じて捕捉プローブ(その分析方式が、分析物が中間
体オリゴヌクレオチドまたは他のリガンドを介して固相
に結合される場合);および必要に応じて増幅プローブ
(その分析方式が、マルチマーが直接、分析物にハイブ
リダイズしない場合)。これらの試薬は、代表的には、
キット中で別々の容器の中に入っている。このキットは
また、分析物を変性するための変性試薬、ハイブリダイ
ゼーション緩衝液、洗浄溶液、酵素基質、陰性および陽
性のコントロール、およびその分析を行なうための指示
書を包含し得る。
【0117】以下に示す本発明の実施例は、本発明を例
示するためのものであり、本発明を限定するものではな
い。
【0118】
【実施例】
(実施例1)直鎖状マルチマーの酵素的調製 増幅プローブ(後述の実施例3(5)参照)に相補的な18量
体の直鎖状マルチマーを図1に示すスキームに従って調
製した。
【0119】2種の18量体であるLLA-1およびLLA-2を、
Warnerら、DNA(1984):401に記載された自動ホスホル
アミダイト法を用いて合成した。精製は、Sanchez-Pesc
adorおよびUrdea、DNA(1984)3:339に従って行った。LL
A-2の5'末端のリン酸化は、本出願人による係属中のヨ
ーロッパ特許出願第88307358.7の実施例1に記載された
化学的リン酸化法で行った。その文献は本明細書に参考
として援用されている。LLA-1およびLLA-2の塩基配列は
次のとおりである: 5'-CGTGTCAGGCATAGGACC LLA-1 TCCGTATCCTGGGCACAG-p-5' LLA-2 直鎖状LLA-2マルチマーは、T4 DNAリガーゼを用いて調
製した。そのような連結産物は二本鎖である。一本鎖マ
ルチマーは変性条件下でゲルから精製して得た。 100,
000pmolの各配列を1.5mlのチューブに入れ、減圧下で乾
固した。乾燥したDNA(配列)に次の溶液を加えた: 100μl KBTS 緩衝液* 100μl 10 mM DTT 100μl 10 mM ATP 50μl H2O 50μl 1M NaCl 500μl 30% PEG. * 10×(50mM Tris HCl、pH7.6、10mM MgCl2、1mg/mlス
ペルミジン) このチューブをボルテックスにかけ、次に、55℃にて30
分間加熱した。チューブを室温にまで冷却し、次の溶液
を加えた。
【0120】6.7μl T4 DNAリガーゼ(New England Nucl
ear 15 U/μl) 18.8μl 5Xリガーゼ希釈緩衝液(NEN) 74.5μl H2O 再びチューブをボルテックスにかけ、次に室温で一晩イ
ンキュベートした。反応混合液をn-ブタノールで抽出し
て100μlの容量とし、3×ストップミックス(25%グリ
セロール、0.05%ブロモフェノールブルー、0.5%ドデ
シル硫酸ナトリウム、25mM EDTA)を100μl加え、100℃
にて5分間加熱し、サンプルを変性させた。この溶液20
μlを7%変性ポリアクリルアミドゲル(10cm×10cm×1.
5mm)のウェルに添加した。このゲルにおいて、ブロモフ
ェノールブルー色素が底から0.5cmのところにくるまで1
0V/cmの電圧をかけて流す。生産物はUV螢光液を含みサ
ランラップにカバーされた薄層クロマトグラフィープレ
ート上にゲルを置き、長波長のUVランプで照射すること
により視覚化される。生産物はUV照射を吸収し、可視影
を落とす。長さが増加したバンドが観察され、そしてオ
リゴマー単位が20を越える生産物を取り出した。これら
の生産物はマキサム−ギルバート緩衝液(0.1MTris-HC
L、pH8、0.5M NaCl、5mM EDTA)にゲルを浸漬すること
によりゲルから溶出した。
【0121】(実施例2)直鎖状および分枝状のマルチマ
ーの化学的調製 (1)直鎖状および分枝状のマルチマーの調製 増幅プローブ(後述の実施例3(5)参照)に相補的な18量
体の直鎖および分枝状のマルチマーを、図2に示された
スキームに従って調製した。
【0122】図示したように、このスキームでは、フェ
ニルジイソチオシアネート(DITC)と架橋する誘導体化さ
れた塩基を有するオリゴヌクレオチドを用いる。
【0123】直鎖状マルチマーを調製するのに用いられ
るオリゴヌクレオチドは次の配列を有する: 3'-XGCACAGTCCGTATCCTGGX-5' ここで、Xは、シチジンのN4−(6−アミノカプロイル−
2−アミノエチル)誘導体を示す。
【0124】分枝したマルチマーを調製するのに用いる
オリゴヌクレオチドの配列は次の配列を有する: 5'-XTGGTCCTATGCCTGACACGTXTGGTCCTATGCCTGACACGTXT-3' ここでXは上記と同意義である。
【0125】シチジンのN4−(6−アミノカプロイル−
2−アミノエチル)誘導体は、本出願人による係属中の
特許出願第945,876号に記載されているように調製し
た。オリゴマーは、実施例1に記載のように合成し精製
した。
【0126】各々の断片の0.2(OD260)単位のサンプル
を、0.1Mホウ酸ナトリウム(pH9.3)0.5μlに溶かした。
これにジメチルホルムアミド中のDITC(2mg/ml)9.5μlを
加えた。この溶液をボルテックスにかけ、暗所にて室温
で一晩放置した。300μlのn−ブタノールを加えて混合
した後、300μlの水を加えた。混合液をボルテックスに
かけ、遠心分離して層を分離させた。サンプルを、水相
が約50μlに減るまで数回抽出した。そして減圧下で乾
固した。次に、ポリマーを1Mグリシン(pH9.5)10μlで2
時間にわたって処理し、残存しているイソチオシアネー
ト基を修飾した。この混合液をセファデックスG-25カラ
ム(10ml)にかけ、水で溶出し、フラクションを集め、減
圧乾固した。そして、これを1%SDS中にとり、7%ポ
リアクリルアミドゲルにロードした(垂直の2%アガロ
ースゲルが調製泳動に使われる)。このゲルを用いて60m
Aで泳動し、エチジウムブロミドを用いて染色した。10
〜25単位のオリゴマーを含むと推定されるバンドを切り
出し、電気溶出し沈澱させた。
【0127】(2)くし状および分枝状のマルチマーの調
製 この節では、下記の略語はそれぞれ次を意味する:DMT
=ジメトキシトリチル、T=デオキシチミジン、DMF=ジ
メチルホルムアミド、BDMS=t−ブチルジメチルシリ
ル、c=デオキシシチジン、TLC=薄層クロマトグラフィ
ー、DMAP=N、N−ジメチルアミノピリジン、THF=テト
ラヒドロフラン、DIPEA=ジイソプロピルエチルアミ
ン、LEV=レブリン酸エステル、DCA=ジクロロ酢酸、DC
C=ジシクヘキシルカルボジイミド、DCHU=ジクロロヘ
キシル尿素、TEA=トリエチルアミン、TMS=トリメチル
シリル、FMOC=9−フルオレニルメトキシカルボニル。
【0128】[くし状分枝点形成のためのヌクレオチド
の合成]5-DMT-T-OH(27.3g、50mmole)およびイミダゾー
ル(10g、150mmole)を200mlDMFで共エバポレートした。
残渣を250mlのDMFに溶かし、そしてBDMSクロリド(75mmo
le)を加えた。反応混合物を20℃にて18時間にわたり攪
拌した。メタノール(50ml)を加え、30分後に溶媒を減圧
下で除去した。油性残留物を50mlの酢酸エチルに溶か
し、有機相を5%NaHCO3水溶液(2×500ml)および80%
飽和NaCl水溶液(500ml)で抽出した。そして最終的に固
形状のNa2SO4上で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、
35g(50mmoleの5'-DMT-3'BDMS T(収率100%))を得た。こ
の物質はさらに精製することなく用いられた。
【0129】トリアゾール(25.6g)をCH3CN400mlに0℃
で懸濁した。そして高速で攪拌しながらPOCl3(8ml)を
加えた。次にトリエチルアミン(60ml)を15分にわたり滴
下して加えてスラリーとしこれを0℃にて30分攪拌し
た。CH3CN100ml中のの5'-DMT-3'BDMS T(25mmole;粗製
物)を、上記の撹拌されたスラリーに0℃にて滴下して
添加した。氷浴をはずし、20℃にて1時間攪拌を続け
た。反応混合物を800mlの酢酸エチルで希釈し、有機相
を5%NaHCO3(2×500ml)および80%飽和NaCl水溶液(50
0ml)で抽出した。有機相を固形のNa2SO4上で乾燥させた
後、溶媒を減圧下で留去した。得られた残渣をトルエン
(400ml)およびCH3CN(400ml)と共エバポレートし、5'-DM
T-3'-BDMS-5-メチル-4-トリアゾイルβ-D-2-デオキシリ
ボフラノシル-2(1H)-ピリミジノンを白色泡状で定量的
に得た。この物質をさらに精製することなく用いた。
【0130】400mlCH3CN中の6-アミノヘキサノール(11.
7g、100mmole)溶液を、100mlCH3CN中の5'-DMT-3'-BDMS-
5-メチル-4-トリアゾイルβ-D-2-デオキシリボフラノシ
ル-2(1H)-ピリミジノン(8.7g、12mmole)溶液に滴下し、
この反応混合物を20℃にて攪拌した。反応の進行はTLC
を用いて30分ごとにモニターした。そして出発物質が完
全になくなった(通常1〜2時間)ときに、反応混合物を
500ml酢酸エチルで希釈し、上記のように、5%NaHCO3
水溶液および80%飽和NaCl水溶液で抽出した。有機相を
Na2SO4上で乾燥させた後、溶媒を減圧下で除去し、5'-D
MT-3'-BDMS-5-メチル-N4-6-ヒドロキシヘキシルデオキ
シシチジン7.0g(9.2mmole);収率77%)を得た。この物
質をさらに精製することなく用いた。
【0131】100mlTHF中の5'-DMT-3'-BDMS-5-メチル-N4
-6-ヒドロヘキシルデオキシシチジン(7g、9.2mmole)溶
液を、100mlTHF中の(CH3COCH2CH2CO)2O(50mmole)に加
え、次いで2.6-ルチジン/THF中の6.5%DMAPを含む溶液
10mlを加えた。反応混合物を30分にわたり攪拌した。分
析により出発物質が完全に消費されたことが示された。
反応混合物を、上に述べたように、酢酸エチル700mlで
希釈し、5%NaHCO3水溶液(3×500ml)および80%飽和N
aCl水溶液(500ml)で抽出した。固形のNa2SO4で乾燥後、
溶媒を除去し、残渣をトルエン(200ml)およびCH3CN(200
ml)と共エバポレートし、12.3gの粗生成物を得た。
【0132】この粗製の生成物を100mlのTHFに溶かし、
THF中のテトラブチルアンモニウムフルオライドの1.1M
溶液の10mlを加えた。反応の進行はTLCを用いてモニタ
ーし:それはたいてい30分で終結するがそれ以上の場合
もあり得る。出発物質が完全に消費されたときに、反応
混合物を700mlのエチルアセテートで希釈し、上記同様
に、NaHCO3およびNaCl溶媒で抽出した。溶媒を除去する
と、8.5gの粗生成物5'-DMT-5-メチル-N4(O-レブリニル-
6-オキシヘキシル)-2'デオキシシチジンが得られた。こ
の物質をシリカゲルクロマトグラフィーにかけた。精製
された生成物をCH2Cl2中の4%メタノールで溶出し、5.
0gのややかっ色がかった泡状物(6.7mmole;収率73%)と
して単離した。
【0133】シリカで精製された5'-DMT-5-メチル-N4(O
-レブリニル-6-オキシヘキシル)-2'-デオキシシチジン
(7.7mmole)をCH3CNで2回共エバポレートした。得られ
た乾燥粉末を、アルゴン下でフラスコ中で4.9mlのDIPEA
を含むCH2Cl270mlに溶解させた。0℃に冷却後、シリン
ジで1.65ml(8.5mmole)のN,N-ジイソプロピルアミノメト
キシクロロホスフィンを加え、混合物を0℃にて30分攪
拌した。400mlのエチルアセテートで希釈後、有機相を8
0%飽和NaCl水溶液400mlで4回洗浄し、次いで固形のNa
2SO4上で乾燥させ濾過した。溶媒を減圧下で留去し、残
渣をトルエンで2回共エバポレートし油状物を得た。こ
の油を30mlのトルエンに溶かし、400mlの冷ヘキサン(−
20℃)に滴下した。沈澱を速やかに濾過して集め、減圧
下で18時間乾燥し、ホスホルアミダイト5.45g(6.0mmol
e;収率78%)を得た。
【0134】[くし状分枝点を形成するための他の好適
なヌクレオチドの合成]上記ようにして調製した200
mlのCH2Cl2中の5'-DMT-3-BDMS-5-メチル-N4-6-ヒドロ
キシヘキシルデオキシシチジン(34g、50mmole)溶液に、
1.5gのN,N-ジメチルアミノピリジンと25mlのトリエチル
アミンとを加えた。この溶液に、0℃でCH2Cl2(100ml)
中に溶解したDMT-Cl(75mmole、25.5g)を滴下した。この
反応混合物を1時間攪拌した。分析により出発物質が完
全に消費されたことが示された。次にメタノール50mlを
加えた。30分後に、反応液を800mlのエチルアセテート
で希釈し、上記のように5%NaHCO3(2×500ml)および8
0%飽和NaCl水溶液(500ml)で抽出した。固形状のNa2SO4
上で乾燥した後溶媒を減圧下で留去し、残渣をトルエン
(200ml)およびCH3CH(200ml)で共エバポレートした。
【0135】この粗生成物を200mlTHFに溶かし、THF中
の1.1Mテトラブチルアンモニウムフルオライドの溶液20
0mlを加えた。反応の進行は、TLCを用いてモニターし;
これは通常30分間で終結するがそれ以上かかる場合もあ
る。出発物質が完全に消費されたときに、反応混合物を
700mlエチルアセテートで希釈し、上記のようにNaHCO3
およびNaCl溶液で抽出した。溶媒を除去すると粗生成物
5'-DMT-5-メチル-N4(O-DMT-6-オキシヘキシル)デオキシ
シチジンが36g得られた。この物質をシリカゲルクロマ
トグラフィーにかけた。精製生産物を2〜4%メタノー
ル(CH2Cl2中)で溶出し、32.7gの精製物(34mmole;5'-DM
T-T-OHを基準として、収率69%)を得た。
【0136】シリカで精製した5'-DMT-5-メチル-N4(O-D
MT-6-オキシヘキシル)-2'-デオキシシチジン(34mmole)
をCH3CNで2回共エバポレートした。得られた乾燥粉末
をアルゴン下フラスコ内で7.5mlのDIPEAを含有するCH2C
l2100mlに溶かした。0℃に冷却後、7.37ml(38mmole)の
N,N-ジイソプロピルアミノメトキシクロロホスフィンを
シリンジで加え、混合物を0℃にて30分攪拌した。800m
lエチルアセテートで希釈後、有機相を800mlの80%飽和
NaCl水溶液で4回洗浄し、固形のNa2SO4上で乾燥して濾
過した。溶媒を減圧下で留去し、残渣をトルエンととも
に2回共エバポレートし油状物を得た。この油を80mlの
トルエンに溶かし、700mlの冷ヘキサン(約−20℃)に滴
下した。沈澱を速やかに濾過して集め減圧下で18時間に
わたり乾燥してホスホルアミダイト31.8g(28.7mmole;
収率84%)を得た。
【0137】5'-DMT-T-OH(16.4ml、30mmole)を乾燥CH3C
N200mlに溶かし、1-(TMS)イミダゾール(14.6ml、100mmo
le)を加えた。60分後溶媒を減圧下で留去した。油性の
残渣を700mlの酢酸エチルに溶かし、有機相を5%NaHCO
3(2×500ml)および80%飽和NaCl水溶液(500ml)で抽出
し、最後に固形のNa2SO4上で乾燥した。溶媒を減圧下で
留去し、30mmoleの5'-DMT-3'-TMS-T(収率100%)を得
た。この物質をさらに精製することなく用いた。
【0138】トリアゾール(37.8g)を、450mlのCH3CNに
0℃で溶かし、急速に攪拌しながらPOCl3(12ml)を加え
た。次に、トリエチルアミン(90ml)を15分にわたってス
ラリーに滴下し0℃にて30分攪拌した。5'-DMT-3'-TMS-
T(粗製物30mmole)を100mlのCH3CNに溶解させた溶液を、
上記スラリーに0℃にて滴下した。氷浴を取り除き、20
℃で1時間攪拌を続けた。反応混合物を800mlのエチル
アセテートで希釈し、有機相を5%NaHCO3(2×500ml)
および80%飽和NaCl水溶液(500ml)で抽出した。固形のN
a2SO4上で有機相を乾燥した後、溶媒を減圧下で留去し
た。得られた残渣をトルエン(400ml)およびCH3CN(400m
l)で共エバポレートし、白色泡状の5'-DMT-3'-TMS-5-メ
チル-4-トリアゾイル−β−D-2-デオキシリボフラノシ
ル-2(1H)-ピリミジノンを定量的に得た。この物質はさ
らに精製することなく用いた。
【0139】6-アミノヘキサノール(23g、200mmole)溶
液(400mlCH3CN中)に5'-DMT-3'-TMS-5-メチル-4-トリア
ゾイル-β-D-2-デオキシリボフラノシル-2(1H)-ピリミ
ジノン(20g、30mmole)のCH3CN溶液100mlを滴下し、反応
液を20℃にて攪拌した。反応の進行は、TLCを用いて30
分毎にモニターした。そして、出発物質が完全に消費さ
れたとき(通常1〜2時間)に、反応混合物を800mlのエ
チルアセテートで希釈し、さらに上記に述べたように、
5%NaHCO3水溶液および80%飽和NaCl水溶液で抽出し
た。Na2SO4上で有機相を乾燥させた後、溶媒を減圧下で
留去し、5'-DMT-3'-TMS-5-メチル-N4-6-ヒドロキシヘキ
シルデオキシシチジンを20.3g(30mmole)得た。この物質
をさらに精製することなく用いた。
【0140】250mlメタノールに5'-DMT-3'-TMS-5-メチ
ル-N4(6-ヒドロキシヘキシル)デオキシシチジンを溶か
した溶液に、25ml濃厚なNH4OH水溶液を加えた。反応液
を閉じた丸底フラスコで1時間攪拌した。溶媒を減圧下
で留去し、1×200mlエタノール、1×100mlトルエンお
よび1×100mlCH3CNとともに共エバポレートし、5'-DMT
-5-メチル-N4(6-ヒドロキシヘキシル)デオキシシチジン
を定量的に得た。この物質をさらに精製することなく用
いた。この物質を200mlのCH2Cl2に溶かし、ピリジン4m
lを加え、さらにCH3Cl2(50ml)に溶かしたFMOC-Cl(7.8
g、30mmole)を滴下した。反応混合物を30分攪拌した。
分析により出発物質が完全に消費されたことが示され
た。反応混合物を、上記のように、500mlの酢酸エチル
で希釈し、5%NaHCO3水溶液(3×500ml)および80%飽
和NaCl水溶液(500ml)で抽出した。固形のNa2SO4で乾燥
した後、溶媒を留去し、残渣をトルエン(200ml)およびC
H3CN(200ml)で共エバポレートし粗生成物23.7gを得た。
この粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにかけ
た。精製産物を4%メタノール(CH2Cl中)で溶出し、純
粋な5'-DMT-5-メチル-N4(O-FMOC-6-オキシヘキシル)デ
オキシシチジン13.3g(15.3mmole)を得た。
【0141】シリカで精製した5'-DMT-5-メチル-N4(O-F
MOC-6-オキシヘキシル)-2'-デオキシシチジン(15.3mmol
e)をCH3CNで2回共エバポレートした。得られた乾燥粉
末を、アルゴン下で、4.1mlのDIPEA含有CH2Cl260mlに溶
解した。0℃に冷却した後、3.19ml(16.5mmole)のN,N-
ジイソプロピルアミノメトキシクロロホスフィンをシリ
ンジで加え混合物を0℃にて30分攪拌した。400mlの酢
酸エチルで希釈した後、有機相を80%飽和NaCl水溶液40
0mlで4回洗浄し、固形のNa2SO4で乾燥し濾過した。溶
媒を減圧下で留去し、得られた残渣を油状となるまでト
ルエンとともに2回共エバポレートした。この油を50ml
のトルエンに溶かし、400mlの冷ヘキサン(約−20℃)の
中に滴下する。沈澱を速やかに濾過して集め18時間減圧
下で乾燥し、12.15gのホスホルアミダイト(11.8mmole、
収率77%)を得た。固相合成の間の0-FMOCの除去:t-ブ
チルアミン/ピリジン(1:10v/v)で20℃にて1時間。O
-レブリニル基の除去:ピリジン/氷酢酸(4:1v/v)内
の0.5Mヒドラジンハイドレート、20℃にて15分間。
【0142】[2股分枝点を形成するための多官能性ホ
スホルアミダイトの合成]グリセロール(10mmole)をピ
リジンで共エバポレートし乾燥した。得られた油を50ml
のピリジンに溶かし、DMT-Cl(6.8g、20mmole)を加え、
反応混合物を20℃にて18時間攪拌した。メタノール(10m
l)を加えた後、溶媒をロータリーエバポレーターで除去
する。得られた油を250ml酢酸エチルに溶かし、有機相
を5%NaHCO3水溶液(2×250ml)80%飽和NaCl水溶液(1
×250ml)で洗浄し、固形のNa2SO4上で乾燥させた。溶媒
を減圧下で留去し、残渣を100mlトルエンおよび100mlCH
3CNとともに共エバポレートした。生成物をシリカゲル
クロマトグラフィーで単離し、2.5g(3.6mmole)のO,O-ビ
スDMTグリセロール(収率35%)を得た。生成物を、0〜
1%のMeOHで溶出させた。
【0143】bis-DMTグリセロール(2.3mmole)を、アル
ゴン下で0.8mlのDIPEA含有10mlCH2Cl2に溶かし、シリン
ジでN,N-ジイソプロピルアミノ-2-シアノエトキシ-クロ
ロホスフィン(1ml)を加えた。30分後に反応混合物を20
0ml酢酸エチルで希釈し有機溶媒相を80%飽和NaCl水溶
液200mlで洗浄した。固形のNa2SO4上で乾燥後、溶媒を
減圧下で留去し、残渣を100mlのトルエン、100mlの乾燥
CH3CNで共エバポレートし、ビス-DMTグリセロールホス
ホルアミダイト2.15g(2.3mmole、収率100%)を得た。こ
の生成物を乾燥CH3CNと共に小さなバイアルに分注し、
溶媒を除去後、アルゴン下−20℃で保存した。
【0144】[過ヨウ素酸塩で開裂し得るリンカーホス
ホルアミダイトの合成]O,O-ジベンゾイル酒石酸モノハ
イドレート(18.8g、50mmole)を250mlのCH3CNに溶かし、
溶媒を減圧下で留去した。この操作を繰り返した。得ら
れた油を250mlのTHFに溶かし、50mlTHFに溶かしたDCC(1
0.6g、50mmole)を加えた。数分後に沈澱が生じはじめ
た。20℃にて18時間攪拌した後、反応混合物を濾過し、
沈澱をTHFで洗浄した。沈澱を高真空下で乾燥し、10.8g
(50mmole)のDCHUを得た。集めた濾液に2-(N-メチル)ア
ミノエタノール(4.0ml、50mmole)を加え、反応液を20℃
にて1時間攪拌した。次に、DCC(10.6g、50mmole;THF5
0ml中)を加えた。少量の沈澱を生じた。約1時間後、2-
(N-メチル)アミノエタノール(4.0ml、50mmole)を加え、
反応混合物を20℃にて18時間攪拌した。
【0145】形成された沈澱を濾過して取り除きTHFで
洗浄した。乾燥した沈澱物(DCHU)の重量は10.8gであっ
た。集めた濾液をエバポレートして油状とした。シリカ
のクロマトグラフィーにより8g(17mmole)のO,O-ジベン
ゾイル酒石酸ジ(N-メチル-2-ヒドロキシエチル)アミド
(この産物は6%メタノール/CH2Cl2で溶出された)を得
た。
【0146】DMAP(0.11g)およびTEA(2.4ml)を含む、ア
ミド産物(8.6mmole)(CH2Cl250ml中)に、50mlのCH2Cl2
溶かしたDMT-Cl(8.6mmole)を滴下して加えた。DMT-Clを
加えた後、反応混合物を20℃にて1時間攪拌した。次
に、溶媒をエバポレートして留去した。残渣を600mlの
酢酸エチルに溶かし、有機相を5%NaHCO3400mlおよび8
0%飽和NaCl水溶液400mlで洗浄した。有機相を固形のNa
2SO4上で乾燥した。30分後、Na2SO4を濾過し、上澄液を
油状となるまで濃縮し、そしてトルエンおよびCH3CNで
共エバポレートした。粗製の生成物をシリカゲルクロマ
トグラフィーにかけ、n-ブタノール/CH2Cl2を用いて溶
出させた、純粋なモノ-DMT生成物を、2〜3%のn-ブタ
ノール/CH2Cl2で溶出し、O,O-ジベイゾイル酒石酸2-(O
-ジメトキシトリチル)ヒドロキシエチル-N,N-ジメチ
ル、N-メチル-2-ヒドロキシエチルジアミドを1.53g(2mm
ole)得た。
【0147】この物質を、DIPEA(3mmole)を含有する20m
lCH2Cl2に溶かした、10℃に冷却した後、アルゴン下で
2.2mmoleのメトキシ-N,N-ジイソプロピルアミノクロロ
ホスフィンを加えた。15分後、酢酸エチルを加え、有機
相を80%飽和NaCl水溶液で洗浄し、固形のNa2SO4上で乾
燥した。そしてエバポレート乾固した。トルエンおよび
乾燥CH3CNで共エバポレートした後、ホスホアミダイト
残基を乾燥CH3CN10mlに溶かした。この溶液を乾燥したW
eatvial19個に分注し、減圧下で溶媒を留去した。スク
リューキャップドバイアルを閉じ−20℃で保存した。
【0148】このホスホアミダイトを、標準DNA合成技
術および装置を用いてオリゴヌクレオチドに結合させ
た。脱保護の後生じたリンカー含有DNAは、上記のよう
に1,2-ジオール部位で開裂される。
【0149】[4ケ所の2股を有する増幅マルチマーの
合成]分枝した断片の合成のため、2000Aコントロール
ポアグラス(CPG)支持体(ヌクレオシド7.3μmole/gの割
合で、30mg)を使用した。CPG支持体を、本出願人による
係属中のヨーロッパ特許出願第88307358.7に記載のよう
に合成した。自動メチルホスホアルミダイド結合工程
を、上記のようにDNA合成に使用した。但し、分枝した
オリゴヌクレオチド断片付加時に、トルエン中の(CH2Cl
2の替わりに)2.5%(v/v)DCAを用いて脱トリチル化し
た。
【0150】LLA-2(GACACGGGTCCTATGCCT;上記参照)断
片をCPG上で合成し、自動合成機から除去し、焼結ガラ
スろうとの中に置いた。ホスホルアミダイトの結合は(U
rdea、M.S.、Methods in Enzymol(1987)146:22-41)に記
載のように手操作で行われた。100μmoleのDMT2-グリセ
ロールホスホルアミダイド(2−シア)エチル形)および2
50μmoleテトラゾルを5'を脱保護化断片に加え15分イン
キュベートした。この過程をくりかえした。2種のTメ
チルホスホアミダイドを手操作で加え、さらにグリセロ
ールホスフェートを加えた。次にCPGを自動合成機に戻
し、各分枝から断片GATGTGGTTGTCGTACTTTTを合成した。
標準の脱保護化および精製を上記のように行った。
【0151】[4ケ所で分枝したくし状の増幅マルチマ
ーの合成]上記の方法により、断片TTOTTOTTOTTGACACGG
GTCCTATGCCT(0=5'-DMT-N4-[LevO(CH2)6]5-メチルシチジ
ンメチルホスホルアミダイトを合成した。断片を機械か
ら取り出し、室温で1時間、8:2(v/v)ピリジン/濃酢酸
中の0.5Mヒドラジンモノヒドレートで処理した。CPGを
ピリジンで洗い、次に1:1:2(v/v/v)の水/ルチジン/TH
Fで洗った。次に支持体を自動合成器に戻し、上記の式
の各Oから断片の合成を行った。次いで標準の脱保護化
と精製とを上記のように行った。標識されたプローブ(L
LA-2)が結合した断片の1コピーが、マルチマー5'末端
にあり、そして断片の3コピーがO残基にあることに留
意。
【0152】(実施例3)マルチマーを用いるB型肝炎ウ
イルスのサンドイッチハイブリダイゼーション分析) 図8に分析手順を図式的に示す。
【0153】(1)標準のHBV DNA分析物 プラスミドpHE63は、EcoRIで直鎖化されたプラスミドpB
R325のEcoRI部位クローン化された全HBVゲノム3.2kbを
含む。これを正常なヒトの血清で希釈し標準分析物とし
て使用した。分析物は図8において11で示される。
【0154】(2)固相オリゴヌクレオチド複合体(図8
C) 21塩基オリゴマー、5'-XCACCACTTTCTCCAAAGAAG-3'(ここ
でXは上記と同様である)を実施例1に記載のように合成
した。0.1Mリン酸ナトリウム(pH7.5)中のN-ヒドロキシ
スクシイミジルビオチンを用いてビチオン化した。この
ビチオン化された断片(800pmoles)の5μlを、1×PBS
中に0.25(w/v)のアビジンポリスチレンビーズ(2.8μ)50
0μlを含む、1.5ml容量のエッペンドルフチューブに加
えた。37℃で1時間インキューベートした後、ビーズを
500μlの0.1%SDS、4×SSCを用い、遠心分離により3
回洗浄した。次いで使用時まで同じ溶液中に保存した。
【0155】(3)標識されたオリゴマー(図8E) 18塩基オリゴマー、5'-HGGTCCTAGCCTGACAGE-3'、(ここ
で、Xは上記と同様である)を合成し、95:5(v/v)ジメ
チルホルムアミド:0.1Mホウ酸ナトリウム(pH9.3)中でD
ITCを用いて修飾した。n-ブタノールで抽出し、西洋ワ
サビペルオキシダーゼ(HRP)と結合させた。
【0156】(4)捕捉プローブ(図8A) 12種類の一本鎖オリゴマーのセットが実施例1の方法
により合成された。これらは、HBVゲノムの特定の配
列に相補的な、それぞれ異なる30塩基長の部分および固
相に結合しているオリゴヌクレオチドに相補的な同一の
20塩基長の3'部分を有する。
【0157】(5)増幅プローブ(図8B) 36種類の一本鎖オリゴマーのセットが実施例1の方法
により合成された。これらは、HBVゲノムの特定の配列
に相補的な、それぞれ異なる30塩基長の部分およびマル
チマー(図8D)に相補的な同一の20塩基長の3'部分と
からなる。
【0158】捕捉プローブおよび増幅プローブの両者
は、HBVウィルスの一定の二本鎖領域に対して設計され
た。
【0159】(6)ビーズ分析法 分析物の10μlのサンプルを、1.5mlエッペンドルフチ
ューブに入れ、12.5μlのプロティナーゼK/SDS(Gaene
(1987) 61:254)で37℃にて30分処理した。各サンプル
に、48種類のHBVオリゴヌクレオチドプローブ(12種類の
捕捉プローブおよび36種類の増幅プローブ)のそれぞれ
を50fmole含有する1M NaOH5μlを加え、チューブを100
℃にて10分間加熱した。サンプルを氷中に5分間置き、
10秒遠心する。そして0.38M酢酸、12.3×SSC(最終濃度
4×SSC)で中和した。プローブを分析物にアニーリング
するため1時間にわたり55℃で処理した。続いて、捕捉
ビーズを25μl加え、溶液を55℃にて15分間放置した。
洗浄用緩衝液(0.1%SDS、4×SDS)500μl加えて、ボル
テックスし、1分間遠心分離し、上澄をすてるという方
法で2回洗浄を行なった。それぞれのチューブにHM緩衝
液(0.1%SDS、4×SSC、1mg/ml超音波処理したサケの
精子のDNA、1mg/mlホ゜リ-A、10mg/mlBSA)に50fmoleの
マルチマー(図8D)を含有する液を20μl加えた。ボル
テックスにかけた後、チューブを55℃にて15分間放置し
上記のように2回洗浄した。標識化は、タイプEのプロ
ーブをHM中に250fmole含有する溶液20μlを用いて37℃
にて1時間処理して行った。上記と同様に3回洗浄した
後、ビーズはキムワイプで完全に水気を切り、適当な基
質で処理し次のように測定した。プロティナーゼK/SDS
溶液の添加から情報の読み出しまでの分析の全時間は化
学蛍光法で3時間50分であった。
【0160】HRP検知のための化学発光増強法はMatthew
sらがAnal Biochem (1985) 151:205-209に報告した方法
を用いた。ビーズを化学発光基質溶液(パラヒドロキシ
ケイ皮酸を有するルミノール)15μlに入れ、次に、4mM
H2O2を5μl含有する8×50mmエバーグリーンポリプロ
ピレンチューブに移した。30秒後チューブをTurner TD-
20eルミノメーター(遅滞10秒、積分20秒、平滑化20秒)
で測定した。出力は、反応の間に生成された光の完全積
分値として与えられた。
【0161】それぞれのチューブに、新鮮なオルトフェ
ニレンジアミン溶液(OPD;Sigma Chemicals、錠剤型;50
mgを、30%H2O2を3μl含有する、pH5.1のmMクエン酸ナ
トリウムの5mlに溶かしたもの)100μlを加えた。37℃
にて20分後、4NのH2SO450μlを加えて反応を停止させ
た。次にビーズを遠心分離によってペレット状とした。
上澄はマイクロタイターディッシュのウェルに移した。
次に、ディッシュはBiotek EL310プレートリーダーを49
0nmにセットして測定した。より長いインキュベーショ
ンを行なってもシグナル/ノイズ比は改善されなかっ
た。
【0162】(7)マイクロタイターディッシュ分析法 マイクロタイターディッシュ分析を行った。マイクロタ
イターディッシュは次のようにして準備した。次のよう
な2種類のマイクロタイターディッシュを準備した:
(i)サンプル及び陰性のコントロールの分析を行なうた
めのNウェル、および(ii)サンプルおよび陽性コントロ
ールからのプローブ−分析物複合体を捕捉するためのS
ウェル。
【0163】Nウェルは次のようにして調製した:HM緩
衝液300μlをImmulon II Remov-a-wells(Dynatec Inc.)
に加えた。ウェルの一列をカバーし室温で1時間放置し
た。吸引によりHM緩衝液を除去し、ウェルを400μlの1
×PBSで3回洗った。該一列区画をプラスチックのラッ
プで覆い、使用するまで4℃で保存した。あるいは、ウ
ェルを以下のように、ポリフェニルアラニルリジンで、
そして次にHM緩衝液でコートした。
【0164】Sウェルは、次のように、Immulon IIの区
画で調製した。それぞれのウェルに、ポリフェニルアラ
ニルリジン(Sigma Chemical Inc.)の水溶液(200μg/m
l)を200μl入れた。カバーされた区画を30分から2時間
室温で放置し、次に上記と同様にして洗浄した。上記
(2)のオリゴヌクレオチドの10 OD260(60μlの1×PBS
中)のサンプルを、10mgのエチレングリコールビス(スク
シイミジルスクシネート)(Pierce Chemical Inc.)を含
有する140μlDMFで処理した。混合物をボルテックスに
かけ、室温にて暗所でインキュベーションした。15分
後、溶液を、あらかじめ1×PBS 30mlで平衡化したセフ
ァデックスG−25カラム(PD-10、Pharmacia)に通した。
カラムのボイド容量を1×PBSで最終量が35mlとなるよ
うに希釈した。それぞれのウェルに、捕捉プローブ溶液
50μlを加えた。プラスチックのラップで覆った後、ウ
ェルを室温にて暗所で30分から一晩放置した。ウェルを
1×PBSで洗いH緩衝液でコートし、上記のように保存
した。
【0165】標識されたオリゴヌクレオチドは、次のよ
うに、アルカリホスファターゼ(AP)で誘導体とした。ウ
シ小腸AP(緩衝液中3mg、イムノアッセイグレード、Bho
eringer-Mannheim)を、Centricon30マイクロコンセント
レーター内にセットした。0.1Mホウ酸ナトリウム(pH9.
5)を約2ml加え、装置を最終容量が40μlとなるまで350
0rpmで回転した。次に、アルキルアミノオリゴヌクレオ
チド(実施例3(3))をDITCで活性化し、ブタノールで抽
出し、HRPプローブについて記載されたように、タンパ
クと結合させた。PAGE溶出(0.1Mトリス、pH7.5、0.1M N
aCl、10mM MgCl2、0.1mM ZuCl2)、およびHRP複合体につ
いて記載された濃度を使用した。最終産物を4℃で保存
した。
【0166】2回分析を行うため、それぞれのサンプル
20μlを2つのNウェルに入れ、プロティナーゼK/SDS溶
液25μlで処理した。ウェルをLinbro-Titertekマイクロ
タイタープレートシーラーで覆った。これをゆるやかに
撹拌し、水浴中で65℃にて30分インキュベートした。捕
捉および増幅プローブを1MのNaOHにセットし、それぞれ
のウェルに10μlずつ加えた。シール後、サンプルを上
記のように65℃〜72℃で10〜30分インキュベートした。
溶液を、0.38M酢酸(または0.76M 3-〔Nモルフォリノ〕
プロパンスルホン酸(MOPS)、遊離酸)26μl、12.3×SSC
で中和し、次に、65℃にてさらに15〜30分インキュベー
トした。各Nウェルからサンプル40μlを固体支持体捕
捉プローブを含む新しいSウェルに移した。ウェルをシ
ールし、65℃にて1〜2時間置いた。各ウェルを0.1%S
DS、0.1×SSCで吸引により2回洗浄した。増幅マルチマ
ーのHM緩衝液溶液を加え、サンプルをシールし水浴で55
℃にて15分から1時間保った。上記増幅マルチマーは、
N.gonorrhoeae、ペニシリン耐性N.gonorrhoeae、テトラ
サイクリン耐性N.gonorrhoeaeおよびChlamydiaテストに
は、5部位のくし状構造(実施例2(2)[4ケ所で分枝し
たくし状の増幅マルチマーの合成])を使用した。上の
ように洗浄し、HM緩衝液中の酵素ラベルされたプローブ
20μlを加えた。HRPプローブのインキュベートは42℃に
て15分行い、アルカリホスファターゼプローブを55℃で
15分間使用した。上記と同様に洗浄した後適切な検出試
薬を加えた。
【0167】HRPについては、増幅ルミノール試薬(実施
例3(6)参照)を上記と同様に用いた。
【0168】APの検出については、酵素トリガーされた
ジオキセタン(Schaapら(1987) Tet.Lett. 28:1159-1162
およびEPA公開第0254051号)(Lumigen Inc.より入手)を
用いた。検知手順は次の通りである。標識工程において
は、APプローブを含む20μlMM緩衝液を各ウェルに加
え、ウェルを55℃にて15分間インキュベートした。上澄
を捨て、ウェルを0.1×SSC-0.1%SDS380μlで2回洗浄
した。次いでウェルを0.1×SSC 380μlで2回洗浄し、
残ったSDSを除去した。CTAB緩衝液中の3.3×10-4Mジオ
キセタン20μlを各ウェルに加えた。ウェルを軽く叩
き、試薬が底に沈め、底に均一に分布するようにゆるや
かにウェルをゆるやかに撹拌した。マイクロタイタープ
レートシーラーでおおい、37℃で1時間インキュベート
した。次に、ウェルをルミノメーターで測定した。
【0169】結果 A.標準の分析物のテスト 上記の分析を、実施例2(1)のマルチマーを用い、既知
量の標準HBV DNA分析物を含有するサンプルについて行
った。比較の目的で、3ピース分析(結合分析物;分析
物および標識化プローブの両者に相補的なオリゴヌクレ
オチド;およびHRP標識化DNA)を行った。比較分析のゲ
インを1として表1に示す。ゲインとは、増幅分析で得
られたシグナルと増幅しない3ピース分析で得たシグナ
ルとの比である。
【0170】これらの分析の結果を以下の表1に示す。
S/N=シグナル対バックグラウンド比。
【0171】
【表1】
【0172】B.真正HBV DNA 試料の試験 真正HBV DNA 試料は次のようにして同定された。
【0173】ZyzikらEur J Chem Microbiol(1986):33
0-335のタンパク−DNA複合体抽出法を用いて、49個のHB
V表面抗原陽性試料中におけるHBV DNAの存在に関するド
ットブロットスクリーニングを行った。図9は、32Pニ
ックトランスレーションしたpHE63をプローブとして用
いた、49個の試料からなる組に存在する6個のDNA陽性
血清の分析を表す。各試料をブロットし、プールされた
正常ヒト血清中で、直接に(100)、10倍希釈で(101)、お
よび100倍希釈で(102)、プローブにより2度ずつ調べ
た。pHE63の試料を、プールされた正常ヒト血清中また
は緩衝液(10×SSC)中で2度ずつブロットした。希釈液
および真正プラスミドを含有するこれらの血清を用い
て、5回の独立したブロッティング実験を行い、計算範
囲を決定した。これらの試料は、本発明のサンドイッチ
ハイブリダイゼーション分析の評価に用いた。
【0174】図10は、上記のHBV DNA陽性試料を用い
て、ビーズ捕捉分析法における化学発光読み取り方式に
より得られた結果を表す。4pgのpHE63試料の分析結果
も示す。各試料に対して、2つの陰影をつけた値が与え
られる。陰影をつけた棒は、各試料より得られた絶対シ
グナル(S)を表し、3個の試料からなる2組(合計6個の
試料)の平均として表されている。白抜きのバーは、C
型捕捉プローブを含有しないビーズを用いて、同一血清
で行われた同数のコントロール試料を表す。このコント
ロール試料はブロッティング分析方式ではあり得ない
が、非特異的結合または偽陽性シグナルを与え得る各試
料画分のノイズ(N)を決定するために用いた。各試料の
特異的シグナルは、上で定義したSおよびNの比として
表現され得る。S/N比が1の場合、特異的結合が全く
存在しないことを示す。陽性試料を示す最小のS/N比
を以下に考察する。
【0175】0.2pgと8pgとの間のHBV DNAを含有する血
清のS/N比は、3.9から49までに及んでいる。プール
された正常ヒト血清中における血清4825および血清3657
の2倍希釈液および4倍希釈液について行った分析で
は、各試料の絶対シグナルがほとんど直線状に減少する
結果となり、これは、この方法の推定される特異的特徴
を実証している。異なるロットのビーズおよび試薬を用
い、すべての試料について、極めて高い再現性がみられ
た。試料は化学発光基質溶液を添加してわずか30秒後に
測定したが45分までは同じ結果が得られた。また、シグ
ナルを長い間積分しても、S/N比は向上しなかった。
使用した血清は濁ったものから外観は清澄なものまであ
った。これらの血清は冷凍保存し、何度も凍結および解
凍を行った。ハイブリダイゼーション分析を行う前に、
試料を清澄化することはしなかった。溶液ハイブリダイ
ゼーションまたはビーズ捕捉の時間を増加させても(18
時間まで)、S/N比の有意な向上は見られなかった。
【0176】図11および12は、サブピコグラムのHB
V DNA試料の分析を、既知の陰性血清およびプールされ
た血清中における多量の異種核酸の場合と比較したもの
である。用いた陽性血清(上部のパネル;血清3657の1
から10倍希釈液)の最低S値は、陰性血清(0092)または
非HBV DNA(HIV)の最高S値よりもわずかに高いが、pgレ
ベル以下で真陽性と偽陽性とを区別する明確な境界は、
絶対S値だけに基づいて得ることは不可能である。しか
し、これらの同一試料(下部パネル)について、S/N比
を比較すれば、S/N=2.5という境界値により明確な
区別を行い得る。1.7よりも高い値を有する陰性試料は
存在しなかったが、0.2pgの陽性試料の最小値はS/N
=4.3であった。これは明らかに、各試料に非特異的な
結合コントロールを用いた場合の値を示している。
【0177】図13は、ルミノール−p−ヒドロキシケ
イ酸(相対発光、RLとして与えられる)、およびo−フェ
ニレンジアミン(OPD)検出を用いた、HBV DNA陽性血清お
よび陰性血清について行った分析の比較を表すものであ
る。この方法は感度で比較したが、化学発光法は幾つか
の理由で好適である。第1に、ビーズ方式を用いた場
合、ビーズから散乱光がバックグラウンドノイズの顕著
な供給源となり得るので、最良の比色分析結果は、エッ
ペルドルフチューブ中でOPD反応を行い、溶液をマイク
ロタイター皿に移してELISA測定器で測定することによ
り得られた。これに対し、ビーズはルミノメータによる
化学発光量の読み取りを妨げなかった。第2に、化学発
光法は、かなり迅速に実施できた。OPDを添加した後、
検出するまで30分間待機していたのに対し、化学発光反
応は、基質を添加して30秒後に直ちに測定することがで
きた。最後に、OPDに対してRLを用いた場合、S/N比
は1.5から2倍上昇した。
【0178】(実施例4)N.gonorrhoeae DNAに対するサ
ンドイッチハイブリダイゼーション Bergstrom、S.ら、PNAS USA (1986) 83:3890-3894に記
載される、N.gonorrhoeaeピリン配列に基づいて、12個
の増幅DNAプローブおよび3個の捕捉プローブを、Warne
rら(前出)により記述されている自動ホスホルアミダイ
ト法により合成した。精製は、Sanchez-Pescadorおよび
Urdea(前出)に従って行った。これらプローブの5'部分
は、ピリン配列の部分に相補的であり、以下の通りであ
った: プローブの名称 増幅プローブ 5'部分の配列 GCP-LLA2C-1 ATACTTATGGGAAGTTTTTCCGAAATGGGA GCP-LLA2C-2 GCTCGACTACTAACACTAGCGATAGCAGCC GCP-LLA2C-3 AAACCGCAATCAGCGGGAAGGGCGGATGGT GCP-LLA2C-5 GGAAAACCGGCTTCCAGTTTTTAGTCGGCA GCP-LLA2C-6 GCTCATAATGGACTTAAGGCCGTTTACCGG GCP-LLA2C-7 TTTGTTGTGAAGACGGCCGCACCGTAGGGG GCP-LLA2C-9 ACTTCAATTTTTGCCGCAGCAATGGCGGTG GCP-LLA2C-10 CGAAAGTTCGCCGCATTTGTTACTAATGTT GCP-LLA2C-11 GTTTTTTGAGAGGGACACCCGGTCCGCACT GCP-LLA2C-13 ATGCGCGTGGCTGCTGCTGTGGCAACGGCT GCP-LLA2C-14 GTTTCTGCCGTTTCTTTAGCTGTGGTTCGT GCP-LLA2C-15 CGGCAGTTGGACGGCGCTATTCCGTAGACT 捕捉プローブ GCP-XT1-4 GATGTGGCGGGCGCGCGTTCAAAGGCTTCG GCP-XT1-8 GAGGCTGTAGTTTCCGTTTATACAATTTCT GCP-XT1-12 GCCAAGCCATTTTACCAAGACGCCTGTCGG 各増幅プローブの3'部分は、上記実施例2(1)の直線状
マルチマーに相補的になるように構築した。
【0179】各捕捉プローブの3'部分は、上記実施例3
(2)の固相オリゴヌクレオチド複合体のオリゴヌクレオ
チド配列に相補的になるように構築した。
【0180】N.gonorrhoeae株、N.meningitiditis株、
およびNeisseriaの数種の非病原性の共生株から単離さ
れた分析物DNAを、上記実施例3(7)に記述されている分
析方法に従って、N.gonorrhoeae増幅プローブおよび捕
捉プローブを用いて試験した。これらの結果は以下の表
2に示す。
【0181】
【表2】
【0182】表2に示した結果から明らかなように、N.
gonorrhoeaeおよびN.meningitiditis株からのDNAだけ
が、これらの試験で陽性の(バックグラウンドを越える)
シグナルを示した。この分析は迅速であり(96個の試料
に対し約4時間)、そして32Pに基づくドットブロット法
と同様の感度を有する。N.gonorrhoeaeの100個を超える
臨床用単離物からのDNAを試験し、すべて検出された。
【0183】(実施例5)N.gonorrhoeaeにおけるTEM-1
β−ラクタマーゼDNAに対するサンドイッチハイブリダ
イゼーション試験 分子分析によると、N.gonorrhoeaeに見られるペニシリ
ン耐性は、主として、3〜7Mdalの非接合プラスミドに
おけるTEM-1β−ラクタマーゼ遺伝子の存在によるもの
である。(このプラスミドは、H.ducreyiH.parainflue
nzae、そして場合によっては、H.influenzaeに見られる
プラスミドに対する相同性を有する。)従って、ペニシ
リン耐性を決定することを目的として、プローブを調製
し、N.gonorrhoeae(または、相同性を有するプラスミド
を持つ他の上記細菌)におけるTEM-1 DNAを検出した。TE
M-1遺伝子を有する7.3kbのN.gonorrhoeaeプラスミド
は、Maniatis、Molecular Cloning: A Laboratory Manu
al、Cold Spring Harbor Laboratory(1982)に記載され
ているように得た。このプラスミドをE.coliHB101に形
質転換し、精製した。このプラスミドをBamHIで処理
し、2390bpBamHI断片を精製し、そして部分的に配列決
定した。1811bpのすべてを配列決定したところ、これは
TEM-1の構造遺伝子の80%およびpHPA300 DNAに関連する
H.parainfluenzaeプラスミドからの1181bpの隣接配列に
対応していた。配列決定された部分を図14に示す。
【0184】増幅プローブおよび捕捉プローブを上述の
方法により合成し、そして精製した。増幅プローブの5'
部分はコード領域の配列に相補的であるのに対し捕捉プ
ローブの5'部分はpHPA300の配列に相補的である。これ
らプローブの配列は図15、16、および17に示す。
【0185】増幅プローブおよび捕捉プローブは、HBV
プローブおよびN.gonorrhoeaeに対して用いた方法と同
様の方法を用いて調製した。両プローブの組はTEM-1遺
伝子に対するものである。これらプローブの配列は図1
4に示す。
【0186】上記実施例3(7)の分析方法を用いて、種
々の細菌からの粗細胞溶解物を分析した。これら試験結
果は以下の表3に示す。「TEM-1」という名称は、TEM-1
遺伝子だけに対するプローブを用いた試験を表してお
り、「TEM-1NH」という名称は、それぞれTEM-1遺伝子お
よびpHPA300配列に対するプローブを用いた試験を表し
ている。
【0187】
【表3】
【0188】上述の試験および追加試験に基づいて、TE
M-1分析およびTEM-1NH分析の詳細を以下に定義する: TEM-1分析で陽性のペニシリン耐性生物:ペニシリナー
ゼを生産する、Neisseria gonorrhoeae(PPNG)、H.influ
enzaeH.parainfluenzaeS.typhiS.sonneiE.col
i
【0189】TEM-1NH分析で陽性のペニシリン耐性生
物:PPNH、H.influenzaeH.parainfluenzaeH.ducrey
i
【0190】TEM-1NH分析で陰性のペニシリン耐性生
物:H.influenzaeS.typhiS.sonneiE.coliB.cat
arrhalis非TEM-1β−ラクタマーゼ。
【0191】TEM-1NH分析で陰性のペニシリン感受性生
物:N.gonorrhoeaeB.catarrhalisH.ducreyiN.cin
ereaClostridium albiansN.lactamica、N.mucosa
N.siccaN.subflavaN.meningitidisH.influenza
eStreptococcus faecalisMycoplasma hominisTre
ponema pallidum
【0192】このように、このTEM-1分析は、医師がペ
ニシリン耐性の感染菌を同定すること、および治療用の
適当な抗生物質を選択して治療の失敗を防止することを
可能にする有力な臨床手段である。
【0193】(実施例6)Chlamydia trachomaticsに対す
るサンドイッチハイブリダイゼーション (1)プローブ/マルチマー 増幅プローブおよび捕捉プローブのセットを、HBVプロ
ーブおよびTEM-1プローブを調製するために用いた方法
と同じ方法を用いて調製し、そしてChlamydiaのpCHL2プ
ラスミドにハイブリダイズするように設計した(Palmer
およびFalkow(1986)Plasmid 16:52-62)。このセットの
各プローブは50量体である。最初の30個のヌクレオチド
(5'から3'方向)は、pCHL2配列に相補的であり、最後の2
0個のヌクレオチドは、TEM-1分析およびTEM-1NH分析に
用いた増幅配列および捕捉配列である。これらプローブ
に対するpCHL2配列は以下に示す。
【0194】 プローブの名称 増幅プローブ 配列(3'から5'方向) pCHL2.C LLA2C-2 CTACTAAACTCGCACACATCGCGACTTCTT pCHL2.C LLA2C-3 AACTCATTAAAGTAAAAGGCGAGCAAATTA pCHL2.C LLA2C-4 ATGTTACTTTTAGGTAACGCATCTAGAGGC pCHL2.C LLA2C-6 TCACGATATCGTTTCTGAAAAAGATAAGCG pCHL2.C LLA2C-7 CGATCTCCGGCCAGATAAATACTATATAAG pCHL2.C LLA2C-8 GTCAGTCTTTAACCTCACGACCGAGCATAT pCHL2.C LLA2C-10 AGAAAGAAACTACGGAAGGGTTGTCCTATG pCHL2.C LLA2C-11 CTATAACTACTATTTCCTCAATAGAATCGA pCHL2.C LLA2C-12 CCATTAAAGCACTAATATCGTCGATCCGGT pCHL2.C LLA2C-14 TATTTAGAACGCCAATGAGTTGTCGCATCT pCHL2.C LLA2C-15 CCAAAGGATAGAGATCTTTACTCGCGTCCA pCHL2.C LLA2C-16 TAACAACTCGCCTAATAACGATTAAATTGT pCHL2.C LLA2C-18 AGATTTCTTCTTAATAAGGCTCATCTTCTT pCHL2.C LLA2C-19 CCTCTTTGTCAATCTCTTAGTGTAAAAATA 捕捉プローブ pCHL2.CXT1-1 TTCGAATCTAGGCAAAGAGTATGCCAAAAG pCHL2.CXT1-5 GATAACGAACTCGCATATTTCCCTTCCGAA pCHL2.CXT1-9 TTTTCTGCTCGTTGCAAGAGACTCTTAGTT pCHL2.CXT1-13 TATCCCTTTTGACGAAATCGATATCTGTAC pCHL2.CXT1-17 TATAGACCACTTTTTAATGTTTCTCCCCTA (2)試験試料および結果 分析は、血液型亜型L2の単離された血小板(EB)について
行なった。標準試料におけるEBの濃度は、スライド上に
1×PBSによる希釈液を塗布し、そしてSyva Microtrak
免疫蛍光キットを用いて染色することにより測定した。
顕微鏡で調べることにより、6つの任意の領域を計測
し、1mlあたりの全EBを算出した。
【0195】Chlamydiaに対する試料調製方法は、HBVま
たはNeisseriaに対する方法とは異なったものを用い
た。2つの方法のうち一方を用いた:12.5μlの(i)リゾ
チーム(50mMグルコース、25mMトリス、pH8.0、10mM EDT
A中に4mg/ml)、または(ii)1×PBS中の10mM DTTを、1
0μlの試料を含む各ウェルに加えた。65℃にて30分間イ
ンキュベートした後、1.2μlの10%SDSを加えた。次い
で、上述のように分析を行なった。捕捉段階の前に、10
μlのウマ血清を、NウェルおよびSウェルに加えた。
また、増幅段階および標識段階では、水の代りにウマ血
清をHM緩衝液中で用いた。アルカリホスファターゼ/リ
ン酸ジオキセタン系を上述のように分析に用いた。
【0196】結果は以下の通りであった:EB数 シグナル 3 × 106 22.67+/-1.63 6 × 105 5.39+/-0.12 3 × 105 2.07+/-0.11 1.5× 105 1.63+/-0.03 0 0.57+/-0.06 本発明の分析は、種々の分析物を同時に多重分析するの
に適用し得る。ある方式では、新しい分析物に対して、
標識および標識プローブ配列、増幅マルチマー、そして
標識されたプローブの配列を変更することにより、同一
固相上の同一試料における2つの異なる分析物を検出す
ることが可能である。あるいは、分析物に特異的な捕捉
プローブを合成し、そしてメンブレン片上の異なる位置
に特異的な相補性のある捕捉プローブを付着させること
により、いくつかの異なる分析を同一標識を用いて同時
に行うことが可能である。
【0197】(実施例7)N.gonorrhoeaeのtetM決定因子
に対するサンドイッチハイブリダイゼーション試験 16μg/mlを越えるMIC(最小阻害濃度)値を示す高レベル
のテトラサイクリンに耐性のN.gonorrhoeae株は24.5Md
の接合型プラスミド中にtetM決定因子を取得したことが
わかっている(Annual Review of Microbiology(1984)3
8:111-133およびAntimicrobe Agents Chemother.(1986)
Vol 30:664-670)。従って、ある分析が開発されN.gonor
rhoeaeにおけるtetM決定因子を検出して臨床用試料にお
けるtetMが仲介しているテトラサイクリン耐性を直接診
断することが可能となった。その検定は膨大な数の試料
からのtetMの検出を可能にし、その日のうちに結果を与
え、そして15×103もの細胞を検出することが可能であ
る。
【0198】GC肉汁または脱脂乳中に懸濁した10μlの
テトラサイクリン耐性N.gonorrhoeae(TRNG)細胞を、澄
んだImmulon IIウェル(Dynatech)中で12.5μlの溶解溶
液(10mMトリス-HC1、150mM NaCl、10mM EDTA、1%SDS、pH8.
0中の2mg/mlのプロティナーゼK)と混合し、65℃で20
分間培養した。増幅および捕捉プローブのセットをHRV
およびTEM-1プローブを調製するために用いたものと同
じ方策を用いて調製し、そしてtetM構造遺伝子にハイブ
リダイズするように設計した。プローブの配列はNnclei
c Acids Research(1986)14:7047-7058、に記述されてい
るストレプトコッカル接合型シャトルトランスポゾンTn
1545からのtetM遺伝子配列に基づいて行われた。tetM遺
伝子の配列を捕捉プローブ(A)および増幅プローブ(B)の
配列と共に図19、20および21に示している。各々
のプロー0ブは(図19、20および21に示したよう
に)、tetM遺伝子に相補的である最初の30ヌクレオチド
(5’から3’ヘ)および捕捉プローブに対してCTTCTTTG
GAGAAAGTGGTGおよび増幅プローブに対してTTAGGCATAGGA
CCCGTGTCである後の20ヌクレオチド(3’末端に伸びて
いる)をもつ50量体である。
【0199】試験手順は上述の実施例3(7)のマイクロ
タイターディシュ検定に似ている。各々0.2pmの捕捉お
よび標識プローブを含んだ5μlの1M NaOHを加え、そ
して、その混合物を65℃で20分間培養した。13μlの中
和溶液(2M MOPS、12.3×SSC(1×SSC=0.15M NaCl、15m
Mクエン酸ナトリウム))を加え、その混合物を65℃で15
分間培養した。各々のウェルに10μlの加熱不活性ウマ
血清を加え、その溶液を混合し、あらかじめ捕捉プロー
ブに相補的な合成オリゴヌクレオチドで覆われたImmolo
n Iホワイトウェルに移した。そのウェルを65℃で2時
間培養した後、その混合物をウェルから除き、捨てた。
ウェルを0.1%SDS、0.1×SSCで2回洗浄した。40μlの増
幅マルチマー溶液(上述の実施例3(7)を参照)を加え、
ウェルを55℃で15分間培養した。ウェルを上述のように
2回洗浄し、40μlのアルカリホスファターゼ標識した
オリゴヌクレオチドプローブ(上述の実施例3(7)を参
照)を加えた。ウェルを更に55℃で15分間培養し、上述
のように2回洗浄し、0.1×SSCで2回洗浄した。検出を
ジオキセタン化学発光基質(上述の実施例3(7)を参照)
を用いて行った。 発光をマイクロタイターディッシュ
記録発光計(ダイナテック)を用いることによりまたは37
℃で10分間暗いチャンバー内でポラロイド57インスタン
ト黒白フィルムでウェルをさらすことにより記録した。
ノイズ比率(S/N)に対するシグナルは、緩衝液だけを含
んだウェルにより放射される光のカウントにより分けら
れた一試料を含んだウェルにより放射される光と定義す
る。S/N比率が3であったとき、試料を陽性とみなし
た。
【0200】比較のためにテトラサイクリン感受性(T
cS)株およびtetMを持つことが知られている共棲株もま
たテストした。下記の表4がその試験結果を示す。
【0201】
【表4】
【0202】表4に示したように、全ての132TRNG株をt
etMハイブリダイゼーション検定を用いてテストした。
これらの株の全ては発光計またはインスタントフィルズ
で記録したときは陽性を示した。N.mucosaN.mucosa/p
erflavaN.perflava/siccaKingella denitrificans
およびEikenella corrodensのようなtetMをもつことが
知られている共棲株もまたこの検定で陽性であった。他
方、テストした45のTcS株の内で陽性値を示したものは
なかった。
【0203】この検定をあらゆるtetM仲介のテトラサイ
クリン耐性生物を検出することに用いることができる。
tetM遺伝子および24.5Mdのプラスミドの両方と結合する
捕捉および増幅プローブを適切な取り合わせで設計する
ことにより(上述のTEM-1NH検定でのように)、反応性をT
RNGに限定することができる。上述のTEM-1テストと共に
tetMテストを利用することはTEM-1またはtetM仲介の耐
性が予期される抗生物質耐性微生物をスクリーニングす
るために要する時間を相当に減少させる。これらの手法
は適切な抗生物質の存在下で主要な培養を前培養する必
要性を除去する。これらの分析法は最小限の試料調製し
か必要とせず、ELISA法に似た非常に単純な操作を包含
する。N.gonorrhoeae検定と組合せて、N.gonorrhoeae
よび抗生物質耐性特性の検出を数時間で実施し得る。マ
イクロタイターウェルを含有する検定の全ての構成要素
は、捕捉および増幅プローブを除いて一般的である(分
析物には依存しない)。結果として、感染源および抗生
物質耐性に対する試料の同時分析を、同じ時間枠内でそ
して同じ操作で平行して実施し得る。
【0204】(実施例8)N.gonorrhoeaeゲノム配列SSJK1
に基づくプローブを用いるN.gonorrhoeaeDNAのサンドイ
ッチハイブリダイゼーション分析N.gonorrhoeae に対する高度な特異性をもつSSJK1と名づ
けた新しいゲノム配列をN.gonorrhoeaeDNAおよびN.meni
ngitidisDNAに対するゲノムクローンをスクリーニング
し、そして後者とではなく前者と反応した配列を選択す
ることにより同定した。SSJK1のこのDNA配列を図22に
示す。
【0205】この配列を入手可能なDNAライブラリーに
対して調べた。この配列は以前に報告されていなかっ
た。このSSJK1配列に基づいて、捕捉および増幅プロー
ブを上述の実施例4のように合成した。配列の5'部分を
図23に示す。a配列の3'部分は上述のTEM-1検定で示し
たそれらと同じである(図18参照)。5'部分および3'部
分の両方を図23に示す。上述の実施例3(7)の検定型を
粗製の細胞溶解物および異なる細菌からのゲノムDNAを
検定するために用いた。DNA試料を用いたテストの結果
を下記の表5に示す。
【0206】
【表5】
【0207】N.gonorrhoeaeに対するSSJK1配列の特異性
のために、完全な配列またはそれの断片に基づいたプロ
ーブを他のDNAハイブリダイゼーション検定に用いるこ
とができることが理解される。それゆえに、一般にSSJK
1配列に基づいたDNAプローブは本発明の範囲内にある。
そのようなプローブは用いる特定のハイブリダイゼーシ
ョン検定型により、直接にまたは間接に標識することが
できる。
【0208】異種の核酸および試料成分の存在から観測
された低レベルの干渉のため、ここで提示した本発の明
方法は最小限の試料調製で粗製物質中の種々の生物の検
出に有用である。修飾されていない合成オリゴヌクレオ
チドである溶液相ハイブリダイゼーションプローブを除
けば、全ての検定成分は一般的である(分析物配列には
依存しない);従って新しい検定では新しいオリゴヌク
レオチドのセットを必要とするに過ぎない。原則とし
て、提示した分析系の化学発光型は十分に鋭敏であり、
4時間以内に5μgの哺乳動物DNAにおける単一の遺伝子
検出を可能にする。 本発明を実施するための上記様式
の改変は、核酸化学、生化学分析、および関連分野の当
業者には自明であり、特許請求の範囲内に含まれること
はいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1に記載されている直鎖状の核酸マルチ
マーの酵素的調製の過程を示す図である。
【図2】実施例2に記載されている線形および分枝した
核酸マルチマーの化学的調製の過程を示す図である。
【図3】「くし状」および/または分肢構造を有するマ
ルチマーを作る際に用いる手法を説明する図である。
【図4】「くし状」および/または分肢構造を有するマ
ルチマーを作る際に用いる手法を説明する図である。
【図5】「くし状」および/または分肢構造を有するマ
ルチマーを作る際に用いる手法を説明する図である。
【図6】「くし状」および/または分肢構造を有するマ
ルチマーを作る際に用いる手法を説明する図である。
【図7】「くし状」および/または分肢構造を有するマ
ルチマーを作る際に用いる手法を説明する図である。
【図8】実施例3に記載されているサンドイッチハイブ
リダイゼーション分析を説明する図である。
【図9】実施例3に記載されているドットブロットスク
リーニング試験の結果を示すオートラジオグラムを示す
図である。
【図10】実施例3に記載される真正のHBV DNA標本の
検査の結果を描写している棒グラフを示す図である。
【図11】実施例3に記載される真正のHBV DNA 標本の
検査の結果を描写している棒グラフを示す図である。
【図12】実施例3に記載される真正のHBV DNA 標本の
検査の結果を描写している棒グラフを示す図である。
【図13】実施例3に記載される真正のHBV DNA 標本の
検査の結果を描写している棒グラフを示す図である。
【図14】ベータ−ラクタマーゼTEM-1遺伝子を有する
7.3kbのN.gonorrhoeaeプラスミドの1部分のコード鎖の
DNA配列を示す図である。
【図15】実施例5に記載されているTEM-1NH分析に用
いられる、捕捉および増幅プローブの部分的なヌクレオ
チド配列を示す図である。
【図16】実施例5に記載されているTEM-1分析に用い
られる捕捉および増幅プローブの部分的ヌクレオチド配
列を示す図である。
【図17】実施例5に記載されているTEM-1分析に用い
られる捕捉および増幅プローブの部分的ヌクレオチド配
列を示す図である。
【図18】実施例5に記載されているtetM分析に用いら
れる捕捉および増幅プローブの部分的ヌクレオチド配列
(5'末端)を示す図である。
【図19】実施例7に記載されているtetM分析に用いら
れる捕捉および増幅プローブの部分的ヌクレオチド配列
(5'末端)を示す図である。
【図20】実施例7に記載されているtetM分析に用いら
れる捕捉および増幅プローブの部分的ヌクレオチド配列
(5'末端)を示す図である。
【図21】実施例7に記載されているtetM分析に用いら
れる捕捉および増幅プローブの部分的ヌクレオチド配列
(5'末端)を示す図である。
【図22】実施例8に記載されているN.gonorrhoeae
ゲノム配列SSJK1のDNA配列を示す図である。
【図23】実施例8に記載されているN.gonorrhoeae
分析に用いられる捕捉および増幅プローブの部分的ヌク
レオチドを示す図である。
【符号の説明】
11 分析物 A 捕捉プローブ B 増幅プローブ C 固相オリゴヌクレオチド複合体 D 核酸マルチマー E 標識オリゴマー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12R 1:36) (72)発明者 ジョイス エー.ラニング アメリカ合衆国 カリフォルニア 94519 コンコード,フィッツパトリッ ク ドライブ 3141 (72)発明者 ジャニス エー.コルバーグ アメリカ合衆国 カリフォルニア 94804 リッチモンド,スクーナー コ ート 179 (72)発明者 ジェニファー エム.クライン アメリカ合衆国 カリフォルニア 94596 ウォルナット クリーク,2エ ヌディー アベニュー 1810 (72)発明者 ライ サンチェス−ペスカドール アメリカ合衆国 カリフォルニア 94619 オークランド,デイジー スト リート 5040 (72)発明者 トーマス ホーン アメリカ合衆国 カリフォルニア 94708 バークレイ,アーチ ストリー ト 1583−エー (56)参考文献 特開 平2−109999(JP,A) 特開 昭62−188970(JP,A) 特開 昭62−190086(JP,A) 特開 昭60−91999(JP,A) 特開 昭59−220647(JP,A) 特開 昭61−31100(JP,A) 国際公開87/3622(WO,A)

Claims (33)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)目的の第1の一本鎖核酸配列と特異的
    に結合し得る少なくとも1つの第1の一本鎖オリゴヌク
    レオチド単位と、(b)多数の個々の目的の第2の一本鎖
    核酸配列と特異的に結合し得る多数の同一の第2の一本
    鎖オリゴヌクレオチド単位とを含有する核酸マルチマー
    であって、直鎖状構造を有する核酸マルチマー
  2. 【請求項2】前記第1のオリゴヌクレオチド単位が前記
    第2のオリゴヌクレオチド単位とは異なる配列を有し、
    前記第2のオリゴヌクレオチド単位の数が前記第1のオ
    リゴヌクレオチドヌクレオチド単位の数の少なくとも約
    2倍である、請求項1に記載の核酸マルチマー。
  3. 【請求項3】前記第1のオリゴヌクレオチド単位のヌク
    レオチド配列が前記第2のヌクレオチド単位のヌクレオ
    チド配列と同一であり、両単位の合計数が少なくとも約
    3である、請求項1に記載の核酸マルチマー。
  4. 【請求項4】前記マルチマーのオリゴヌクレオチド単位
    の少なくとも一部が、次の式(1)で表される化合物から
    誘導された多官能部分を介して結合している、請求項
    1、2またはに記載の核酸マルチマー: 【化1】 ここで、Rは有機部分、好ましくは核酸であり;R1は合
    成核酸が固相から遊離せず、かつ環外窒素が脱離しない
    ような条件下で脱離し得るヒドロキシル保護基、または
    リン酸保護基であり;Xは核酸合成を促進するリン含有
    基であり;Yは求核基から誘導される基であり;そし
    て、R2はR1、またはR1に影響を及ぼすことなく、脱離し
    て水素と置換し得る阻害基または保護基である。
  5. 【請求項5】前記マルチマーのオリゴヌクレオチド単位
    の少なくとも一部が、次の式(2)で表される化合物から
    誘導された多官能部分を介して結合している、請求項
    1、2またはに記載の核酸マルチマー: 【化2】 ここで、Zは求核基であり;R1は一般に塩基に対して安
    定であり、かつ酸に対して感受性を有する保護基であ
    り;R2は水素またはメチルであり;R3はR1に影響を及ぼ
    すことなく、脱離して水素と置換し得る保護基であり;
    R5は化学合成の間にオリゴヌクレオチドの5'部分にヌク
    レオチドを追加し得るリン誘導体であり;R6はメチル、
    水素、I、Br、またはFであり;そして、Xは1〜8の範
    囲の整数である。
  6. 【請求項6】目的の前記第1の一本鎖ヌクレオチド配列
    が核酸分析物である、請項1、2、3、4または
    記載の核酸マルチマー。
  7. 【請求項7】目的の前記第1の一本鎖ヌクレオチド配列
    が核酸分析物に結合しているオリゴヌクレオチドであ
    る、請求項1、2、3、4またはに記載の核酸マルチ
    マー。
  8. 【請求項8】目的の前記第2の一本鎖ヌクレオチド配列
    が標識された一本鎖オリゴヌクレオチド配列である、請
    求項1、2、3、4、5、6またはに記載の核酸マル
    チマー。
  9. 【請求項9】前記第2の一本鎖オリゴヌクレオチド単位
    の各々に、化学的に開裂可能なリンカーが存在する、請
    求項1、2、3、4、5、6、7またはに記載の核酸
    マルチマー。
  10. 【請求項10】以下の工程を包含する核酸ハイブリダイ
    ゼーション分析法: (a)請求項1に記載のマルチマーを、固相に結合した一
    本鎖核酸分析物と、あるいは該分析物に結合した一本鎖
    オリゴヌクレオチドと、第1のオリゴヌクレオチド単位
    を介してハイブリダイズさせる工程; (b)結合していない該マルチマーを除去する工程; (c)標識された一本鎖オリゴヌクレオチドを、第2のオ
    リゴヌクレオチド単位を介して、該マルチマーとハイブ
    リダイズさせる工程; (d)結合していない標識されたオリゴヌクレオチドを除
    去する工程;および (e)該マルチマーに結合した標識の存在を検出する工
    程。
  11. 【請求項11】第2の核酸配列を含む核酸セグメント
    と、第1の核酸配列を含むが、該第2の核酸配列は含ま
    ない別の核酸セグメントとを含有する試料中の、該第2
    の核酸配列を含む該核酸セグメントの一部である該第1
    の核酸配列を検出するための溶液サンドイッチ核酸ハイ
    ブリダイゼーション分析法であって、該分析法は以下の
    工程を包含する: (a)分析物を、ハイブリダイゼーション条件下で、(i)該
    第1の核酸配列または該第2の核酸配列の一方に相補的
    な第1のセグメントと、請求項1に記載の核酸マルチマ
    ーのオリゴヌクレオチド単位に相補的な第2のセグメン
    トとを含有する増幅プローブオリゴヌクレオチド、およ
    び(ii)該第1の核酸配列または該第2の核酸配列の他方
    に相補的な第1のセグメントと、固相に結合したオリゴ
    ヌクレオチドに相補的な第2のセグメントとを含有する
    捕捉プローブオリゴヌクレオチドの過剰量と接触させる
    工程; (b)ハイブリダイゼーション条件下で、工程(a)の産物
    を、該固相に結合した該オリゴヌクレオチドと接触させ
    る工程; (c)その後、該固相に結合していない物質を分離する工
    程; (d)ハイブリダイゼーション条件下で、工程(c)の固相複
    合体産物を、(i)該増幅プローブオリゴヌクレオチドの
    該第2のセグメントに相補的な少なくとも1つのオリゴ
    ヌクレオチド単位および(ii)標識されたオリゴヌクレオ
    チドに相補的な多数の第2のオリゴヌクレオチド単位を
    有する請求項1に記載の核酸マルチマーと接触させる工
    程; (e)結合していないマルチマーを除去する工程; (f)ハイブリダイゼーション条件下で、工程(e)の固相複
    合体産物を、該標識されたオリゴヌクレオチドと接触さ
    せる工程; (g)結合していない標識されたオリゴヌクレオチドを除
    去する工程;および (h)工程の固相複合体産物中における標識の存在を検出
    する工程。
  12. 【請求項12】免疫化学的な分析物に対する免疫分析法
    であって、該免疫分析法は以下の工程を包含する: (a)該分析物にリガンドを、特異的に、かつ直接的にま
    たは間接的に結合させる工程であって、該リガンドが請
    求項1に記載のマルチマーの第1のオリゴヌクレオチド
    単位に相補的な一本鎖オリゴヌクレオチドを有する、工
    程; (b)結合していないリガンドを除去する工程; (c)請求項1に記載のマルチマーを該リガンドにハイブ
    リダイズさせる工程; (d)標識されたオリゴヌクレオチドを、結合したマルチ
    マーの第2のオリゴヌクレオチド単位にハイブリダイズ
    させる工程; (e)結合していない標識されたオリゴヌクレオチドを除
    去する工程;および (f)該結合したマルチマーに結合した標識の存在を検出
    する工程。
  13. 【請求項13】B型肝炎ウイルス(HBV)DNAのサンドイッ
    チハイブリダイゼーション分析法における増幅プローブ
    として有用な合成オリゴヌクレオチドであって、(a)該H
    BVゲノムの保存領域のセグメントに相補的なヌクレオチ
    ド配列を有する第1のセグメントと、(b)請求項1に記
    載の核酸マルチマーのオリゴヌクレオチド単位に相補的
    なヌクレオチド配列を有する第2のセグメントと、を含
    有する合成ヌクレオチド。
  14. 【請求項14】請求項1に記載の核酸マルチマーを用い
    る、B型肝炎ウイルス(HBV)DNAのサンドイッチハイブリ
    ダイゼーション分析法における捕捉プローブとして有用
    な合成オリゴヌクレオチドであって、(a)該HBVゲノムの
    保存領域のセグメントに相補的なヌクレオチド配列を有
    する第1のセグメントと、(b)固相に結合したオリゴヌ
    クレオチドに相補的なヌクレオチド配列を有する第2の
    セグメントと、を含有する合成ヌクレオチド。
  15. 【請求項15】N.gonorrhoeaeのサンドイッチハイブリ
    ダイゼーション分析法における増幅プローブとして有用
    な合成オリゴヌクレオチドであって、(a)N.gonorrhoeae
    ピリンDNAのセグメントに相補的なヌクレオチド配列を
    有する第1のセグメントと、(b)請求項1に記載の核酸
    マルチマーのオリゴヌクレオチド単位に相補的なヌクレ
    オチド配列と、を有する第2のセグメントとを含有する
    合成ヌクレオチド。
  16. 【請求項16】請求項1に記載の核酸マルチマーを用い
    る、N.gonorrhoeaeのサンドイッチハイブリダイゼーシ
    ョン分析法における捕捉プローブとして有用な合成オリ
    ゴヌクレオチドであって、(a)N.gonorrhoeaeのピリンDN
    Aのセグメントに相補的なヌクレオチド配列を有する第
    1のセグメントと、(b)固相に結合したオリゴヌクレオ
    チドに相補的なヌクレオチド配列を有する第2のセグメ
    ントと、を含有する合成ヌクレオチド。
  17. 【請求項17】N.gonorrhoeaeの溶液相サンドイッチハ
    イブリダイゼーション分析法における増幅プローブとし
    て有用な合成オリゴヌクレオチドであって、 (a)以下の配列で示されるN.gonorrhoeaeのゲノムクロー
    ンのセグメントに相補的なヌクレオチド配列を有する第
    1のセグメントと、 【化3】 (b)請求項1に記載の核酸マルチマーのオリゴヌクレオ
    チド単位に相補的なヌクレオチド配列を有する第2のセ
    グメントと、を含有する合成ヌクレオチド。
  18. 【請求項18】請求項1に記載の核酸マルチマーを用い
    る、N.gonorrhoeaeの溶液相サンドイッチハイブリダイ
    ゼーション分析法における捕捉プローブとして有用な合
    成オリゴヌクレオチドであって、 (a)以下の配列で示されるN.gonorrhoeaeのゲノムクロー
    ンのセグメントに相補的なヌクレオチド配列を有する第
    1のセグメントと、 【化4】 (b)固相に結合したオリゴヌクレオチドに相補的なヌク
    レオチド配列を有する第2のセグメントと、を含有する
    合成ヌクレオチド。
  19. 【請求項19】β−ラクタマーゼTEM-1遺伝子を有する
    N.gonorrhoeaeの7.3kbプラスミドまたは該遺伝子のサン
    ドイッチハイブリダイゼーション分析法における増幅プ
    ローブとして有用な合成オリゴヌクレオチドであって、
    (a)該プラスミドまたは該遺伝子のセグメントに相補的
    なヌクレオチド配列を有する第1のセグメントと、(b)
    請求項1に記載の核酸マルチマーのオリゴヌクレオチド
    単位に相補的なヌクレオチド配列を有する第2のセグメ
    ントと、を含有する合成ヌクレオチド。
  20. 【請求項20】請求項1に記載の核酸マルチマーを用い
    る、β−ラクタマーゼTEM-1遺伝子を有するN.gonorrhoe
    aeファミリーの7.3kbプラスミドまたは該遺伝子のサン
    ドイッチハイブリダイゼーション分析法における捕捉プ
    ローブとして有用な合成オリゴヌクレオチドであって、
    (a)該プラスミドまたは該遺伝子のセグメントに相補的
    なヌクレオチド配列を有する第1のセグメントと、(b)
    固相に結合したオリゴヌクレオチドに相補的なヌクレオ
    チド配列を有する第2のセグメントと、を含有する合成
    ヌクレオチド。
  21. 【請求項21】請求項1に記載の核酸マルチマーを用い
    る、テトラサイクリン耐性生物におけるtetM遺伝子のサ
    ンドイッチハイブリダイゼーション分析法における捕捉
    プローブとして有用な合成オリゴヌクレオチドであっ
    て、(a)該tetM遺伝子のセグメントに相補的なヌクレオ
    チド配列を有する第1のセグメントと、(b)固相に結合
    したオリゴヌクレオチド単位に相補的なヌクレオチド配
    列を有する第2のセグメントと、を含有する合成ヌクレ
    オチド。
  22. 【請求項22】テトラサイクリン耐性生物におけるtetM
    遺伝子のサンドイッチハイブリダイゼーション分析法に
    おける増幅プローブとして有用な合成オリゴヌクレオチ
    ドであって、(a)該tetM遺伝子のセグメントに相補的な
    ヌクレオチド配列を有する第1のセグメントと、(b)請
    求項1に記載の核酸マルチマーのオリゴヌクレオチド単
    位に相補的なヌクレオチド配列を有する第2のセグメン
    トと、を含有する合成ヌクレオチド。
  23. 【請求項23】Chlamydia trachomatisのサンドイッチ
    ハイブリダイゼーション分析法における増幅プローブと
    して有用な合成オリゴヌクレオチドであって、(a)該Chl
    amydia trachomatisのpCHL2プラスミドのセグメントに
    相補的なヌクレオチド配列を有する第1のセグメント
    と、(b)請求項1に記載の核酸マルチマーのオリゴヌク
    レオチド単位に相補的なヌクレオチド配列を有する第2
    のセグメントと、を含有する合成ヌクレオチド。
  24. 【請求項24】請求項1に記載の核酸マルチマーを用い
    る、Chlamydia trachomatisのサンドイッチハイブリダ
    イゼーション分析法における捕捉プローブとして有用な
    合成オリゴヌクレオチドであって、(a)該Chlamydia tra
    chomatisのpCHL2プラスミドのセグメントに相補的なヌ
    クレオチド配列を有する第1のセグメントと、(b)固相
    に結合したオリゴヌクレオチドに相補的なヌクレオチド
    配列を有する第2のセグメントと、を含有する合成ヌク
    レオチド。
  25. 【請求項25】N.gonorrhoeaeのDNAを検出するためのDN
    Aプローブであって、以下で示されるN.gonorrhoeaeのゲ
    ノムクローンのいずれかの鎖の全体または一部に相補的
    なヌクレオチド配列を有するDNAプローブ、ここで該DNA
    プローブは請求項1に記載の核酸マルチマーに結合し得
    る: 【化5】
  26. 【請求項26】分析物中におけるN.gonorrhoeaeのピリ
    ンDNAを検出するための溶液サンドイッチDNAハイブリダ
    イゼーション分析法であって、該分析法は以下の工程を
    包含する: (a)該分析物を、ハイブリダイゼーション条件下で、(i)
    N.gonorrhoeaeのピリンDNAのセグメントに相補的なヌク
    レオチド配列を有する第1のセグメントと、請求項1に
    記載の核酸マルチマーのオリゴヌクレオチド単位に相補
    的なヌクレオチド配列を有する第2のセグメントとを含
    有する増幅プローブオリゴヌクレオチド、および(ii)N.
    gonorrhoeaeのピリンDNAのセグメントに相補的なヌクレ
    オチド配列を有する第1のセグメントと、固相に結合し
    たオリゴヌクレオチドに相補的なヌクレオチド配列を有
    する第2のセグメントとを含有する捕捉プローブオリゴ
    ヌクレオチドの過剰量と接触させる工程; (b)ハイブリダイゼーション条件下で、工程(a)の産物
    を、該固相に結合した該オリゴヌクレオチドと接触させ
    る工程; (c)その後、該固相に結合しない物質を分離する工程; (d)ハイブリダイゼーション条件下で、工程(c)の固相複
    合体産物を、(i)該増幅プローブオリゴヌクレオチドの
    該第2のセグメントに相補的な少なくとも1つのオリゴ
    ヌクレオチド単位、および(ii)標識されたオリゴヌクレ
    オチドに相補的な多数の第2のオリゴヌクレオチド単位
    を含有する請求項1に記載の核酸マルチマーと接触させ
    る工程; (e)結合していないマルチマーを除去する工程; (f)ハイブリダイゼーション条件下で、工程(e)の固相複
    合体産物を、該標識されたオリゴヌクレオチドと接触さ
    せる工程; (g)結合していない標識されたオリゴヌクレオチドを除
    去する工程;および (h)工程(g)の固相複合体産物中における標識の存在を検
    出する工程。
  27. 【請求項27】分析物中におけるN.gonorrhoeaeのピリ
    ンDNAを検出するための溶液サンドイッチDNAハイブリダ
    イゼーション分析法であって、該分析法は以下の工程を
    包含する: (a)該分析物を、ハイブリダイゼーション条件下で、(i)
    以下で示されるN.gonorrhoeaeのゲノムクローンのセグ
    メントに相補的なヌクレオチド配列を有する第1のセグ
    メントと、請求項1に記載の核酸マルチマーのオリゴヌ
    クレオチド単位に相補的なヌクレオチド配列を有する第
    2のセグメントとを含有する増幅プローブオリゴヌクレ
    オチド、および(ii)以下で示されるN.gonorrhoeaeのゲ
    ノムクローンのセグメントに相補的なヌクレオチド配列
    を有する第1のセグメントと、固相に結合したオリゴヌ
    クレオチドに相補的なヌクレオチド配列を有する第2の
    セグメントとを含有する捕捉プローブオリゴヌクレオチ
    ドの過剰量と接触させる工程; 【化6】 (b)ハイブリダイゼーション条件下で、工程(a)の産物
    を、該固相に結合した該オリゴヌクレオチドと接触させ
    る工程; (c)その後、該固相に結合しない物質を分離する工程; (d)ハイブリダイゼーション条件下で、工程(c)の固相複
    合体産物を、(i)該増幅プローブオリゴヌクレオチドの
    該第2のセグメントに相補的な少なくとも1つのオリゴ
    ヌクレオチド単位、および(ii)標識されたオリゴヌクレ
    オチドに相補的な多数の第2のオリゴヌクレオチド単位
    を含有する請求項1に記載の核酸マルチマーと接触させ
    る工程; (e)結合していないマルチマーを除去する工程; (f)ハイブリダイゼーション条件下で、工程(e)の固相複
    合体産物を、該標識されたオリゴヌクレオチドと接触さ
    せる工程; (g)結合していない標識されたオリゴヌクレオチドを除
    去する工程;および (h)工程(g)の固相複合体産物中における標識の存在を検
    出する工程。
  28. 【請求項28】分析物中におけるβ−ラクタマーゼTEM-
    1遺伝子を有するN.gonorrhoeaeファミリーの7.3kbプラ
    スミドまたは該遺伝子を検出するための溶液サンドイッ
    チDNAハイブリダイゼーション分析法であって、該分析
    法は以下の工程を包含する: (a)該分析物を、ハイブリダイゼーション条件下で、(i)
    該プラスミドまたは該遺伝子のセグメントに相補的なヌ
    クレオチド配列を有する第1のセグメントと、請求項1
    に記載の核酸マルチマーのオリゴヌクレオチド単位に相
    補的なヌクレオチド配列を有する第2のセグメントとを
    含有する増幅プローブオリゴヌクレオチド、および(ii)
    該プラスミドまたは該遺伝子の別のセグメントに相補的
    なヌクレオチド配列を有する第1のセグメントと、固相
    に結合したオリゴヌクレオチドに相補的なヌクレオチド
    配列を有する第2のセグメントとを含有する捕捉プロー
    ブオリゴヌクレオチドの過剰量と接触させる工程; (b)ハイブリダイゼーション条件下で、工程(a)の産物
    を、該固相に結合した該オリゴヌクレオチドと接触させ
    る工程; (c)その後、該固相に結合しない物質を分離する工程; (d)ハイブリダイゼーション条件下で、工程(c)の固相複
    合体産物を、(i)該増幅プローブオリゴヌクレオチドの
    該第2のセグメントに相補的な少なくとも1つのオリゴ
    ヌクレオチド単位、および(ii)標識されたオリゴヌクレ
    オチドに相補的な多数の第2のオリゴヌクレオチド単位
    を含有する請求項1に記載の核酸マルチマーと接触させ
    る工程; (e)結合していないマルチマーを除去する工程; (f)ハイブリダイゼーション条件下で、工程(e)の固相複
    合体産物を、該標識されたオリゴヌクレオチドと接触さ
    せる工程; (g)結合していない標識されたオリゴヌクレオチドを除
    去する工程;および (h)工程(g)の固相複合体産物中における標識の存在を検
    出する工程。
  29. 【請求項29】分析物中におけるB型肝炎ウイルス(HB
    V)のDNAを検出するための溶液サンドイッチDNAハイブリ
    ダイゼーション分析法であって、該分析法は以下の工程
    を包含する: (a)該分析物を、ハイブリダイゼーション条件下で、(i)
    該HBVゲノムの保存領域のセグメントに相補的なヌクレ
    オチド配列を有する第1のセグメントと、請求項1に記
    載の核酸マルチマーのオリゴヌクレオチド単位に相補的
    なヌクレオチド配列を有する第2のセグメントとを含有
    する増幅プローブオリゴヌクレオチド、および(ii)該HB
    Vゲノムの保存領域の別のセグメントに相補的なヌクレ
    オチド配列を有する第1のセグメントと、固相に結合し
    たオリゴヌクレオチドに相補的なヌクレオチド配列を有
    する第2のセグメントとを含有する捕捉プローブオリゴ
    ヌクレオチドの過剰量と接触させる工程; (b)ハイブリダイゼーション条件下で、工程(a)の産物
    を、該固相に結合した該オリゴヌクレオチドと接触させ
    る工程; (c)その後、該固相に結合しない物質を分離する工程; (d)ハイブリダイゼーション条件下で、工程(c)の固相複
    合体産物を、(i)該増幅プローブオリゴヌクレオチドの
    該第2のセグメントに相補的な少なくとも1つのオリゴ
    ヌクレオチド単位、および(ii)標識されたオリゴヌクレ
    オチドに相補的な多数の第2のオリゴヌクレオチド単位
    を含有する請求項1に記載の核酸マルチマーと接触させ
    る工程; (e)結合していないマルチマーを除去する工程; (f)ハイブリダイゼーション条件下で、工程(e)の固相複
    合体産物を、該標識されたオリゴヌクレオチドと接触さ
    せる工程; (g)結合していない標識されたオリゴヌクレオチドを除
    去する工程;および (h)工程(g)の固相複合体産物中における標識の存在を検
    出する工程。
  30. 【請求項30】分析物中におけるChlamydia trachomati
    sのDNAを検出するための溶液サンドイッチDNAハイブリ
    ダイゼーション分析法であって、該分析法は以下の工程
    を包含する: (a)該分析物を、ハイブリダイゼーション条件下で、(i)
    Chlamydia trachomatisのpCHL2プラスミドのセグメント
    に相補的なヌクレオチド配列を有する第1のセグメント
    と、請求項1に記載の核酸マルチマーのオリゴヌクレオ
    チド単位に相補的なヌクレオチド配列を有する第2のセ
    グメントとを含有する増幅プローブオリゴヌクレオチ
    ド、および(ii)Chlamydia trachomatisのpCHL2プラスミ
    ドの別のセグメントに相補的なヌクレオチド配列を有す
    る第1のセグメントと、固相に結合したオリゴヌクレオ
    チドに相補的なヌクレオチド配列を含有する第2のセグ
    メントとを有する捕捉プローブオリゴヌクレオチドの過
    剰量と接触させる工程; (b)ハイブリダイゼーション条件下で、工程(a)の産物
    を、該固相に結合した該オリゴヌクレオチドと接触させ
    る工程; (c)その後、該固相に結合しない物質を分離する工程; (d)ハイブリダイゼーション条件下で、工程(c)の固相複
    合体産物を、(i)該増幅プローブオリゴヌクレオチドの
    該第2のセグメントに相補的な少なくとも1つのオリゴ
    ヌクレオチド単位、および(ii)標識されたオリゴヌクレ
    オチドに相補的な多数の第2のオリゴヌクレオチド単位
    を含有する請求項1に記載の核酸マルチマーと接触させ
    る工程; (e)結合していないマルチマーを除去する工程; (f)ハイブリダイゼーション条件下で、工程(e)の固相複
    合体産物を、該標識されたオリゴヌクレオチドと接触さ
    せる工程; (g)結合していない標識されたオリゴヌクレオチドを除
    去する工程;および (h)工程(g)の固相複合体産物中における標識の存在を検
    出する工程。
  31. 【請求項31】テトラサイクリン耐性生物のDNAを含む
    と思われるtetM遺伝子DNAを検出するための溶液サンド
    イッチDNAハイブリダイゼーション分析法であって、該
    分析法は以下の工程を包含する: (a)該分析物を、ハイブリダイゼーション条件下で、(i)
    該tetM遺伝子のセグメントに相補的なヌクレオチド配列
    を有する第1のセグメントと、請求項1に記載の核酸マ
    ルチマーのオリゴヌクレオチド単位に相補的なヌクレオ
    チド配列を有する第2のセグメントとを含有する増幅プ
    ローブオリゴヌクレオチド、および(ii)該tetM遺伝子の
    別のセグメントに相補的なヌクレオチド配列を有する第
    1のセグメントと、固相に結合したオリゴヌクレオチド
    に相補的なヌクレオチド配列を有する第2のセグメント
    とを含有する捕捉プローブオリゴヌクレオチドの過剰量
    と接触させる工程; (b)ハイブリダイゼーション条件下で、工程(a)の産物
    を、該固相に結合した該オリゴヌクレオチドと接触させ
    る工程; (c)その後、該固相に結合しない物質を分離する工程; (d)ハイブリダイゼーション条件下で、工程(c)の固相複
    合体産物を、(i)該増幅プローブオリゴヌクレオチドの
    該第2のセグメントに相補的な少なくとも1つのオリゴ
    ヌクレオチド単位、および(ii)標識されたオリゴヌクレ
    オチドに相補的な多数の第2のオリゴヌクレオチド単位
    を含有する請求項1に記載の核酸マルチマーと接触させ
    る工程; (e)結合していないマルチマーを除去する工程; (f)ハイブリダイゼーション条件下で、工程(e)の固相複
    合体産物を、該標識されたオリゴヌクレオチドと接触さ
    せる工程; (g)結合していない標識されたオリゴヌクレオチドを除
    去する工程;および (h)工程(g)の固相複合体産物中における標識の存在を検
    出する工程。
  32. 【請求項32】請求項1に記載の核酸マルチマーを用い
    て、分析物中におけるN.gonorrhoeaeのDNAを検出するた
    めのDNAハイブリダイゼーション分析法であって、該分
    析物を、ハイブリダイゼーション条件下で、以下で示さ
    れるN.gonorrhoeaeのゲノムクローンのいずれかの鎖の
    全体または一部に相補的なDNAプローブと接触させる工
    程と、 該DNAプローブを含む二本鎖の存在を検出する工程と、
    を包含する分析法: 【化7】
  33. 【請求項33】増幅された核酸ハイブリダイゼーション
    分析法により分析物を検出するためのキットであって以
    下を包含するキット:(1)請求項1に記載の核酸マルチ
    マー;(2)該分析物に特異的に結合し得る増幅プローブ
    であって、該増幅プローブは該核酸マルチマーの少なく
    とも1つの第1の一本鎖オリゴヌクレオチド単位と特異
    的に結合し得る;および(3)該分析物に特異的に結合し
    得る捕捉プローブ。
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