JP2749122B2 - 磁性体含有球状微粒子、その製造方法およびその用途 - Google Patents

磁性体含有球状微粒子、その製造方法およびその用途

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JP2749122B2 JP1120459A JP12045989A JP2749122B2 JP 2749122 B2 JP2749122 B2 JP 2749122B2 JP 1120459 A JP1120459 A JP 1120459A JP 12045989 A JP12045989 A JP 12045989A JP 2749122 B2 JP2749122 B2 JP 2749122B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、磁性体含有球状微粒子、その製造方法およ
びその用途に関するものである。詳しく述べると、粒子
内で磁性体が均一に分散されてなり、静電荷像現像用ト
ナー、静電荷像現像用キャリヤ等に利用できる磁性体含
有球状微粒子、その製造方法およびその用途に関するも
のである。
(従来技術および発明が解決しようとする課題) 電子写真法はセレン、酸化亜鉛、硫化カドミウム等の
光導電体材料によって構成された感光体上に電気的潜像
を形成せしめ、これを粉体現像剤で現像化し、紙などに
転写し、定着するものである。
従来、静電荷像の現像に用いられる(一成分系)磁性
トナーは、一般に熱可塑性樹脂中に、磁性体およびその
他添加剤(電化制御剤、オフセット防止剤、潤滑剤等)
を溶融混合し、均一に分散した後、微粉砕装置分級機に
より所望の粒径を有するトナーを製造してきた。
しかしながら、上記の粉砕により磁性トナーを製造す
る方法には種々の欠点が存在する。たとえば、樹脂顔料
分散体が充分に脆く、経済的に可能な製造速度で微粉砕
し得るものでなくてはならない。この要求から、樹脂顔
料分散体が充分に脆く実際に高速で微粉砕し得る場合に
微粉砕によって広い粒径範囲が形成され易く、比較的大
きな割合の微粒子がこれに含まれるという問題が生じ
る。さらに、このように高度に脆性の材料は、複写機に
おいて現像用に使用する際、しばしばさらに微粉砕ない
し粉化をうける。
また、磁性トナーは流動性が悪く凝集ないし固化が生
じ易く、そのため現像効率を低めたり磁性トナーの搬送
効率が悪くなるばかりではなく、磁性トナーの搬送支持
体と該磁性トナーの搬送量を規制するドクター板との小
間隙に磁性トナーが目詰まりを起こして磁性トナーが搬
送されなくなり、現像が不可能となる事態が発生するこ
とにもなる。更に、磁性トナーは耐湿性が悪く、常に安
定した画像を得ることが困難である等、問題は多い。
これらの粉砕法による磁性トナーにみられるさまざま
の欠点を改良するために、懸濁重合法による磁性トナー
の製造方法が種々提案されている。この方法により、従
来の粉砕法の欠点をかなり改善することが可能である。
即ち、粉砕工程を全く含まないため脆性の改良は必要で
はなく、形状が球形で流動性にも優れている。しかしな
がら、懸濁重合法によって磁性トナーを製造する方法に
も問題はある。即ち、粉砕法の場合は、バインダー樹
脂、磁性体、その他添加剤をロールミルやニーダーのよ
うな高い機械的シェアのもとに高粘度で混練するため、
ひじょうによい分散性を得ることができる。しかし、重
合法による場合、単量体と磁性体その他を低粘度で、し
かも、ホモミキサーのような低い機械的シェアのもので
混練しなければならず、明らかに分散性が劣ってしま
い、それによりトナー粒子の電気抵抗、摩擦帯電量のバ
ラツキを増大し、優れた画像を形成し得るトナーを得る
には技術的課題を残している。
この問題に関し、重合性単量体中への磁性体の分散性
を向上させる方法として、シラン系カップリング剤で磁
性体を処理して用いる方法(特開昭54−84731号)、チ
タン系カップリング剤で磁性体を処理して用いる方法
(特開昭55−26519号、又は特開昭55−28019号)、或い
は磁性体を適当な被覆物質で被覆し用いる方法(特開昭
54−122129号、同54−130130号、同55−6344号、同55−
11218号)などが提案されているが、これらの方法では
ある程度の成果が得られるものの、すべての点で充分満
足するというものが得られていない。
したがって、本発明の目的は、新規な磁性体含有微粒
子、その製造方法およびその用途を提供することにあ
る。
本発明の他の目的は、粒子内で磁性体が均一に分散さ
れてなり、静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用キャ
リヤに利用できる磁性体含有球状微粒子、その製造方法
およびその用途を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 即ち、本発明は、磁性体の表面が分子内にアジリジン
基、オキサゾリン基、N−ヒドロキシアルキルアミド
基、エポキシ基、チオエポキシ基およびイソシアネート
基よりなる群から選ばれた少なくとも1種の反応性基を
有する重合体(A)によって表面処理された磁性体を、
重合し得る単量体成分に分散し、ついでこの表面処理磁
性体を分散してなる単量体成分を懸濁重合することによ
り得られる磁性体含有球状微粒子該磁性体含有球状微粒
子を生産性良く製造するための製造方法および磁性体含
有球状微粒子の用途に関するものである。
本発明において表面処理された磁性体を得るために
は、磁性体表面の官能基(例えば−OH等)の親和性を利
用する。
本発明に用いられる磁性体は磁場によってその方向を
強く磁化する物質であれば良い。好ましくはマグネタイ
トが良い。
代表的磁性または、磁性可能な材料としてはコバル
ト、鉄、ニッケルのような金属;アルミニウムコバル
ト、鋼鉄、鉛、マグネシウム、ニッケルスズ、亜鉛、ア
ンチモン、ベリリウム、ビスマス、モドミウム、カルシ
ウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナ
ジウムのような金属の合金およびその混合物;酸化アル
ミニウム、酸化鉄、酸化銅、酸化ニッケル、酸化亜鉛、
酸化チタンおよび酸化マグネシウムのような金属酸化物
を含む金属化合物、チッ化バナジウム、チッ化クロムの
ような耐火性チッ化物;炭化タングステンおよび炭化シ
リカのような炭化物;フェライトおよびそれらの混合物
等が使用できる。
本発明において、磁性体の表面を処理する重合体
(A)が分子内に有する反応性基としては、例えばアジ
リジン基、オキサゾリン基、N−ヒドロキシアルキルア
ミド基、エポキシ基、チオエポキシ基、イソシアネート
基、ビニル基、ケイ素系加水分解性基、アミノ基等を挙
げることができ、これらの基から選ばれた少なくとも1
種の基である。
前記のごとき分子内に反応性を有する重合体として
は、該反応性基を分子内に少なくとも1個有するビニル
重合体、ポリエステル、ポリエーテル等を挙げることが
できる。反応性を有する重合体の分子量については特に
制限されないが、磁性体に対する顕著な処理効果や磁性
体との攪拌混合時の作業性の面で数平均分子量が500〜
1,000,000の範囲とするのが好ましく、より好ましくは
1,000〜500,000、最も好ましくは2,000〜100,000の範囲
である。該反応性基は、平均して1分子中に少なくとも
1個有していなければならないが、該反応性基の量が多
量となるほど表面処理された磁性体の他の物質への分散
性が悪くなるので、平均して1分子中に1〜5個とする
のが好ましく、より好ましくは1〜2個、最も好ましく
は1個である。
このような分子内に反応性の有する重合体を得るに
は、例えば前記の反応性基を分子内に有する重合性単量
体を必要によりその他の重合性単量体と公知の手順に従
って重合する方法や前記反応性基を分子内に有する化合
物と該化合物と反応しうる基を有する重合体とを反応す
る方法等を適宜採用することができる。本発明において
は、特に磁性体の表面に存在する官能基との攪拌混合処
理の面で、アジリジン基、オキサゾリン基、N−ヒドロ
キシアルキルアミド基、エポキシ基、チオエポキシ基、
イソシアネート基から選ばれる1種又は2種以上を反応
基として有する重合体を用いるのが好ましく、より好ま
しくはアジリジン基、オキサゾリン基およびエポキシ基
から選ばれる1種又は2種以上を反応性基として有する
重合体であり、最も好ましくはアジリジ基およびオキサ
ゾリン基よりなる群から選ばれた少なくとも1種の反応
性基を有する重合体である。さらに表面処理された磁性
体を懸濁重合に用いる重合性単量体成分中へ分散させる
際の親和性も考慮して、これら反応性基を有するビニル
系重合体を用いるのが特に好ましい。
分子内に反応性を有する重合体(A)を得る方法とし
ては、例えば、前記の反応性基を分子内に有する重合
性単量体(a)(以下、単量体(a)という)を必要に
より他の重合性単量体(b)(以下、単量体(b)とい
う)とともに重合する方法および前記の反応性基を分
子内に有する化合物(c)を、該化合物(c)(以下、
化合物(c)という)と反応し得る重合体(d)(以
下、重合体(d)という)に反応させて、該反応性基を
該重合体(d)に導入する等を挙げることができ、これ
らの方法をその使用目的に応じて適宜採用することがで
きる。
反応性基を分子内に有する重合性単量体(a)として
は、例えば、 等で表わされるアジリジン基含有重合性単量体;2−ビニ
ル−2−オキサゾリン、2−ビニル−4−メチル−2−
オキサゾリン、2−ビニル−5−メチル−2−オキサゾ
リン、2−ビニル−4−エチル−2−オキサゾリン、2
−ビニル−5−エチル−2−オキサゾリン、2−イソプ
ロペニル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−4
−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−5
−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−4
−エチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−5
−エチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−4,
5−ジメチル−2−オキサゾリンなどのオキサゾリン基
含有重合性単量体類;N−ヒドロキシメチルアクリルアミ
ド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−ヒドロ
キシブチルアクリルアミド、N−ヒドロキシイソブチル
アクリルアミド、N−ヒドロキシ−2−エチルヘキシル
アクリルアミド、N−ヒドロキシシクロヘキシルアクリ
ルアミド、N−ヒドロキシメチルメタクリルアミド、N
−ヒドロキシエチルメタクリルアミド、N−ヒドロキシ
ブチルメタクリルアミド、N−ヒドロキシイソブチルメ
タクリルアミド、N−ヒドロキシ−2−エチルヘキシル
メタクリルアミド、N−ヒドロキシシクロヘキシルメタ
クリルアミドなどのN−ヒドロキシアルキルアミド基含
有重合性単量体; (但し、これら式中のR1は水素またはメチル基を示し、
nは0または1〜20の整数である。)等の式で表わされ
るエポキシ基含有重合性単量体; (但し、これら式中のR1およびnはエポキシ基含有重合
性単量体の場合と同様である。)等表わされるチオエポ
キシ基含有重合性単量体; などのイソシアネート基含有重合性単量体を挙げること
ができ、その1種または2種以上を使用することができ
る。これらの単量体とともに必要により使用され得る単
量体(b)としては、単量体(a)と共重合しうるもの
であれば特に制限されず、例えばスチレン、o−メチル
スチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、
α−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−tert
−ブチルスチレン、p−フェニルスチレン、o−クロル
スチレン、m−クロロスチレン、p−クロロスチレン等
のスチレン系モノマー;アクリル酸、アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリ
ル酸イソブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸ステ
アリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル
酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタク
リル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル
酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル
酸ドデシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタク
リル酸ステアリル等のアクリル酸あるいはメタクリル酸
系モノマー;エチレン、プロピレン、ブチレン、塩化ビ
ニル、酢酸ビニル、アクリロニトリル、アクリルアミ
ド、メタクリルアミド、N−ビニルピロリドン等が挙げ
られ、これらの1種または2種以上が用いられる。
の方法で用いられる反応性基を有する化合物として
は、(2−1)反応性基の1種を分子内に2個以上有す
る化合物、(2−2)反応性基の2種以上を分子内に有
する化合物、(2−3)反応性基の1種以上と該反応性
基以外の基とを分子内に有する化合物等を挙げる事がで
きる。但し、(2−3)項に記載の前記反応性基以外の
基とはアジリジン基、オキサゾリン基及びN−ヒドロキ
シアルキルアミド基以外のものであって、かつ後述の重
合体(d)に含まれる基と反応しうるものであり、例え
ばイソシアネート基、エポキシ基、アミノ基、カルボキ
シル基、ヒドロキシル基、ビニル基等がこれに該当する
ものである。
の方法で用いられる重合体としては、前記反応性を
有する化合物(c)と反応し得る基を有するビニル系重
合体、ポリエステル、ポリエーテル等である。該化合物
(c)と反応し得る基としては、例えばヒドロキシル
基、カルボキシル基、アミノ基、エポキシ基等を挙げる
ことができ、これらの基を有する重合体(d)は、ラジ
カル重合、重縮合等公知の重合手順で容易に得ることが
できる。の方法により反応性基を有する重合体(A)
を得るには、該化合物(c)と該重合体(d)とを前記
反応性基の少なくとも1個が未反応で残存する条件を選
択して反応すればよい。
磁性体と分子内に反応性基を有する重合体とを攪拌混
合するに際しては、混合系に該重合体以外のポリマー成
分、重合性単量体、有機溶剤等の物質が存在してもよ
い。 磁性体を分子内に反応性基を有する重合体(A)
で表面処理する具体例としては、特に制限されないが、
磁性体の表面を均一に処理でき、しかも磁性体と該重合
体(A)とを強固に結合させることにより、各種物質へ
の分散性に優れた表面処理された磁性体を得るために、
例えば磁性体100重量部に対し分子内に反応性基を有す
る重合体(A)1〜3,000重量部、好ましくは5〜1,000
重量部と分子内に反応性基を有しない重合体0〜1,000
重量部と重合性単量体0〜200重量部と有機溶剤0〜1,0
00重量部とを20℃〜350℃、好ましくは50℃〜300℃の温
度条件下に攪拌混合する。350℃以上の温度では重合体
(A)が変質するので好ましくない。
この攪拌混合において、反応性を有する重合体中の反
応性基が重要な要因となり、反応性基がイソシアネート
基の場合はカーボンブラック中に含有される水分は円滑
な反応の進行を阻害するので予め脱水を目的とした加熱
処理が必要である。反応性基がアジリジン基、オキサゾ
リン基、エポキシ基の場合は、用いるカーボンブラック
としてより広範囲のものが選択でき、しかも加熱等の前
処理を必要としないので最も好ましい。
粒子径が小さくかつ均一でしかも表面が効率良く処理
されることにより各種物質への分散性に優れた磁性体
は、本発明の製造方法により初めて得られるのである。
本発明において、磁性体含有球状微粒子は、前記方法
により得られた表面処理された磁性体を重合性単量体に
分散し、しかる後該重合性単量体を公知の手順で重合し
て得られるものである。重合性単量体の例として前記の
ごとく分子内に反応性基を有する重合体の製造時に、反
応性基を分子内に有する重合性単量体とともに必要によ
り用いられる他の重合性単量体がある。
また、該重合し得る単量体成分は架橋し得る化合物を
0.005重量%以上含有し得る。該架橋し得る化合物の含
有量は好ましくは0.01〜80重量%、より好ましくは0.05
〜20重量%であり、特に後述するように静電荷像現像用
トナーとして使用する場合には0.005〜20重量%、好ま
しくは0.05〜10重量%である。
このような架橋剤としては、つぎのようなものがあ
る。
(A)重合し得る不飽和基を分子内に少なくとも2個有
する化合物。
(B)分子内に重合し得る不飽和基を少なくとも1個
と、カルボキシル基、スルホニル基およびフェノール基
よりなる群から選ばれた少なくとも1種の官能基を少な
くとも1個有する化合物。
(C)加熱、活性エネルギー線あるいはその他の適当な
手段により付加もしくは縮合反応して架橋し得る官能基
を少なくとも2個有する化合物。
(D)多価金属化合物等イオン架橋し得る化合物、およ
び (E)重合性単量体成分を重合する過程において、熱、
活性エネルギー線、重合開始剤あるいはその他の適当な
手段により分子内にラジカルが少なくとも2個発生し得
る化合物。
化合物(A)としては、ジビニルベンゼン、ジビニル
ナフタリン、これらの誘導体等の芳香族ジビニル化合
物、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレン
グリコールジメタクリレート、トリエチレングリコール
ジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリ
レート、アリルメタクリレート、t−ブチルアミノエチ
ルメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタク
リレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート等の
ごときエチレン性不飽和カルボン酸エステル、N,N−ジ
ビニルアニリン、ジビニルエーテル、ジビニルサルファ
イド、ジビニルスルホン酸の全てのジビニル化合物およ
び3個以上のビニル基を有するものがある。
更に、ポリブタジエン、ポリイソプレン、不飽和ポリ
エステルおよび特公昭57−56507号、特開昭59−221304
号、特開昭59−221305号、特開昭59−221306号、特開昭
59−221307号等に記載の反応性重合体である。
化合物(B)としては、単量体成分を重合する過程に
おいて、表面処理された磁性体のポリマー部分に残存す
る反応性基、すなわちアジリジン基、オキサゾリン基、
エポキシ基等と反応して着色球状微粒子に架橋構造を付
与するものである。ただし、この際、架橋反応をより効
率よく進行させるために、アジリジン基、オキサゾリン
基、エポキシ基、N−ヒドロキシアルキルアミド基、チ
オエポキシ基等の官能基を有する単量体(B−1)を重
合性単量体成分中に含ませておいてもよい。単量体(B
−1)に該当するものとしては、例えば次のものを挙げ
ることができる。
化合物(C)としては、例えばエポキシ基、オキサゾ
リン基等を分子内に少なくとも2個有する低分子量化合
物もしくは高分子化合物類であり、例えばポリエポキシ
(デナコール EX−211,デナコール EX−313,デナコール
EX−314,デナコール EX−321 ナガセ化成工業(株)
製)2−p−フェニレン−ビス−2−オキサゾリン、2
−2−(1,3−フェニレン)ビス(2−オキサゾリ
ン)、2−(1−アジリジニル)−2−オキサゾリン、
RPS(Dow Chemical社製反応性ポリスチレン)等があ
る。なお、このRPSは、つぎの一般式で表わされる。
(ただし、xは99nは4〜5の整数)ただし、これら
の化合物(C)を用いて架橋するには、化合物(c)を
用いて架狂するには化合物(c)に含まれる官能基と反
応し得る基を有する単量体(C−1)が重合性単量体成
分に含まれていなければならない。該単量体(C−1)
に該当するものとしては、例えば化合物(B)がある。
化合物(D)としては例えば、ZnO、Zn(OH)、Al2
O3、Al(OH)、MgO、Mg(OH)、ナトリウムメトキ
シド、ナトリウムエトキシド等を挙げることができる。
ただし化合物(D)を用いて架橋する場合は、重合性単
量体成分に化合物(B)が含まれていなければならな
い。
化合物(E)としては、例えば、次式 (ただし、式中、RはHまたはCH3、xは3〜400の整数
であり、nは2以上の整数を表わす。)で示されるクロ
ロスルホン化ポリオレフィンがある。
また、重合性単量体を重合させる際に、該単量体中に
他の重合性例えばポリエステル等を存在させてもよく、
更に、色調を調節するための他の着色剤、重合度を調整
するための連鎖移動剤等公知の添加剤を適宜配合しても
よい。
なお、本発明による着色球状微粒子は、粒子径が1〜
300ミクロンが取扱いが簡単で、しかも各種の用途に用
いる際に、その効果が顕著に発現するので好ましい。ま
た単量体成分の重合を懸濁重合により行なうと、重合と
同時に前記粒子径の着色球状微粒子がそのまま得られる
ので好ましい。
懸濁重合に用いる安定剤としては、ポリビニルアルコ
ール、ゼラチン、トラガント、デンプン、メチルセルロ
ース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチル
セルロース、メチルハイドロプロピルセルロース、エチ
ルセルロース、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性高
分子があり、その他アルギン酸塩、ゼイン、カゼイン、
硫酸バリウム、硫酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸カ
ルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸カルシウム、タル
ク、粘土、ケイソウ土、ベントナイト、水酸化アルミニ
ウム、水酸化第2鉄、水酸化チタン、水酸化トリウム、
金属酸化物粉末等が用いられる。これらの重合性単量体
に対して0.01〜29重量%、好ましくは0.1〜10重量%用
いられる。
又、前記無機分散剤の微細な分散のために0.001〜0.1
重量%の範囲内の界面活性剤を使用することもよい。こ
れは上記分散安定化剤の所期の作用を促進するためのも
のであり、その具体例としては、ドデシルベンゼンスル
ホン酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペン
タデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム、ア
リル−アルキル−ポリエーテルスルホン酸ナトリウム、
オレイン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、カプリ
ン酸ナトリウム、カプリル酸ナトリウム、カプロン酸ナ
トリウム、ステアリン酸カリウム、オレイン酸カルシウ
ム、3,3′−ジスルホンジフェニル尿素−4,4′−ジアゾ
−ビス−アミノ−8−ナフトール−6−スルホン酸ナト
リウム、オルト−カルボキシベンゼン−アゾ−ジメチル
アニリン、2,2′,5,5′−テトラメチル−トリフェニル
メタン−1,1′−ジアゾ−ビス−β−ナフトール−ジス
ルホン酸ナトリウム、その他を挙げることができる。
又、水に易容性のモノマーは水中で乳化重合を同時に
おこし、できた懸濁重合物を小さな乳化重合粒子で汚す
ので水溶性の禁止剤、例えば金属塩等を加えて水相での
乳化重合を防ぐこともよい。
又、媒体の粘度をまして粒子の合一を防ぐために、水
にグリセリン、グリコールなどの添加することもよい。
又、易容性モノマーの水への溶解温度減少のためにNa
Cl、KCl、Na2SO4などの種類を用いることも可能であ
る。
重合に用いる重合開始剤としては、通常に用いられる
油溶性の過酸化物系あるいはアゾ系開始剤が利用でき
る。一例を挙げると、例えば、過酸化ベンゾイル、過酸
化ラウロイル、過酸化オクタノイル、オルソクロロ過酸
化ベンゾイル、オルソメトキシ過酸化ベンゾイル、メチ
ルエチルケトンパーオキサイド、ジイソプロピルパーオ
キシジカーボネート、キュメンハイドロパーオキサイ
ド、シクロヘキサノンパーオキサイド、t−ブチルハイ
ドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロ
パーオキサイド等の過酸化物系開始剤、2,2′−アゾビ
スイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス−(2,4−ジメ
チルバレニトリル)、2,2′−アゾビス2−,3−ジメチ
ルブチロニトリル、2,2′−アゾビス(2−メチルブチ
ロニトリル)、2,2′−アゾビス2−イソプロピルブチ
ロニトリル)、1,1−アゾビス−(シクロヘキサン−1
−カルボニトリル)、2,2′−アゾビス−(4−メトキ
シ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、4,4−アゾビス−
4−シアノバレリン酸、2−(カルバモイルアゾ)イソ
ブチロニトリル、ジメチル−2,2′−アゾビスイソブチ
レート等がある。該重合開始剤は、重合性単量体に対し
て、0.01〜20重量%、特に、0.1〜10重量%使用される
のが好ましい。
懸濁方法は、重合開始剤、磁性体、単量体、及び添加
剤を均一に溶解、又は、分散せしめた単量体系を、懸濁
安定剤を含有する水相すなわち連続相中に通常の攪拌機
又はホモミキサー、ホモジナイザ等により分散せしめ
る。好ましくは単量体液滴が、所望のトナー粒子のサイ
ズ、一般に30μm以下の大きさを有する様に攪拌速度、
時間を調整し、その後は分散安定剤の作用によりほぼそ
の状態が維持される様、攪拌を粒子の沈降が防止される
程度に行なえばよい。重合温度は50℃以上、一般的に60
℃〜90℃の温度に設定して重合を行なう。反応終了後、
生成したトナー粒子を洗浄、濾過、デカンテーション、
遠心等の如き適当な方法により回収し、乾燥する。
こうして得られる本発明の磁性体含有球状微粒子は粒
子径および粒子径分布を任意にコントロールできた球状
を呈しており、しかも表面処理された磁性体が粒子内に
均一に分散できている。
本発明による静電荷像現像用トナーは、前記磁性体含
有球状微粒子よりなるものである。磁性体含有球状微粒
子はそのまま静電荷像現像用トナーとすることもでき
る。また、電荷調整のための電荷制御剤や流動化剤等の
通常のトナーに常用される添加剤が適宜配合されていて
もよい。
この電荷制御剤としては、含金属染料、ニグロシン等
があり、着色剤としては従来より知られている染料、顔
料が使用可能であり、流動性改質剤と電荷制御剤として
はコロイダルシリカ、脂肪酸金属用などがある。また、
増量の目的で、炭酸カルシウム、微粉状シリカ等の充填
剤を、0.5〜20重量%の範囲でトナー中に配合すること
も出来る。更にトナー粒子相互の凝集を防止して、流動
性を向上させるために、テフロン微粉末のような流動性
向上剤を配合しても良く、熱ロール定着時の離型性をよ
くする目的で低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロ
ピレン、マイクロクリスタリンワックス;カルナバワッ
クス、サゾールワックス等のワックス状物質を0.5〜5
重量%程度加えることも出来る。
電荷制御剤を配合せしめる方法は特に制限されるもの
ではなく、従来公知のいかなる方法も採用できる。例え
ば、表面処理された磁性体を分散せしめた重合性単量体
を重合する際に予め該単量体中に含ませておく方法や、
本発明の磁性体含有球状微粒子を電荷制御剤で後処理し
て磁性体含有球状微粒子表面に付着せしめる方法等を適
宜採用できる。
このトナーは、導電性一成分現像法、絶縁性一成分現
像法、ジャンピング現像法などの磁性体を含有する一成
分現像法に用いられる。
該磁性体含有球状微粒子の用途しては、静電荷像現像
用キャリヤがある。
(発明の効果) 本発明の磁性体含有球状微粒子は、所望により任意の
粒子径および粒子径分布にコントロールできた真球状の
形状を有し、しかも粒子中に表面処理された磁性体が均
一に分散していることによって、流動性、環境安定性、
耐衝撃性、帯電安定性に優れており、静電荷像現像用ト
ナーを始め、静電荷像現像用キャリヤ等に好適に用いる
ことができる。
また、上記磁性体含有球状微粒子を用いてなる本発明
の静電荷像現像用トナーで現像した場合、磁性トナーの
搬送過程、現像過程。転写過程等における該磁性トナー
粒子の潰れ、変形、破壊等は見られず、カブリや現像不
良のない静電潜像に忠実で鮮明な画像を形成できる。更
に、磁性トナー粒子の表面に磁性粒子が露出することも
なく、従って感光体表面等を傷つけることもない。
また、上記磁性体含有球状微粒子を用いてなる本発明
の静電荷像現像用キャリヤは、細線画像性に優れ、強度
も上昇し、長時間使用しても劣化現像がないなどの特徴
がある。
(実施例) 以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発
明は以下の実施例によって限定されるものではない。
尚、例中の「部」は特にことわらない限り重量による。
合成例1 攪拌機、不活性ガス導入管、還流冷却管および温度計
を備えたフラスコにポリビニルアルコール0.1部を溶解
した脱イオン水200部を仕込んだ。そこへ予め調整して
おいたスチレン98部およびイソプロペニルオキサゾリン
2部からなる重合性単量体にベンゾイルパーオキサイド
8部を溶解した混合物を仕込み、高速で攪拌して均一な
懸濁液とした。次いで窒素ガスを吹き込みながら80℃に
加熱し、この温度で5時間攪拌を続けて重合反応を行っ
た後冷却して重合体懸濁液を得た。この重合体懸濁液を
濾過、洗浄した後乾燥して反応性基としてオキサゾリン
基を有する重合体(重合体(1)と称す)を得た。この
重合体の分子量はGPC測定により、Mn=5800であった。
反応性基としてオキサゾリン基を有する重合体30部と
磁性体MAPICO BLACK BL−100(チタン工業(株)製)
90部とをラボプラストミル(東洋精機(株)製)を用い
て180℃、100rpmの条件下に60分間攪拌混合した後冷
却、粉砕して表面処理された磁性体(1)を得た。
合成例2 合成例1において、用いた重合性単量体をスチレン75
部、メタクリル酸メチル22.5部およびグリシジルメタク
リレート2.5部とする以外は合成例1と同じ方法をくり
返して反応性基としてエポキシ基を有する重合体を得
た。反応性基としてエポキシ基を有する重合体20部と磁
性体MG−RE(三井金属鉱業(株)製)100部とをラボプ
ラストミルを用いて200℃、100rpmの条件下に60分間攪
拌混合した後冷却、粉砕して表面処理された磁性体
(2)を得た。
合成例3 合成例1において、用いた重合性単量体をスチレン95
部、アクリル酸n−ブチル3部、N−ヒドロキシエチル
メタクリルアミド2部とする以外は合成例1と同じ方法
をくり返して表面処理された磁性体(3)を得た。
合成例4 滴下ロート、攪拌機、不活性ガス導入管、還流冷却管
および温度計を備えたフラスコにトルエン100およびメ
チルイソブチルケトン100部を仕込み、窒素ガスを吹き
込みながら80℃に加熱した。そこへ予め用意しておいた
スチレン97部および2−(1−アジリジニル)エチルメ
タクリレート3部からなる重合性単量体にベンゾイルパ
ーオキサイド2部を溶解して混合物を2時間に亙って滴
下ロートより滴下し、更に5時間攪拌を続けて重合反応
を行って後冷却した重合体を得た。この重合体溶液にメ
タノール7,000部を加えて再沈した後乾燥して反応性基
としてアジリジン基を有する重合体を得た。
この重合体の分子量はGPC測定によりMn=3000であっ
た。
反応性基としてアジリジン基を有する重合体30部と磁
性体MAPICO BLACK BL−100 90部とを合成例1と同様
に反応した後冷却、粉砕して表面処理された磁性体
(4)を得た。
合成例5 合成例4で用いたのと同じフラスコにトルエン217部
を仕込み、窒素ガスを吹き込みながら90℃に加熱した。
そこへ予め用意しておいたスチレン480部およびアクリ
ル酸n−ブチル20部からなる重合性単量体にメルカプト
エタノール4.61部とアゾビスイソブチロニトリル1.32部
とを溶解した混合物を2時間に亙って滴下ロートより滴
下し、更に5時間攪拌を続けて重合反応を行った。この
重合体の分子量はGPC測定によりMn=9500であった。次
いで、この反応生成物(末端にヒドロキシル基を有する
プレポリマーを含む溶液)185.1gにジブチル錫ジラウレ
ート0.1gおよび2,4−トルイレンジイソシアネート2.38g
を加え80℃で30分間反応して末端に反応性基としてイソ
シアネート基を有する重合体の溶液(不揮発分70%)を
得た。
末端に反応性基としてイソシアネート基を有する重合
体の溶液(不揮発分70%)42.9部と予め200℃で2時間
予備乾燥した磁性体MG−RE(三井金属鉱業(株)製)90
部とをラボプラストミルを用いて180℃、100rpmの条件
下に60分間攪拌混合と共に脱溶剤した後冷却、粉砕して
表面処理された磁性体(5)を得た。
合成例6 合成例1において、用いた重合性単量体をスチレン50
およびジビニルベンゼン50部とした以外は合成例1と同
じ方法をくり返して表面処理された磁性体(6)を得
た。
比較合成例1 合成例1において、用いた重合性単量体をスチレン10
0部とする以外は合成例1と同じ方法をくり返して比較
用の表面処理された磁性体(1)を得た。
比較合成例2 (チタン系カップリング剤で処理) 磁性体MAPICO BLACK BL−100(チタン工業(株)
製)100重量部を、シランカップリング剤KBM503(信越
シリコーン(株)製γ−メタクリロキシプロピルトリメ
トキシシラン)5重量部を含むトルエン溶液に攪拌、分
散しながら浸した後、100℃で5時間乾燥及び熱処理を
施して、比較用の表面処理された磁性体(2)を得た。
実施例1 合成例1で用いたのと同様のフラスコに脱イオン水99
7部にポリビニルアルコール(PVA205クラレ(株)製)
3部を溶解したもの1000部を仕込んだ。そこへ予め調整
しておいたスチレン80部、アクリル酸n−ブチル20部お
よびジビニルベンゼン0.3部からなる重合性単量体成分
に合成例1で得た表面処理された磁性体(1)100部、
アゾビスイソブチロニトリル3部および2,2−アゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)3部を配合した混合
物を仕込み、T.K.ホモミキサー(特殊機化工業(株)
製)により10000rpmで5分間攪拌して均一な懸濁液とし
た。次いで窒素ガスを吹き込みながら60℃に加熱し、こ
の温度で5時間攪拌を続けて懸濁重合反応を行った後冷
却した。この懸濁液を濾過、洗浄した後乾燥して磁性体
含有球状微粒子(1)を得た。
得られた着色球状微粒子(1)をコールターカウンタ
(アパーチャ100μm)で測定した結果、粒子径が平均
7.72μmまで標準偏差が2.3μmあった。また、磁性体
含有球状微粒子(1)の粉末は走査型電子顕微鏡(SE
M)で観察したところ均一に黒色で色むらがなかった。
また、透過型電子顕微鏡(TEM)で観察したところ磁性
体が均一分散していた。
実施例2〜6 実施例1において用いた重合性単量体成分の組成およ
び表面処理された磁性体の種類を第1表に示した通りと
する以外は実施例1と同じ方法をくり返して磁性体含有
球状微粒子(2)〜(6)を得た。これら磁性体含有球
状微粒子の性状を実施例1と同様にして調べた結果は第
1表に示した通りであった。
比較例1 実施例において表面処理された磁性体(1)100部の
かわりに磁性体MAPICO BLACK BL−100 75部をそのま
ま用いた以外は実施例1と同じ方法をくり返したとこ
ろ、磁性体の重合性単量体への分散性が悪く、また均一
な粒子径に規制するのが困難であった。また、重合反応
中の懸濁液の分散安定性が悪く不揮発分の大半が凝集し
てフラスコ底部へ沈降した。
比較例2 実施例1において表面処理された磁性体(1)100部
のかわりに比較合成例1で得られた比較用の表面処理さ
れた磁性体(1)100部(磁性体75部含有)を用いた以
外は実施例1と同じ方法をくり返して比較用微粒子
(2)を得た。
この比較用微粒子(2)の粒子の性状を実施例1と同
様にして調べた結果は第1表に示した通りであった。
比較例3 (チタン系カップリング剤で処理) 実施例において表面処理された磁性体(1)100部の
かわりに比較合成例2で得られた比較用の表面処理され
た磁性体(2)80部(磁性体75部含有)を用いた以外は
実施例1と同じ方法をくり返して比較用微粒子(3)を
得た。
この比較用微粒子(3)の粒子の性状を実施例1と同
様にして調べた結果は第1表に示した通りであった。
実施例7 合成例1で用いたのと同様のフラスコに脱イオン水99
7部にポリビニルアルコール(PVA205クラレ(株)製)
3部を溶解したもの1000部を仕込んだ。そこへ予め調整
しておいたスチレン80部、アクリル酸n−ブチル20部お
よびジビニルルベンゼン0.3部からなる重合性単量体成
分に合成例1で得た表面処理された磁性体(1)100
部、アゾビスイソブチロニトリル3部、2,2′−アゾビ
ス(2,4−ジメチルバレロニトリル)3部および電化制
御剤(Alzen Splron Black TRH 保土谷化学工業(株)
製)2部を配合した混合物を仕込み、T.K.ホモミキサー
(特殊機化工業(株)製)により10,000rpmで5分間攪
拌して均一な懸濁液とした。次いで窒素ガスを吹き込み
ながら60℃に加熱し、この温度で5時間攪拌を続けて懸
濁重合反応を行った後冷却した。この懸濁液を濾過、洗
浄した後乾燥して静電荷像現像用トナー(1)を得た。
得られた静電荷像現像用トナー(1)をコールターカ
ウンター(アパーチャ100μm)で測定した結果、粒子
径が平均7.72μmで標準偏差が2.3μmであった。ま
た、静電荷像現像用トナー(1)の粉末は光学顕微鏡で
観察したところ均一に黒色で色むらがなく、その摩擦帯
電量は−15.0μc/gであった。
静電荷像現像用トナー(1)を用いて乾式電子写真複
写機(NP−400REキャノン社製)により画像出しを行っ
たところ、細線再現性に優れ、ニジミやカブリが全く見
られず、かつオフセットを全く起こさなかった。画像濃
度はベタ黒部で反射濃度計により1.2を得た。
実施例8〜14 実施例7において用いた重合性単量体およびカーボン
ブラックグラフト重合体を第2表に示した通りとする以
外は実施例7と同様の方法をくり返して静電荷像現像用
トナー(2)〜(8)を得た。これらトナーの粒子を性
状および静電複写による画像出しの結果は第2表に示し
た通りであった。
実施例15 実施例1で得られた着色球状微粒子(1)100部とメ
タノールで有効成分10%のスラリー状にした電荷制御剤
(Alzen Splron Black TRH)のペースト30部とを混合し
た後乾燥してメタノールを除去する事により、該粒子
(1)の表面に付着させて静電荷像現像用トナー(9)
を得た。この静電荷像現像用トナー(9)の粒子の性状
および静電複写機による画像出しの結果は第2表に示し
た通りであった。
比較例3 実施例7において表面処理された磁性体(1)100部
のかわりに比較合成例1で得られた比較用の表面処理さ
れた磁性体(1)100部(磁性体75部含有)を用いた以
外は実施例1と同じ方法をくり返して比較用トナー
(1)を得た。
この比較用トナー(1)の粒子の性状および静電複写
機による画像出しの結果は第2表に示した通りであっ
た。
比較例4 比較例3において重合性単量体成分にジビニルベンゼ
ンを配合しない以外は比較例3と同様な方法をくり返し
て比較用トナー(2)を得た。
この比較用トナー(2)の粒子の性状および静電複写
機による画像出しの結果は第2表に示した通りであっ
た。
(注2)電荷制御剤使用法 A:懸濁重合時に重合性単量体成分に配合した。
B:懸濁重合した後の粒子に配合した。
(注3)粒子の性状 第1表におけるのと同様の方法で調べた。但し、摩擦
帯電量については以下の手法に依った。
摩擦帯電量:粒子帯電量分布測定装置イースパートアナ
ライザ(ホソカワミクロン(株)製:モデルEST−1)
により測定した。
(注4) 乾式電子複写機(キャノン社製:NP−400RE)によりフ
ァクシミリテストチャートNo.1を複写して得た画像で評
価した。
ニジミ:文字等の切り込みが悪く太く見えたり周辺がぼ
やける現像の有無を調べた。
カブリ:グランドがトナーによって斑点状に汚れる現像
の有無を調べた。
細線再現性:ファクシミリテストチャートNo.1を複写し
て得た画像の読み取り具合により評価した。
オフセット:オフセットを全く起こさない場合を○と
し、一部オフセットを起こす場合を△、さらに、全面オ
フセットを起こす場合を×として評価した。
実施例16 合成例1で用いたのと同様のフラスコに脱イオン水99
9部にポリビニルアルコール(PVA205クラレ(株)製)
1部を溶解したもの1000部を仕込んだ。そこへ予め調整
しておいたスチレン40部、アクリル酸n−ブチル10部お
よびジビニルベンゼン1部からなる重合性単量体成分に
合成例1で得た表面処理された磁性体(1)200部、ア
ゾビスイソブチロニトリル2部を配合した混合物を仕込
み、T.K.ホモミキサー(特殊機化工業(株)製)により
3000rpmで5分間攪拌して均一な懸濁液とした。次いで
窒素ガスを吹き込みながら70℃に加熱し、この温度で5
時間攪拌を続けて懸濁重合反応を行った後冷却した。こ
の懸濁液を濾過、洗浄した後乾燥して球形磁性体分散型
キャリヤ(1)を得た。このキャリヤ(1)の平均粒径
は60μmであった。
実施例17 実施例16と同じ成分配合で、T.K.ホモミキサーの攪拌
回転数を7000rpmとする以外は実施例16と同じ方法をく
り返して球形磁性体分散型キャリヤ(2)を得た。この
キャリヤ(2)の平均粒径は20μmであった。
比較例6 実施例16において表面処理された磁性体(1)200部
のかわりに比較合成例1で得られた比較用の表面処理さ
れた磁性体(1)200部を用いた以外は実施例16と同じ
方法をくり返して比較用キャリヤ(1)を得た。このキ
ャリヤ(1)の平均粒径は65μmであった。
比較例7 実施例16において表面処理された磁性体(1)200部
のかわりに比較合成例2で得られた比較用の表面処理さ
れた磁性体(2)160部(磁性体150部含有)を用いた以
外は実施例16と同じ方法をくり返して比較用キャリヤ
(2)を得た。このキャリヤ(2)の平均粒径は67μm
であった。
実施例16〜17および比較例6〜7で得たキャリヤをFT
−4060複写機用トナー(リコー社製)とトナー濃度が3.
5重量%となるようにそれぞれ混合して現像剤とした。
これらの現像剤をFT−4060複写機で画像出しを行なっ
た。結果は第3表に示した通りであった。

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁性体と、分子内にアジリジン基、オキサ
    ゾリン基、N−ヒドロキシアルキルアミド基、エポキシ
    基、チオエポキシ基およびイソシアネート基よりなる群
    から選ばれた少なくとも1種の反応性基を有する重合体
    とを攪拌混合させて得られる表面処理された磁性体を、
    重合し得る単量体成分に分散し、ついでこの表面処理磁
    性体を分散してなる単量体成分を懸濁重合することによ
    り得られることを特徴とする磁性体含有球状微粒子。
  2. 【請求項2】分子内に反応性基を有する重合体が、500
    〜1,000,000の数平均分子量を有してなる請求項1に記
    載の磁性体含有球状微粒子。
  3. 【請求項3】分子内に反応性基を有する重合体が、ビニ
    ル重合体、ポリエステルおよびポリエーテルよりなる群
    から選ばれた重合体である請求項1または2に記載の磁
    性体含有球状微粒子。
  4. 【請求項4】表面処理された磁性体が、磁性体100重量
    部に対して分子内に反応性基を有する重合体を1〜3000
    重量部攪拌混合されて得られたものである請求項1〜3
    項のいずれか1つに記載の磁性体含有球状微粒子。
  5. 【請求項5】重合しうる単量体成分が、架橋し得る化合
    物を0.005重量%以上含有してなる請求項1〜4のいず
    れか1つに記載の磁性体含有球状微粒子。
  6. 【請求項6】粒子径が1〜300ミクロンである請求項1
    〜5のいずれか1つに記載の磁性体含有球状微粒子。
  7. 【請求項7】重合し得る単量体成分に対して表面処理さ
    れた磁性体が3〜90重量%の範囲で使用されてなる請求
    項1〜6のいずれか1つに記載の磁性体含有球状微粒
    子。
  8. 【請求項8】磁性体と、分子内にアジリジン基、オキサ
    ゾリン基、N−ヒドロキシアルキルアミド基、エポキシ
    基、チオエポキシ基およびイソシアネート基よりなる群
    から選ばれた少なくとも1種の反応性基を有する重合体
    とを20℃〜350℃の温度で攪拌混合させ、このようにし
    て得られるた表面処理された磁性体を、重合し得る単量
    体成分に分散し、ついでこの表面処理磁性体を分散して
    なる単量体成分を懸濁重合することを特徴とする磁性体
    含有球状微粒子の製造方法。
  9. 【請求項9】重合しうる単量体成分100重量部に対して
    水200〜4000重量部が用いられる請求項8に記載の方
    法。
  10. 【請求項10】請求項1〜7のいずれか1つに記載の磁
    性体含有球状微粒子よりなる静電荷像現像用トナー。
  11. 【請求項11】請求項1〜7のいずれか1つに記載の磁
    性体含有球状微粒子よりなる静電荷像現像用キャリヤ。
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