JP2749014B2 - Ti製伝熱管の製造方法 - Google Patents

Ti製伝熱管の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はLNG蒸発器用伝熱管などとして利用されるTi
製伝熱管の製造方法に関し、詳細には管内を流れる熱媒
体が凍結する様なことがあっても破裂することのないTi
製伝熱管を経済的に製造する方法に関するものである。
[従来の技術] 熱交換器の中には、例えばシェル・アンド・チューブ
型熱交換器の様に管内に海水あるいは浄水等の熱媒体を
流し、管外に0℃より低い温度の流体(例えばLNG等)
を接触させ、海水等の保有熱によって低温流体を蒸発さ
せるものがある。この様な熱交換器における伝熱管用材
料としては、耐食性(耐海水性等)が優れているという
理由からTi材料を適用することが多く、殊に帯状Tiを幅
方向に湾曲させ、突き合わせ端部をシーム溶接して製造
されるTi製溶接管が汎用されている。
しかるに上記Ti製シーム溶接管は溶接部の延性等が悪
く、その為に管内を流れる海水等が凍結したときには管
体に亀裂を発生し易く、著しい場合には破裂するという
欠点がある。即ちTi製シーム溶接管内には、後述する原
因によって異物等が付着することがあり、付着物の存在
によって海水等の流通が悪くなると流通悪化部分の海水
等が低温媒体によって過度に冷却され、その凍結によっ
て海水等の流通が更に悪化して凍結量が増大し遂には閉
塞してしまうことがある。この結果Ti製シーム溶接管は
海水等の凍結による管内体積の膨張に伴ない大きな内圧
を受け、延性の低い溶接部及びその近傍に亀裂が発生し
破損に至ることがある。
[発明が解決しようとする課題] そこで本発明者等は、上記亀裂等の発生原因を明らか
にすべくTi製伝熱管のシーム溶接部分の金属組織を調べ
た。それによれば溶接部及びその近傍の金属組織が延性
の低い針状組織を呈しており、亀裂等の発生し易い原因
が溶接部近傍の金属組織に由来することを知った。従っ
て延性向上の為には溶接部金属組織の改良が必要である
との認識を得た。
上記知見を基に本発明者等は、その解決手段について
種々検討を重ねた結果、予め外径並びに肉厚の大きな溶
接管を製作し、これに30%以上の冷間引抜加工を施した
後、適正な条件で熱処理するという方法に想到し、先に
特許出願した(特開昭61−186461号)。即ちこの方法に
よれば、引抜加工によってTi管内に存在する転移,点欠
陥等の格子欠陥の数が増大して再結晶が起こり易くな
り、熱処理を行なうことによって溶接部及びその近傍を
含む全ての金属組織を延性の優れた粒径の大きい等軸晶
組織に改善することができる。
しかるに上記先願方法では、シーム溶接後に引抜加工
を実施するので、製造工程は、シーム溶接工程,引抜加
工工程,熱処理工程等に分かれ、工程的に複雑化せざる
を得ない。その結果、生産性が低下し、製造コストが高
騰するという問題が発生している。
本発明はこうした事情に着目してなされたものであっ
て、管内で海水等が凍結することがあっても亀裂や破損
を起こすことがないTi製伝熱管を経済的に製造すること
を目的とするものである。
[課題を解決するための手段] しかして上記目的を達成した本発明方法は、帯状Tiを
幅方向に湾曲させつつ突合せ部をシーム溶接してTi製伝
熱管を製造するに当たり、製品管外径より大径の管体と
なる様にシーム溶接を行ない、次いでオンラインで2〜
5.5%の絞り加工を加えた後、650〜800℃の温度範囲で3
0分以上熱処理する点に要旨を有するものである。
[作用] 本発明方法においては、先願方法におけるような引抜
加工工程を省略し、シーム溶接工程の中でシーム溶接後
にオンラインで2〜5.5%の絞り加工を施す。次いで650
〜800℃の温度範囲で30分以上熱処理することにより溶
接部及び熱影響部の組織を針状組織から等軸晶組織に再
結晶させる。この組織改善によって溶接部及び熱影響部
の機械的特性殊に延性を向上させることができ、特に管
周方向の延性を大きくすることができる。
本発明における絞り加工は、シーム溶接段階で管径が
製品管外径よりやや大径となる様に帯状Tiの幅を設定し
た後、帯状Tiを幅方向に湾曲させつつ突合せ部をシーム
溶接してTi製シーム溶接管を製造し、これを例えばサイ
ジングロールを用いて管外径を絞ることによって行なう
ことができる。このときTi製シーム溶接管は外径のみ減
少し、内径は絞り加工前とほぼ同一径に維持される程度
とするのが好ましい。
ちなみに先願方法における引抜加工では、引抜加工と
いう加工形態が外径と共に肉厚を減少させるものである
から断面減少率が絞り加工に比べると一般的に大きく、
その割には変形が管の長手方向へも逃げるように及ぶの
で溶接ビード部自体に加わる変形量が小さい。その結
果、先願方法における引抜加工では30%以上の断面減少
率を必要とした。これに対し本願発明における絞り加工
では管外面側のみに集中的に変形が及ぶものであるから
やや突出傾向にある溶接ビードの肉厚方向への変形量は
大きくなり、小さな絞り率でも十分に且つ集中的に溶接
部に格子欠陥を生成させることができ、熱処理によって
溶接部の組織改善をはかることができる。
上記作用効果を得る為には、絞り加工率を2%以上と
する必要があるが、絞り加工率が過大になると溶接ビー
ド部に比べて硬度の低いビード部近傍が硬度差によって
くびれ変形を起こすことになるので、絞り加工率は5.5
%以下より好ましくは5%以下に抑える必要がある。尚
サイジングロールによる外径調整については従来から実
施されているが、従来の絞り率は2%以下であり、これ
をそのまま熱処理工程に付しても溶接ビード部の加工度
が不足して満足し得る組織改善効率を得ることはできな
い。
又熱処理条件については前記した条件を採用する必要
があり、熱処理温度が650℃未満では十分に再結晶させ
ることができず、一方熱処理温度が800℃を超えると結
晶粒度が大きくなりすぎて管強度が低下し、管内凍結時
の亀裂や破損はかえって起こり易くなる。
さらに本発明においてはTi管の材質を特に制限するも
のではないが、不純物元素であるFe及びOについてはそ
の含有量をいずれも0.1重量%以下に制限することが望
ましい。これら不純物元素の増加はTi材の延性を低下さ
せるという弊害をもたらし、本願発明の目的を達成する
上で悪影響を及ぼすからである。但しOについては熱処
理後の材料強度(伝熱管としての必要強度)を確保する
上で0.05重量%以上添加することが望まれる。
[実施例] 実験1 帯状Tiを幅方向に湾曲させつつ突合せ部をTIGシーム
溶接して製品寸法より大きなTi管を製作すると共に、溶
接に続いてオンラインでサイジングロールによる絞り加
工を施して、外径19.05mm×肉厚1.2mmのTi管及び外径1
9.05mm×肉厚1.76mmのTi管を夫々製作した。このときの
絞り加工率はいずれも2.9%であった。得られたTi管を7
00℃,750℃の2種類の温度で夫々30分間熱処理した後、
氷結繰り返し試験に付したところ第2表に示す結果が得
られた。また各Ti管の熱処理後のミクロ組織は第1図に
示す通りであった。他方比較例として、絞り加工を施す
ことなしに上記寸法のTi管を夫々製作し、同様に熱処理
及び氷結繰返し試験を行ない、その結果を第2表に、又
熱処理後のミクロ組織を第1図に示した。尚本実験に使
用したTi材料の成分組成は第1表に示す通りであった。
第1図から、肉厚1.2mm,1.78mmのいずれのTi管におい
ても熱処理温度が同じであればサイジングの絞り加工率
を2.9%にとった方が再結晶し易いことが分かる。又絞
り加工率2.9%,熱処理温度750℃とした場合、溶接部及
び熱影響部は完全に再結晶しており、同一絞り率であれ
ば熱処理温度の高い方が再結晶し易いことも明らかであ
る。
又第2表の氷結試験結果から2.9%の絞り加工を施し
たものの方が、また焼鈍温度の高い方が氷結特性即ち耐
破損性に優れていることは明らかである。
実験2 実験1で使用した外径19.05mm×肉厚1.2mmTi管を使用
して、675℃,700℃,725℃,750℃と熱処理温度を種々変
化させたときの氷結特性の違いを調査したところ第3表
に示す結果が得られた。
第3表に示す様に、熱処理温度が675℃でも氷結性能
は3回(4回目で破裂)を達成しているが、700℃以上
とすることによって一層優れた性能を得ることができ
る。但し700℃以上では熱処理温度による差は殆んど認
められない。
[発明の効果] 本発明は以上の様に構成されており、管内の海水等が
氷結することがあっても破損することのないTi製伝熱管
を得ることができる。又先願方法と比べると引抜加工工
程を省略することができるので工程が簡素化されて上記
Ti製伝熱管を経済的に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図(A),(B)は絞り加工率及び熱処理温度の再
結晶に与える影響を示す為の溶接部金属組織を示す図面
代用写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C22F 1/00 650 C22F 1/00 650B 680 680 685 685A 686 686A 691 691B 691C 694 694A (56)参考文献 特開 昭61−30217(JP,A) 特開 昭62−202068(JP,A) 特開 昭63−192852(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】帯状Tiを幅方向に湾曲させつつ突合せ部を
    シーム溶接してTi製伝熱管を製造するに当たり、製品管
    外径よりやや大径の管体となる様にシーム溶接し、次い
    でオンラインで2〜5.5%の絞り加工を加えた後、650〜
    800℃の温度範囲で30分以上熱処理することを特徴とす
    るTi製伝熱管の製造方法。
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