JP2748405B2 - X線画像撮影装置 - Google Patents

X線画像撮影装置

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JP2748405B2 JP63129961A JP12996188A JP2748405B2 JP 2748405 B2 JP2748405 B2 JP 2748405B2 JP 63129961 A JP63129961 A JP 63129961A JP 12996188 A JP12996188 A JP 12996188A JP 2748405 B2 JP2748405 B2 JP 2748405B2
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    • H01J29/45Charge-storage screens exhibiting internal electric effects caused by electromagnetic radiation, e.g. photoconductive screen, photodielectric screen, photovoltaic screen
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はX線画像撮影装置に関し、特にX線透過像の
大視野化,装置のコストダウンおよび透視時のX線照射
量の低減等に好適な、X線画像撮影装置に関する。
〔従来の技術〕
X線画像を用いた画像診断は、病気の早期発見に非常
に有効なため、頻繁に行われている。例えば、X線透視
・撮影装置は、上記X線画像を撮影する装置であり、撮
影にあたっては、X線量の少ない透視モードで撮影部位
の位置や状態を観察しながら、タイミング良くX線量を
増やして、診断用のX線画像の撮影を行うものである。
X線透視法は、例えば、吉田 明著「X線検査の実
際」(マグブロス出版,昭和55年刊)に示されている如
く、 (1)一般蛍光板を直接に観察する単純透視法 (2)X線イメージインテンシファイア(以下、「X線
II」という)出力面を直接観察するX線II透視法 (3)X線蛍光像をテレビ撮影してモニタで観察するX
−TV透視法 の三つに大別されるが、現在では、明室で観察ができ、
遠隔操作も可能である等の理由から、上記X−TV透視法
が多く用いられており、その中で、低線量で明るい像が
得られるX線IIテレビカメラ系が、最もよく使用されて
いる。
なお、この種の装置として関連するものには、例え
ば、特開昭58−163343号または同62−287597号に開示さ
れた装置を挙げることができる。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記X線IIテレビカメラ系を用いた装置は、上述の如
き利点を有する反面、 (1)X線IIを用いているため視野が狭く、大視野化が
困難である。
(2)X線IIが非常に高価であるため、装置も高価にな
る 等の問題点を有する。
また、安価なX−TV透視法として、蛍光板の発する蛍
光をテレビ撮影する系が考えられるが、蛍光板の輝度
は、X線IIに比べて約2桁低いため、X線II並みの低透
視線量の系は実現されるに至っていない。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その第一
の目的は、大規模が得られ、透視時のX線量をX線IIと
同程度に低く抑えることができ、しかも、安価に実現可
能なX線透視・撮影装置を提供することにある。また、
第二の目的は、透視モード,撮影モードとも大視野が得
られ、透視時のX線量をX線IIと同程度に低く抑えるこ
とができ、しかも、安価に実現可能なX線透視・撮影装
置を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の上述の目的は、検査対象を照射するX線を発
生するX線発生源と、前記検査対象のX線像を光学像に
変換するX線検出手段と、前記光学像をテレビカメラの
撮像管の撮像素子面に結像する光学手段と、前記撮像管
の出力を電気信号に変換する手段と、前記電気信号に基
づいて得る前記検査対象の画像を表示する表示手段とを
有するX線画像撮影装置において、前記撮像素子がアバ
ランシェ増倍作用を有し、前記撮像素子の光導電膜に付
与される電界強度を制御して、前記撮像素子の動作を、
アバランシェ増倍動作をさせる第1のモードと、アバラ
ンシェ増倍動作をさせない第2のモードとで切り換える
手段を有することを特徴とするX線画像撮影装置によっ
て達成される。
〔作用〕
本発明に係るX線画像撮影装置においては、テレビカ
メラの撮像素子をアバランシェ増倍動作させることによ
り、出力信号量を大幅に増やすことができ、これによっ
て受光感度を飛躍的に向上させることができるものであ
る。つまり、テレビカメラをその領域内で使用すれば、
超高感度X線テレビカメラシステムの構築が可能とな
る。しかし、アバランシェ増倍動作領域では、増倍によ
り大巾に信号出力を増すと信号量とともに雑音も増加す
る傾向にあり、一般動作時に比してS/N特性が劣化する
おそれがある。
そこで、S/Nを犠牲にしても超高感度が望まれる透視
時には、テレビカメラをアバランシェ増倍動作させ、診
断用画像を撮影するために感度よりS/Nが要求される撮
影モードでは、通常動作させるように制御することによ
って、現状の診断画像の質を落とさずに、透視時にX線
量を減らしても感度の大幅な引上げが可能になる。ま
た、これに伴って、X線センサとして、X線IIに替え
て、大視野化,低価格化が容易な、X線蛍光板の使用が
可能になる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。
第6図は、本発明に係るX線画像撮影装置に用い得る
撮像素子の一例で、素子の感度,暗電流特性を示す。図
は撮像素子として非晶質Se系アバランシェ動作型撮像管
の例である。本撮像素子では、光導電膜での電界強度E
の強弱により、アバランシェ増倍動作領域で動作した
り、あるいは、通常の撮像素子としての動作領域で動作
したりする。つまり、EがES(ここではES=0.8×106V/
cm)以上の領域では撮像素子内で電荷のアバランシェ増
倍が起り、入射光の波長λを450nmの青色光とした場合
は、量子効率ηが1を越える。
しかしながら、Eをあまり強くしすぎると、暗電流が
急激に増加する現象が生じ、撮像素子として使用困難と
なる。その限界電界強度をELとすると、ELは撮像素子の
光導電膜の膜厚とともに低下する。例えば、膜厚2μm
では1.38×106V/cm、膜厚4μmでは1.26×106V/cmとな
る。従って、本撮像素子では、多少のマージンを考慮し
て、例えば、膜厚2μmでは160〜260V、膜厚4μmで
は320〜500V程度とすれば良い。
更に、高感度化を達成するためには、X線情報を光の
情報に変換する手段、すなわち、X線センサとして、第
7図に示す如き分光発光特性を有するものを用いること
が望ましい。つまり、発光波長のピークが500nm以下で
あるようなX線センサを用いる。この例としては、第1
表に示す如き蛍光体を使用したシンチレータが有効であ
る。
第1図は、本発明の一実施例を示すX線透視・撮影装
置のブロック構成図である。図中、1はX線の発生を制
御するX線制御部、2はX線を発生・曝射するX線管、
3は被検体(被検者)、4は該被検体3を透過したX線
透過像を光学像に変換して結像するセンサ部、6は該セ
ンサ部4の出力像をテレビ撮影するためのテレビカメ
ラ、5は該テレビカメラ6を制御する入力制御部、7は
上記テレビカメラ6の出力テレビ像の画像処理や表示・
記憶制御を行う画像制御部、8は該画像制御部7の画像
出力を表示する表示部、9は上記画像制御部7の出力を
記憶・格納する記憶部、10はX線制御部1,入力制御部5,
画像制御部7を統合的に制御する統合制御部、11は該統
合制御部10に対し人間の様々な指令を入力する制御卓で
ある。
以下、上述の如く構成された本実施例の動作を説明す
る。
制御卓11に、透視・撮影開始命令を入力すると、統合
制御部10は、その命令に従って、X線制御部1にX線発
生指令、入力制御部5に画像入力開始指令、画像制御部
7に画像取込み開始指令を、それぞれ、出力する。X線
制御部1は、X線発生指令を受けるとその内容に従って
X線管2にX線発生を指示し、X線管2からの被検体3
に対するX線曝射が行われる。被検体3は、センサ部4
上にその体内状態により異なる様々なX線像を作る。セ
ンサ部4は、X線像が入る毎にその像を実時間で光学像
に変換して出力する。
入力制御部5は、画像入力開始指令を受けるとその内
容に従って、テレビカメラ6に対し、動作モード指示お
よび画像入力開始指示を出す。ここで、テレビカメラ6
の動作モードは、X線透視モードに対応したモードと、
撮影モードに対応したモードを有している。すなわち、
透視モード時には、テレビカメラ6は500本あるいは100
0本走査モードで、毎秒30フレームで動作する。この場
合は1フレーム当りのX線の照射量が少なく、テレビカ
メラ6への入射光量も少ないため、テレビカメラ6をア
バランシェ増倍動作モードとし、更にテレビカメラ6の
増幅部のゲインも高めた状態で動作させる。これに対し
て、撮影モード時には、テレビカメラ6は1000本以上、
例えば、200本走査モードで、毎秒3.75フレームで動作
する。この場合は、1フレーム当りの照射X線量が透視
時の約1000倍と多く、テレビカメラ6への入射光量も多
いため、テレビカメラ6の増幅部のゲインが最適値に設
定され、得られる画像のS/Nも良く、高画質となる。
テレビカメラ6をアバランシェ増倍動作領域で動作さ
せる場合には、撮像管のターゲットに印加するターゲッ
ト電圧VTは、前述の如く、光導電膜が、膜厚2μmでは
160〜260V、膜厚4μmでは320〜500V程度とする。ま
た、入射光量が非常に多く、アバランシェ増倍動作させ
る必要がなくなった場合には、ターゲット電圧VTを、上
述の範囲以下、例えば膜厚2μmでは約100V、膜厚4μ
mでは約200V程度とする。
テレビカメラ6は、入力制御部5の画像入力指示を受
けると、制御された動作モードで、センサ部4の出力像
のテレビ撮影と画像制御部7へのテレビ画像の入力を開
始する。画像制御部7は、統合制御部10からの画像取込
み開始指令を受けると、その指令から画像処理の有無・
内容,表示の条件および記憶の有無等を読取り、それに
従って、必要な処理を行うとともに、表示部8および記
憶部9へ指示を出す。表示部8は、画像制御部7のモニ
タ出力を指示する表示条件で画像表示する。なお、表示
条件は、マニュアルによっても、多少の調整が可能であ
る。
記憶部9は、画像制御部7からの記憶指示を受けたと
きのみ、その画像データを記憶・格納する。もちろん、
この記憶部9は、記憶媒体や記憶方式を選択することに
よって、アナログ画像,ディジタル画像ともに記憶が可
能である。
第2図〜第5図は、本実施例におけるセンサ部4の具
体例を示すものである。以下、各例について、順に説明
する。
第2図は、センサ部4を、前述の如き、発光波長のピ
ーク値が500nm以下にある蛍光体を用いた蛍光板20と集
像レンズ系21で構成した例である。本センサ部を用い、
テレビカメラ6をアバランシェ動作モードで使用すれ
ば、これまでのX線IIを使用した系とほぼ同等程度の出
力像輝度が得られる。本実施例に示すセンサ部を用いる
ことによって、透視モード時だけの低線量化のみなら
ず、撮影モード時にも低線量が構成され、かつ、大視野
化およびコストダウンが図れる。なお、第3図は、蛍光
板20と集像レンズ21′とを一体化した実施例であるが、
基本的な機能,構成は変わらない。
第4図は、センサ部4を、X線II22と集像レンズ系2
1″で構成した例である。このセンサ部を用いた実施例
によれば、透視モード時のX線量を大幅に低減すること
が可能であり、装置の安全性を格段に引上げることがで
きる。
第5図は、センサ部4を、蛍光板20と凹面反射鏡23お
よび集像レンズ系21″で構成した例である。このセンサ
部を用いると、先に述べた蛍光板と集光レンズ系で構成
した例に比べて、像の光量の利用率を高め得るという効
果がある。
なお、第2図,第3図および第5図で述べた例におい
て、蛍光板20の代りに増感紙を用いても、同様な効果が
得られることは言うまでもない。
なお、前記テレビカメラ用撮像管としては、本出願人
等が先に特願昭62−149023号「撮像管及びその動作方
法」に記載したものが好適に用い得る。
〔発明の効果〕
以上述べた如く、本発明によれば、検査対象を照射す
るX線を発生するX線発生源と、前記検査対象のX線像
を光学像に変換するX線検出手段と、前記光学像をテレ
ビカメラの撮像管の撮像素子面に結像する光学手段と、
前記撮像管の出力を電気信号に変換する手段と、前記電
気信号に基づいて得る前記検査対象の画像を表示する表
示手段とを有するX線画像撮影装置において、前記撮像
素子がアバランシェ増倍作用を有し、前記撮像素子の光
導電膜に付与される電界強度を制御して、前記撮像素子
の動作を、アバランシェ増倍動作をさせる第1のモード
と、アバランシェ増倍動作をさせない第2のモードとで
切り換える手段を有することを特徴とするX線画像撮影
装置により、大視野が得られ、透視時のX線量をX線II
と同程度に低く抑えることができ、しかも、安価に実現
可能なX線画像撮影装置を実現することができるという
顕著な効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示すX線透視・撮影装置の
ブロック構成図、第2図〜第5図は実施例におけるセン
サ部の具体例を示す図、第6図は本発明に係るX線画像
撮影装置に用いられる撮像素子の感度,暗電流特性を示
す図、第7図はX線センサの望ましい分光発光特性を示
す図である。 1:X線制御部、2:X線管、3:被検体、4:センサ部、5:入力
制御部、6:テレビカメラ、7:画像制御部、8:表示部、9:
記憶部、10:統合制御部、11:制御卓、20:蛍光板、21,2
1′および21″:集像光学系。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小池 功一 千葉県柏市新十余二2丁目1番地 株式 会社日立メディコ技術研究所内 (72)発明者 常岡 雅幸 千葉県柏市新十余二2丁目1番地 株式 会社日立メディコ柏工場内 (72)発明者 小野寺 洋一 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 布野 孝和 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (56)参考文献 特開 昭59−193677(JP,A)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】検査対象を照射するX線を発生するX線発
    生源と、前記検査対象のX線像を光学像に変換するX線
    検出手段と、前記光学像をテレビカメラの撮像管の撮像
    素子面に結像する光学手段と、前記撮像管の出力を電気
    信号に変換する手段と、前記電気信号に基づいて得る前
    記検査対象の画像を表示する表示手段とを有するX線画
    像撮影装置において、前記撮像素子がアバランシェ増倍
    作用を有し、前記撮像素子の光導電膜に付与される電界
    強度を制御して、前記撮像素子の動作を、アバランシェ
    増倍動作をさせる第1のモードと、アバランシェ増倍動
    作をさせない第2のモードとで切り換える手段を有する
    ことを特徴とするX線画像撮影装置。
  2. 【請求項2】前記光導電膜が非晶質セレン系の光導電膜
    であることを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の
    X線画像撮影装置。
  3. 【請求項3】前記第1のモードにおいて、前記テレビカ
    メラは500本または1000本の走査線で走査され、毎秒当
    たりのフレーム数が30であり、前記第2のモードにおい
    て、前記テレビカメラは1000本または2000本の走査線で
    走査され、毎秒当たりのフレーム数が3.75であることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項または第2項に記載の
    X線画像撮影装置。
  4. 【請求項4】前記第2のモードにおける1フレーム当た
    りの前記X線の照射線量が、前記第1のモードにおける
    1フレーム当たりの前記X線の照射線量の約1000倍であ
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項ないし第3項
    のいずれか1項に記載のX線画像撮影装置。
  5. 【請求項5】前記X線検出手段は蛍光板または増感紙か
    らなり、該蛍光板または増感紙を構成するシンチレータ
    の発光スペクトルの発光波長のピーク位置が、500nm以
    下であることを特徴とする特許請求の範囲第1項ないし
    第4項のいずれか1項に記載のX線画像撮影装置。
  6. 【請求項6】前記X線検出手段がX線イメージ増倍管で
    あることを特徴とする特許請求の範囲第1項ないし第4
    項のいずれか1項に記載のX線画像撮影装置。
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