JPH09138203A - X線蛍光画像検査装置 - Google Patents

X線蛍光画像検査装置

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JPH09138203A
JPH09138203A JP7319700A JP31970095A JPH09138203A JP H09138203 A JPH09138203 A JP H09138203A JP 7319700 A JP7319700 A JP 7319700A JP 31970095 A JP31970095 A JP 31970095A JP H09138203 A JPH09138203 A JP H09138203A
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JP
Japan
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ray
fluorescent
inspection apparatus
intensifying screen
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JP7319700A
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English (en)
Inventor
Manabu Harada
学 原田
Yoshinobu Abe
可伸 安部
Takeshi Inage
剛 稲毛
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MARCOM KK
Malcom Co Ltd
Original Assignee
MARCOM KK
Malcom Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来感度が悪いため、医療用の直接撮影法に
しか用いられなかった安価な蛍光増感紙を用いて、従来
の間接撮影法に比較して解像度の高く視野の広いTV画
像を利用した間接撮影法としての工業用に用いるX線蛍
光画像観察装置を安価に得る。 【構成】 X線源(1)から放射されたX線(2)を被
検査体(3)を貫通させた後に蛍光増感紙(4)を貫通
させる。このことにより蛍光増感紙が発光した光学像を
鉛ガラス(5)を経由して固体撮像素子カメラ(7)で
撮影する。その撮影画像信号を画像メモリ(8)を含む
画像処理部(9)によってモニタTV(10)にて表示
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は人間の医療用以外の
目的で不可視領域を検査するためのX線蛍光画像検査装
置である。例えば、陰に隠れて見えない半田接合箇所,
見にくい半田接合箇所など、或いは動物の骨の検査、等
を人体の検査以外の目的のために使用して特に有効なX
線検査装置の一種に関する。
【0002】
【従来技術】人間の医療用の検査装置以外にも、工業用
としても種々の装置にX線検査装置が使用されている。
【0003】かかるX線検査装置におけるX線透過法に
おける不可視域領域の検査は、X線が被検査体を通過す
る際に、内部の物質のX線吸収率の違いが、通過X線の
強度分布画像として検出できる原理を利用している。こ
こにX線自体は、目に見えないものであるから、これを
可視像とするためにX線撮影装置が数多く実用化されて
いる。以下に、従来におけるX線撮影方式について説明
する。
【0004】図3を参照して、ここに示すのは、X線フ
ィルム11を感光させる為に、該フィルム11を蛍光増
感紙4と密着させて使用する直接撮影法である。尚、通
常はフィルム11を前後2枚の増感紙4で挟んで使用す
る場合が多い。また、ここに説明している蛍光増感紙4
は、一般に医療用として上記のように直接撮影法に使用
されているが、本発明で期待する効果を求めるような工
業用としては使用されておらず、従って後記にて説明す
る間接撮影法に使用される蛍光体板(蛍光板)とは全く
異質なものとして取り扱われねばならない。
【0005】X線フィルム11のベース(一般にポリエ
チレンテレフタレート:PET等が用いられる)13の
一方の面に形成される感光材料は、通常ハロゲン化銀を
主体とした乳剤14である。X線フィルム11の分光感
度に合わせて蛍光増感紙4の発光波長は決定されてお
り、ガドリニウムオキシサルファイド:テルビウム(G
22 S:Tb)等に代表される緑色発光の蛍光体を
用いている。
【0006】蛍光増感紙4は、X線写真の直接撮影法で
のX線(感光)フィルム11とセットで使用される目的
で製作されたもので、蛍光増感紙4のベース(一般にポ
リエチレンテレフタレート:PET等が用いられる)1
5の他方の面には、蛍光体層16が形成されている。
【0007】蛍光増感紙4としては、緑感タイプのオル
ソタイプ(オルソフィルム)以外には、タングステン酸
カルシウム(CaWO4 )に代表される青色発光の蛍光
体層16を用いた青感タイプのレギュラータイプ(レギ
ュラーフィルム)がある。尚、オルソタイプの蛍光増感
紙4は、その蛍光体層16がX線の吸収効率が高く、さ
らに緑色の発光効率も高いことから、レギュラータイプ
の蛍光増感紙4よりも2〜4倍の感度がある。尚、本発
明において用いて有用な蛍光増感紙4については、後記
する。
【0008】以上のように蛍光増感紙4は、種々の構造
が知られているが、いま図5においては図示せずX線源
となるX線管1から矢印方向に放射されたX線2は、被
検査体3を貫通して蛍光増感紙4に至ると、その蛍光体
層16の被検査体3によって遮られた部分以外を発光さ
せるので、X線フィルム11を現像処理することで、上
記発光光学像を視認できる。符号17は、蛍光体層16
による蛍光方向を示す。
【0009】図6は現在ではほとんど利用されていない
が、簡便な方法として過去に多用された間接撮影法を示
す。この間接撮影法では、視認しやすいように明るく光
る蛍光板20を直接目で観察しながら、同図のようなカ
メラ21で撮影する方法である。間接撮影法では、上記
のような直接観察法のようなX線フィルム11と蛍光増
感紙3とをセットで用いる用いる変わりに、ベース54
の一方の面にガドリニウムオキシサルファイド:テルビ
ウム(Gd22 S:Tb)等に代表される緑色発光の
蛍光体22を設けた蛍光板20を用いている。
【0010】従って、図6においては図示せずX線管1
から矢印方向に放射されたX線2は、被検査体3を貫通
して蛍光板20に至ると、その蛍光板20の被検査体3
によって遮られた部分以外を発光させるので、この発光
光学像を可視光23として捉え、カメラ21の光学レン
ズ24を介してフィルム25に撮影すれば、そのフィル
ム25を現像処理することで、上記光学像を視認でき
る。
【0011】しかしながら、この間接撮影方法による
と、カメラ21をX線2を浴びる方向に向けて撮影しな
ければならず、医療現場で働く撮影技師がX線2を多量
にあびる点で危険である。その為に低照度の光を明るく
するイメージ管26を設けた光増強撮像管である図7の
イメージオルシコン27等で蛍光画像を撮影し、該画像
信号をモニタTV10で表示するようにしたX線TV方
式も多用された。尚、28は光学レンズを示す。しかし
この方式は大きな視野における解像度が悪くなる欠点が
あった為に1960年頃から図8に示す次の方式がX線
TV方法が採用されるようになってきた。
【0012】図8は現在多用されているI.I.間接撮
影方式を示す。ここに「I.I.」とは、イメージイニ
テシファイアの略で、暗いX線蛍光像を明るい可視像に
変える電子管のことである。I.I.間接撮影方式で
は、同図に示すように被検査体3を透過したX線2が
I.I.管29の入力窓30を通過して入力蛍光面31
に吸収されると、蛍光体32が発生した光が裏面の光電
面(陰極)33を刺激して光電子34を放出する。
【0013】この光電子34を加速し集束する電子レン
ズ系(集束電極35、36)によって出力蛍光面37に
電子像を結ばせると、出力蛍光体38は入射電子量に応
じた蛍光を発する。39は陽極を示す。電子線40の量
は入射X線エネルギ量に比例するため、出力蛍光面37
の可視像はX線画像を表すものとなる。尚、後記するよ
うに、出力蛍光面37の可視像を高価なビジコンカメラ
41で撮影し、該カメラ41からの信号を元にモニタT
V10にて上記蛍光面37の可視像を表示し、確認でき
る。
【0014】図6で示した蛍光板20の蛍光像を撮影す
る間接撮影法に比べ、このI.I.間接撮影法は、X線
2の量を数10分の1に低減できるので、撮影枚数の多
い胃の集団検診などに利用されている。
【0015】このI.I.管29の特徴的な性能は、大
視野である点と、変換係数が大きな点を上げることがで
きる。「大視野」であるという点では、入力蛍光面31
の直径が6インチ(φ150)から14インチ(φ35
6)までの大きな視野のものが各種市販されている。
「大変換係数」という点では、入力X線2の線量率と出
力蛍光面37の輝度の比が単なる蛍光板と比べて104
倍程度大きいものとなっている。
【0016】
【発明の課題】上記した従来の撮影方法の中で図8の
I.I.間接撮影方法は、最も望ましいX線検査装置と
いえる。しかしI.I.管29は、解像度の点では、鉛
製X線テストチャートの1cm当たりの空隙の有無の数
が有ると無しで1Lp(ラインペア)として表現する
と、40Lp/cm位が目視判定の限界である。これは
125μmの縞模様を視認の限度としているのと同じ意
味で、これは現在の医療用蛍光増感紙の超高鮮鋭度タイ
プの増感紙自体の解像度(30μm位)と比べると悪い
といえる。
【0017】しかもI.I.管29によれば、出力蛍光
面37の発光画像を図8のようにビジコンカメラ41等
で撮像し、それをモニタTV10で見る必要がある為、
更に解像度は悪くなる。何故ならI.I.管29は、入
力蛍光面31は大きいが、出力蛍光面37は約1/10
の大きさとなっており、従って125mのテストチャー
トの縞は出力面では12.5μmの縞として限界的に視
認される。出力蛍光面37が、直径φ15位の中で20
μ以下の解像度を期待できるカメラは、非常に高価なカ
ルニコン、ブランビコン、高解像度ビジコン等で、それ
にしても充分とは言えない。結果としてI.I.管29
及びビジコンカメラ41等のカメラ系全体としての解像
度はさらに低くなる。
【0018】図8の中でI.I.管29を除いてX線画
像をビジコンカメラ41で直視する方式も多用されてい
る。この方式は解像度が25μmと非常に良いが1イン
チ管で視野が9.5×12.7mm2 と小さく、X線像
はX線自体を拡大、縮小できない性質上、視野が小さい
という欠点がある。
【0019】感度、解像度、視野という点で総合的に見
てX線TVの技術を推進させた医療分野では、図8の
I.I.間接撮影法は優れているといえる。特に非常に
高い感度を持つという事は、人間に対するX線2の照射
量を非常に小さくして安全に検査できるという点でその
効果は高いのである。
【0020】しかしながら医療分野ならともかく、工業
用においては上記優れたI.I.間接撮影法といえども
妥協できない欠点がある。それは高価、しかも非常に高
価という点である。
【0021】図6で示した間接撮影法においても事情は
同じで、TV画像を得る事を目指すならば図7で示した
間接撮影法のようにイメージオルシコン27のような低
照度撮像管を使用しなければならず、これも高価で、し
かも上記したように非常に危険である。
【0022】図5の直接撮影法によれば、価格の点で
は、非常に安価になり、フィルムだけの画像に満足する
のであれば問題はないが、工業用の検査装置として用い
ることを考えれば、フィルムの現像の手間や時間は納得
できない工程となる。
【0023】以上のように従来から公知になっているX
線撮影方法では、これを工業用として用いるX線検査装
置を得る場合には、種々の課題点を持つ。
【0024】即ち、本発明の課題は、TV画像として利
用でき、視野と解像度の点で充分で、価格が安くあれ
ば、感度が低く、多少X線の量が多くても問題のない分
野(人間の医療用でなく、工業分野)に利用できる方式
のX線検査装置を得ることが本発明の課題である。
【0025】
【発明の課題を達成するための手段】かかる本発明の課
題は、X線源から放射されたX線を被検査体を貫通させ
た後に蛍光増感紙を貫通させることで、該蛍光増感紙が
発光した光学像を鉛ガラスを経由して固体撮像素子カメ
ラで撮影し、該撮影画像信号を画像メモリを含む画像処
理部によってモニタTVにて表示するようにしたX線蛍
光画像検査装置を提供することで達成できる。
【0026】かかる装置において、X線源へ長時間電流
を流すのは発熱などの点で危険であるから、かかる装置
をより有効な物とするために、具体的には上記固体撮像
素子カメラによる撮影に同期してX線源にパルス状に通
電を繰り返し流すことで、上記蛍光増感紙による静止発
光光学像を次々と作り、この順次送られてくる静止発光
光学像を撮影画像信号として画像メモリを含む画像処理
部によって順次モニタTVにて表示するようにすること
で、その課題は達成できる。
【0027】また上記X線蛍光画像検査装置を実用的な
物とするために、上記蛍光増感紙は、発光中心波長54
5nmを含むオルソクロマチック(緑感性)の蛍光体が
塗布された鮮鋭度の高いものを用いることで課題を達成
できる。
【0028】(作用):本発明のX線蛍光画像検査装置
によれば、X線源となるX線管1から投射されたX線2
が被検査体3を通過して、蛍光増感紙4に至ると、該蛍
光増感紙4は、発光中心波長545nmを含むオルソク
ロマチック(緑感性)の蛍光体が塗布された鮮鋭度の高
いものであるため、該蛍光増感紙4では被検査体3によ
ってX線2が通過した箇所が発光する。この発光光学像
は可視光23となって鉛ガラス5を経由して固体撮像素
子(CCD)カメラ7の光学系6を介して固体撮像素子
(CCD)42面に結像される。
【0029】発光光学像が固体撮像素子42に結像され
ると、カメラ7内の画像信号変換器43によって画像変
換された画像信号44が画像処理部9内の画像入出力部
45に出力され、画像メモリ8に記憶される。該画像メ
モリ8に入力された画像信号は、処理部CPU46でデ
ータ処理され、画像メモリ8、画像入出力部45を介し
てモニタTV10にて上記発光光学像が静止画像として
画像表示される。尚、処理部CPU46は、更にインタ
ーフェイス47とデータのやり取りを行い、データライ
ン48を介してパーソナルコンピュータ49、プリンタ
50にデータ等を表示する。
【0030】以上のように本発明のX線蛍光画像検査装
置では、従来において直接撮影法で用いている感度が低
い蛍光増感紙4を用いても、従来の間接撮影法と同様に
モニタTV10にて容易に被検査体3(蛍光増感紙4の
発光光学像)を検査できる。ここに蛍光増感紙4は、感
度が悪いとはいえ、この蛍光増感紙4は、フィルムのみ
を感光させる目的で、しかも医療用に用いられているも
のであるため、微量なX線2の量であっても感光させる
ことができるように改良されているため、発光効率も高
くなってきており、その発光光学像をモニタTV10に
て充分に表示できるものとなる。
【0031】また蛍光増感紙4の発光光学像を写すため
のカメラも、従来の間接撮影法に用いられているような
高価なイメージオルシコンやビジコンカメラ等のような
特殊管を使用せず、安価な固体撮像素子(CCD)カメ
ラ7を用いるのみで、充分に高い解像度の発光光学像を
モニタTV10にて画像表示できる。特に昨今のCCD
カメラは、充分に明るく、しかも解像度も高くなってお
り、また極めて安価に入手できるものとなっている。
【0032】またX線管1に長時間大電流を流すのは発
熱の点で問題があるため、撮影に同期してX線管1にパ
ルス状電流を繰り返して流すことで次々と静止画像を得
る方法で撮影しているため、X線管1に長時間大電流を
流さずに済み、非常に安全になり、また安価な固体撮像
素子カメラ7を用いても解像度が高く、鮮明な画像を得
ることができる。
【0033】このため画像信号44は、画像メモリ8に
取り込んだ後、X線管1に流す電流のパルスに同期して
画像処理部9からモニタTV10に静止画像を自動出力
させているので、上記静止画像を長時間に渡って観察す
ることができる。さらに画像をプリントアウトしたけれ
ば、プリンタ50によって容易に実現できる。尚、最近
ではビデオプリンタの商品名で各メーカより各種の機種
が発売されており、以上の画像処理機能を低価格で実現
できる。
【0034】本発明のX線蛍光画像検査装置によれば固
体撮像素子カメラ7として、1/3インチタイプのもの
で視野は、約5×4mm2 で、8μmの解像度であるか
ら、15×12mm2 の視野では、24μmの解像度を
得ることができる。これはX線ビジコンカメラ41並み
の解像度であって、I.I.間接撮影法よりも遥かに高
い解像度である。しかもX線ビジコンカメラ41と異な
り可視光で像の拡大、縮小を光学的に行うことが可能で
ある為、視野の拡大、縮小は非常に容易となり、被検査
体3の全体を見てから局所を拡大して観測する事が容易
に実現できる。従って、本発明のX線蛍光画像検査装置
によれば、解像度、視野の点で優れているだけでなく価
格の点で特に優れたX線撮影方式のものを得ることがで
きる。
【0035】
【発明の実施の形態】図1を参照して、本発明の一実施
例としてのX線蛍光画像検査装置について説明する。
【0036】図示せずX線蛍光画像検査装置の本体内に
設けたX線源としてX線管1が発生するX線2の放射光
が照射される位置に被検査体3を介して蛍光増感紙4を
配置する。この場合、蛍光増感紙4は、図示せず蛍光増
感紙配置部にセットされているので、被検査体3をX線
2が投射される面に設置できるようにしておくと都合よ
い。この場合、X線管1が上部にあり、蛍光増感紙4が
下部にある縦型配置構造の場合には、蛍光増感紙4の上
に被検査体3を搭載配置しておくとよい。尚、被検査体
3は、X線蛍光画像検査装置本体に設けた窓を開いて所
定の位置に配置できるようにしてある。
【0037】X線用蛍光増感紙4には、オルソタイプと
レギュラータイプがあるが、本発明では、緑感タイプの
オルソタイプ(オルソフィルム)を用いる。レギュラー
タイプ(レギュラーフィルム)は、タングステン酸カル
シウム(CaWO4 )に代表される青色発光の蛍光体層
を有する青感タイプのものであるが、オルソタイプの蛍
光増感紙4は、その蛍光体層16がX線2の吸収効率が
高く、さらに緑色の発光効率も高いことから、レギュラ
ータイプの蛍光増感紙4よりも2〜4倍の感度がある。
【0038】かかる蛍光増感紙4には、図2に示すよう
に主に3種類の構造のものがある。図2の(a)のもの
は、均一層構造のものを示し、同様なサイズの粒子が蛍
光体層(蛍光体結晶バインダー)16全体に均一に分散
されているもので、標準画質型がこのタイプの構造とな
っている。符号18は保護層を示し、19は蛍光の吸収
層または反射層としての中間層を示す。
【0039】図2(b)は、傾斜粒径構造を示し、蛍光
増感紙4の表面に近いところは、比較的大きな粒子、ベ
ース15に近い所、即ちフィルム11の感光面となる乳
剤14より離れた所は小さな粒子であり、光の拡散が少
なく、感度が高く、高鮮鋭度型構造となっている。
【0040】次に図2(c)に示すのは、2層構造のも
ので、上層と下層とで異なる蛍光体、例えば上層はCa
WO4 で、下層に希土類蛍光体(原子番号57から71
までのランタニド元素及びScとYを加えた17種の希
土類元素の1つを含有する蛍光体で高感度である)を使
用したものがあり、一般に超高感度型で、粒状性の劣化
が少ない。中間層19は、蛍光を反射または吸収する。
【0041】例えば、図3の蛍光増感紙4ー3に示すよ
うに、中間層19が白色で蛍光を発する場合は、高感度
であるが、鮮鋭性が劣り(高感度タイプ)、蛍光増感紙
4ー1に示すように、中間層19が着色され、蛍光を吸
収する場合は、感度が低いが鮮鋭性がよく(低感度高鮮
鋭タイプ)、蛍光増感紙4ー2のものは、丁度中間の標
準タイプとなっている。図3において、12はボケの範
囲を示し、51の部分はフィルムの黒化具合を示し、1
7は蛍光の方向を示し、52は蛍光体を示し、53はス
リットを示している。
【0042】従って、本発明においては、感度よりも、
解像度、視野の点を優先したX線蛍光画像検査装置を得
るため、上記蛍光増感紙4としては、安価に医療用とし
て販売されているなかでも感度より鮮鋭度を重視した、
高鮮鋭度、超高鮮鋭度タイプの医療用の図3の蛍光増感
紙4ー1タイプの、発光中心波長545mmを含むオル
ソクロマチック(緑感性)蛍光体が塗布された感度の良
いオルソタイプのものを用いる。図4は、緑色発光を蛍
光するガドリニウムオキシサルファイド:テルビウム
(Gd22 S:Tb)を用いたオルソタイイプの蛍光
増感紙4における発光分布とフィルム分光感度分布を示
し、縦軸に相対輝度(感度)を、横軸に波長(nm)を
取る。
【0043】被検査体3を介してX線2が照射される
と、被検査体3によって遮られた箇所を除いた部分の蛍
光増感紙4部分が発光するので、この発光光学像は可視
光23となって鉛ガラス5を貫通して固体撮像素子(C
CD)カメラ7の光学系6によって固体撮像素子42に
結像される。該固体撮像素子カメラ7は、視野を変化さ
せる光学系6とともに、平面を駆動する図示しないテー
ブルの上に設けてある。この場合、鉛ガラス5を含む鉛
箱54と共に上記テーブル上に配置して一体して平面上
を走査出きるようにしておいてもよい。
【0044】固体撮像素子カメラ7は、弱い蛍光像を見
るために外光を遮断する事や固体撮像素子42に飛び込
んでくるX線2の入射部(鉛ガラス5部)を除いて、X
線2の入射する面を鉛板で形成した鉛箱55で完全に遮
断している。この場合、X線2の入射部(鉛ガラス5
部)を除いて鉛箱55で固体撮像素子カメラ7を囲わな
いときには、鉛ガラス5を含みX線管1部分をX線2が
所定の光路以外から固体撮像素子カメラ7側に飛び込ん
でこないように囲っておく必要がある。尚、56は、外
光遮蔽箱を示す。
【0045】発熱の点で問題があるので、X線管1に
は、長時間電流を流すことができない。そこで、X線管
1に撮影に同期してパルス電流を流し、その都度都度、
固体撮像素子42に結像された光学像の画像信号を画像
信号変換器43で画像信号44に直し、その信号44を
画像処理部9内の画像入出力部45を介して、短時間の
X線2の照射で得られた画像を画像メモリ(ビデオメモ
リ)8に記録しておく。以上のように発熱を考慮してX
線の照射は短時間であるが、大きな電流を流さなければ
ならないことから、X線管1による撮影に同期して該X
線管1への電流をパルス状に繰り返して流し、しかも自
動露光パルス方式で撮影することで鮮明な静止画像を得
るようにしている。
【0046】この為、一度、画像信号44は画像メモリ
8に取り込んだ後、画像処理部9の画像入出力部45を
介してモニタTV10に静止画像を自動出力するように
して、長時間の画像の観察を行えるようにしている。次
々とメモリされた静止画像を順次モニタTV10にて表
示させることで、連続してそれらの静止画像を観察でき
る。さらに画像をプリントアウトしたければ、処理部C
PU46及びインターフェイス47で画像信号を処理し
た後、データライン48を介して画像プリンタ50にて
プリントアウト(画像出力)することができる。またフ
ロッピーディスクやハードディスクに記憶させておきた
い場合には、データライン48を介してパーソナルコン
ピュータにセットされたフロッピーディスクやハードデ
ィスクに画像信号を記憶させておけるようにしている。
フロッピーディスクやハードディスクに記憶させた画像
信号を基に画像をプリンタ50にてプリントアウトさせ
ることもできる。
【0047】
【効果】本発明によれば、感度が悪いために従来医療用
として直接撮影法にしか用いられていなかった感度の点
は劣るが鮮鋭度に優れる安価な蛍光増感紙を用いて、非
常に解像度が高く、しかも視野の点で優れた間接撮影方
式のX線蛍光画像検査装置を極めて安価に得ることがで
きる。また撮影に同期してX線管にパルス電流を繰り返
して流し、次々と静止画像を得る方法で撮影するように
して、X線管に大電流を長時間流さないで済むので、ま
たそれぞれの静止画像を順次、メモリに落としておき、
それを取り出してモニタTVにて観察できるので、静止
画像の処理方法も簡単に行え、安全性、コスト面に優れ
たX線蛍光画像検査装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例としてのX線蛍光画像検査
装置のシステムの説明図である。
【図2】 蛍光増感紙と蛍光体層構造の説明図である。
【図3】 蛍光増感紙のタイイプと感度及び鮮鋭性を示
す図である。
【図4】 蛍光増感紙の発光分布と分光感度分布を示す
図である。
【図5】 従来のX線の直接撮影法の説明図である。
【図6】 従来のX線の間接撮影法の説明図である。
【図7】 図6においてイメージオルシコンを用いる場
合の説明図である。
【図8】 従来のX線のI.I.間接撮影法の説明図で
ある。
【符号の説明】
1 X線管(X線源) 2 X線 3 被検査体 4、4ー1、・・・、4ー3 蛍光増感紙 5 鉛ガラス 6 光学系 7 固体撮像素子(CCD)カメラ 8 画像メモリ 9 画像処理部 10 モニタTV 11 X線フィルム 12 ボケの範囲 13 ベース 14 乳剤 15 ベース 16 蛍光体層 17 蛍光の方向 18 保護層 19 蛍光の吸収層または反射層としての中間層 20 蛍光板 21 カメラ 22 蛍光体 23 可視光 24 光学レンズ 25 フィルム 26 イメージ管 27 イメージオルシコン 28 光学レンズ 29 I.I.(イメージイニテシファイア)管 30 入力窓 31 入力蛍光面 32 蛍光体 33 光電面(陰極) 34 光電子 35、36 集束電極 37 出力蛍光面 38 出力蛍光体 39 陽極 40 電子線 41 ビジコンカメラ 42 固体撮像素子(CCD) 43 画像信号変換器 44 画像信号 45 画像入出力部46 処理部CPU 47 インターフェイス 48 データライン 49 パーソナルコンピュータ 50 画像プリンタ 51 フィルムの黒化具合 52 蛍光体 53 スリット 54 鉛箱 55 外光遮蔽箱

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X線源(1)から放射されたX線(2)
    を被検査体(3)を貫通させた後に蛍光増感紙(4)を
    貫通させることで、該蛍光増感紙が発光した光学像を鉛
    ガラス(5)を経由して固体撮像素子カメラ(7)で撮
    影し、該撮影画像信号を画像メモリ(8)を含む画像処
    理部(9)によってモニタTV(10)にて表示するよ
    うにしたことを特徴とするX線蛍光画像検査装置。
  2. 【請求項2】 上記固体撮像素子カメラによる撮影に同
    期してX線源にパルス状に通電を繰り返し流すことで、
    上記蛍光増感紙による静止発光光学像を次々と作り、こ
    の順次送られてくる静止発光光学像を撮影画像信号とし
    て画像メモリを含む画像処理部によって順次モニタTV
    にて表示するようにしたことを特徴とする請求項1に記
    載のX線蛍光画像検査装置。
  3. 【請求項3】 上記蛍光増感紙は、発光中心波長545
    nmを含むオルソクロマチック(緑感性)の蛍光体が塗
    布された鮮鋭度の高いものを用いたことを特徴とする請
    求項1または請求項2に記載のX線蛍光画像検査装置。
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