JP2748294B2 - 走査形荷電粒子顕微鏡 - Google Patents
走査形荷電粒子顕微鏡Info
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Description
に係り、特に、観察試料の傾斜状態、回転状態、大きさ
等をオペレータが容易かつ正確に理解できるようにした
走査形荷電粒子顕微鏡に関する。
し、そこから二次的に発生する二次荷電粒子または光を
検出して試料の形状等を反映した像を得る電子線装置と
して、例えば走査電子顕微鏡が知られている。
によって試料表面から発生した二次電子を検出すること
で微細な試料形状を観察する。このため光学顕微鏡では
観察困難なミクロン以下の微小物体を観察することが可
能であり、金属や微生物の表面観察に広く用いられてい
る。また最近では、半導体産業での微細回路配線の外観
検査や寸法測定等にも利用されることが多い。
は、走査像の倍率(寸法表示)、試料の傾斜角度、傾斜
方向、試料の回転角が数字でブラウン管に表示され、こ
れらは観察試料の寸法、形状判断の重要な指標となって
いる。
れる像は一方向からの観察像であり、人間が両眼で見る
ような立体的観察像ではない。しかも、二次信号を検出
する検出器の方向による検出率の差や試料の構成材料の
差等から明暗の差が生じ、観察像からの直感的な判断で
は、観察対象の形状を誤判断することがある。
上に形成された矩形状のレジストを観察した際の写真で
あり、(b) の写真は(a) の写真を180°回転したもの
である。同図(a) では、矩形状レジストが平らな基板の
上にあるように見える。ところが、同図(b) のように1
80°回転すると、同一の写真であるにもかかわらず平
らな基板に形成された矩形状の溝のように見え、表示状
態によって形状を誤判断しやすいことがわかる。
角、傾斜方向、回転角を参照して判断すれば間違えるこ
とはないが、直感的に判断すると、この例の様に形状を
間違うことになる。
点を解決して、走査像として表わされた観察部分の形状
を、簡単かつ正確に判断できるようにすることにある。
ために、本発明では、集束された荷電粒子線を試料上で
走査し、試料から二次的に発生する信号に基づいて走査
像を表示する走査形荷電粒子顕微鏡において、移動機構
および傾斜機構等を備えて試料を自在に変位させる試料
ステージと、観察部分の形状に応じた模擬立体像を発生
する手段と、走査像と模擬立体像との姿勢が相対的に一
致するように、試料ステージによる試料の変位に応答し
て前記模擬立体像の姿勢を制御する手段と、姿勢制御さ
れた模擬立体像を表示する手段とを具備した点に特徴が
ある。
に、観察部分の形状に応じた模擬立体像が走査像と姿勢
が一致した状態で表示されるので、オペレータは模擬立
体像を参照することにより、走査像として表された観察
部分の形状を、簡単かつ正確に判断できるようになる。
走査し、そこから二次的に発生する二次荷電粒子または
光を検出して試料形状を反映した走査像を得る走査形荷
電粒子顕微鏡に関するものであるが、以下では、本発明
を走査電子顕微鏡に適用して説明する。
顕微鏡の構成を示したブロック図である。本発明の走査
電子顕微鏡は、従来の走査電子顕微鏡が有する構成を全
て備えているが、ここでは、本発明の説明に必要な構成
のみを示している。
源、加速電極、コンデンサレンズ等の図示は省略)は、
走査制御部15によって制御される上走査コイル2およ
び下走査コイル3により偏向され、対物レンズ4のレン
ズ中心を通って試料5上でラスタ走査される。
ージ8、XY移動ステージ9で構成される試料ステージ
10上に載置され、試料ステージ10はステージ制御部
11によって各方向への動作が制御される。
ら発生した二次電子12は二次電子検出器13で検出さ
れて増幅器14で増幅される。増幅された二次電子信号
は、電子ビーム1と同期して走査される走査像表示装置
16の輝度変調信号として入力され、画面上に走査像3
0として表示される。
じた模擬立体像を発生する。立体像姿勢制御部17は、
前記立体像発生器19から出力された模擬立体像の姿勢
が走査像の姿勢と相対的に一致するように、試料ステー
ジ10の状況(X傾斜ステージ7の傾斜角、Y傾斜ステ
ージ8の傾斜角等)をステージ制御部11による制御状
態から判断して模擬立体像の姿勢を制御する。姿勢制御
された模擬立体像40は立体像表示装置18に表示され
る。
構が含まないが、回転機構を含む場合には回転角を模擬
立体像に反映させるようにしても良い。このような回転
機構は、試料ステージおよび走査方向の少なくとも一方
を他方に対して相対的に回転させることにより達成され
る。
1、立体像発生器19、および立体像姿勢制御部17に
は、操作部20からオペレータの指示に応答した信号が
入力される。
模擬立体像の一例を示した図であり、同図(a),(b) は、
それぞれ直方体状の凹(穴)と凸(突起)を示す模擬立
体像であり、同図(c),(d) は、それぞれ円柱状の凹と凸
を示す模擬立体像である。なお、図中の黒丸は正面を示
す標である。
能を有する立体像発生器19は、例えば複数の模擬立体
像を記憶する記憶部19aと、オペレータからの指示に
応じた模擬立体像を記憶部19aから選択的に読み出し
て出力する出力部19bとによって構成することができ
る。
不透明な物体であるかのように表示しているが、図3に
それぞれ示したように、模擬立体像が透明な物体である
として、透過してみえる辺を破線等で表示し、透過して
みえる面は、その輝度や色、あるいはハッチング等を他
の部分とは異ならせて表示するようにしても良い。
のとして表示する方法は、電子ビームのエネルギが高い
走査形電子顕微鏡で深部が透過してみえる場合に特に有
効である。
試料観察を行う場合、初めに、オペレータは試料5の観
察部分の形状に応じた模擬立体像を操作部20を操作し
て選択指定する。例えば、観察対象が半導体基板表面に
形成されたコンタクトホールであれば、前記図2(a) に
示したような円柱状の穴を示す模擬立体像を選択する。
立体像発生器19の出力部19bは、“円柱状の穴”を
表す模擬立体像を記憶部19aから選択的に読み出して
立体像姿勢制御部17へ出力する。
作してステージ制御部11を付勢し、試料ステージ10
のX傾斜ステージ7、Y傾斜ステージ8、およびXY移
動ステージ9を動作させて試料5の姿勢を適宜に変位さ
せると、当該姿勢でのコンタクトホールの走査像が走査
像表示装置16に表示される。
像30の姿勢と模擬立体像40の姿勢とが相対的に一致
するように、ステージ制御部11による制御信号に基づ
いて、立体像発生器19から出力された模擬立体像の姿
勢を制御する。
置18に表示されるので、オペレータは立体像表示装置
18に表示される模擬立体像を参照することにより、走
査像表示装置16に表示された走査像の形状を正確に判
断できるようになる。
走査電子顕微鏡で、前記従来技術に関して説明した走査
像と共に表示される模擬立体像(下段)を示しており、
走査像が同図(b) のように逆さまに表示されて直観的に
は凹状パターンに見える場合であっても、これと同時に
表示される模擬立体像をチェックすることにより、当該
走査像が凸状パターンであると容易に判断できるように
なる。
に、観察部分の形状に応じた模擬立体像が走査像と姿勢
が一致した状態で表示されるので、オペレータは模擬立
体像を参照することにより、走査像として表された観察
部分の形状を、簡単かつ正確に判断できるようになる。
するための走査像表示装置16と模擬立体像を表示する
ための立体像表示装置18とを別々に設けるものとして
説明したが、本発明はこれに限定されず、図6に示した
ように、走査像30および模擬立体像40を共通の表示
装置上で、それぞれ別々の箇所に表示するようにしても
良い。
底面、側面を、それぞれ輝度、色彩、ハッチング等を異
ならせて表示するようにすれば、走査像として表された
観察部分の形状を、さらに簡単かつ正確に判断できるよ
うになる。
生器19内に登録されている模擬立体像は、1種類の形
状すなわち円柱状凸、角錐状凹等の形状ごとに1つの大
きさしかなかったが、模擬立体像が円柱、円錐等の凹凸
であれば高さと直径との比、また模擬立体像が角錐、角
柱等の凹凸であれば各辺の比を形状ごとに任意に変更で
きるようにしても良い。
近い形状の模擬立体像を表示できるようになるので、オ
ペレータによる観察部分の形状判断が、より簡単かつ正
確に行えるようになる。
うに、観察部分の形状や寸法が概略判っているときに
は、予想される形状に近い模擬立体像の各部に寸法を入
力し、この模擬立体像に、姿勢制御や観察倍率に応じた
拡大処理を施して表示するようにしても良い。
でなく大きさも容易に判定することができるようになる
ので、オペレータによる観察部分の形状判断が、より簡
単かつ正確に行えるようになる。
模擬立体像は予め立体像発生器19内に登録されてお
り、その中から、オペレータが観察部分の形状に応じた
模擬立体像を適宜に選択して表示するものとして説明し
たが、本発明はこれのみに限定されず、模擬立体像をオ
ペレータが作成するようにしても良い。
るようにした本発明の他の実施例の構成を示したブロッ
ク図であり、前記と同一と符号は同一または同等部分を
表している。
された走査像に、予め用意された円、円弧、楕円、楕円
弧、矩形、直線等の表示要素を重畳させることで走査像
上に立体像を形成するようにした点に特徴がある。
円弧、矩形、直線等の表示要素を記憶した表示要素記憶
部19cおよびオペレータからの指示に応じた表示要素
を記憶部19cから順次読み出し、走査像表示装置16
に表示された走査像に重ね合わせることにより走査像に
重畳表示された模擬立体像を出力する立体像出力部19
dとから構成されている。
像と走査制御部15から得られる倍率、ステージ制御部
11から得られる試料条件等からステージの初期状態
(傾斜、回転が0の状態)における試料の立体像を、直
径、辺の長さ、高さ等の各部の実寸法と共に立体視表示
または三角法表示する。
でなく実寸法も簡単かつ正確に知ることができるように
なる。
れば、観察部分の走査像と共に、観察部分の形状に応じ
た模擬立体像が走査像と姿勢が一致した状態で表示され
るので、オペレータは模擬立体像を参照することによ
り、走査像として表された観察部分の形状を、簡単かつ
正確に判断できるようになる。
である。
る。
ル、4…対物レンズ、5…試料、6…回転台、7…X傾
斜台、8…Y傾斜台、9…XY移動ステージ、10…試
料ステージ、11…ステージ制御部、12…二次電子、
13…二次電子検出器、14…増幅器、15…走査制御
部、16…走査像表示装置、17…立体像姿勢制御部、
18…立体表示装置、19…立体像発生器、20…操作
部、22…立体像出力部
Claims (12)
- 【請求項1】 集束された荷電粒子線を試料上で走査
し、試料から二次的に発生する信号に基づいて走査像を
表示する走査形荷電粒子顕微鏡において、 移動機構、傾斜機構等を備え、試料を自在に変位させる
試料ステージと、 観察部分の形状に応じた模擬立体像を発生する手段と、 走査像と模擬立体像との姿勢が相対的に一致するよう
に、試料ステージによる試料の変位に応答して前記模擬
立体像の姿勢を制御する手段と、 姿勢制御された模擬立体像を表示する手段とを具備した
ことを特徴とする走査形荷電粒子顕微鏡。 - 【請求項2】 前記模擬立体像を発生する手段は、 複数種の模擬立体像を記憶する手段と、 オペレータからの指示に応じた模擬立体像を前記記憶手
段から選択的に読み出して出力する手段とにより構成さ
れたことを特徴とする請求項1記載の走査形荷電粒子顕
微鏡。 - 【請求項3】 前記走査像および模擬立体像は、同一画
面上の異なった位置に同時に表示されることを特徴とす
る請求項1または2記載の走査形荷電粒子顕微鏡。 - 【請求項4】 前記走査像および模擬立体像は、同一画
面上で重畳表示されることを特徴とする請求項1または
2記載の走査形荷電粒子顕微鏡。 - 【請求項5】 前記模擬立体像の各面は、表示形態がそ
れぞれ異なることを特徴とする請求項1ないし4のいず
れかに記載の走査形荷電粒子顕微鏡。 - 【請求項6】 前記模擬立体像の透過して見えるべき辺
および面の表示形態は、他の辺および面とは異なること
を特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の走査
形荷電粒子顕微鏡。 - 【請求項7】 前記模擬立体像は、円柱状、円錐状、角
柱状および角錐状の凸並びに凹のいずれかであることを
特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の走査形
荷電粒子顕微鏡。 - 【請求項8】 前記模擬立体像の各辺の比を任意に設定
できるようにしたことを特徴とする請求項1ないし7の
いずれかに記載の走査形荷電粒子顕微鏡。 - 【請求項9】 前記模擬立体像の各辺の比は、入力され
た各辺の実寸法および観察倍率に基づいて設定されるよ
うにしたことを特徴とする請求項8記載の走査形荷電粒
子顕微鏡。 - 【請求項10】 前記模擬立体像を発生する手段は、 円、円弧、楕円、楕円弧、矩形、直線等の表示要素を記
憶する手段と、 オペレータからの指示に応じた表示要素を前記記憶手段
から順次読み出して走査像に重ね合わせることにより走
査像に重畳表示された模擬立体像を出力する手段とより
構成されたことを特徴とする請求項1記載の走査形荷電
粒子顕微鏡。 - 【請求項11】 走査像に重畳表示された模擬立体像お
よび観察倍率に基づいて、試料の実寸法を算出する手段
と、 試料ステージが初期状態における試料の姿勢と一致する
ように模擬立体像の姿勢を制御し、姿勢制御された模擬
立体像を前記算出された実寸法と共に表示する手段とを
さらに具備したことを特徴とする請求項10記載の走査
形荷電粒子顕微鏡。 - 【請求項12】 試料および走査方向の一方を他方に対
して相対的に回転させることによって走査像を回転させ
る機構をさらに具備したことを特徴とする請求項1ない
し11のいずれかに記載の走査形荷電粒子顕微鏡。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP28220892A JP2748294B2 (ja) | 1992-09-29 | 1992-09-29 | 走査形荷電粒子顕微鏡 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28220892A JP2748294B2 (ja) | 1992-09-29 | 1992-09-29 | 走査形荷電粒子顕微鏡 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH06111748A JPH06111748A (ja) | 1994-04-22 |
JP2748294B2 true JP2748294B2 (ja) | 1998-05-06 |
Family
ID=17649477
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28220892A Expired - Fee Related JP2748294B2 (ja) | 1992-09-29 | 1992-09-29 | 走査形荷電粒子顕微鏡 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2748294B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4613554B2 (ja) * | 2004-09-08 | 2011-01-19 | カシオ計算機株式会社 | 電子顕微鏡 |
JP4845452B2 (ja) * | 2005-08-29 | 2011-12-28 | 株式会社日立ハイテクノロジーズ | 試料観察方法、及び荷電粒子線装置 |
-
1992
- 1992-09-29 JP JP28220892A patent/JP2748294B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH06111748A (ja) | 1994-04-22 |
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