JP2747779B2 - クロワッサン生地の折り曲げ装置における巻き尻位置調整方法 - Google Patents

クロワッサン生地の折り曲げ装置における巻き尻位置調整方法

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    • A21C9/08Depositing, arranging and conveying apparatus for handling pieces, e.g. sheets of dough
    • A21C9/085Separating, spacing, orienting or aligning discrete dough pieces, e.g. after passing a cutting device
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、巻き上げられたクロワ
ッサン生地を搬送の途中で、その中心より折り曲げて下
流の工程に移送するに当たり、クロワッサン生地の巻き
尻が常に製品の下面になるようにして搬送できるように
した巻き尻位置の調整方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のクロワッサンは湾曲されたり、折
り曲げられたりした形状の製品が一般的であり、これら
の形状の成形品を得るために種々の成形装置が提案され
ている。例えば、オランダ特許出願第8800402
号、ドイツ特許出願第P4039793.9号などがあ
り、搬送するコンベア上で巻き上げられたクロワッサン
生地を両端より曲げるものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これら従来の技術は、
クロワッサン生地を折り曲げる際に、その生地の中心よ
り曲げることが難しく、曲げられた生地は左右対称とは
ならず、製品価値として低い欠点があるばかりでなく、
クロワッサン生地の巻き尻の位置が一定ではないので、
折り曲げられた製品の不定の位置に巻き尻があり、製品
の形状が一定とならない大きな欠点がある。これは、製
品の外観上の形状のばらつきとして目立ち、大量に生産
する場合には特に一定の形状の製品を作るために解決し
なければならない問題となっている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記従来の技
術の欠点を解消し、搬送の途中で正確に調心整列されて
搬送されてくるクロワッサン生地を、その中心より折り
曲げて下流の工程に移送するようにしたクロワッサン生
地の折り曲げ装置により、クロワッサン生地の折り曲げ
を行った際に、折り曲げられたクロワッサン生地の巻き
尻の位置を一定にして、製品形状を一定にすることがで
きるようにした巻き尻位置調整方法である。すなわち、
本発明は、巻き上げられたクロワッサン生地をコンベア
上を搬送させ、該コンベア上に設けた係止部材にクロワ
ッサン生地を当接させて回転させ、この回転中に検出装
置によってクロワッサン生地の巻き尻を生地の段差とし
てとらえることにより検出し、その検出信号に基づき前
記係止部材を開放することを特徴とするクロワッサン生
地の折り曲げ装置における巻き尻位置調整方法である。
【0005】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて
説明する。巻き上げられたクロワッサン生地1を搬送す
る上方コンベア2と、その下流下方に下方コンベア3を
設けている。この上方コンベア2と下方コンベア3の間
にあって、上方コンベア2に隣接して、上方コンベア2
と同方向に回転する一対の鼓形ローラー4,4’を、そ
の軸線を水平に、かつ、対向して設けている。この鼓形
ローラー4,4’は、各々の直径が中間部に向かって小
さくなっており、対向する鼓形ローラー4,4’の隙間
が中央で拡がるように対向し、ローラー軸41,41’
にそれぞれ軸着されている。ローラー軸41,41’は
アーム42,42’にそれぞれ支持され、また、アーム
42,42’は中間軸43,43’にそれぞれ支持され
ている。ローラー41,41’、中間軸43,43’と
も、それぞれ対向して設けている。中間軸43,43’
には、それぞれギヤ44,44’が軸着し互いにかみ合
っている。アーム42には、エアシリンダー45のロッ
ド46が付設されているので、エアシリンダー45の作
動でアーム42が引かれると、ギア44,44’を経由
して一方のアーム42’が反対方向に中間軸43’を中
心に揺動し、鼓形ローラー4,4’の互いの間隔が拡が
る。ローラー軸41の端部には、プーリー47が軸着さ
れ、モーター48と中間軸43のプーリー49を介して
ベルトによりつながっている。この鼓形ローラー4,
4’の下方に隣接して、板状のシャッター5を設けてい
る。一対の対向するシャッター5は、中央よりに下に向
かって傾斜して設けられており、揺動軸51を中心にア
クチュエーター52の作動によって揺動し、シャッター
の先端53の間隔が拡がるようになっている。また、シ
ャッター先端53の中央には、互いにV字の切り欠き部
54を設けている。
【0006】下方コンベア3上には、一対の自由に回転
する傾斜ローラー6を設けており、この傾斜ローラー6
は、向き合う中央を下流方向に傾斜させるとともに、傾
斜ローラー6と下方コンベア3の搬送面とは平行にして
いる。また、傾斜ローラー6はアーム61の軸に遊嵌さ
れていて自由に回転する。そして、アーム61はアクチ
ュエーター62の作動によって、上方に揺動する。傾斜
ローラー6の上流に近接して光電管63を設けている。
光電管63は傾斜ローラー6に供給されるクロワッサン
生地1を検出する。64はレーザーセンサーであり、傾
斜ローラー6の中央(進行線c)上方に設けられてお
り、傾斜ローラー6に到着して回転しているクロワッサ
ン生地1の巻き尻sを、クロワッサン生地1表面の段差
としてとらえることにより検出する。傾斜ローラー6の
揺動タイミングは、レーザーセンサー64による検出後
の所定時間経過後に行われる。この傾斜ローラー6の下
流に隣接して、押さえベルト7を設けている。押さえベ
ルト7は二本の細いベルトを平行にエンドレスに張架し
ており、エンドレスの軌道の下側には、直線部分72を
設けて搬送面と平行にしている。また、直線部分72の
上流端は、前記傾斜ローラー6に近接しており、さら
に、その途中には、押さえローラー73を設けている。
押さえローラー73はローラーの両側にフランジ74を
有している。この押さえベルト7および押さえローラー
73は、駆動装置(図示せず)により下方のコンベア3
の搬送と同じ速度で動いている。押さえベルト7の下流
には、クロワッサン生地1を折り曲げるための折り曲げ
部材8を設けている。折り曲げ部材8は、フランジ82
のあるローラー81と、ローラー81を下方に降下させ
るためのエアシリンダー83、およびエアシリンダー8
3を支持するフレームをコンベアの進行方向に移動する
ためのエアシリンダー84で構成されている。85はク
ロワッサン生地1の通過を検出する光電管である。この
構成により、ローラー81は光電管85からの検出信号
を受けて、下方コンベア3上に下降して進行方向に移動
し、クロワッサン生地1を中央背後から押して、下流に
隣接される折り曲げ用ベルト9の間に入り込み、クロワ
ッサン生地1の折り曲げ操作が終わった後、元の位置に
復帰する動作を繰り返して行う。
【0007】折り曲げ用ベルト9は駆動ローラー91と
従動ローラー92とに張架された一対の無端ベルト93
よりなり、この折り曲げ用ベルト9は、それぞれその下
流の駆動ローラー91側が内側に向かって傾斜し、駆動
軸を中心に上流側が内側に揺動できるように形成されて
いる。折り曲げ用ベルト9の下流に隣接して、挟圧ベル
ト10を下方コンベア3の進行に沿って対称に設けてい
る。挟圧ベルト10は無端ベルト101とローラー10
2、103よりなり、対向するベルト101の向き合う
面をクロワッサン生地1の通路としている。挟圧ベルト
10の入口部には、引き込みローラー12を設けてお
り、ここに入ってくるクロワッサン生地1を下流に引き
込む。11は挟圧ローラーであり、ローラーを内側に回
転させ対向して設けている。13は下方コンベア3の下
流端に隣接する反転装置である。反転装置13には、供
給される折り曲げたクロワッサン生地1を受け取り、そ
れを挟持するアーム131を有している。上方コンベア
2の終端付近に検出装置21を設けている。この検出装
置21は、クロワッサン生地1の検出信号をシーケンサ
を有する制御盤22に発信し、制御盤22に設定された
所定の時間経過後に、エアシリンダー45に作動信号を
発信し、鼓形ローラー4,4’の間隔を拡げるようにな
っている。また、同様にシャッター5の開閉動作も、検
出信号に基づき制御盤22によって制御されている。
【0008】
【作用】次に、本発明の作用について説明する。周知の
巻き上げ手段により巻き上げられたクロワッサン生地1
が、上方コンベア2上を搬送される。上方コンベア2か
ら鼓形ローラー4,4’にクロワッサン生地1が移載さ
れるが、この時点では、鼓形ローラー4,4’の間隔は
狭く、同方向に回転し、生地は強制的に回転しながらロ
ーラー4,4’の中央部分に移動する。これは、鼓形ロ
ーラー4,4’の直径が中間部に向けて小さくなってお
り、対向する鼓形ローラー4,4’の隙間が中央で拡が
っているから、たとえ供給されるクロワッサン生地1が
進行線cから外れ、心がずれていても、クロワッサン生
地1の紡錘形状と鼓形ローラー4,4’の隙間が合致す
るように、回転しながら進行線cの位置とクロワッサン
生地1の心が調心される。次いで、鼓形ローラー4,
4’の隙間が拡がることによって、クロワッサン生地1
は下方に落下し、シャッター5に受け止められる。シャ
ッター5は回転しているクロワッサン生地1の回転を止
めて、次に、これを下方コンベア3に載置するものであ
る。また、シャッター5には切り欠き54を設けている
ので、シャッター5内に落下したクロワッサン生地1の
紡錘形の太い部分は、この切り欠き54に入り、シャッ
ター5内で安定し、その後、シャッター5を開いて、下
方コンベア3上でのクロワッサン生地1の載置の際の座
りを安定させるものである。
【0009】これは、鼓形ローラー4,4’によって調
心されたクロワッサン生地1を鼓形ローラー4,4’の
開閉により直接下方コンベア3に載せる場合を、さらに
正確な下方コンベア3上の心(進行線c)の位置に載置
することができる。鼓形ローラー4,4’とシャッター
5の動作手順を以下に示す。 検出装置21がクロワッサン生地1を検出し、制御
盤22に信号を発信する。 前記クロワッサン生地1の検出後、所定時間経過後
に制御盤22の信号によって、間隔が狭い鼓形ローラー
4,4’が拡がり、その後ただちに戻る。 制御盤22の信号によって、シャッター5が開きた
だちに閉じる。 これらの動作は、シーケンサ等によって正確に制御され
るものであるから、クロワッサン生地の供給が連続、不
連続に関係なく、正確に調心動作を行うことができる。
【0010】次に、下方コンベア3に載置されたクロワ
ッサン生地1は、傾斜ローラー6に係止されるが、この
傾斜ローラー6は自由に回転するので、下方コンベア3
の搬送によりクロワッサン生地1を回転させる。この
時、クロワッサン生地1が進行線cに対して多少のずれ
がある場合には、この傾斜ローラー6によって修正する
ことができる。光電管63の検出信号を制御盤22が受
けて、傾斜ローラー6にクロワッサン生地1が供給され
ることが確認された上で、レーザーセンサー64によっ
てクロワッサン生地1の巻き尻sが検出される。この検
出は、クロワッサン生地1の回転中に行われ、この巻き
尻sを生地表面の段差としてとらえて、この信号を制御
盤22に発信する。制御盤22では、この検出後、所定
の時間経過後にアクチュエーター62に作動信号を与え
て、傾斜ローラー6が上に揺動開放し、クロワッサン生
地1は下流に搬送される。
【0011】このクロワッサン生地1の巻き尻の検出
は、傾斜ローラー6で回転中に何回か検出されるが、傾
斜ローラー6の調心効果を上げるために、次のクロワッ
サン生地1が光電管63で検出されるまでは、巻き尻を
検出してもアクチュエーター62に信号を発信しないよ
うに制御されており、光電管63で次のクロワッサン生
地1の検出がなされてから最初の巻き尻検出で、制御盤
22がアクチュエーター62に作動信号を発信するよう
になっている。傾斜ローラー6が揺動すると、クロワッ
サン生地1は下流に搬送され、ただちに押さえベルト7
2の上流端75が回転するクロワッサン生地1を押さえ
て、その回転を止め、下流に移送する。
【0012】図6に示すものは、傾斜ローラー6とは異
なるその他の係止部材を示すものである。この係止部材
は、一対の自由に回転するローラーとは異なり、湾曲し
た係止板14を設けている。この係止板14のような、
さほど調心効果を果たさないものでも、以前の工程で調
心が十分に行われている場合には、この実施例で本発明
の作用効果が達成できる。
【0013】制御盤22がクロワッサン生地1の巻き尻
sを検出後、所定の時間経過後(本実施例では0.2
秒)にアクチュエーター62を作動させる理由は、前記
巻き尻sを検出した後、押さえベルトの上流端75に生
地が係止されるまでの区間Lは、クロワッサン生地1は
回転しているのであるから、上流端75で係止されると
きに巻き尻sがクロワッサン生地1の下側になるよう
に、この回転量を考慮して行うものである。
【0014】クロワッサン生地1の回転を止めることに
より、傾斜ローラー6から離れたクロワッサン生地1が
転がって進行線cから外れることを防ぐことができる。
次に、下方コンベア3と同速度で搬送する押さえベルト
72により、進行線cに沿って下流に搬送されるが、そ
の途中に設けた押さえローラー73のフランジ74によ
って、クロワッサン生地1の表面に二本の折り曲げ溝が
形成され、後に行われるクロワッサン生地1の折り曲げ
に有効となる。
【0015】次に、クロワッサン生地1が折り曲げ用ベ
ルト9に到着したときには、それを光電管85によって
検出し、その信号によって折り曲げ部材8が作動し、エ
アシリンダー83、84の駆動によって、ローラー81
がクロワッサン生地1の中央のフランジ74で形成され
た前記二本の折り曲げ溝に押し込まれ、かつ、折り曲げ
用ベルト9の揺動によって、クロワッサン生地1を中央
から折り曲げることができる。この折り曲げ動作は、下
方コンベア3上で停止することなく行われるので、折り
曲げの後ただちに引き込みローラー12によって、下流
の挟圧ベルト10に引き込まれる。挟圧ベルト10は折
り曲げられたクロワッサン生地1を挟持しながら下流に
送り、さらに、挟圧ローラー11によって挟まれ排出さ
れる。挟圧ベルト10、挟圧ローラー11はいずれも、
折り曲げられたクロワッサン生地1の戻りを防止しよう
とするものである。反転装置13は排出されたクロワッ
サン生地1を受けた後、方向を反転して下流に搬送する
ものである。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、巻き上げられたク
ロワッサン生地を一対の傾斜したローラーによって調心
しながら、クロワッサン生地の巻き尻を検出し、常に巻
き尻を下側となるようにするものであるから、折り曲げ
られた製品は常に巻き尻の位置の一定した同形状の製品
となり、生産効率の高い、高品質の製品を得ることが可
能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の全体平面図である。
【図2】本発明の実施例の全体側面図である。
【図3】本発明の実施例における調心装置の断面正面図
である。
【図4】本発明の実施例における調心装置の一部断面側
面図である。
【図5】本発明の実施例における傾斜ローラーの側面図
である。
【図6】本発明の他の実施例の係止板を示す平面図であ
る。
【符号の説明】
1 クロワッサン生地 2 上方コンベア 3 下方コンベア 4 鼓形ローラー 5 シャッター 6 傾斜ローラー 7 押さえベルト 8 折り曲げ部材 9 折り曲げ用ベルト 10 挟圧ベルト 11 挟圧ベルト 12 引き込みローラー 13 反転装置 14 係止板 21 検出装置 22 制御盤 62 アクチュエーター 63 光電管 64 レーザーセンサー 75 押さえベルトの上流端

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 巻き上げられたクロワッサン生地をコン
    ベア上を搬送させ、該コンベア上に設けた係止部材にク
    ロワッサン生地を当接させて回転させ、この回転中に
    出装置によってクロワッサン生地の巻き尻を生地の段差
    としてとらえることにより検出し、その検出信号に基づ
    き前記係止部材を開放することを特徴とするクロワッサ
    ン生地の折り曲げ装置における巻き尻位置調整方法。
  2. 【請求項2】 係止部材一対の回転するローラーであ
    ことを特徴とする請求項1に記載のクロワッサン生地
    の折り曲げ装置における巻き尻位置調整方法。
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