JP2747628B2 - 接着剤組成物及び接着剤並びに固着部材製造方法 - Google Patents

接着剤組成物及び接着剤並びに固着部材製造方法

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JP2747628B2 JP4059668A JP5966892A JP2747628B2 JP 2747628 B2 JP2747628 B2 JP 2747628B2 JP 4059668 A JP4059668 A JP 4059668A JP 5966892 A JP5966892 A JP 5966892A JP 2747628 B2 JP2747628 B2 JP 2747628B2
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    • F16B11/006Connecting constructional elements or machine parts by sticking or pressing them together, e.g. cold pressure welding by gluing
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2枚の基材間の締め付
け封着を形成可能とする接着剤組成物及びその接着剤
関する。特に、自己締め付け型固着部材を製造するため
の、あるいは面を互いに固着するための接着剤組成物及
びその接着剤の利用に関する。また、本発明はその接着
を設ける方法、およびそれら固着部材を製造する装置
等に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、2枚の基材間の固着あるいは封着
に種々の方法および種々の固着装置を用い、機械的な分
離に対する抵抗を持たせたり、流体の流れや漏れを防止
する液体あるいは気体に対する密閉性の高い封着を得て
きた。特に、使用中に固着部材がゆるむのを防ぐため接
着剤やプラスチックを用いた固着装置等が提案されてき
た。初期の締め付け部材は、締め付け箇所に組み込む直
前に液状接着剤等に浸した。しかし、自動車産業のよう
な大量生産を前提とした製造現場で高い生産効率を得る
ためには、あらかじめ塗布したものが望ましい。
【0003】従来例の一方法(米国特許No.3,09
3,177)、ビロ(Villo)によればナイロンプ
ラスチックの「パッチ」を使ったものがある。このパッ
チは、ナイロンペレットを加熱(例えば450°F)、
加圧(例えば100PIS)して溶融させ、金属面に機
械的に付着させたものである。この方法は高温、高圧を
要し、多くの用途には適してないことが分かる。ナイロ
ンペレットを利用するいくつかの例が、その後も開発さ
れた。たとえば、粉末にしたナイロンと原料エポキシ樹
脂(ナイロン粉末と混合前の粉末)を、この粉末が溶融
する温度に予め加熱した固着部材にスプレーしてパッチ
を作る方法である(米国特許No.28,812および
No.3,787,222)。他の接着剤がウォレス
(Wallace、米国特許No.4,285,37
8)によって開発された。このウォレスの方法は樹脂粉
末(できればナイロンおよび/またはテフロン)と、こ
の樹脂を重合させて実質的に固体で粘着性のない弾性皮
膜となる反応をおこさせる活性剤を用いた。この方法は
冷たい金属面に適用可能であり、ナイロンの溶融温度に
加熱する必要がない等の利点を有していた。しかし、エ
ポキシーナイロン混合物の物理的特性は上記ナイロンパ
ッチ方法の物に極めて近く、摩擦締め付け効果は固体ナ
イロンとほぼ同じであった。
【0004】更に、他のナイロンパッチ技術は一般的
に、マイクロカプセル化した成分を使った接着剤と、非
インテグラルフィルムを使った接着剤と、インテグラル
フィルムを使った接着剤の三つの範疇に分類できる。マ
イクロカプセル化した成分を使った接着剤はインテグラ
ルフィルムか非インテグラルフィルムのどちらかを用い
ることができる。改良された接着剤はエポキシ樹脂と重
合剤(すなわち硬化剤)を用いている。これらの方法は
むしろ、自己締め付け部材の連続製造という方に適して
いるといえる。たとえば、ロデン(Rodden、米国
特許No.4,366,190)は、螺子部材を ほぼ
連続した状態で供給する送り手段と、この部材を加熱す
るルートに沿って部材を搬送し、熱で溶融する樹脂を部
材に装着する支持手段を有する装置について教示してい
る。
【0005】A.マイクロカプセル化した成分を使った
接着剤 マイクロカプセル化した成分(樹脂やその硬化剤)を用
いた接着剤について詳細に説明する。これらの接着剤
は、カプセル化した樹脂や硬化剤はカプセルが壊れて互
いが接触するまで反応を開始しない。マイクロカプセル
化した接着剤は、その処方にもよるが、貯蔵寿命の延
長、所望の破壊トルク、密度、再現性等に利点が見いだ
せる。マイクロカプセル化した成分を使った接着剤
は、樹脂あるいは硬化剤は重合剤と混合させ、スラリー
などのような状態で金属基材に塗布する。マイクロカプ
セル化の方法は米国特許No.3,746,068に記
載されている。
【0006】他のマイクロカプセル化の方法はゴーマン
(Gorman、米国特許No.3,704,262)
によるものがある。この特許には、液体モノマーで重合
可能なアクリル酸エステルのコアから成る単独重合化合
物のカプセル化についての記載がある。また、この特許
はジメタクリル酸が上記モノマーのアクリル酸エステル
として利用するのに適していると説明している。カプセ
ル化は、モノマー化合物の小分け部分を流体に導入し、
その小分け部分をモノマー化合物の単独重合を促進する
重合触媒に接触させて行なう。単独重合物(ホモポリマ
ー)のカプセルシェルが形成後、この流体から小分け部
分を取り出す。モノマー化合物をそのシェルの一つでカ
プセル化することによってフィルムをそこで作る。この
ように、ゴーマンの方法はインテグラルフィルム(つま
り、包み込む樹脂や硬化剤の組成とほぼ同一組成のフィ
ルム)を作り出す。ゴーマンの方法の欠点の一つは、粒
子サイズや壁の厚さ(特に小さいマイクロカプセルの場
合)の制御が難しいことである。他の欠点は溶媒として
水を使うことであり、水はマイクロカプセル形成後、乾
燥などにより除去しなくてはならない。これは時間的に
もエネルギー的にも効率が悪い。
【0007】別のインテグラルフィルムカプセル化方法
についてオオゾノ(Ozono、米国特許No.4,5
88,639)の特許に記載がある。これには、疎水性
アクリル酸エステルあるいはメタクリル酸エステルモノ
マーあるいは紫外線照射で重合化するオリゴマー、およ
び光増感剤、および紫外線遮蔽剤を含むマイクロカプセ
ルについての記述がある。このマイクロカプセルはコロ
イド状分散状態を作るため水の中に分散させ、マイクロ
カプセル表面だけを硬化させるように淀みなく紫外線に
露光させる。得られたマイクロカプセルは、硬化したア
クリル酸エステルあるいはメタクリル酸エステルのシェ
ルでカプセル化した硬化していないアクリル酸エステル
あるいはメタクリル酸エステルあるいはオリゴマーのコ
アを有する。このように、この方法の利用もインテグラ
ルフィルムを作ることになる。また、この特許は、適切
なモノマーとして1、6−ヘキサンジオールジアクリル
酸エステルおよびジメタクリル酸エステルの使用を示し
ている。カプセル壁の厚さを制御するため、この方法で
は組成内に紫外線遮蔽剤が必要となる。
【0008】対称的に、オースチン(Austin、米
国特許No.4,228,216)特許には、非インテ
グラルフィルム(つまり、包み込む物質の組成と異なる
組成のフィルム)の中に疎水性で照射硬化性の液体コア
を有するマイロカプセルについての記載がある。このマ
イクロカプセルは、壁を形成する成分をその疎水性液体
に混ぜ、この液体の小滴を別の壁形成成分を含んだ親水
性乳濁液内で作ることによって得る。この二種の壁形成
成分間の反応は、非インテグラル皮膜を形成することに
なる。そして、このマイクロカプセルは所望の塗布をえ
るように照射によって硬化させることができる。
【0009】ハート(Hart、米国特許No.4,5
36,524)特許には、疎水性硬化剤とマイクロカプ
セル化したエポキシ樹脂を含んだコアセルベート乳剤を
用いたマイクロカプセル化したエポキシ接着剤について
の記載がある。このマイクロカプセルは、ポリビニルア
ルコールのような物質から成る非インテグラル皮膜を有
する。
【0010】デッカート(Deckert、米国特許N
os.3,642,937&3,746,068)特許
には、マイクロカプセル化した樹脂(望ましくはエポキ
シと非揮発性試薬)を用いた安定した圧力活性接着剤
ついての記載がある。この樹脂は、尿素−ホルムアルデ
ヒド樹脂のシェルにカプセル化したものである。つま
り、この特許には非インテグラルフィルムを有するカプ
セルの形成についての記載がある。このマイクロカプセ
ルは、カプセル内の樹脂用硬化剤を含んだバインダー母
材と混ぜる。この組成をボルト等の表面に塗布するか、
シートとして用いるかワッシャーの上に用いる。その表
面に対する剪断力を加えることによって、カプセルは破
裂し樹脂が硬化剤と接触する。その組成はさらに、乾燥
して粘着性のない固体を形成する組成を作るように加え
たバインダー樹脂を含む。
【0011】B.非インテグラルフィルムを用いた接着
非インテグラルフィルムを用いた接着剤では、エポキシ
樹脂あるいは硬化剤を含んだ組成の表面にフィルム形成
剤を作用させることによって、予め設けたエポキシ樹脂
あるいは硬化剤の表面に薄いフィルムを形成する。した
がって、この接着剤は樹脂あるいは重合剤を含んだ第一
塗布工程と、それにつづくフィルム形成剤を含んだ第二
塗布工程が必要である。この接着剤は、非インテグラル
フィルムを作るものである。
【0012】例えば、デービス(Davis、米国特許
No.4,091,122)特許には、照射硬化塗布を
用いて液体にフィルムを作るプロセスが記載されてい
る。この特許はカーボン紙不要の転写紙の製造にこの塗
布を利用することを目的としたものだが、照射硬化塗布
の利用に詳細な説明を行なっている。この塗布は、エポ
キシ樹脂あるいは重合剤上に非インテグラルフィルムを
形成するために利用できるだろう。照射硬化物質として
1、6−ヘキサンジオールジアクリル酸エステルの使用
が記載されている 。ルー(Lu、米国特許No.4,
070,398)特許には、外部膜層を形成するために
照射硬化可能な組成で金属箔を塗布することによって作
るラミネートについての記載がある。ヤマモト(Yam
amoto、米国特許No.4,484,204)特許
には、ベースシートとベ ースシート上に形成した感熱
記録層から成る感熱記録材についての記載がある。電子
線で硬化する樹脂層をその記録層上に設ける。多数の不
飽和ポリエステル、アクリル酸ポリエステルまたはメタ
クリル酸ポリエステル、アクリル酸ウレタンまたメタク
リル酸ウレタン、アクリル酸エポキシまたはメタクリル
酸エポキシ、アクリル酸シリコーンまたメタクリル酸シ
リコーン、アクリル酸ポリブタジエンまたはメタクリル
酸ポリブタジエン、アクリル酸ポリエーテルまたメタク
リル酸ポリエーテル、アクリル酸メラミンまたはメタク
リル酸メラミン等が用いられる。この特許には特に、樹
脂層を形成するのに有効なアクリル酸モノマーとして
1、6−ヘキサンジオールジアクリル酸エステルの使用
について説明がある。
【0013】この分野での重要な改良はR.B.ウォレ
ス(R.B.Wallace、米国特許No.4,32
5,985)による。この改良とは、螺子型固着装置の
螺子部に流体のデポジットが生じないようにするため必
要な乾燥時間の実質的な削除に関するものである。この
発明の望ましい実施例では、未硬化のエポキシ樹脂と重
合剤のような二液型接着剤の隣接した流体デポジット
は、樹脂と重合剤の静止流体デポジットの直後に塗布し
た、薄く、乾燥しており、固く、粘性がない非インテグ
ラル被覆フィルムによって永久に保護される。この被覆
フィルムは紫外線硬化フィルム形成物質に紫外線照射を
して作る。この方法は、以前の方法にくらべより低い温
度の使用ですむという利点を有する。
【0014】非インテグラルフィルム接着剤の他の改良
について、R.B.ウォレス(R.B.Wallac
e、米国特許No.4,686,272&Nos.4,
686,272&4,764,579)の特許に記載が
ある。ウォレスの4,764,579号には、流体で汎
用の自己硬化型接着剤の説明がある。この接着剤は、硬
化可能だが未硬化な流体樹脂を含む第一流体と、特定の
樹脂用の流体硬化剤から成る第二流体のデポジットの混
合物から構成し、そのデポジットは多数の小さな分離し
た状態で、互いに接触したものである。この接触したデ
ポジットは、流体樹脂と硬化剤の反応によってそこで形
成した薄くて柔らかな破壊防止フィルム壁によつて隔て
られている。このフィルム壁は流体樹脂とも硬化剤とも
組成が異なっているので、この方法は非インテグラルフ
ィルム接着剤を提供する。接着効果を得るため、ウォレ
ス特許4,764,579号に記載の接着剤はこのフィ
ルム壁を破壊するのに充分な力を加えて撹拌を行なう必
要がある。ウォレス特許4,764,579号の分割特
許4,686,272号は流体接着混合物そのものに関
する。重要なことは、ウォレス特許4,764,579
号の方法が流体樹脂と硬化剤の反応によって形成したフ
ィルム壁の厚さを限定することである。従って、この方
法は極めて薄い膜を作ることを可能としている。
【0015】ウォレス特許4,764,579号は、ワ
イヤーナット(ストックウェル特許、Stockwel
l、米国特許No.2,825,750)の窪みのよう
な囲まれた部分にこの組成物を使用する記載がある。本
発明の処方はこのストックウェルのワイヤーナットや他
のワイヤーナット関連部材(つまり、二本のワイヤーの
端部どうしを接続する「突合せコネクター」)等に使用
するものである。この「突合せコネクター」は一般的
に、多少の剛性をもつビニル製のスリーブで覆われ、縮
み可能な内部金属チューブから成る。接続するワイヤー
は互いに差し込み、プライヤーのような適切な工具でス
リーブを介してチューブを潰し、そこでワイヤーを固定
する。「突合せコネクター」の例は、ウェットモア特許
(Wetmore、来国特許No.3,243,21
1)、リーダー特許(Reeder、米国特許No.
3,944,721)、ファーバ特許(Fava、米国
特許No.3,852,517)、ホルト特許(Hol
t、米国特許No.4,553,809)、フィチ特許
(Fitch、米国特許No.4,778,984)、
クラブバーン特許(Clabburn、米国特許No.
3,721,749)、ヘス特許(Hess、米国特許
No.3,360,631)、サイデン特許(Side
n、米国特許No.3,945,114)、デューニイ
特許(Dewdney、米国特許No.3,930,6
06)等に記載がある。
【0016】本発明の利用により、従来のストックウェ
ルのワイヤーナットおよび後に記載の新規な「突合せコ
ネクター」を腐食性の部材から守る手段が得られる。本
発明の新規な「突合せコネクター」では、ビニル製スリ
ーブは省かれ、ワイヤーは剥出しの金属チューブ内で潰
される。そのチューブの周りにはその金属チューブ用の
容器としてヒンジ止めした蓋と、両端に金属チューブか
ら延びるワイヤー用の適当な穴がある洋式の棺状のケー
ス(ナイロン製が望ましい)を設ける。このケースは容
器と蓋の閉じる端部に隷のある隆起部分によって閉じた
時にロックするのが望ましい。このケースの中央部を大
きく作り、そこに光によって皮膜を作った本発明の樹脂
と硬化剤の組成物を納める。望ましくは、その組成物の
皮膜はケースの蓋をしめた時に、即座に破壊され軸方向
に押し出されるものがよい。また、その組成物をよく混
合し、チューブの両端の露出した部分にも広がるよう
に、ケースをこの金属チューブやワイヤーの軸に沿って
回転させることが望ましい。
【0017】C.インテグラルフィルムを用いた接着剤 上記の非インテグラルフィルム接着剤は、液状製品の組
み立て易さと時間については多くの利点があるが、使用
するバインダーが最終的に重合して得られるフィルムの
インテグラル部分ではなく、重合可能な液状製品から得
られる強度がモノマー単独によるフィルム同様大きくは
ないという、いくつかの欠点を有する。非インテグラル
フィルムは組み立て部品の摩擦を増大させ、これにより
トルクと張力の関係に影響を与え、所定のトルクで得ら
れる固着部材の張力は塗布していない固着部材で得られ
るものよりも小さくなる。特に不整合部分の表面や、
着部材の不具合によりバリのついたナットなどにフィル
ムの剥離が生じる。塗布は、高価で消耗が多く健康面で
有害な有機溶媒を使うか、乾燥炉などの設備面で高価と
なり、しかもエネルギー効率の悪い水溶性乳剤を使って
行なっている。
【0018】インテグラルフィルムを使った接着剤
は、そのフィルムが組成物のインテグラル部分であり、
接着剤(または固着形成物質)のエポキシ樹脂あるいは
硬化剤と密接に組み合わせたものである。固着形成物質
は、エポキシ樹脂あるいは重合剤デポジットの表面に薄
いフィルムを形成するように処理する。この接着剤
は、通常、フィルムの厚さを制御するため組成物に不透
明化剤(材)を加える。
【0019】例えば、トンプソン特許(Thomso
n、米国特許No.4,632,944)には、密封お
よび固着技術部材用の重合液体に関する記載がある。部
材にその液体を塗布した後、密封をおこなう。最終的に
硬化するフィルムを含み、インテグラルフィルムを形成
する同じモノマーの重合を開始するフリーラジカルによ
って密封が完成する。この初めのフィルム形成工程(フ
リーラジカルによる重合開始)は、紫外線のような照射
によって開始する。不透明化剤(流体中に分散させた粉
末のようなもの)は、フィルムのみの形成に対し重合の
深さを制限するため重合組成物に添加しなくてはならな
い。不透明化剤の存在によって表面層を照射エネルギー
が通過するのを妨害するので、この重合反応は乾いた粘
性のない皮膜を作る。このように、表面層の下の液体は
照射に影響されない。この皮膜の下に残った液状モノマ
ーの硬化は、別の重合を開始するフリーラジカルを利用
して行なわれる。重合は二つの部材を組み合わせて開始
する。
【0020】トンプソン特許に記載の接着剤は五つの構
成成分から成る。重合するモノマーはアクリルエステル
あるいはメタクリルエステルである。n−ヘキサノー
ル、エトキシレイデッドビスフェノールA、トリメチロ
ールプロパン、あるいはペンタエリトリトールのような
モノハイドリックアルコール、ジハイドリックアルコー
ル、トリハイドリックアルコール、あるいはポリハイド
リックアルコールのアクリル酸エステルあるいはメタア
クリル酸エステルの使用が明確に教示されている。この
接着剤の第二の成分は、過酸化ベンゾイルのようなフリ
ーラジカル重合触媒である光重合開始剤であり、第三の
成分は、置換したアニリンのような第三アミンあるいは
銅、鉛のような重金属の活性剤であり、第四の成分はあ
る波長のエネルギーを吸収し、重合可能なモノマーの橋
かけ結合を導く光重合開始剤である。ベンゾインエーテ
ル、ベンジル、および同様な試薬の使用の記載がある。
第五の成分は、入射照射光を透過させない細かな分散粉
末である不透明剤(材)である。顔料あるいは増量剤あ
るいは金属粉末の使用を教示している。
【0021】接着剤の他の改良について、R.B.ウォ
レス(R.B.Wallace、米国特許No.4,8
47,113)の特許に記載がある。上記したように、
公知の方法は、樹脂およびその硬化剤を基材上に包むよ
うに紫外線硬化型塗布物質を採用していたが、ウォレス
特許の方法は樹脂あるいは硬化剤を紫外線硬化型物質と
混ぜ、二重塗布よりも単一塗布で基材にその物質を塗布
するという手段を提供した。一実施例では、二液のアプ
リケーターが二種の異なった液を固着部材の異なった位
置に塗布するものである。それぞれが紫外線硬化型物質
を有するもので、一方は硬化性樹脂を有し、他方はその
樹脂の硬化剤を有する。硬化性樹脂は紫外線では重合せ
ず、紫外線硬化型物質のみ重合する。代表的な装置で
は、二つの別々の液体パッチを設けた固着部材は、デポ
ジット物質を紫外線にさらす第二の位置へ移動する。紫
外線照射は紫外線硬化型物質を硬化させ、これによりフ
レキシブルで、乾燥し、粘着性のない連続したインテグ
ラルフィルム、あるいは皮膜が硬化性樹脂および硬化剤
のそれぞれのデポジット上にできる。紫外線硬化の深さ
を操作パラメーターの調整によって適切に制御するの
で、この接着剤では不透明剤の必要はない。液体樹脂に
よる硬化剤のマイクロカプセル化は、必要に応じ一つの
パッチのみに適用するように教示している。どの例で
も、固着部材(ボルトに対するナット)の締め付けが皮
膜を破壊し、硬化剤(すなわちハードナー)を硬化性樹
脂と混ぜあわせ、硬化を実現する。
【0022】ウォレス特許NO.4,847,113に
は、発明の目的にあった特に良好なモノマーはトリアク
リル酸トリメチロプロパン(TMPTA)であるが、種
々の紫外線硬化性モノマーが利用できることが記載され
ている。種々の光重合開始剤(ケトン、ベンゾフェノ
ン、芳香族ケトン等が含まれる)を利用できる。非紫外
線硬化型樹脂は商品として市販されているビスフェノー
ルAエピクロロヒドリン樹脂のようなエポキシが望まし
い。ウォレス特許は、このエポキシ樹脂の硬化剤として
第三アミンの使用を教示している。しかし、優良な製品
がTMPTAを使用することで作られるが、硬化剤を用
いたパッチの貯蔵寿命が限定され、一定の期間(約6週
間)の後には、分離型エポキシパッチは皮膜の表面に液
体が残っているが、このパッチはつるつるに乾いてしま
う。その貯蔵寿命を延ばす試みとして、以下に示す数多
くの硬化剤(ハードナー)を用いたが、効果はなかっ
た。
【0023】
【表1】
【0024】理想的には、接着剤を設けた固着部材は容
易に製品化でき、ユーザーが組み立てられるべきであ
る。また固着部材が互いに接着したり、触ってねばねば
したりすることがなく収納器に多量に保存できるよう
に、粘着性がなく樹脂と硬化剤が意図せずに混じりあう
ことがないようにすべきである。この接着剤は、重合液
体が組み込まれ、触ったとき乾いている塗布として固着
部材に設けるべきであり、組み立ての動作によって成分
が互いに混ぜあわさり、それによって重合がおこりアッ
センブリーの固定と密封がおこなわれる。塗布された固
着部材が使用時まで接着性を低下させず従来の方法によ
って取り扱ったり保存できるように、固着部材に塗布す
る接着剤は、塗布およびフィルム形成後も長期間の安定
性(つまり、貯蔵寿命)を持つべきである。使用時に
は、固着部材は作業量あるいは固着部材を取り付けるに
要する入力トルクを異常に増大させず、容易に装着可能
とすべきである。接着剤は極めて短時間で硬化すべきで
あり、それによって固着部材をわずかな硬化時間の後で
使用可能であり、固着部材を取り除くにはかなりの労力
と戻しトルクが必要な結合状態を実現する。望ましく
は、この接着剤は取り除いた固着部材を再使用可能とす
べきであり、振動や他の応力によって少しゆるんだ固着
部材が脱落しないように再度固着できる程度に接着剤の
硬化を行うべきである。
【0025】上記特性の多くはすでに述べたウォレス特
許No.4,847,113で実現されている。しか
し、本発明は、上述の特許に記載されたもの以上に長い
貯蔵寿命と使用時の柔軟性を得る処方によって、ウォレ
ス特許No.4,847,113の重要な改良点をさら
に増大させる。加えて、本発明の組成は硬化時間の短縮
を実現し、高温に対し安定であるという利点を持つ。こ
の利点の重要性は後に説明する。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】この発明は長い貯蔵寿
命を持ち、二つの基材を互いに密封および/あるいは固
定するのに有用なインテグラル皮膜の接着剤を提供する
ことを目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は二つの基材を互いに固着するのに使用可能
接着剤を提供する。この接着剤は重合したインテグラ
ルフィルム内に収納した樹脂と硬化剤(ハードナー)を
用いる。特に、本発明は以下に示す接着剤組成物を提供
することで上記目的を達成する。すなわち、液体デポジ
ットからなる接着剤組成物であって、低分子量樹脂と混
合させられたとき該低分子量樹脂を重合させ高分子量樹
脂とすることができる硬化剤と、前記硬化剤の全体に混
合された、紫外線硬化性フィルムを形成するジメタクリ
ル酸エステル及び光重合開始剤とを含み、この硬化剤を
含む液体デポジットの紫外線への露光に対して、前記光
重合開始剤が前記ジメタクリル酸エステルを硬化させる
ことにより、該液体デポジットと部分的に同一組成をも
つ、薄く、連続的で、乾燥し、ピンホールのない、柔軟
で、かつ非粘着性の外側の保護皮膜を該液体デポジット
の表面に形成する接着剤組成物である。
【0028】本発明の実施例では、上記硬化剤を含む液
体デボジットは、紫外線露光の後、紫外線硬化性フィル
ムを形成するジメタクリル酸エステルによって形成した
薄く、連続し、乾き、実質的にピンホールがなく、柔軟
で、粘着性のない外側のインテグラル保護皮膜すなわち
液体デポジットと部分的に同一組成をもつ保護皮膜で閉
ざされた、少なくとも一つの表面を有する液体被覆物と
なる。特に本発明は、硬化剤含有液体デポジットを上記
の保護皮膜によりマイクロカプセル化したものに関す
る。
【0029】また本発明は、更なる液体デポジットから
なる接着剤組成物を提供する。すなわち、更なる液体デ
ポジットからなる接着剤組成物であって、未硬化の低分
子量エポキシ樹脂と、該低分子量エポキシ樹脂の全体に
混合される紫外線硬化性フィルム形成材料及び光重合開
始剤とを含み、この低分子量樹脂を含む液体デポジット
の所定量の紫外線への露光に対して、前記光重合開示剤
が前記紫外線硬化性フィルム形成材料を硬化させること
により、該液体デポジットと部分的に同一組成をもつ、
薄く、連続的で、乾燥し、ピンホールのない、柔軟な、
非粘着性の外側の保護皮膜を該液体デポジットの表面に
形成可能である。本発明は、上記低分子量樹脂含有液体
デポジット及び上記硬化剤含有液体デポジットのうち少
なくとも一種をマイクロカプセル化したものである。
【0030】また本発明における低分子量樹脂含有液体
デポジットおよび硬化剤含有液体デポジットは、紫外線
硬化性フィルム形成化合物あるいは紫外線によりフィル
ムを形成するジメタクリル酸エステルの硬化によって形
成した薄く、連続し、乾き、実質的にピンホールがな
く、柔軟で、粘着性のない外側のインテグラル保護皮膜
すなわちそれぞれの液体デポジットと部分的に同一組成
をもつ保護皮膜で閉ざされた表面を一面以上有する液体
被覆物となる。
【0031】さらに本発明は、未硬化の低分子量エポキ
シ樹脂と、該低分子量エポキシ樹脂の全体に混合される
紫外線硬化性フィルム形成材料及び光重合開始剤とを含
み、所定量の紫外線への露光に対して、前記光重合開示
剤が前記紫外線硬化性フィルム形成材料を硬化させるこ
とにより、薄く、連続的で、乾燥し、ピンホールのな
い、柔軟な、非粘着性の外側のインテグラル保護皮膜を
表面に形成可能な樹脂含有液体デポジットと、上記樹脂
含有液体デポジットと組み合わせられ、上記未硬化の低
分子量エポキシ樹脂のための硬化剤と、該硬化剤の全体
に混合される紫外線硬化性フィルムを形成するジメタク
リル酸エステル及び光重合開始剤とを含み、所定量の紫
外線への露光に対して、前記光重合開始剤が前記紫外線
硬化性フィルムを形成するジメタクリル酸エステルを硬
化させることにより、薄く、連続的で、乾燥し、ピンホ
ールのない、柔軟な、非粘着性の外側のインテグラル保
護皮膜を表面に形成可能な硬化剤含有液体デポジットと
を、少なくとも一面に持つ固着部材からなる。特に、ボ
ルト、螺子、リベット、ステープル、だぼ、ペグ、く
ぎ、ナット、ワッシャー、ワイヤーナット等の固着部材
において、樹脂含有液体デポジット及び硬化剤含有液体
デポジットは、紫外線露光の後、紫外線硬化性フィルム
形成化合物あるいはフィルムを形成するジメタクリル酸
エステルの硬化によって形成した薄く、連続し、乾き、
実質的にピンホールがなく、柔軟で、粘着性のない外側
のインテグラル保護皮膜を表面に有する液体デポジット
である。
【0032】また本発明は、組み合わせた部材からの分
離を防止するための接着剤において、その接着剤は製品
の表面上の第一デポジットおよび第二デポジットから成
り、その第一デポジットは照射硬化型フィルム形成材料
を終始有する未硬化のエポキシ樹脂の液状混合物から成
り、その第二デポジットは照射硬化型フィルム形成材料
を終始有する末硬化のエポキシ樹脂の硬化剤の液状混合
物から成り、各混合物に共通の照射硬化型フィルム形成
材料の一部は各デポジットの全面に、薄く、連続し、乾
き、実質的にピンホールがなく、柔軟で、粘着性のない
外側のインテグラル保護皮膜の形状であり、その皮膜は
破裂可能で、それによって上記樹脂と硬化剤が混ぜ合わ
さり樹脂の硬化を可能とするもので、上記第二デポジッ
トの第二フィルム形成物質がジメタクリル酸エステルあ
るいはその混合物であることを特徴とする。本発明は特
に、未硬化のエポキシ樹脂およびそのエポキシ樹脂の硬
化剤を含むグループの少なくともーグループをマイクロ
カプセル化する実施例を有する。
【0033】さらに、本発明は組み合わせた部材からの
分離を防止するための接着剤を計けた固着部材を製造す
る方法を提供するもので、その製造方法は (A)固着部材の表面(イ)に対し、低分子量樹脂、紫
外線硬化性フィルム形成化合物、および紫外線硬化性フ
ィルム形成化合物を紫外線に露光させて、薄く、連続
し、乾き、実質的にピンホールがなく、柔軟で、粘着性
のない外側のインテグラル保護皮膜を形成することので
きる光重合開始剤から成る樹脂含有液体デポジットを塗
布する工程と、 (B)固着部材の表面(ロ)に対し、低分子量樹脂を重
合できる硬化剤と、ジメタクリル酸エステルである紫外
線硬化性フィルム形成化合物と、紫外線露光でフィルム
を形成するジメタクリル酸エステルを硬化し、薄く、連
続し、乾き、実質的にピンホールがなく、柔軟で、粘着
性のない外側のインテグラル保護皮膜を形成することの
できる光重合開始化合物から成る硬化剤含有液体デポジ
ットを塗布する工程と、 (C)フィルム形成化合物あるいはフィルムを形成する
ジメタクリル酸エステルが薄く、連続し、乾き、実質的
にピンホールがなく、柔軟で、粘着性のない外側のイン
テグラル保護皮膜を形成することのできる量の紫外線照
射を、上記表面(イ)、(ロ)におこなう工程、から構
成する。
【0034】上記デポジットの表面は、少なくとも部分
的に他と接しているか、あるいは互いに接触していない
構成もありうる。本発明は、樹脂含有液体デポジットお
よび硬化剤(ハードナー)含有液体デポジットから成る
グループの少なくとも一種をマイクロカプセル化した実
施例を有する。特筆に値するのは、本発明は、紫外線硬
化性フィルム形成化合物であるジメタクリル酸エステル
をEBADおよびHDDMAから成るグループより選択
し、および/あるいは紫外線硬化性フィルム形成化合物
をTMPTA、EBADおよびHDDMAから成るグル
ープより選択する実施例を有する。
【0035】
【実施例】A. 本発明による接着剤の組成物 本発明の接着剤(固定状態形成物質)は、重合によって
高分子量固体となる低分子量成分を有する液体(流体)
である。この接着剤はフリーラジカルの光重合開始剤
と、このフリーラジカルの存在で重合が可能な紫外線照
射により硬化可能な材料(「紫外線硬化性フィルム形成
材料(又は化合物)」と称する)と、低分子量樹脂と、
この低分子量樹脂と反応可能で低分子量樹脂を硬化させ
る硬化剤(「ハードナー」とも称する)を含むのが望ま
しい。本発明の低分子量樹脂(本明細書中、単に「樹
脂」と略称する場合がある)は、接触している物体間の
分離を接着して防ぐように硬化する性質を持つことが望
ましい。この樹脂が、紫外線照射を介してはいかなる程
度にも重合され得ないことが重要である。すでに述べた
ように、エポキシは本発明の目的に最もかなった樹脂で
あり、最適な例は商品として入手可能なビスフェノール
Aエピクロロヒドリン樹脂である。最も望ましいビスフ
ェノールAエピクロロヒドリン樹脂はエポキシビスフェ
ノールAエピクロロヒドリン樹脂である。この樹脂はビ
スフェノールAとエピクロロヒドリンとの反応によって
得られる。また、本発明の望ましい樹脂は商品として入
手可能なもの(EPON828TM、シェル化学)であ
る。この望ましい樹脂は、橋かけ結合してなく、モノマ
ーではなく短鎖のプレポリマーである。一般的に、本発
明の硬化剤(ハードナー)は、反応性アミン類、特に望
ましくはエポキシ樹脂のハードナーすなわち硬化剤とし
て特に効果的であると考えられている第三アミンから選
択できる。この硬化剤もまた、紫外線照射を介してはい
かなる程度にも重合され得ないことが重要である。もっ
とも望ましくは、この組成物はさらに補助ハードナーを
約3乃至10%ほど含むことができる。この補助ハード
ナーの特に望ましいものは、ベンジルジメチルアミン
(BDMA)である。本来のハードナーが有害な臭気を
発し、一方BDMAは有害な臭気は少なく強力でこの有
害な臭気を打ち消すので望ましい。
【0036】前述のごとく、紫外線硬化性フィルム形成
材料を重合させ、低分子量樹脂含有液体デポジットや硬
化剤含有液体デポジット上にインテグラル皮膜を作るフ
リーラジカルの光重合開始剤を本発明では用いる。紫外
線硬化性フィルム形成材料は、低分子量樹脂含有液体デ
ポジットや硬化剤含有液体デポジットの全体に混合され
ており、上記インテグラル皮膜の形成後においても、こ
の皮膜に覆われた各液体デポジット中に未反応のまま残
留しているものがある。このように、皮膜に覆われた液
体デポジット中に皮膜と同一組成の未反応物が存在する
ことから、「インテグラル皮膜」と称している。もちろ
ん、液体デポジット中の低分子量樹脂や硬化剤とは同一
組成ではないから、完全に同一組成ではなく、部分的に
同一組成といえる。最も望ましくは、フィルム形成材料
の重合は紫外線照射あるいは電子線のような電離放射に
よる光化学反応、および光重合開始剤のフリーラジカル
によって達成するものである。電子線による硬化は設備
上のコストが割高であり、本発明の技術では紫外線照射
による硬化の方が望ましい。重合の光化学的方法は原料
の節約や、溶媒の気化などによる環境汚染を最小にで
き、しかも気化に要するエネルギーが不要で経済的にす
ぐれたプロセスを実現できる等、他の乾燥プロセスより
も長所が多い。光化学重合は、基材に対し熱的なストレ
スが低い(それゆえ感熱物質に塗布が可能になる)とい
う特徴のように高率の硬化作用をもたらす。この方法は
スペース的にも面積も少なくてすみ、製造プロセスの他
の工程にも容易に適用できる。
【0037】一般的に、重合を起こすために紫外線は2
00乃至400nmの波長のものを使用する。紫外線の
エネルギーは、光エネルギーをフリーラジカルに変換で
きる光重合開始剤によって吸収する。このフリーラジカ
ルの存在が鎖反応を開始させ、反応性モノマー化合物を
オリゴマーそして最終的にポリマーへと変化させる。フ
リーラジカルを作るに要する照射エネルギーは、典型的
な例では350乃至410KJ/モルの範囲である。最
も望ましくは、紫外線ランプの照射強度はできるかぎり
高いものを使う。この目的からいえば、中間圧の水銀ラ
ンプが一般的に適している。紫外線に連続的あるいは長
時間露出すると紫外線硬化に悪影響を与えることが考え
られるが、極めて短時間、非連続的な高エネルギーのフ
ラッシュ光も使用することができる。この方法の利点の
一つは、連続的な紫外線照射と比べた時、ランプの寿命
が長いことである。
【0038】光重合開始剤の分子に光エネルギーが伝達
するように、入射光の波長はその光重合開始剤の吸収範
囲になくてはならない。光重合開始剤の利用においてコ
ストの観点から考えると、低量かつ経済的な濃度で使用
しても充分に高い反応性を発揮する必要がある。さら
に、光重合開始剤および最終生成物の両者が(暗所で)
ほどよい貯蔵安定性を持つ必要がある。光重合開始剤は
接着剤組成物との作用が容易なように、液体の物理特性
をもつことが最も望ましい。同時に、その液体の物理特
性は接着剤の粘度を減少する効果は有する。光重合開始
剤は硬化したフィルムの色調の安定性をそこなわないよ
うに、黄色ではないことが望ましい。また、光重合開始
剤は硬化の前後とも無臭で、生理的な拒絶感がないこと
が必要である。さらに、入射光に対する高い吸収能力、
有効な反応開始用ラジカルの形成に対し高い収量、単一
状態(S1)から三重項状態(T1)への高い遷移確率
等を示すことが求められる。ラジカル形成から水素の引
抜き(共開始剤から励起した三重の開始剤分子への分子
内部の水素の移動による)により作用をおこなう光重合
開始剤を使うことが可能である。あるいは、励起した三
重の開始剤分子の分解によるラジカル形成で分子内部の
分裂をする化合物も使用可能である。この後者の化合物
は本発明の光重合開始剤として望ましい。
【0039】したがって、光化学の開始はケトンのよう
なカルボニル化合物と共に使用可能である。脂肪族ケト
ンおよび芳香族ケトンの両者を使用していたが、芳香族
ケトンは長めの波長で吸収をおこない収量が高いという
観点から、商業的な面でより有効と認められる。ベンソ
フェノンおよびアセトフェノン(およびそれらの誘導
体)は最も一般的に出会う単純なケトン類である。この
分子は分裂あるいは水素の引抜きによってホモリシスと
なる。さらに、遷移金属キレート、遷移金属の有機金属
誘導体(例えば、Mo(Co)6およびフェロセン)、
9−フェニルアクリジン/エーテル等の光重合開始剤が
利用できる。種々の光重合開始剤、染料も使用可能であ
る。そうした染料の例として、メチレンブルー、チオニ
ン、フルオレセイン、およびエオシン等がある。
【0040】本発明によればどの光重合開始剤も使用で
きる。光重合開始剤の例としては、上記の単純なケト
ン、ベンジル、ミヒラーケトン、チオキサントラキノ
ン、ベンゾイン、ベンゾインエーテル類、アルファージ
アルコキシアセトフエノン類、アルファーアシルオキシ
ムエステル類、ベンジルケタル類、ヒドロキシアルキル
フェノン類、アルフアーハロゲノケトン類、芳香族ケト
ン類、アルキルアリルケトン類、オキシム エステル
類、ハロゲン化チオキサントン類、オニオム塩類、フル
オホウ酸塩類、過酸化物、アゾフリーラジカル発生物、
および第三アミン促進剤、有機金属錯体、それらの混合
物などのような助触媒、等である。
【0041】液体ヒドロキシアルキルフェノン類は、光
重合開始剤の化学的研究分野において最も新しく、将来
性を見込まれている。ヒドロキシアルキルフェノン類の
紫外線によって励起された分子は、アルファ分裂反応に
より比較的短命の三重項状態からベンゾイルラジカルお
よび二つのヒドロキシ−2−プロピルラジカルへと分解
する。後者のラジカルは水素の除去でアセトンを作る。
ヒドロキシアルキルフェノン類は、塗布後が黄色になら
ず透明ラッカーとして使用するのに特に適している。ヒ
ドロキシアルキルフェノン類は本発明の望ましい光重合
開始剤である。特に、ヒドロキシアルキルフェノン、2
−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェノールプロパノン
(Darocur 1173)が望ましい。このヒドロ
キシアルキルフェノンの構造およびその紫外線誘導光分
解は次のとおりである。
【0042】
【化1】
【0043】上記式において、φは6炭素の芳香族リン
グを示す。
【0044】上記したように、光重合開始剤は重合可能
で、紫外線硬化可能なフィルム形成モノマー物質の重合
を達成するために使用する。エポキシ液と共に使用する
典型的なモノマーは、アクリルエステル類、メタクリル
エステル類、ビニルエステル類、ビニルエーテル類、ア
クリルエーテル類、アリルエステル類、アリルエーテル
類、エポキシド類、スチレン、置換スチレン類、ビニル
ピロリドン、アクリルアミド、置換アクリルアミド類、
アクリロニトリル、およびジエン類として分類されてい
る化合物である。ウォレス特許(米国特許No.4,8
47,113)に記載のごとく、モノマートリメチロプ
ロパントリアクリレート(TMPTA)はエポキシ樹脂
と組み合わせた組成の時、特に良好なモノマーである。
しかし、TMPTAの使用は特定のエポキシハードナ
ー、例えば、エポキシハードナーNX−3(2、4、6
−トリージメチルアミノメチルフェノール)と反応して
貯蔵寿命を減少させることが知られている。従って、本
発明でTMPTAをエポキシ樹脂とは問題なく使用する
場合があるが、それは硬化剤(ハードナー)液内で使用
すべきではない。本発明の他の実施例においては、二液
に換えてある。
【0045】本発明はTMPTAを使用した時の貯蔵寿
命と同等以上をもたらし、しかも同時に硬化剤(ハード
ナー)液のフィルム形成材料として使用したとき貯蔵寿
命をかなり延ばすことができる、TMPTAに換わる独
特なグループの発見に基づく。このフィルム形成材料の
グループは後に詳しく説明する。それらは、紫外線ある
いは上記した他の照射によって皮膜形成ができるジメタ
クリル酸エステルであり、エポキシあるいは硬化剤(ハ
ードナー)と反応せず他の貯蔵寿命を減少させる物質と
ならない。また、本発明による液体デポジットからなる
組成物の使用は他の予期せぬ利点を生み出す。例えば、
硬化剤(ハードナー)含有液体デポジットおよび低分子
量樹脂含有液体デポジットへの皮膜形成に要する時間は
TMPTAに比べ短い。従って、TMPTAを使用する
とき用いる二つの紫外線ランプにくらべ、一つのランプ
で同様な効果が得られる。
【0046】さらに価値があるのは、EBAD含有の場
合のすぐれた熱安定性である。この組成物は、表面に塗
布しやすいように流動可能な程度の粘性があることが望
ましい。塗布の後、その組成物を覆うフィルムに対する
堅固な機械的支持を作り出せるような粘性を組成物が持
つことが望ましい。この相反する条件は、基材への塗布
の前に加熱し(よって粘度を下げる)、その後冷やすこ
とで粘性を得ることによって一般的には対処する。不幸
にも、TMPTA組成物の特性は110°Fを越えて加
熱すると損なわれることが知られている。したがって、
この組成物の許容できる塗布を得るには、他を望むより
も粘度が小さいTMPTA含有組成物を使うことが必要
であった。逆に、EBAD含有組成物は熱に対して非常
に安定している。200°F以上の温度に耐えることが
可能である。したがって、高い粘度の物質を作ることが
でき、基材への塗布には140乃至150°Fに加熱す
るのが最適である。この温度では、望ましい流動性をも
ち、ボルトなどの螺子部や溝に容易に塗布できる。さら
に、加熱組成物の低下した粘度は基材に多くの物質を塗
布でき、これによって紫外線照射形成フィルムを支持で
きる厚いデポジットとなる。このジメタクリル酸エステ
ルの使用によって得られる予期せぬ結果を明らかにする
ため、本発明の実施においてフィルム形成材料として用
いた時、効果的な結果を達成できなかった関連あるいは
準関連化合物のリストを以下に示す。
【0047】
【表2】
【0048】前述のように、本発明の特徴の一つは、ジ
メタクリル酸エステル類、望ましくはジメタクリル酸エ
ステル、エトキシレートしたビスフェノールAジメタク
リル酸エステル(EBAD)、および1、6−ヘキサン
ジオールジメタクリル酸エステル(HDDMA)が組成
物、特にNX−3ハードナー含有物について貯蔵寿命、
硬化時間、熱安定性等をかなり増大することの発見に基
づいている。この化合物の構造は以下に示す通りであ
る。
【0049】
【化2】
【0050】この観点からいえば、特に望ましいのはE
BADであり、すぐれたフィルム形成(たとえば、皮膜
形成)能力をもたらすことが証明されており、本発明の
エポキシあるいは硬化剤(ハードナー)と反応しないの
でTMPTA組成物の貯蔵寿命よりかなり長くなり、時
に3ヵ月を越え、1年以上におよぶ(促進試験によっ
て)ものである。さらに、上記のようにこの組成物は硬
化時間や熱安定性も優れている。本発明の組成物は、す
でに取り付けたパッチを着色するため更に染料等を加え
てもよいことは容易に想像できる。
【0051】しかし、重要なのは本発明の組成物が染料
や、トンプソン(米国特許No.4,632,944)
の発明では必要だった他の不透明化剤を必要としないこ
とである。トンプソンの組成物における不透明化剤の含
有は、その組成物がその後の基材の固着に使われるよう
にするというものだった。本発明では、重合の範囲を組
成物が受ける紫外線の線量、あるいは組成物に含まれる
ジメタクリル酸エステル(例えばEBAD)の濃度のど
ちらかを変えることによって制御できることが分かった
ので、こうした不透明化剤は必要ない。ジメタクリル酸
エステルの濃度は重合したフィルムの形成能力と、組成
表面の重合したジメタクリル酸エステルが内部のジメタ
クリル酸エステルを紫外線によって重合するのを遮蔽す
ることができる範囲の両方に影響を与える。望ましい実
施例では、樹脂含有液体デポジットは低分子量樹脂15
乃至74%、紫外線重合性モノマー20乃至75%、紫
外線活性光重合開始剤1乃至10%の組成である。樹脂
含有液体デポジットの望ましい組成は、公知の引例とし
て参照した米国特許No.4,847,113に記載さ
れている。しかし、確認のために、ここではTMPTA
はEBADあるいはHDDMAと置き換えられる。
【0052】本発明の硬化剤(ハードナー)含有液体デ
ポジットは、硬化剤(ハードナー)75乃至85%、紫
外線重合性モノマー14乃至24%、紫外線活性光重合
開始剤1乃至5%を含む組成が望ましい。硬化剤含有液
体デポジットの最も望ましい組成は、硬化剤80%を含
み、この80%の硬化剤のうちハードナーNX−3が9
0乃至97%、補助BDMAが3乃至10%である。さ
らに、残りの20%のうち、紫外線重合性モノマーであ
るEBADが97%、光重合開始剤が3%であるのが望
ましい。
【0053】B.接着剤の利用法 本発明の組成物は従来の物、特にウォレス特許(米国特
許No.4,847,113)に記載のTMPTAタイ
プの組成物に比べ、数多くの利点を持っている。その利
点は、 (a)本発明で得られる連続し、ピンホールがないとい
う特性のインテグラルフィルムと同様なウォレス特許で
示された第二保護膜が削除できる。 (b)本発明を実施する際に用いる搬送装置は、第二紫
外線照射ユニットの必要性がないのでウォレス特許に比
べて搬送装置の速度をあげれるだけでなく、その全長を
短縮できる。 (c)芳香族多官能ジメタクリル酸エステル(つまり、
EBAD)の使用で、多くの場合トルクの値を5%以上
増大させる。 (d)BDMAの使用により、従来の自己固定式固着部
材の製造と関連した悪臭を除去できる。 (e)樹脂デポジットおよびハードナーデポジットの両
者が、その各々の表面のインテグラル部分である保護皮
膜により、その貯蔵寿命がかなり増大する。貯蔵寿命は
6週間を越え、多くの例では促進老化試験によって1年
あるいはそれ以上という結果が得られた。 (f)従来にくらべ紫外線媒介の硬化率が増大する。こ
の増大は紫外線露光の時間が短くなるので、生産効率の
向上をもたらす。 (g)組成物の熱安定性の良さが、流動性や基材への塗
布効率を犠牲にせず、TMPTA組成物で得られるもの
より室温でより粘性のある組成とすることが可能であ
る。この特長はデポジットが機械的な安定性を有し、紫
外線誘導フィルムの支持を増大させることになる。 事実、望ましい実施例の多くで、貯蔵寿命、硬化率、熱
安定性、生産率の上昇、および高いせん断力等のファク
ターは、公知の自己固定型固着部材で得られるものより
数段高い領域となるように最も効果的に調整する。
【0054】本発明の接着剤は多用途向けであり、互い
に固定する二つの基材に複数の異なった塗布を行なうこ
とが可能である。一実施例によれば、この接着剤は固着
部材(たとえば、ボルト、螺子、リベット、ステープ
ル、トグルボルト、だぼ、ペグ、くぎ等)に適用する。
本発明の組成物は、樹脂とハードナー成分の両者を同一
の製品(螺子やボルト等)に塗布するか、その成分の一
方を一つの製品に塗布し、他の成分をその相方の製品に
塗布するかして、固着部材に塗布あるいはデポジットさ
せる。従って、本発明の組成物をボルトに塗布するに
は、ボルトが両方の成分を有する、あるいは一方の成分
をボルトに塗布し他方をボルトに締め付けるナットに塗
布する等の使い方がある。この接着剤は密着する二つの
表面を持つもの(たとえば、家具の面、ガラス、プラス
チック、石材、モルタル、アスファルト、屋根材のよう
な他のシート類、ゴム、ラテックスなど)の固着に別の
固着部材の存在なし、あるいはそれとの組合せで使用す
ることができる。
【0055】固着手段を使用するところでは、本発明の
接着剤はさまざまな方法で適用可能である。たとえば、
樹脂組成物と硬化剤(ハードナー)組成物の両者を固着
部材に塗布可能であり、この塗布は二分割塗布あるいは
「パッチ」による方法、また固着部材の同一部分への層
状の塗布などによって行なわれる。エポキシ液、硬化剤
(ハードナー)液、あるいはその両方はマイクロカプセ
ルにして固着部材に塗布することができる。樹脂組成物
とハードナー組成物の層形成を得るために、どちらかの
組成物を固着部材に初めに塗布し、次に固着部材を紫外
線に作用させ、塗布した組成物の上にインテグラル皮膜
を形成する。この皮膜形成後、第二の組成物(つまり、
ハードナーあるいは樹脂)を塗布し、第二の硬化処理を
行なう。ハードナーと樹脂の両方を別々の場所に塗布し
た時は、硬化は単一の硬化処理によって実施できる。ま
た本発明は、固着部材を樹脂あるいはハードナーの一方
で塗布し、固着する基材をその残りの組成物で塗布する
接着剤の利用も考えられる。
【0056】更に、本発明は接着剤その物で構成した固
着手段の利用も考えられる。そのためには、一方の組成
物上に他の組成物を積層して一枚のシートを形成するこ
とが望ましい。このシートは次に接着シート、ディス
ク、環状リング(ワッシャーのようなもの)等を作るよ
うに切断形成する。この接着シートは樹脂組成物とハー
ドナー組成物の接着をはかるように穿孔を設けることも
ある。あるいは、この接着シート等は樹脂とハードナー
のパッチを数多く接近して設けることで作ることもでき
る。望ましくは、この組成物は支持部材(シートメタ
ル、ワッシャー等)に接着剤とともに塗布する。必要に
応じ、この接着剤フィルムは板、ワッシャー、ワイヤー
ナット等の基材に塗布し、機械的な安定性や強度を得る
ようにする。この実施例の望ましい例では、この支持基
材はワッシャー、特にプラスチック、ビニル、テフロ
ン、あるいは金属等のワッシャーである。この支持基材
は金属のシートのような固形物、あるいはグリッド、ス
クリーン、または同様な支持体から構成する。
【0057】上記のごとく、本発明の接着剤は、別途固
着手段を要せずに二つの基材を結合するのに用いられ
る。したがって、例えば、ハードナーまたは樹脂を椅
子、テーブル、他の工業製品等のある面に塗布し、それ
に接合させる部材の面に残りの化合物を塗布する。そし
て、この両方の塗布面を互いに接触させ、加圧および/
あるいはトルクによってインテグラルフィルムを破壊し
て接着を得る。本発明の接着剤の利用は振動による緩み
を減少する。さらに、本発明の接着剤は流体の密封材と
して機能するので、流体容器(ガソリンタンク、貯水タ
ンク等)を支持体に固着する時などに使用できる。この
密封材は流体圧力に抗し得るので、圧力密閉が必要な所
に用いることができる。つまり、本発明の望ましい接着
は以下の利点を提供する。優れた貯蔵寿命、良好な経
済性、良好なトルク値、製造率の上昇、そして高いせん
断力である。
【0058】C.本発明の固着部材を製造する装置 本発明の固着部材を製造するために用いる装置を以下の
例によって説明する。 1.固着部材に塗布する装置 図1は、本発明の組成物を使い自己固定型固着部材を製
造する典型的なプロセスおよび装置を示す。この図1に
よれば、螺子部分を持つ固着部材またはボルト10の列
を従来の装置によってコンベヤー5に供給する。コンベ
ヤー5は一対の水平に間隔を保った平行なベルト12か
ら成り、そのベルト12の間にボルト10の頭を挟んで
吊す。ベルト12は従来の一般的な駆動手段(図示せ
ず)によって矢印Z方向に動く。個々のボルト10は従
来の手段(図示せず)によって積込み位置Aでベルト1
2に供給される。この全体的なコンベヤーシステムは従
来の一般的なものである。
【0059】積込み位置Aで、ボルト10は約70°F
と考えられる外気温度にある。ボルト10はそれぞれ離
れて見えるが、実際にはその頭の部分は互いに接して支
持してもよい。ボルト10は位置Aから位置Bに向かっ
て矢印Z方向に進み、ヒーター18によって加熱され
る。望ましいヒーター18は従来の炎開放型または誘導
加熱型ヒーターである。ボルト10の温度はA位置とB
位置の間で約90°Fに上昇することが望ましい。位置
Bでは、ベルトコンベヤーを挟んで両側のアプリケータ
ー14、16が量を制御した液体物質をボルト10の螺
子部分の両側から塗布する。望ましいアプリケーター1
4、16は、固着部材10に塗布する液体物質の量およ
び固着部材10の大きさに応じたローラーの寸法を持つ
従来の発泡ゴムローラーである。あるいは、ブラシまた
はスプレー塗布も使うことができる。
【0060】アプリケーター14によりボルト10の片
側に塗布した液体デポジット15(第4図参照)は、未
硬化の樹脂、フィルム形成紫外線硬化性材料(TMPT
A、EBAD、HDDMA等)および光重合開始剤の混
合物である。アプリケーター16によりボルト10の反
対側に塗布した液体デポジット17は硬化剤すなわちハ
ードナー、適当な多官能アミン(望ましくはBDM
A)、フィルム形成紫外線硬化性材料(EBAD、HD
DMA、またはその混合物)および光重合開始剤(望ま
しくは、デポジット15と同じ物)の混合物である。こ
の液体デポジットは螺子の溝20に流れ込み、その溝に
そって横方向に流れる程度の粘性を持ち、軸方向域で余
ったものはボルトに沿って溝の上を広がる。各デポジッ
トでは、デポジットの表面あるいは表面付近の紫外線硬
化性材料はきわめて薄く、連続した塗布膜26、28
(第4図参照)を形成する。このデポジットの粘度は基
材に塗布する前に加熱(望ましくは、140乃至150
°Fに)することによって低下する。これはボルトの螺
子部への組成物の流動性を向上させる。塗布後、冷却す
ると粘度は上昇し、紫外線の照射により形成されるフィ
ルムを支持するのに適した機械的剛性を得る。
【0061】アプリケーター14、16を過ぎると、ヒ
ーター19によってボルトを再度加熱する。このヒータ
ー19も従来の炎開放型または誘導加熱型ヒーターが望
ましい。ヒーター18による事前加熱とヒーター19に
よる事後加熱はボルトおよびデポジットを暖め、デポジ
ットが適切な流動性を得て螺子の溝20に流れこみ易く
する。このデポジットの溝への流れこみは、塗布後のボ
ルトの外見を向上する。ヒーター18、19はオプショ
ンであり、所望の流動性やこの流れ込みが必要な時だけ
用いることになる。このプロセスを温暖な環境(例えば
夏)で実施する時は、上記両ヒーターは不要であり除去
してかまわない。
【0062】固着部材10は矢印Z方向への移動を続
け、ベルトコンベヤー12を挟んで両側に設けた紫外線
キャビネット22、24の位置Cを通過する。紫外線照
射の光源は後方に反射板を設けた細長い紫外線照射管
で、コンベヤーの両側かつベルト12の下に位置して、
出力は300ワット/インチのものが望ましい。ボルト
10の進行速度はボルトの両側のデポジット15、17
が位置Cで高い強度の照射にきわめて短時間だけ、例え
ば5秒未満、できれば2乃至4秒間、露光させるように
する。照射位置Cでの紫外線露光の効果は、デポジット
15、17の表面の紫外線硬化性材料を完全に硬化さ
せ、フィルムあるいは皮膜26、28を形成することで
ある。一般的に、紫外線キャビネット22、24からの
照射はフィルム形成紫外線硬化性物質によって吸収さ
れ、流体デポジット15、17の一部分を固体フィルム
26、28にそれぞれ変換させる。本発明によってデポ
ジット15、17上に形成したフィルムあるいは皮膜2
6、28は、非常に薄く、柔軟で、乾燥しており、粘着
性がなく、従来の方法では生じていたピンホールのない
連続したインテグラルフィルムである。
【0063】次にボルト10は最終冷却位置を通過す
る。そこでは従来の工業仕様扇風機40を使い、紫外線
の露光によって生じた熱を除去し、照射処理直後のコン
ベヤー12の終点位置で大型のコンテナ42にボルトを
収納できるようにする。冷却風はデポジットの粘度を上
げ、皮膜26、28を支持、強化し、これによってボル
ト10をコンテナ42に投入する時、デポジット15、
17が傷つかず、しかもボルトが互いにくっつきあわな
い。
【0064】デポジット17の硬化剤と混ぜ合わせた紫
外線硬化性材料は、ジメタクリル酸エステルと光重合開
始剤の混合物で構成するのが望ましい。前述したよう
に、ハードナー用の望ましいジメタクリル酸エステルは
EBADおよびHDDMAである。特に、EBADが望
ましい。他の多くの紫外線硬化性材料を樹脂含有デポジ
ット15および硬化剤含有デポジット17内の他の成分
と共に試験したが、このクラスの成分のみが硬化剤含有
デポジット内の成分と相溶性があることが分かった。他
の紫外線硬化性材料は硬化剤含有デポジット17の他の
成分と相溶性をもたなかった。それは、紫外線硬化性材
料が、液体デポジットではなく望ましくない固体のデポ
ジットが即座にできてしまうデポジットの化合物と自然
発生的に重合するためである。また、他の紫外線硬化性
材料は、紫外線にさらしてもデポジットの上に望ましい
フィルムをつくらなかった。つまり、他の紫外線硬化性
材料は、エポキシの重合メカニズムを不活性にすること
により、デポジット上に形成したフィルムに逆に悪影響
を与える。デポジット15、17の特に望ましい組成は
以下に示す成分(重量)である。
【0065】
【表3】
【0066】前述のように量産方法は、未硬化液体樹脂
と液体硬化剤すなわちハードナーの各混合物が螺子部に
並んでデポジットを作り、各デポジットは紫外線照射に
よってデポジット15、17を覆う保護フィルムを形成
する紫外線硬化性材料を有することを説明してきた。こ
こで重要なのは、デポジットを形成する順番は厳密では
ない点である。本発明は第一、第二デポジットという用
語を単にプロセスを説明する便宜上用いたに過ぎず、本
発明の成分を製品に塗布する順番についての限定を示す
ものではない。実際、成分はどちらの順で塗布してもか
まわず、また同時におこなうことも可能である。
【0067】上記方法に加え、本発明は樹脂および/あ
るいは硬化剤(ハードナー)をマイクロカプセル化して
螺子製品に塗布する量産方法についても適用できる。本
発明のこの特徴によれば、デポジットする物質はマイク
ロカプセル化した未硬化液体樹脂と液体硬化剤すなわち
ハードナー、液体光重合開始剤、および液体紫外線硬化
性材料の混合物を含む。硬化剤含有組成物を樹脂含有組
成物のかわりにマイクロカプセル化しても良い。あるい
は、その両者をマイクロカプセル化するとさらに望まし
くなる。マイクロカプセル化は従来公知の手段によって
達成できる。接着剤のエポキシ樹脂成分を含んだマイク
ロカプセルはビスフェノールA樹脂から成ることが望ま
しい。接着剤の硬化剤(ハードナー)成分を含んだマイ
クロカプセルはハードナーNX−3およびBDMAから
成ることが望ましい。最も望ましくは、硬化剤(ハード
ナー)のマイクロカプセルとエポキシ樹脂のマイクロカ
プセルを含んだ組成物を、紫外線硬化性フィルムを形成
するジメタクリル酸エステル(最も望ましくはEBA
D)と光重合開始剤(最も望ましくはヒドロキシ−2−
メチル−1−フェノールプロパノン)含有の液体混合物
として固着部材の表面に塗布する。この液体混合物に紫
外線を当てることにより、フィルムをマイクロカプセル
混合物の上に形成する。
【0068】マイクロカプセル化した組成物を有する固
着部材の望ましい製造プロセスは、第1図乃至第4図を
参照して以下に説明する。本発明の特徴によれば、樹脂
含有マイクロカプセルおよび/あるいは硬化剤(ハード
ナー)含有マイクロカプセルの混合物を紫外線硬化性材
料と光重合開始剤含有の一液内でボルト10に塗布す
る。両方の物質がマイクロカプセル化されていれば、マ
イクロカプセルはバインダー内で塗布する。この塗布の
前、ボルト10はヒーター18によって加熱されてい
る。塗布液はボルト10の片側に塗布するのが望まし
い。また、この混合物はボルト10およびボルトの螺子
部に係合し自己固定型固着部材を構成するナット(図示
せず)に塗布することも可能である。流動性および粘度
は公知の物理的あるいは化学処理手段(望ましくは加
熱)によって調整し、ボルトの軸方向に流れるのを防
ぎ、フィルムの機械的支持を増大させ、印刷を容易に
し、デポジットの位置安定性を向上させる。
【0069】この液体混合物の塗布の直後、液体を照射
位置Cの紫外線ランプによって極めて短時間(例えば、
約1乃至4秒)の照射処理を行なう。液体の表面の紫外
線感応材料はマイクロカプセル化したデポジット上に、
非常に薄く、柔軟で、乾燥しており、粘着性がなく、ピ
ンホールのないインテグラル保護フィルム26、28を
形成し、それによりボルト10は互いにくっつくことが
ない。このフィルムによって保護されるのは、樹脂含有
マイクロカプセルと硬化剤含有マイクロカプセルを含有
した混合物である。これらのマイクロカプセルは時期尚
早の混合や樹脂の硬化を防止するように互いに隔離す
る。この液体デポジットは、デポジットの形成直後にで
きたフィルムによって保護され、長い乾燥時間は不要で
ある。紫外線照射硬化材料は、保護フィルムができるま
で液体スラリーにこの混合物が保たれるように機能す
る。樹脂およびハードナーの両者をマイクロカプセル化
したデポジットを有するボルト10が相手の螺子部材と
螺合すると、マイクロカプセルは破裂し樹脂とハードナ
ーが混じり合い、樹脂を硬化して固体状態になり、螺合
部分を固定する。デポジット上の防護フィルムはばらば
らになり、マイクロカプセルの破裂を助ける。
【0070】2.自己固定型ワイヤーナットの製造装置 本発明の接着剤を有するワイヤーナット製造の典型的な
装置を第5図に示す。同図装置において、コンベヤーベ
ルトあるいはチェーン31に挿入したワイヤーナット4
5を確実に保持できる複数(望ましくは124個)のネ
スト(鳥の巣状の保持部材)33を設けたものを使用す
る。第6図はこのワイヤーナットの縦断面を示す。チェ
ーン31は図示して手段で指示した率(例えば、1秒あ
たり1乃至5ネスト)でネスト33を移動させることが
できる。ワイヤーナット45は望ましくは固定メカニズ
ム用にあらたな力を付与する挿入スプリング51を有
し、同装置の部材保持位置Eで空のネスト33に差し込
み、ネスト保持したワイヤーナット36とする。次にネ
スト保持したワイヤーナット36は、樹脂装填ノズル3
4で適切な量の樹脂化合物55を加える樹脂装填位置F
に移動する。最も望ましい実施例では、第6図に示すよ
うに樹脂化合物55はワイヤーナット内のスプリング5
1を全体的におおうように充填する。
【0071】そしてネスト保持したワイヤーナット36
は第一回目の紫外線照射を受ける位置Gに移動する。紫
外線の光源の出力は200ワット/平方インチが望まし
い。照射後、ワイヤーナット36は、硬化剤(ハードナ
ー)化合物65を加えるハードナー充填位置Hに移動す
る。位置Gでの照射によって樹脂55上にインテグラル
フィルムが形成し、その上に充填したハードナー化合物
65は樹脂化合物55と混ざらず、その上に層を形成す
る。さらに、位置Iで第二回目の紫外線照射を受け、ハ
ードナー化合物65を硬化させ、その上にインテグラル
フィルムの皮膜66が形成される。最後に、位置Jでネ
スト保持したワイヤーナット36はチェーン31から離
脱する。
【0072】上記接着剤のデポジットを持ったワイヤー
ナット45をワイヤーと係合させると、デポジット上の
保護フィルムは破壊され、樹脂層とハードナー層は混じ
り合い、樹脂を硬化して固体状態となりワイヤーを固定
する。上記の量産方法では、未硬化の液体樹脂と、液体
硬化剤すなわちハードナーの混合物をネスト保持したワ
イヤーナット36内に層状にデポジットし、各層はさら
に紫外線照射によって各デポジット層55、65上に保
護膜を形成する紫外線硬化性材料を含んでいる。しか
し、本発明はマイクロカプセル化した組成物を使用して
も同様の効果が得られる。マイクロカプセルを使用した
時は、同様な目的を達成するためにカプセルを破壊する
のにせん断力が必要である。
【0073】本発明のこの実施例によれば、デポジット
する物質はマイクロカプセル化した未硬化の液体樹脂、
液体ハードナーすなわち硬化剤、液体光重合開始剤、そ
して液体紫外線硬化性材料の混合物を有する。必要あれ
ば、樹脂の代わりに硬化剤(ハードナー)をマイクロカ
プセル化してもよい。もちろん、その両方のマイクロカ
プセル化も可能である。樹脂、ハードナー、光重合開始
剤、紫外線硬化性物質は前述したものと同じ物質であ
る。少なくとも一方がマイクロカプセル化されている樹
脂および硬化剤(ハードナー)、および光重合開始剤、
紫外線硬化性材料を含有した混合物をネスト保持したワ
イヤーナット36内に入れる。
【0074】この混合物の注入直後、位置Iで紫外線ラ
ンプによって極めて短時間(約2乃至4秒)の照射処理
を行なう。混合物の表面の紫外線硬化性物質が、極めて
薄く、柔軟で、乾燥しており、粘着性がなく、ピンホー
ルのないインテグラル保護フィルムを形成し、樹脂含有
組成物と硬化剤(ハードナー)含有組成物を覆う。樹脂
あるいは硬化剤(ハードナー)、またはその両者がマイ
クロカプセルになっているので、樹脂あるいは硬化剤は
互いに隔離しており、時期尚早の樹脂の混合や硬化を避
けることとなる。樹脂組成物のデポジット直後に形成さ
れるフィルムによってそのデポジットが保護され、長い
乾燥時間は不必要となる。樹脂と硬化剤の両方がマイク
ロカプセルになっている時でも、紫外線照射硬化物質は
保護フィルムが出来るまで液体スラリー内で混合物を互
いに保持するという目的を果たす。
【0075】上記したように、少なくとも一方がマイク
ロカプセル化されている樹脂および硬化剤のデポジット
を有するワイヤーナット45をワイヤーと係合すると、
マイクロカプセルは破裂し樹脂と硬化剤が混じり合い、
樹脂を硬化して固体状態としてワイヤーを固定する。デ
ポジット上の防護フィルムはばらばらになり、マイクロ
カプセルの破裂を助ける。
【0076】
【発明の効果】本発明の接着剤組成物は以上の説明のご
とく、硬化率を上昇させ、極めて薄く、連続して、ピン
ホールがなく、柔軟性があるインテグラルフィルムを形
成し、その保護作用によって固着部材の貯蔵安定性、取
り扱い易さが格段に向上した。本発明の接着剤を使用す
る固着部材の製造プロセスは、熱安定性の良い製品を高
い生産率とともに得ることができる。他にも経済性の向
上や環境および健康上も利点が多いことは前述のとおり
である。上記説明のごとく、本発明の望ましい実施例に
ついて述べてきたが、他の種々の特徴、他の実施例、改
良例等は請求の範囲に逸脱することなく当業者によって
容易に理解できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明をボルトに実施する装置の一例を示す
概略平面図である。
【図2】 図1のコンベヤーベルトを部分拡大して示す
側面図である。
【図3】 図2の線3−3による断面を示す図である。
【図4】 ボルトの螺子部に設けた接着剤組成物のデポ
ジット状態を示す部分拡大断面図である。
【図5】 本発明による接着剤をワイヤーナットに実施
する装置を示す概略側面図である。
【図6】 図5によって作られるワイヤーナットの縦断
面図である。
【符号の説明】
5 コンベヤー 10 固着部材(ボルト) 12 ベルト 14、16 アプリケーター 15、17 デポジット 18、19 ヒーター 20 螺子溝 22、24 紫外線キャビネット 26、28 皮膜 31 チェーン 33 ネスト 34 樹脂装填ノズル 36 ネスト保持したワイヤーナット 40 冷却部 45 ワイヤーナット 51 スプリング 55 樹脂デポジット 65 ハードナーデポジット 66 紫外線硬化皮膜 A、E 固着部材保持位置 B 組成物塗布位置 C、G、I 紫外線照射位置 F 樹脂装填位置 H ハードナー装填位置 J 固着部材離脱位置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08J 5/12 C08J 5/12 C09J 4/02 C09J 4/02 (56)参考文献 特開 昭62−100566(JP,A) 特開 昭58−125772(JP,A) 特開 昭60−7931(JP,A)

Claims (19)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体デポジットからなる接着剤組成物で
    あって、 低分子量樹脂と混合させられたとき該低分子量樹脂を重
    合させ高分子量樹脂とすることができる硬化剤と、 前記硬化剤の全体に混合された、紫外線硬化性フィルム
    を形成するジメタクリル酸エステル及び光重合開始剤と
    を含み、 前記液体デポジットの紫外線への露光に対して、前記光
    重合開始剤が前記ジメタクリル酸エステルを硬化させる
    ことにより、該液体デポジットと部分的に同一組成をも
    つ、薄く、連続的で、乾燥し、ピンホールのない、柔軟
    で、かつ非粘着性の外側の保護皮膜を該液体デポジット
    の表面に形成する接着剤組成物。
  2. 【請求項2】 前記紫外線硬化性フィルムを形成するジ
    メタクリル酸エステルが、エトキシレートビスフェノー
    ルAジメタクリル酸エステル及びヘキサンジオールジメ
    タクリル酸エステルからなる群から選択される請求項1
    に記載の接着剤組成物。
  3. 【請求項3】 前記液体デポジットが、マイクロカプセ
    ル化される請求項1に記載の接着剤組成物。
  4. 【請求項4】 前記液体デポジットは、重量にして、 前記硬化剤の割合が、75乃至85%であり、 前記ジメタクリル酸エステルが、エトキシレートビスフ
    ェノールAジメタクリル酸エステル及びヘキサンジオー
    ルジメタクリル酸エステルからなる群から選択され、か
    つ、その割合が14乃至25%であり、 前記光重合開始剤の割合が1乃至5%である請求項1に
    記載の接着剤組成物。
  5. 【請求項5】 前記液体デポジットは、重量にして、 前記硬化剤が、70乃至77%の割合であるトリジメチ
    ルアミノメチルフェノール、及び、3乃至10%の割合
    であるベンジルジメチルアミンからなり、 前記ジメタクリル酸エステルが、エトキシレートビスフ
    ェノールAジメタクリル酸エステルであり、かつ、その
    割合が19%であり、 前記光重合開始剤の割合が1%である請求項4に記載の
    接着剤組成物。
  6. 【請求項6】 未硬化の低分子量エポキシ樹脂と、該低
    分子量エポキシ樹脂の全体に混合される紫外線硬化性フ
    ィルム形成材料及び光重合開始剤とを含む第1の液体デ
    ポジットを有し、 前記第1の液体デポジットの所定量の紫外線への露光に
    対して、前記光重合開示剤が前記紫外線硬化性フィルム
    形成材料を硬化させることにより、該第1の液体デポジ
    ットと部分的に同一組成をもつ、薄く、連続的で、乾燥
    し、ピンホールのない、柔軟な、非粘着性の外側の第1
    の保護皮膜を該第1の液体デポジットの表面に形成可能
    であり、さらに、 前記第1の液体デポジットと組み合わせられ、前記未硬
    化の低分子量エポキシ樹脂のための硬化剤と、該硬化剤
    の全体に混合される紫外線硬化性フィルムを形成するジ
    メタクリル酸エステル及び光重合開始剤とを含む第2の
    液体デポジットを有し、 前記第2の液体デポジットの所定量の紫外線への露光に
    対して、前記光重合開始剤が前記紫外線硬化性フィルム
    を形成するジメタクリル酸エステルを硬化させることに
    より、該第2の液体デポジットと部分的に同一組成をも
    つ、薄く、連続的で、乾燥し、ピンホールのない、柔軟
    な、非粘着性の外側の第2の保護皮膜を該第2の液体デ
    ポジットの表面に形成可能である接着剤
  7. 【請求項7】 前記第1の液体デポジットの前記紫外線
    硬化性フィルム形成材料が、トリメチロプロパントリア
    クリル酸エステル、エトキシレートビスフェノールAジ
    メタクリル酸エステル、及びヘキサンジオールジメタク
    リル酸エステルからなる群から選択され、 前記第2の液体デポジットの前記紫外線硬化性フィルム
    を形成するジメタクリル酸エステルが、エトキシレート
    ビスフェノールAジメタクリル酸エステル、ヘキサンジ
    オールジメタクリル酸エステル、及びこれらの混合物か
    らなる群から選択される請求項6に記載の接着剤
  8. 【請求項8】 前記第1の液体デポジットは、重量にし
    て、 前記未硬化の低分子量エポキシ樹脂の割合が15乃至7
    4%であり、 前記紫外線硬化性フィルム形成材料が、エトキシレート
    ビスフェノールAジメタクリル酸エステル及びヘキサン
    ジオールジメタクリル酸エステルからなる群から選択さ
    れ、かつ、その割合が20乃至75%であり、 前記光重合開始剤の割合が1乃至10%である請求項6
    に記載の接着剤
  9. 【請求項9】 前記第2の液体デポジットは、重量にし
    て、 前記硬化剤の割合が75乃至85%であり、 前記ジメタクリル酸エステルが、エトキシレートビスフ
    ェノールAジメタクリル酸エステル及びヘキサンジオー
    ルジメタクリル酸エステルからなる群から選択され、か
    つ、その割合が14乃至24%であり、 前記光重合開始剤の割合が1乃至5%である請求項8に
    記載の接着剤
  10. 【請求項10】 前記第1の液体デポジットは、重量に
    して、 前記未硬化のエポキシ樹脂の割合が15乃至74%であ
    り、 前記ジメタクリル酸エステルが、エトキシレートビスフ
    ェノールAジメタクリル酸エステルであり、かつ、その
    割合が20乃至75%であり、 前記光重合開始剤の割合が1乃至10%である請求項6
    に記載の接着剤
  11. 【請求項11】 前記第2の液体デポジットは、重量に
    して、 前記硬化剤の割合が15乃至74%であり、 前記ジメタクリル酸エステルが、エトキシレートビスフ
    ェノールAジメタクリル酸エステル及びヘキサンジオー
    ルジメタクリル酸エステルからなる群から選択され、か
    つ、その割合が20乃至75%である請求項10に記載
    接着剤
  12. 【請求項12】 前記第2の液体デポジットは、重量に
    して、 前記硬化剤が、70乃至77%のトリジメチルアミノメ
    チルフェノール、及び、3乃至10%のベンジルジメチ
    ルアミンからなり、 前記ジメタクリル酸エステルが、エトキシレートビスフ
    ェノールAジメタクリル酸エステルであり、かつ、その
    割合が19%であり、 前記光重合開始剤の割合が1%である請求項6に記載の
    接着剤
  13. 【請求項13】 前記第1の液体デポジット及び前記第
    2の液体デポジットのうち少なくとも1つが、マイクロ
    カプセル化される請求項6に記載の接着剤
  14. 【請求項14】 前記第1の液体デポジットにおける紫
    外線硬化性フィルム形成材料及び前記第2の液体デポジ
    ットにおける紫外線硬化性のフィルムを形成するジメタ
    クリル酸エステルが、いずれもエトキシレートビスフェ
    ノールAジメタクリル酸エステルである請求項6に記載
    接着剤
  15. 【請求項15】 前記第2の液体デポジットにおける紫
    外線硬化性のフィルムを形成するジメタクリル酸エステ
    ルが、エトキシレートビスフェノールAジメタクリル酸
    エステルとへキサンジオールジメタクリル酸エステルと
    の混合物である請求項6に記載の接着剤
  16. 【請求項16】 組み合わせた部材同士の分離を防止す
    るための接着剤を設けられた固着部材を製造する方法で
    あって、 (A)組み合わせられる1の部材の表面(イ)に対し
    て、未硬化の低分子量エポキシ樹脂と、該低分子量エポ
    キシ樹脂の全体に混合される紫外線硬化性フィルム形成
    材料及び光重合開始剤とを含む第1の液体デポジットを
    塗布する工程と、 (B)組み合わせられる別の部材の表面(ロ)に対し
    て、前記未硬化の低分子量エポキシ樹脂のための硬化剤
    と、該硬化剤の全体に混合される紫外線硬化性フィルム
    を形成するジメタクリル酸エステル及び光重合開始剤と
    を含む第2の液体デポジットを塗布する工程と、 (C)前記表面(イ)に対して所定量の紫外線を露光し
    て、前記光重合開示剤により前記紫外線硬化性フィルム
    形成材料を硬化させることにより、該第1の液体デポジ
    ットと部分的に同一組成をもつ、薄く、連続的で、乾燥
    し、ピンホールのない、柔軟な、非粘着性の外側の第1
    の保護皮膜を該第1の液体デポジットの表面に形成する
    工程と、 (D)前記表面(ロ)に対して所定量の紫外線を露光し
    て、前記光重合開始剤により前記紫外線硬化性フィルム
    を形成するジメタクリル酸エステルを硬化させることに
    より、該第2の液体デポジットと部分的に同一組成をも
    つ、薄く、連続的で、乾燥し、ピンホールのない、柔軟
    な、非粘着性の外側の第2の保護皮膜を該第2の液体デ
    ポジットの表面に形成する工程とを含む固着部材の製造
    方法。
  17. 【請求項17】 前記第1の液体デポジット及び前記第
    2の液体デポジットのうち少なくとも1つが、マイクロ
    カプセル化される請求項16に記載の固着部材の製造方
    法。
  18. 【請求項18】 前記第1の液体デポジットの前記紫外
    線硬化性フィルム形成材料が、トリメチロプロパントリ
    アクリル酸エステル、エトキシレートビスフェノールA
    ジメタクリル酸エステル、及びヘキサンジオールジメタ
    クリル酸エステルからなる群から選択され、 前記第2の液体デポジットの前記紫外線硬化性フィルム
    を形成するジメタクリル酸エステルが、エトキシレート
    ビスフェノールAジメタクリル酸エステル、ヘキサンジ
    オールジメタクリル酸エステル、及びこれらの混合物か
    らなる群から選択される請求項16に記載の固着部材の
    製造方法。
  19. 【請求項19】 前記第1の液体デポジットにおける紫
    外線硬化性フィルム形成材料及び前記第2の液体デポジ
    ットにおける紫外線硬化性のフィルムを形成するジメタ
    クリル酸エステルが、いずれもエトキシレートビスフェ
    ノールAジメタクリル酸エステルである請求項18に記
    載の固着部材の製造方法。
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