JP2747552B2 - 道路橋のrc床版の増厚補強法 - Google Patents

道路橋のrc床版の増厚補強法

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JP2747552B2
JP2747552B2 JP63247520A JP24752088A JP2747552B2 JP 2747552 B2 JP2747552 B2 JP 2747552B2 JP 63247520 A JP63247520 A JP 63247520A JP 24752088 A JP24752088 A JP 24752088A JP 2747552 B2 JP2747552 B2 JP 2747552B2
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road
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偉夫 小西
宗和 荒川
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TOOMEN KONSUTORAKUSHON KK
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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TOOMEN KONSUTORAKUSHON KK
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は道路橋のRC床版の補強材による増厚補強方法
に関するものである。
〔従来の技術及び本発明が解決しようとする課題〕
コンクリート製道路橋のRC床版は路面に通常アスファ
ルト舗装が施された状態で使用されている。
このような構造の道路橋はトラック等の重量のある車
輌の通行により道路橋は相当なたわみやねじれを生じ、
RC床版は時間の経過と共に微小なひび割れが生じ、しだ
いに大きな割れ目に成長する。RC床版に生じたひび割れ
からは雨水等がコンクリート製道路橋の下面部にまで浸
透し、コンクリート補強材である鉄筋を腐蝕し、この腐
蝕部の膨張力によりコンクリート部に破壊が生じ、つい
には道路橋を破壊に到らしめることさえも生じている。
従来より道路橋のRC床版の補強方法としては鋼板接着
法及び増桁工法が開発され利用されてきている。鋼板接
着法は道路橋の下面に鋼板をボルト及び接着剤にて接合
する方法であり車輌の通行を阻害することなく補強する
ことができるという利点があるが、RC床版のひび割れ部
よりの雨水等による浸透を本質的に防止することができ
ず、コンクリート部より浸入した水は鋼板上面にたま
り、上述した如き鉄筋の腐蝕による不都合を再び生ずる
という難点がある。また、増桁工法は既設の床版支持桁
間に縦桁を増設し、荷重による曲げモーメントを減少さ
せる方法であり、交通規制をすることなく施工できる
が、床版構造が単純な構造のものにしか適用できず、や
はり雨水等の浸透による床版の損傷防止という点からは
余り効果は期待できない。
〔課題を解決するための手段〕
そこで本発明者等は施工が容易であり、雨水の浸透に
よる床版の破壊の起こりにくい道路橋RC版の樹脂コンク
リートの補修方法を開発すべく検討した結果本発明を完
成したものであり、その要旨とするところは、道路橋RC
床版の損傷部を、圧縮弾性率1×104〜3×105kg/cm2
20℃で測定した圧縮強度100〜1000kg/cm2、線収縮率0.0
5%以下、20℃で測定した引張り強度30〜100kg/cm2なる
特性を有する、メタアクリル酸アルキルエステルと、メ
タアクリル酸アルキルエステルと共重合可能な不飽和基
を有する弾性重合体と、メタアクリル酸アルキルエステ
ルに溶解ないし膨潤可能な熱可塑性重合体とからなるア
クリル樹脂コンクリートにより増厚補強したことを特徴
とする道路橋のRC床版の増厚補強法、にある。
本発明を実施するに際して用いる増厚補強材は低収縮
性と強靭性を備えた被膜を形成しうるアクリル樹脂溶液
と骨材となる組成物より作られたものであることが好し
い こゝに用いる好適なアクリル樹脂溶液とはメタアクリ
ル酸アルキルエステル20〜80重量部、弾性重合体、とく
にメタアクリル酸エステルと共重合可能な重合性不飽和
基を有するポリブタジエン、アクリルゴム等の弾性重合
体10〜30重量部、メタアクリル酸アルキルエステルに溶
解ないし膨潤しうる熱可塑性重合体10〜40部及びフタル
酸エステル等の可塑剤0〜15重量部よりなるものであ
る。これらアクリル樹脂溶液中に含ませる弾性重合体は
本発明の補強材の上記特性を発現させるのに必要な成分
であり、また、メタアクリル酸アルキルエステルに可溶
又は膨潤しうる熱可塑性樹脂はアクリル樹脂溶液と骨材
とよりなる補修材の施工時の重合硬化速度を高めるのに
大きく寄与する成分である。本発明で用いるアクリル樹
脂を硬化するには適宜量のベンゾイルパーオキサイド等
の重合触媒を加えておけばよい。
アクリル樹脂溶液とフィラーを含む骨材とは通常重量
比で5/95〜30/70なる割合で使用するのがよく、こゝに
使用する骨材とは通常道路橋補修に使用する粒径1〜30
mmの骨材であればいずれのものをも用いることができ
る。
上記補修材より作られた硬化物は圧縮弾性率が1×10
4〜3×105kg/cm2の範囲にあることが必要であり、圧縮
弾性率が1×103kg/cm2未満の場合には十分な補強効果
を備えた床版の増厚補強効果を発現できず、一方圧縮弾
性率が3×105kg/cm2を越えて大きなものは道路橋の車
輌等の通過時における橋のひずみやねじれ構造への追随
性が不足するようになり増厚補強部の破壊が起るように
なるので好しくない。
また、その20℃で測定した圧縮強度は100〜1000kg/cm
2、好しくは300〜800kg/cm2であることが必要である。
圧縮強度及び圧縮弾性率が低すぎると補強効果が得られ
るない。
また、硬化収縮率は0.05%以下であることが必要であ
り、0.05%を越えるものは収縮応力による破壊を生じる
ので好しくない。また引張り強度は30〜100kg/cm2好し
くは40〜80kg/cm2の範囲のものであれば十分に使用しう
る。
本発明の補強法によると、道路橋のRC床版面上に上述
した如き優れた特性を備えた増厚補強部を形成すること
ができ、また、耐水性も備えているためアスファルト層
より侵入する雨水の如き水のRC床版内への浸透を防ぐこ
とができるため、優れた補修特性を備えた道路橋とする
ことができる。
以下実施例により本発明を更に詳細に説明する。
下地として圧縮強度182kg/cm2、弾性係数2.08×105kg
/cm2、引張強度20kg/cm2の厚さ200mm、巾600mm、長さ30
00mmコンクリート版を用い補強材として粒径5〜25mmの
小鳥谷9.50部、粒径1〜5mmの小鳥谷5部、最上珪砂7.7
5部、メチルメタクリレート/重合性ポリブタジエン/
ビーズ状アクリル樹脂/フタル酸エステル=38/20/30/1
0(重量比)なるアクリル樹脂溶液(ベンジルパーオキ
サイド5%含有)2.75部とよりなる補強材を下地コンク
リート上に40mm厚になるように舗装した。この補強材を
硬化したものは圧縮強度463kg/cm2、圧縮弾性率1.3×10
5kg/cm2、引張強度561kg/cm2、線収縮率は0.02%であっ
た。
上記の如き増厚補強をしない床版の最大破壊荷重は曲
げ試験で16tであり、せん断試験で37.5tであったのに対
し、本発明によって増厚補強床版の最大破壊荷重は圧縮
側の曲げ試験が30t、せん断試験で63t以上、引張側の曲
げ試験が22t、せん断試験で48t以上あることを確めた。
〔本発明の効果〕
本発明によると道路橋のRC床版が損傷した場合、その
部位を部分的に除去しアクリル樹脂と骨材とよりなる補
修材を塗布硬化せしめることにより、強度、靭性等に優
れ、かつ、防水性にも優れた増厚補強部を形成すること
ができるため、道路橋に重量のある車輌が通過し、道路
橋にねじれやひずみを生じた場合においても補強部はこ
れらの力に十分に追随できるため、優れた道路橋RC床版
の増厚補強法となっている。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】道路橋RC床版の損傷部を、圧縮弾性率1×
    104〜3×105kg/cm2、20℃で測定した圧縮強度100〜100
    0kg/cm2、線収縮率0.05%以下、20℃で測定した引張り
    強度30〜100kg/cm2なる特性を有する、メタアクリル酸
    アルキルエステルと、メタアクリル酸アルキルエステル
    と共重合可能な不飽和基を有する弾性重合体と、メタア
    クリル酸アルキルエステルに溶解ないし膨潤可能な熱可
    塑性重合体とからなるアクリル樹脂コンクリートにより
    増厚補強したことを特徴とする道路橋のRC床版の増厚補
    強法。
JP63247520A 1988-10-03 1988-10-03 道路橋のrc床版の増厚補強法 Expired - Lifetime JP2747552B2 (ja)

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