JP2746860B2 - コルゲータマシンの生産管理方法 - Google Patents

コルゲータマシンの生産管理方法

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JP2746860B2
JP2746860B2 JP7324770A JP32477095A JP2746860B2 JP 2746860 B2 JP2746860 B2 JP 2746860B2 JP 7324770 A JP7324770 A JP 7324770A JP 32477095 A JP32477095 A JP 32477095A JP 2746860 B2 JP2746860 B2 JP 2746860B2
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康二 衣斐
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  • Machines For Manufacturing Corrugated Board In Mechanical Paper-Making Processes (AREA)
  • Time Recorders, Dirve Recorders, Access Control (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、コルゲータマシ
ンで生産される段ボールシートの生産管理の際にスプラ
イサによる紙継ぎ不良部分が生じても所定枚数の正常な
段ボールシートを生産するように管理するコルゲータマ
シンの生産管理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的なコルゲータマシンの全体概略機
構を図5に示す。なお、説明を簡略化するため製造され
る段ボールシートは両面段ボールとしている。1は中芯
原紙用のミルロールスタンド、1aは同上用のスプライ
サ、2は裏ライナ原紙用のミルロールスタンド、2aは
同上用のスプライサ、3は加熱ヒータ、4は中芯原紙を
波形に形成し、その段頂に糊付けして裏ライナ原紙を貼
合せて片面段ボールを製造するシングルフェーサであ
る。
【0003】シングルフェーサ4で製造された片面段ボ
ール5は移送コンベア6で溜まり機構7に送られ、そこ
で貯留されながら少しずつ下流のダブルフェーサへ送ら
れる。この場合、シングルフェーサ4等を含む上流側と
ダブルフェーサ13以降の下流側とは異なる駆動源によ
ってそれぞれ独立して駆動されており、溜まり機構7で
の片面段ボール5の貯留量は溜まり機構7の入口側と出
口側にそれぞれ設けられている走行量測定センサ6a、
8aの信号によって計数検出されている。上記片面段ボ
ール5は、ブリッジロール8を通り加熱ヒータ9で加熱
された後グルーマシン11で糊付けされ、下面に貼合わ
される原紙を供給するミルロールスタンド10からの表
ライナ原紙と共にダブルフェーサ13のロール12へ送
られて貼合わされる。貼合わされた段ボールシート14
は、ダブルフェーサ13の加熱部で加熱乾燥させた後冷
却部を一定距離走行して冷却される。
【0004】その後ダブルフェーサ13を通過した段ボ
ールシート14は、スリッタ・スコアラ16により必要
なスリットや罫線を入れられた後、ロータリカッタを備
えたカットオフ機構17により各ロット毎に所定長さに
所定数切断されて、スタッカ18で一定高さに積上げら
れ、順次排出される。
【0005】このようなコルゲータマシンにおいて、1
台のミルロールスタンドには2つのロール状原紙が装着
され、スプライサで一方の原紙から他方の原紙へ紙継ぎ
することにより連続して段ボールシートは生産される。
なお、顧客の注文により1ロット当りに必要な段ボール
シートの生産長さは数拾mから数千mまでの範囲におい
てまちまちであり、さらに各ロット毎に段ボールシート
の種類が異なり、コルゲータマシンで1日当り数百種類
の異なるロットの段ボールシートを連続生産している。
従って、このロットの切替え時には生産する段ボールシ
ートの種類に応じて必らず一方の原紙から他方の種類の
異なる原紙へ連続運転している途中で紙継ぎする必要が
ある。
【0006】又、同じロットの生産中においてもミルロ
ールスタンドに装着されている一方のロール状原紙が供
給され尽くす前に、同じ種類の他方のロール状原紙へ紙
継ぎして供給する必要がある。そして、ミルロールスタ
ンドへ装着されるロール状原紙には数拾mから数千mの
範囲での色々な巻き長さのものがある。従って、コルゲ
ータマシンにおいてはスプライサによる紙継ぎは色々な
タイミングで頻繁に行なわれ、その都度紙継ぎ部の不良
が走行方向に70cm程度発生する。
【0007】コルゲータマシンでは、生産される所定長
さの段ボールシートの枚数は、ロット毎に予め設定枚
数、長さなどの計画寸法がコンピュータにセットされ、
カットオフ機構17により切断される枚数をカウンタで
カウントし、ミルロールスタンドで供給される原紙長さ
を計数することにより生産状況が管理される。
【0008】紙継ぎ部の不良部分はカットオフ機構17
で切断した後ダイバータ19で下方へ除去して良品の段
ボールシートへ混入しないようにしている。前述したよ
うにこの不良部分は走行方向の不特定の位置に70cm程
度発生し、所定寸法で切断中のカットオフ機構17が不
良部分のどの位置を切断するかによって不良枚数が異な
る。
【0009】即ち、不良部分の前後の良品部分で切断さ
れて不良部分の総てがカットオフ機構17で所定寸法に
切断された1枚の段ボールシートの中に入っておれば不
良シートの枚数は1枚であり、不良部分で切断されると
その切断位置によって不良シートの枚数は2枚以上とな
る。
【0010】従って、従来の装置においてはブリッジロ
ール8からダブルフェーサ13の入口までの間の適宜位
置に設けた不良検出センサ15によって紙継ぎの不良部
分を検出し、この検出信号に基づいて不良部分をトラッ
キングしカットオフ機構17の制御装置によって不良枚
数が何枚かを正確に検出している。
【0011】そして、ダイバータ19を作動させてこの
不良シートのみを下方に除去している。又、ダイバータ
19を設けない場合には、作業者がその不良段ボールシ
ートを人手によって除去している。なお、ブリッジロー
ル8より上流側には変動する量の片面段ボール5を溜め
る溜まり機構7があるので、この上流側の位置で不良部
分を検出してもこの部分のトラッキングは極めて困難で
ある。
【0012】上記の不良除去によって不足した生産枚数
を補うために、不足した長さ分の原紙の供給量を上流の
ミルロールスタンド側で増やして所定生産枚数を正確に
確保するよう制御している。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、段ボールシ
ートの生産量(枚数)は実際には次のような問題点に起
因して必ずしも予定通りの生産量を得ることができない
という問題がある。
【0014】即ち、コルゲータマシンによる段ボールシ
ートの製造工程は例えば最上流に位置するミルロールス
タンドからカットオフ機構までの紙の走行長さが実に2
00m前後にも及ぶ長大な設備から成り、そのミルロー
ルスタンドから送り込まれた原紙によって生産される段
ボールシートがカットオフ機構によりカットされ1枚目
のものとしてでてくるまでに既に最上流のミルロールス
タンドでは200m以上の原紙が送り込まれている。
【0015】紙継ぎによって上流位置で生じた不良部分
がカットオフ機構から排出される時点で不良部分の除去
長さ分の原紙の供給を増加させるように制御動作を行な
おうとしても、その前に既にミルロールスタンドでは連
続して設定される次のロットに対応する種類のロール状
原紙への切替えが行なわれてしまっていて、その前のロ
ットの原紙供給を増加させる動作が間に合わない場合が
あるからである。
【0016】以上のように従来の生産管理方法では、上
流のミルロールスタンドに装着されているロール状原紙
を供給する必要のあるそのロットでの残長(以下供給残
長という)がスプライサ等を備える上流の原紙供給部か
ら下流のカットオフ機構までの間の紙の滞留長さ(以下
滞留長という)以下となった時点で、ミルロールスタン
ドでの紙継ぎ作業に基づく不良部分が生じた場合、この
不良部分が生じて除去された生産枚数分を補うことがで
きず、生産不足が生じるという問題がある。
【0017】この発明は、このような問題を解決し、予
定生産量を確保できるようにしたコルゲータマシンの生
産管理方法を提供することを課題とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記課題を
解決する手段として、上流に設けられた原紙供給部から
供給される複数枚の原紙を貼合せて段ボールシートを形
成するコルゲータマシンの下流に設けられたカットオフ
機構からのカットオフ信号に基づいて段ボールシートの
生産を管理する方法において、原紙供給部から原紙を供
給する必要のある生産中のロットでの残長が原紙供給部
からカットオフ機構までの滞留長さ以下となった場合に
のみ、その後原紙供給部で紙継ぎ信号が発生すると、ロ
ット替え信号が出力されるまでに紙継ぎ信号に基づいて
前記残長の減少を一時停止するよう演算制御して、紙継
ぎによる不良部分を含む除去長さに相当する長さ分の原
紙を原紙供給部から補充供給するコルゲータマシンの生
産管理方法としたのである。
【0019】上記生産管理方法では、各ロット毎に生産
予定される段ボールシートの全長にわたって特に上流位
置の原紙供給部での供給残長の変化に着目して管理が行
なわれる。
【0020】コルゲータマシンは上流の原紙供給部から
下流のカットオフ機構までの紙の走行長さは数百mにも
及び、原紙供給部から供給される原紙の先頭がカットオ
フ機構を通過して段ボールシートとして排出されるとき
には、原紙供給部では数百メートルの原紙が既に繰り出
されている。
【0021】従って、供給残長が滞留長以下になるまで
は従来と同じ生産管理方法を行えばよいが、供給残長が
滞留長以下になった後には、紙継ぎによる原紙の不足分
を補充処理しようとしても既に原紙供給部は次のロット
の原紙を供給する状態に切替っているため補充が間に合
わず、従来と同じ生産管理方法では原紙の不足分の補充
処理ができないので、この発明による生産管理を行な
う。
【0022】この生産管理方法では、供給残長が滞留長
以下になったことを検出した後紙継ぎ信号の入力があっ
たかをチェックし、この紙継ぎ信号が検出されるとこれ
に起因する不良部分が生じるから、ロット替え信号が出
力されるまでに、この紙継ぎ信号に基づいて、原紙供給
部で同じ原紙の供給を続けながら不良除去した分に相当
する長さを補充する。この場合、供給残長の減少を停止
させる方法として、不良除去した長さ相当分滞留長又は
生産長が増大する計数を一時的に停止させるか、あるい
は1ロットの生産長さに相当する原紙設定長に加算する
ことによって減少停止を実施することができる。
【0023】これにより供給残長の減少が数式上一時的
に停止され、その分増加した原紙供給長さで不良除去分
に相当する良品の段ボールシートを生産して予定通りの
生産量を得るのである。
【0024】
【発明の実施の形態】以下この発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。この発明の実施の形態が適
用されるコルゲータマシンの全体概略構成は従来例と同
じであり、詳細な説明は省略する。
【0025】図1はこの発明のコルゲータマシンの生産
管理方法を実施する(a)制御回路の概略構成図、
(b)各生産行程位置での供給残長と生産長さとの関係
のグラフ、図2は制御回路の概略ブロック図である。
【0026】図1において、1a、2a、10aはスプ
ライサ、6a、8aはメジャリングロールによる走行量
測定センサ、15は不良検出センサ、17aはカットオ
フセンサであり、これらは全て制御部20と接続されて
いる。図2に示すように、制御部20ではカットオフセ
ンサ17aからの信号により生産された段ボールシート
の枚数を生産枚数カウンタ21でカウントし、又片面段
ボールの溜り機構7の入口の走行量測定センサ6aと出
口側の走行量測定センサ8aの差によって溜量を貯留カ
ウンタ22でカウントする。
【0027】上述した各スプライサ1a、2a、10a
の信号と、生産枚数カウンタ21、貯留カウンタ22の
信号に基づいて演算制御部23では従来通り生産数量の
演算を行ない、その演算結果に基づいて各行程位置のス
プライサ1a、2a、10aなどにそれぞれの原紙供給
段階に応じて必要な信号を送り、各ロット分の生産管理
を行なう。
【0028】また、不良検出センサ15の信号が演算制
御部23へ入力されると走行量測定センサ21aからの
信号によって不良部分がトラッキングされてダイバータ
19へ信号が送られ、この信号に基づくダイバータ19
の作動によって従来通りこの不良部分は除去される。
【0029】ただし、後で説明するように、例えばミル
ロールスタンド1から供給される供給残長が所定以下に
なると入口側の走行量測定センサ6aの検出信号の制御
部20への出力を一時的に停止させるためこのセンサ6
aの検出ライン途中に設けたゲート6bに演算制御部2
3から信号を送るラインが設けられている。
【0030】演算制御部23で演算が行なわれた結果は
刻々と表示器24に表示され、又不良検出センサ15か
らの不良検出信号が入力されると、これにより除去され
て不足する段ボールシートの長さを回復するように各ミ
ルロールスタンドでの原紙供給量を増加させる制御が行
なわれる。その詳細については後で説明する。
【0031】以上の構成とした実施形態の生産管理装置
により生産管理が次のように実施される。
【0032】カットオフ機構17での段ボールシートの
所定寸法切断毎に作動するカットオフセンサ17aの信
号をカウントしながら段ボールシートの生産量(生産枚
数)が各ロットの目標数量となったかをチェックし、各
ミルロールスタンドでの原紙供給長さが各ロット毎の目
標長さに達すると順次スプライサへ信号を送ってロット
替えを行ったり、スリッタ・スコアラ16の設定切換え
するための信号を送信するような生産管理が従来からコ
ルゲータマシンで行われている。
【0033】上記のような一般的な生産管理は、この実
施形態においても行なわれているが、この実施形態での
コルゲータマシンの生産管理の特徴は、特に各ロット毎
に生産数量が目標数量に近づくにつれて、その目標数量
を満たすために上流位置のミルロールスタンド2に装着
されているロール状原紙を供給する必要のある残長(供
給残長)が前述の滞留長以下の状態から0となるまでの
間にミルロールスタンド2で紙継ぎ作業が行なわれ、こ
れに起因する段ボールシートの不良部分が生じた際に不
良部分を除去した分に相当する原紙の供給長さがそのロ
ットにつき不足し、段ボールシートの生産量が不足する
ため、不足分に相当する長さの原紙を余分に供給して送
り込むように生産管理する機能を有する点にある。
【0034】なお、以下の説明では図1と図3を参照し
て説明する。又、説明を分り易くするため、巻き長さが
それぞれミルロールスタンド1に2000mのロール状
原紙、ミルロールスタンド2の左側に900mのロール
状原紙2A、右側に800mのロール状原紙2Bをセッ
トされ、ミルロールスタンド2においては左側のロール
状原紙2Aから先に送り出しされ、又ミルロールスタン
ド10には巻き長さが1500mのロール状原紙がセッ
トされているものとする。カットオフ機構17で所定寸
法に切断されて製造される段ボールシートは1m×10
00枚=1000mとし、これを1ロット製造長さとす
る。
【0035】各ミルロールスタンドから原紙がそれぞれ
送り出されて段ボールシートの製造が開始されると、同
時に生産管理装置により生産管理も開始されるが、この
生産管理の開始と共に予め図示省略の入力装置からの入
力信号により生産枚数カウンタ21のセット値がプリセ
ットされる。このプリセット値として生産されるロット
での段ボールシートの切断長さ(m)×生産枚数=原紙
設定長さ(1ロット製造長さ)(m)がプリセットされ
る。
【0036】図3のフローチャートにおいて、生産管理
が開始されると、ステップS1 で上述したプリセットが
行なわれ、ステップS2 で一方のロール状原紙から他方
への紙継ぎ時点での供給残長(以下スプライス供給残長
という)と滞留長との比較判定が行なわれる。但し、こ
の判定はスプライサ2aを備えるミルロールスタンド2
での判定である。
【0037】スプライス供給残長が滞留長以上であれば
ステップS3 で生産枚数カウンタ21の信号に基づいて
演算制御部23で生産長さを演算する。そして、ステッ
プS4 でスプライサ2aに設定されている原紙設定長さ
(1ロット製造長さ)から生産長さと滞留長さが減算さ
れ、ステップS5 でスプライサ2aでの供給残長が0で
あるかが判定される。以上の演算処理を式で表せば次の
ようになる。
【0038】 供給残長=原紙設定長さ−(生産長さ+滞留長) (1) 上式による供給残長が0でなければ、ステップS2 へ戻
り同じ処理が繰り返される。そして供給残長が0になる
と、ステップS6 へ進んでロット変更指令が生産管理装
置から出力される。
【0039】以上の一般的な生産管理が行なわれている
間に各ミルロールスタンドでの原紙の供給が進み、供給
残長が次第に減少する。その進行状況を図1の(b)の
グラフに表わしている。カットオフ機構17を通過して
段ボールシートの最初の1枚(=1m)が生産された瞬
間に、図1の(a)に表わしているように滞留長が20
0mであるとミルロールスタンド2では供給残長=10
00m−(1m+200m)=799mまで減少してい
るのが分かる。又、このときミルロールスタンド10の
位置で供給残長を見ると滞留長が50mであるので中間
位置に示すように949mとなる。
【0040】このように初期の段階であってミルロール
スタンド2での供給残長が滞留長(200m)以上の間
において、一方のロール状原紙から他方へ紙継ぎを行
い、その不良部分がカットオフ機構17で切断された時
点であっても、まだ同じロットのロール状原紙をミルロ
ールスタンド2で供給中であるので、不良部分の除去に
よる不足分の供給長さを従来通り補うことができる。
【0041】ところが、この従来通りの生産管理のみで
は、段ボールシートの生産が進行し、ミルロールスタン
ド2から原紙が送り出されるにつれて生産長さが増大し
てこの位置での供給残長が滞留長である200m以下に
なると次のような問題が発生する。
【0042】即ち、供給残長が滞留長(200m)以下
になった時点で生産中のロットでの紙継ぎが行なわれ、
その不良部分がカットオフ機構17で切断された際に
は、ミルロールスタンド2には次のロット生産用のロー
ル状原紙へ切替えられており、不良による不足分の供給
長さを補うことができず生産不足となる。その時にはす
でにミルロールスタンド2の供給残長が0となった後で
あり、前述のようにステップS6 でロット変更指令が出
力されミルロールスタンド2でロット変更が行なわれた
後である。
【0043】図1に示すように、巻き長さが900mの
ロール状原紙2Aから原紙を送り出していると、次にロ
ール状原紙2Bへ紙継ぎする際のスプライス供給残長は
必らず滞留長200m以下となる。
【0044】そこで、このような供給残長が滞留長(2
00m)以下になった場合、次のような生産管理が行な
われる。即ち、図3のフローチャートのステップS2
らステップSS1 へ進み、そこでスプライス信号の検出
が行なわれる。
【0045】スプライス信号が検出されないときは、直
ちにステップS3 へ戻りそれ以降の手順に戻るが、スプ
ライス信号が検出された場合、その時点にステップSS
2 で不良部分の除去によって不足すると見做せる長さ相
当分走行量測定センサ6aから貯留カウンタ22へのカ
ウント加算停止が行なわれる。この加算停止は図2のブ
ロック図において演算制御部23より走行量測定センサ
6aのゲート6bに対して停止信号を送ることによって
行なわれる。
【0046】なお、不足相当分の長さは少なくとも顧客
の注文枚数は確保できる長さにしておけばよい。
【0047】この際、貯留カウンタ22への走行量測定
センサ8aからの減算信号は入力された状態で走行量測
定センサ6aからの加算信号は停止されるので、数式
上、溜まり機構7での貯留量は減少することとなり、結
果として滞留長の減少となる。
【0048】しかし、その間生産長さは滞留長の減少相
当分増加するので、前記(1)式において供給残長の減
少は生じない。実際にはミルロールスタンド2から原紙
が供給されて片面段ボール5は溜り機構7へ送られてい
るので、不足する長さ相当分の原紙が供給されることと
なる。
【0049】このように走行量測定センサ6aのゲート
6bへ停止信号を入力して供給残長の減少を停止してい
る間に、ミルロールスタンド2からの原紙補充長さが、
不足相当分になるとステップS4 に戻って再びそれ以降
の演算処理を行なう。
【0050】また、ステップSS1 でスプライス信号を
検出した場合もステップS3 で生産長さの演算は続行し
ている。この場合の生産長さは、当然不良除去長さ分は
除いたものとして演算している。
【0051】次にステップS4 で供給残長を演算し、最
初の間における供給残長は減少しないが、やがて減少し
て行く。そして、ステップS5 で供給残長の判定を行な
い、供給残長が0になるとステップS6 でロット変更指
令が出される。
【0052】上記のように行なわれる生産管理の状況を
図4のグラフに示している。(a)は供給残長の変化を
示し、(b)はロット1の原紙にスプライス時の不良の
発生がない場合と不良が発生した場合のロット1での原
紙の供給長さの変化を示している。
【0053】図示のように供給残長は、段ボールシート
の生産時間の経過と共に減少する。供給残長が滞留長よ
り長い間にスプライス信号が入力された場合は、従来の
生産管理方法により原紙の供給が補充される。
【0054】供給残長が滞留長以下になり0となるまで
の間本発明により原紙の供給補充を行なう範囲の任意の
タイミングで紙継ぎが行なわれてスプライス信号が発生
すると図示のように供給残長の減少がスプライスによる
不良除去長に相当する長さ分の原紙の供給を行っている
間停止され、原紙の供給補充がされると供給残長は再び
減少する。(b)図では不良除去長さ分原紙の供給長さ
が延びているのが分かる。
【0055】コルゲータマシンでは段ボールシートが連
続して生産されているので、前記(1)式において供給
残長は次第に減少して行くが、以上の本発明の実施形態
では、貯留カウンタ22への加算信号を不良によって除
去した長さ相当分停止することにより、見かけ上滞留長
をその長さ分減少させて供給残長の変化を止めるよう制
御部20で演算制御して原紙の不足分を供給するように
している。
【0056】なお、不良除去による不足相当分の長さの
原紙を供給するために、次第に減少して行くはずの供給
残長の減少を数式上一時停止させるよう演算制御するよ
うな生産管理方法であればどのような方法でもよい。
【0057】例えば、上記実施形態のように走行量測定
センサ6aのゲート6bを設けず、図2の破線で示すよ
うに生産枚数カウンタ21に対し入力されるカットオフ
センサ17aの入力信号経路の途中にゲート17bを設
けて不良除去枚数分カウントを停止するようにしてもよ
い。この場合は前述した数式(1)において生産長さが
不良除去長さ相当分増加しないので、供給残長は減少し
ないため原紙の不足分の長さを補充することができる。
【0058】さらに、別の方法として、貯留カウンタ2
2や生産枚数カウンタ21の入力信号経路途中には何ら
ゲートを設けず、不足長さ分の原紙を補うために原紙設
定長さに不足長さ分を加算して減少して行くはずの供給
残長の変化を一時停止させるよう制御してもよい。
【0059】
【効果】以上詳細に説明したところから明らかなよう
に、本願発明の生産管理方法では原紙供給部から原紙を
供給する必要のある残長が原紙供給部からカットオフ機
構までの滞留長さ以下になると、その供給残長の減少を
一時停止することにより不良除去分に相当する長さの原
紙をロット替え信号が出力される前に補充するようにし
たから、紙継ぎによる不良部分が生じても比較的簡単な
方法で生産量を必ず予定量確保することができるという
利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施態様の生産管理装置の(a)全体概略図、
(b)供給残長と生産長さの説明図
【図2】生産管理装置の全体概略ブロック図
【図3】生産管理のフローチャート
【図4】(a)供給残長変化の説明図、(b)ロットに
おける原紙供給長さの説明図
【図5】コルゲータマシンの全体概略構成図
【符号の説明】
1 ミルロールスタンド 2 ミルロールスタンド 3 加熱ヒータ 4 シングルフェーサ 5 片面段ボール 6 移送コンベア 7 溜り機構 8 ブリッジロール 9 加熱ヒータ 10 ミルロールスタンド 11 グルーマシン 12 ロール 13 ダブルフェーサ 14 段ボールシート 15 不良検出センサ 16 スリッタ・スコアラ 17 カットオフ機構 18 スタッカ 19 ダイバータ 20 制御部 21 生産枚数カウンタ 22 貯留カウンタ 23 演算制御部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上流に設けられた原紙供給部から供給さ
    れる複数枚の原紙を貼合せて段ボールシートを形成する
    コルゲータマシンの下流に設けられたカットオフ機構か
    らのカットオフ信号に基づいて各ロット毎に段ボールシ
    ートの生産を管理する方法において、原紙供給部から原
    紙を供給する必要のある生産中のロットでの残長(以下
    供給残長という)が原紙供給部からカットオフ機構まで
    の滞留長さ以下となった場合にのみ、その後原紙供給部
    で紙継ぎ信号が発生すると、ロット替え信号が出力され
    るまでに紙継ぎ信号に基づいて供給残長の減少を一時停
    止するよう演算制御して、紙継ぎによる不良部分を含む
    除去長さに相当する長さ分の原紙を原紙供給部から補充
    供給することを特徴とするコルゲータマシンの生産管理
    方法。
JP7324770A 1995-12-13 1995-12-13 コルゲータマシンの生産管理方法 Expired - Lifetime JP2746860B2 (ja)

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