JP2745382B2 - ノイズフィルタ - Google Patents

ノイズフィルタ

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JP2745382B2
JP2745382B2 JP6087828A JP8782894A JP2745382B2 JP 2745382 B2 JP2745382 B2 JP 2745382B2 JP 6087828 A JP6087828 A JP 6087828A JP 8782894 A JP8782894 A JP 8782894A JP 2745382 B2 JP2745382 B2 JP 2745382B2
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case
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noise filter
fixing
substrate
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貞弘 佐藤
弘高 小口
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Okaya Electric Industry Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はノイズフィルタに係
り、特に、合成樹脂製ケース内にコイルやコンデンサ、
抵抗器等の電子部品を配設させて成るノイズフィルタに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電源ラインあるいは通信ラインな
どの外部ラインを経由して電子機器内に侵入する各種の
ノイズによって、電子機器が誤動作することを防止する
ため、種々のノイズフィルタが案出されている。図16
はその一例を示すものであり、このノイズフィルタ90
は、一端が開口した箱型の合成樹脂製ケース91内に、
フィルタ回路を構成する各種電子部品を配設すると共
に、該ケース91の両側面から複数の外部端子92を導
出させ、ケース91内に樹脂93を充填させてケース開
口94を閉塞して成る。
【0003】上記電子部品としては、例えば図17に示
すように、1個のコモンモードチョークコイル34、2
個のXコンデンサ(第1のXコンデンサC、第2のX
コンデンサC)、2個のYコンデンサ(第1のYコン
デンサC、第2のYコンデンサC)、及び1個の抵
抗器Rが該当する。上記コモンモードチョークコイル3
4は、トロイダル形のコア34aに導線をバイファイラ
巻して形成され、第1のコイルL及び第2のコイルL
を有している。
【0004】これらの電子部品は、ケース91の底面9
5に載置され、各電子部品間及び電子部品と外部端子9
2間において所定の配線処理がなされた後、樹脂注入に
より、各電子部品の固定及びケース開口94の閉塞が実
現され、以ってノイズフィルタ90が完成する。このノ
イズフィルタ90は、設置面(被保護電子機器のシャー
シ等)にケース開口94側を密着させ、取付用片部96
の透孔96aをネジ止め等することで設置される。
【0005】上記第1のコイルLは、第1の外部端子
92aと第3の外部端子92c間に接続されると共に、
第2のコイルLは、第2の外部端子92bと第5の外
部端子92e間に接続される。また、抵抗器Rと第1の
XコンデンサCは、それぞれ第1の外部端子92aと
第2の外部端子92b間に接続される。また、第2のX
コンデンサCは、第3の外部端子92cと第5の外部
端子92e間に接続される。さらに、第1のYコンデン
サCは第3の外部端子92cと第4の外部端子92d
間に、第2のYコンデンサCは第4の外部端子92d
と第5の外部端子92e間にそれぞれ接続される。第4
の外部端子92dは、図18に示すように、接地導線9
7及びビス98を介して設置面99に接地されている。
この結果、図6に示した回路と同様の構成を備えたフィ
ルタ回路が形成される。なお、上記抵抗器Rは、第1の
コンデンサCにチャージされた電流を放電させるため
に挿入されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記ノイズフィルタ9
0は、ケース91を合成樹脂によって形成すると共に、
ケース開口94を樹脂93の充填によって閉塞している
ため、その製造コストを低減できる利点を有している。
【0007】しかしながら、その反面で、外部端子92
を接地するには、上記のように接地導線97を第4の外
部端子92dからケース91外に延ばす必要が生じ、接
地作業の煩雑化や体裁の悪化が生じる。また、第4の外
部端子92dに接続された電子部品の終端と接地点まで
の距離が長いため(外部端子92の長さ+接地導線97
の長さ)、その分インダクタンスが増加することとな
る。このため、上記のように、第4の外部端子92dに
Yコンデンサ(第1のYコンデンサC及び第2のYコ
ンデンサC)を接続した場合には、高周波域での減衰
量が小さくなり、ノイズフィルタとしての周波数特性が
低下するという問題が生じる。また、ケース底面95に
電子部品を載置し、電子部品相互間及び電子部品と外部
端子92間の配線作業を行う際に、ケース91の側壁が
邪魔になり、作業効率が上がらないという問題があっ
た。さらに、コモンモードチョークコイルコイル34や
抵抗器Rといった発熱性電子部品から発生した熱が外部
に放散され難く、内部に篭った熱によって他の電子部品
を劣化させたり、甚だしい場合には発煙・発火の危険が
生じるという問題があった。
【0008】この発明は、上記従来の問題を解決せんと
するものであり、低コストの合成樹脂製ケースを主体と
して用いながら、接地導線をケース外に延ばすことな
く、外部端子を接地でき、しかもケース内に収納される
電子部品相互間の配線作業を容易に行うことが可能で、
なおかつケース内に配置した電子部品が発する熱を有効
にケース外に放散させることが可能なノイズフィルタを
実現することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明に係るノイズフィルタは、少なくとも一端
が開口した合成樹脂製の箱型ケースと、該ケースの開口
を閉塞する蓋部材と、該蓋部材の内面側に配置された複
数の電子部品と、基端部が上記ケース内に配された複数
の外部端子とを備えたノイズフィルタであって、上記蓋
部材は、上記ケース開口を閉塞した際に裏面が外側に露
出して設置面に接触される導電性の金属材料よりなる放
熱板と、裏面が上記放熱板の表面に密着される絶縁材よ
りなる基板とを備え、各電子部品及び外部端子の基端部
は上記基板の表面に配置されて結線され、上記外部端子
の少なくとも一つの基端部は、上記基板を貫通して基板
裏面に配置された導電片と接続され、上記放熱板、導電
片及び基板にそれぞれ形成された透孔と、ケース内に形
成されたネジ受部の開口との位置合わせをした上で、上
記放熱板側からネジを挿通してネジ締めすることによ
り、上記蓋部材によるケース開口の閉塞に際し、基板裏
面の導電片と放熱板表面との電気的接続がなされるよう
構成した。
【0010】上記ケース内に、上記電子部品を該ケース
内の所定位置に固定する固定材を充填するよう構成する
のが望ましい。あるいは、上記ケース内に電子部品収納
部を形成すると共に、上記電子部品を該電子部品収納部
内に固定する固定手段を設けるよう構成してもよい。こ
の固定手段としては、例えば、電子部品収納部側及び電
子部品側に設けられた係合部や、上記電子部品収納部と
電子部品との間に充填される固定材が該当する。上記固
定材は、高熱伝導性物質によって構成することが望まし
い。
【0011】
【作用】上記のように、ケースの開口を閉塞する蓋部材
を、外側に露出する導電性の放熱板と、該放熱板と密着
される絶縁性の基板とを備えたもので構成すると共に、
複数の外部端子の少なくとも一つの基端部を基板裏面の
導電片を介して放熱板と電気的に接続しているため、上
記放熱板が設置面(被保護電子機器のシャーシ等)に接
するようノイズフィルタを配置するだけで当該外部端子
を接地できることとなり、合成樹脂製のケースを用いな
がらも、外部端子からケース外に接地導線を延ばす必要
がない。このため、外部端子の接地作業が簡素化される
と共に、良好な体裁を実現できる。また、当該外部端子
に接続された電子部品は、最短距離で筐体接地されるこ
ととなる。
【0012】しかも、電子部品及び外部端子の基端部間
の結線が蓋部材の基板表面で実現される(すなわち、ケ
ース開口を閉塞する前に、予め蓋部材上で上記結線を済
ませておくことができる)ため、従来のようにケースの
側壁等が邪魔をして配線作業の効率が低下することがな
い。
【0013】また、上記基板の表面に配置されたコイル
や抵抗器等の発熱性電子部品から発生した熱を、放熱板
を介して有効に外部に放散でき、他の電子部品の劣化や
発煙・発火を防止することができる。
【0014】上記ケース内に固定材を充填したり、ある
いは上記ケース内に電子部品収納部を形成すると共に、
電子部品を該電子部品収納部内に固定する係合部材や固
定材等の固定手段を講ずることにより、電子部品をケー
ス内の所定位置に安定的に配置することができ、外部か
らの振動によって位置がずれることを防止できる。これ
は、コイル等の重量が比較的大きい電子部品に対して特
に有効である。また、高熱伝導性物質によって上記固定
材を構成すれば、電子部品から発生した熱を、有効に伝
導・拡散させることができる。
【0015】
【実施例】以下に本発明を、図示の実施例に基づいて説
明する。図1は、本発明に係るノイズフィルタの外観を
示すものであり、このノイズフィルタ10は、フィルタ
回路を構成する各種電子部品を収納する箱型ケース12
と、該ケース12の開口を閉塞する蓋部材14とに大別
される。
【0016】上記蓋部材14は、図2に示すように、放
熱板16と、該放熱板16の表面に載置された端子部1
8とから成る。放熱板16は、アルミニウムや鉄、真
鍮、銅等の熱伝導性の高い導電性の金属材料によって形
成されており、図3に示すように、長方形状の平板部2
0と、該平板部20の両長辺から突出した一対の取付用
端子22とを有している。上記平板部20には、ネシ挿
通用透孔24が4個形成されている。また、上記取付用
端子20には、それぞれ1個のネジ挿通用透孔26が形
成されている。
【0017】上記端子部18は、図2及び図4に示すよ
うに、電子部品が配置される長方形状の基板28と、該
基板28の両短辺からから立ち上げられた第1の側板3
0及び第2の側板32とを有して成る。この基板28と
両側板30,32は、合成樹脂等の絶縁材によって一体
成形されている。基板28の中央部にはコモンモードチ
ョークコイル34が配置されると共に、第1の側板30
近傍には抵抗器R及び第1のXコンデンサCが、ま
た、第2の側板32近傍には第2のXコンデンサC
第1のYコンデンサC及び第2のYコンデンサC
それぞれ配置されている。また、第1の側板30には2
個のファストン端子(第1のファストン端子36、第2
のファストン端子38)が、第2の側板32には3個の
ファストン端子(第3のファストン端子40、第4のフ
ァストン端子42、第5のファストン端子44)がそれ
ぞれ配置固定されている。さらに、基板28には、上記
放熱板16に形成された透孔24と対応する、4個のネ
ジ挿通用透孔46が形成されている。
【0018】上記コモンモードチョークコイル34は、
フェライト等より成るトロイダルコア34aに導線をバ
イファイラ巻きして成り、第1のコイルLは第1のフ
ァストン端子36及び第3のファストン端子40間に接
続されると共に、第2のコイルLは第2のファストン
端子38及び第5のファストン端子44間に接続され
る。また、抵抗器Rと第1のXコンデンサCは、それ
ぞれ第1のファストン端子36及び第2のファストン端
子38間に接続されると共に、第2のXコンデンサC
は、第3のファストン端子40と第5のファストン端子
44間に接続される。さらに、第1のYコンデンサC
は第3のファストン端子40と第4のファストン端子4
2間に、第2のYコンデンサCは第4のファストン端
子42と第5のファストン端子44間にそれぞれ接続さ
れる。
【0019】第4のファストン端子42は、その基端部
が基板28を貫通し、図5に示すように、基板28裏面
において導電片48と接続している。この導電片48
は、基板28のネジ挿通用透孔46に達しており、該ネ
ジ挿通用透孔46に対応する透孔48aを有している。
しかして、上記放熱板16の表面に、端子部18の基板
28裏面を密着させることで、第4のファストン端子4
2は導電性を備えた放熱板16に電気的に接続されるこ
ととなる。なお、この導電片48は、第4のファストン
端子42と一体形成してもよい。
【0020】以上の結果、図6のフィルタ回路を備えた
蓋部材14か形成される。なお、上記した各電子部品間
の配線及び各電子部品と各ファストン端子間の配線作業
は、略平板状の基板28上で行われるため、作業スペー
スを十分確保でき、良好な作業効率を実現できる。
【0021】上記ケース12は、合成樹脂に酸化金属を
混練した高熱伝導性物質によって形成され、図7に示す
ように、底板49の中央付近に円筒状のコイル収納部5
0が、また底板49の四隅にはネジ受部52が形成され
ている。該ネジ受部52の開口内部には、ネジ山が形成
されている。上記底板49の4辺からは、それぞれ側壁
部が立ち上がっており、第1の側壁部54及びこれと対
向する第2の側壁部56には、上記端子部18の第1の
側板30及び第2の側板32の形状に対応した切欠部5
4a,56aがそれぞれ形成されている。また、第3の
側壁部58及びこれと対向する第4の側壁部60には、
上記放熱板16の取付用端子22に対応した切欠部58
a,60aがそれぞれ形成されている。なお、第3の側
壁部58及び第4の側壁部60は、第1の側壁部54及
び第2の側壁部56より若干高く形成されており、第3
の側壁部58及び第4の側壁部60と、第1の側壁部5
4及び第2の側壁部56との接続部分には、それぞれ上
記放熱板16の厚さの略半分の高さの段差62が形成さ
れている。
【0022】上記コイル収納部50には、アルミニウム
や鉄、真鍮、銅等の熱伝導性に優れた金属材料より成る
放熱円板64が配置される。また、この放熱円板64の
上には、PETフィルム等より成る絶縁板66が重ねら
れる。さらに、図示は省略したが、コイル収納部50内
には、エポキシあるいはウレタン等の合成樹脂に、フィ
ラーとして酸化アルミニウム等の金属酸化物を混練した
高熱伝導性物質より成る固定材が充填される。
【0023】上記ケース12と蓋部材14との係合は、
以下の要領で行う。まず、蓋部材14側の基板28上に
配置されたコモンモードチョークコイル34をケース1
2のコイル収納部50内に嵌挿させると共に、端子部1
8の第1の側板30及び第2の側板32を、ケース12
の第1の側壁部54及び第2の側壁部56に形成された
切欠部54a,56aに嵌め込む。この際、放熱板16
の取付用端子22は、ケース12の第3の側壁部58及
び第4の側壁部60に形成された切欠部58a,60a
に係合される。つぎに、放熱板16及び端子部18のネ
ジ挿通用透孔24,46と、ケース12のネジ受部52
開口との位置合わせをし、放熱板16側からネジを挿通
してネジ締めする。この結果、蓋部材14によるケース
開口68の閉塞が実現される。
【0024】このノイズフィルタ10は、ケース12の
外側に露出した放熱板16の裏面を、電子機器のシャー
シ等の設置面に接触させ、その取付用端子22の透孔2
6をネジ止めして固定される。そして、第1のファスト
ン端子36及び第2のファストン端子38は外部電源ラ
イン等に接続されると共に、第3のファストン端子40
及び第5のファストン端子44は電子機器の電源トラン
ス等に接続される。また、第4のファストン端子42
は、基板28裏面に配された導電片48及び放熱板16
を介して設置面に接地される。なお、蓋部材14をケー
ス12に係合する際の上記ネジ締めにより、導電片48
と放熱板16との接触がより確実に実現される。この結
果、第4のファストン端子42に接続された第1のYコ
ンデンサC及び第2のYコンデンサCは、ケース1
2内において最短距離で筐体接地されることとなり、ノ
イズフィルタとしての周波数特性が良好なものとなる。
【0025】上記のように、ケース12の第3の側壁部
58及び第4の側壁部60が、第1の側壁部54及び第
2の側壁部56よりも若干高く形成されているため、ケ
ース12と蓋部材14とを係合させた場合には、図8に
示すように、ケース12の第3の側壁部58及び第4の
側壁部60によって、放熱板16の側面の大部分を隠蔽
することができる。しかも、この高さの差が、放熱板1
6の厚さの略半分に止まっているため、ノイズフィルタ
10を設置面69に載置する際には、ケース12の第3
の側壁部58及び第4の側壁部60と設置面69との間
には僅かな間隙70が形成される。この結果、放熱板1
6の裏面を確実に設置面69に接触させることが可能と
なる。
【0026】図9に示すように、コモンモードチョーク
コイル34の上面は絶縁板66を介して放熱円板64に
接すると共に、その下面は端子部18の基板28を介し
て放熱板16と接しており、放熱円板64と放熱板16
との間には高熱伝導性物質より成る固定材72が隙間な
く充填されている。また、該固定材72は、コモンモー
ドチョークコイル34の外周面をも覆っている。このた
め、コモンモードチョークコイル34で発生した熱は、
固定材72を介して伝導・拡散し、放熱板16から速や
かに設置面69(シャーシ等)に放散され、あるいは放
熱円板64からケース12外に放散される。一般に、導
線の巻回数を増加させてコイルのインダクタンスを増大
させると、コイルの発熱量も増大して他の電子部品を劣
化させたり、発煙・発火の危険性が生じるという問題が
あるが、このノイズフィルタ10においては、コイルで
発生した熱が効果的に外部に放散されるため、ある程度
巻回数の多いコモンモードチョークコイル34を内蔵す
ることが可能となる。
【0027】上記においては、コイル収納部50へのコ
モンモードチョークコイル34の固定を、両者間に高熱
伝導性物質より成る固定材72を充填することで実現し
たが、適当な係合手段を介して両者を固定するよう構成
してもよい。例えば、図10に示すように、ケース12
のコイル収納部50側に一対の係合溝部74を形成する
と共に、図11に示すように、一対の係合凸部76を外
周面に形成した環状絶縁ケース78内にトロイダルコア
を収納し、該環状絶縁ケース78の表面に導線を巻回し
てコモンモードチヨークコイル34を形成した後、上記
係合凸部76を上記コイル収納部50の係合溝部74内
に圧入することで、コモンモードチョークコイル34を
コイル収納部50内に固定する。上記環状絶縁ケース7
8は、ナイロン、ポリカーボネイト、ポリプロピレン、
ポリスチレン等の合成樹脂等より成る上側部78aと下
側部78bとを嵌合させて成り、トロイダルコアを上下
から挟み込む形でこれを内部に収納する。また、環状絶
縁ケースの中心貫通孔78cには、合成樹脂製の絶縁仕
切板80が配設されており、第1のコイルLと第2の
コイルL間の絶縁性を確保している。
【0028】図12〜図15は、本発明に係るノイズフ
ィルタの他の実施例を示すものである。このノイズフィ
ルタ10は、図12に示すように、蓋部材14を構成す
る放熱板16の形状に特徴を有している。すなわち、該
放熱板16は、長方形状の主放熱板部82と、該主放熱
板部82と所定の隙間を隔てて平行する補助放熱板部8
3とから成る。この主放熱板部82と補助放熱板部83
とは、主放熱板部82の一辺から垂直に立ち上げた熱伝
導用壁部84を介して連結されている。また、主放熱板
部82の両短辺からは、一対の取付用端子22が突設さ
れている。この主放熱板部82には、ネジ挿通用透孔2
4が4個形成されている。また、上記取付用端子22に
は、それぞれ1個のネジ挿通用透孔26が形成されてい
る。この放熱板16は、アルミニウムや鉄、真鍮、銅等
の熱伝導性に優れた導電性金属材料により構成され、板
金加工によって主放熱板部82、補助放熱板部83、熱
伝導用壁部84及び取付用端子22が一体的に形成され
ている。
【0029】図13に示すように、この放熱板16と端
子部18とを係合して蓋部材14を構成するに際して
は、予め電子部品間及び電子部品とファストン端子間の
配線を済ませた端子部18の基板28を、放熱板16の
主放熱板部82と補助放熱板部83との隙間に挿入し、
コモンモードチョークコイル34の上面が補助放熱板部
83に覆われると共に、基板28の裏面が主放熱板部8
2に接するように配置する。なお、図13には表わされ
ていないが、コモンモードチョークコイル34の上面と
補助放熱板部83との間には、上記と同様の絶縁板66
が介装されている。
【0030】本実施例には、図14に示すケース12が
用いられる。このケース12は、先に図7に示したケー
ス12と比べ、底板49にコイル収納部50が形成され
ていない点、及び第3の側壁部58及び第4の側壁部6
0に切欠部58a,60aが形成されていない点に特徴
を有している。また、図示は省略したが、このケース1
2内には、予め高熱伝導性物質より成る固定材が充填さ
れている。このケース16の開口68を、図13のよう
に端子部18と放熱板16を係合して形成した蓋部材1
4によって閉塞し、上記と同様の要領でネジ止めしてノ
イズフィルタ10は完成する。
【0031】図15に示すように、コモンモードチョー
クコイル34は、その上面が絶縁板66を介して放熱板
16の補助放熱板部83に接すると共に、下面が端子部
18の基板28を介して主放熱板部82と接している。
また、主放熱板部82と補助放熱板部83との間のみな
らず、コモンモードチョークコイル34の外周面にも高
熱伝導性物質より成る固定材72が隙間なく充填されて
いる。このため、コモンモードチョークコイル34で発
生した熱は、固定材72を介して伝導・拡散し、主放熱
板部82から速やかに設置面69に放散され、あるいは
補助放熱板部83からケース12外に放散される。
【0032】
【発明の効果】本発明に係るノイズフィルタにあって
は、ケースの外側に露出する導電性の放熱板とケース内
に配置された外部端子の基端部とを、基板裏面の導電片
を介して電気的に接続するよう構成しているため、上記
放熱板が設置面に接するようノイズフィルタを配置する
だけで当該外部端子を接地でき、合成樹脂製のケースを
用いながらも、外部端子からケース外に接地導線を延ば
す必要がない。このため、外部端子の接地作業が簡素化
されると共に、良好な体裁を実現できる。また、当該外
部端子に接続された電子部品を、最短距離で筐体接地す
ることができる。
【0033】また、電子部品及び外部端子の基端部間の
結線が蓋部材の基板表面で実現されるものであり、ケー
ス開口を閉塞する前に上記結線を済ませておくことがで
きるため、結線のための十分な作業スペースを確保で
き、従来のようにケースの側壁等が邪魔をして配線作業
の効率が低下することがない。
【0034】さらに、上記基板の表面に配置されたコイ
ルや抵抗器等の発熱性電子部品から発生した熱を、放熱
板を介して有効に外部に放散でき、他の電子部品の劣化
や発煙・発火を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るノイズフィルタの一実施例を示す
斜視図である。
【図2】上記実施例に係る蓋部材を示す斜視図である。
【図3】上記実施例に係る放熱板を示す斜視図である。
【図4】上記実施例に係る蓋部材を示す平面図である。
【図5】上記実施例に係る端子部の基板裏面を示す平面
図である。
【図6】上記実施例に係るノイズフィルタの回路図であ
る。
【図7】上記実施例に係るケースを示す斜視図である。
【図8】上記実施例を示す正面図である。
【図9】上記実施例を示す概略部分断面図である。
【図10】他の実施例に係るケースを示す斜視図であ
る。
【図11】上記実施例に係るコモンモードチョークコイ
ルを示す斜視図である。
【図12】他の実施例に係る放熱板を示す斜視図であ
る。
【図13】上記実施例に係る蓋部材を示す斜視図であ
る。
【図14】上記実施例に係るケースを示す斜視図であ
る。
【図15】上記実施例を示す概略部分断面図である。
【図16】従来のノイズフィルタを示す斜視図である。
【図17】従来のノイズフィルタの内部構成を示す平面
図である。
【図18】従来のノイズフィルタを示す概略部分断面図
である。
【符号の説明】
10 ノイズフィルタ 12 ケース 14 蓋部材 16 放熱板(導電部) 28 基板(絶縁体) 34 コモンモードチョークコイル 36 第1のファストン端子 38 第2のファストン端子 40 第3のファストン端子 42 第4のファストン端子 44 第5のファストン端子 48 導電片 50 コイル収納部 68 ケース開口 72 固定材 74 係合溝部 76 係合凸部

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一端が開口した合成樹脂製の
    箱型ケースと、該ケースの開口を閉塞する蓋部材と、該
    蓋部材の内面側に配置された複数の電子部品と、基端部
    が上記ケース内に配された複数の外部端子とを備えたノ
    イズフィルタであって、上記蓋部材は、上記ケース開口
    を閉塞した際に裏面が外側に露出して設置面に接触され
    る導電性の金属材料よりなる放熱板と、裏面が上記放熱
    板の表面に密着される絶縁材よりなる基板とを備え、各
    電子部品及び外部端子の基端部は上記基板の表面に配置
    されて結線され、上記外部端子の少なくとも一つの基端
    部は、上記基板を貫通して基板裏面に配置された導電片
    と接続され、上記放熱板、導電片及び基板にそれぞれ形
    成された透孔と、ケース内に形成されたネジ受部の開口
    との位置合わせをした上で、上記放熱板側からネジを挿
    通してネジ締めすることにより、上記蓋部材によるケー
    ス開口の閉塞に際し、基板裏面の導電片と放熱板表面と
    の電気的接続がなされることを特徴とするノイズフィル
    タ。
  2. 【請求項2】 上記ケース内に、上記電子部品を該ケー
    ス内の所定位置に固定する固定材を充填したことを特徴
    とする請求項1に記載のノイズフィルタ。
  3. 【請求項3】 上記ケース内に電子部品収納部を形成す
    ると共に、上記電子部品を該電子部品収納部内に固定す
    る固定手段を設けたことを特徴とする請求項1または2
    に記載のノイズフィルタ。
  4. 【請求項4】 上記固定手段が、電子部品収納部側及び
    電子部品側に設けられた係合部であることを特徴とする
    請求項3に記載のノイズフィルタ。
  5. 【請求項5】 上記固定手段が、上記電子部品収納部と
    電子部品との間に充填される固定材であることを特徴と
    する請求項3に記載のノイズフィルタ。
  6. 【請求項6】 上記固定材が、高熱伝導性物質より成る
    ことを特徴とする請求項2または5に記載のノイズフィ
    ルタ。
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