JP2744908B2 - 非磁性酸化物基板材料及び磁気ヘッド - Google Patents
非磁性酸化物基板材料及び磁気ヘッドInfo
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- C04B35/46—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on oxide ceramics based on titanium oxides or titanates
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- Soft Magnetic Materials (AREA)
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は軟磁性薄膜を被着してなる磁気ヘッドに用い
られる非磁性の酸化物基板材料と、それを用いた磁気ヘ
ッドに関するものである。
られる非磁性の酸化物基板材料と、それを用いた磁気ヘ
ッドに関するものである。
[従来の技術] VTR、ディジタルオーディオ(DAT)等に組み込まれる
磁気ヘッドとして、基板材料の表面にセンダスト、アモ
ルファス磁性合金等の磁性薄膜を形成した薄膜磁気ヘッ
ドが広く用いられている。
磁気ヘッドとして、基板材料の表面にセンダスト、アモ
ルファス磁性合金等の磁性薄膜を形成した薄膜磁気ヘッ
ドが広く用いられている。
かかる薄膜磁気ヘッドにおいては、基板材料の熱膨張
係数が磁性薄膜の熱膨張係数と近似していることが必要
とされる。すなわち、両者の熱膨張係数の差が大きい
と、温度変化によって両材料の接合界面に応力が生じ、
亀裂が発生させたり、磁気特性を低下させたりするおそ
れがある。さらに基板材料として具現すべき性質に磁気
テープとの走行において平滑性が維持され、かつ適度な
摩耗性を有すること等、磁気テープとの摺動性、摩耗性
が良好なことが挙げられる。
係数が磁性薄膜の熱膨張係数と近似していることが必要
とされる。すなわち、両者の熱膨張係数の差が大きい
と、温度変化によって両材料の接合界面に応力が生じ、
亀裂が発生させたり、磁気特性を低下させたりするおそ
れがある。さらに基板材料として具現すべき性質に磁気
テープとの走行において平滑性が維持され、かつ適度な
摩耗性を有すること等、磁気テープとの摺動性、摩耗性
が良好なことが挙げられる。
磁性薄膜としては磁気特性が優れているコバルト(C
o)系アモルファス薄膜及びセンダスト薄膜の利用が進
められている。Co系アモルファス合金の熱膨張係数は10
0〜120×10−7/℃でありセンダストの熱膨張係数は120
×10−7/℃以上であり、基板材料としても同様の熱膨張
係数を有する材料が必要となる。
o)系アモルファス薄膜及びセンダスト薄膜の利用が進
められている。Co系アモルファス合金の熱膨張係数は10
0〜120×10−7/℃でありセンダストの熱膨張係数は120
×10−7/℃以上であり、基板材料としても同様の熱膨張
係数を有する材料が必要となる。
かかる特性を有した基板材料として、NiO−TiO2系酸
化物材料(特開昭62−95810号、同60−204668号、同60
−204669号、同60−246258号、同60−246259号、同60−
264362号、同60−264363号、同62−143857号)及びNiO
−CoO−TiO2系酸化物材料(特開平2−154307号)等が
公知である。
化物材料(特開昭62−95810号、同60−204668号、同60
−204669号、同60−246258号、同60−246259号、同60−
264362号、同60−264363号、同62−143857号)及びNiO
−CoO−TiO2系酸化物材料(特開平2−154307号)等が
公知である。
特開昭62−95810号にはNiO50〜90wt%、残部TiO2より
なる基板材料と、NiO、TiO2にさらにZrO2を少量添加し
た基板材料が開示されている。これ以外の公報には、Ni
O−TiO2系において、更にCaO、MgO、Al2O3、ZrO2、Cr2O
3、Li2O、CaMnO3等の添加した組成系の基板材料が開示
されている。
なる基板材料と、NiO、TiO2にさらにZrO2を少量添加し
た基板材料が開示されている。これ以外の公報には、Ni
O−TiO2系において、更にCaO、MgO、Al2O3、ZrO2、Cr2O
3、Li2O、CaMnO3等の添加した組成系の基板材料が開示
されている。
また、特開平2−154307号にはCoO25〜85mol%、NiO0
〜50mol%、TiO25〜20mol%よりなる基板材料が開示さ
れている。
〜50mol%、TiO25〜20mol%よりなる基板材料が開示さ
れている。
これら公知の基板材料は、熱膨張係数は磁性薄膜合金
と近似したものが得られるが、磁気テープとの走行時に
おける平滑性の保持や摩耗性について問題があること、
及び面荒れ磁性薄膜との偏摩耗が生じ易い欠点のあるこ
とが最近指摘されている。
と近似したものが得られるが、磁気テープとの走行時に
おける平滑性の保持や摩耗性について問題があること、
及び面荒れ磁性薄膜との偏摩耗が生じ易い欠点のあるこ
とが最近指摘されている。
非磁性体を基板材料とし、磁気ヘッドとしてのギャッ
プ相当部に磁性薄膜を配した例としては、特開昭60−23
1903号記載のものが挙げられる。この磁気ヘッドは、磁
気記録媒体対向面における断面形状が突出しているほぼ
V字状の突起部の少なくとも両側面と作動ギャップ形成
面上に前記金属磁性体が被着され、該突起部の先端部に
おいて差動ギャップを介して該金属磁性体が相対峙した
構造となっている。
プ相当部に磁性薄膜を配した例としては、特開昭60−23
1903号記載のものが挙げられる。この磁気ヘッドは、磁
気記録媒体対向面における断面形状が突出しているほぼ
V字状の突起部の少なくとも両側面と作動ギャップ形成
面上に前記金属磁性体が被着され、該突起部の先端部に
おいて差動ギャップを介して該金属磁性体が相対峙した
構造となっている。
[発明が解決しようとする課題] またCo系アモルファス薄膜の熱膨張係数に合致した非
磁性基板材料としては、先に発明者等が提案した実質的
にNiTiO3相とNiO相より成り、NiO60〜777wt%、TiO240
〜23wt%より成る組成のものがある(特願平2−81503
号)。しかし、この組成のものにおいても磁気テープと
の摺動において面荒れが大きく、また、摩耗性について
も改良すべき点のあることがわかった。
磁性基板材料としては、先に発明者等が提案した実質的
にNiTiO3相とNiO相より成り、NiO60〜777wt%、TiO240
〜23wt%より成る組成のものがある(特願平2−81503
号)。しかし、この組成のものにおいても磁気テープと
の摺動において面荒れが大きく、また、摩耗性について
も改良すべき点のあることがわかった。
本発明は、磁気ヘッドの基板材料において、磁気テー
プとの摺動時の面荒れ解決及びテープ走行時の磁性薄膜
と基板間の摩耗の合致を図り、磁気テープとの摺動性、
摩耗性が適合した磁気ヘッドを提供することを目的とす
る。
プとの摺動時の面荒れ解決及びテープ走行時の磁性薄膜
と基板間の摩耗の合致を図り、磁気テープとの摺動性、
摩耗性が適合した磁気ヘッドを提供することを目的とす
る。
[課題を解決するための手段] 本発明は、NiO15〜60mol%、CoO10〜70mol%、TiO210
〜40mol%、CaO0.5〜25mol%からなることを特徴とする
ものである。また、本発明は上記組成のもの100重量部
に対し、さらにMgOまたはZrO2を0.5〜3wt%添加したこ
とを特徴とするものである。
〜40mol%、CaO0.5〜25mol%からなることを特徴とする
ものである。また、本発明は上記組成のもの100重量部
に対し、さらにMgOまたはZrO2を0.5〜3wt%添加したこ
とを特徴とするものである。
従来のNiO−TiO2系基板材料は磁気テープと摺動させ
ると時間経過と共に面荒れが激しくなり、磁気ヘッドに
供するには不適であることは先に述べたが本発明者らが
種々研究した結果、CaOを加えることにより結晶粒が微
細化され、磁気テープとの摺動による面荒れが大幅に低
減され、実用に供し得ることを見出した。
ると時間経過と共に面荒れが激しくなり、磁気ヘッドに
供するには不適であることは先に述べたが本発明者らが
種々研究した結果、CaOを加えることにより結晶粒が微
細化され、磁気テープとの摺動による面荒れが大幅に低
減され、実用に供し得ることを見出した。
すなわち、NiO−TiO2系において、NiOをCaOで0〜30m
olまで置換したところ、CaO0.5mol%未満では磁気テー
プとの摺動における面荒れが大きく、かつ結晶粒の大き
さもNiO−TiO2系と同等であり効果がないが、CaOを0.5m
ol%以上置換すると結晶粒の微細化が図られ、面荒れの
大きさも著しく低減されることがわかった。
olまで置換したところ、CaO0.5mol%未満では磁気テー
プとの摺動における面荒れが大きく、かつ結晶粒の大き
さもNiO−TiO2系と同等であり効果がないが、CaOを0.5m
ol%以上置換すると結晶粒の微細化が図られ、面荒れの
大きさも著しく低減されることがわかった。
CaOの上限を30mol%としたのは、CaOは吸湿性があ
り、そのためできるだけ使用料を少なくする方が望まし
いためである。なお、磁気テープ走行時の摩耗性を考慮
すると、CaOの範囲は0.5〜25mol%の範囲が好ましい。
り、そのためできるだけ使用料を少なくする方が望まし
いためである。なお、磁気テープ走行時の摩耗性を考慮
すると、CaOの範囲は0.5〜25mol%の範囲が好ましい。
磁気テープとの走行において、上述した摺動性(平滑
性)と共に重要なことは適度に摩耗することである。具
体的には磁気薄膜と基板材料がほぼ同等に摩耗すること
が要求される。これが満足されないと、薄膜と基板との
摩耗量が異なり(偏摩耗)、磁気ヘッドの寿命に影響
し、信頼性に欠けることになる。このため、現用の磁性
体フェライト基板とほぼ同等レベルの摩耗量のものが望
まれる。
性)と共に重要なことは適度に摩耗することである。具
体的には磁気薄膜と基板材料がほぼ同等に摩耗すること
が要求される。これが満足されないと、薄膜と基板との
摩耗量が異なり(偏摩耗)、磁気ヘッドの寿命に影響
し、信頼性に欠けることになる。このため、現用の磁性
体フェライト基板とほぼ同等レベルの摩耗量のものが望
まれる。
また、材料の摩耗性を予測する物性値としてはビッカ
ース硬さが挙げられる。NiO−TiO2系基板材料のビッカ
ース硬さは約900kgf/mm2であり、硬いために磁気テープ
との走行においてほとんど摩耗しない。そのため磁性薄
膜との偏摩耗を生ずる。ビッカース硬さを低減させるた
めには、焼結温度を高くすれば良いが、これを行うと結
晶粒が大きくなり面荒れの原因となる。このため、本発
明者らは第3成分の探索を行い、NiO−TiO2系にCoOを加
えるとビッカース硬さを制御できることを見出し本発明
を成し得たものである。
ース硬さが挙げられる。NiO−TiO2系基板材料のビッカ
ース硬さは約900kgf/mm2であり、硬いために磁気テープ
との走行においてほとんど摩耗しない。そのため磁性薄
膜との偏摩耗を生ずる。ビッカース硬さを低減させるた
めには、焼結温度を高くすれば良いが、これを行うと結
晶粒が大きくなり面荒れの原因となる。このため、本発
明者らは第3成分の探索を行い、NiO−TiO2系にCoOを加
えるとビッカース硬さを制御できることを見出し本発明
を成し得たものである。
現用の磁性体フェライト基板のビッカース硬さは600
〜700kgf/mm2であるが、本発明によるNiO−TiO2系にCoO
を例えば10mol%加えたものは、ビッカース硬さがほぼ7
00kgf/mm2であり、さらにCoO量を増加すると、70mol%
まで600kgf/mm2台で緩やかに減少し、70mol%を越える
とビッカース硬さは500kgf/mm2台まで低下する。これら
CoO量を変化させたNiO−TiO2−CoO系材料に対し、磁気
テープ走行に対する摩耗量をフェライトと比較したとこ
ろ、CoO量20〜70mol%のものはフェライトの1/5〜1/10
程度しか摩耗せず、CoO70mol%を越えると逆にフェライ
トの2倍以上摩耗することがわかった。更にまた、CoO2
0〜70mol%を含むものは磁気テープ走行後の面荒れが低
減されていることもわかった。
〜700kgf/mm2であるが、本発明によるNiO−TiO2系にCoO
を例えば10mol%加えたものは、ビッカース硬さがほぼ7
00kgf/mm2であり、さらにCoO量を増加すると、70mol%
まで600kgf/mm2台で緩やかに減少し、70mol%を越える
とビッカース硬さは500kgf/mm2台まで低下する。これら
CoO量を変化させたNiO−TiO2−CoO系材料に対し、磁気
テープ走行に対する摩耗量をフェライトと比較したとこ
ろ、CoO量20〜70mol%のものはフェライトの1/5〜1/10
程度しか摩耗せず、CoO70mol%を越えると逆にフェライ
トの2倍以上摩耗することがわかった。更にまた、CoO2
0〜70mol%を含むものは磁気テープ走行後の面荒れが低
減されていることもわかった。
すなわち、本発明はCaOとCoOを同時に加えることによ
り面荒れの低減化を図るとともに、摩耗性を著しく向上
させたことを特徴とするものである。NiO−TiO2−CoO系
にCaOを加えると、5mol%CaOでフェライトの約1/2、10m
ol%以上加えるとほぼフェライトと同等の摩耗量が得ら
れ、これは25mol%CaOまで持続され、30mol%CaOになる
と再び摩耗しなくなる。
り面荒れの低減化を図るとともに、摩耗性を著しく向上
させたことを特徴とするものである。NiO−TiO2−CoO系
にCaOを加えると、5mol%CaOでフェライトの約1/2、10m
ol%以上加えるとほぼフェライトと同等の摩耗量が得ら
れ、これは25mol%CaOまで持続され、30mol%CaOになる
と再び摩耗しなくなる。
本発明において各成分の限定範囲を規定したのは以下
に述べる理由からである。CaOを0.5〜25mol%としたの
は、0.5mol%未満では、磁気テープとの摺動において面
荒れが大きく、かつ摩耗量が少ない。一方、25mol%を
越えると摩耗量が少なく、基板材料として不適当である
ためである。CoOを10〜70mol%としたのは、CoOが10mol
%未満ではビッカース硬さが700kgf/mm2以上を有し、摩
耗しにくいためである。しかし、70mol%を越えるとビ
ッカース硬さが600kgf/mm2よりも小さく、摩耗が激しく
なるため信頼性を損なう。TiO2を10〜40mol%と限定し
たのは、TiO2は熱膨張係数を低下させ、CaOは逆に増加
させるため、TiO2が10mol%未満では熱膨張係数を所望
の範囲を越え、調整することが困難となる。一方40mol
%を越えると、TiO2量が多過ぎて熱膨張係数が100×10
-7/℃以下となるため好ましくない。
に述べる理由からである。CaOを0.5〜25mol%としたの
は、0.5mol%未満では、磁気テープとの摺動において面
荒れが大きく、かつ摩耗量が少ない。一方、25mol%を
越えると摩耗量が少なく、基板材料として不適当である
ためである。CoOを10〜70mol%としたのは、CoOが10mol
%未満ではビッカース硬さが700kgf/mm2以上を有し、摩
耗しにくいためである。しかし、70mol%を越えるとビ
ッカース硬さが600kgf/mm2よりも小さく、摩耗が激しく
なるため信頼性を損なう。TiO2を10〜40mol%と限定し
たのは、TiO2は熱膨張係数を低下させ、CaOは逆に増加
させるため、TiO2が10mol%未満では熱膨張係数を所望
の範囲を越え、調整することが困難となる。一方40mol
%を越えると、TiO2量が多過ぎて熱膨張係数が100×10
-7/℃以下となるため好ましくない。
本発明における基板材料は適度な摩耗性を付与させる
ため、ビッカース硬さの調整が重要である。CaOは限定
範囲においてはほとんど硬さを変化させないが、CoOは
ビッカース硬さを低減させ、NiOとTiO2は逆に増大させ
る。従って、NiOを15〜60mol%と限定したのは、15mol
%未満では相対的にCoO量が多くなり、ビッカース硬さ
が、600kgf/mm2よりも小となり、摩耗量が大となるため
である。また、60mol%を越えるとビッカース硬さの調
整が困難となり、750kgf/mm2以上と硬くなり、摩耗しに
くくなるためである。なお、後述する実施例ではCaOと
してCaCO3を使用したが、本発明においては、CaOそのも
のを使用しても何ら問題はない。
ため、ビッカース硬さの調整が重要である。CaOは限定
範囲においてはほとんど硬さを変化させないが、CoOは
ビッカース硬さを低減させ、NiOとTiO2は逆に増大させ
る。従って、NiOを15〜60mol%と限定したのは、15mol
%未満では相対的にCoO量が多くなり、ビッカース硬さ
が、600kgf/mm2よりも小となり、摩耗量が大となるため
である。また、60mol%を越えるとビッカース硬さの調
整が困難となり、750kgf/mm2以上と硬くなり、摩耗しに
くくなるためである。なお、後述する実施例ではCaOと
してCaCO3を使用したが、本発明においては、CaOそのも
のを使用しても何ら問題はない。
また、本発明者らは、当初は特級試薬の原料を使用し
たが、コスト高となるため、市販の量産原料でも検討を
加えた。このとき、製造メーカーの異なる原料粉あるい
は製造ロットが異なる原料粉を用いると、焼結体の結晶
粒子間の結合が弱くなるためか、鏡面仕上げの際に脱粒
の問題が発生した。この改善のため、本発明者らは種々
検討を行い、MgOあるいはZrO2添加が効果あることを見
出した。MgOあるいはZrO2添加量が0.5wt%未満では脱粒
が多く、さらに添加量を増すと改善され、ボイドの無い
鏡面が得られる。添加量が3wt%を越えるとTiO2及びCaO
との化合物を形成し、異相として出現して、磁気テープ
との摺動性を損なうため、MgOまたはZrO2は0.5〜3wt%
添加するのが望ましい。
たが、コスト高となるため、市販の量産原料でも検討を
加えた。このとき、製造メーカーの異なる原料粉あるい
は製造ロットが異なる原料粉を用いると、焼結体の結晶
粒子間の結合が弱くなるためか、鏡面仕上げの際に脱粒
の問題が発生した。この改善のため、本発明者らは種々
検討を行い、MgOあるいはZrO2添加が効果あることを見
出した。MgOあるいはZrO2添加量が0.5wt%未満では脱粒
が多く、さらに添加量を増すと改善され、ボイドの無い
鏡面が得られる。添加量が3wt%を越えるとTiO2及びCaO
との化合物を形成し、異相として出現して、磁気テープ
との摺動性を損なうため、MgOまたはZrO2は0.5〜3wt%
添加するのが望ましい。
また本発明による磁気ヘッドは、前記非磁性酸化物基
板により一対のコアを作成し、両コアの間にギャップを
形成し、そのギャップ部を含むコア合わせ面に磁性薄膜
を形成することにより作製することができる。
板により一対のコアを作成し、両コアの間にギャップを
形成し、そのギャップ部を含むコア合わせ面に磁性薄膜
を形成することにより作製することができる。
[実施例] 以下、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明
はこれら実施例の態様のみに限定されるものではない。
はこれら実施例の態様のみに限定されるものではない。
(実施例1) 特級試薬NiO、TiO2、CoO、及びCaOとしてCaCO3を使用
し、第1表に示す割合となるように秤量し、純水を用い
てボールミル混合した。乾燥後900℃て仮焼し、再びボ
ールミル粉砕を行い、乾燥した。ポリビニルアルコール
10wt%水溶液を乾燥粉重量100wt%に対し10wt%加えて
造粒し、加圧成形した。この成形体を1200〜1300℃で2
時間空気中またはN2中にて焼結した。さらに、この焼結
体を1500atm、1250〜1300℃、1時間、熱間静水圧加工
(HIP)処理した。
し、第1表に示す割合となるように秤量し、純水を用い
てボールミル混合した。乾燥後900℃て仮焼し、再びボ
ールミル粉砕を行い、乾燥した。ポリビニルアルコール
10wt%水溶液を乾燥粉重量100wt%に対し10wt%加えて
造粒し、加圧成形した。この成形体を1200〜1300℃で2
時間空気中またはN2中にて焼結した。さらに、この焼結
体を1500atm、1250〜1300℃、1時間、熱間静水圧加工
(HIP)処理した。
このようにして得られた各焼結体について、アルキメ
デス法により密度を測定した結果、いずれも99.5%以上
の相対密度を有することが認められた。また、熱膨張係
数、ビッカース硬さ、および磁気テープ走行による摩耗
量等を測定した結果を第1表に示す。
デス法により密度を測定した結果、いずれも99.5%以上
の相対密度を有することが認められた。また、熱膨張係
数、ビッカース硬さ、および磁気テープ走行による摩耗
量等を測定した結果を第1表に示す。
熱膨張係数は、各焼結体から測定用資料を切り出し、
熱膨張計により室温から500℃まで加熱し、100〜400℃
の間の平均熱膨張係数を求めた。ビッカース硬さはビッ
カース硬さ硬度計により、荷重300gにて10点測定し、そ
の平均血を求めた。磁気テープとの走行評価は市販のVT
Rデッキのヘッド部分を改良して試験した。試験時間は1
00時間とし、面粗さは表面アラサ計によりピーク対ピー
クの値とした。また、摩耗量は、顕微鏡により測定し
た。フェライトの摩耗量との比を求めた。
熱膨張計により室温から500℃まで加熱し、100〜400℃
の間の平均熱膨張係数を求めた。ビッカース硬さはビッ
カース硬さ硬度計により、荷重300gにて10点測定し、そ
の平均血を求めた。磁気テープとの走行評価は市販のVT
Rデッキのヘッド部分を改良して試験した。試験時間は1
00時間とし、面粗さは表面アラサ計によりピーク対ピー
クの値とした。また、摩耗量は、顕微鏡により測定し
た。フェライトの摩耗量との比を求めた。
熱膨張係数は主にTiO2量とCaO量によって調整するこ
とができ、TiO2量が増加すると減少し、CaO量が増加す
ると増大する。従って、本発明においては、TiO2量とCa
O量を調合することにより熱膨張係数が100〜140×10-7/
℃のものを任意に得ることができる。ビッカース硬さは
TiO2量が増加すると硬くなり、CoO量が増加すると軟ら
かくなる。従って、TiO2量とCoO量を調合することによ
り適正なビッカース硬さのものを得ることができる。た
だし、CoO量が70mol%を越えるとビッカース硬さは急激
に低下し、75mol%で約490kgf/mm2程度になるので、CoO
量は70mol%以下とすることが好ましい。磁気テープと
の摺動後の面粗さは、30nmp−p以下で実用に供し得る
が、CoO75mol%ではビッカース硬さが小さいため、面荒
れが大きくなっている。
とができ、TiO2量が増加すると減少し、CaO量が増加す
ると増大する。従って、本発明においては、TiO2量とCa
O量を調合することにより熱膨張係数が100〜140×10-7/
℃のものを任意に得ることができる。ビッカース硬さは
TiO2量が増加すると硬くなり、CoO量が増加すると軟ら
かくなる。従って、TiO2量とCoO量を調合することによ
り適正なビッカース硬さのものを得ることができる。た
だし、CoO量が70mol%を越えるとビッカース硬さは急激
に低下し、75mol%で約490kgf/mm2程度になるので、CoO
量は70mol%以下とすることが好ましい。磁気テープと
の摺動後の面粗さは、30nmp−p以下で実用に供し得る
が、CoO75mol%ではビッカース硬さが小さいため、面荒
れが大きくなっている。
第1図は第1表に示した例の中で、TiO220mol%一定
とし、NiOとCoOを1:1とした時、CaO量による摩耗量の変
化を示したものである。CaO量が0及び0.2mol%ではフ
ェライトの約1/10程度でほとんど摩耗しないが、CaO量
の増加と共に摩耗し易くなり、CaO量が10〜15mol%でフ
ェライトと同等の摩耗量が得られ、さらにCaO量が増す
と摩耗量は減少し、CaO30mol%で再びフェライトの約1/
10程度となり、低摩耗材料となる。
とし、NiOとCoOを1:1とした時、CaO量による摩耗量の変
化を示したものである。CaO量が0及び0.2mol%ではフ
ェライトの約1/10程度でほとんど摩耗しないが、CaO量
の増加と共に摩耗し易くなり、CaO量が10〜15mol%でフ
ェライトと同等の摩耗量が得られ、さらにCaO量が増す
と摩耗量は減少し、CaO30mol%で再びフェライトの約1/
10程度となり、低摩耗材料となる。
すなわち、本発明においては、CoOとCaOを複合で加え
ることにより従来得られなかったような効果のあること
が明らかである。
ることにより従来得られなかったような効果のあること
が明らかである。
以上述べたように、本発明によるNiO−TiO2−CoO−Ca
O系基板材料は、熱膨張係数が100〜140×10-7/℃が得ら
れ、かつ適度な硬さを有し、磁気テープとの摺動後の面
荒れが小さく、摩耗量もフェライトと同等である。
O系基板材料は、熱膨張係数が100〜140×10-7/℃が得ら
れ、かつ適度な硬さを有し、磁気テープとの摺動後の面
荒れが小さく、摩耗量もフェライトと同等である。
(実施例2) NiO、TiO2、CoO、CaCO3、MgO及びZrO2粉末原料として
市販の量産原料を使用し、第2表に示した割合で調合し
たほかは、実施例1と同じ条件で焼結体を作製した。得
られた焼結体から試料を切り出し、鏡面仕上げを行い、
脱粒の有無を調べた。その結果を第2表に示す。
市販の量産原料を使用し、第2表に示した割合で調合し
たほかは、実施例1と同じ条件で焼結体を作製した。得
られた焼結体から試料を切り出し、鏡面仕上げを行い、
脱粒の有無を調べた。その結果を第2表に示す。
MgOまたはZrO2を0.5〜3wt%添加した試料は脱粒によ
るボイドがないことがわかるが、4wt%添加すると異相
が発生し、基板材料として好ましくない。
るボイドがないことがわかるが、4wt%添加すると異相
が発生し、基板材料として好ましくない。
(実施例3) 実施例1で得た基板材料を用いて1対のコアを作成
し、その1対のコアをガラス接合(ガラスボンディン
グ)することにより磁気ヘッドを製造した。これらのコ
アには、それらの合わせ面に磁気ギャップが形成され、
その磁気ギャップを含むコア合わせ面に高透磁率の磁性
薄膜をスパッタリングにより形成した。なお、磁性薄膜
の形成は、スパッタリングに限定されるものではなく、
蒸着・CVD・めっき等の手法により形成しても良い。
し、その1対のコアをガラス接合(ガラスボンディン
グ)することにより磁気ヘッドを製造した。これらのコ
アには、それらの合わせ面に磁気ギャップが形成され、
その磁気ギャップを含むコア合わせ面に高透磁率の磁性
薄膜をスパッタリングにより形成した。なお、磁性薄膜
の形成は、スパッタリングに限定されるものではなく、
蒸着・CVD・めっき等の手法により形成しても良い。
この磁性薄膜としては、100〜120×10-7deg-1の熱膨
張係数を有する合金薄膜が好適であり、このような薄膜
としては例えばCo系アモルファス合金の薄膜がある。ま
た、好適なCo系アモルファス合金の組成としてはCo83〜
86、Nd10〜12、Zr2〜7at%が例示される。
張係数を有する合金薄膜が好適であり、このような薄膜
としては例えばCo系アモルファス合金の薄膜がある。ま
た、好適なCo系アモルファス合金の組成としてはCo83〜
86、Nd10〜12、Zr2〜7at%が例示される。
本実施例では、実施例1に従って製造された基板材料
からC形コア及びI形コアを切り出し、これらの接合さ
れる側の面にCo系アモルファス合金(組成:Co84、Nd1
2、Zr4at%、熱膨張係数110×10-7deg-1)厚さ30μmに
スパッタリングした。スパッタリング前にはV溝をC形
及びI形コアに加工(各々のブロックについて25本)し
た。なおスパッタリング後にCo系アモルファス膜のV溝
を削って作成した突起部をトラック幅とした。これら1
対のC形及びI形コアをガラスボンディング(ガラス組
成はV2O360、P2O520、T12O15、Sb2O35wt%、ボンディン
グ温度450℃)した。かくして得られた磁気ヘッドは、
磁気テープとの摺動において、磁性薄膜と基板との偏摩
耗が認められず、基板の面荒れも20nmp−p以下であ
り、十分に実用に供し得るものであった。
からC形コア及びI形コアを切り出し、これらの接合さ
れる側の面にCo系アモルファス合金(組成:Co84、Nd1
2、Zr4at%、熱膨張係数110×10-7deg-1)厚さ30μmに
スパッタリングした。スパッタリング前にはV溝をC形
及びI形コアに加工(各々のブロックについて25本)し
た。なおスパッタリング後にCo系アモルファス膜のV溝
を削って作成した突起部をトラック幅とした。これら1
対のC形及びI形コアをガラスボンディング(ガラス組
成はV2O360、P2O520、T12O15、Sb2O35wt%、ボンディン
グ温度450℃)した。かくして得られた磁気ヘッドは、
磁気テープとの摺動において、磁性薄膜と基板との偏摩
耗が認められず、基板の面荒れも20nmp−p以下であ
り、十分に実用に供し得るものであった。
(比較例1) 比較例1はNiO−TiO2系材にCaOを単独で添加した結果
である。
である。
特級試薬NiO、TiO2、及びCaOとしてCaCO3を使用し、
第3表に示す割合となるように秤量し、純水を用いてボ
ールミル混合した。乾燥後900℃で仮焼し、再びボール
ミル粉砕を行い、乾燥した。ポリビニルアルコール10wt
%水溶液を乾燥粉重量に対し10wt%加えて造粒し、加圧
成形した。この成形体を1200〜1300℃で2時間空気中又
はN2中にて焼結した。さらにこの焼結体を1500atm、125
0〜1300℃、1時間、熱間静水圧加工(HIP)処理した。
第3表に示す割合となるように秤量し、純水を用いてボ
ールミル混合した。乾燥後900℃で仮焼し、再びボール
ミル粉砕を行い、乾燥した。ポリビニルアルコール10wt
%水溶液を乾燥粉重量に対し10wt%加えて造粒し、加圧
成形した。この成形体を1200〜1300℃で2時間空気中又
はN2中にて焼結した。さらにこの焼結体を1500atm、125
0〜1300℃、1時間、熱間静水圧加工(HIP)処理した。
このようにして得られた各焼結体についてアルキメデ
ス法により密度を測定した結果、いずれも99.5%以上の
相対密度を有することが認められた。
ス法により密度を測定した結果、いずれも99.5%以上の
相対密度を有することが認められた。
熱膨張係数は各焼結体から測定用試料を切り出し、熱
膨張計により室温から500℃まで加熱し、100〜400℃の
間の平均熱膨張係数を求めた。ビッカース硬さはビッカ
ース硬度計により、荷重300gにて10点測定し、その平均
値を求めた。磁気テープとの走行評価は市販のVTRデッ
キのヘッド部分を改良して試験した。試験時間は100時
間とし、面荒れは表面アラサ計によりピーク対ピークの
値とした。また摩耗量は顕微鏡により測定し、フェライ
トの摩耗量との比を求めた。以上の結果を第3表に示し
た。NiO−TiO2系にCaOを加えることにより結晶粒が微細
化され、それに伴い、磁気テープとの摺動後の面荒れが
低減されていることがわかる。しかし、ビッカース硬さ
は800kgf/mm2以上であり、摩耗量もフェライトの1/5〜1
/10程度しか摩耗せず、非常に低摩耗性の材料であり、
この基板を用いたときには偏摩耗が生ずることがわか
る。
膨張計により室温から500℃まで加熱し、100〜400℃の
間の平均熱膨張係数を求めた。ビッカース硬さはビッカ
ース硬度計により、荷重300gにて10点測定し、その平均
値を求めた。磁気テープとの走行評価は市販のVTRデッ
キのヘッド部分を改良して試験した。試験時間は100時
間とし、面荒れは表面アラサ計によりピーク対ピークの
値とした。また摩耗量は顕微鏡により測定し、フェライ
トの摩耗量との比を求めた。以上の結果を第3表に示し
た。NiO−TiO2系にCaOを加えることにより結晶粒が微細
化され、それに伴い、磁気テープとの摺動後の面荒れが
低減されていることがわかる。しかし、ビッカース硬さ
は800kgf/mm2以上であり、摩耗量もフェライトの1/5〜1
/10程度しか摩耗せず、非常に低摩耗性の材料であり、
この基板を用いたときには偏摩耗が生ずることがわか
る。
(比較例2) 比較例2はCoOを加えたときの効果をみたものであ
る。
る。
第4表に示した割合になるようにNiO、TiO2及びCoO粉
末原料を秤量し、比較例1と同じ製造条件で焼結体を得
た。第2図は本実施例の中の1例で、82mol%NiO−18mo
l%TiO2材についてNiOをCoOで置換した時のビッカース
硬さの変化を示したもので、82mol%NiO−18mol%TiO2
材がビッカース硬さ860kgf/mm2有しているのに対し、Ni
Oを10mol%CoOで置換するとビッカース硬さは700kgf/mm
2まで低下し、さらにCoOの置換量を多くにするにつれ、
硬さは減少し、70mol%を越えると600kgf/mm2以下とな
る。磁気テープとの摺動後の面粗さ及び摩耗量の結果を
第4表に示した。面荒れはCoO置換により低減されてい
るが、摩耗量についてはフェライトの1/5〜1/10程度と
小さく、低摩耗材であることがわかる。NiO、TiO2、CoO
の配合比を変えても依然として摩耗しにくいことがわか
る。
末原料を秤量し、比較例1と同じ製造条件で焼結体を得
た。第2図は本実施例の中の1例で、82mol%NiO−18mo
l%TiO2材についてNiOをCoOで置換した時のビッカース
硬さの変化を示したもので、82mol%NiO−18mol%TiO2
材がビッカース硬さ860kgf/mm2有しているのに対し、Ni
Oを10mol%CoOで置換するとビッカース硬さは700kgf/mm
2まで低下し、さらにCoOの置換量を多くにするにつれ、
硬さは減少し、70mol%を越えると600kgf/mm2以下とな
る。磁気テープとの摺動後の面粗さ及び摩耗量の結果を
第4表に示した。面荒れはCoO置換により低減されてい
るが、摩耗量についてはフェライトの1/5〜1/10程度と
小さく、低摩耗材であることがわかる。NiO、TiO2、CoO
の配合比を変えても依然として摩耗しにくいことがわか
る。
[発明の効果] 以上詳述した様に本発明の非磁性酸化物基板材料はNi
O−TiO2−CoO−CaOからなり、磁気テープとの摺動に対
し、面荒れが小さく、かつ現用ヘッドに用いられるフェ
ライト基板と同等の摩耗性を有している。従って、この
基板材料を用いた磁気ヘッドは、寿命が長く、信頼性に
優れるので工業的利用価値が大きい。
O−TiO2−CoO−CaOからなり、磁気テープとの摺動に対
し、面荒れが小さく、かつ現用ヘッドに用いられるフェ
ライト基板と同等の摩耗性を有している。従って、この
基板材料を用いた磁気ヘッドは、寿命が長く、信頼性に
優れるので工業的利用価値が大きい。
第1図はNiO−TiO2−CoO−CaO系におけるCaO量と磁気テ
ープ摺動後の基板摩耗量の関係を示すグラフ、第2図は
従来のNiO−TiO2系基材においてNiOをCoOで置換した時
のCoO量とビッカース硬さの関係を示すグラフである。
ープ摺動後の基板摩耗量の関係を示すグラフ、第2図は
従来のNiO−TiO2系基材においてNiOをCoOで置換した時
のCoO量とビッカース硬さの関係を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 信行 埼玉県熊谷市三ケ尻5200番地 日立金属 株式会社磁性材料研究所内 (72)発明者 熊坂 登行 茨城県勝田市大字稲田1410番地 株式会 社日立製作所東海工場内 (72)発明者 阿部 光雄 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株式会社日立製作所家電研究所内 (56)参考文献 特開 平2−94408(JP,A) 特開 平2−154307(JP,A)
Claims (4)
- 【請求項1】NiO15〜60mol%、CoO10〜70mol%、TiO210
〜40mol%、CaO0.5〜25mol%からなることを特徴とする
非磁性酸化物基板材料。 - 【請求項2】NiO15〜60mol%、CoO10〜70mol%、TiO210
〜40mol%、CaO0.5〜25mol%からなる主成分100重量部
に対し、MgOまたはZrO2を0.5〜3wt%添加含有すること
を特徴とする非磁性酸化物基板材料。 - 【請求項3】熱膨張係数が100〜140×107/℃であること
を特徴とする請求項1または請求項2に記載の非磁性酸
化物基板材料。 - 【請求項4】請求項1乃至3項のいずれかに記載の非磁
性酸化物基板材料を用いたことを特徴とする磁気ヘッ
ド。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2311128A JP2744908B2 (ja) | 1990-11-16 | 1990-11-16 | 非磁性酸化物基板材料及び磁気ヘッド |
US07/789,688 US5290738A (en) | 1990-11-16 | 1991-11-08 | Material for nonmagnetic oxide substrate and magnetic head |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2311128A JP2744908B2 (ja) | 1990-11-16 | 1990-11-16 | 非磁性酸化物基板材料及び磁気ヘッド |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04182910A JPH04182910A (ja) | 1992-06-30 |
JP2744908B2 true JP2744908B2 (ja) | 1998-04-28 |
Family
ID=18013471
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2311128A Expired - Lifetime JP2744908B2 (ja) | 1990-11-16 | 1990-11-16 | 非磁性酸化物基板材料及び磁気ヘッド |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5290738A (ja) |
JP (1) | JP2744908B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR970004614B1 (ko) * | 1993-12-03 | 1997-03-29 | 엘지전자 주식회사 | 자기헤드용 비자성 세라믹기판재료 |
JP3089530B2 (ja) * | 1994-06-28 | 2000-09-18 | ソニー株式会社 | 磁気ヘッド用非磁性材料及びそれを用いた磁気ヘッド |
US7946430B2 (en) * | 2007-05-15 | 2011-05-24 | Cummins Filtration Ip, Inc. | Filter with protruding member for engaging valve in head |
US20080283464A1 (en) * | 2007-05-15 | 2008-11-20 | Cummins Filtration Ip, Inc. | Filter assembly with valve requiring compliant filter for open flow path |
US10677090B2 (en) * | 2017-05-10 | 2020-06-09 | General Electric Company | Component having co-bonded composite and metal rings and method of assembling same |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
NL7012826A (ja) * | 1970-08-29 | 1972-03-02 | ||
JPS61184712A (ja) * | 1985-02-12 | 1986-08-18 | Hitachi Metals Ltd | 複合型浮上磁気ヘツド |
JPH01189020A (ja) * | 1988-01-22 | 1989-07-28 | Hitachi Metals Ltd | 浮上型複合磁気ヘッド |
JP2523908B2 (ja) * | 1989-01-06 | 1996-08-14 | 株式会社日立製作所 | 磁気ディスク装置及び薄膜磁気ヘッド並びに薄膜磁気ヘッド作製用ウエハ |
US5021906A (en) * | 1989-10-31 | 1991-06-04 | International Business Machines Corporation | Programmable air bearing slider including magnetic read/write element |
-
1990
- 1990-11-16 JP JP2311128A patent/JP2744908B2/ja not_active Expired - Lifetime
-
1991
- 1991-11-08 US US07/789,688 patent/US5290738A/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04182910A (ja) | 1992-06-30 |
US5290738A (en) | 1994-03-01 |
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