JP2744908B2 - 非磁性酸化物基板材料及び磁気ヘッド - Google Patents

非磁性酸化物基板材料及び磁気ヘッド

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JP2744908B2 JP2311128A JP31112890A JP2744908B2 JP 2744908 B2 JP2744908 B2 JP 2744908B2 JP 2311128 A JP2311128 A JP 2311128A JP 31112890 A JP31112890 A JP 31112890A JP 2744908 B2 JP2744908 B2 JP 2744908B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は軟磁性薄膜を被着してなる磁気ヘッドに用い
られる非磁性の酸化物基板材料と、それを用いた磁気ヘ
ッドに関するものである。
[従来の技術] VTR、ディジタルオーディオ(DAT)等に組み込まれる
磁気ヘッドとして、基板材料の表面にセンダスト、アモ
ルファス磁性合金等の磁性薄膜を形成した薄膜磁気ヘッ
ドが広く用いられている。
かかる薄膜磁気ヘッドにおいては、基板材料の熱膨張
係数が磁性薄膜の熱膨張係数と近似していることが必要
とされる。すなわち、両者の熱膨張係数の差が大きい
と、温度変化によって両材料の接合界面に応力が生じ、
亀裂が発生させたり、磁気特性を低下させたりするおそ
れがある。さらに基板材料として具現すべき性質に磁気
テープとの走行において平滑性が維持され、かつ適度な
摩耗性を有すること等、磁気テープとの摺動性、摩耗性
が良好なことが挙げられる。
磁性薄膜としては磁気特性が優れているコバルト(C
o)系アモルファス薄膜及びセンダスト薄膜の利用が進
められている。Co系アモルファス合金の熱膨張係数は10
0〜120×10−7/℃でありセンダストの熱膨張係数は120
×10−7/℃以上であり、基板材料としても同様の熱膨張
係数を有する材料が必要となる。
かかる特性を有した基板材料として、NiO−TiO2系酸
化物材料(特開昭62−95810号、同60−204668号、同60
−204669号、同60−246258号、同60−246259号、同60−
264362号、同60−264363号、同62−143857号)及びNiO
−CoO−TiO2系酸化物材料(特開平2−154307号)等が
公知である。
特開昭62−95810号にはNiO50〜90wt%、残部TiO2より
なる基板材料と、NiO、TiO2にさらにZrO2を少量添加し
た基板材料が開示されている。これ以外の公報には、Ni
O−TiO2系において、更にCaO、MgO、Al2O3、ZrO2、Cr2O
3、Li2O、CaMnO3等の添加した組成系の基板材料が開示
されている。
また、特開平2−154307号にはCoO25〜85mol%、NiO0
〜50mol%、TiO25〜20mol%よりなる基板材料が開示さ
れている。
これら公知の基板材料は、熱膨張係数は磁性薄膜合金
と近似したものが得られるが、磁気テープとの走行時に
おける平滑性の保持や摩耗性について問題があること、
及び面荒れ磁性薄膜との偏摩耗が生じ易い欠点のあるこ
とが最近指摘されている。
非磁性体を基板材料とし、磁気ヘッドとしてのギャッ
プ相当部に磁性薄膜を配した例としては、特開昭60−23
1903号記載のものが挙げられる。この磁気ヘッドは、磁
気記録媒体対向面における断面形状が突出しているほぼ
V字状の突起部の少なくとも両側面と作動ギャップ形成
面上に前記金属磁性体が被着され、該突起部の先端部に
おいて差動ギャップを介して該金属磁性体が相対峙した
構造となっている。
[発明が解決しようとする課題] またCo系アモルファス薄膜の熱膨張係数に合致した非
磁性基板材料としては、先に発明者等が提案した実質的
にNiTiO3相とNiO相より成り、NiO60〜777wt%、TiO240
〜23wt%より成る組成のものがある(特願平2−81503
号)。しかし、この組成のものにおいても磁気テープと
の摺動において面荒れが大きく、また、摩耗性について
も改良すべき点のあることがわかった。
本発明は、磁気ヘッドの基板材料において、磁気テー
プとの摺動時の面荒れ解決及びテープ走行時の磁性薄膜
と基板間の摩耗の合致を図り、磁気テープとの摺動性、
摩耗性が適合した磁気ヘッドを提供することを目的とす
る。
[課題を解決するための手段] 本発明は、NiO15〜60mol%、CoO10〜70mol%、TiO210
〜40mol%、CaO0.5〜25mol%からなることを特徴とする
ものである。また、本発明は上記組成のもの100重量部
に対し、さらにMgOまたはZrO2を0.5〜3wt%添加したこ
とを特徴とするものである。
従来のNiO−TiO2系基板材料は磁気テープと摺動させ
ると時間経過と共に面荒れが激しくなり、磁気ヘッドに
供するには不適であることは先に述べたが本発明者らが
種々研究した結果、CaOを加えることにより結晶粒が微
細化され、磁気テープとの摺動による面荒れが大幅に低
減され、実用に供し得ることを見出した。
すなわち、NiO−TiO2系において、NiOをCaOで0〜30m
olまで置換したところ、CaO0.5mol%未満では磁気テー
プとの摺動における面荒れが大きく、かつ結晶粒の大き
さもNiO−TiO2系と同等であり効果がないが、CaOを0.5m
ol%以上置換すると結晶粒の微細化が図られ、面荒れの
大きさも著しく低減されることがわかった。
CaOの上限を30mol%としたのは、CaOは吸湿性があ
り、そのためできるだけ使用料を少なくする方が望まし
いためである。なお、磁気テープ走行時の摩耗性を考慮
すると、CaOの範囲は0.5〜25mol%の範囲が好ましい。
磁気テープとの走行において、上述した摺動性(平滑
性)と共に重要なことは適度に摩耗することである。具
体的には磁気薄膜と基板材料がほぼ同等に摩耗すること
が要求される。これが満足されないと、薄膜と基板との
摩耗量が異なり(偏摩耗)、磁気ヘッドの寿命に影響
し、信頼性に欠けることになる。このため、現用の磁性
体フェライト基板とほぼ同等レベルの摩耗量のものが望
まれる。
また、材料の摩耗性を予測する物性値としてはビッカ
ース硬さが挙げられる。NiO−TiO2系基板材料のビッカ
ース硬さは約900kgf/mm2であり、硬いために磁気テープ
との走行においてほとんど摩耗しない。そのため磁性薄
膜との偏摩耗を生ずる。ビッカース硬さを低減させるた
めには、焼結温度を高くすれば良いが、これを行うと結
晶粒が大きくなり面荒れの原因となる。このため、本発
明者らは第3成分の探索を行い、NiO−TiO2系にCoOを加
えるとビッカース硬さを制御できることを見出し本発明
を成し得たものである。
現用の磁性体フェライト基板のビッカース硬さは600
〜700kgf/mm2であるが、本発明によるNiO−TiO2系にCoO
を例えば10mol%加えたものは、ビッカース硬さがほぼ7
00kgf/mm2であり、さらにCoO量を増加すると、70mol%
まで600kgf/mm2台で緩やかに減少し、70mol%を越える
とビッカース硬さは500kgf/mm2台まで低下する。これら
CoO量を変化させたNiO−TiO2−CoO系材料に対し、磁気
テープ走行に対する摩耗量をフェライトと比較したとこ
ろ、CoO量20〜70mol%のものはフェライトの1/5〜1/10
程度しか摩耗せず、CoO70mol%を越えると逆にフェライ
トの2倍以上摩耗することがわかった。更にまた、CoO2
0〜70mol%を含むものは磁気テープ走行後の面荒れが低
減されていることもわかった。
すなわち、本発明はCaOとCoOを同時に加えることによ
り面荒れの低減化を図るとともに、摩耗性を著しく向上
させたことを特徴とするものである。NiO−TiO2−CoO系
にCaOを加えると、5mol%CaOでフェライトの約1/2、10m
ol%以上加えるとほぼフェライトと同等の摩耗量が得ら
れ、これは25mol%CaOまで持続され、30mol%CaOになる
と再び摩耗しなくなる。
本発明において各成分の限定範囲を規定したのは以下
に述べる理由からである。CaOを0.5〜25mol%としたの
は、0.5mol%未満では、磁気テープとの摺動において面
荒れが大きく、かつ摩耗量が少ない。一方、25mol%を
越えると摩耗量が少なく、基板材料として不適当である
ためである。CoOを10〜70mol%としたのは、CoOが10mol
%未満ではビッカース硬さが700kgf/mm2以上を有し、摩
耗しにくいためである。しかし、70mol%を越えるとビ
ッカース硬さが600kgf/mm2よりも小さく、摩耗が激しく
なるため信頼性を損なう。TiO2を10〜40mol%と限定し
たのは、TiO2は熱膨張係数を低下させ、CaOは逆に増加
させるため、TiO2が10mol%未満では熱膨張係数を所望
の範囲を越え、調整することが困難となる。一方40mol
%を越えると、TiO2量が多過ぎて熱膨張係数が100×10
-7/℃以下となるため好ましくない。
本発明における基板材料は適度な摩耗性を付与させる
ため、ビッカース硬さの調整が重要である。CaOは限定
範囲においてはほとんど硬さを変化させないが、CoOは
ビッカース硬さを低減させ、NiOとTiO2は逆に増大させ
る。従って、NiOを15〜60mol%と限定したのは、15mol
%未満では相対的にCoO量が多くなり、ビッカース硬さ
が、600kgf/mm2よりも小となり、摩耗量が大となるため
である。また、60mol%を越えるとビッカース硬さの調
整が困難となり、750kgf/mm2以上と硬くなり、摩耗しに
くくなるためである。なお、後述する実施例ではCaOと
してCaCO3を使用したが、本発明においては、CaOそのも
のを使用しても何ら問題はない。
また、本発明者らは、当初は特級試薬の原料を使用し
たが、コスト高となるため、市販の量産原料でも検討を
加えた。このとき、製造メーカーの異なる原料粉あるい
は製造ロットが異なる原料粉を用いると、焼結体の結晶
粒子間の結合が弱くなるためか、鏡面仕上げの際に脱粒
の問題が発生した。この改善のため、本発明者らは種々
検討を行い、MgOあるいはZrO2添加が効果あることを見
出した。MgOあるいはZrO2添加量が0.5wt%未満では脱粒
が多く、さらに添加量を増すと改善され、ボイドの無い
鏡面が得られる。添加量が3wt%を越えるとTiO2及びCaO
との化合物を形成し、異相として出現して、磁気テープ
との摺動性を損なうため、MgOまたはZrO2は0.5〜3wt%
添加するのが望ましい。
また本発明による磁気ヘッドは、前記非磁性酸化物基
板により一対のコアを作成し、両コアの間にギャップを
形成し、そのギャップ部を含むコア合わせ面に磁性薄膜
を形成することにより作製することができる。
[実施例] 以下、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明
はこれら実施例の態様のみに限定されるものではない。
(実施例1) 特級試薬NiO、TiO2、CoO、及びCaOとしてCaCO3を使用
し、第1表に示す割合となるように秤量し、純水を用い
てボールミル混合した。乾燥後900℃て仮焼し、再びボ
ールミル粉砕を行い、乾燥した。ポリビニルアルコール
10wt%水溶液を乾燥粉重量100wt%に対し10wt%加えて
造粒し、加圧成形した。この成形体を1200〜1300℃で2
時間空気中またはN2中にて焼結した。さらに、この焼結
体を1500atm、1250〜1300℃、1時間、熱間静水圧加工
(HIP)処理した。
このようにして得られた各焼結体について、アルキメ
デス法により密度を測定した結果、いずれも99.5%以上
の相対密度を有することが認められた。また、熱膨張係
数、ビッカース硬さ、および磁気テープ走行による摩耗
量等を測定した結果を第1表に示す。
熱膨張係数は、各焼結体から測定用資料を切り出し、
熱膨張計により室温から500℃まで加熱し、100〜400℃
の間の平均熱膨張係数を求めた。ビッカース硬さはビッ
カース硬さ硬度計により、荷重300gにて10点測定し、そ
の平均血を求めた。磁気テープとの走行評価は市販のVT
Rデッキのヘッド部分を改良して試験した。試験時間は1
00時間とし、面粗さは表面アラサ計によりピーク対ピー
クの値とした。また、摩耗量は、顕微鏡により測定し
た。フェライトの摩耗量との比を求めた。
熱膨張係数は主にTiO2量とCaO量によって調整するこ
とができ、TiO2量が増加すると減少し、CaO量が増加す
ると増大する。従って、本発明においては、TiO2量とCa
O量を調合することにより熱膨張係数が100〜140×10-7/
℃のものを任意に得ることができる。ビッカース硬さは
TiO2量が増加すると硬くなり、CoO量が増加すると軟ら
かくなる。従って、TiO2量とCoO量を調合することによ
り適正なビッカース硬さのものを得ることができる。た
だし、CoO量が70mol%を越えるとビッカース硬さは急激
に低下し、75mol%で約490kgf/mm2程度になるので、CoO
量は70mol%以下とすることが好ましい。磁気テープと
の摺動後の面粗さは、30nmp−p以下で実用に供し得る
が、CoO75mol%ではビッカース硬さが小さいため、面荒
れが大きくなっている。
第1図は第1表に示した例の中で、TiO220mol%一定
とし、NiOとCoOを1:1とした時、CaO量による摩耗量の変
化を示したものである。CaO量が0及び0.2mol%ではフ
ェライトの約1/10程度でほとんど摩耗しないが、CaO量
の増加と共に摩耗し易くなり、CaO量が10〜15mol%でフ
ェライトと同等の摩耗量が得られ、さらにCaO量が増す
と摩耗量は減少し、CaO30mol%で再びフェライトの約1/
10程度となり、低摩耗材料となる。
すなわち、本発明においては、CoOとCaOを複合で加え
ることにより従来得られなかったような効果のあること
が明らかである。
以上述べたように、本発明によるNiO−TiO2−CoO−Ca
O系基板材料は、熱膨張係数が100〜140×10-7/℃が得ら
れ、かつ適度な硬さを有し、磁気テープとの摺動後の面
荒れが小さく、摩耗量もフェライトと同等である。
(実施例2) NiO、TiO2、CoO、CaCO3、MgO及びZrO2粉末原料として
市販の量産原料を使用し、第2表に示した割合で調合し
たほかは、実施例1と同じ条件で焼結体を作製した。得
られた焼結体から試料を切り出し、鏡面仕上げを行い、
脱粒の有無を調べた。その結果を第2表に示す。
MgOまたはZrO2を0.5〜3wt%添加した試料は脱粒によ
るボイドがないことがわかるが、4wt%添加すると異相
が発生し、基板材料として好ましくない。
(実施例3) 実施例1で得た基板材料を用いて1対のコアを作成
し、その1対のコアをガラス接合(ガラスボンディン
グ)することにより磁気ヘッドを製造した。これらのコ
アには、それらの合わせ面に磁気ギャップが形成され、
その磁気ギャップを含むコア合わせ面に高透磁率の磁性
薄膜をスパッタリングにより形成した。なお、磁性薄膜
の形成は、スパッタリングに限定されるものではなく、
蒸着・CVD・めっき等の手法により形成しても良い。
この磁性薄膜としては、100〜120×10-7deg-1の熱膨
張係数を有する合金薄膜が好適であり、このような薄膜
としては例えばCo系アモルファス合金の薄膜がある。ま
た、好適なCo系アモルファス合金の組成としてはCo83〜
86、Nd10〜12、Zr2〜7at%が例示される。
本実施例では、実施例1に従って製造された基板材料
からC形コア及びI形コアを切り出し、これらの接合さ
れる側の面にCo系アモルファス合金(組成:Co84、Nd1
2、Zr4at%、熱膨張係数110×10-7deg-1)厚さ30μmに
スパッタリングした。スパッタリング前にはV溝をC形
及びI形コアに加工(各々のブロックについて25本)し
た。なおスパッタリング後にCo系アモルファス膜のV溝
を削って作成した突起部をトラック幅とした。これら1
対のC形及びI形コアをガラスボンディング(ガラス組
成はV2O360、P2O520、T12O15、Sb2O35wt%、ボンディン
グ温度450℃)した。かくして得られた磁気ヘッドは、
磁気テープとの摺動において、磁性薄膜と基板との偏摩
耗が認められず、基板の面荒れも20nmp−p以下であ
り、十分に実用に供し得るものであった。
(比較例1) 比較例1はNiO−TiO2系材にCaOを単独で添加した結果
である。
特級試薬NiO、TiO2、及びCaOとしてCaCO3を使用し、
第3表に示す割合となるように秤量し、純水を用いてボ
ールミル混合した。乾燥後900℃で仮焼し、再びボール
ミル粉砕を行い、乾燥した。ポリビニルアルコール10wt
%水溶液を乾燥粉重量に対し10wt%加えて造粒し、加圧
成形した。この成形体を1200〜1300℃で2時間空気中又
はN2中にて焼結した。さらにこの焼結体を1500atm、125
0〜1300℃、1時間、熱間静水圧加工(HIP)処理した。
このようにして得られた各焼結体についてアルキメデ
ス法により密度を測定した結果、いずれも99.5%以上の
相対密度を有することが認められた。
熱膨張係数は各焼結体から測定用試料を切り出し、熱
膨張計により室温から500℃まで加熱し、100〜400℃の
間の平均熱膨張係数を求めた。ビッカース硬さはビッカ
ース硬度計により、荷重300gにて10点測定し、その平均
値を求めた。磁気テープとの走行評価は市販のVTRデッ
キのヘッド部分を改良して試験した。試験時間は100時
間とし、面荒れは表面アラサ計によりピーク対ピークの
値とした。また摩耗量は顕微鏡により測定し、フェライ
トの摩耗量との比を求めた。以上の結果を第3表に示し
た。NiO−TiO2系にCaOを加えることにより結晶粒が微細
化され、それに伴い、磁気テープとの摺動後の面荒れが
低減されていることがわかる。しかし、ビッカース硬さ
は800kgf/mm2以上であり、摩耗量もフェライトの1/5〜1
/10程度しか摩耗せず、非常に低摩耗性の材料であり、
この基板を用いたときには偏摩耗が生ずることがわか
る。
(比較例2) 比較例2はCoOを加えたときの効果をみたものであ
る。
第4表に示した割合になるようにNiO、TiO2及びCoO粉
末原料を秤量し、比較例1と同じ製造条件で焼結体を得
た。第2図は本実施例の中の1例で、82mol%NiO−18mo
l%TiO2材についてNiOをCoOで置換した時のビッカース
硬さの変化を示したもので、82mol%NiO−18mol%TiO2
材がビッカース硬さ860kgf/mm2有しているのに対し、Ni
Oを10mol%CoOで置換するとビッカース硬さは700kgf/mm
2まで低下し、さらにCoOの置換量を多くにするにつれ、
硬さは減少し、70mol%を越えると600kgf/mm2以下とな
る。磁気テープとの摺動後の面粗さ及び摩耗量の結果を
第4表に示した。面荒れはCoO置換により低減されてい
るが、摩耗量についてはフェライトの1/5〜1/10程度と
小さく、低摩耗材であることがわかる。NiO、TiO2、CoO
の配合比を変えても依然として摩耗しにくいことがわか
る。
[発明の効果] 以上詳述した様に本発明の非磁性酸化物基板材料はNi
O−TiO2−CoO−CaOからなり、磁気テープとの摺動に対
し、面荒れが小さく、かつ現用ヘッドに用いられるフェ
ライト基板と同等の摩耗性を有している。従って、この
基板材料を用いた磁気ヘッドは、寿命が長く、信頼性に
優れるので工業的利用価値が大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図はNiO−TiO2−CoO−CaO系におけるCaO量と磁気テ
ープ摺動後の基板摩耗量の関係を示すグラフ、第2図は
従来のNiO−TiO2系基材においてNiOをCoOで置換した時
のCoO量とビッカース硬さの関係を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 信行 埼玉県熊谷市三ケ尻5200番地 日立金属 株式会社磁性材料研究所内 (72)発明者 熊坂 登行 茨城県勝田市大字稲田1410番地 株式会 社日立製作所東海工場内 (72)発明者 阿部 光雄 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株式会社日立製作所家電研究所内 (56)参考文献 特開 平2−94408(JP,A) 特開 平2−154307(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】NiO15〜60mol%、CoO10〜70mol%、TiO210
    〜40mol%、CaO0.5〜25mol%からなることを特徴とする
    非磁性酸化物基板材料。
  2. 【請求項2】NiO15〜60mol%、CoO10〜70mol%、TiO210
    〜40mol%、CaO0.5〜25mol%からなる主成分100重量部
    に対し、MgOまたはZrO2を0.5〜3wt%添加含有すること
    を特徴とする非磁性酸化物基板材料。
  3. 【請求項3】熱膨張係数が100〜140×107/℃であること
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載の非磁性酸
    化物基板材料。
  4. 【請求項4】請求項1乃至3項のいずれかに記載の非磁
    性酸化物基板材料を用いたことを特徴とする磁気ヘッ
    ド。
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