JP2742938B2 - 半導体ウェーハ熱処理装置 - Google Patents

半導体ウェーハ熱処理装置

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【発明の詳細な説明】 〔概要〕 半導体ウェーハ熱処理装置の改良に関し、 半導体ウェーハの表面温度分布を均一とし、均一な熱
処理をなす半導体ウェーハ熱処理装置を提供することを
目的とし、 筒状の熱処理装置本体1と、該筒状の熱処理装置本体
1を囲んで設けられるヒータ2と、底板とともに上下に
移動可能のサセプタ3と、前記熱処理装置本体1の上部
に給気口4と、下部に排気口5とを有する立型半導体ウ
ェーハ熱処理装置において、前記筒状の熱処理装置本体
1には、水平の隔壁6が設けられ、該隔壁6には多数の
細孔が穿設されており、前記サセプタ3は、前記隔壁
(6)が前記ヒータ(2)により加熱されて高温にな
り、その輻射熱が利用できる程度に、前記隔壁6に接近
して配設されるように構成されるか、筒状の熱処理装置
本体11と、該筒状の熱処理装置本体11を囲んで設けられ
るヒータ2と、底板とともに上下に移動可能のサセプタ
3と、前記筒状の熱処理装置本体11上部には、ガス分配
槽8を気密的に支持する支持手段7が設けられ、該支持
手段7に支持される分配槽8の上面には給気口4が設け
られ、側面と底面とには、多数の細孔が穿設されてお
り、前記ガス分配槽8の内部で、ガスが撹拌されて均一
な温度にされてから細孔より流出し、前記サセプタ
(3)は、前記ガス分配槽(8)が前記ヒータ(2)に
より加熱されて高温になり、その輻射熱が利用できる程
度に、前記ガス分配槽(8)に接近して配設されるよう
に構成する。
〔産業上の利用分野〕
本発明は、半導体ウェーハ熱処理装置の改良に関す
る。特に、縦型の半導体ウェーハ熱処理装置において、
熱処理を均一化するための改良に関する。
〔従来の技術〕
従来技術に係る半導体ウェーハ熱処理装置について、
図面を参照して説明する。
第4図参照 図において、1は筒状の熱処理装置本体であり、2は
ヒータであり、3は底板とともに上下に移動可能なサセ
プタであり、4はガス給気口であり、5はガス排気口で
ある。
サセプタ3上に半導体ウェーハを載置して上方に移動
し、サセプタと一体に形成されている底板と筒状の熱処
理装置本体1の下面とを当接し、ガス供給口4から常温
の窒素等の不活性ガスを供給し、ガス排気口5から排気
して筒状の熱処理装置本体内部の空気を不活性ガスと置
換し、ヒータ2をもって加熱して半導体ウェーハを熱処
理する。
〔発明が解決しようとする課題〕
窒素等の不活性ガスを筒状の熱処理装置本体1の上部
に設けられたガス給気口4から供給すると、筒状の熱処
理装置本体1内のガス流速は中央部において最く高く、
周辺部にゆくにしたがって低くなる。一般に、供給され
る不活性ガスには、経済的理由から常温のガスが使用さ
れる。このため、流速の高い低温の不活性ガスが吹きつ
ける半導体ウェーハ中心部は外周部よりも冷却され、半
導体ウェーハの面内温度分布は一様とならず、均一に熱
処理されない。
本発明の目的は、この欠点を解消することにあり、半
導体ウェーハの表面温度分布を均一とし、均一な熱処理
をなす半導体ウェーハ熱処理装置を提供することにあ
る。
〔課題を解決するための手段〕
上記の目的は、下記のいずれの装置によっても達成さ
れる。
第1の装置は、下記のとおりである。
垂直に配置される筒状の熱処理装置本体(1)と、該
筒状の熱処理装置本体(1)を囲んで設けられるヒータ
(2)と、底板とともに上下に移動可能であり1枚の半
導体ウェーハを支持するサセプタ(3)と、前記筒状の
熱処理装置本体(1)の上部に給気口(4)を有し下部
に排気口(5)を有する縦型半導体ウェーハ熱処理装置
において、前記筒状の熱処理装置本体(1)には、水平
の隔壁(6)が設けられ、該隔壁(6)には多数の細孔
が穿設されており、前記サセプタ(3)は、前記隔壁
(6)が前記ヒータ(2)により加熱されて高温にな
り、その輻射熱が利用できる程度に、前記隔壁(6)に
接近して配設されている縦型半導体ウェーハ熱処理装置
である。
第2の装置は、下記のとおりである。
第1の装置において、筒状の熱処理装置本体(1)の
隔壁(6)の下部室は、分割可能とされてなる縦型半導
体ウェーハ熱処理装置である。
第3の装置は、下記のとおりである。
垂直に配置される筒状の熱処理装置本体(11)と、該
筒状の熱処理装置本体(11)を囲んで設けられるヒータ
(2)と、底板とともに上下に移動可能であり1枚の半
導体ウェーハを支持するサセプタ(3)と、前記筒状の
熱処理装置本体(11)上部には、ガス分配槽(8)を気
密的に支持する支持手段(7)が設けられ、該支持手段
(7)に支持されるガス分配槽(8)の上面には給気口
(4)が設けられ、側面と底面とには、多数の細孔が穿
設されており、前記ガス分配槽(8)の内部で、ガスが
撹拌されて均一な温度にされてから細孔より流出し、前
記サセプタ(3)は、前記ガス分配槽(8)が前記ヒー
タ(2)により加熱されて高温になり、その輻射熱が利
用できる程度に、前記ガス分配槽(8)に接近して配設
されている縦型半導体ウェーハ熱処理装置である。
〔作用〕
第1の方法は、筒状の熱処理装置本体1が隔壁6をも
って上部室と下部室とに分離され、不活性ガスは一旦隔
壁上部室に送入され、そこで加熱されてから隔壁6に設
けられた細孔を通り、層流となって、下部室に供給され
るので、半導体ウェーハの各領域は、ほゞ同一の温度と
同一の流速とを有する不活性ガスと接触することにな
る。このため、半導体ウェーハの全面がほゞ同一温度に
加熱され、均一な熱処理がなされる。
第2の方法は、隔壁6の下部室を分離可能にしたもの
で、筒状の熱処理装置本体を洗滌するときに好都合であ
る。
第3の方法は、筒状の熱処理装置本体1の上部に分配
槽8が設けられ、不活性ガスは一旦分配槽8内において
加熱撹拌され、均一な温度となってから分配槽8が設け
られた細孔を通り、ほゞ同一の速度をもって半導体ウェ
ーハに供給されるので、半導体ウェーハの面内温度分布
は一様となり、均一な熱処理がなされる。
なお、熱処理された半導体ウェーハを搬出し、新たに
熱処理される半導体ウェーハを搬入する際、筒状の熱処
理装置本体内部は、一旦外気に開放されて冷却されるの
で、再び内部を所望の温度まで回復するのに時間がかゝ
るが、隔壁または分配槽を設けて、隔壁上部室または分
配槽内部に高温のガスを残留させておくことによって、
筒状の熱処理装置本体内部の温度の回復を早めることが
できる。また、サセプタを高温の隔壁または分配槽に接
近して配設することによって、高温状態の隔壁または分
配槽からの輻射熱を利用して、半導体ウェーハの温度上
昇を早めることができる。
〔実施例〕
以下、図面を参照しつゝ、本発明の三つの実施例に係
る半導体ウェーハ熱処理装置について説明する。
第1例 第1図参照 1は石英等からなる筒状の熱処理装置本体であり、上
部に給気口4と、下部に排気口5とが設けられており、
2はヒータであり、3は底板とともに上下に移動可能な
サセプタであり、6は筒状の熱処理装置本体1を上部室
と下部室とに分離する多数の細孔を有する隔壁である。
サセプタ3に半導体ウェーハを載置し、上方に移動し
て底板と筒状の熱処理装置本体1の底面とを当接し、給
気口4から窒素等の不活性ガスを供給して、排気口5か
ら排気し、筒状の熱処理装置本体1の内部の空気を不活
性ガスに置換してヒータ2をもって加熱する。
不活性ガスは筒状の熱処理装置本体1の上部室内で加
熱され、加熱されたガスは隔壁6に設けられた細孔から
下部室内に層流となって流出し、半導体ウェーハの全面
に、ほゞ同一の温度と同一の流速とをもって供給され
る。この結果、半導体ウェーハは均一に加熱され、均一
に熱処理される。熱処理が終わって、サセプタ3を下方
に移動して半導体ウェーハを搬出し、次に熱処理される
半導体ウェーハを搬入するとき、筒状の熱処理装置本体
1の下部室内は冷たい外気に曝されて冷却されるが、隔
壁上部室には高温のガスが残留しているので、再び加熱
して筒状の熱処理装置本体1内の温度を所望の温度まで
回復するのに要する時間は短縮される。また、サセプタ
3は高温に保持されている隔壁に接近して配設すれば、
隔壁からの輻射熱により半導体ウェーハの温度上昇時間
が短縮される。
第2例 第2図参照 第1例において、筒状の熱処理装置本体1の隔壁下部
室を分離可能としたもので、筒状の熱処理装置本体1を
洗滌するときに有効である。
第3例 第3図参照 11は筒状の熱処理装置本体であり、下部に排気口が設
けられている。2はヒータであり、3は底板とともに上
下に移動可能のサセプタである。筒状の熱処理装置本体
11の上部に設けられた支持手段7によってガス分配槽8
が気密的に保持されており、ガス分配槽8の上部には給
気口4が設けられ、底面と側面とには多数の細孔が穿設
されている。ガス給気口4から供給される窒素等の不活
性ガスは、分配槽8内で加熱されるとともに、よく撹拌
され、均一な温度となって細孔から筒状の熱処理装置本
体11内に流出する。ほゞ同一の温度と同一の流速とをも
った不活性ガスが半導体ウェーハに供給されるので、半
導体ウェーハは均一に加熱され、均一に熱処理される。
なお、半導体ウェーハを入れ替える時には、分配槽8内
に高温のガスが残留しているので、第1例と同様に、筒
状の熱処理装置本体1内の温度回復時間が短縮される。
〔発明の効果〕
以上説明せるとおり、本発明に係る半導体ウェーハ熱
処理装置においては、垂直に配置される筒状の熱処理装
置本体に多数の細孔が穿設された隔壁が設けられ、不活
性ガスは一旦隔壁の上部室に送入され、そこで、加熱さ
れてから細孔を通って隔壁下部室に送入されるか、また
は筒状の熱処理装置本体に底板と側面とに細孔が穿設さ
れた分配槽が設けられ、不活性ガスは一旦分配槽に送入
され、そこで、加熱撹拌されてから細孔を通って筒状の
熱処理装置本体内に送入されるので、半導体ウェーハの
各領域には、ほゞ同一の温度を有する不活性ガスがほゞ
同一の流速をもって供給されることとなり、半導体ウェ
ーハの面内温度分布が一様となって、均一な熱処理がな
される。
熱処理された半導体ウェーハを搬出し、新たに熱処理
される半導体ウェーハを搬入する際、筒状の熱処理装置
本体内部が一旦外気に開放されて冷却されるため、熱処
理装置本体内部の温度を再び所望の温度まで回復するの
に時間がかゝるが、隔壁または分配槽を設けると、隔壁
上部室または分配槽内部に高温のガスが残留するので、
筒状の熱処理装置本体内部の温度回復が早くなる。ま
た、サセプタを隔壁または分配槽に接近して配設するこ
とにより、高温の隔壁または分配槽の輻射熱を利用する
ことができるので、半導体ウェーハの熱処理時間を短縮
するのに効果的である。なお、隔壁の下部室を分離可能
にすれば、筒状熱処理装置本体を洗滌するときに好都合
である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係る半導体ウェーハ熱処理装置の第
1実施例の構造図である。 第2図は、本発明に係る半導体ウェーハ熱処理装置の第
2実施例の構造図である。 第3図は、本発明に係る半導体ウェーハ熱処理装置の第
3実施例の構造図である。 第4図は、従来技術に係る半導体ウェーハ熱処理装置の
構造図である。 1、11……筒状の熱処理装置本体、 2……ヒータ 3……サセプタ、 4……給気口、 5……排気口、 6……隔壁、 7……支持手段、 8……ガス分配槽。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−171723(JP,A) 特開 昭62−293622(JP,A) 特開 昭61−141123(JP,A) 特開 昭62−154722(JP,A) 実開 昭62−188136(JP,U)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】垂直に配置される筒状の熱処理装置本体
    (1)と、 該筒状の熱処理装置本体(1)を囲んで設けられるヒー
    タ(2)と、 底板とともに上下に移動可能であり1枚の半導体ウェー
    ハを支持するサセプタ(3)と、 前記筒状の熱処理装置本体(1)の上部に給気口(4)
    を有し下部に排気口(5) を有する縦型半導体ウェーハ熱処理装置において、 前記筒状の熱処理装置本体(1)には、水平の隔壁
    (6)が設けられ、 該隔壁(6)には多数の細孔が穿設されており、 前記サセプタ(3)は、前記隔壁(6)が前記ヒータ
    (2)により加熱されて高温になり、その輻射熱が利用
    できる程度に、前記隔壁(6)に接近して配設されてな
    る ことを特徴とする縦型半導体ウェーハ熱処理装置。
  2. 【請求項2】垂直に配置される筒状の熱処理装置本体
    (11)と、 該筒状の熱処理装置本体(11)を囲んで設けられるヒー
    タ(2)と、 底板とともに上下に移動可能であり1枚の半導体ウェー
    ハを支持するサセプタ(3)と、 前記筒状の熱処理装置本体(11)上部には、ガス分配槽
    (8)を気密的に支持する支持手段(7)が設けられ、 該支持手段(7)に支持されるガス分配槽(8)の上面
    には給気口(4)が設けられ、側面と底面とには、多数
    の細孔が穿設されており、 前記ガス分配槽(8)の内部で、ガスが撹拌されて均一
    な温度にされてから細孔より流出し、前記サセプタ
    (3)は、前記ガス分配槽(8)が前記ヒータ(2)に
    より加熱されて高温になり、その輻射熱が利用できる程
    度に、前記ガス分配槽(8)に接近して配設されてなる ことを特徴とする縦型半導体ウェーハ熱処理装置。
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JP2011091386A (ja) * 2009-09-24 2011-05-06 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 熱処理装置、熱処理方法及び半導体装置の作製方法

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