JP3138875B2 - クリーンエア装置 - Google Patents

クリーンエア装置

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JP3138875B2
JP3138875B2 JP03196076A JP19607691A JP3138875B2 JP 3138875 B2 JP3138875 B2 JP 3138875B2 JP 03196076 A JP03196076 A JP 03196076A JP 19607691 A JP19607691 A JP 19607691A JP 3138875 B2 JP3138875 B2 JP 3138875B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、クリーンエア装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】半導体の製造装置において、半導体素子
の高集積化に伴い、微細な塵が製造工程中に半導体素子
に付着することにより、半導体素子が不良品となり、歩
留りが劣化するため、防塵対策が重要な問題となってい
る。特に高集積化が進につれてより小さい塵が問題とな
る。そのため、半導体製造装置 例えば、熱処理炉、エ
ッチング装置、スパッタ装置などは、送風装置から送ら
れる空気を天井上に通した後、天井に設置されているフ
ィルターから床面方向に送風し、床面から排気する事に
よりクリーンエアの垂直流が形成できるクリーンルーム
内に配置される。
【0003】しかし、クリーンルームの内容積が限ら
れ、より多くの量産ラインを確立する要望から、半導体
ウエハの作業部は、クリーンルーム内に位置し、装置本
体はクリーンルームの壁面と同一面を接点とするだけ
で、比較的清浄度の低いいわゆるメンテナンスルームに
配置される。一方、装置本体については、クリーンルー
ム側に位置する面に、被処理体であるウエハを装置本体
に対して搬入搬出するための開閉ドアが取り付けられて
いる。そしてクリーンルームとメンテナンスルームの壁
を境にして配置される半導体製造装置では、クリーンル
ーム側から上記開閉ドアを開いて、半導体製造装置内部
に設けられた載置部にウエハが収納されたキャリアを搬
入搬出するように構成されているが、一般にクリーンル
ーム内は、メンテナンスルーム内より、圧力が高く設定
されている。そのために、その差圧の影響でウエハキャ
リアを装置内に搬入する際に、上記開閉ドアを開くとク
リーンルーム側から半導体製造装置を介してメンテナン
スルーム側へ、空気の流れが形成される。
【0004】一般にクリーンルーム内は清浄であるが、
クリーンルーム内にいる作業者は塵の発生源であり、こ
の作業者がウエハの収納されたキャリアを半導体製造装
置に搬入すようとすると、作業者から発生した塵が飛散
し、この塵がクリーンルーム側より装置内に吹き込む空
気の流れで運ばれた結果、半導体素子の歩留りを低下さ
せることが確認されている。このため各製造装置内にク
リーンエアを循環させる技術が特開昭61−2602号
に開示されている。また、装置開口部をキャリアガスの
流れで覆い外気の混入を抑制しようとした技術が特開昭
59−100517号に開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前者の前
記装置内においてクリーンエアを循環させる技術では、
装置が密閉状態でクリーンエアが正常に装置内部で循環
されている時には装置内部は清浄に保つことができる
が、装置の一部を開放状態例えばウエハの搬入搬出の開
閉ドアを開き、ウエハが収納されたキャリアを装置内に
搬入するとき、クリーンルーム側の作業者から飛散する
塵が装置内へ入ってしまい半導体素子の歩留りが低下す
るという改善点を有する。
【0006】また後者のキャリア搬入用の開閉ドアにエ
アーシャワーを設けた技術では、クリーンルームと装置
内部との間を層流状態でエアーカーテンを形成すること
は困難であり、クリーンルーム側の塵等が装置内に入り
込み半導体素子の歩留りを低下させてしまうという改善
点を有する。この発明は上記の点に鑑みなされたもので
クリーンルームとメンテナンスルームの境に配置された
装置のキャリア搬入出部を開閉しても、クリーンルーム
側の塵が装置内に入らないクリーンエア装置を提供する
ことを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、第1の発明にあっては、クリーンエアが供給され
た装置のキャリア搬入出部より板状体が収納されたキャ
リアを搬入搬出するクリーンエア装置において、上記キ
ャリア搬入出部の圧力を外気圧より陽圧にする手段を設
けたものである。
【0008】また、第2の発明においては、装置の外よ
り大気を導入する手段と、装置内より大気を排出する手
段と、大気の導入量を排出量より大きく設定することに
より、少なくとも板状体を搬入搬出する期間、キャリア
搬入出部の圧力を外気圧より陽圧にする手段とをもうけ
たものである。
【0009】また、第3の発明では、キャリア搬入出部
にクリーンエア装置内と外気とを分離する扉体が開閉可
能に設けたものである。また、第4の発明では、クリー
ンエアが供給された装置のキャリア搬入出部より板状体
が収納されたキャリアを搬入搬出するクリーンエア装置
において、上記キャリア搬入出部は、キャリア搬入出部
と外気とを分離する開閉可能な扉体と、キャリア搬入出
部と装置内とを分離する開閉可能な扉体とが設けられた
ものである。また、第5の発明では、キャリア搬入出部
には、クリーンエア供給部とクリーンエア排出部が設け
られたものである。
【0010】
【作用】クリーンエア装置のキャリア搬入出部の圧力を
外気圧より陽圧にすることにより、ウエハキャリアの搬
入搬出に際しても、クリーンルームからの塵がクリーン
エア装置に混入することを抑制することができる。ま
た、キャリア搬入出部に設けられたクリーンルーム側の
扉体とクリーンエアと装置内部側の扉体を同時に開状態
としなければ、クリーンルーム側から装置内部へ直接塵
が混入することなく、クリーンエア装置内部の清浄度を
良好に保つことができる。
【0011】
【実施例】以下に、本説明を縦型熱処理装置に適用した
一実施例を図面を用いて説明する。図1に示すように、
縦型熱処理装置本体1内の上面部中央には、1つの空気
流入口例えば長方形状の穴2が設けられ、この空気流入
口2の近傍に縦長のエアフィルターユニット3が配設さ
れ、このエアフィルターユニット3の空気流入路には、
大気導入手段である送風ファン4が設けられている。上
記エアフィルターユニット3の内部には、空気清浄フィ
ルター5が設けられており、このフィルター5を通過し
たクリーンエアを空気吹出口6の全面から排出可能の如
く構成されている。
【0012】上記キャリア9を通過したクリーンエア流
は、装置本体1にキャリア9を搬入搬出するためのキャ
リア搬入出部10の上部位置に設けられたエアフィルタ
ーユニット11には図示しない送風ファンが設けられ、
空気吸込口12から吸い込まれ、上記エアフィルターユ
ニット11の空気吹出口13からクリーンエアを層流状
態でキャリア搬入出部10に吹き出すことが可能の如く
構成されている。また、このキャリア搬入出部10に
は、例えば、スライド式の扉体14が上下方向に開閉可
能の如く設けられて構成されている。
【0013】また、装置本体1のキャリア搬入出部10
に設けられたキャリア姿勢変換機構15には、クリーン
ルーム内を搬送された時、半導体ウエハ8が縦方向に配
列収納されたキャリア9が載置されるため、図示しない
キャリア保持機構でキャリアを保持した後、上記姿勢変
換機構15により半導体ウエハ8が水平状態になるよう
にキャリア9の姿勢を90度位置変換できるように構成
されている。また、上記キャリア9を移載するキャリア
移載機16が昇降可能なエレベータ17に設けられ移載
ステージ18、キャリア搬入出部10とキャリアステー
ジ7の間でキャリア9を移載出来るように構成されてい
る。
【0014】また、上記移載ステージ18に設けられた
キャリア9内のウエハ8は、熱処理用の石英からなるボ
ート20にウエハ移載機19により予め定められたプロ
グラムで自動的に移載できるように構成されている。上
記ボート20の上部には半導体ウエハ8を所定の熱処理
を行なうための例えば抵抗加熱式のヒータ21が設けら
れており、このヒータ21の内部には耐熱性材料例えば
石英からなる反応容器22が設けられた熱処理部が構成
されている。一方、上記エアフィルターユニット11の
吹出口13から吹き出されたクリーンエアは、キャリア
9に縦方向に配列されたウエハ8に平行に供給されて通
過し、装置本体1の底部に設けた送風ダクト23に流入
する。そして、クリーンエアは、図示しない装置内部側
面に配置されたエアフィルターユニットを通過し、上記
ボート20に収納されているウエハ8面に対し平行に流
れて、大気排出手段である排出ファン24により外部に
排気されるように構成されている。
【0015】以上の様に本発明を適用した縦型熱処理装
置は構成されている。次に実施例の作用について説明す
ると、即ち、熱処理炉装置内の空気流入口2から送風フ
ァン4により、メンテナンスルームからのエアを取り入
れ、エアフィルターユニット3により、クリーンエアに
した後、キャリアステージ7、エアフィルターユニット
11、キャリア搬入出部10、移載ステージ18、送風
ダクト23を介して排出するクリーンエア層流を形成す
る。次に、キャリア搬入出部10の扉体14を開状態に
設定して、他の半導体製造装置による前工程が終了した
ウエハを収納したキャリア9を、クリーンルーム内に配
置された図示しないロボットにより自動的に搬入する。
このキャリア9の搬入操作は、熱処理炉21で1回に熱
処理する半導体ウエハの枚数分収納する、例えば1度に
100枚のウエハを処理するとすれば、25枚入りのキ
ャリア9を2個搬入毎に、扉体14を閉じ、この作業を
2度行なう。これらキャリア9の搬入期間、キャリア搬
入出部10は、エアフィルターユニット11からの層流
が、クリーンルームに対して陽圧となるように予め設定
する。従って、装置内部へのクリーンルームからの塵の
混入を減少できる。
【0016】キャリア9を搬入したのち、上記扉体14
を閉じ装置内部のクリーンエア層流の状態で、ウエハ8
の移載を行なう。即ち、キャリア9からのウエハを、熱
処理用ウエハボート例えばボート20にウエハ移載機1
9により自動的に行なう。100枚のウエハがボート2
0に移載が終了すると、ボート20を反応容器22の下
方から、反応容器22内にローディングする。ローディ
ング後予め定められたプログラムで自動的に熱処理工程
を実行する。熱処理が終了すると、上記クリーンエアの
層流状態でボート20のアンローディングを実行する。
【0017】処理済ウエハの温度が予め定められた温度
になった後、上記キャリア9に、ボート20から移載す
る。キャリア9に移載されたウエハは、キャリア搬入出
部10の扉体14を開け、キャリア9の搬出操作を実行
する。少なくとも、扉体14を開の期間、キャリア搬入
出部10を陽圧に設定して実行することが必要である。
上記装置において、エアを大気に排出する排出ファン2
4より排出する大気の排気量よりも、エアを取り入れる
送風ファン4により吸引する大気量を多くする度合を選
択することによって、装置内特にキャリア搬入出部10
を装置外即ちクリーンルームやメンテナンスルームより
も陽圧にすることができ、クリーンルームなどからの装
置内部への塵の混入を抑制することができる。
【0018】また、常時、クリーンエアの排出量と導入
量を同じに設定し、装置内部にクリーンエアの層流が形
成されるようにして、熱処理工程を実行する。しかし、
キャリア搬入出部10の扉体14を開放する時のみクリ
ーンエアの排出量より導入量を多く切り換えて、装置内
部を陽圧にするようにしてもよい。これは、扉体14を
開放した際に、比較的多くの塵がクリーンルームから混
入するため、装置内部を陽圧にしている。次に、図1実
施例の扉体14部の他の実施例について、図2を参照し
て説明する。図1と同一機構は、同一番号で示し、具体
的説明は省略する。エアフィルターユニット11から供
給されたクリーンエアを下方に流出させるため、図示し
ないファンが内蔵されたエアフィルターユニット31が
キャリア搬入出部10の底面に設けられ、さらにキャリ
ア搬入出部10と装置内部とを分離する如く開閉制御可
能な扉体32が設けられている。
【0019】キャリア搬入出部10、扉体14と扉体3
2を同時に開放しなければ、クリーンルームと装置内部
とが連通状態となることがなくなり、クリーンルーム側
から、装置内部へ直接塵が混入することはなく、装置内
部を清浄に保つことができる。また、上記フィルターユ
ニット31を設けたことにより、フィルターユニット3
1内に設けられた図示しないファンの排気風量を、エア
フィルターユニット11内に設けられた図示しない送風
ファンの送風量よりも大きく調整することによってキャ
リア搬入出部10をクリーンルームより陽圧にすること
ができる。
【0020】次に、図2の他の実施例を図3を参照して
説明するが、図1、図2と同一部分は、同一番号を付
し、説明は省略する。図3の(A)に示すように、姿勢
変換機構15上に半導体ウエハ8を縦方向に収納したキ
ャリア9を図示しないキャリア保持機構により載置保持
している。そして上記姿勢変換機構15は、キャリア9
を90度設置位置移動する機構が設けられている。上記
姿勢変換機構15、扉体14、エアフィルターユニット
11以外3つの壁部は壁33で構成されており、全体で
密閉室が構成されている。図3の(B)に示すように、
姿勢変換機構15を下方に回動させ、90度移動した位
置にすることにより図1のキャリア移載機16がキャリ
ア9を受け取り、上記キャリア移載機16によりキャリ
ア9をキャリアステージ7への移載、または、移載ステ
ージ18ヘ、移載を可能にすることができる。
【0021】図3の(A)の如く、姿勢変換機構15を
閉じた状態でキャリア搬入出部10の扉体14を開いて
開放し、半導体ウエハ8が収納されたキャリア9を搬入
した後に、キャリア搬入出部10の扉体14を閉じるこ
とにより、クリーンルームと装置内部が連通状態となる
ことを防止して、キャリア9の装置内部への搬入を行な
うことができ、クリーンルームから装置内部への塵の混
入を制御することができる。
【0022】また、上記板常体は、半導体ウエハに限ら
ず角形ガラス基板等も含まれている。また、本実施例
は、縦型熱処理装置に適用した例について説明したが、
これに限定されずCVD装置、キャリアストッカー等の
半導体製造装置、LCD製造装置などクリーンルーム内
に設置され、塵の混入を防止する装置であれば、何れに
も適用できることは説明するまでもないことである。
【0023】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明によれば、装置内に板状体を搬入搬出するに際し、ク
リーンルームより装置内部への塵の混入を最小限に制御
することができ、半導体素子の歩留りを向上することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係わる装置の構成図である。
【図2】第2の実施例に係わる概略構成図である。
【図3】第3の実施例に係わる概略構成図である。
【符号の説明】
2:空気流入口 4:送風ファン 8:ウエハ 9:キャリア 10:キャリア搬入出部 11:エアフィルターユニット 14:扉体 15:姿勢変換機構 24:排出ファン 31:エアフィルターユニット 32:扉体 33:壁

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クリーンエアが供給された装置のキャリ
    ア搬入出部より板状体が収納されたキャリアを搬入搬出
    するクリーンエア装置において、上記キャリア搬入出部
    の圧力を外気圧より陽圧にする手段が設けられているこ
    とを特徴とするクリーンエア装置。
  2. 【請求項2】 装置の外より大気を導入する手段と、装
    置内より大気を排出する手段と、大気の導入量を排出量
    より大きく設定することにより、少なくとも板状体を搬
    入搬出する期間、キャリア搬入出部の圧力を外気圧より
    陽圧にする手段とを設けることを特徴とする請求項1に
    記載のクリーンエア装置。
  3. 【請求項3】 キャリア搬入出部にクリーンエア装置内
    と外気とを分離する扉体が開閉可能に設けられたことを
    特徴とする請求項2に記載のクリーンエア装置。
  4. 【請求項4】 クリーンエアが供給された装置のキャリ
    ア搬入出部より板状体が収納されたキャリアを搬入搬出
    するクリーンエア装置において、上記キャリア搬入出部
    は、キャリア搬入出部と外気とを分離する開閉可能な扉
    体と、キャリア搬入出部と装置内とを分離する開閉可能
    な扉体とが設けられたことを特徴とするクリーンエア装
    置。
  5. 【請求項5】 キャリア搬入出部には、クリーンエア供
    給部とクリーンエア排出部が設けられたことを特徴とす
    る請求項4に記載のクリーンエア装置。
JP03196076A 1990-09-26 1991-07-11 クリーンエア装置 Expired - Lifetime JP3138875B2 (ja)

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US08/023,394 US5261935A (en) 1990-09-26 1993-02-26 Clean air apparatus

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