JP2742702B2 - 錫または錫合金めっき線の製造方法 - Google Patents

錫または錫合金めっき線の製造方法

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JP2742702B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、オス電気接栓に使用する銅または銅合金の
線材料に一定の厚さの下地めっきを施し、その上に錫ま
たは錫合金を一定の厚さにめっきを施し、これを加熱リ
フロー処理した後直ちに急冷し、ついで、長手方向と直
交する方向に切断して所望する長さ寸法に加工するとこ
ろに特徴を有する、錫または錫合金めっき線の製造方法
に関するものである。
(従来の技術) 従来のオス電気接栓や電子部品のリード線として使用
されている錫または錫合金めっき線の製造方法は、銅合
金に0.5〜4.0ミクロンのニッケルまたは銅の下地めっき
を施した後に、表面にめっき光沢剤を使用した光沢錫合
金めっきを施した方法がとられていたが、この光沢錫合
金めっきを施した銅合金線材はリード線等の電子部品に
加工する為に短く切断する際に、そのめっきのもろさゆ
えにめっきが欠落したり、製品同士の摩擦により削れて
酸化した黒粉が発生し、これによりリードの切断や電子
部品組み立ての為の機械を停止させてしまうという欠点
があった。
このような実状において、「高純度からなる表面を有
する金属材に厚さ3〜15μの半田或いは金錫めっきを施
し、続いてこのメッキ層を加熱溶融処理することを特徴
とする半田メッキ線の製造方法」が特開昭53−93133号
公報にて開示されている。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、上記従来の半田メッキ線の製造方法に
ついては、めっきの厚さが3〜15μと厚く、この場合、
製品毎のめっきの厚さに大きなバラツキが生じ易く、こ
の厚さが不均一となり、このため、めっきの厚さに高い
精度が要求されるオス電気接栓用のめっき線としては、
品質上好ましくないばかりか、コスト的にも不利である
という欠点があった。つまり、1組の電気接栓は、複数
のめっき線が挿通されることが多く、この場合、めっき
線のめっきの厚さに大きなバラツキがあると、メス電気
接栓とめっき線との接触が不安定となり、このため導電
不良となったり、或いはめっき線の挿抜力が大きくなっ
たりするという問題があったのである。
そこで案出されたのが本発明であり、その目的とする
ところは、オス電気接栓の用途の為に、従来の光沢錫合
金めっきを行わずとも、光沢の発現等その優れた特性は
維持しつつ、めっきの欠落や黒粉の発生を防止すると共
に、製品毎のめっきの厚さのバラツキが小さく、均一な
厚さのめっきをするところに構成特徴を有する錫または
錫合金めっき線の製造方法を提供することにある。
(問題を解決するための手段) 上記の目的を達成するために採用した本発明の手段の
要旨とするところは、「オス電気接栓に使用される錫ま
たは錫合金めっき線の製造方法において、銅または銅合
金の線材料に、下地めっきとして厚さ0.1〜2.5ミクロン
のニッケルまたは銅メッキを施し、その上に厚さ0.5〜
2.9ミクロンの錫または錫合金めっきを施し、加熱リフ
ロー処理した後直ちに急冷し、ついで、長手方向と直交
する方向に切断して所望する長さ寸法に加工する錫また
は錫合金めっき線の製造方法であって、 前記銅または銅合金の線材料上にめっきされためっき
層の全厚が、3.0ミクロン以下であることを特徴とする
錫または錫合金めっき線の製造方法」にある。
(作用) 本発明は前記のような手段からなっているので、次の
ような作用が得られる。
本発明は銅または銅合金の線材料に下地めっきとして
厚さ0.1〜2.5ミクロンのニッケルまたは銅めっきを施す
ことにより、製品毎のめっきの厚さのバラツキが抑制さ
れる。次いで、その上に厚さ0.5〜2.9ミクロンの錫また
は錫合金めっきを施すことにより、これもまた製品毎の
めっきの厚さのバラツキが抑制される。
さらに、前記下地めっき上に錫または錫合金めっきを
施し、これを加熱リフロー処理した後直ちに急冷するか
ら、この急冷により、めっき表面が酸化されることなく
ガラス状に凝固できてこれにより光沢を発現でき、銅ま
たは銅合金の線材料の長手方向の外周全面に、ガラス状
に凝固された錫または錫合金めっき層(高純度のままの
錫または錫合金めっき層)を形成した「錫または錫合金
めっき線」が製造できる。
ところで、上記のようにニッケルまたは銅による下地
めっきの厚さを、0.1〜2.5ミクロンに限定する理由とし
ては、まず0.1ミクロン未満だと、厚さが薄すぎて下地
めっきを施すことによる効果が期待できないからであ
る。また2.5ミクロンを越えると、製品毎のめっきの厚
さのバラツキが大きくなり、めっきの厚さに高い精度が
要求されるオス電気接栓用のめっき線としては、品質上
好ましくなく、さらにコスト的にも不利だからである。
具体的には、1組の電気接栓は、20本近くの錫または
錫合金めっき線が挿入されることが多く、この場合、本
発明のようにめっき線のめっきの厚さが3.0ミクロンの
ときのバラツキを上限とすることが、メス電気接栓とめ
っき線との接触不良の解消や、めっき線の挿抜力を小さ
くするうえで最適と考えられるからである。
次に、錫または錫合金によるめっきの厚さを0.5〜2.9
ミクロンに限定する理由としては、まず0.5ミクロン未
満だと厚さが薄すぎるので、加熱リフロー処理をするこ
とにより、下地めっきと、その上に付けた錫とが完全に
熱拡散してしまい本来の錫の特性が失われてしまい、オ
ス電気接栓等の半田付けを必要とする用途に使用できな
くなってしまうということと、外部から加えられたわず
かな傷等が下地にまで達し易く、この傷等によりめっき
線が酸化したりするからである。また2.9ミクロンを越
えると、上記の下地めっきの場合と同じ理由により、製
品毎のめっきの厚さのバラツキが大きくなり、めっきの
厚さに高い精度が要求されるオス電気接栓用のめっき線
としては、その品質上好ましくなく、さらにコスト的に
も不利だからである。
このように、本発明に係る錫または錫合金めっき線の
製造方法においては、ニッケルまたは銅による下地めっ
きの厚さ及び錫または錫合金によるめっきの厚さを限定
することにより製品毎のメッキの厚さのバラツキが小さ
くて済むのである。
尚、この方法で製造した錫または錫合金めっき銅線と
の従来の光沢錫合金めっきの方法で製造しためっき銅線
の性能の比較を下記の表に示す。
この表に示されるように電子部品材料として要求され
る特性は従来の光沢錫合金めっきで製造したものと差は
無く、しかもめっきの欠落や、黒粉の発生が排除できた
のである。
(実施例) 以下この発明の一実施例として説明してみると、即
ち、銅または銅合金の線材料に下地めっきとして0.1〜
2.5ミクロンのニッケルまたは銅めっきを施し、その上
に0.5〜2.9ミクロンの錫または錫合金めっきを施した後
に、引き続いてこの錫または錫合金めっき層を加熱リフ
ロー処理した後急冷し光沢表面を持った錫または錫合金
めっき線を製造する。
尚、本発明実施において下地めっきを施す為のめっき
液の種類としてはワット浴やスルファミン酸浴等のニッ
ケルめっき液、シアン浴や硫酸浴等の銅めっき液を使用
し、また上層の仕上げめっきとしては硫酸浴やアルカリ
浴等の錫メッキ液をまたほう弗化浴やアルカノールスル
フォン酸浴等の錫合金めっき浴を使用する。
そして、その後のリフロー処理として電気・ガス等の
雰囲気炉、または高周波誘導炉、また銅合金自身の抵抗
発熱等によるリフロー方法が利用できる。冷却方法とし
ては、リフロー処理直後に水または湯の中を通すことに
よりリフロー処理後のめっき層を急冷凝固させ、所望す
る所定長さに切断して錫または錫合金めっき線を製造す
る。
(発明の効果) 本発明の手段は前記のようであるから、次のような効
果を有する。
すなわち、本発明の錫または錫合金めっき線の製造方
法によれば、銅または銅合金の線材料に、下地めっきと
して厚さ0.1〜2.5ミクロンのニッケルまたは銅めっきを
施し、その上に、厚さ0.5〜2.9ミクロンの錫または錫合
金めっきを施し、さらにこれを加熱リフロー処理した後
直ちに急冷し、ついで、長手方向と直交方向に切断して
所望する長さ寸法に加工するところに構成上の特徴があ
る。これにより、 前記銅または銅合金の線材料上に、その全厚が3.0ミ
クロン以下であって、且つ線材料の長手方向の外周全面
に高純度の錫または錫合金めっき層を形成することがで
きる、 従来の光沢錫合金めっきを行わずとも光沢の発現等そ
の優れた特性は維持しつつめっきの欠落や黒分の発生を
防止する、 製品毎のめっきの厚さのバラツキが小さく、めっきの
厚さを均一にコントロールすることが出来るので、特に
めっきの厚さに高い精度が要求されるオス電気接栓の用
途に有効である、 めっきの厚さが従来のものと比べて薄くて済むので、
その分コスト的に有利である、 という優れた作用効果が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭48−38247(JP,A) 特開 昭53−93133(JP,A) 特開 昭62−29150(JP,A) 特開 昭62−107093(JP,A) 特開 昭61−151914(JP,A) 特開 昭64−11996(JP,A) 特公 昭47−22081(JP,B2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オス電気接栓に使用される錫または錫合金
    めっき線の製造方法において、銅または銅合金の線材料
    に、下地めっきとして厚さ0.1〜2.5ミクロンのニッケル
    または銅メッキを施し、その上に厚さ0.5〜2.9ミクロン
    の錫または錫合金めっきを施し、加熱リフロー処理した
    後直ちに急冷し、ついで、長手方向と直交する方向に切
    断して所望する長さ寸法に加工する錫または錫合金めっ
    き線の製造方法であって、 前記銅または銅合金の線材料上にめっきされためっき層
    の全厚が、3.0ミクロン以下であることを特徴とする錫
    または錫合金めっき線の製造方法。
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