JP3314268B2 - 柔軟性のあるケーブル用線状導体の製造方法 - Google Patents
柔軟性のあるケーブル用線状導体の製造方法Info
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- JP3314268B2 JP3314268B2 JP27013098A JP27013098A JP3314268B2 JP 3314268 B2 JP3314268 B2 JP 3314268B2 JP 27013098 A JP27013098 A JP 27013098A JP 27013098 A JP27013098 A JP 27013098A JP 3314268 B2 JP3314268 B2 JP 3314268B2
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- linear conductor
- annealing
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- Electroplating Methods And Accessories (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、主に通信、コン
ピュータ用のケーブルにおける柔軟性のある線状導体の
製造方法に関する。
ピュータ用のケーブルにおける柔軟性のある線状導体の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ケーブルの線状導体を製造するに際して
は、例えば銅又は銅合金(リン青銅)の線状素材を伸線
処理した後に、焼鈍処理を行い、更に溶融状態にあるス
ズ(Sn)をメッキ浴として用いる溶融金属メッキ処理
を施すのが普通である。
は、例えば銅又は銅合金(リン青銅)の線状素材を伸線
処理した後に、焼鈍処理を行い、更に溶融状態にあるス
ズ(Sn)をメッキ浴として用いる溶融金属メッキ処理
を施すのが普通である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記の例では、約70
0°Cの温度の炉の内部にリン青銅(CuSnP)の線
状導体をほぼ1分ぐらい通して焼鈍し、その後にスズメ
ッキを施しているが、スズ(Sn)の溶融温度は240
°Cであるため、スズのメッキを先に行うことは不可能
であった。
0°Cの温度の炉の内部にリン青銅(CuSnP)の線
状導体をほぼ1分ぐらい通して焼鈍し、その後にスズメ
ッキを施しているが、スズ(Sn)の溶融温度は240
°Cであるため、スズのメッキを先に行うことは不可能
であった。
【0004】スズメッキに限らず、金属メッキを先に行
うことができれば、焼鈍処理に於ける工程にあって、金
属のメッキ処理を外注加工ができるようになり、加工工
程が簡易となるものである。そこで、焼鈍処理は、ほぼ
700°Cの温度では行われるので、これより高い溶融
温度を持つ金属でなければならない。しかも、接触抵抗
や濡れ性が良くなければならない。
うことができれば、焼鈍処理に於ける工程にあって、金
属のメッキ処理を外注加工ができるようになり、加工工
程が簡易となるものである。そこで、焼鈍処理は、ほぼ
700°Cの温度では行われるので、これより高い溶融
温度を持つ金属でなければならない。しかも、接触抵抗
や濡れ性が良くなければならない。
【0005】そこで、この発明は、焼鈍処理の前にメッ
キ処理が可能とするケーブル用線状導体の製造方法を提
供するものである。
キ処理が可能とするケーブル用線状導体の製造方法を提
供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明に係る柔軟性の
あるケーブル用線状導体の製造方法は、所望の線状に加
工したリン青銅に銀メッキを施し、その後に700℃か
ら800℃の高温にて焼鈍処理を施したものである(請
求項1)。
あるケーブル用線状導体の製造方法は、所望の線状に加
工したリン青銅に銀メッキを施し、その後に700℃か
ら800℃の高温にて焼鈍処理を施したものである(請
求項1)。
【0007】このため、銀メッキの溶点が961°Cで
あるため、この溶点温度以下で充分に焼鈍処理ができる
ようになる。しかも、スズメッキ時の焼鈍処理より高く
保つことができることから焼鈍時間も短縮できるもので
あると共に、スズメッキよりも接触抵抗値の減少、はん
だ濡れ性の向上、低摩擦性を保つようになる。
あるため、この溶点温度以下で充分に焼鈍処理ができる
ようになる。しかも、スズメッキ時の焼鈍処理より高く
保つことができることから焼鈍時間も短縮できるもので
あると共に、スズメッキよりも接触抵抗値の減少、はん
だ濡れ性の向上、低摩擦性を保つようになる。
【0008】
【発明の実施の形態】図1において、この発明の工程が
示され、リン青銅(Cu−Sn−P)が伸線工程1にて
所望の線状に加工が施される。例えば、リン青銅として
は、スズ(Sn)が3〜9%、リン(P)が0.03〜
0.35%、銅(Cu)91〜97%の合金で、厚さが
0.100mm、幅0.500mmに加工される。
示され、リン青銅(Cu−Sn−P)が伸線工程1にて
所望の線状に加工が施される。例えば、リン青銅として
は、スズ(Sn)が3〜9%、リン(P)が0.03〜
0.35%、銅(Cu)91〜97%の合金で、厚さが
0.100mm、幅0.500mmに加工される。
【0009】銀メッキ工程2は、電気メッキにより行わ
れ、素材であるリン青銅の線状を一側に帯電させて行わ
れる。銀メッキの厚みは約3ミクロンである。この銀メ
ッキ処理した後に焼鈍が行われる。
れ、素材であるリン青銅の線状を一側に帯電させて行わ
れる。銀メッキの厚みは約3ミクロンである。この銀メ
ッキ処理した後に焼鈍が行われる。
【0010】焼鈍工程3は、加熱炉を通すことで行わ
れ、700℃〜800℃の温度中を1分ぐらい通すこと
にて行われる。焼鈍後は巻き取られ、所望のケーブル加
工工場へ送られる。
れ、700℃〜800℃の温度中を1分ぐらい通すこと
にて行われる。焼鈍後は巻き取られ、所望のケーブル加
工工場へ送られる。
【0011】銀メッキ処理が行われることで、従来のス
ズメッキ処理のものに比べて、接触抵抗が1/2程度減
少した。また、はんだ濡れ性は従来のスズメッキ処理の
ものに比べて20%ほど向上した。更に、銀がスズに比
べて低摩擦特性を有するようになった。
ズメッキ処理のものに比べて、接触抵抗が1/2程度減
少した。また、はんだ濡れ性は従来のスズメッキ処理の
ものに比べて20%ほど向上した。更に、銀がスズに比
べて低摩擦特性を有するようになった。
【0012】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、焼鈍
前に銀メッキ処理が行われ、銀メッキの溶点が961℃
であるので、この溶点以下で充分に焼鈍が行われ、しか
も焼鈍温度も従来のスズメッキ処理に比べて700℃〜
800℃で行うことができる。銀メッキ時に生地部(リ
ン青銅)と銀メッキ層との境界部に水素が発生するが、
焼鈍時の加熱により排出させることができ、水素の存在
にて銀メッキ層が剥離することが防止できる。また、ス
ズメッキよりも銀メッキの方が接触抵抗の減少(略1/
2)となると共に、はんだの濡れ性が向上するし、更に
低摩擦特性をも備えることとなる。
前に銀メッキ処理が行われ、銀メッキの溶点が961℃
であるので、この溶点以下で充分に焼鈍が行われ、しか
も焼鈍温度も従来のスズメッキ処理に比べて700℃〜
800℃で行うことができる。銀メッキ時に生地部(リ
ン青銅)と銀メッキ層との境界部に水素が発生するが、
焼鈍時の加熱により排出させることができ、水素の存在
にて銀メッキ層が剥離することが防止できる。また、ス
ズメッキよりも銀メッキの方が接触抵抗の減少(略1/
2)となると共に、はんだの濡れ性が向上するし、更に
低摩擦特性をも備えることとなる。
【図1】柔軟性のあるケーブル用線状導体の製造工程図
である。
である。
1 伸線工程 2 銀メッキ工程 3 焼鈍工程
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−283963(JP,A) 特開 平4−66695(JP,A) 特開 平2−197595(JP,A) 特開 昭52−128845(JP,A) 特開 昭52−4436(JP,A) 特開 平5−17895(JP,A) 特開 平9−223771(JP,A) 特開 平9−3686(JP,A) 特開 昭60−190592(JP,A) 特開 昭60−190591(JP,A) 特開 昭60−190589(JP,A) 特開 昭57−140891(JP,A) 特開 昭60−159190(JP,A) 特開 昭60−159189(JP,A) 特開 昭60−159191(JP,A) 特公 昭55−21415(JP,B1) 特公 昭49−18701(JP,B1) 特公 昭44−30854(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C25D 7/06 C25D 5/50
Claims (1)
- 【請求項1】 所望の線状に加工したリン青銅に銀メッ
キを施し、その後に700℃から800℃の高温にて焼
鈍処理を施したことを特徴とする柔軟性のあるケーブル
用線状導体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27013098A JP3314268B2 (ja) | 1998-09-24 | 1998-09-24 | 柔軟性のあるケーブル用線状導体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27013098A JP3314268B2 (ja) | 1998-09-24 | 1998-09-24 | 柔軟性のあるケーブル用線状導体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000096291A JP2000096291A (ja) | 2000-04-04 |
JP3314268B2 true JP3314268B2 (ja) | 2002-08-12 |
Family
ID=17481980
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27013098A Expired - Fee Related JP3314268B2 (ja) | 1998-09-24 | 1998-09-24 | 柔軟性のあるケーブル用線状導体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3314268B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109609735B (zh) * | 2019-02-22 | 2023-12-22 | 西安泰力松新材料股份有限公司 | 一种焊带退火装置及退火方法 |
-
1998
- 1998-09-24 JP JP27013098A patent/JP3314268B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000096291A (ja) | 2000-04-04 |
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