JP2742304B2 - 自動取引処理装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はカードを媒体とする自動取引処理装置に係
り、特にicカードを取扱う現金の自動取引処理装置に関
する。

〔従来の技術〕

従来技術は、カードの磁気ストライプ中にicカードで
あることを書込んでおき、読取った前記磁気ストライプ
のデータ内容をセンサと交信・照合することにより、ic
カードであることを判別するが、上記手段によることが
不可能な場合は、カードをicカードリーダと接触するコ
ンタクタまで搬送した後、icカードの接点部を前記コン
タクタと接触させて正規のicカードであるか否かの判別
を行なっていた。

また、特開昭59−3689号公報に開示されている発明
は、磁気カードからのリード・データの出力を検出しそ
の出力内容により、icカードのチップを電極制御部に接
続するicカードと磁気カード兼用のカード・リード方式
である。

〔発明が解決しようとする課題〕

上記従来技術においては、icカードであることを判定
する手段は、icカードの書込み情報に対するアクセス時
間が必要であるため、自動取引処理装置の処理時間が長
くなるという問題があった。また、icカードの接点部に
異物が付着していたりするとコンタクタとの接触不良が
発生する問題点もあった。

本発明は、icカードが自動取引処理装置に挿入したと
き即時にicカードか否かを判別し、さらに、icカードの
接点部上の異物付着や損傷などの状態をチェックしてコ
ンタクタとの間に接触不良による事故が発生しないよう
に、カードの移動量を制御するデータを提供すると共
に、正常でない接点パターンを有するカードは、装置外
に排出又は取り込む機能を備えた自動取引処理装置を提
供することを目的としている。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的は、カード挿入口の近くに光学的読取手段を
設け、icカードの表面および接点部の凹凸を読取り、前
記読取データから得られた接点パターンと登録されてい
る接点パターンとを比較することによりicカードの判別
を行なうと共に、異常なicカードを処理する手段と構成
を有する自動取引処理装置によって達成される。

〔作用〕

本発明では、icカードの斜め上方からライン光源を照
射し、カード表面からの正反射光を受光することが可能
な位置にイメージセンサを取付ける。このように構成す
ると、カード平面部は明るく、凸状もしくは凹状を有す
る接点の金メッキ上部ではさらに明るく、また、接点上
に付着した異物は金メッキ上部より暗く、それぞれの接
点形状がイメージ情報として表示される。これをイメー
ジセンサで読取ってから、登録接点パターンと比較しic
接点および異物付着の有無をチェックすることができ
る。

〔実施例〕

以下、本発明の一実施例について第１図〜第４図によ
り説明する。

第１図は本発明に係る自動取引処理装置のカード処理
機構１内部の概略図を示す。第１図において、２はカー
ド挿入口で、icカード３はここからカード処理機構１内
に取込まれる。

カード３はモータ４によって回転駆動されるローラ５
により搬送される。６は光学的読取部で、請求項１記載
の、「icカードの表面を光学的に読取る手段」に相当す
るもので、カード３の接点部のほかエンボス文字および
表面に印刷された模様、色彩など光学的特徴を読取る機
能、すなわち、カード３の接点部14のほかエンボス文字
等を読取るイメージセンサ７とLED8を含んで構成され、
イメージセンサ７はライン状に多数並んだCCDなどの受
光素子で構成されている。

９はカード３の接点部に接触するコンタクタで、ソレ
ノイド10に駆動されて上下に動作する。

カード３の磁気ストライプ情報は磁気ヘッド11によっ
て読取られる。

第３図はカード３の接点部14と異物の凹凸イメージを
読取る状況を示す。第３図において、LEDアレイ８がカ
ード３上の表面を照明する光軸角とイメージセンサ７が
カード３からの反射光を受光する光軸角とが等しく、カ
ード３の上面で正反射するよう光学系が配設される。す
なわち、LEDアレイ８からの発光はスリット12によりカ
ットされてライン状に調光されカード３を照射する。一
方イメージセンサ７側には、このカード３の上面からの
ライン光を受光するようレンズ13を配置しておく。

上記の位置関係を保持しつつカード３と光学的読取部
６とを相対的に移動（第３図では光学系を移動）させる
と、イメージセンサ７の受光量は、カード３の平坦部に
対しては多くなるので明るく、接点部14に対してはより
多くなるのでより明るく、一方、異物15に対するときは
少なくなるので暗く、この明暗のイメージの相違から接
点部14と異物15とを主制御部18により識別することがで
きる。

第２図は、上記のイメージ信号処理のブロック図を示
すもので、イメージセンサ制御部16は、LED8からの受光
によるイメージセンサ７の信号の読出しを行ない、この
信号は接点パターン処理部17で処理されて所定のフォー
マットに調整され、次いで主制御部18によって、既登録
の接点パターンと比較される。

以上の動作を第４図の自動取引処理装置の総体的なフ
ローチャートによって説明する。

カード３をカード挿入口２へ挿入するとモータ４が回
転し、ローラ５を駆動してカード３をカード処理機構１
内に取込む。カード３が光学読取部６を通過する間にカ
ード３の接点部14形状をイメージセンサ情報として読取
る（101）。

読取った接点パターンがicカードの登録された接点パ
ターンと同一であるか否かを比較チェックし（102）ic
カードと判断された場合はさらに接点部14上に異物15の
付着がないかチェックする（104）。

接点部14上に異物15の付着若しくは損傷があるとき
は、接点部14がコンタクタ９と接触すると接触不良が発
生するため、接点部14と異物14までの進行方向の移動距
離を計算し（105）、カード３のコンタクタ９までの進
行方向に移動距離を補正（106）してやり、コンタクタ
９と異物15が接触することを回避する。その後、コンタ
クタ９が下降して接点部14と接触することでicカード３
の情報を読取る（109）。本実施例によれば、カード３
がカード処理機構１に取込まれた直後にicカードである
か否か判断できるとともに、接点部14上の異物15も判定
できるため、接触不良を防止できる効果がある。

また、異常接点パターンを有するカードを装置外に排
出するか、または装置内部に取込み保管することができ
る。

〔発明の効果〕

本発明の実施により下記の効果が得られる。

カードを装置内に挿入した直後直ちに、icカードであ
るか否かが判断できるので、icカードをコンタクタと接
触させたりする動作を割愛することができ取引処理時間
の短縮が可能である。また接点部上の付着した異物もし
くは傷の発生を事前に識別することができるので、接触
が可能なicカードであるか否かを判断することができ、
装置のコンタクタを汚損すことがない。

また、接点部上の異物もしくは損傷部の位置を認識し
た接触が可能となり、コンタクタの汚損が防止されると
共に、接触不良を大幅に削減することが可能となり、ま
た接点異常の発見されたカードは装置外へ排出するか、
または装置内へ取込むことが可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る自動取引処理装置のカード処理機
構の構成を示す図、第２図は本発明のカード読み取り処
理のブロック図、第３図は本発明のカード読み取りの説
明図、第４図は本発明に係る自動取引処理装置の総体的
なフローチャートである。 １……カード処理機構、２……カード挿入口 ３……カード、４……モータ ５……ローラ、６……光学的読取り部 ７……イメージセンサ、８……LED ９……コンタクタ、10……ソレノイド 11……磁気ヘッド、12……スリット 13……レンズ、14……接点部 15……異物 16……イメージセンサ制御部 17……接点パターン処理部 18……主制御部

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】icカードに書込まれたデータを読出して現
   金の入出金を行なう自動取引処理装置において、 イメージセンサによりicカードの表面を光学的に読取る
   手段と、 前記イメージセンサからの読取り信号を接点パターンに
   変換する読取り接点パターン処理部と、 前記読取り接点パターンを登録接点パターンと比較する
   ことによりicカードの判別を行う主制御部とを有し、 前記イメージセンサによる前記光学的に読取り手段は、
   icカード上の異物の付着を検出したときは、該異物がic
   コンタクタと接触しない位置に前記icカードを移動させ
   る手段を備えていることを特徴とする自動取引処理装
   置。