JP2741945B2 - 移動ハンガー装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は額、飾り等の吊り下げ物を任意の位置に吊り
下げられるようにした移動ハンガー装置に関するもので
ある。

［従来の技術］ 従来のこの種の移動ハンガー装置にあっては、ハンガ
ーレールに沿ってランナーを移動自在に装着し、ランナ
ーからチェーンを吊り下げ、チェーンの下端にフックを
装着してあり、フックに額のような吊り下げ物を吊り下
げることができるようになっている。

［発明が解決しようとする課題］ ところがかかる従来例の場合、吊り下げ位置を移動す
る場合、ランナーを持ってロックを解除してランナーを
移動させなければならなく、高所のハンガーレールのラ
ンナーを移動させる操作が困難であるという問題があ
り、またランナーにロック機構がなくて移動自在である
と吊り下げ物の位置が移動するという問題があり、しか
も吊り下げ物を吊り下げた状態で移動してしまうという
問題がある。

本発明は叙述の点に鑑みてなされたものであって、本
発明の目的とするところは吊り下げ物を吊り下げる高さ
位置でランナーの移動操作ができて吊り下げ位置を簡単
に変えることができ、しかも所定の位置で吊り下げ物を
吊り下げるだけで動かないように固定できる移動ハンガ
ー装置を提供するにある。

［課題を解決するための手段］ 上記目的を達成するため本発明の第１発明の移動ハン
ガー装置は、上部に架設したハンガーレール１にランナ
ー２を移動自在に内装し、ランナー２に吊り下げるチェ
ーン3aのような紐状体３の下端にフック4aのような引っ
掛け部４を設け、紐状体３の上端に連結したシャフト５
をランナー２のランナー本体６に上下に摺動自在に挿通
し、ランナー２の車輪７の上方に配設したブレーキシュ
ー８と上記シャフト５とを連結すると共にブレーキシュ
ー８が車輪７から離れるようにシャフト５を上方に付勢
するばね９をランナー本体６とシャフト５との間に介装
して成ることを特徴とする。

また本発明の第２発明の移動ハンガー装置は、上部に
架設したハンガーレール１にランナー２を移動自在に内
装し、ランナー２のランナー本体６に吊り下げたチェー
ン3aのような紐状体３の下端にフック4aのような引っ掛
け部４を設け、ランナー２の転動する車輪７の軸10に連
結する芯部7aと外周の外周部7bとを硬質材にて形成する
と共に芯部7aと外周部7bとの間の中間部7cを軟質材にて
形成して成ることを特徴とする。

［作用］ 第１発明にあっては、引っ掛け部４に額や飾り等の吊
り下げ物（吊り下げ物は図示していないが、吊り下げ物
の代わりに符号Ａで示す重りが図示してある）を吊り下
げていないとき、車輪７の上方にブレーキシュー８が離
れており、引っ掛け部４や紐状体３を持ってハンガーレ
ール１の長手方向に引いてランナー２を移動させて吊り
下げ位置を移動できる。所定の位置で引っ掛け部４に額
や飾り等の吊り下げ物を吊り下げた場合、ばね９に抗し
てシャフト５が下降してブレーキシュー８が車輪７の外
周に接触して動くのを防止できる。

また第２発明にあっては、引っ掛け部４に額や飾り等
の吊り下げ物を吊り下げていないとき、車輪７の軟質材
の中間部7cが殆ど変形せず芯部が中心に位置しており、
引っ掛け部４や紐状体３を持ってハンガーレール１の長
手方向に引くことにより車輪７が転動して吊り下げ位置
を移動できる。所定の位置で引っ掛け部４に額や飾り等
の吊り下げ物を吊り下げた場合、軟質材の中間部7cが吊
り下げ物の重量にて大きく変形して芯部7aの位置が下方
に偏心し、車輪７が転動しない状態となって動くのが阻
止される。

［実施例］ まず第１図乃至第３図の実施例から述べる。ハンガー
レール１は下方を開口せる断面リップ付コ字状に形成さ
れ、室内の壁面の上部に架設してある。このハンガーレ
ール１内にはランナー２がハンガーレール１の長手方向
に移動自在に装着してある。ランナー２はランナー本体
６の両側に突出せる軸10に車輪７を回転自在に装着して
形成され、車輪７をハンガーレール１のリップ部11に転
動自在に載置してある。チェーン3aのような紐状体３は
ランナー本体６から吊り下げられ、紐状体３の下端には
フック4aのような引っ掛け部４を設けてある。紐状体３
の上端には上下方向を向くシャフト５の下端を連結して
あり、シャフト５をランナー本体６に上下に摺動自在に
装着してある。シャフト５の上端から両側に連出片12を
連出してあり、連出片12の先端にブレーキシュー８を装
着してあり、ブレーキシュー８を車輪７の上方に対応さ
せてある。連出片12とランナー本体６との間でシャフト
５の外周にはばね９を介装してあり、ばね９にてブレー
キシュー８が車輪７の上方に離れるように付勢してあ
る。このばね９は引っ掛け部４に吊り下げ物を吊り下げ
ないときブレーキシュー８が離間し、吊り下げ物を吊り
下げたとき吊り下げ物の重量でブレーキシュー８が車輪
７に接する程度の強さである。このように移動ハンガー
装置が構成され、額、飾り等の吊り下げ物が引っ掛け部
４に引っ掛けて吊り下げられる。吊り下げ物を吊り下げ
る位置を移動する場合には、引っ掛け部４から吊り下げ
物を外す。すると、ばね９の力でシャフト５が上に摺動
して第３図（ａ）に示すようにブレーキシュー８が車輪
７の上方に離間し、車輪７が自由に転動し得る状態にな
る。この状態で引っ掛け部４または紐状体３をハンガー
レール１の長手方向に引くとランナー２が移動して吊り
下げ位置を移動させることができる。適宜位置にランナ
ー２を移動して引っ掛け部４に額、飾り等の吊り下げ物
を吊り下げると、吊り下げ物の重量にてばね９に抗して
シャフト５が下降し、第３図（ｂ）に示すようにブレー
キシュー８が車輪７に接触してブレーキがかかった状態
となってランナー２が動かないように固定される。

次に第４図乃至第６図に示す実施例について述べる。
本実施例のランナー２のランナー本体６から垂下した垂
下棒13にチェーン3aのような紐状体３の上端を連結して
ある。車輪７は軸10に連結した芯部7aと、外周の外周部
7bと、外周部7bと芯部7aとの間の中間部7cとで構成され
ている。芯部7a及び外周部7bがジュラコン等の硬質材に
て形成されており、中間部7cはゴム等の復元力のある軟
質材にて形成されている。額や飾り等の吊り下げ物を吊
り下げる位置を移動する場合には、引っ掛け部４から吊
り下げ物を外す。すると、車輪７の中間部7cが殆ど変形
せず、第６図（ａ）に示すように芯部7aが偏心しないで
中心に位置し、車輪７が軽く転動する状態になる。この
状態で引っ掛け部４または紐状体３をハンガーレール１
の長手方向に引くとランナー２が移動して吊り下げ位置
を移動させることができる。適宜位置にランナー２を移
動して引っ掛け部４に額、飾り等の吊り下げ物を吊り下
げると、吊り下げ物の重量にて中間部7cが変形して芯部
7aが第６図（ｂ）に示すように下方に偏心し、車輪７が
転動しにくい状態となり、ランナー２が動かないように
固定される。

［発明の効果］ 本発明の第１発明にあっては、叙述の如く紐状体の上
端に連結したシャフトをランナーのランナー本体に上下
に摺動自在に挿通し、ランナーの車輪の上方に配設した
ブレーキシューと上記シャフトとを連結すると共にブレ
ーキシューが車輪から離れるようにシャフトを上方に付
勢するばねをランナー本体とシャフトとの間に介装して
いるので、引っ掛け部に額や飾り等の吊り下げ物を吊り
下げていないとき、車輪の上方にブレーキシューが離れ
て車輪が自由に転動し得る状態となるものであって、引
っ掛け部や紐状体を持ってハンガーレールの長手方向に
引いてランナーを移動させて吊り下げ位置を移動できて
簡単に吊り下げ位置の変更ができるものであり、しかも
所定の位置で引っ掛け部に額や飾り等の吊り下げ物を吊
り下げた場合、ばねに抗してシャフトが下降してブレー
キシューが車輪の外周に接触して動くのを防止できるも
のであって、吊り下げ物の吊り下げ時に移動しないよう
に固定できるものである。

また本発明の第２発明にあっては、ランナーの転動す
る車輪の軸に連結する芯部と外周の外周部とを硬質材に
て形成すると共に芯部と外周部との間の中間部を軟質材
にて形成しているので、引っ掛け部に額や飾り等の吊り
下げ物を吊り下げていないとき、車輪の軟質材の中間部
が殆ど変形せず芯部が中心に位置して車輪が転動しやす
い状態となるものであって、引っ掛け部や紐状体を持っ
てハンガーレールの長手方向に引くことにより車輪が転
動して吊り下げ位置を簡単に移動できるものであり、し
かも所定の位置で引っ掛け部に額や飾り等の吊り下げ物
を吊り下げた場合、軟質材の中間部が吊り下げ物の重量
にて大きく変形して芯部の位置が下方に偏心し、車輪が
転動しない状態となって吊り下げ位置が動かないように
固定されるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の一部切欠斜視図、第２図は
同上のハンガーレールを除いた状態の正面図、第３図
（ａ）（ｂ）は同上の吊り下げ物を吊り下げない状態と
吊り下げた状態を説明する側面図、第４図は同上の他の
実施例の一部切欠斜視図、第５図は同上のハンガーレー
ルを除いた正面図、第６図（ａ）（ｂ）は同上の吊り下
げ物を吊り下げない状態と吊り下げた状態を説明する側
面図であって、１はハンガーレール、２はランナー、３
は紐状体、3aはチェーン、４は引っ掛け部、4aはフッ
ク、５はシャフト、６はランナー本体、７は車輪、7aは
芯部、7bは外周部、7cは中間部、８はブレーキシュー、
９はばね、10は軸である。

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】上部に架設したハンガーレールにランナー
   を移動自在に内装し、ランナーに吊り下げるチェーンの
   ような紐状体の下端にフックのような引っ掛け部を設
   け、紐状体の上端に連結したシャフトをランナーのラン
   ナー本体に上下に摺動自在に挿通し、ランナーの車輪の
   上方に配設したブレーキシューと上記シャフトとを連結
   すると共にブレーキシューが車輪から離れるようにシャ
   フトを上方に付勢するばねをランナー本体とシャフトと
   の間に介装して成ることを特徴とする移動ハンガー装
   置。
2. 【請求項２】上部に架設したハンガーレールにランナー
   を移動自在に内装し、ランナーのランナー本体に吊り下
   げたチェーンのような紐状体の下端にフックのような引
   っ掛け部を設け、ランナーの転動する車輪の軸に連結す
   る芯部と外周の外周部とを硬質材にて形成すると共に芯
   部と外周部との間の中間部を軟質材にて形成して成るこ
   とを特徴とする移動ハンガー装置。