JP2741906B2 - 真空処理方法及び装置 - Google Patents

真空処理方法及び装置

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JP2741906B2 JP13605189A JP13605189A JP2741906B2 JP 2741906 B2 JP2741906 B2 JP 2741906B2 JP 13605189 A JP13605189 A JP 13605189A JP 13605189 A JP13605189 A JP 13605189A JP 2741906 B2 JP2741906 B2 JP 2741906B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、真空処理方法及び装置に係り、特に半導体
素子基板等の試料を水温以下の温度に冷却してエッチン
グ処理、成膜処理、改質処理等の真空処理するのに好適
な真空処理方法及び装置に関するものである。
〔従来の技術〕
半導体素子基板等の試料を水温以下の温度に冷却して
真空処理する技術としては、例えば、特開昭61−240635
号公報、実開昭62−103249号公報等に記載のようなもの
が知られている。
つまり、上記公報等に記載の技術においては、試料台
に液冷媒を供給して該試料台を水温以下の温度に冷却
し、該冷却された試料台に設置された試料の温度を水温
以下の所定温度に制御し、該温度制御されている試料は
プラズマを利用してエッチング処理される。
また、この他に、例えば、特開昭63−50470号公報記
載のような、基板を冷却水よりさらに強力な冷媒、例え
ば、液体窒素等で冷却し、該冷却された基板上に非晶質
相および非平衡結晶相等、平衡状態では存在することが
できない新しい材料を合成し薄膜を形成するようにした
スパッタ成膜技術や、例えば、特開昭62−199769号公報
に記載のような、基板を液体窒素等の冷媒で冷却し、室
温以下の温度において基板に薄膜を形成するようにした
真空蒸着技術等が知られている。
一方、このような真空処理技術において、試料冷却に
要する時間を短縮し、これによりスループットを向上さ
せようとする技術が、例えば、特開63−115338号公報に
記載のように、最近、提案された。該公報に記載の技術
は、エッチング試料台に隣接して冷却試料台を設け、該
冷却試料台で予め冷却された試料をエッチング試料台に
移送した後に、所定温度に試料温度を制御してプラズマ
エッチング処理しようとする技術である。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来技術、例えば、特開昭61−240635号公報、特
開昭62−199769号公報、特開昭63−50470号公報、実開
昭62−103249号公報等に記載の技術では、真空処理に要
する所定の温度までの試料の冷却に要する時間が増大
し、このため、スループットを向上できないといった問
題を有している。
また、上記従来技術、例えば、特開昭63−115338号公
報に記載の技術では、試料の予備冷却の実施により真空
処理に要する所定の温度までの試料の冷却に要する時間
を短縮できるので、この分、スループットを向上できる
が、しかし、該技術では、試料の予備冷却機構の複雑
化、それによる装置価格の増大や、試料の予備冷却によ
る冷媒の消費量の増大、それによる装置運転費の増大と
いった問題については、何等、配慮されていない。
本発明の主な目的は、真空処理される試料の予備冷却
の実施によりスループットを向上できると共に、該試料
の予備冷却の実施による装置価格及び装置運転費の増大
を抑制できる真空処理方法及び装置を提供することにあ
る。
〔課題を解決するための手段〕
上記主な目的は、真空処理方法を、試料を予備冷却す
る工程と、該予備冷却された前記試料を冷却して真空処
理する工程と、一台の冷媒供給源からの冷媒が有する寒
冷を利用して前記試料の予備冷却及び冷却を実施する工
程とを有する方法とし、真空処理装置を、試料が設置さ
れる試料台と、前記試料が設置される他の試料台と、該
他の試料台に設置された前記試料を真空処理する手段
と、一台の冷媒供給源と、該冷媒供給源から前記試料台
及び他の試料台に冷媒を導入する手段とを具備したもの
とすることにより、達成される。
〔作用〕
試料台と他の試料台とには、一台の冷媒供給源から冷
媒、例えば、試料を温度0℃以下に冷却可能な冷媒が導
入される。これにより、試料台と他の試料台とは冷却さ
れる。このように冷却された試料台には、試料が設置さ
れ、該試料は、これにより予備冷却される。該予備冷却
された試料は、上記のようにして冷却された他の試料台
に設置され、該試料は、これにより冷却される。他の試
料台に設置され冷却された試料は、真空処理手段により
所定処理される。例えば、この試料は、エッチング処
理、成膜処理、表面改質処理等される。
このように、試料の予備冷却の実施により真空処理に
要する所定の温度までの試料の冷却に要する時間が短縮
される。また、これと共に、試料の予備冷却機構の簡略
化が図れ、試料の予備冷却による冷媒の消費量の減量化
が図られる。
〔実 施 例〕
以下、本発明の一実施例を第1図により説明する。
第1図は、本発明による平行平板型のプラズマエッチ
ング装置の構成図で、処理室10には、真空間遮断手段、
例えば、ゲートバルブ20を介して予備冷却室30が具設さ
れている。つまり、処理室10の予備冷却室30に対応す
る、この場合、側壁には開口11が形成されている。処理
室10の開口11が形成された側壁に対応する予備冷却室30
の、この場合、側壁には開口31が形成されている。開口
11、31間には、処理室10内、予備冷却室30内のそれぞれ
の気密を保持してゲートバルブ20が設けられている。開
口11、31の大きさは、公知の搬送手段(図示省略)によ
り予備冷却室30から処理室10への試料搬送可能な大きさ
である。
第1図で、処理室10内には、電極40と電極50とが、こ
の場合、上下方向に対向して内設されている。電極50
が、他の試料台となる。処理室10の、この場合、側壁に
は、開口11と異なる位置で排気口(図示省略)が形成さ
れている。減圧排気手段としては、真空ポンプ(図示省
略)、可変コンダクタンスバルブ(図示省略)、排気管
(図示省略)等で構成された公知のものが採用される。
排気管の一端は排気口に連結され、その他端は、真空ポ
ンプの吸気口に連結されている。可変コンダクタンスバ
ルブは、排気管に設けられている。エッチングガス供給
手段は、この場合、エッチングガス源と流量制御装置と
でなるガス供給装置60とガス供給管61とガス供給路62と
ガス供給バルブ63とで構成されている。ガス供給装置60
は、処理室10及び予備冷却室30外に設置されている。ガ
ス供給路62は、電極40に形成されている。ガス供給路62
の一端とガス供給装置60とは、ガス供給管61で連結され
ている。ガス供給バルブ63は、ガス供給管61に設けられ
ている。ガス供給路62の他端は、電極50の試料設置面に
向って開口させられている。電極50内には、空間51が形
成されている。この場合、処理室10の底壁は、電極50が
挿脱可能な開口12が形成された底壁13と開口12を覆う面
積を有し底壁13に気密に着脱可能な底壁14とで構成され
ている。電極50は、開口12に挿脱可能な位置で底壁14に
設けられている。冷媒供給装置70は、例えば、液冷媒源
と送液ポンプとで構成され、処理室10及び予備冷却室30
外には1台設置されている。冷媒供給管71の一端は、送
液ポンプの吐出口に連結されている。冷媒供給管71aの
途中部分は、まず、底壁14に気密に挿通された後に、電
極50の底部に気密、水密に挿通されている。冷媒供給管
71aの他端は、空間51に開口させられている。冷媒供給
バルブ72aは、処理室10外で冷媒供給管71aに設けられて
いる。この場合、冷媒排出管73aの他端は、処理室10外
に引き出されている。冷媒排出管73aの途中部分は、底
壁14に気密に挿通された後に、電極50の底部に気密、水
密に挿通されている。冷媒排出管73aの一端は、この場
合、冷媒供給管71aの他端より上方の位置で空間51に開
口させられている。冷却排出バルブ74aは、処理室10外
で冷媒排出管73aに設けられている。この場合、電極40
は接地され、電極50は、電源、この場合、高周波電源80
aに接続されている。高周波電源80aは処理室10及び予備
冷却室30外に設置されている。高周波電源80aは、接地
されている。電極50の試料設置面には、この場合、伝熱
板90が設けられている。伝熱板90は、熱伝導性の良好な
材料で形成されている。ヒータ、例えば、電極ヒータ10
0aは、この場合、空間51の上面と伝熱板90が設置された
面との間で電極50に埋設されている。電熱ヒータ100aの
電流導入端子は、電流調節器(図示省略)を介して電流
供給源(図示省略)に接続されている。
第1図で、予備冷却室30内には、予備冷却用の試料台
110aが内設されている。試料台110aは、この場合、その
頂面に試料設置面を有し、該設置面は略水平面である。
試料台110a内には、空間111が形成されている。この場
合、予備冷却室30の底壁は、試料台110aが挿脱可能な開
口32が形成された底壁33と開口32を覆う面積を有し底壁
33に気密に着脱可能な底壁34とで構成されている。試料
台110aは、開口32に挿脱可能な位置で底壁34に設けられ
ている。処理室10外に引き出された冷媒排出管73aの途
中部分は、まず、底壁34に挿通された後に、試料台110a
の底部に気密に挿通されている。冷媒排出管73aの他端
は、空間111に開口させられている。冷媒排出管73bの一
端は、空間111に開口させられている。冷媒排出管73bの
途中部分は、まず、試料台110aの底部に気密に挿通され
た後に、底壁34に気密に挿通されている。冷媒排出管73
bの他端部は、予備冷却室30外に引き出されている。冷
媒排出管73bには、予備冷却室30外でバルブ74bが設けら
れている。冷媒排出管73bの他端は、この場合、冷媒供
給装置70の回収口に連結されている。尚、冷媒排出管73
bの他端は、例えば、大気開放されても良い。
また、第1図で、電極50、試料台110a内、つまり、空
間51、111には、それぞれ冷却フィン52、112が設けられ
ている。冷却フィン52、112は、冷媒の寒冷による電極5
0、試料台110aの冷却効率を高める機能を有している。
第1図で、ゲートバルブ20が閉弁され、真空排気ポン
プの作動により処理室10内には、所定圧力に減圧排気さ
れる。また、予備冷却室30内は、外部から試料搬送手段
により試料120aが、この場合、1個搬入された後若しく
はそれ以前に、作動している真空ポンプにより、例え
ば、処理室10内の圧力と同程度の圧力まで減圧排気され
る。一方、冷媒供給装置70の作動が開始され、また、バ
ルブ72a、74a、74bがそれぞれ開弁させられる。これに
より、液化フッ素系化合物、液化炭化水素、液体窒素、
液体ヘリウム等の冷媒、例えば、液体窒素が、冷媒供給
管71aを介し空間51に所定流量で導入される。液体窒素
の空間51への導入当初は、電極50が常温のため液体窒素
が気化する。該窒素ガスは、空間51から冷媒排出管73a
を介して排出された後に空間111に導入され、その後、
空間111から冷媒排出管73bを介して排出される。このよ
うにして電極50の冷却が完了し、冷却フィン52の下部が
液体窒素に浸漬されるようになった状態で、空間51への
液体窒素の導入は、一旦、停止される。また、試料台11
0aは、空間111に導入された窒素ガスが有する寒冷によ
り冷却される。
第1図で、例えば、予備冷却室30内の圧力と同程度の
圧力である予備冷却室30内にある試料120aは、試料搬送
手段により予備冷却室30内に搬入されて試料台110aの試
料設置面に設置される。試料台110aに設置された試料12
0aは、電極50の空間51から排出されて空間111に導入さ
れた窒素ガスが有する寒冷により冷却されている試料台
110aを介して予備冷却される。ゲートバルブ20が開弁さ
れる。予備冷却された試料120aは、開口31、開弁してい
るゲートバルブ20、開口11を順次通過して試料搬送手段
により予備冷却室30内から処理室10内に搬入される。処
理室10内に搬入された試料120aは、電極50の伝熱板90に
渡され、該伝熱板90に被エッチング面上向き姿勢で設置
される。試料120aを伝熱板90に渡した試料搬送手段は、
例えば、予備冷却室30内に退避させられ、その後、ゲー
トバルブ20は閉弁させられる。つまり、処理室10内と予
備冷却室30内との連通は、これにより遮断される。伝熱
板90に設置された試料120aは、空間51にある液体窒素が
有する寒冷により冷却されている電極50、伝熱板90を介
して冷却される。伝熱板90に設置された試料120aの温度
は、例えば、この場合、電熱ヒータ100aによる発熱量調
節により所定温度に制御される。一方、処理室10内に
は、所定のエッチング用ガスがガス供給装置60からガス
供給管61、開弁されたガス供給バルブ63、ガス供給路62
を介して所定流量で導入される。処理室10内に導入され
たエッチング用ガスの一部は、可変コンダクタンスバル
ブの調節により真空ポンプで排気され、これにより、処
理室10内の圧力は、所定のエッチング処理圧力に調節さ
れる。また、高周波電源80aが作動開始されて電極50に
は、所定の高周波電力が印加される。これにより電極4
0、50間には、グロー放電が発生される。処理室10内に
あるエッチング用ガスは、グロー放電によりプラズマ化
される。伝熱板90に設置されて冷却され温度制御されて
いる試料120aの被エッチング面は、プラズマを利用して
エッチング処理される。
このようなエッチング処理操作の間に、予備冷却室30
内にある別の試料120bは、試料搬送手段により予備冷却
室30内に搬入されて試料台110aの試料設置面に設置され
る。試料台110aに設置された試料120bは、電極50の空間
51から排出されて空間111に導入された窒素ガスが有す
る寒冷により冷却されている試料台110aを介して予備冷
却される。一方、処理室10内での試料120aのエッチング
処理が終了した時点で、処理室10内へのエッチング用ガ
スの導入や電極50への高周波電力の印加等が停止され
る。その後、エッチング処理済みの試料120aは、公知の
第3の試料搬送手段(図示省略)により処理室10外、例
えば、処理室10に具設された他の予備室(図示省略)内
へ搬送される。他の予備室内に搬入されたエッチング処
理済み試料120aは、ここで、例えば、温度を常温に回復
される。尚、温度を常温に回復されたエッチング処理済
みの試料120aは、後処理、例えば、アッシング処理、防
食処理等の処理された後に、次工程に備えて一担、貯蔵
される。このようにしてエッチング処理済みの試料120a
が処理室10外へ搬出されると共に予備冷却室30内で予備
冷却された別の試料120bは、上記操作により予備冷却室
30内から処理室10内に搬入されて伝熱板90に設置され
る。その後、伝熱板90に設置された別の試料120bは、上
記操作により冷却、温度制御されエッチング処理され
る。
このような操作、つまり、処理室10内での試料のエッ
チング処理と該エッチング処理と時間的にオーバーラッ
プする予備冷却室30内での別の試料の予備冷却とが連続
して引続き実施され、処理室10内にある試料は、1個毎
エッチング処理される。
本実施例では次のような効果が得られる。
(1)試料の、いわゆる、低温プラズマエッチング処理
前に該試料を予備冷却するようにしているので、低温プ
ラズマエッチング処理で要求される所定温度までの試料
の冷却に要する時間を短縮できその分、低温プラズマエ
ッチング処理におけるスループットを向上できる。
(2)冷媒供給手段が1台で済み試料の予備冷却機構を
簡単化できるので、試料の予備冷却機能を有する低温プ
ラズマエッチング装置の装置価格の増大を抑制できる。
(3)1台の冷媒供給手段を運転、作動させることで、
試料の予備冷却とエッチング処理時の冷却とを実施でき
るため、試料の予備冷却用とエッチング処理時の冷却用
とに別々の冷媒供給手段を運転、作動させる場合に比例
して試料の予備冷却機能を有する低温プラズマエッチン
グ装置の装置運転費の増大を抑制できる。
(4)エッチング処理時の試料の冷却後の冷媒が有する
寒冷を利用して試料を予備冷却するようにしているの
で、冷媒が有する寒冷をより有効に試料の冷却に利用で
き、この点からも試料の予備冷却機能を有する低温プラ
ズマエッチング装置の装置運転費の増大を抑制できる。
尚、上記実施例では、処理室内の電極の冷却により該
電極の空間で生じたガス冷媒を予備冷却室内の試料台の
空間に導入して、該ガス冷媒が有する寒冷を利用して上
記試料台を冷却、つまり、試料を予備冷却するようにし
ているが、この他に、上記電極の空間にガス冷媒を導入
して、該ガス冷媒が有する寒冷を利用して上記電極、つ
まり、エッチング処理される試料を冷却し、上記電極の
空間から上記試料台の空間にガス冷媒を導入して、該ガ
ス冷媒が有する寒冷を利用して上記試料台を冷却、つま
り、試料を予備冷却するように構成されていても良い。
第2図は、本発明の第2の実施例を説明するための平
行平板型のプラズマエッチング装置の構成図である。
第2図で、本発明の一実施例を説明するための第1図
と異なる点は、処理室10外に引き出された冷媒排出管73
aの他端が、冷媒供給装置70の冷媒回収口に連結されて
いる点と、バルブ72bが途中に設けられた冷媒供給管71b
が新たに設けられ、該冷媒供給管71bの一端は、バルブ7
2aの前流側で冷媒供給管71aに合流連結され、冷媒供給
管71bの途中部分は、予備冷却室30の底壁34、試料台110
aの底部を順次挿通し、その他端が、空間111に開口させ
られている点と、冷媒排出管73bの他端が、バルブ74aの
後流側で冷媒排出管73aに合流連結されている点であ
る。尚、第2図で、その他第1図と同一装置、部品等は
同一符号で示し説明を省略する。
第2図で、試料の予備冷却をエッチング処理時の試料
の冷却とは、1台の冷媒供給装置から別々に供給された
冷媒が有する寒冷を利用して実施される。
つまり、第2図で、バルブ72a、72b、74a、74bが開弁
され、冷媒供給装置70が作動開始される。これにより、
例えば、液体窒素が、冷媒供給管71aを介し空間51に所
定流量で導入されると共に、冷媒供給管71a、71bを介し
て空間111にも導入される。この場合、空間111への液体
窒素の導入流量は、空間51へのそれと同流量である。
尚、バルブ72bを流量可変機能を有するものとすること
で、空間111への液体窒素の導入流量を、空間51へのそ
れと異なられて調節することができる。このような液体
窒素の空間51、111への導入当初は、電極50、試料台110
aがそれぞれ常温のため、液体窒素は気化する。空間51
での窒素ガスは、空間51から冷媒排出管73aに排出され
冷媒排出管73aを介して冷媒供給装置70に回収される。
また、空間111での窒素ガスは、空間111から冷媒排出管
73bに排出され冷媒排出管73b、73aを介して冷媒供給装
置70に回収される。このようにして電極50の冷却が完了
し、冷却フィン52の下部が液体窒素に浸漬されるように
なった状態で、空間51への液体窒素の導入は、一旦、停
止される。また、同様に試料台110aの冷却が完了し、冷
却フィン112の下部が液体窒素に浸漬されるようになっ
た状態で、空間111への液体窒素の導入は、一旦、停止
される。予備冷却室30内に搬入されて試料台110aの試料
設置面に設置された試料120aは、上記のようにして冷却
されている試料台110aを介して予備冷却される。予備冷
却された試料120aは、予備冷却室30内から処理室10内に
搬入されて伝熱板90に設置される。伝熱板90に設置され
た試料120aは、上記のようにして冷却されている電極5
0、伝熱板90を介し冷却され、電熱ヒータ100aの機能に
よりその温度を制御される。冷却され温度制御された試
料120aの被エッチング面は、プラズマを利用してエッチ
ング処理される。このような試料120aのエッチング処理
と時間的にオーバーラップした状態で試料台110aの試料
設置面に設置された別の試料120bの予備冷却が実施され
る。
本実施例では、上記一実施例での効果(1)〜(3)
が同様に得られる。また、本実施例では、予備冷却室の
試料台を液体窒素が有する寒冷を利用して冷却するよう
にしているので、試料の予備冷却時間を更に短縮でき、
エッチング処理時間がより短くなる場合に効的である。
第3図は、本発明の第3の実施例を説明するための平
行平板型のプラズマエッチング装置の構成図である。
第3図で、冷媒供給管71aの途中部分は、底壁34を気
密に挿通した後、試料台110aの底部を気密、水密に挿通
されている。冷媒供給管71aの他端は、空間111に開口さ
れている。冷媒排出管73aの一端はこの場合、空間111に
開口して試料台110aの底部に気密、水密に連結されてい
る。冷媒排出管73aの途中部分は、底壁34を気密に挿通
され、その他端部は予備冷却室30外へ引き出されてい
る。該引き出された冷媒排出管73aの他端部は、底壁14
を気密に挿通した後に、電極50の底部に気密、水密に挿
通され、その他端は、空間51に開口されている。冷媒排
出管73bの一端は、空間51に開口されている。冷媒排出
管73bbの部中部分は、電極50の底部を気密、水密に挿通
した後に、底壁14を気密に挿通されている。処理室10外
に抜き出された冷媒排出管73bの他端は、冷媒供給装置7
0に連通されている。冷媒排出管73a、73bには、バルブ7
4a、74bがそれぞれ設けられている。尚第3図で、本発
明の一実施例を示す第1図のその他の装置、部品等は同
一符号で示し説明を省略する。
第3図で、バルブ72a、74a、74bが開弁され、冷媒供
給装置70が作動開始される。これにより、例えば、液体
窒素が、冷媒供給管71aを介して空間111に所定流量で導
入される。このような液体窒素の空間111への導入当初
は、試料台110aが常温のため、液体窒素は気化する。こ
の空間111の窒素ガスは、冷媒排出管73aを介して空間11
1から空間51へ導入される。空間51に導入された窒素ガ
スが有する寒冷により電極50は常温から冷却される。ま
た、空間51にある窒素ガスは、冷媒排出管73bを介して
冷媒供給装置70に回収される。このような試料台110aの
冷却進行に伴って空間111には液体窒素が貯蔵されるよ
うになる。この状態において空間111からは冷媒排出管7
3aを介して液体窒素が空間51に導入されるようになる。
空間51に導入された液体窒素が有する寒冷により電極50
は更に冷却される。また、これに生じた窒素ガスは、空
間51から冷媒排出管73bを介して冷媒供給装置70に回収
される。このようにして電極50、試料台110aの冷却が完
了し、冷却フィン52、112のそれぞれの下部が液体窒素
に浸漬されるようになった状態で、空間111への冷媒供
給装置70からの液体窒素の導入は、一旦、停止される。
予備冷却室30内に搬入されて試料台110aの試料設置面に
設置された試料120aは、上記のようにして冷却されてい
る試料台110aを介して予備冷却される。予備冷却された
試料120aは、予備冷却室30内から処理室10内に搬入され
て伝熱板90に設置される。伝熱板90に設置された試料12
0aは、上記のようにして冷却されている電極50、伝熱板
90を介し冷却され、電熱ヒータ10aの機能によりその温
度を所定温度に制御される。冷却され温度制御された試
料120aの被エッチング面は、プラズマを利用してエッチ
ング処理される。このような試料120aのエッチング処理
を時間的にオーバーラップした状態で試料台110aの試料
設置面に設置された別の試料120bの予備冷却が実施され
る。尚、空間111のガス相部に、例えば、加圧された窒
素ガスを導入するように構成すれば、空間111から空間5
1への液体窒素の導入がより容易に実施し得る。また、
これに替えて、空間51、111での液体窒素に液ヘッドを
持たせるように空間51、111をそれぞれ位置せしめるよ
うに構成することもできる。
本実施例では、上記第2の実施例に比べて構成を更に
簡略化でき、かつ、上記第2の実施例での効果と同様の
効果が得られる。
第4図は、本発明の第4の実施例を説明するための平
行平板型のプラズマエッチング装置の構成図である。
第4図で、本発明の一実施例を説明するための第1図
と異なる点は、試料台110aの試料設置面と空間111の上
面との間でヒータ、例えば、電熱ヒータ100bが埋設され
ている点である。電熱ヒータ100bの電流導入端子は、電
流調節器(図示省略)を介して電流供給源(図示省略)
に接続されている。尚、第4図で、その他第1図と同一
装置、部品等は同一符号で示し説明を省略する。
第4図で、空間51から冷媒排出管73aを介して空間111
に導入された窒素ガスが有する寒冷により冷却された試
料台110aの試料設置面には、試料120aが設置される。こ
の場合、試料120aの予備冷却速度は、電熱ヒータ100bの
発熱量の調節により所定冷却速度、例えば、予備冷却に
より試料120aに生じる熱応力の影響を試料120aが受けな
いように、例えば、該熱応力により試料120aに歪(変
形)が生じたり、破損したりしないような冷却速度に制
御される。このようにして予備冷却された試料120aは、
その後、上記一実施例の場合と同様の操作によりエッチ
ング処理され、これと時間的にオーバーラップした状態
で別の試料120bの予備冷却が上記のようにその冷却速度
を制御されて実施される。
尚、予備冷却室30の大気開放が、例えば、メンテナン
ス等により必要となった場合は、その大気開放前に次の
ような操作が実施される。
つまり、まず、バルブ74aが閉弁され、空間51から空
間111への窒素ガスの供給、導入が停止される。尚、こ
の状態において、空間51からの窒素ガスの排出が必要な
場合には、例えば、一端が、バルブ74aの前流側で冷媒
排出管73aに合流連結され、他端が、冷媒排出管75bに合
流連結されると共に、バイパス用バルブ(図示省略)が
設けられたバイパス配管(図示省略)が使用される。こ
の場合、空間51からの窒素ガスは、冷媒排出管73a、バ
イパス配管、冷媒排出管73bを順次介して冷媒供給装置7
0に回収される。空間111への窒素ガスの導入が停止され
た状態で、電熱ヒータ100bは発熱させられる。該発熱に
より試料台110aは加温される。該加温は、試料台110aの
温度が、大気中の水分の露点温度以上、つまり、試料台
110aに大気中の水分が結露、結霜しない温度に達した時
点で停止される。その後、この場合は、底壁34を底壁33
から外すことで、予備冷却室30内は大気開放される。
本実施例では、上記一実施例での効果の他に次のよう
な効果が得られる。
(1)予備冷却時における試料の歪(変形)の発生や破
損を防止できる。
(2)予備冷却室内の大気開放時に、試料台への大気中
の水分の結露、結霜を防止でき、予備冷却室内の再排気
を容易に行うことができる。
第5図は、本発明の第5の実施例を説明するための平
行平板型のプラズマエッチング装置の構成図である。
第5図で、本発明の一実施例を示す第1図と異なる点
は、空間51から空間111へ供給、導入される窒素ガスが
有する寒冷を調節可能な手段、例えば、電熱ヒータ100c
が、冷媒排出管73aに設けられている点である。電熱ヒ
ータ100cは、冷媒排出管73aの外周面に添装されたり、
冷媒排出管73a内に設けられたりする。電熱ヒータ100c
の電流導入端子は、電流調節器(図示省略)を介して電
流供給源(図示省略)に接続されている。尚、第5図
で、その他第1図と同一装置、部品等は同一符号で示し
説明を省略する。
第5図で、空間51から冷媒排出管73aを介して空間111
に導入された窒素ガスが有する寒冷により冷却された試
料台110aの試料設置面には、試料120aが設置される。こ
の場合、試料120aの予備冷却速度は、電熱ヒータ100cの
発熱量の調節により所定冷却速度、例えば、予備冷却に
より試料120aに生じる熱応力の影響を試料120aが受けな
いように、例えば、熱応力により試料120aに歪(変形)
が生じたり、破損しないような冷却速度に制御される。
このようにして予備冷却された試料120aは、その後、上
記一実施例の場合と同様の操作によりエッチング処理さ
れ、これと時間的にオーバーラップした状態で別の試料
120bの予備冷却が上記のようにその冷却速度と制御され
て実施される。
尚、この場合においても、上記第4の実施例で説明し
たような予備冷却室内の大気開放前における試料台の大
気中の水分の露点温度以上への加温が、電熱ヒータ100c
の発熱機能を利用して同様に実施される。
本実施例では、上記第4の実施例での効果と同様の効
果が得られる。
尚、上記第5の実施例において、例えば、冷媒排出管
73aに設けられたバルブ74cを流量調節可能なバルブと
し、該バルブ74cによる空間51から空間111への窒素ガス
の導入量の調節を電熱ヒータ100cの発熱量の調節と合せ
て実施し、これにより、予備冷却される試料の予備冷却
速度を制御するようにしても良い。
第6図は、本発明の第6の実施例を説明するための平
行平板型のプラズマエッチング装置の構成図である。
第6図で、冷媒排気管73aの他端は、試料台110bの試
料設置面に向けて窒素ガスを吹出し可能に開口させられ
ている。この場合、試料台110bは、上記一実施例での試
料台110aのように、その内部に空間が形成されていな
い。また、上記一実施例での試料台110aの空間を冷媒供
給装置70とを連結する冷媒排出管を有していない。この
場合、バルブ74aの前流側で冷媒排出管73aから分岐され
た冷媒排出管73cが冷媒供給装置70の回収口に連結され
ている。冷媒排出管73cには、バルブ74dが設けられてい
る。尚、第6図で、本発明の一実施例を示す第1図とそ
の他同一装置、部品等は同一符号で示し説明を省略す
る。
第6図で、冷媒供給装置70の作動が開始され、また、
バルブ72a、74a、74bがそれぞれ開弁させられる。これ
により、例えば液体窒素が、冷媒供給管71aを介し空間5
1に所定流量で導入される。液体窒素の空間51への導入
当初は、電極50が常温のため液体窒素が気化する。該窒
素ガスは、空間51から冷媒排出管73a、73cを介して排出
されて冷媒供給装置70に回収される。また、例えば、空
間51から冷媒排出管73a、予備冷却室30内を介して排出
される。この場合、処理室10内は所定圧力に減圧排気さ
れており、また、空間での窒素ガスが予備冷却室30内を
介して排出される場合は、予備冷却室30内も減圧排気さ
れている。このようにして電極50の冷却が完了し、冷却
フィン52の下部が液体窒素に浸漬されるようになった状
態で、空間51への液体窒素の導入は、一旦、停止され
る。その後、予備冷却室30内には、試料120aが搬入され
て試料台110bの試料設置面に設置される。この状態で、
バルブ74aが開弁され、空間51にある窒素ガスは、冷媒
排出管73aを介し試料120aに向って吹き出される。該吹
き出される窒素ガスが有する寒冷により試料120aは予備
冷却される。このようにして予備冷却された試料120a
は、予備冷却室30内から処理室10内に搬入されて伝熱板
90に設置される。尚、これに要するゲートバルブ20の開
弁前にバルブ74aは閉弁され予備冷却室30内は、処理室1
0内と同程度の圧力に減圧排気される。その後、上記一
実施例の場合と同様の操作により試料120aはエッチング
処理され、これと時間的にオーバーラップした状態で別
の試料120bの予備冷却が上記のようにして実施される。
本実施例では、上記第1の実施例での効果と同様の効
果が得られる。
尚、上記第6の実施例において冷媒排出管73aに設け
られたバルブ74aを流量調節可能なバルブとし、該バル
ブ74aによる空間51から予備冷却室30内への窒素ガスの
導入量の調節を実施し、これにより、試料の予備冷却速
度を、例えば、上記第4の実施例のように制御するよう
にしても良い。
第7図は、本発明の第7の実施例を説明するための平
行平板型のプラズマエッチング装置の構成図である。
第7図で、試料台110bの底面には、冷却コイル130が
設けられている。冷媒排出管73aの他端は、冷却コイル1
30の入口に連結され、冷却コイル130の出口には、冷媒
排出管73bの一端が連結されている。この場合、試料台1
10bは、上記一実施例での試料台のように、その内部に
空間が形成されていない。尚、第7図で、本発明の一実
施例を示す第1図とその他同一装置、部品等は同一符号
で示し説明を省略する。
第7図で、空間51の窒素ガスは、冷媒排出管73aを介
して冷却コイル130に導入される。試料台110bは、冷却
コイル130を流通する窒素ガスが有する寒冷により冷却
される。冷却コイル130を流通した窒素ガスは、冷媒排
出管73bを介して冷媒供給装置70に回収される。このよ
うにして冷却されている試料台110bの試料設置面に設置
された試料120aは予備冷却される。予備冷却された試料
120aは、伝熱板90に設置されて冷却される。その後、該
試料120aは、上記一実施例の場合と同様の操作によりエ
ッチング処理され、これと時間的にオーバーラップした
状態で別の試料120bの予備冷却が上記のようにして実施
される。
本実施例では、上記一実施例での効果と同様の効果が
得られると共に、試料台での空間の形成を不要にできる
ので、試料台の構造を簡素化でき、その製作を容易化す
ることができる。
第8図は、本発明の第8の実施例を説明するための平
行平板型のプラズマエッチング装置の構成である。
第8図で、試料台110bには、冷媒供給路140と冷媒排
出路141とがそれぞれ形成されている。冷媒供給路140、
冷媒排出路141は、試料台110bの試料設置面にそれぞれ
開口させられている。冷媒排出管73aの他端は、冷媒供
給路140に連通して試料台110bに連結されている。冷媒
排出管73bの一端は、冷媒排出路141に連通して試料台11
0bに連結されている。この場合、試料台110bは、上記一
実施例での試料台のように、その内部に空間が形成され
ていない。尚、第8図で、本発明の一実施例を示す第1
図とその他同一装置、部品等は同一符号で示し説明を省
略する。
第8図で、試料台110bbの試料設置面には、試料120a
が設置される。空間51の窒素ガスは、冷媒排出管73a、
冷媒供給路140を介して試料台110bの試料設置面と試料1
20aの裏面との間に導入され、該間にある窒素ガスは、
冷媒排出路141、冷媒排出管73bを介して冷媒供給装置70
に回収される。試料台110bの試料設置面に設置された試
料120aは、試料台110bの試料設置面と試料120aの裏面と
の間にある窒素ガスが有する寒冷により予備冷却され
る。予備冷却された試料120aは、伝熱板90に設置されて
冷却される。その後、該試料120aは、上記一実施例の場
合と同様の操作によりエッチング処理され、これと時間
的にオーバーラップした状態で別の試料120bの予備冷却
が上記のようにして実施される。
本実施例では、上記一実施例での効果と同様の効果が
得られると共に、窒素ガスで試料を直接冷却するように
しているので、窒素ガスが有する寒冷を試料の予備冷却
に更に有効に利用することができる。
尚、上記第8の実施例で、試料台の試料設置面と試料
の裏面との間から窒素ガスが排出される構造のものにお
いては、冷媒排出路141、冷媒排出管73bは、不用にでき
る。
第9図は、本発明の第9の実施例を説明するための平
行平板型のプラズマエッチング装置の構成図である。
第9図で、予備冷却室30内に、予備エッチング用ガス
を導入するガス導入系が設けられている。ガス導入系
は、この場合、予備エッチングガス源と流量制御装置と
でなるガス供給装置150とガス供給管151とガス供給バル
ブ152とで構成されている。ガス供給装置150は、予備冷
却室30外に設置されている。ガス供給管151の一端は、
ガス供給装置150に連結され、その他端は、予備冷却室3
0内に開口して、この場合、予備冷却室30の頂壁に連結
されている。ガス供給バルブ152は、ガス供給管151に設
けられている。この場合、試料台110aは、電源、この場
合、高周波電源80bに接続され、予備冷却室30は接地さ
れている。尚、第9図で、その他本発明の一実施例を示
す第1図と同一装置、部品等は同一符号で示し説明を省
略する。
第9図で、試料台110aの試料設置面に設置された試料
120aが、例えば、上記一実施例での操作と同様の操作に
より予備冷却される前に、ガス供給装置150が作動開始
され、ガス供給バルブ152が開弁される。これにより、
減圧排気されている予備冷却室30内には、所定の予備エ
ッチング用ガスが所定流量で導入される。予備冷却室30
内に導入された予備エッチング用ガスの一部は、例え
ば、可変コンダクタンスバルブ(図示省略)の調節によ
り真空ポンプ(図示省略)で排気され、これにより、予
備冷却室30内の圧力は、所定の予備エッチング処理圧力
に調節される。一方、高周波電源80bが作動開始されて
試料台110aには、所定の高周波電力が印加される。これ
により予備冷却室30内にはグロー放電が発生させられ、
予備冷却室30内にある予備エッチング用ガスはプラズマ
化される。試料台110aに設置され予備冷却されていない
試料120aの被エッチング面は、該プラズマを利用して予
備エッチング処理される。
例えば、試料120a、120bとしてSiウェハ上にAl膜が成
膜されたものを用い、また、予備エッチング用ガスに、
例えば、Arガスを用いた場合、試料のAl膜表面に吸着し
た水分等の大気成分や自然酸化アルミナ等がイオン化さ
れたArガスによりスパッタされて除去される。
このように予備エッチング処理された試料120aは、そ
の後、上記一実施例での操作と同様の操作により予備冷
却され、該予備冷却された試料120aは、その後、上記一
実施例の場合と同様の操作によりエッチング処理され
る。また、これと時間的にオーバーラップした状態で別
の試料120bの予備エッチング処理、予備冷却が上記のよ
うにして実施される。
本実施例では、上記一実施例での効果と同様の効果が
得られると共に、次のような効果が得られる。
本実施例では、試料の被エッチング面と予備エッチン
グ処理し、例えば、試料の被エッチング面をスパッタエ
ッチクリーニング処理して清浄な試料面を露出させ、こ
の状態を保持したままで予備冷却、エッチング処理を連
続して行うため、高速で高選択性を有する低温エッチン
グ処理を再現性良く行うことができる。
第10図は、本発明の第10の実施例を示す、いわゆる有
磁場型のマイクロ波プラズマエッチング装置の構成図で
ある。
第10図で、本発明の一実施例を示す第1図と異なる点
は、次のとおりである。
第10図で、放電管160は、頂壁170に開口171が形成さ
れた真空室172に開口171を介し真空室172内に連通し気
密に構設されている。放電管160の外側には、放電管160
を内部に含み導波管180が設けられている。導波管180と
マイクロ波発振器190とは、この場合、導波管181で連結
されている。導波管180の外側には、磁場生成手段、例
えば、ソレノイドコイル200が環装されている。また、
ガス供給路62′は、放電管160と真空室172との構設部に
設けられている。一方、真空室172の底壁は、この場
合、試料台210が挿脱可能な開口173が形成された底壁17
4と開口173を覆う面積を有し底壁174に気密に着脱可能
な底壁175とで構成されている。試料台210は、開口173
に挿脱可能な位置で底壁175に設けられている。空間211
は試料台210内部に形成されている。また、真空室172の
予備冷却室30に対応する、この場合、側壁には、開口17
6が形成されている。尚、第10図で、その他第1図と同
一装置、部品等は同一符号で示す説明を省略する。
第10図で、放電管160には、マイクロ波電界と磁界と
の作用により有磁場型のマイクロ波放電が発生し、放電
管160内のエッチングガスは、該マイクロ波放電により
プラズマ化される。試料120aは、上記一実施例での操作
と同様にして予備冷却された後に冷却され、上記プラズ
マを利用してエッチング処理される。この場合、プラズ
マ中のイオンの被エッチング面への入射エネルギは、試
料台210に接続された電源、例えば、高周波電源80cでバ
イアス電位を調節することで制御される。尚、その他の
操作は、上記一実施例での操作と同様であり、説明を省
略する。
本実施例では、上記一実施例での効果と同様の効果が
得られる。
尚、上記第1〜第10の本実施例では、高周波電界の作
用または、マイクロ波電界と磁界との相乗作用によりエ
ッチングガスをプラズマ化する手段を用いたエッチング
装置に適用した場合につき説明したが、この他に、交流
電界または直流電界の作用によりエッチングガスをプラ
ズマ化する手段を用いたエッチング装置に適用しても同
様の効果を得ることができる。また、例えば、マグネト
ロン放電でエッチングガスをプラズマ化する手段を用い
たエッチング装置に適用しても同様の効果を得ることが
できる。また、いわゆる無磁場型のマイクロ波プラズマ
エッチング装置に適用しても同様の効果を得ることがで
きる。
また、上記第1〜第10の実施例では、室温以下の温度
に冷却された試料をプラズマを利用してエッチング処理
する例を取り挙げて説明したが、この他に、室温以下の
温度に冷却された試料をプラズマを利用してCVD、スパ
ッタ成膜のように成膜処理する場合にも同様に適用でき
る。また、更に、室温以下の温度に試料を冷却し該試料
を真空下でエッチング処理、成膜処理、改質処理等の処
理する場合にも同様に適用できる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、真空処理される試料の予備冷却の実
施によりスループットを向上できると共に、試料の予備
冷却機構を簡略化でき試料の予備冷却による冷媒の消費
量の増大を抑制できるので、試料の予備冷却実施による
装置価格及び装置運転費の増大を抑制できる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】 第1図は、本発明の一実施例の平行平板型のプラズマエ
ッチング装置の構成図、第2図ないし第9図は、本発明
の第2ないし第9の実施例の平行平板型のプラズマエッ
チング装置の構成図、第10図は、本発明の第10の実施例
の有磁場型のマイクロ波プラズマエッチング装置の構成
図である。 10……処理室、20……ゲートバルブ、 30……予備冷却室、40,50……電極、 51,111,211……空間、60……ガス供給装置、70……冷媒
供給装置、71a,71b……冷媒供給管、73a……冷媒排出
管、80a……高周波電源、110a,110b,210……試料台、 120a,120b……試料、130……冷却コイル、 140……冷媒供給路、160……放電管、 172……真空室、180,181……導波管、 190……マイクロ波発振器、20……ソレノイドコイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 温司 山口県下松市大字東豊井794番地 株式 会社日立製作所笠戸工場内 (72)発明者 坪根 恒彦 山口県下松市大字東豊井794番地 株式 会社日立製作所笠戸工場内 (56)参考文献 特開 平1−230250(JP,A) 特開 平1−308027(JP,A)

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試料を予備冷却する工程と、該予備冷却さ
    れた前記試料を冷却して真空処理する工程と、一台の冷
    媒供給源からの冷媒が有する寒冷を利用して前記試料の
    予備冷却及び冷却を実施する工程とを有することを特徴
    とする真空処理方法。
  2. 【請求項2】第1請求項記載の前記試料の予備冷却を、
    該試料の真空処理雰囲気と連通、遮断可能な雰囲気で実
    施する真空処理方法。
  3. 【請求項3】冷媒供給源から試料台に冷媒を導入し、前
    記試料台から排出された前記冷媒を他の試料台に導入し
    て、前記試料台と前記他の試料台とを一台の冷媒供給源
    からの冷媒が有する寒冷を利用して冷却することを特徴
    とする真空処理方法。
  4. 【請求項4】冷媒供給源から試料台及び他の試料台に冷
    媒をそれぞれ導入して、前記試料台と前記他の試料台と
    を一台の冷媒供給源からの冷媒が有する寒冷を利用して
    冷却することを特徴とする真空処理方法。
  5. 【請求項5】試料を予備冷却する工程と、該予備冷却さ
    れた前記試料を冷却して真空処理する工程と、一台の冷
    媒供給源からの冷媒が有する寒冷を利用して前記試料の
    予備冷却及び冷却を実施する工程と、前記試料の予備冷
    却速度を制御する工程とを有することを特徴とする真空
    処理方法。
  6. 【請求項6】前記冷媒が有する寒冷量を調節して該試料
    の予備冷却速度を制御する第5請求項に記載の真空処理
    方法。
  7. 【請求項7】前記冷媒への加熱量を調節して該冷媒が有
    する寒冷量を調節する第6請求項に記載の真空処理方
    法。
  8. 【請求項8】試料が設置される試料台と、前記試料が設
    置される他の試料台と、該他の試料台に設置された前記
    試料を真空処理する手段と、一台の冷媒供給源と、該冷
    媒供給源から前記試料台及び他の試料台に冷媒を導入す
    る手段とを具備したことを特徴とする真空処理装置。
  9. 【請求項9】前記試料台が、前記冷媒が導入される空間
    を内部に有した第8請求項に記載の真空処理装置。
  10. 【請求項10】前記試料台が、前記冷媒が導入される冷
    却コイルを備えた第8請求項に記載の真空処理装置。
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