JP2741701B2 - エンジンの点火装置 - Google Patents

エンジンの点火装置

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JP2741701B2 JP12006792A JP12006792A JP2741701B2 JP 2741701 B2 JP2741701 B2 JP 2741701B2 JP 12006792 A JP12006792 A JP 12006792A JP 12006792 A JP12006792 A JP 12006792A JP 2741701 B2 JP2741701 B2 JP 2741701B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、DC−DCコンバータ
を利用したエンジンの点火装置に関し、特にエンジンで
駆動される発電機を電源として使用し、潤滑油不足が検
出された時に点火装置を不能にしてエンジンを停止させ
るオイル警告システムを備えたエンジンの点火装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】エンジン発電機等のエンジン作業機用の
点火装置として、例えばコンデンサの充放電を利用し、
該コンデンサの放電時にイグニッションコイルに流れる
大電流によって点火プラグの点火電圧を得るようにした
コンデンサ放電式の点火装置(CDI)が使用されてお
り、点火用の直流電源の電圧値として例えば200V〜
400Vの高電圧を用い、コンデンサの容量を例えば1
〜2μF程度にして、通常のイグニッションコイルを使
用できるようにする方式が採られている。そしてこのよ
うな直流高電圧を得るためにトランジスタ式のDC−D
Cコンバータを使用するものが、例えば特開昭61−1
32084号公報により知られている。
【0003】ところで、従来のエンジン作業機等には、
エンジンの潤滑油が不足状態となった場合に、例えば前
記した点火装置を作動できないようにしてエンジンを停
止させたり、警報を発したりするオイル警告システムが
設けられている。その場合、このオイル警告システムの
作動により点火動作が不能となってエンジンが停止した
ということがオペレータに認識されないと、オペレータ
は再始動のため幾度もむだな始動操作(例えばリコイル
スタータを使用して)を繰り返してしまうことになる。
このため、潤滑油不足が検出された時に点火動作を不能
にしてエンジンを停止させるオイル警告システムでは、
該システムが作動した時に例えば発光ダイオードを点灯
させて、これをオペレータに報知するといった報知機能
を併用する場合もある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな報知機能を上記のような点火装置に併用する場合
は、装置自体の構成が複雑化するという問題があった。
【0005】また、エンジンの潤滑油が不足状態となっ
た場合には、点火エネルギー源を接地して速やかにエン
ジンを停止する必要がある。しかし、上記報知機能を作
動させるには点火エネルギー源を利用するため、潤滑油
不足検出後、直ちに点火エネルギー源を接地してしまう
と、例えば発光ダイオードの点灯時間が短くなり、オペ
レータが十分に視認できないという問題があった。
【0006】本発明は上記従来の問題点に鑑み、回路構
成を複雑化することなく、しかも潤滑油不足によってエ
ンジンが停止したことをエンジンが慣性回転している比
較的長い時間にわたってオペレータに報知できるエンジ
ンの点火装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、エンジンで駆動される発電機の出力を整流
平滑する電源回路と、1次巻線にパルス電流が加えられ
て2次巻線に2次電圧が誘起され3次巻線に3次電圧が
誘起されるパルストランスと、前記3次電圧が制御端に
加えられてブロッキング発振によって前記電源回路から
出力される直流電流を断続させて前記パルス電流を発生
させるスイッチングトランジスタと、前記2次電圧を直
流に変換しこの直流電圧で駆動される点火回路と、オイ
ル液位検出手段により前記エンジンの潤滑油不足が検出
された時に点火動作を不能にするオイル警告手段とを備
えたエンジンの点火装置において、前記オイル警告手段
は、前記潤滑油不足の検出時に、前記スイッチングトラ
ンジスタの動作を停止して点火動作を不能にする発振停
止手段と、前記潤滑油不足の検出時に、前記電源回路の
出力により作動するオイル不足報知手段とを備えたもの
である。
【0008】前記点火回路は、前記2次巻線に昇圧誘起
された2次電圧を直流に変換し、この直流電圧を充放電
して駆動されるコンデンサ充放電式で構成してもよい。
また前記電源回路の出力側と前記スイッチングトランジ
スタの制御端とを定電流源を介して接続してもよい。
【0009】
【作用】上記構成により本発明によれば、エンジンによ
って駆動される例えば交流発電機の発電出力コイルから
供給される交流出力電圧は、電源回路で整流平滑されて
直流電圧に変換される。一方、オイル液位検出手段によ
りエンジンの潤滑油不足が検出されると、発振停止手段
は、スイッチングトランジスタの動作を停止してブロッ
キング発振を停止し、直ちに点火動作を不能にする。オ
イル不足報知手段は、前記電源回路から出力される直流
電圧により作動されて、潤滑油不足を報知する。前記発
振停止手段により点火動作を不能にすることによりエン
ジンは停止動作に入るが、エンジンが慣性で回転してい
る間は前記電源回路から直流電力が出力され続けるの
で、その間においてオイル不足報知手段が作動状態にあ
る間は、点火動作が不能であっても、潤滑油不足の報知
は継続する。
【0010】定電流源は、発電機の出力の変動に無関係
にスイッチングトランジスタの制御端に安定したバイア
スを供給するため、スイッチングトランジスタの通電電
流の変動量が少なくなり、安定したブロッキング発振が
可能となる。これにより、パルストランスの2次巻線に
誘起される2次電圧が安定し、エンジンの低速回転時か
ら高速回転時までに亘り、安定した点火電圧を得ること
ができる。
【0011】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。
【0012】図1及び図2は、本発明に係るエンジンの
点火装置の第1の実施例の概略構成を示す回路図であ
る。
【0013】本実施例の点火装置は、DC−DCコンバ
ータを用い、低電圧の直流電圧をパルストランス(後述
する)によって昇圧して高電圧の直流電圧を発生させ、
この高電圧を点火電圧に利用したものである。図中1
は、交流発電機であり、エンジンによって駆動されるア
ウターロータ式の磁石回転子を回転させることにより、
発電出力コイル1aの両端に接続された点火装置の入力
端子1b,1cに交流電力を供給する。
【0014】入力端子1b,1cには、整流用のダイオ
ード2,3の各アノードがそれぞれ接続され、そのダイ
オード2,3のカソードが接続点a1に共通接続されて
いる。さらに、接続点a1が平滑用の電解コンデンサ4
を介して接地され、これらダイオード2,3及び電界コ
ンデンサ4でが構成されている。なお、ダイオード2,
3は、例えばショットキダイオードで低損失のものを使
用する。
【0015】また、前記接続点a1は、パルストランス
5の一次巻線T1の一端に接続され、その他端がオン電
圧の低いスイッチングトランジスタ(NPNトランジス
タ)Q1のコレクタに接続されている。そして、抵抗
6、コンデンサ7及びツェナダイオード8がトランジス
タQ1のコレクタとエミッタとの間に並列接続され、ト
ランジスタQ1のエミッタ側が接地されている。なお、
抵抗6、コンデンサ7及びツェナダイオード8でサージ
吸収回路B2が構成され、ツェナダイオード8の降伏電
圧は、例えば使用電源電圧より高く、トランジスタQ1
の耐圧より低い電圧に設定されている。
【0016】前記トランジスタQ1のベースが、帰還用
コンデンサ9及び抵抗10を介してパルストランス5に
おける3次巻線T3の一端に接続され、その3次巻線T
3の他端が接地されている。さらに、トランジスタQ1
のベースは、ゲートとソースとが短絡したFET(電界
効果トランジスタ)11のソース側に接続され、そのド
レイン側が前記接続点a1に接続されている。ここで、
FET11は、定電流源として作用し、一定電流IDS
SがトランジスタQ1のベースに供給される。また、ト
ランジスタQ1のベースと接地側との間には逆方向接続
されたダイオード12が設けられ、さらに発振停止用の
キルスイッチ13が設けられている。そして、これらト
ランジスタQ1、コンデンサ9、抵抗10、FET1
1、ダイオード12で発振部B3が構成され、この発振
部B3と前記パルストランス5でブロッキング発振を行
う。
【0017】パルストランス5における2次巻線T2の
一端には、整流用のダイオード14のアノードが接続さ
れ、そのダイオード14のカソードと接地側との間には
ダイオード15が逆方向接続されるとともに、順方向に
直列接続されたサイリスタ16とダイオード17とが設
けられている。さらに、ダイオード14のカソードが点
火充放電用のコンデンサ18を介してイグニッションコ
イル19の一次巻線19aの一端に接続され、イグニッ
ションコイル19の二次巻線19bの一端は点火プラグ
20が接続され、その他端が一次巻線19aの他端と共
に接地されている。
【0018】一方、サイリスタ16のゲートとカソード
との間には、抵抗21及びコンデンサ22が並列接続さ
れ、さらに該サイリスタ16のゲートが抵抗23,24
を介してパルス発生機構25に接続されている。また、
抵抗23,24間の接続点と接地側との間には、逆方向
のツェナーダイオード26とコンデンサ27とが並列接
続されている。そして、これら抵抗21、コンデンサ2
2、抵抗23,24、ツェナーダイオード26及びコン
デンサ27でゲート制御部B4が構成されている。
【0019】前記パルス発生機構25は、図示しないエ
ンジンのクランク軸の回転に応じてパルス信号を発生す
るものであり、例えばクランク軸に回転円板25aが取
り付けられ、その円周部に、強磁性材製の凸起体で形成
されたリアクタ25bが突設され、さらに、回転円板2
5aの外部には、その円周部に沿って磁石体にコイルを
巻回して形成したピックアップ(パルサーコイル)25
cが配設されている。ここで、パルス発生機構25の回
転円板25aは、前記エンジンの回転に同期して回転
し、ピックアップ25cは、回転円板25aに設けられ
たリアクタ25cと相対向した時に、所定のパルス信号
を出力する。このパルス信号が、ゲート制御部B4を介
してサイリスタ16のゲートに印加されるようになって
いる。
【0020】一方、電源回路B1と発振部B3には、エ
ンジンの過回転を防止する過回転防止回路B5が接続さ
れている。この過回転防止回路B5は、スイッチング用
のNPNトランジスタ31、ツェナダイオード32、抵
抗33,34,35、及びコンデンサ36で構成され、
そのトランジスタ31のベースと前記電源回路B1の出
力側である接続点a1との間には、逆方向のツェナーダ
イオード32と抵抗33とが直列接続されている。ま
た、トランジスタ31のベースが抵抗34を介して接地
され、そのコレクタが前記発振部B3のトランジスタQ
1のベースに接続されると共に、抵抗35及びコンデン
サ36を介して接地されている。そして、トランジスタ
Q1のエミッタが接地されている。
【0021】また、電源回路B1と発振部B3には、図
2に示すオイル警告回路B6が接続されている。このオ
イル警告回路B6は、エンジンの潤滑油の不足状態が検
出された時に点火動作を不能にする(=エンジンを停止
させる)と共に、発光ダイオードを点灯させて、これを
オペレータに報知する機能を有するものであり、NPN
トランジスタ41,42、発光ダイオード44、抵抗4
3,45,46及びコンデンサ47で構成されている。
NPNトランジスタ41のコレクタが前記発振部B3の
スイッチングトランジスタQ1のベースに接続され、該
トランジスタ41のベースがNPNトランジスタ42の
ベースに接続されている。さらに、トランジスタ42の
コレクタが抵抗43及び順方向の発光ダイオード44を
介して前記電源回路B1の出力側の接続点a1と端子4
8とに共通接続されている。トランジスタ42のベース
は抵抗45及びコンデンサ47の一端に接続され、抵抗
46を介して端子49に接続されている。そして、トラ
ンジスタ41,42のエミッタと抵抗45及びコンデン
サ47の他端とが接地され、端子48,49がフロート
式液位検出装置50にリード線を介して接続されてい
る。
【0022】フロート式液位検出装置50は、潤滑油が
貯溜されたエンジンのクランクケースの底部に配設され
ており、該潤滑油の流出入が自在な収納ケース(図示省
略)に収納され内側に磁石を配設した環状のフロート5
1と、このフロート51の浮沈に応じて作動するリード
スイッチ52とを備えている。そして、該リードスイッ
チ52の両接点がリード線を介して前記端子48,49
に接続されている。
【0023】次に、以上のように構成される点火装置の
動作を説明する。
【0024】まず、例えばリコイルスタータ操作(手
動)によってエンジンを始動操作した直後のエンジン低
速回転時(例えば300rpm)において、交流発電機
1の発電出力コイル1aから供給される交流出力電圧
は、入力端子1b,1c介して電源回路B1に入力さ
れ、この電源回路B1で整流平滑されて直流電圧に変換
される。この直流電圧により、FET11を介してトラ
ンジスタQ1にベース電流が流れて該トランジスタQ1
がオンし、その結果、パルストランス5の一次巻線T1
に電流が流れて励磁される。一次巻線T1が励磁される
と、3次巻線に電圧が誘起され、この誘起電圧によりト
ランジスタQ1がさらにバイアスされる。その結果、ト
ランジスタQ1の導通状態が大きくなってコレクタ電流
が増加していき、これに伴って3次巻線T3の誘起電圧
が更に大きくなる。
【0025】また、3次巻線T3に電圧が誘起されるに
伴って、この誘起される誘起電圧により、図示矢印方向
に抵抗10を介して充電電流が流れ、コンデンサ9が充
電される。この時、コンデンサ9の抵抗10側の一端が
プラスに、トランジスタQ1側の他端がマイナスにそれ
ぞれ帯電される。そのため、トランジスタQ1のベース
には逆バイアスがかかってバイアスが低下するので、ト
ランジスタQ1のコレクタ電流の増加が止まる。これに
よって、3次巻線T3に誘起される誘起電圧が低下し、
コンデンサ9の電荷が抵抗10及び3次巻線T3を介し
て放電されるため、トランジスタQ1のバイアスはコン
デンサ9に吸収され、該トランジスタQ1はオフする。
このトランジスタQ1のオフ時に生ずるサージ電圧は、
サージ吸収回路B2におけるツェナーダイオード8の降
伏電圧より高い部分のみが吸収される。これにより、エ
ンジンの回転数の低い低電圧時には、サージ吸収回路B
2にはサージ電流以外は流れないため、その分、トラン
ジスタQ1のスイッチングで制御される電流を多く確保
することができる。
【0026】コンデンサ9が放電されてトランジスタQ
1はオフすると、FET11から該コンデンサ9に充電
電流が流れ、コンデンサ9は、前述した充電時とは逆の
極性で充電される。つまり、コンデンサ9のトランジス
タQ1側の一端がプラスに、抵抗10側の他端がマイナ
スにそれぞれ帯電される。この充電が完了すると、FE
T11からの電流IDSSがトランジスタQ1のベース
に供給され、該トランジスタQ1は再びバイアスされて
オンする。
【0027】このように、発振部B3及びパルストラン
ス5により、以上の動作が繰り返されてブロッキング発
振が行われる。
【0028】一方、トランジスタQ1がオフすると、二
次巻線T2に図示破線矢印の方向に誘起電流が流る。こ
の誘起電流はダイオード14によって整流され、コンデ
ンサ18を充電する。このようにして行われるコンデン
サ18への充電は、パルストランス5を介して高電圧で
行われる。そして、該コンデンサ18に充電された電荷
は、ゲート制御部B4から点火すべき所定のタイミング
(エンジンの回転速度に応じたタイミング)で送出され
るパルス信号によりサイリスタ16が導通することで、
サイリスタ16、ダイオード17、イグニッションコイ
ル19の一次巻線19aの経路で放電する。この時、イ
グニッションコイル19の二次巻線19bに大きな電圧
が誘起され、これによって点火プラグ20用の所要の火
花電圧を得ることができる。
【0029】上述したように本実施例では、スイッチン
グトランジスタQ1のベースに供給されるバイアスは、
定電流源として作用するFET11からの電流IDSS
が主に供給されるため、発電出力コイル1aから取り出
される出力電圧が低い場合であっても、この電圧変動の
影響が少なく、従ってエンジンが始動直後の低速回転の
とき(低電圧のとき)でもコンバータの動作電圧を確保
することができる。また、トランジスタQ1の通電電流
は、このベースバイアスで決まるコレクタ電流(不飽和
発生電流)で制限されるため、前記出力電圧による変化
が少なく、従ってエンジンの回転数が大きく変動して
も、トランジスタQ1に流れるコレクタ電流の変動量が
少なくなり、比較的安定したコンバータの動作電圧が確
保でき、比較的安定した所要の点火用電源電圧を得るこ
とができる。
【0030】以上のような点火動作において、回転数が
過回転となった場合、本実施例では、次のような過回転
防止回路B5の作用により点火動作を停止するようにし
ている。
【0031】すなわち、上述した本実施例の点火方式に
おいては、発電出力コイル1aから点火装置に供給され
る電力に余裕を持たせることができるので、発電出力コ
イル1aからの交流出力電圧はエンジン回転数に比例し
た安定した特性を示す。この発電出力コイル1aから供
給される交流出力電圧は、上記したように電源回路B1
で整流平滑されて直流電圧に変換される。この直流電圧
は過回転防止回路B5の抵抗33及びツェナーダイオー
ド32により検出され、該電圧値がツェナーダイオード
32によって設定される所定値(降伏電圧)以上、つま
りエンジン回転数が過回転となると、電源回路B1の出
力側から抵抗33及びツェナーダイオード32を介して
トランジスタ31のベースへ供給される電流が急激に増
加する結果、トランジスタ31がオンし、発振部B3の
トランジスタQ1のベースが接地され、該トランジスタ
Q1のエミッタとベースとが短絡するので、トランジス
タQ1のスイッチングが停止する。これにより、発振部
B3の発振動作が停止するので、点火プラグ20は点火
電圧を得ることができず、失火する。このように本実施
例ではエンジン回転数が過回転となった場合に、簡単な
構成でありながら設定値に対して高い確度で点火動作を
停止することができる。
【0032】ところで、本実施例では、エンジンの潤滑
油の不足状態が検出されると、上述した点火動作を不能
すると共に発光ダイオードを点灯させて、オペレータに
報知するオイル警告システムが作動する。
【0033】すなわち、エンジンのクランクケースの底
部の油溜の潤滑油が所定レベル以下になると、フロート
式液位検出装置50のフロート51の沈降により、リー
ドスイッチ52がフロート51の磁石に感応してオン状
態となる。すると、オイル警告回路B6の端子48,4
9が導通状態となり、電源回路B1の出力側からリード
スイッチ52及び抵抗46を介してトランジスタ41,
42にベース電流が供給される結果、両トランジスタ4
1,42がオン状態となる。トランジスタ41がオン状
態となることにより発振部B3のスイッチングトランジ
スタQ1のベースとエミッタが短絡し、ブロッキング発
振が停止する。これによって点火装置はその点火用電源
電圧が得られなくなるため点火不能となり、エンジンは
停止に向かう。
【0034】また、トランジスタ42がオン状態となる
ことにより、電源回路B1の出力側から発光ダイオード
44、抵抗43及びトランジスタ42を介して接地側へ
電流が流れ、発光ダイオード44が点灯する。この発光
ダイオード44の点灯は、点火装置の点火動作が停止さ
れた後も、エンジンが慣性で回転している間は交流発電
機1から点火装置の入力端子1b,1cへ交流電力が供
給されており、従ってこの間において発光ダイオード4
4の点灯能力の保持可能な期間は、発光ダイオード44
は点灯し続けることになる。
【0035】このように、潤滑油が所定レベル以下にな
るオイル不足状態がフロート式液位検出装置50によっ
て検出されると、直ちに点火動作が停止されるが、エン
ジンが慣性で回転している間は交流発電機1からエネル
ギーが供給されている。従って、このエネルギーを利用
して発光ダイオード44を点灯させることにより、エン
ジンの慣性回転が続いている時間内はその点灯状態をほ
ぼ継続させることができる。
【0036】図3及び図4は、本発明に係るエンジンの
点火装置の第2の実施例の概略構成を示す回路図であ
り、前記第1の実施例と共通の要素には同一の符号が付
されている。
【0037】本実施例のエンジンの点火装置が上記第1
の実施例と異なる点は、オイル警告回路B6に代えて回
路構成の異なるオイル警告回路B7(図4図示)を設け
た点であり、その他の構成要素は同一である。
【0038】このオイル警告回路B7は、PNPトラン
ジスタ61,62、発光ダイオード63、抵抗64,6
5,66,67及びコンデンサ68で構成されている。
PNPトランジスタ61のエミッタが電源回路B1の出
力側の接続点a1に接続され、そのベースが抵抗64の
一端と共にトランジスタ62のベースに接続され、さら
にトランジスタ62のベースには抵抗66及び抵抗67
の一端と端子69とが接続されている。トランジスタ6
2のエミッタが抵抗65及び順方向の発光ダイオード6
3を介して電源回路B1の出力側の接続点a1に接続さ
れ、さらにその接続点a1には抵抗66の他端が接続さ
れている。そして、トランジスタ61,62のコレク
タ、抵抗64,67の他端、コンデンサ68の他端及び
端子70が接地されている。
【0039】本実施例においても上記第1の実施例とほ
ぼ同様の作用効果を有する。すなわち、潤滑油が所定レ
ベルを越えている状態、つまりリードスイッチ52がオ
フ状態のときは、トランジスタ62のベースには、抵抗
66,67及びコンデンサ68で決定される電圧が印加
されているので、トランジスタ62のベース・エミッタ
間の電位差が小さく、該トランジスタ62はオフ状態に
ある。同様にトランジスタ61もオフ状態にある。
【0040】潤滑油が所定レベル以下になると、フロー
ト式液位検出装置50のリードスイッチ52がオン状態
となり、オイル警告回路B7の端子69,70が導通状
態となる。これによって、トランジスタ61,62のベ
ースが接地されるため、該トランジスタ61,62のベ
ース・エミッタ間の電位差が大きくなり、両トランジス
タ61,62はオン状態となる。このトランジスタ61
がオン状態となることにより発振部B3のスイッチング
トランジスタQ1のベースとエミッタが短絡し、ブロッ
キング発振が停止する。これによって点火装置はその点
火用電源電圧が得られなくなるため点火不能となり、エ
ンジンは停止に向かう。
【0041】また、トランジスタ62がオン状態となる
ことにより、電源回路B1の出力側から発光ダイオード
63、抵抗65及びトランジスタ62を介して接地側へ
電流が流れ、発光ダイオード63が点灯する。
【0042】このように前述の第1の実施例と同様に、
潤滑油不足が検出されると、直ちに点火動作が停止され
るが、エンジンが慣性で回転している間は交流発電機1
からエネルギーが供給されている。従って、このエネル
ギーを利用して発光ダイオード63を点灯させることに
より、エンジンの慣性回転が続いている時間内はその点
灯状態をほぼ継続させることができる。
【0043】なお、上記実施例では、オイル不足報知手
段として発光ダイオードを用いたが、これに代えて他の
報知手段、例えば消費電力の少ない小型ソレノイドで駆
動される機械的ディスプレイ装置とか、圧電型のブザー
等を用いてもよい。
【0044】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、エンジンで駆動される発電機の出力を整流平滑する
電源回路と、1次巻線にパルス電流が加えられて2次巻
線に2次電圧が誘起され3次巻線に3次電圧が誘起され
るパルストランスと、前記3次電圧が制御端に加えられ
てブロッキング発振によって前記電源回路から出力され
る直流電流を断続させて前記パルス電流を発生させるス
イッチングトランジスタと、前記2次電圧を直流に変換
しこの直流電圧で駆動される点火回路と、オイル液位検
出手段により前記エンジンの潤滑油不足が検出された時
に点火動作を不能にするオイル警告手段とを備えたエン
ジンの点火装置において、前記オイル警告手段は、前記
潤滑油不足の検出時に、前記スイッチングトランジスタ
の動作を停止して点火動作を不能にする発振停止手段
と、前記潤滑油不足の検出時に、前記電源回路の出力に
より作動するオイル不足報知手段とを備えたので、点火
動作の停止をすみやかに行いながら、しかも潤滑油不足
の報知時間を長く取ることが可能となる。したがって、
エンジン停止後にオペレータがリコイルスタータを操作
する等の始動操作を繰り返した場合も、エンジンが回転
慣性している比較的長い時間にわたって潤滑油不足状態
であることを報知することができるため、オペレータに
対して、エンジンが停止している原因を容易に知らしめ
ることが可能となる。さらに、点火動作機能の部分に手
を加えることなく、簡単な構成で潤滑油不足の報知機能
を付加することができる。
【0045】また、前記電源回路の出力側と前記スイッ
チングトランジスタの制御端とを定電流源を介して接続
したので、発電機の出力の変動にかかわらず比較的安定
したブロッキング発振が可能となり、エンジン回転数の
高低にかかわらず比較的安定した点火動作が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るエンジンの点火装置の第1の実施
例の概略構成を示す部分回路図である。
【図2】前記第1の実施例の他の部分回路図である。
【図3】本発明に係るエンジンの点火装置の第2の実施
例の概略構成を示す部分回路図である。
【図4】前記第2の実施例の他の部分回路図である。
【符号の説明】
1 交流発電機 B1 電源回路 B6,B7 オイル警告回路(オイル警告手段) 44,63 発光ダイオード(オイル不足報知手段) 5 パルストランス Q1 スイッチングトランジスタ 11 FET(定電流源) 18 点火充放電用コンデンサ 20 点火プラグ 41,61 トランジスタ(発振停止手段) 50 フロート式液位検出装置(オイル液位検出手段)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンで駆動される発電機の出力を整
    流平滑する電源回路と、1次巻線にパルス電流が加えら
    れて2次巻線に2次電圧が誘起され3次巻線に3次電圧
    が誘起されるパルストランスと、前記3次電圧が制御端
    に加えられてブロッキング発振によって前記電源回路か
    ら出力される直流電流を断続させて前記パルス電流を発
    生させるスイッチングトランジスタと、前記2次電圧を
    直流に変換しこの直流電圧で駆動される点火回路と、オ
    イル液位検出手段により前記エンジンの潤滑油不足が検
    出された時に点火動作を不能にするオイル警告手段とを
    備えたエンジンの点火装置において、 前記オイル警告手段は、 前記潤滑油不足の検出時に、前記スイッチングトランジ
    スタの動作を停止して点火動作を不能にする発振停止手
    段と、 前記潤滑油不足の検出時に、前記電源回路の出力により
    作動するオイル不足報知手段とを備えたことを特徴とす
    るエンジンの点火装置。
  2. 【請求項2】 前記点火回路は、 前記2次巻線に昇圧誘起された2次電圧を直流に変換
    し、この直流電圧を充放電して駆動されるコンデンサ充
    放電式で構成したことを特徴とする請求項1記載のエン
    ジンの点火装置。
  3. 【請求項3】 前記電源回路の出力側と前記スイッチン
    グトランジスタの制御端とを定電流源を介して接続した
    ことを特徴とする請求項1または2記載のエンジンの点
    火装置。
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