JP2741122B2 - 伸縮性嵩高長繊維不織布及びその製造方法 - Google Patents

伸縮性嵩高長繊維不織布及びその製造方法

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JP2741122B2 JP3308524A JP30852491A JP2741122B2 JP 2741122 B2 JP2741122 B2 JP 2741122B2 JP 3308524 A JP3308524 A JP 3308524A JP 30852491 A JP30852491 A JP 30852491A JP 2741122 B2 JP2741122 B2 JP 2741122B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、伸縮性及び嵩高性に優
れた長繊維不織布及びその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来技術】従来から、不織布は、衣料用、産業資材
用、土木建築資材用、農芸園芸資材用、生活関連資材
用、或いは医療衛生材用等の種々の用途に使用されてい
る。この中でも、特にパップ材やサポーター等の医療衛
生材用に使用される不織布には、人体の動きに追随しや
すいこと、或いは人体になじみやすいこと等の理由で、
伸縮性及び嵩高性が要求されている。不織布に伸縮を与
えるためには、その構成繊維として良好な伸縮性能を持
つ捲縮繊維を使用すればよいことが知られている。
【0003】捲縮長繊維を使用して、伸縮性能を持つ長
繊維不織布を製造する方法としては、例えば、特公昭42
-21318号公報に記載された方法が知られている。この方
法は、低融点成分と高融点成分とで構成された潜在捲縮
性の偏心芯鞘型複合長繊維を集積して長繊維ウェブを得
た後、この長繊維ウェブを加熱させ、複合長繊維に捲縮
を発現させると共に、鞘成分である低融点成分を溶融さ
せるというものである。この方法によって、捲縮を持つ
長繊維で構成され、且つ長繊維相互間が低融点成分で融
着された長繊維不織布を得られるのである。しかし、こ
の長繊維不織布は、不織布全域に亙って、長繊維相互間
が融着しているので、長繊維が自由に伸縮しうる区域が
少なく、十分な伸縮性を不織布に付与することができな
い。
【0004】このため、特開平2-191757号公報に記載さ
れているように、不織布全域に亙って、長繊維相互間を
融着させずに、間隔を置いた点融着区域を設け、この区
域のみにおいて長繊維相互間を融着させることが考えら
れる。この方法によれば、点融着区域以外の区域におい
て長繊維相互間は融着されておらず、その比較的大きな
区域で長繊維が自由に伸縮することができ、伸縮性に優
れた長繊維不織布が得られるのである。しかしながら、
このようにして得られた長繊維不織布も、同様の捲縮繊
維を用いた短繊維不織布と比べて、嵩高性の点において
劣るという欠点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、上記の
長繊維不織布が何故に嵩高性の点において劣るのかを検
討した。その結果、短繊維不織布は、短繊維をカードで
開繊して製造されるため、捲縮を有する短繊維が不織布
の厚み方向にも配向して、比較的嵩高なものとなるのに
対し、長繊維不織布は、連続フィラメントで構成されて
いるため、厚み方向に配向しにくく、そのため嵩高性に
劣ることが判明した。また、平面方向に多く配向してい
る長繊維の捲縮同士が干渉して相殺され、長繊維相互間
に大きな間隙が形成されず、十分に嵩高となっていない
ことが判明した。このことを、卑近な例を挙げて説明す
れば、同一の二つのスプリングは、それを噛み合わせれ
ば(一つのスプリングの螺旋間に他のスプリングの螺旋
を全体に亙って挿入すれば)、一つのスプリングと略同
様の体積になってしまうのと、同様の原理である。この
ことから明らかなように、長繊維の捲縮が同様の形態で
あると、捲縮同士が干渉しやすいことが分かる。
【0006】そこで、本発明は、二つの異なった複合形
態の潜在捲縮性複合型長繊維を均一に混合して長繊維ウ
ェブを得、異なった捲縮を持つ長繊維で構成された長繊
維不織布とすることにより、長繊維の捲縮同士が干渉し
にくいようにして、伸縮性と共に嵩高性にも優れた長繊
維不織布を提供しようとするものである。また、二つの
異なった複合型長繊維の低融点成分を同一成分として、
長繊維間の融着を強固なものとして、形態安定性にも優
れた長繊維不織布を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、高融点
成分M1と低融点成分M2とで構成された複合型長繊維A
と、高融点成分M3と低融点成分M2とで構成されると共
に長繊維Aとは複合形態の異なる複合型長繊維Bとが均
一に混合されてなり、長繊維Aと長繊維Bとは、各々異
なった捲縮を持っており、長繊維A及びBの低融点成分
2は、長繊維A及びBの少なくとも表面に露出するよ
うにして配置されており、長繊維A及びBの低融点成分
2によって、長繊維A間、長繊維B間及び長繊維Aと
B間が融着している点融着区域を具備することを特徴と
する伸縮性嵩高長繊維不織布に関するものである。ま
た、本発明は、高融点成分M1と低融点成分M2とを溶融
複合紡糸して得られる潜在捲縮性複合型長繊維aと、高
融点成分M3と低融点成分M2とを溶融複合紡糸して得ら
れ、長繊維aとは複合形態の異なる潜在捲縮性複合型長
繊維bとを均一に混合して長繊維ウェブを得、該長繊維
ウェブに部分的に加熱及び所望により加圧を施して、長
繊維a及びbの低融点成分M2を溶融させ、長繊維a
間、長繊維b間及び長繊維aとb間とが融着した点融着
区域を設け、該点融着区域を設けると同時に又はその後
に、長繊維ウェブ全体を熱処理して、長繊維a及びbに
捲縮を発現させることを特徴とする伸縮性嵩高長繊維不
織布の製造方法に関するものである。
【0008】なお、本発明において、英文字の小文字で
長繊維a又はbと表現しているのは、未だ捲縮が発現し
ていない長繊維という意味であり、英文字の大文字で長
繊維A又はBと表現しているのは、捲縮が発現している
長繊維という意味である。
【0009】まず、本発明においては、潜在捲縮性複合
型長繊維aと、この長繊維aとは複合形態の異なる潜在
捲縮性複合型長繊維bとを準備する。長繊維aは、高融
点成分M1と低融点成分M2とを溶融複合紡糸して得られ
るものであり、低融点成分M 2が少なくとも長繊維aの
表面に露出しているものである。低融点成分M2を長繊
維aの表面に露出させる理由は、この成分M2を長繊維
間の接着性成分とするためである。高融点成分M1及び
低融点成分M2としては、融点差を持つ異種の熱可塑性
樹脂を選択すればよい。例えば、ポリエステル系樹脂
(M1成分)とポリアミド系樹脂(M2成分)、ポリエス
テル系樹脂(M1成分)とポリオレフィン系樹脂(M2
分)、ポリアミド系樹脂(M1成分)とポリオレフィン
系樹脂(M2成分)、ポリエステル系樹脂又はポリアミ
ド系樹脂又はポリオレフィン系樹脂(M1成分)とエチ
レン−酢酸ビニル共重合樹脂(M2成分)等を選択する
ことができる。また、融点差を持つ同種の熱可塑性樹脂
を選択してもよい。例えば、高融点ポリエステル系樹脂
(M1成分)と低融点ポリエステル系樹脂(M2成分)、
高融点ポリアミド系樹脂(M1成分)と低融点ポリアミ
ド系樹脂(M2成分)、高融点ポリオレフィン系樹脂
(M1成分)と低融点ポリオレフィン系樹脂(M2成分)
などを選択することができる。ここで、ポリエステル系
樹脂としては、ポリエチレンテレフタレートやポリブチ
レンテレフタレート、又はこれらを主成分とする共重合
ポリエステル等を用いることができる。ポリアミド系樹
脂としては、ナイロン6、ナイロン46、ナイロン66
或いはナイロン610、又はこれらを主成分とする共重
合ナイロン等を用いることができる。ポリオレフィン系
樹脂としては、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン、
線状低密度ポリエチレン、エチレン−プロピレン共重合
体等を用いることができる。なお、本発明において、熱
可塑性樹脂の融点とは、以下の測定方法で測定されるも
のである。即ち、パーキンエルマー社製示差走査型熱量
計DSC-2型を用い、昇温速度20℃/分で測定した融解吸
収曲線の極値を与える温度を測定し、これを融点とし
た。
【0010】長繊維bも、高融点成分M3と低融点成分
2とを溶融複合紡糸して得られるものであり、低融点
成分M2が少なくとも長繊維bの表面に露出しているも
のである。低融点成分M2を長繊維bの表面に露出させ
る理由は、長繊維aの場合と同様である。また、低融点
成分M2として、長繊維aの低融点成分と同一のものを
使用する理由は、長繊維aと長繊維bとの融着を完全な
ものにするためである。高融点成分M3及び低融点成分
2としては、長繊維aの場合と同様の組み合わせのも
のを選択することができる。なお、長繊維bの高融点成
分M3と、長繊維aの高融点成分M1とは、同一の熱可塑
性樹脂を使用してもよいし、異なった熱可塑性樹脂を使
用してもよい。
【0011】長繊維aと長繊維bとは、いずれも高融点
成分(M1又はM3)と低融点成分M2とで構成された複
合型長繊維であるが、複合形態が異なっていることが必
須の要件である。即ち、複合形態を異ならせることによ
り、捲縮発現した際の捲縮形態を異ならせ、捲縮同士が
干渉して相殺しにくいようにし、もって嵩高性を向上さ
せようとするものである。複合形態としては、並列型、
偏心芯鞘型、非点対称分割型等を採用することができ
る。このような複合形態を持つ長繊維a及びbは、高融
点成分(M1又はM3)と低融点成分M2との熱的特性、
即ち熱収縮率が異なるために、加熱することによって、
低融点成分M2を内側にしてスパイラル状等の捲縮を発
現するのである。長繊維a又はb中における、高融点成
分(M1又はM3)と低融点成分M2との割合は、高融点
成分(M1又はM3)30〜70重量部と低融点成分M230〜7
0重量部の範囲内であることが好ましい。特に、高融点
成分(M1又はM3)50重量部と低融点成分M250重量部
とするのが、最も好ましい。また、長繊維の全体の断面
形状は、一般的には円形であるが、これに限られず異形
や中空形状等であってもよい。異なった複合形態の長繊
維aとbの組み合わせとしては、例えば、図1に示した
偏心芯鞘型と並列型、図2に示した断面三角形の芯鞘型
と並列型、図3や図4に示した断面異形の変形並列型等
を採用することができる。特に、図1に示した偏心芯鞘
型と並列型を採用するのが好ましい。また、長繊維の断
面形状が円形であって且つ偏心芯鞘型の複合型長繊維を
採用する際には、下記(a)式で定義される偏心率が15以
上のものを採用するのが好ましい。偏心率が15未満であ
ると、捲縮発現性が低下する傾向となるからである。 記 偏心率=[(長繊維の断面の径の中心と芯成分の径の中
心の距離)×100]/[(長繊維の断面の径)/2]……
…(a)
【0012】長繊維aと長繊維bとを、溶融複合紡糸す
るには、従来公知の任意の方法を採用することができ
る。本発明においては、特に図5及び図6に示す如き、
紡糸装置を使用して、以下の如き方法で溶融複合紡糸す
るのが、好ましい。図5は紡糸装置も含めて、本発明の
一例に係る伸縮性嵩高長繊維不織布を製造する装置を示
す概略図であり、図6は長繊維a及びbを吐出するのに
使用する溶融複合紡糸装置4の一例を示す断面図であ
る。高融点成分(M1成分=M3成分)として選択された
熱可塑性樹脂をホッパー1に投入し、一方低融点成分と
して選択された熱可塑性樹脂をホッパー5に投入する。
そして、エクストルーダー2及び7で溶融押出された
後、計量部3及び8で別個に計量されて溶融複合紡糸装
置4に導入される。溶融複合紡糸装置4の分配板21に
設けられた導入路22に溶融計量された高融点成分が導
入され、一方導入路23には溶融計量された低融点成分
が導入される。分配板21の下方には、順に瀘過板2
4、中間板26、口金板27が配置されている。高融点
成分と低融点成分とは、各々別個に瀘過板24中のフィ
ルター25等で瀘過され、中間板26中のオリフィスで
各々別個に計量されて分配される。分配された高融点成
分と低融点成分とは、口金板27の上部で複合化され、
並列型の複合紡糸孔29及び偏心芯鞘型の複合紡糸孔2
8から吐出されるのである。そして、両者はサッカー1
1によって牽引されて延伸されると共に、冷却装置10
で冷却されて複合形態の異なる長繊維aと長繊維bとを
得ることができるのである。このような方法を採用する
と、長繊維aと長繊維bとを同時に得ることができ、こ
れをサッカー11の下部に設けられた開繊装置で開繊し
て、捕集コンベア13上に堆積すれば、長繊維a及びb
が均一に混合された長繊維ウェブ14を得ることができ
る。なお、長繊維中の高融点成分と低融点成分との割合
は、中間板26のオリフィス径を変更したり、或いはオ
リフィス数を変更することによって、任意に変更するこ
とが可能である。
【0013】以上の如き方法によって、長繊維aと長繊
維bとが均一に混合された長繊維ウェブ14を得ること
ができる。この際、長繊維aとbとは、均一に混合され
ていることが必要である。両者が均一に混合されていな
いと、後で捲縮を発現させた場合、十分な嵩高性を示す
長繊維不織布が得られない。これは、長繊維a又はbの
みが偏在している箇所があると、この箇所において、同
様の捲縮が生じるため、捲縮同士が干渉して相殺され、
嵩高性に劣る結果となるからである。長繊維aとbとの
混合割合は、20〜80重量部の長繊維aと80〜20重量部の
長繊維bとを混合するのが好ましい。特に好ましくは、
30〜70重量部の長繊維aと70〜30重量部の長繊維bと
を、最も好ましくは40〜60重量部の長繊維aと60〜40重
量部の長繊維bとを混合するのがよい。いずれかの長繊
維の混合割合が80重量部を超えると、長繊維aと長繊維
bとの混合によって生じる、異なった捲縮形態に基づく
嵩高性付与の効果が低下する傾向が生じる。
【0014】長繊維ウェブ14には、従来公知の方法に
よって、点融着区域が形成される。例えば、図5に示す
如き加熱凹凸ロール15と平滑ロール16とよりなるエ
ンボス装置に、長繊維ウェブ14を導入する。そして、
凹凸ロール15の凸部に対応する長繊維ウェブ14の箇
所に、熱及び圧力を施し、長繊維a及びbの低融点成分
を溶融させて、長繊維間を融着させた点融着区域を形成
するのである。この際、点融着区域以外においては、低
融点成分が溶融せずに、長繊維間は融着しておらず、自
由な状態で存在するのである。本発明においては、長繊
維a及びbの低融点成分が同一成分M2であるので、凹
凸ロール15の温度制御が容易である。凹凸ロール15
の温度は、一般的には、低融点成分の融点よりも5〜30
℃低い温度に設定すればよい。低融点成分の融点よりも
5℃低い温度を超えて高い温度に設定すると、凹凸ロー
ル15の凸部以外の部分においても、低融点成分が融着
する恐れを生じ、得られる長繊維不織布の柔軟性や伸縮
性が低下する傾向が生じる。また、低融点成分の融点よ
りも30℃低い温度よりも更に低い温度に設定すると、凹
凸ロール15に長繊維ウェブ14が巻き付きやすくな
り、不織布製造時における操業性が低下する傾向が生じ
る。また、点融着区域において、長繊維間の融着が不十
分になる傾向が生じる。平滑ロール16の温度は、一般
的に、凹凸ロール15の設定温度と同一か、又はその温
度未満に設定される。特に、平滑ロール16の温度を、
凹凸ロール15の設定温度よりも低い温度(例えば20℃
程度低い温度)に設定するのが、好ましい。このように
すると、設定温度の低い平滑ロール16の影響で、凹凸
ロール15の凸部以外の部分において、低融点成分が融
着する恐れを回避しうるからである。凹凸ロール15の
凸部と平滑ロール16とによって、長繊維ウェブ14に
与えられる線圧は、2〜100kg/cm程度が好ましい。線圧
が2kg/cm未満では、低融点成分の融点未満に凹凸ロー
ル15の温度が設定されている場合、一般的に低融点成
分が溶融しない。また、線圧が100kg/cmを超えると、
点融着区域に穴が開く恐れが生じる。また、凹凸ロール
15の凸部の総面積は、ロール全面積に対して、3〜40
%であるのが好ましい。凸部の総面積が3%未満である
と、形成される点融着区域の割合が少なすぎて、得られ
る不織布に十分な強力や形態保持性を付与することが困
難になる傾向が生じる。また、凸部の総面積が40%を超
えると、点融着区域の割合が多くなりすぎて、得られる
不織布の嵩高性や伸縮性が低下する傾向が生じる。
【0015】以上は、凹凸ロール15と平滑ロール16
とを使用し、熱と圧力を与えて、この作用により点融着
区域を形成させる方法を説明したが、凹凸ロール15と
平滑ロール16とを使用し、超音波の作用により、主と
して熱のみを与えて点融着区域を形成することも可能で
ある。
【0016】以上のようにして、長繊維ウェブ14に点
融着区域を設ける。この点融着区域においては、長繊維
a及びbの低融点成分の溶融固化によって、長繊維a
間、長繊維b間及び長繊維aとb間とが融着している。
そして、長繊維ウェブ14に一定の強力及び形態保持性
が与えられるのである。本発明においては、点融着区域
を設けると同時に、又は点融着区域を設けた後に、長繊
維a及びbに捲縮を発現させることが必要である。即
ち、長繊維ウェブ14に一定の形態を与えた後に、長繊
維a及びbに捲縮を発現させて、長繊維ウェブ18全体
を収縮させるのである。そうすると、得られる長繊維不
織布20は、少なくとも収縮前の形態に伸長させること
ができ、十分な伸縮性を長繊維不織布20に与えること
ができるのである。長繊維a及びbに捲縮を発現させて
収縮させてしまった後に、点融着区域を設けると、収縮
後の形態に固定されてしまう傾向が強く、得られる不織
布に十分な伸縮性を与えることができなくなるのであ
る。
【0017】長繊維a及びbに捲縮を発現させるには、
一般的に、熱処理装置17に導入すればよい。熱処理装
置17によって、長繊維a及びbに一定の熱が与えられ
ると、低融点成分M2と高融点成分(M1又はM3)との
熱収縮率の相違に基づいて、長繊維a及びbに捲縮が発
現するのである。一般的に、所定の温度条件の下では、
長繊維a及びbの低融点成分の方が高融点成分よりも、
熱収縮率が大である。従って、長繊維a及びbは、低融
点成分が内側となるような捲縮が発現するのである。ま
た、長繊維a及びbの捲縮発現は、点融着区域以外の区
域において生じる。点融着区域においては、長繊維a及
びbは融着しているため、もはや捲縮は発現しない。捲
縮を発現させるための熱処理装置17としては、長繊維
ウェブ18の内部まで均一に熱処理しうるように、熱風
循環型処理機を使用するのが好ましい。即ち、熱風が長
繊維ウェブ18を貫通するようにして熱処理すれば、長
繊維ウェブ18の全体(縦横方向及び厚み方向の全て)
に均一に熱が与えられる。熱処理する際の温度は、低融
点成分や高融点成分の種類、熱処理装置の種類、処理速
度、処理時間等を考慮して、任意に決定すればよい。一
般的には、低融点成分の融点よりも30℃以上低い温度
を、熱処理の際に適用するのが好ましい。以上述べたよ
うな方法によって、伸縮性嵩高長繊維不織布が得られる
のである。なお、以上述べた製造方法は、本発明に係る
伸縮性嵩高長繊維不織布の代表的な製造方法である。
【0018】以上説明した代表的な方法によって得られ
る、本発明に係る伸縮性嵩高長繊維不織布は、長繊維a
の捲縮発現による捲縮長繊維Aと、長繊維bの捲縮発現
による捲縮長繊維Bとが、均一に混合されてなるもので
ある。従って、長繊維Aは、高融点成分M1と低融点成
分M2とが複合された複合型長繊維Aであり、長繊維B
は高融点成分M3と低融点成分M2とが複合された複合型
長繊維Bである。また、長繊維aとbとの複合形態が異
なっている結果、長繊維AとBとは異なった捲縮を有す
ることになる。一方、点融着区域においては、長繊維A
間、長繊維B間及び長繊維AとB間とは、長繊維A及び
Bの表面に露出している低融点成分M2によって固着し
ている。
【0019】長繊維AとBとの混合割合は、20〜80重量
部の長繊維aと80〜20重量部の長繊維bとを混合して長
繊維ウェブ14を形成するのが好ましいところから、同
様に20〜80重量部の長繊維Aと80〜20重量部の長繊維B
とが混合されているのが、好ましい。また、長繊維aの
複合形態が並列型複合形態であり、長繊維bが芯鞘型複
合形態であることが好ましいところから、同様に長繊維
Aの複合形態が並列型複合形態であり、長繊維Bの複合
形態が芯鞘型複合形態であるのが、好ましい。点融着区
域の圧着面積率は、一般的に、4〜50%の範囲内で決定
される。特に好ましくは、6〜45%程度がよく、最も好
ましくは8〜40%程度がよい。圧着面積率が4%未満にな
ると、長繊維不織布の強力及び形態保持性が低下する傾
向が生じる。逆に、圧着面積率が50%を超えると、嵩高
性や柔軟性等が低下する傾向が生じる。なお、圧着面積
率とは、以下の如き測定方法で測定されるものである。
即ち、長繊維不織布の小片を用い、走査型電子顕微鏡で
拡大撮影し、最小繰返単位の面積に対して、点圧着区域
の面積の総和の比率を個々に10回測定したときの平均値
である。また、この圧着面積率が、凹凸ロール15のロ
ール全面積に対する凸部の総面積の割合よりも大きい理
由は、凹凸ロール15によって点融着区域を設けると同
時にか、又はその後に、長繊維a及びbに捲縮を発現さ
せて、長繊維ウェブ18全体を収縮させるためである。
【0020】本発明に係る伸縮性嵩高長繊維不織布は、
以下の如き物性値を持っていることが好ましい。即ち、
30%伸長時の伸長回復率は縦横共に20%以上であること
が好ましい。ここで、30%伸長時の伸長回復率とは、以
下の測定方法によって求められるものである。即ち、東
洋ボールドウイン社製テンシロンUTM-4-1-100を用い、J
IS L-1096Aに記載のストリップ法にしたがい、試料幅5c
m,試料長10cmの試料片に引張速度10cm/分で引張試験
を実施し、伸度が30%時点の強力−伸度曲線を描き(図
7のE線)、その後試料片から引張を解除して試料片の
強力−伸度曲線を描いた(図7のR線)。そして、図7
に示す点線部の面積(X)と斜線部の面積(Y)とを測
定し、次式によって求めたものである。即ち、30%伸長
時の伸長回復率(%)=100Y/(X+Y)である。ま
た、不織布の縦とは、不織布製造時における機械の配列
方向を言い、不織布の横とは、この縦方向と直交する方
向を言う。不織布の縦又は横のいずれか一方でも、この
30%伸長時の伸長回復率が20%未満であると、十分な伸
縮性を得ることができない傾向が生じる。
【0021】また、本発明に係る伸縮性嵩高長繊維不織
布は、圧縮剛軟度が80g以下であるのが好ましい。圧縮
剛軟度は、不織布の柔軟性を表わすものであり、圧縮剛
軟度の値が小さいほど柔軟性に富むものとなる。ここ
で、圧縮剛軟度は以下の方法で測定されるものである。
即ち、不織布の機械方向(不織布の縦)に50mmの試料幅
を取り、この方向と直交する方向に100mmの試料長を取
った試料片を5個準備して、個々の試料片をその試料長
方向に曲げて円筒状とし、その両端部を接合して試料を
作成した後、東洋ボールドウイン社製テンシロンUTM-4-
1-100を用い、50mm/分の圧縮速度で試料を試料幅方向
に圧縮し、その最大荷重時の応力を測定し、その平均値
を圧縮剛軟度とした。不織布の圧縮剛軟度が80gを超え
ると、不織布の柔軟性が低下し、粗硬感が現われる傾向
が生じる。圧縮剛軟度は、特に50g以下とするのが好ま
しく、更に30g以下とするのが最も好ましい。
【0022】また、本発明に係る伸縮性嵩高長繊維不織
布は、見掛け密度は0.1g/cm3以下であるのが好まし
い。見掛け密度は、不織布の嵩高性を表わすものであ
り、その値が小さいほど嵩高性に富むものとなる。ここ
で、見掛け密度は以下の方法で測定されるものである。
即ち、試料幅10cm,試料長10cmの試料片を5個準備し、
各試料片ごとに目付(g/m2)を測定した後、大栄科
学精機製作所製厚み測定器を用いて、試料片に4.5g/c
m2の荷重を印加し、10秒放置した後の厚み(t)を測定
し、次式により見掛け密度を算出し、その平均値を不織
布の見掛け密度とした。見掛け密度(g/cm3)=[目
付(g/m2)/1000t(mm)]である。見掛け密度が
0.1g/cm3を超えると、十分な嵩高性を得ることができ
ない傾向が生じる。
【0023】本発明に使用する長繊維a又はA、及び長
繊維b又はBの単繊維繊度は、任意に決定しうる事項で
あるが、一般的には6デニール以下が好ましい。単繊維
繊度が6デニールを超えると、得られる長繊維不織布の
柔軟性が低下する傾向が生じる。また、長繊維a又は
A、及び長繊維b又はBの単繊維繊度は、異なった繊度
のものを採用するのが、好ましい。異なった繊度のもの
を使用した方が、長繊維の捲縮同士が干渉しにくいた
め、得られる長繊維不織布の嵩高性が向上する傾向が生
じる。また、各長繊維には、一般の繊維に使用されてい
る、艶消し剤、耐光剤、耐熱剤、顔料、長繊維製造時に
機能する熱可塑性樹脂の結晶化促進剤等の各種薬剤を添
加してもよい。また、得られる長繊維不織布の目付も任
意に決定しうる事項であるが、一般的には150g/m2
度以下がよいが、特別に厚物を所望する際には500g/
2程度であってもよい。
【0024】
【実施例】次に、実施例に基づいて本発明を具体的に説
明する。なお、実施例中における各種特性の測定及び評
価は、前に記載したものはその方法で、前に記載してい
ないものは次の方法により測定及び評価した。 (1)メルトフローレート値:ASTM D1238(L)に記載の方法
により測定した。 (2)メルトインデックス値:ASTM D1238(E)に記載の方法
により測定した。 (3)長繊維不織布の引張強力:東洋ボールドウイン社製
テンシロンUTM-4-1-100を用い、JIS L-1096に記載のス
トリップ法にしたがい、試料幅5cm,試料長10cmの試料
片を10個準備し、引張速度10cm/分の条件で最大引張強
力を個々に測定し、その平均値を100g/m2の目付に換
算した値である。 (4)長繊維不織布の伸度:(3)の方法で測定した最大引張
強力時の伸度である。 (5)長繊維不織布の耐摩耗性:JIS L-1084 A-1法の学振
型耐摩耗試験機を用い、同法の45R法に準拠して、試験
片の表面を摩擦した。試験片の大きさは、14cm×5cmの
大きさで、長繊維不織布の縦、横各々5枚ずつ用いた。
一方、45Rの摩擦子として、JIS L-0803に規定された染
色堅牢度用白布綿布3号を用いた。そして、200gfの荷
重で試験片上を毎分30回往復の速度で100回摩擦し、外
観変化を観察し、次のように評価した。 外観変化が全くない 5級 長繊維不織布表面の繊維が極少し乱れている 4級 長繊維不織布表面の繊維がやや乱れているが問題ない 3級 長繊維不織布表面の繊維がやや毛玉状になりかけている 2級 長繊維不織布表面の繊維が毛玉状になっている 1級
【0025】実施例1 低融点成分M2として、融点138℃、メルトフローレート
値50g/10分、Q値(重量平均分子量/数平均分子量)
4.0であり、エチレンが4重量%ランダム共重合されたポ
リプロピレン系共重合体よりなる熱可塑性樹脂を準備し
た。一方、高融点成分(M1及びM3)として、融点162
℃、メルトフローレート値70g/10分、Q値4.0である
ポリプロピレン系重合体よりなる熱可塑性樹脂を準備し
た。そして、図5に示すような紡糸装置を用いて、低融
点成分をエクストルーダー型押出機に、高融点成分を別
個のエクストルーダー型押出機に投入し、溶融及び計量
を行なう。この後、図6に示すような溶融複合紡糸装置
を3個用いて、低融点成分と高融点成分とを別個に、導
入路に導入する。溶融複合紡糸装置は、紡糸孔径0.5m
m、孔数72の並列型複合紡糸孔と、紡糸孔径0.5mm、孔数
72の偏心芯鞘型複合紡糸孔とを備えており、且つ並列型
複合紡糸孔と偏心芯鞘型複合紡糸孔とに分配する熱可塑
性樹脂の割合を1:1にする中間板を備えている。そし
て、紡糸孔の単孔吐出量を各々1.25g/分にすると共
に、低融点成分と高融点成分との重量割合が1:1になる
ようにして、220℃の紡糸温度で溶融複合紡糸を行なっ
た。紡糸した長繊維を、12個のエアーサッカーで牽引し
て引き取りながら、延伸して並列複合型長繊維a及び偏
心芯鞘複合型長繊維bを得た。このあと、移動する捕集
コンベア上に長繊維a及びbを堆積させ、長繊維ウェブ
を得た。この際、長繊維ウェブは、全体の横断面が円形
で、複合形態が並列型の潜在捲縮性複合型長繊維aと、
複合形態が偏心芯鞘型の潜在捲縮性複合型長繊維bと
が、等量の割合で均一に混合されてなるものであった。
【0026】得られた長繊維ウェブを、ロール全表面積
に対して、凸部の総面積の割合が6%である凹凸ロール
と、平滑ロールとよりなるエンボス装置に導入した。凹
凸ロールの温度は125℃であり、凹凸ロールと平滑ロー
ル間の線圧は30kg/cmであった。このエンボス装置に長
繊維ウェブを導入することにより、凹凸ロールの凸部に
対応する区域において、長繊維a間、長繊維b間及び長
繊維aとb間が、低融点成分によって融着した点融着区
域が形成された。また同時に、凹凸ロールの熱が長繊維
ウェブ14の全体に与えられ、長繊維a及びbに捲縮が
発現した。このようにして得られた長繊維不織布中の並
列複合型捲縮長繊維Aは、28個/25mmの捲縮数を有する
ものであり、偏心芯鞘複合型捲縮長繊維Bは、25個/25
mmの捲縮数を有するものであった。また、この長繊維不
織布の各種物性は、下記のとおりであった。 記 長繊維不織布の目付 44g/m2 長繊維不織布の強力 10.35kg 長繊維不織布の伸度 65% 長繊維不織布の30%伸長時の伸長回復率 28%(縦) 31%(横) 長繊維不織布の見掛け密度 0.044g/cm3 長繊維不織布の圧縮剛軟度 21g 長繊維不織布の耐摩耗性 4級
【0027】実施例2 実施例1で得られた長繊維不織布を、更に熱風循環型の
熱処理機に導入して、弛緩状態で熱処理を行なった。熱
処理の条件は、熱風の温度が135℃で、処理時間を1分と
した。このようにして得られた長繊維不織布中の並列複
合型捲縮長繊維Aは、40個/25mmの捲縮数を有するもの
であり、偏心芯鞘複合型捲縮長繊維Bは、38個/25mmの
捲縮数を有するものであった。また、この長繊維不織布
の各種物性は、下記のとおりであった。 記 長繊維不織布の目付 50g/m2 長繊維不織布の強力 6.15kg 長繊維不織布の伸度 70% 長繊維不織布の30%伸長時の伸長回復率 48%(縦) 49%(横) 長繊維不織布の見掛け密度 0.035g/cm3 長繊維不織布の圧縮剛軟度 10g 長繊維不織布の耐摩耗性 4級
【0028】実施例3 低融点成分M2として、融点132℃、密度0.96g/cm3
高密度ポリエチレンよりなる熱可塑性樹脂を準備した。
一方、高融点成分(M1及びM3)として、融点258℃、
等量のテトラクロルエタンとフェノールの混合溶媒(20
℃)に溶解したときの相対粘度が1.38のポリエチレンテ
レフタレートよりなる熱可塑性樹脂を準備した。そし
て、従来公知の紡糸装置を用いて、低融点成分をエクス
トルーダー型押出機に、高融点成分を別個のエクストル
ーダー型押出機に投入し、溶融及び計量を行なう。この
後、図6に示すような溶融複合紡糸装置を用いて、低融
点成分と高融点成分とを別個に、導入路に導入する。溶
融複合紡糸装置は、紡糸孔径0.5mm、孔数108の並列型複
合紡糸孔と、紡糸孔径0.5mm、孔数108の偏心芯鞘型複合
紡糸孔を備えている。そして、紡糸孔の単孔吐出量を各
々0.40g/分にすると共に、低融点成分と高融点成分と
の重量割合が1:1になるようにして、285℃の紡糸温度
で溶融複合紡糸を行ない、紡糸速度400m/分の速度で
引き取って、並列複合型長繊維と偏心芯鞘複合型長繊維
とが混繊された未延伸糸条を得た。この未延伸糸条を、
以下の如き方法で熱延伸した。即ち、一段熱ローラー延
伸機を用い、延伸速度1200m/分、第一ローラー温度65
℃、第二ローラー温度85℃、延伸倍率3.0の条件で熱延
伸を行なった。このようにして得られた延伸糸条を、エ
アーサッカーで牽引して引き取り、移動する捕集コンベ
ア上に衝突させて開繊させながら、並列複合型長繊維a
及び偏心芯鞘複合型長繊維bを均一に混合させて堆積し
た。この際、長繊維a及びbの単繊維繊度は3デニール
であった。また、長繊維ウェブ中における、長繊維aの
捲縮数は2個/25mmであり、長繊維bには捲縮は生じて
いなかった。
【0029】得られた長繊維ウェブを、凹凸ロールの温
度を120℃に変更した他は、実施例1と同一のエンボス
装置に導入して点融着区域を設けた。その後、点融着区
域が設けられた長繊維ウェブを、熱風の温度を120℃に
変更する他は、実施例2と同一の熱処理機に導入して、
熱処理を行なった。このようにして得られた長繊維不織
布中の並列複合型捲縮長繊維Aは、71個/25mmの捲縮数
を有するものであり、偏心芯鞘複合型捲縮長繊維Bは、
43個/25mmの捲縮数を有するものであった。また、この
長繊維不織布の各種物性は、下記のとおりであった。 記 長繊維不織布の目付 54g/m2 長繊維不織布の強力 9.10kg 長繊維不織布の伸度 65% 長繊維不織布の30%伸長時の伸長回復率 55%(縦) 58%(横) 長繊維不織布の見掛け密度 0.030g/cm3 長繊維不織布の圧縮剛軟度 12g 長繊維不織布の耐摩耗性 5級
【0030】実施例4 低融点成分M2として、融点132℃、密度0.96g/cm3
メルトインデックス値20g/10分、Q値2.44の高密度ポ
リエチレンよりなる熱可塑性樹脂を準備した。一方、高
融点成分(M1及びM3)として、融点162℃、メルトフ
ローレート値30g/10分、Q値4.5であるポリプロピレ
ン系重合体よりなる熱可塑性樹脂を準備した。そして、
図5に示すような紡糸装置を用いて、低融点成分をエク
ストルーダー型押出機に、高融点成分を別個のエクスト
ルーダー型押出機に投入し、溶融及び計量を行なう。こ
の後、図6に示すような溶融複合紡糸装置を用いて、低
融点成分と高融点成分とを別個に、導入路に導入する。
溶融複合紡糸装置は、紡糸孔径0.5mm、孔数96の並列型
複合紡糸孔と、紡糸孔径0.5mm、孔数48の偏心芯鞘型複
合紡糸孔を備えており、且つ並列型複合紡糸孔と偏心芯
鞘型複合紡糸孔とに分配する熱可塑性樹脂の割合を2:1
にする中間板を備えている。そして、紡糸孔の単孔吐出
量を各々1.25g/分にすると共に、低融点成分と高融点
成分との重量割合が1:1になるようにして、240℃の紡
糸温度で溶融複合紡糸を行なった。紡糸した長繊維をエ
アーサッカーで牽引して引き取りながら、延伸して並列
複合型長繊維a及び偏心芯鞘複合型長繊維bを得た。引
き続いて、コロナ放電により強制開繊を行なって、移動
する捕集コンベア上に長繊維a及びbを堆積させ、長繊
維ウェブを得た。この際、長繊維ウェブは、全体の横断
面が円形で、複合形態が並列型で捲縮数が2個/25mmの
潜在捲縮性複合型長繊維aと、複合形態が偏心芯鞘型の
潜在捲縮性複合型長繊維bとが、2:1の割合で均一に混
合されてなるものであった。
【0031】得られた長繊維ウェブを、ロール全表面積
に対して、凸部の総面積の割合が4%である凹凸ロール
と、平滑ロールとよりなるエンボス装置に導入した。凹
凸ロールの温度は120℃であり、凹凸ロールと平滑ロー
ル間の線圧は30kg/cmであった。このエンボス装置に長
繊維ウェブを導入することにより、凹凸ロールの凸部に
対応する区域において、長繊維a間、長繊維b間及び長
繊維aとb間が、低融点成分によって融着した点融着区
域が形成された。その後、実施例3と同一の方法で熱処
理機に導入して、長繊維a及びbに捲縮を発現させた。
このようにして得られた長繊維不織布中の並列複合型捲
縮長繊維Aは、42個/25mmの捲縮数を有するものであ
り、偏心芯鞘複合型捲縮長繊維Bは、35個/25mmの捲縮
数を有するものであった。また、この長繊維不織布の各
種物性は、下記のとおりであった。 記 長繊維不織布の目付 56g/m2 長繊維不織布の強力 8.30kg 長繊維不織布の伸度 75% 長繊維不織布の30%伸長時の伸長回復率 45%(縦) 47%(横) 長繊維不織布の見掛け密度 0.036g/cm3 長繊維不織布の圧縮剛軟度 8g 長繊維不織布の耐摩耗性 4級
【0032】比較例1 実施例4で使用した低融点成分と高融点成分を使用し
て、並列型複合溶融紡糸装置を使用して溶融紡糸を行な
った。この並列型複合溶融紡糸装置には、紡糸孔径0.5m
m、孔数144の並列型複合紡糸孔のみが備えられているも
のである。そして、単孔吐出量を1.25g/分とし、低融
点成分と高融点成分との重量割合が1:1になるようにし
て、240℃の紡糸温度で溶融複合紡糸を行なった。その
後、実施例4と同一の方法で長繊維ウェブを得た。この
長繊維ウェブは、並列複合型長繊維のみで構成されたも
のであった。そして、実施例4と同一の方法で点融着区
域を設け、更に同一の方法で熱処理を行ない、不織布を
得た。この不織布中の並列複合型捲縮長繊維は、42個/
25mmの捲縮数を有するものであった。また、この不織布
の各種物性は、下記のとおりであった。 記 不織布の目付 58g/m2 不織布の強力 3.20kg 不織布の伸度 121% 不織布の30%伸長時の伸長回復率 48%(縦) 51%(横) 不織布の見掛け密度 0.053g/cm3 不織布の圧縮剛軟度 11g 不織布の耐摩耗性 2級
【0033】実施例4で得られた長繊維不織布と、比較
例1で得られた不織布とを比較すれば明らかなように、
伸縮性の点では両者共に殆ど相違がないのに対し、見掛
け密度及び不織布の強力の点で比較例1に係る不織布は
劣っている。比較例1に係る不織布の見掛け密度が、実
施例4に係る長繊維不織布の見掛け密度よりも大きい理
由は、つまり前者の不織布の嵩高性が劣る理由は、以下
のとおりである。即ち、比較例1においては並列複合型
長繊維のみの捲縮形態しかないのに対し、実施例4にお
いては並列複合型長繊維aと偏心芯鞘複合型長繊維bと
の二種の捲縮形態が存在するためである。また、不織布
の強力が劣る理由は、以下のとおりであると考えられ
る。即ち、比較例1に係る不織布は、並列複合型長繊維
のみで構成されているのに対し、実施例4に係る長繊維
不織布においては並列複合型長繊維と偏心芯鞘複合型長
繊維とで構成されている。偏心芯鞘複合型長繊維の場合
は、鞘成分が低融点成分となって溶融するので、その周
囲に存在する長繊維はことごとく融着する。これに対
し、並列複合型長繊維の場合は、長繊維の片側に存在す
る成分が低融点成分となって溶融するので、周囲に存在
する長繊維の全てが融着せず、長繊維の片側に存在する
長繊維のみが融着する。従って、偏心芯鞘複合型長繊維
が存在しない場合には、点融着区域における融着の程度
が低いと考えられるのである。
【0034】実施例5 Y字型の紡糸孔を144個持つ紡糸口金を備えた、図6に
示す如き溶融複合紡糸装置を3個準備した。紡糸孔のY
字型は、上半分と下半分とに画されており、且つ上半分
から低融点成分が、下半分から高融点成分が吐出する紡
糸孔と、上半分から高融点成分が、下半分から低融点成
分が吐出する紡糸孔とが各々同数存在する。そして、低
融点成分M2及び高融点成分(M1及びM3)として、実
施例1で使用した熱可塑性樹脂を用いて溶融複合紡糸し
た。この際、単孔吐出量を各々1.25g/分とし、低融点
成分と高融点成分の吐出割合を重量比で1:1とし、紡糸
温度を220℃とした。溶融紡糸した後、12個のエアーサ
ッカーで長繊維を牽引して引き取りながら延伸し、図3
に示す如き並列複合型長繊維aと並列複合型長繊維bを
得た。長繊維aとbとは、共にその断面が略T字型であ
るが、低融点成分と高融点成分の存在位置が逆転してい
るものである。その後、コロナ放電によって強制開繊を
行ない、移動する捕集コンベア上に長繊維a及びbを堆
積させ、長繊維ウェブを得た。
【0035】得られた長繊維ウェブに、実施例1と同様
のエンボス装置を使用し、且つ同様の条件で、点融着区
域を設けた。その後、実施例2と同様の条件で熱処理し
て、長繊維不織布を得た。このようにして得られた長繊
維不織布中の並列複合型捲縮長繊維Aは、41個/25mmの
捲縮数を有するものであり、並列複合型捲縮長繊維B
は、34個/25mmの捲縮数を有するものであった。また、
この長繊維不織布の各種物性は、下記のとおりであっ
た。 記 長繊維不織布の目付 52g/m2 長繊維不織布の強力 6.58kg 長繊維不織布の伸度 72% 長繊維不織布の30%伸長時の伸長回復率 55%(縦) 58%(横) 長繊維不織布の見掛け密度 0.023g/cm3 長繊維不織布の圧縮剛軟度 10g 長繊維不織布の耐摩耗性 3級
【0036】実施例6 低融点成分M2として、融点132℃、密度0.95g/cm3
メルトインデックス値20g/10分、Q値2.44の高密度ポ
リエチレンよりなる熱可塑性樹脂を準備した。一方、高
融点成分(M1及びM3)として、融点162℃、メルトフ
ローレート値68g/10分、Q値3.85であるポリプロピレ
ン系重合体よりなる熱可塑性樹脂を準備した。そして、
図5に示すような紡糸装置を用いて、低融点成分をエク
ストルーダー型押出機に、高融点成分を別個のエクスト
ルーダー型押出機に投入し、溶融及び計量を行なう。こ
の後、図6に示すような溶融複合紡糸装置を用いて、低
融点成分と高融点成分とを別個に、導入路に導入する。
溶融複合紡糸装置は、紡糸孔径0.5mm、孔数72の並列型
複合紡糸孔と、紡糸孔径0.5mm、孔数72の偏心芯鞘型複
合紡糸孔を備えており、且つ並列型複合紡糸孔と偏心芯
鞘型複合紡糸孔とに分配する熱可塑性樹脂の割合を1:1
にする中間板を備えている。そして、紡糸孔の単孔吐出
量を各々1.25g/分にすると共に、低融点成分と高融点
成分との重量割合が1:1になるようにして、240℃の紡
糸温度で溶融複合紡糸を行なった。紡糸した長繊維をエ
アーサッカーで牽引して引き取りながら、延伸して並列
複合型長繊維a及び偏心芯鞘複合型長繊維bを得た。引
き続いて、これらの長繊維を、移動する捕集コンベア上
に堆積させ、長繊維ウェブを得た。この際、長繊維ウェ
ブは、全体の横断面が円形で、複合形態が並列型で捲縮
数が2個/25mmの潜在捲縮性複合型長繊維aと、複合形
態が偏心芯鞘型の潜在捲縮性複合型長繊維bとが、1:1
の割合で均一に混合されてなるものであった。そして、
この長繊維ウェブを、凹凸ロールの温度を120℃とする
他は、実施例1と同様の方法及び条件でエンボス装置に
導入し、点融着区域を設けた。このようにして得られた
長繊維不織布中の並列複合型捲縮長繊維Aは、18個/25
mmの捲縮数を有するものであり、偏心芯鞘複合型捲縮長
繊維Bは、15個/25mmの捲縮数を有するものであった。
【0037】実施例7 実施例1で得られた長繊維不織布を用い、熱風の温度を
140℃に変更した他は、実施例2と同一の熱処理機に導
入して、熱処理を行なった。得られた長繊維不織布の各
種物性は、下記のとおりであった。 記 長繊維不織布の目付 64g/m2 長繊維不織布の強力 11.05kg 長繊維不織布の伸度 68% 長繊維不織布の30%伸長時の伸長回復率 22%(縦) 24%(横) 長繊維不織布の見掛け密度 0.130g/cm3 長繊維不織布の圧縮剛軟度 93g 長繊維不織布の耐摩耗性 5級
【0038】実施例8〜11 実施例3で使用したのと同様の低融点成分及び高融点成
分を使用し、並列型複合紡糸孔及び偏心芯鞘型複合紡糸
孔の数を表1に示したように変更した他は、実施例3と
同一条件で長繊維不織布を得た。なお、並列型複合紡糸
孔と偏心芯鞘型複合紡糸孔とに熱可塑性樹脂(低融点成
分及び高融点成分)を分配するための中間板において、
分配割合は並列型複合紡糸孔数及び偏心芯鞘型複合紡糸
孔数によって変更した。以上のようにして得られた長繊
維不織布の各種物性についても、表1に示した。
【表1】 表1から明らかなように、実施例8〜11に係る長繊維
不織布は、いずれも良好な伸縮性と嵩高性を有してい
る。また、一般的な傾向として、並列複合型長繊維a或
いはAと偏心芯鞘複合型長繊維b或いはBとが、同量使
用されている場合が、一番嵩高性に富み、並列複合型長
繊維a或いはAが増加して偏心芯鞘複合型長繊維b或い
はBが減少すると、強力や耐摩耗性が低下する傾向が生
じ、逆に偏心芯鞘複合型長繊維b或いはBが増加して並
列複合型長繊維a或いはAが減少すると、強力低下は来
さないものの嵩高性や柔軟性が極端に低下する傾向が生
じる。
【0039】
【作用及び発明の効果】以上説明したように、本発明
は、複合形態の異なる潜在捲縮性複合型長繊維aと潜在
捲縮性複合型長繊維bとを均一に混合してなる長繊維ウ
ェブに、点融着区域を施して、それと同時にか又はその
後、長繊維a及びbを捲縮させて、伸縮性嵩高長繊維不
織布を得るというものである。長繊維a及びbは、複合
形態が異なっているので異なった捲縮が発現する。その
結果、同一の捲縮が発現した場合と異なり、捲縮同士が
干渉して相殺することが少ないので、捲縮後の長繊維不
織布は、嵩高性に優れているという効果を奏する。ま
た、このようにして得られた長繊維不織布は、長繊維に
捲縮が発現していると共に、点融着区域以外の区域にお
いては長繊維が融着固定されていない。従って、点融着
区域以外の区域における長繊維が自由に伸縮し、長繊維
不織布は良好な伸縮性を示すという効果を奏する。依っ
て、本発明に係る長繊維不織布は、衣料用、産業資材
用、土木建築用、農芸園芸資材用、生活関連資材用、医
療衛生材用等の種々の用途に好適に使用しうるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】潜在捲縮性複合型長繊維a及び潜在捲縮性複合
型長繊維bの各々の横断面の一例を示した模式図であ
る。
【図2】潜在捲縮性複合型長繊維a及び潜在捲縮性複合
型長繊維bの各々の横断面の一例を示した模式図であ
る。
【図3】潜在捲縮性複合型長繊維a及び潜在捲縮性複合
型長繊維bの各々の横断面の一例を示した模式図であ
る。
【図4】潜在捲縮性複合型長繊維a及び潜在捲縮性複合
型長繊維bの各々の横断面の一例を示した模式図であ
る。
【図5】本発明の一例に係る伸縮性嵩高長繊維不織布を
製造する装置を示す概略図である。
【図6】潜在捲縮性複合型長繊維a及びbを吐出するの
に使用する溶融複合紡糸装置の一例を示す断面図であ
る。
【図7】30%伸長時の伸長回復率の定義を説明するため
の強力−伸度曲線である。
【符号の説明】
14 長繊維ウェブ 17 熱処理装置 20 伸縮性嵩高長繊維不織布
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ▲かせ▼谷 敏 京都府宇治市宇治小桜23ユニチカ株式会 社中央研究所内 (56)参考文献 特開 平2−200859(JP,A) 特開 平2−300365(JP,A) 特開 平2−191716(JP,A)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高融点成分M1と低融点成分M2とで構成
    された複合型長繊維Aと、高融点成分M3と低融点成分
    2とで構成されると共に長繊維Aとは複合形態の異な
    る複合型長繊維Bとが均一に混合されてなり、長繊維A
    と長繊維Bとは、各々異なった捲縮を持っており、長繊
    維A及びBの低融点成分M2は、長繊維A及びBの少な
    くとも表面に露出するようにして配置されており、長繊
    維A及びBの低融点成分M2によって、長繊維A間、長
    繊維B間及び長繊維AとB間が融着している点融着区域
    を具備することを特徴とする伸縮性嵩高長繊維不織布。
  2. 【請求項2】 30%伸長時の伸長回復率は縦横共に20%
    以上であり、圧縮剛軟度は80g以下であり、見掛け密度
    は0.1g/cm3以下である請求項1記載の伸縮性嵩高長繊
    維不織布。
  3. 【請求項3】 長繊維Aの複合形態が並列型複合形態で
    あり、長繊維Bの複合形態が偏心芯鞘型複合形態である
    請求項1又は2記載の伸縮性嵩高長繊維不織布。
  4. 【請求項4】 20〜80重量部の長繊維Aと80〜20重量部
    の長繊維Bとが均一に混合されてなる請求項1、2又は
    3記載の伸縮性嵩高長繊維不織布。
  5. 【請求項5】 高融点成分M1と低融点成分M2とを溶融
    複合紡糸して得られ、低融点成分M2が少なくともその
    表面に露出している潜在捲縮性複合型長繊維aと、高融
    点成分M3と低融点成分M2とを溶融複合紡糸して得ら
    れ、低融点成分M2が少なくともその表面に露出してお
    り、且つ長繊維aとは複合形態の異なる潜在捲縮性複合
    型長繊維bとを均一に混合して長繊維ウェブを得、該長
    繊維ウェブに部分的に加熱及び所望により加圧を施し
    て、長繊維a及びbの低融点成分M2を溶融させ、長繊
    維a間、長繊維b間及び長繊維aとb間とが融着した点
    融着区域を設け、該点融着区域を設けると同時に又はそ
    の後に、長繊維ウェブ全体を熱処理して、長繊維a及び
    bに捲縮を発現させることを特徴とする伸縮性嵩高長繊
    維不織布の製造方法。
  6. 【請求項6】 30〜70重量部の高融点成分M1と70〜30
    重量部の低融点成分M2とを溶融複合紡糸して潜在捲縮
    性複合型長繊維aを得、30〜70重量部の高融点成分M3
    と70〜30重量部の低融点成分M3とを溶融複合紡糸して
    潜在捲縮性複合型長繊維bを得、20〜80重量部の長繊維
    aと80〜20重量部の長繊維bとを均一に混合させる請求
    項5記載の伸縮性嵩高長繊維不織布の製造方法。
  7. 【請求項7】 潜在捲縮性複合型長繊維aの複合形態が
    並列複合形態であり、潜在捲縮性複合型長繊維bの複合
    形態が偏心芯鞘型複合形態である請求項5又は6記載の
    伸縮性嵩高長繊維不織布の製造方法。
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