JP2740401B2 - 反射型液晶表示装置およびその製造方法 - Google Patents

反射型液晶表示装置およびその製造方法

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JP2740401B2
JP2740401B2 JP4080935A JP8093592A JP2740401B2 JP 2740401 B2 JP2740401 B2 JP 2740401B2 JP 4080935 A JP4080935 A JP 4080935A JP 8093592 A JP8093592 A JP 8093592A JP 2740401 B2 JP2740401 B2 JP 2740401B2
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久和 中村
精一 三ッ井
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、入射光を反射すること
によって表示を行う反射型液晶表示装置およびその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ワードプロセッサ、ラップトップ
パソコン、ポケットテレビなどへの液晶表示装置の応用
が急速に進展している。特に、液晶表示装置の中でも外
部から入射した光を反射させて表示を行う反射型液晶表
示装置は、光源であるバックライトが不要であるため消
費電力が低く、薄型であり軽量化が可能であるため注目
されている。
【0003】従来から、反射型液晶表示装置にはTN
(ツイステッドネマティック)方式、並びにSTN(ス
ーパーツイステッドネマティック)方式が用いられてい
るけれども、これらの方式では偏光板によって必然的に
自然光の光強度の1/2が表示に利用されないことにな
り、表示が暗くなるという問題がある。
【0004】このような問題に対して、偏光板を用い
ず、自然光のすべての光線を有効に利用しようとする表
示モードが提案されている。このようなモードの例とし
て、相転移型ゲスト・ホスト方式が挙げられる(D.
L.White and G.N.Taylor:J.
Appl.Phys.45 4718 1974)。こ
の表示モードでは、電界によるコレステリック・ネマテ
ィック相転移現象が利用されている。この相転移型ゲス
ト・ホスト方式に、さらにマイクロカラーフィルタを組
合わせた反射型マルチカラーディスプレイも提案されて
いる(TohruKoizumi and Tatsu
o Uchida,Proceedings of t
he SID,Vol.29,157,1988)。
【0005】このような偏光板を必要としないモードで
さらに明るい表示を得るためには、あらゆる角度からの
入射光に対し、表示画面に垂直な方向へ散乱する光の強
度を増加させる必要がある。そのためには、最適な反射
特性を有する反射板を作成することが必要となる。上述
の文献には、ガラスなどからなる基板の表面を研磨剤で
粗面化し、フッ化水素酸でエッチングする時間を変える
ことによって表面の凹凸を制御し、その凹凸上に銀の薄
膜を形成した反射板について記載されている。
【0006】図10は、アクティブマトリクス方式に用
いられるスイッチング素子である薄膜トランジスタ(以
下、TFTと記す)1を有する基板2の平面図であり、
図11は図10に示す切断面線XI−XIから見た断面
図である。ガラスなどの絶縁性の基板2上に、クロム、
タンタルなどから成る複数のゲートバス配線3が互いに
平行に設けられ、ゲートバス配線3からはゲート電極4
が分岐して設けられている。ゲートバス配線3は、走査
線として機能している。
【0007】ゲートバス電極4を覆って基板2上の全面
に窒化シリコン(SiNx)、酸化シリコン(SiOx
などから成るゲート絶縁膜5が形成されている。ゲート
電極4の上方のゲート絶縁膜5上には、非晶質シリコン
(以下、a−Siと記す)、多結晶シリコン、CdSe
などから成る半導体層6が形成されている。半導体層6
の一方の端部には、チタン、モリブデン、アルミニウム
などから成るソース電極7が重畳形成されている。ま
た、半導体層6の他方の端部には、ソース電極7と同様
にチタン、モリブデン、アルミニウムなどから成るドレ
イン電極8が重畳形成されている。ドレイン電極8の半
導体層6と反対側の端部には、ITO(Indium Tin Oxi
de)から成る絵素電極9が重畳形成されている。
【0008】図10に示すように、ソース電極7にはゲ
ートバス配線3に前述のゲート絶縁膜5を挟んで交差す
るソースバス配線10が接続されている。ソースバス配
線10は、信号線として機能している。ソースバス配線
10も、ソース電極7と同様な金属で形成されている。
ゲート電極4、ゲート絶縁膜5、半導体層6、ソース電
極7およびドレイン電極8は、TFT1を構成し、該T
FT1は、スイッチング素子の機能を有している。
【0009】図10および図11に示すTFT1を有す
る基板2を反射型液晶表示装置に適応しようとすれば、
絵素電極9をアルミニウム、銀などの光反射性を有する
金属で形成するばかりでなく、ゲート絶縁膜5の上に凹
凸を形成する必要がある。一般に、無機物から成る絶縁
膜5にテーパの付いた凹凸を均一に形成することは困難
である。
【0010】図12は、アクティブマトリスク方式に用
いられるTFT11を有する基板12の平面図であり、
図13は図12に示される切断面線XII−XIIから
見た断面図である。ガラスなどの絶縁性の基板12上に
クロム、タンタルなどから成る複数のゲートバス配線1
3が互いに平行に設けられ、ゲートバス配線13からは
ゲート電極14が分岐して設けられている。ゲートバス
配線13は、走査線として機能している。
【0011】ゲート電極14を覆って基板12上の全面
に窒化シリコン、酸化シリコンなどから成るゲート絶縁
膜15が形成されている。ゲート電極14の上方のゲー
ト絶縁膜15上には、a−Siなどから成る半導体層1
6が形成されている。半導体層16の両端部には、a−
Siなどから成るコンタクト層17が形成されている。
一方のコンタクト層17上にはソース電極18が重畳形
成され、他方のコンタクト層17上にはドレイン電極1
9が重畳形成されている。ソース電極18にはゲートバ
ス配線13に前述のゲート絶縁膜15を挟んで交差する
信号線として機能するソースバス配線10が接続されて
いる。ゲート電極14、ゲート絶縁膜15、半導体層1
6、コンタクト層17、ソース電極18およびドレイン
電極19は、TFT11を構成する。
【0012】さらにその上に複数の凸部20aを有し、
ドレイン電極19上にコンタクトホール21を有する有
機絶縁膜20が形成される。有機絶縁膜20上には、反
射電極22が形成され、反射電極22はコンタクトホー
ル21を介してドレイン電極19と接続されている。
【0013】以上のようにTFT11を形成した基板1
2上に有機絶縁膜20を形成すれば、エッチング法を用
いて有機絶縁膜20の表面に凸部20aを容易に形成す
ることができ、凸部20aを有する有機絶縁膜20上に
反射電極22を形成することによって、容易に凹凸を有
する反射電極22を形成することができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上記文献に記載の反射
板では、ガラス基板に研磨剤によって傷を付けることに
よって凹凸部が形成されるので、均一な形状の凹凸部を
形成することができない。また、凹凸部の形状の再現性
が悪いという問題点と、凹凸部の形状がパターン化でき
ないという問題点とがあるため、このようなガラス基板
を用いると再現性良く良好な反射特性を要する反射型液
晶表示装置を提供することはできない。さらに、この方
法はTFTなどのスイッチング素子を有した基板に対し
ては装置にダメージを与える危険があるために適用でき
ない。
【0015】また前述の図10および図11に示される
ように、反射電極9とソースバス配線10とをゲート絶
縁膜5上に形成する際には、反射電極9とソースバス配
線10とが導通しないように間隙9aが形成される。し
かしながら、前述の図12および図13に示されるよう
に、ソースバス配線23をゲート絶縁膜15上に反射電
極22を有機絶縁膜20上に形成すれば、前述のような
間隙9aは不要である。
【0016】表示の輝度を向上するためには、反射電極
22は大きいほど好ましい。したがって、図12および
図13では反射電極22端部は有機絶縁膜20を介して
ソースバス配線23上にも形成され、図10および図1
1で示される反射電極9より大きい。
【0017】しかし、有機絶縁膜20は凹凸を有してい
るため、凹部が深くなり、凹部の底20bがソースバス
配線23上に接触するエッチング不良が生じた場合、有
機絶縁膜20による絶縁が行われず、有機絶縁膜20上
に形成される反射電極22とソースバス配線23との絶
縁不良が生じるという問題がある。
【0018】また、基板12上の全面に凸部20aを有
する有機絶縁膜20を形成するため、反射電極22をパ
ターニングする際、凸部20aによって反射電極22の
端部に凹凸が生じ、反射電極22のパターニング不良が
生じるという問題がある。
【0019】さらに、凸部20aの平面形状が円形のみ
となるので、凸部20aの占める割合が多くなり、この
ため正反射が多くなり、散乱光による明るい反射特性を
有する反射型液晶表示装置を実現できないという問題が
ある。
【0020】本発明の目的は、上述の問題を解決し、良
好な反射特性を有する反射電極を備えた反射型液晶表示
装置およびその製造方法を提供することである。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明は、液晶層を介在
して対向配置される一対の透明基板のうち、一方の基板
上の液晶層側に凹凸を有する絶縁膜を塗布し、その上に
他方の基板側からの入射光を反射する表示絵素である複
数の反射電極を形成し、他方の基板上の液晶層側にはほ
ぼ全面にわたって透光性を有する共通電極を形成して構
成される反射型液晶装置において、前記凸部の断面形状
が微細なドーナツ形または円形とドーナツ形との混ざっ
たものであり、その配置が不規則であることを特徴とす
る反射型液晶表示装置である。
【0022】また本発明は、液晶層を介在して対向配置
される一対の透明基板のうち、一方の基板上の液晶層側
に凹凸を有する絶縁膜を塗布し、その上に他方の基板側
からの入射光を反射する表示絵素である複数の反射電極
を形成し、他方の基板上の液晶層側にはほぼ全面にわた
って透光性を有する共通電極を形成して構成される反射
型液晶表示装置の製造方法において、前記反射電極側の
透明基板上に有機絶縁膜を一様に塗布し、その上にホト
レジスト層を塗布し、さらに微細なドーナツ形または円
形とドーナツ形との混ざった透孔が不規則に形成された
マスクをホトレジスト層にあてて光を照射することによ
ってホトレジストに孔をあけた後、エッチングを行って
有機絶縁膜に凹凸部を作り、その上に金属薄膜を形成す
ることを特徴とする反射型液晶表示装置の製造方法であ
る。
【0023】
【作用】本発明に従えば、前記反射型液晶表示装置にお
いて、反射電極は、断面形状が微細なドーナツ形または
円形とドーナツ形との混ざった凸部によって形成され、
その配置は不規則である。また、マスクを用いて凹凸部
を形成するので、その形状、特に凹部の深さは一定とな
り、これによって絶縁不良によるダメージを素子に与え
ることなく、また入射光を散乱し、明るい反射特性を有
する。
【0024】さらに反射板の反射機能を有する薄膜を形
成した面が、特に視差が問題になる場合には液晶層側、
すなわち液晶層とほぼ隣接する位置に配置されている構
成とすることができる。
【0025】また、前記反射機能を有する薄膜が、誘電
体ミラーやコレステリック液晶を用いたノッチ形フィル
タの絶縁性薄膜であってもよいが、金属薄膜としても差
し支えがない。さらに、この場合には前記透光性基板に
形成された電極とは前記液晶層を挟んで対向する電極と
しても機能を付与することができる。
【0026】
【実施例】以下、実施例でもって本発明をより具体的に
説明する。
【0027】図1は、本発明の一実施例である反射型液
晶表示装置30の断面図であり、図2は図1に示される
基板31の平面図である。ガラスなどから成る絶縁性の
基板31上に、クロム、タンタルなどから成る複数のゲ
ートバス配線32が互いに平行に設けられ、ゲートバス
配線32からはゲート電極33が分岐している。ゲート
バス配線32は、走査線として機能している。
【0028】ゲート電極33を覆って基板31上の全面
に、窒化シリコン(SiNx)、酸化シリコン(Si
x)などから成るゲート絶縁膜34が形成されてい
る。ゲート電極33の上方のゲート絶縁膜34上には、
非晶質シリコン(以下、a−Siと記す)、多結晶シリ
コン、CdSeなどから成る半導体層35が形成されて
いる。半導体層35の両端部には、a−Siなどから成
るコンタクト電極41が形成されている。一方のコンタ
クト電極41上にはチタン、モリブデン、アルミニウム
等から成るソース電極36が重畳形成され、他方のコン
タクト電極41上にはソース電極36と同様にチタン、
モリブデン、アルミニウムなどから成るドレイン電極3
7が重畳形成されている。
【0029】図2に示すようにソース電極36には、ゲ
ートバス配線32に前述のゲート絶縁膜34を挟んで交
差するソースバス配線39が接続されている。ソースバ
ス配線39は、信号線として機能している。ソースバス
配線39も、ソース電極36と同様の金属で形成されて
いる。ゲート電極33、ゲート絶縁膜34、半導体層3
5、ソース電極36およびドレイン電極37は、TFT
40を構成し、該TFT40は、スイッチング素子の機
能を有する。
【0030】ゲートバス配線32、ソースバス配線39
およびTFT40を覆って、基板31上全面に有機絶縁
膜42が形成されている。有機絶縁膜42の反射電極3
8が形成される領域には先細状で先端部の断面形状がド
ーナツ形または円形の凸部42a,42bが高さHで形
成されており、ドレイン電極37部分にはコンタクトホ
ール43が形成されている。有機絶縁膜42の形成方法
やこれにコンタクトホール43を形成する工程上の問
題、および液晶表示装置30を作成する際のセル厚のば
らつきを小さくするため、ドーナツ形または円形の凸部
42a,42bの高さHは10μm以下が好ましい(一
般にセルの厚さは10μm以下である)。有機絶縁膜4
2のドーナツ形または円形の凸部42a,42bの形成
領域上にアルミニウム、銀などから成る反射電極38が
形成され、反射電極38はコンタクトホール43におい
てドレイン電極37と接続される。さらにその上には配
向膜44が形成される。
【0031】他方の基板45上には、カラーフィルタ4
6が形成される。カラーフィルタ46の基板31の反射
電極38に対向する位置にはマゼンタまたは緑のフィル
タ46aが形成され、反射電極38に対向しない位置に
はブラックのフィルタ46bが形成される。カラーフィ
ルタ46上の全面にはITOなどから成る透明な電極4
7、さらにその上には配向膜48が形成される。
【0032】両基板31,45は、反射電極38とフィ
ルタ46aとが一致するように対向して貼り合わせら
れ、間に液晶49が注入されて反射型液晶表示装置30
が完成する。
【0033】図3は、図1および図2に示されるドーナ
ツ形または円形の凹凸を有する反射電極38を基板31
上に形成する形成方法を説明する工程図であり、図4は
図3に示す形成方法を説明する断面図であり、図5は図
3の工程s7で用いられるマスク51の平面図である。
図4(1)は図3の工程s4を示し、図4(2)は図3
の工程s7を示し、図4(3)は図3の工程s8を示
し、図4(4)は図3の工程s9を示している。
【0034】工程s1では、ガラスなどから成る絶縁性
の基板31上にスパッタリング法によって3000Åの
厚さのタンタル金属層を形成し、この金属層をホトリソ
グラフ法およびエッチングによってパターニングを行
い、ゲートバス配線32およびゲート電極33を形成す
る。工程s2では、プラズマCVD法によって4000
Åの厚さの窒化シリコンから成るゲート絶縁膜34を形
成する。
【0035】工程s3では、半導体層35となる厚さ1
000Åのa−Si層と、コンタクト層41となる厚さ
400Åのn+ 型a−Si層とをこの順で連続的に形成
する。形成されたn+ 型a−Si層およびa−Si層の
パターニングを行い、半導体35およびコンタクト層4
1を形成する。工程s4では、基板31の全面に厚さ2
000Åのモリブデン金属をスパッタ法によって形成
し、このモリブデン金属層のパターニングを行って、ソ
ース電極36、ドレイン電極37およびソースバス配線
39を形成し、TFT40が完成する。図4(1)は、
工程s4までの処理終了後のTFT40が形成された基
板31の断面図である。
【0036】工程s5では、TFT40を形成した基板
31上全面にポリイミド樹脂(商品名:JSS−74
2;日本合成ゴム株式会社製)を、1200rpmで2
0秒間スピンコートし、2μmの厚さに形成し、有機絶
縁膜42を形成する。工程s6では、ホトリソグラフ法
およびドライエッチング法を用いて有機絶縁膜42にコ
ンタクトホール43を形成する。工程s7では、有機絶
縁膜42上にホトレジスト50を塗布し、図5に示され
るマスク51を用いて反射電極38形成領域のホトレジ
スト50にドーナツ形の凸部50aと円形の凸部50b
とをパターニングする。さらに、ドーナツ形および円形
の凸部50a,50bの角を取るために、120℃〜2
50℃の範囲で熱処理を行う。本実施例では、200
℃、30分の熱処理を行った。図4(2)に、工程s7
までの処理終了後の基板31の断面図を示す。マスク5
1には、反射電極38形成領域に図5の斜線で示すドー
ナツ形および円形の遮光領域51aが不規則に形成され
ている。
【0037】工程s8では、図4(3)に示されるよう
に、ホトレジスト50のない部分の有機絶縁膜42をエ
ッチングして高さHが1.0μmのドーナツ形の凸部4
2aと円形の凸部42bとを形成する。このとき、ホト
レジスト50に熱処理を行い、ドーナツ形および円形の
凸部の角を取ってあるため、ドーナツ形の凸部42aと
円形の凸部42bもまた角が取れた形に形成される。ま
た、コンタクトホール43およびTFT40上の有機絶
縁膜42はホトレジスト50によって保護されており、
エッチングが行われない。エッチングが終われば、薬品
で洗浄するか、光照射でホトレジスト50を取りさる。
【0038】工程s9では有機絶縁膜42上全面にアル
ミニウム層を形成し、図4(4)に示されるように、ド
ーナツ形の凸部42aと円形の凸部42bとの上に反射
電極38を形成する。この状態の基板31を、反射電極
38を有する基板52とする。反射電極38は、有機絶
縁膜42に形成されたコンタクトホール43を介してT
FT40のドレイン電極37と接続されている。
【0039】有機絶縁膜42上の凸部の形状は、マスク
51の形状、ホトレジスト50の厚さ、ドライエッチン
グの時間によって制御することができるが、さらに他の
有機絶縁膜を塗布してもよい。ドーナツ形の凸部42a
および円形の凸部42bの形状の一例を図6に示す。
【0040】以上の工程によって、反射電極38を有す
る基板52を得た。また上述の製造工程において、有機
絶縁膜42のドライエッチング時間を長くして、ドーナ
ツ形の凸部42aと円形の凸部42bとのそれぞれの高
さHを1μmとした基板31を得ることができ、高さH
が1μmである反射電極38を有する基板31を基板5
9とする。
【0041】図1に示される他方の基板45に形成され
る電極47は、たとえばITOから成り、厚さは100
0Åである。配向膜44,48は、ポリイミドなどを塗
布後、焼成することによって形成されている。基板3
1,45間には、たとえば7μmのスペーサを混入した
図示しない接着性シール剤をスクリーン印刷することに
よって液晶49を封入する空間が形成され、前記空間を
真空脱気することによって液晶49が注入される。液晶
49としては、たとえば黒色色素を混入したゲストホス
ト液晶(メルク社製、商品名 ZLI2327)に、光
学活性物質(メルク社製、商品名 S811)を4.5
%混入したものを用いる。
【0042】図7は、反射電極67を有する反射板70
の反射特性の測定方法を示す断面図である。反射板70
を実際に液晶表示装置に用いる場合を想定し、液晶層と
ガラス基板の屈折率はいずれも約1.5とほぼ等しいの
で、反射電極67を有する反射板70上に屈折率1.5
の紫外線硬化接着樹脂63を用いてガラス基板62を密
着し、測定装置61を形成する。ガラス基板62の上部
には、光の強度を測定するフォトマルチメータ64が配
置されている。フォトマルチメータ64は、反射板67
に対して入射角θで入射する入射光65のうち、反射電
極70によってガラス基板69の法線方向に反射する散
乱光66を検出するように、反射板70の法線方向に固
定されている。
【0043】測定装置61に入射される入射光65の入
射角θを変化させて反射電極67による法線方向の散乱
光66を測定することによって、反射電極67の反射特
性が得られる。
【0044】図8は、図1に示すドーナツ形と円形との
凸部をもった反射電極38の反射特性を示すグラフであ
る。図8において入射角θをもって入射する光の反射強
度はθ=0°の線に対する角度θの方向に原点0からの
距離として表されている。反射電極38の反射特性を黒
三角で示す。白丸で示す反射特性曲線は、標準白色板
(酸化マグネシウム)について測定したものである。
【0045】図9は、前述の図13に示す従来の凸部の
形状が円形のみの反射電極22による反射特性を示すグ
ラフである。円形とドーナツ形との混ざった凸部を有す
る反射電極38の反射特性と、円形のみの凸部を有する
反射電極とを比較すると、前者の方が反射特性がよく、
明るい表示が得られることがわかる。
【0046】ポリイミド樹脂の種類や膜厚、レジストの
熱処理温度を適当に選択すると凹凸の傾斜角度を自由に
制御することができ、これによって反射強度の入射角θ
の依存性を制御できる。その上に塗布する有機絶縁膜の
種類や膜厚を変えることによっても反射強度を制御でき
る。
【0047】また、マスク51の打ち抜きの部分の占め
る割合を変えることによって、正反射成分の大きさも制
御することができる。
【0048】さらに、本実施例では、円形とドーナツ形
との形状を組合わせたが、ドーナツ形のみの形状でも同
様の効果がある。
【0049】反射率の測定は、前述の図7の反射板の位
置に、上記の反射型液晶表示装置を置いて測定した。反
射率は、入射角θ=30°をもって入射する入射光につ
いて説明され、標準白色板における法線方向への拡散光
に対する、表示装置における法線方向への拡散光の強度
の比率を求めることによって得られる。
【0050】本実施例の反射型液晶表示装置では、反射
型アクティブマトリスク基板33の反射電極32を形成
した面が、液晶層側に配置されているので視差がなくな
り、良好な表示画面が得られる。また、本実施例では反
射型アクティブマトリスク基板33の反射薄膜が液晶層
側、すなわち液晶層にほぼ隣接する位置に配置されてい
る構成となるので、凸部の高さHはセル厚よりも小さ
く、凸部の傾斜角度は液晶の配向を乱さない程度に緩や
かにするのが望ましい。
【0051】さらに、本実施例では有機絶縁膜のパター
ニングをドライエッチング法によって行ったが、有機絶
縁膜がポリイミド樹脂の場合にはアルカリ溶液によるウ
エットエッチング法によって行ってもよい。また、有機
絶縁膜としてポリイミド樹脂を用いたが、アクリル樹脂
などの他の有機材料を用いることができる。さらに、基
板としては、本実施例ではガラス基板を用いたが、Si
基板のような不透明基板でも同様な効果が発揮され、こ
の場合には回路を基板上に集積できるメリットがある。
【0052】なお、本実施例では表示モードとして相転
移型ゲスト・ホストモードを取り上げたが、これに限定
することなく、たとえば2層式ゲスト・ホストモードの
ような他の光吸収モード、高分子分散型LCD(液晶表
示装置)のような光散乱型表示モード、強誘電性LCD
で使用される複屈折表示モードなど、本発明にかかわる
反射型アクティブマトリクス基板およびその製造方法の
適用は可能である。スイッチング素子としてTFTを用
いた場合について説明したが、他のたとえばMIM(Met
al Insulator Metal)素子、ダイオード、バリスタなど
を用いたアクティブマトリクス基板にも適用することが
できる。
【0053】有機絶縁膜に用いる樹脂にレジスト(OF
PR−800)を用いたものは、さらに干渉光を少なく
できる効果がある。
【0054】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ドーナツ
形と円形との混ざったマスクを用いることによって、凸
部がドーナツ形と円形との混ざった一定パターンの絶縁
膜を得、その上に反射電極を形成し、良好な反射特性を
有する反射型液晶表示装置を再現性よく製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である反射型液晶表示装置3
0の断面図である。
【図2】図1に示される基板31の平面図である。
【図3】図1および図2に示される基板31上にドーナ
ツ形および円形の凸部を有する反射電極38を形成する
方法を説明する工程図である。
【図4】図3に示す形成方法を説明するための基板31
の断面図である。
【図5】図3の工程s7で用いるマスク51の平面図で
ある。
【図6】図3の工程で形成された反射電極38の凸部の
形状の一例を示す平面図および断面図である。
【図7】反射電極67の反射特性を測定する装置の原理
を説明する断面図である。
【図8】本発明のドーナツ形および円形の凸部を有する
反射電極の反射特性を示すグラフである。
【図9】従来技術による円形のみの凸部を有する反射電
極22の反射特性を示すグラフである。
【図10】従来技術に用いられる反射型液晶表示装置の
基板2の平面図である。
【図11】図10に示される切断面線XI−XIから見
た断面図である。
【図12】従来技術に用いられるその他の反射型液晶表
示装置の基板12の平面図である。
【図13】図12に示される切断面線XII−XIIか
ら見た断面図である。
【符号の説明】
30 反射型液晶表示装置 38 反射電極 42 有機絶縁膜 42a ドーナツ形の凸部 42b 円形の凸部 51 マスク

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液晶層を介在して対向配置される一対の
    透明基板のうち、一方の基板上の液晶層側に凹凸を有す
    る絶縁膜を塗布し、その上に他方の基板側からの入射光
    を反射する表示絵素である複数の反射電極を形成し、他
    方の基板上の液晶層側にはほぼ全面にわたって透光性を
    有する共通電極を形成して構成される反射型液晶装置に
    おいて、 前記凸部の断面形状が微細なドーナツ形または円形とド
    ーナツ形との混ざったものであり、その配置が不規則で
    あることを特徴とする反射型液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 液晶層を介在して対向配置される一対の
    透明基板のうち、一方の基板上の液晶層側に凹凸を有す
    る絶縁膜を塗布し、その上に他方の基板側からの入射光
    を反射する表示絵素である複数の反射電極を形成し、他
    方の基板上の液晶層側にはほぼ全面にわたって透光性を
    有する共通電極を形成して構成される反射型液晶表示装
    置の製造方法において、 前記反射電極側の透明基板上に有機絶縁膜を一様に塗布
    し、その上にホトレジスト層を塗布し、さらに微細なド
    ーナツ形または円形とドーナツ形との混ざった透孔が不
    規則に形成されたマスクをホトレジスト層にあてて光を
    照射することによってホトレジストに孔をあけた後、エ
    ッチングを行って有機絶縁膜に凹凸部を作り、その上に
    金属薄膜を形成することを特徴とする反射型液晶表示装
    置の製造方法。
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