JP2739866B2 - サイシンn誘導体 - Google Patents

サイシンn誘導体

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JP2739866B2
JP2739866B2 JP4221441A JP22144192A JP2739866B2 JP 2739866 B2 JP2739866 B2 JP 2739866B2 JP 4221441 A JP4221441 A JP 4221441A JP 22144192 A JP22144192 A JP 22144192A JP 2739866 B2 JP2739866 B2 JP 2739866B2
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trimethyl
acyl
benzoyl
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進 與倉
清一 村上
信男 蛸井
博之 飯塚
英二 大坪
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東京田辺製薬株式会社
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  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、テルペノイド化合物、
その製造法、及びそれを有効成分とする抗潰瘍剤に関す
る。更に詳しくは、消化性潰瘍疾患の治療用医薬として
有用なサイシンN誘導体、その製造法、及びそれを有効
成分とする抗潰瘍剤に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明者らは、生薬細辛から抗潰瘍物質
としてサイシンNを単離同定し、更にその化学的製造法
を開発し、特許出願をした(特開平3−275640
号)。
【0003】
【化11】
【0004】
【発明が解決しようとする課題】サイシンNは、分子内
に2個の水酸基を有し、両者の反応性には際立った差異
が認められない。このため、一方の水酸基のみを選択的
に反応させることが困難であり、このことがサイシンN
誘導体の研究において障害となっていった。
【0005】本発明者らは、サイシンN誘導体の合成法
につき鋭意研究したところ、 (1)サイシンNの製造中間
体であるオイカルボン−4,5−オキシド(化学名;
4,5−エポキシ−2,6,6−トリメチル−2−シク
ロヘプテン−1−オン)を酸触媒の存在下にアルコリシ
ス反応に付すことにより、4位にアルコキシ基、5位に
水酸基を有するサイシンN誘導体のみが選択的に得られ
ること、 (2)サイシンNとカルボン酸とをカルボジイミ
ドを使用した脱水縮合反応に付すことにより、4位にア
シルオキシ基、5位に水酸基を有するサイシンN誘導体
のみが選択的に得られることを発見した。
【0006】更に、本発明者らは、上記反応を利用して
サイシンNの4位及び5位の水酸基の修飾並びにオキソ
基及び二重結合の還元並びにオキソ基の水酸基への還元
及び該水酸基の修飾等につき研究したところ、サイシン
Nよりも優れた抗潰瘍作用を有する化合物を得、本発明
を完成した。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、下記一
般式で示されるサイシンN誘導体(以下「化合物A」と
いう。)を有効成分とする抗潰瘍剤が提供される。
【0008】
【化12】
【0009】RX 及びRY としては、それぞれ同一若し
くは異なって水素原子、アルキル基、アルケニル基、ア
ラルキル基又はアシル基が挙げられる。
【0010】アルキル基としては鎖上に置換基を有して
いてもよい炭素数1〜4の低級アルキル基が挙げられ
る。鎖上の置換基としては、炭素数1〜4の低級アシル
基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロチオピラニ
ル基、4−メトキシテトラヒドロピラニル基、テトラヒ
ドロフラニル基、1−エトキシエチル基、1−メチル−
1−メトキシエチル基、1−イソプロピルオキシエチル
基等のアセタール又はトリメチルシリルエーテル、tert
- ブチルジメチルシリルエーテル等のシリルエーテル等
により保護されていてもよい水酸基(以下水酸基の保護
基について同じ。
【0011】)、カルボキシル基、炭素数1〜4の低級
アルコキシカルボニル基が挙げられる。
【0012】アルケニル基(アリールアルケニル基を含
む。以下同じ。)としては、アリル基、3−メチル−2
−ブテニル基、環上に1以上の置換基を有していてもよ
いシンナミル基が挙げられる。
【0013】アラルキル基としては環上に1以上の置換
基を有していてもよいベンジル基若しくはフェネチル基
又はフルフリル基、テニル基若しくはピコリル基が挙げ
られる。
【0014】シンナミル基又はアラルキル基の環上の置
換基としては、炭素数1〜4の低級アルキル基;炭素数
1〜4の低級アルコキシカルボニル基;アセチル基、ベ
ンゾイル基、シンナモイル基等のアシル基、保護されて
いてもよい水酸基;炭素数1〜4の低級アルコキシ基;
フッ素、塩素、臭素、ヨウ素;ニトロ基が挙げられる。
【0015】アシル基としては、鎖上に置換基を有して
いてもよいアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、
イソブチリル基、バレリル基、アクリロイル基、メタク
リロイル基、2−ブテノイル基若しくは環上に1以上の
置換基を有していてもよいシンナモイル基等の脂肪族ア
シル基、環上に1以上の置換基を有していてもよいベン
ゾイル基、ナフトイル基等の芳香族アシル基又は環上に
1以上の置換基を有していてもよいフロイル基、ピロリ
ルカルボニル基、テノイル基、イミダゾリルカルボニル
基、ベンズイミダゾリルカルボニル基等の複素環アシル
基が挙げられる。鎖上の置換基としては保護されていて
もよい水酸基、カルボキシル基、炭素数1〜4の低級ア
ルコキシカルボニル基、チアゾリル基が挙げられ、環上
の置換基としては、炭素数1〜4の低級アルキル基;カ
ルボキシル基;炭素数1〜4の低級アルコキシカルボニ
ル基;鎖上又は環上に1以上の置換基を有していてもよ
いアセチル基、ベンゾイル基、シンナモイル基等のアシ
ル基;保護されていてもよい水酸基;炭素数1〜4の低
級アルコキシ基;アセトキシ基、プロピオニルオキシ
基、ブチリルオキシ基等の低級アシルオキシ基;フッ
素、塩素、臭素、ヨウ素;ニトロ基;鎖上又は環上に1
以上の置換基を有していてもよいアセチル基、ベンゾイ
ル基、シンナモイル基等のアシル基又は炭素数1〜4の
低級アルキル基で置換されていてもよいアミノ基が挙げ
られる。
【0016】化合物Aには複数の不斉炭素に由来する立
体異性体が存在するが、その各々又はそれらの混合物の
いずれもが本発明に包含される。
【0017】以下に、化合物Aの製造方法について説明
する。なお、オイカルボン−4,5−オキシド(以下
「化合物B」という。)は、特開平3−275640号
に記載の方法により製造した。
【0018】「a工程」化合物Bを酸触媒の存在下にア
ルコリシス反応に付して、化合物C及び化合物Kを得る
工程である。
【0019】
【化13】
【0020】(式中、R1 はアルキル基、アルケニル基
又はアラルキル基を表す。) アルキル基としては鎖上に置換基を有していてもよい炭
素数1〜4の低級アルキル基が挙げられる。鎖上の置換
基としては、保護されていてもよい水酸基、カルボキシ
ル基、炭素数1〜4の低級アルコキシカルボニル基が挙
げられる。
【0021】アルケニル基としては、アリル基若しくは
3−メチル−2−ブテニル基又は環上に1以上の置換基
を有していてもよいシンナミル基が挙げられる。
【0022】アラルキル基としては環上に1以上の置換
基を有していてもよいベンジル基若しくはフェネチル基
又はフルフリル基、テニル基若しくはピコリル基が挙げ
られる。
【0023】シンナミル基又はアラルキル基の環上の置
換基としては、炭素数1〜4の低級アルキル基;炭素数
1〜4の低級アルコキシカルボニル基;アセチル基、ベ
ンゾイル基、シンナモイル基等のアシル基;保護されて
いてもよい水酸基;炭素数1〜4の低級アルコキシ基;
フッ素、塩素、臭素、ヨウ素;ニトロ基が挙げられる。
【0024】反応に使用する溶媒としては、化合物B及
び反応に使用するアルコールの混合物を溶解するもので
あれば特に限定はないが、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン等の芳香族炭化水素類、ジクロロメタン、クロロホル
ム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、ジエチルエ
ーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル
類のような不活性溶媒が挙げられる。また、アルコリシ
ス反応に使用するアルコール自体を溶媒として使用する
こともできる。
【0025】酸としては、塩酸、硫酸、硝酸、臭化水素
酸、リン酸等の無機酸、トリフッ素化ホウ素エーテラー
ト、四塩化チタン、塩化亜鉛、四塩化スズ等のルイス酸
又はメタンスルホン酸、カンファースルホン酸、ベンゼ
ンスルホン酸、トルエンスルホン酸等のスルホン酸が挙
げられる。
【0026】アルコールとしては、飽和脂肪族アルコー
ル、不飽和脂肪族アルコール又はアラルキルアルコール
が挙げられる。
【0027】飽和脂肪族アルコールとしては鎖上に置換
基を有していてもよい炭素数1〜4の飽和脂肪族アルコ
ールが挙げられる。鎖上の置換基としては、保護されて
いてもよい水酸基、カルボキシル基、炭素数1〜4のア
ルコキシカルボニル基が挙げられる。
【0028】不飽和脂肪族アルコールとしてはアリルア
ルコール、3−メチル−2−ブテン−1−オール、環上
に1以上の置換基を有していてもよいシンナミルアルコ
ールが挙げられる。
【0029】アラルキルアルコールとしては、環上に1
以上の置換基を有していてもよいベンジルアルコール若
しくはフェネチルアルコール又はフルフリルアルコー
ル、テニルアルコール若しくはピコリルアルコールが挙
げられる。
【0030】シンナミルアルコール又はアラルキルアル
コールの環上の置換基としては、炭素数1〜4の低級ア
ルキル基;炭素数1〜4の低級アルコキシカルボニル
基;アセチル基、ベンゾイル基、シンナモイル基等のア
シル基;保護されていてもよい水酸基;炭素数1〜4の
低級アルコキシ基;フッ素、塩素、臭素、ヨウ素;ニト
ロ基が挙げられる。
【0031】反応は、−70〜200℃、好ましくは0
〜100℃で、反応が完結するまでの時間、攪拌又は放
置することにより行う。
【0032】反応終了後、カラムクロマトグラフィーに
付して、化合物C及び双環型の化合物Kを分離する。
【0033】化合物Kは、酸加水分解反応によって良好
な収率で化合物Cに変換することができる。
【0034】反応は、水中で行うことが好ましいが、化
合物Kを溶解させるために、アルコール、テトラヒドロ
フラン、ジオキサン、アセトン、ジメチルホルムアミド
等の極性溶媒を加えることもできる。
【0035】酸としては、塩酸、硫酸、硝酸、臭化水素
酸、リン酸等の無機酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪
酸等の有機酸、メタンスルホン酸、カンファースルホン
酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸等のスル
ホン酸が挙げられる。
【0036】反応は、−70〜200℃、好ましくは0
〜100℃で、反応が完結するまでの時間、攪拌又は放
置することにより行う。
【0037】「b工程」化合物Cをアシル化反応に付し
て化合物D及び化合物Lを得る工程である。
【0038】
【化14】
【0039】(式中、R1 は前記と同義、R2 はアルキ
ル基、アルケニル基、芳香族炭化水素基又は複素環基を
表す。) R2 のアルキル基としては、鎖上に置換基を有していて
もよい炭素数1〜4の低級アルキル基を表す。鎖上の置
換基としては、保護されていてもよい水酸基、カルボキ
シル基、炭素数1〜4の低級アルコキシカルボニル基及
びチアゾリル基が挙げられる。
【0040】R2 のアルケニル基としては、炭素数2〜
4の低級アルケニル基及び環上に1以上の置換基を有し
ていてもよいスチリル基が挙げられる。
【0041】R2 の芳香族炭化水素基としては、環上に
1以上の置換基を有していてもよいフェニル基、ナフチ
ル基が挙げられる。
【0042】R2 の複素環基としては、環上に1以上の
置換基を有していてもよいフリル基、ピロリル基、チエ
ニル基、イミダゾリル基、ベンズイミダゾリル基が挙げ
られる。
【0043】スチリル基、芳香族炭化水素基及び複素環
基の環上の置換基としては炭素数1〜4の低級アルキル
基;カルボキシル基;炭素数1〜4の低級アルコキシカ
ルボニル基;鎖上又は環上に1以上の置換基を有してい
てもよいアセチル基、ベンゾイル基、シンナモイル基等
のアシル基;保護されていてもよい水酸基;炭素数1〜
4の低級アルコキシ基;アセトキシ基、プロピオニルオ
キシ基、ブチリルオキシ基、イソブチリルオキシ基、バ
レリルオキシ基等の低級アシルオキシ基;フッ素、塩
素、臭素、ヨウ素;ニトロ基;鎖上又は環上に1以上の
置換基を有していてもよいアセチル基、ベンゾイル基、
シンナモイル基等のアシル基又は炭素数1〜4の低級ア
ルキル基で置換されていてもよいアミノ基が挙げられ
る。
【0044】アシル化反応としては、化合物Cの水酸基
とカルボン酸とを縮合剤の存在下に反応させる方法、及
び化合物Cの水酸基とカルボン酸無水物又はカルボン酸
ハロゲン化物とを塩基の存在下に反応させる方法が挙げ
られる。
【0045】カルボン酸としては、鎖上に置換基を有し
ていてもよい酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉
草酸、イソ吉草酸、アクリル酸、メタクリル酸、クロト
ン酸若しくは環上に1以上の置換基を有していてもよい
ケイ皮酸等の脂肪族カルボン酸、環上に1以上の置換基
を有していてもよい安息香酸、ナフトエ酸等の芳香族カ
ルボン酸、環上に1以上の置換基を有していてもよいフ
ランカルボン酸、チオフェンカルボン酸、ピロールカル
ボン酸、イミダゾールカルボン酸、ベンズイミダゾール
カルボン酸等の複素環カルボン酸が挙げられる。鎖上の
置換基としては、保護されていてもよい水酸基、炭素数
1〜4の低級アルコキシカルボニル基及びチアゾリル基
が挙げられ、環上の置換基としては、炭素数1〜4の低
級アルキル基;炭素数1〜4の低級アルコキシカルボニ
ル基;鎖上又は環上に1以上の置換基を有していてもよ
いアセチル基、ベンゾイル基、シンナモイル基等のアシ
ル基;保護されていてもよい水酸基;炭素数1〜4の低
級アルコキシ基;アセトキシ基、プロピオニルオキシ
基、ブチリルオキシ基、イソブチリルオキシ基、バレリ
ルオキシ基等の低級アシルオキシ基;フッ素、塩素、臭
素、ヨウ素;ニトロ基;鎖上又は環上に1以上の置換基
を有していてもよいアセチル基、ベンゾイル基、シンナ
モイル基等のアシル基、炭素数1〜4の低級アルキル基
又はベンジル基、トリチル基、ベンジルオキシカルボニ
ル基等の保護基で置換されていてもよいアミノ基が挙げ
られる。複素環上の活性水素は、ベンジル基、トリチル
基、ベンジルオキシカルボニル基等の保護基で保護され
ていることが好ましい(以下複素環について同じ。)。
【0046】縮合剤としては、通常、水酸基と遊離カル
ボン酸との脱水縮合反応に使用される試薬であればいず
れも使用することが可能であり、例えばN,N’−ジシ
クロヘキシルカルボジイミド(以下、DCCとい
う。)、1−シクロヘキシル−3−(2−モルホリノエ
チル)カルボジイミド等のカルボジイミド、ヨウ化 2
−クロロ−1−メチルピリジニウム、2−ブロモ−1−
エチルピリジニウムテトラフルオロボラート等の2−ハ
ロピリジニウム塩又は2−クロロ−1,3−ジメチルイ
ミダゾリニウムクロリド等が挙げられる。
【0047】カルボン酸無水物は、前記カルボン酸に相
当するカルボン酸無水物又は無水フタル酸等の分子内酸
無水物である。カルボン酸ハロゲン化物は、前記カルボ
ン酸に相当するカルボン酸ハロゲン化物であり、ハロゲ
ンは塩素又は臭素である。
【0048】塩基としては、ピリジン、ピコリン、ルチ
ジン、4−ジメチルアミノピリジン、4−ピロリジノピ
リジン、キノリン、イソキノリン、N,N−ジメチルア
ニリン等の芳香族アミン、トリメチルアミン、トリエチ
ルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルピ
ロリジン、N−メチルピペリジン、N−メチルモルホリ
ン等の脂肪族アミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウ
ム、炭酸水素カリウム、水素化ナトリウム等の無機塩基
を使用することができる。
【0049】反応に使用される溶媒に特に限定はない
が、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素
類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハ
ロゲン化アルキル類、ジエチルエーテル、テトラヒドロ
フラン、ジオキサン等のエーテル類、アセトニトリル、
酢酸エチルのような不活性溶媒、又はピリジン、ピコリ
ン、ルチジン、キノリン、イソキノリン等の複素環アミ
ンが挙げられる。
【0050】反応は、−70〜200℃、好ましくは0
〜100℃で、反応が完結するまでの時間、攪拌又は放
置することにより行う。
【0051】反応終了後、カラムクロマトグラフィーに
付して、化合物D及び双環型の化合物Lを分離する。
【0052】「c工程」R1 がアルコキシベンジル基で
ある化合物Dの該アルコキシベンジル基を酸化的に除去
して化合物Eを得る工程である。
【0053】
【化15】
【0054】(式中、R1 はアルコキシベンジル基を表
し、R2 は前記と同義である。) アルコキシベンジル基としては、p-メトキシベンジル
(以下「MPM」という。)基、2,4−ジメトキシベ
ンジル基が挙げられる。
【0055】反応に使用される溶媒としては、メタノー
ル、含水ジクロロメタン、含水テトラヒドロフラン等が
挙げられる。
【0056】酸化剤としては、2,3−ジクロロ−5,
6−ジシアノ−p−ベンゾキノン(以下「DDQ」とい
う。)等のベンゾキノン類が挙げられる。
【0057】また、塩酸、硫酸、硝酸、トリチルフルオ
ロボラート、トリアリールアミンカチオンを用いた酸加
水分解反応、又は電気化学的な酸化反応によってもアル
コキシベンジル基を除去することができる。
【0058】反応は、−70〜200℃、好ましくは0
℃〜室温で、反応が完結するまでの時間、攪拌又は放置
することにより行う。
【0059】「d工程」サイシンNをb工程に準じたア
シル化反応(以下単に「アシル化反応」という。)に付
し、化合物E、化合物F及び化合物Gの混合物を得る工
程である。これらの混合物は通常の分離方法、例えばシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離してそれ
ぞれを単離することができる。
【0060】
【化16】
【0061】(式中、R2 は前記と同義である。) 反応は、−70〜200℃、好ましくは−10〜10℃
で、反応が完結するまでの時間、攪拌又は放置すること
により行う。
【0062】この反応をカルボン酸とカルボジイミドを
用いて行うと4位水酸基が選択的にアシル化された化合
物Fを得ることができる。
【0063】「e工程」R1 がアルコキシベンジル基で
ある化合物Cの1−オキソ基を保護し、5位の水酸基を
アルキル化、アルケニル化又はアラルキル化後、脱保護
及びアルコキシベンジル基の除去を行って化合物Hを得
る工程である。
【0064】
【化17】
【0065】(式中、R1 はアルコキシベンジル基を表
し、Wは保護基を表し、R3 はアルキル基、アルケニル
基又はアラルキル基を表す。) 1−オキソ基の保護基としては通常のカルボニル基の保
護基を使用することができるが、ヒドラゾン基が好まし
く、特にニューカム等の方法(Organic Syntheses Col.
Vol., 6, p.12)に準じたジメチルヒドラゾンが好まし
い。
【0066】アルキル化は、適当な塩基の存在下、アル
キルハライドを作用させることにより行う。アルケニル
化及びアラルキル化もアルキル化と同様の方法により行
うことができる。
【0067】塩基としてはナトリウムメトキシド、ナト
リウムエトキシド、カリウム tert-ブトキシド等の金属
アルコキシド、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチ
ルアミン等の有機アミン、水素化ナトリウム、水素化カ
リウム、ナトリウムアミド、ブチルリチウム及びリチウ
ムジイソプロピルアミドが挙げられる。
【0068】アルキルハライドとしては、鎖上に置換基
を有していてもよい炭素数1〜4の低級アルキルハライ
ドが挙げられる。鎖上の置換基としては、保護された水
酸基、炭素数1〜4の低級アルコキシカルボニル基が挙
げられる。
【0069】アルケニルハライドとしては、アリル基等
の低級アルケニルハライド又は環上に1以上の置換基を
有していてもよいシンナミルハライドが挙げられる。
【0070】アラルキルハライドとしては、環上に1以
上の置換基を有していてもよいベンジルハライド若しく
はフェネチルハライド又はフルフリルハライド、テニル
ハライド若しくはピコリルハライドが挙げられる。
【0071】シンナミル基又はアラルキル基の環上の置
換基としては、炭素数1〜4の低級アルキル基;炭素数
1〜4の低級アルコキシカルボニル基;アセチル基、ベ
ンゾイル基、シンナモイル基等のアシル基、保護されて
いてもよい水酸基;炭素数1〜4の低級アルコキシ基;
フッ素、塩素、臭素、ヨウ素;ニトロ基が挙げられる。
【0072】ハロゲンは、塩素、臭素又はヨウ素であ
る。
【0073】反応に使用される溶媒としてはジエチルエ
ーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン等のエーテル類、ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルスルホキシド若しくはヘキサメチルホスホリックトリ
アミド等の非プロトン性極性溶媒が挙げられる。
【0074】反応は、−70〜200℃、好ましくは0
〜100℃で、反応が完結するまでの時間、攪拌又は放
置することにより行う。
【0075】脱保護及びアルコキシベンジル基の除去
は、ヒドラゾン化合物を酸加水分解する条件で、同時に
行うことができる。
【0076】「f工程」サイシンNの4,5−ジオール
が適当な置換基により置換された化合物Iの1−オキソ
基を還元して1−ヒドロキシサイシンN誘導体(化合物
J)を得る工程である。
【0077】
【化18】
【0078】(式中、R4 及びR5 は、それぞれ同一若
しくは異なって又は一緒になって、アルキル基、アルケ
ニル基、アラルキル基若しくはアシル基又は保護基を表
す。) アルキル基としては鎖上に置換基を有していてもよい炭
素数1〜4の低級アルキル基が挙げられる。鎖上の置換
基としては、保護されていてもよい水酸基、カルボキシ
ル基、炭素数1〜4の低級アルコキシカルボニル基が挙
げられる。
【0079】アルケニル基としては、アリル基、3−メ
チル−2−ブテニル基、環上に1以上の置換基を有して
いてもよいシンナミル基が挙げられる。
【0080】アラルキル基としては環上に1以上の置換
基を有していてもよいベンジル基若しくはフェネチル基
又はフルフリル基、テニル基若しくはピコリル基が挙げ
られる。
【0081】シンナミル基又はアラルキル基の環上の置
換基としては、炭素数1〜4の低級アルキル基;炭素数
1〜4の低級アルコキシカルボニル基;アセチル基、ベ
ンゾイル基、シンナモイル基等のアシル基;保護されて
いてもよい水酸基;炭素数1〜4の低級アルコキシ基;
フッ素、塩素、臭素、ヨウ素;ニトロ基が挙げられる。
【0082】アシル基としては、鎖上に置換基を有して
いてもよいアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、
イソブチリル基、バレリル基、アクリロイル基、メタク
リロイル基、2−ブテノイル基若しくは環上に1以上の
置換基を有していてもよいシンナモイル基等の脂肪族ア
シル基、環上に1以上の置換基を有していてもよいベン
ゾイル基、ナフトイル基等の芳香族アシル基又は環上に
1以上の置換基を有していてもよいフロイル基、ピロリ
ルカルボニル基、テノイル基、イミダゾリルカルボニル
基、ベンズイミダゾリルカルボニル基等の複素環アシル
基が挙げられる。鎖上の置換基としては保護されていて
もよい水酸基、カルボキシル基、炭素数1〜4の低級ア
ルコキシカルボニル基、チアゾリル基が挙げられ、環上
の置換基としては、炭素数1〜4の低級アルキル基;カ
ルボキシル基;炭素数1〜4の低級アルコキシカルボニ
ル基;鎖上又は環上に1以上の置換基を有していてもよ
いアセチル基、ベンゾイル基、シンナモイル基等のアシ
ル基;保護されていてもよい水酸基;炭素数1〜4の低
級アルコキシ基;アセトキシ基、プロピオニルオキシ
基、ブチリルオキシ基等の低級アシルオキシ基;フッ
素、塩素、臭素、ヨウ素;ニトロ基;鎖上又は環上に1
以上の置換基を有していてもよいアセチル基、ベンゾイ
ル基、シンナモイル基等のアシル基、炭素数1〜4の低
級アルキル基又はベンジル基、トリチル基、ベンジルオ
キシカルボニル基等で置換されていてもよいアミノ基が
挙げられる。
【0083】保護基としては、サイシンNを直接反応さ
せる場合には、環状アセタールが好ましく、イソプロピ
リデン、ベンジリデン、アニシリデン基が挙げられる。
【0084】また、化合物C、化合物E、化合物F又は
化合物Hを反応させる場合の水酸基の保護基としてはテ
トラヒドロピラニル基、テトラヒドロチオピラニル基、
4−メトキシテトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフ
ラニル基、1−エトキシエチル基、1−メチル−1−メ
トキシエチル基、1−イソプロピルオキシエチル基等の
鎖状アセタールが挙げられる。
【0085】環状アセタール化反応は、水の生成を伴う
ため、通常、水と混和しない溶媒、例えば、ベンゼン、
トルエン、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロメタン
等を用い、酸触媒の存在下に還流下共沸により脱水しな
がら行うことができる。
【0086】鎖状アセタール化は、酸触媒の存在下にジ
ヒドロピラン等の対応するビニルエーテル化合物を反応
させることにより行う。反応は無溶媒でも行うことがで
きるが、クロロホルム、ジクロロメタン、ジエチルエー
テル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメチルホル
ムアミド、ベンゼン、トルエン等の不活性溶媒を加えて
行うこともできる。
【0087】酸としては、塩酸、硫酸、硝酸、臭化水素
酸、リン酸等の無機酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪
酸等の有機酸、トリフッ素化ホウ素エーテラート、四塩
化チタン、塩化亜鉛、四塩化スズ等のルイス酸、メタン
スルホン酸、カンファスルホン酸、ベンゼンスルホン
酸、トルエンスルホン酸等のスルホン酸が挙げられる。
【0088】還元剤としては水素化ホウ素ナトリウム、
水素化ホウ素リチウム、水素化リチウムアルミニウム等
の金属水素化物が挙げられる。
【0089】溶媒としては、上記還元剤に応じ適当な溶
媒、例えば、水素化ホウ素ナトリウムの場合にはアルコ
ール類、水素化ホウ素リチウム又は水素化リチウムアル
ミニウムの場合には、ジエチルエーテルやテトラヒドロ
フラン等のエーテル類が用いられる。
【0090】「g工程」4位に水酸基を有するサイシン
N誘導体を酸触媒存在下アルコールにより処理するか、
又は4位の水酸基を塩基の存在下アルキル化、アルケニ
ル化若しくはアラルキル化若しくはアシル化反応に付し
て双環型の化合物Mを得る工程である。
【0091】
【化19】
【0092】(式中、R6 及びR7 は、それぞれ同一若
しくは異なってアルキル基、アルケニル基、アラルキル
基又はアシル基を表す。) 「h工程」5位に水酸基を有するサイシンN誘導体をg
工程と同様に処理して双環型の化合物Nを得る工程であ
る。
【0093】
【化20】
【0094】(式中、R8 及びR9 は、それぞれ同一若
しくは異なってアルキル基、アルケニル基、アラルキル
基又はアシル基を表す。) g工程及びh工程においてアルキル基、アルケニル基、
アラルキル基及びアシル基は以下の通りである。
【0095】アルキル基としては鎖上に置換基を有して
いてもよい炭素数1〜4の低級アルキル基が挙げられ
る。鎖上の置換基としては、保護されていてもよい水酸
基、カルボキシル基、炭素数1〜4の低級アルコキシカ
ルボニル基が挙げられる。
【0096】アルケニル基としては、アリル基、3−メ
チル−2−ブテニル基、環上に1以上の置換基を有して
いてもよいシンナミル基が挙げられる。
【0097】アラルキル基としては環上に1以上の置換
基を有していてもよいベンジル基若しくはフェネチル基
又はフルフリル基、テニル基若しくはピコリル基が挙げ
られる。
【0098】シンナミル基又はアラルキル基の環上の置
換基としては、炭素数1〜4の低級アルキル基;炭素数
1〜4の低級アルコキシカルボニル基;アセチル基、ベ
ンゾイル基、シンナモイル基等のアシル基;保護されて
いてもよい水酸基;炭素数1〜4の低級アルコキシ基;
フッ素、塩素、臭素、ヨウ素;ニトロ基が挙げられる。
【0099】アシル基としては、鎖上に置換基を有して
いてもよいアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、
イソブチリル基、バレリル基、アクリロイル基、メタク
リロイル基、2−ブテノイル基若しくは環上に1以上の
置換基を有していてもよいシンナモイル基等の脂肪族ア
シル基、環上に1以上の置換基を有していてもよいベン
ゾイル基、ナフトイル基等の芳香族アシル基又は環上に
1以上の置換基を有していてもよいフロイル基、ピロー
ルカルボニル基、テノイル基、イミダゾリルカルボニル
基、ベンズイミダゾリルカルボニル基等の複素環アシル
基が挙げられる。鎖上の置換基としては保護されていて
もよい水酸基、カルボキシル基、炭素数1〜4の低級ア
ルコキシカルボニル基、チアゾリル基が挙げられ、環上
の置換基としては、炭素数1〜4の低級アルキル基;カ
ルボキシル基;炭素数1〜4の低級アルコキシカルボニ
ル基;鎖上又は環上に1以上の置換基を有していてもよ
いアセチル基、ベンゾイル基、シンナモイル基等のアシ
ル基;保護されていてもよい水酸基;炭素数1〜4の低
級アルコキシ基;アセトキシ基、プロピオニルオキシ
基、ブチリルオキシ基等の低級アシルオキシ基;フッ
素、塩素、臭素、ヨウ素;ニトロ基;鎖上又は環上に1
以上の置換基を有していてもよいアセチル基、ベンゾイ
ル基、シンナモイル基等のアシル基若しくは炭素数1〜
4の低級アルキル基又はベンジル基、トリチル基、ベン
ジルオキシカルボニル基等の保護基で置換されていても
よいアミノ基が挙げられる。
【0100】アルコール処理はa工程に準じ、アシル化
反応はb工程に準じ、アルキル化、アルケニル化又はア
ラルキル化はe工程に準じた方法で行うことができる。
【0101】なお、サイシンNをアルコール処理した場
合には、化合物M及び化合物Nに相当する化合物(R6
又はR8 は水素原子を表す。)の混合物が得られる。
【0102】「i工程」サイシンN又はa乃至g工程に
より得られたサイシンN誘導体(化合物O)を接触還元
反応に付し、2,3−ジヒドロサイシンN誘導体(化合
物P)とする工程である。
【0103】
【化21】
【0104】RX 及びRY は、化合物Aの場合と同義で
ある。
【0105】なお、5位が水酸基である化合物Qは、下
記式で示されるように双環型の化合物Rとの平衡混合物
として存在している。
【0106】
【化22】
【0107】(式中、R10は、水素、アルキル基、アル
ケニル基、アラルキル基又はアシル基を表す。) アルキル基、アルケニル基、アラルキル基及びアシル基
は、上記と同義である。
【0108】反応に使用される溶媒に特に限定はない
が、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素
類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハ
ロゲン化アルキル類、ジエチルエーテル、テトラヒドロ
フラン、ジオキサン等のエーテル類のような不活性溶
媒、メタノール、エタノール等のアルコール類、酢酸エ
チル等のエステル類を使用することができる。
【0109】接触還元反応に使用する触媒としては、通
常の金属触媒であればいずれも使用することが可能であ
るが、好ましくは白金、パラジウム、ラネーニッケル、
ロジウムが挙げられる。
【0110】反応は、室温にて、所定量の水素を吸収す
るまでの時間、攪拌することにより行う。
【0111】「j工程」化合物Qをh工程に準じ、酸触
媒存在下アルコールにより処理するか、又は塩基の存在
下アルキル化、アルケニル化若しくはアラルキル化若し
くはアシル化反応に付して双環型の化合物Sとする工程
である。
【0112】
【化23】
【0113】(式中、R11は、アルキル基、アルケニル
基、アラルキル基又はアシル基を表す。) アルキル基、アルケニル基、アラルキル基及びアシル基
は、h工程と同義である。
【0114】a乃至j工程により得られたサイシンN誘
導体について、水酸基のアルキル化、アルケニル化、ア
ラルキル化、アシル化若しくはオキソ基への酸化、エス
テル基の加水分解、アルコキシベンジル基の除去、オキ
ソ基の水酸基への還元又は鎖上若しくは環上の置換基の
加水分解、還元、酸化反応による該置換基の変換を施す
ことにより1位、4位又は5位が所望の置換基であるサ
イシンN誘導体を得ることができる。
【0115】水酸基のオキソ基への酸化は、通常の水酸
基の酸化方法により行うことができる。酸化剤として
は、例えば活性二酸化マンガン、無水クロム酸、ピリジ
ニウムクロロクロメート、ジメチルスルホキシド−無水
トリフロロ酢酸、ジメチルスルホキシド−オキザリルク
ロリド等が挙げられる。
【0116】また、化合物Aについて、1位、4位又は
5位の水酸基は、光延反応等の通常の反転方法により、
その立体配置を反転することができる。
【0117】
【作用】サイシンN誘導体の実験潰瘍に対する抑制作用
について以下に詳述する。
【0118】試験は、塩酸−エタノール潰瘍モデル、ア
スピリン潰瘍モデル、水浸拘束ストレス潰瘍モデル、シ
ェイ潰瘍モデル及びセロトニン潰瘍モデルに対し体重2
00g前後のウィスター系雄性ラット(1群6匹)を用
い、虚血−再灌流障害モデルに対しては体重250g前
後のSD系雄性ラット(1群6匹)を用いて行い、被験
化合物は、虚血−再灌流障害モデル以外はポリエチレン
グリコールと0.5%カルボキシメチルセルロースナト
リウム液を適宜混合し十分乳化した後、試験に供した。
各種潰瘍モデルに対する作用は、無投与群と被験化合物
群との潰瘍指数の差を無投与群で除して求めた抑制率で
評価した。
【0119】「塩酸−エタノール潰瘍」24時間絶食し
た各ラットに、150mM塩酸−60%エタノール混合液
を体重100gあたり、0.5ml経口投与した。1時間
後に各ラットを屠殺し、腺胃部に形成される潰瘍の長さ
を測定し、これを基に潰瘍指数を算出した。被験化合物
は塩酸−エタノール混合液の投与1時間前又は3時間前
に十二指腸内投与した。
【0120】3時間前の結果を〔表1〕に、1時間前の
結果を〔表2〕に示した。
【0121】
【表1】
【0122】
【表2】
【0123】〔表1〕及び〔表2〕から明らかなよう
に、サイシンN誘導体は極めて良好な抗潰瘍作用を有す
ることが認められる。
【0124】「アスピリン潰瘍」24時間絶食させた各
ラットの幽門部を結紮し、同時に被験物を十二指腸内
に、5分後にアスピリン150mg/kgを経口投与した。
結紮9時間後に各ラットを屠殺し、腺胃部に形成される
潰瘍の長さを測定し、これを基に潰瘍指数を算出した。
【0125】「水浸拘束ストレス潰瘍」15時間絶食さ
せた各ラットをストレスゲージ内に固定し、21℃の水
槽に胸部まで浸した。10時間後に各ラットを屠殺し、
腺胃部に形成される潰瘍の長さを測定し、これを基に潰
瘍指数を算出した。被験物はストレス負荷10分前に経
口投与した。
【0126】「シェイ潰瘍」48時間絶食させた各ラッ
トの幽門部を結紮し、絶食絶水下に14時間放置した。
次いで各ラットを屠殺し、前胃部に形成される潰瘍の面
積を測定し、これを基に潰瘍指数を算出した。被験物は
結紮直後に十二指腸内に投与した。
【0127】「セロトニン潰瘍モデル」24時間絶食さ
せた各ラットに、セロトニンクレアチニン硫酸塩を生理
食塩水に溶解した溶液を30mg/kgあて皮下投与し、4
時間30分後に各ラットを屠殺し、胃体部大彎側中心線
に面して発生した胃粘膜障害の面積を測定し、これを基
に潰瘍指数を算出した。被験物はセロトニンクレアチニ
ン硫酸塩投与の30分前に十二指腸内に投与した。
【0128】「虚血−再灌流障害モデル」24時間絶食
させたラットをネンブタールの腹腔内投与で麻酔し、恒
温パッド上に背位に固定した。気道を確保し、右頸動脈
に挿入したカニューレから血圧用トランスデューサーを
介して血圧を測定した。腹壁を切開して胃の噴門部を結
紮し、幽門部から生理食塩水を注入して洗浄し、胃内部
に0.1規定塩酸を体重100g当たり1mlを注入後、
幽門部を結紮した。血圧が安定した時点で左頸動脈に挿
入したカニューレからヘパリン加生理食塩水の入ったシ
リンジに体重2%(w/w)の血液を脱血し、20分後
脱血した血液を再輸血し、更に20分放置後、各ラット
を屠殺し、胃体部に発生したびらんの面積を測定し、こ
れを基に障害指数を算出した。被験物は40mg/kg当
たりをジメチルスルホキシドに溶解して脱血開始の30
分前に尾動脈から投与した。
【0129】アスピリン潰瘍モデル、水浸拘束ストレス
潰瘍モデル、シェイ潰瘍モデル、セロトニン潰瘍モデル
及び虚血−再灌流障害モデルでの結果を〔表3〕に示
す。
【0130】
【表3】
【0131】上述の各試験結果を考慮すれば、サイシン
N誘導体は、極めて優れた抗潰瘍作用を有し、サイシン
N誘導体を有効成分とする薬剤は優れた抗潰瘍剤である
ということができる。
【0132】サイシンN誘導体の患者への用量は、年
齢、症状等により異なるが、一般に成人に対し、1日当
たり経口で1〜1000mg、好ましくは10〜600m
g、これを1〜6回、好ましくは1〜3回に分けて用い
る。
【0133】本発明においては、サイシンN誘導体は通
常の製剤担体を配合することにより、錠剤、ハード若し
くはソフトカプセル剤、顆粒剤、散剤、細粒剤若しくは
座剤等の固形製剤又は注射剤、シロップ剤、水剤、懸濁
剤若しくは乳剤等の液剤に調製することができる。固形
製剤にあっては、腸溶性製剤又は徐放性製剤等に調製し
てもよい。配合する製剤担体としては、所望の剤型に応
じ例えば、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、被覆剤、
溶解補助剤、乳化剤、懸濁剤、界面活性剤、吸収助剤、
安定化剤又は溶剤等を適宜選択して使用すればよい。
【0134】
【実施例】サイシンN誘導体の実施例をもって本発明を
更に説明する。
【0135】なお、1位、4位又は5位の酸素官能基と
2,3位の二重結合の還元体における2位メチル基の立
体化学は特に断りのない限り、4位を基準として1−シ
ス,2−シス,5−トランスを表し、立体化学を特定す
る場合は、便宜上、接頭語として2,4−トランスのよ
うに表記した。また、化学名の後の括弧内は、それらの
本明細書中における仮称名を表す。
【0136】
【実施例1】オイカルボン−4,5−オキシド(50
g、0.3モル)のテトラヒドロフラン(150ml)
溶液に4−メトキシベンジルアルコール(55g、0.
4モル)とp−トルエンスルホン酸(2g)を加えて8
時間加熱還流後濃縮し、残渣をヘキサン−酢酸エチル
(10:1)を溶離液とするシリカゲルカラムクロマト
グラフィーで精製して、微黄色油状の5−ヒドロキシ−
4−(4−メトキシベンジルオキシ)−2,6,6−ト
リメチル−2−シクロヘプテン−1−オン(AUM0
9)を46.7g(50%)得た。
【0137】IR(KBr,cm-1):3528,16
72,1612,1514,1249,1099,10
34,823。
【0138】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
0.97(3H,s),1.12(3H,s),1.8
4(3H,t,J=2Hz),2.33(1H,d,J
=13Hz),2.44(1H,d,J=13Hz),
3.12(1H,brs),3.30(1H,d,J=
9Hz),3.82(3H,s),4.04(1H,d
m,J=9Hz),4.58(1H,d,J=11H
z),4.76(1H,d,J=11Hz),6.50
(1H,m),6.91(2H,d,J=8Hz),
7.31(2H,d,J=8Hz)。
【0139】
【実施例2】オイカルボン−4,5−オキシド(3.3
2g、20ミリモル)のテトラヒドロフラン(10m
l)溶液にベンジルアルコール(4.12ml、40ミ
リモル)と濃硫酸(0.2ml)を加えて、0℃で1時
間攪拌後、実施例1と同様に処理して無色油状の4−ベ
ンジルオキシ−5−ヒドロキシ−2,6,6−トリメチ
ル−2−シクロヘプテン−1−オン(AU156)を
1.09g(20%)得た。
【0140】IR(KBr,cm-1):3534,16
72,1100,1072,738,698。
【0141】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
0.97(3H,s),1.12(3H,s),1.8
5(3H,t,J=2Hz),2.34(1H,d,J
=12Hz),2.45(1H,d,J=12Hz),
3.09(1H,brs),3.34(1H,d,J=
9Hz),4.06(1H,dm,J=9Hz),4.
65(1H,d,J=12Hz),4.83(2H,
d,J=12Hz),6.51(1H,m),7.36
(5H,m)。
【0142】
【実施例3】オイカルボン−4,5−オキシド(1.6
6g、10ミリモル)のメタノール(10ml)溶液に
氷冷攪拌下、濃硫酸(0.2ml)を加えて30分攪拌
後、室温で2時間攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈
し、炭酸カリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄し、無
水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、濃縮し、残渣をヘキ
サン−酢酸エチル(20:1)を溶離液とするシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーで精製して、無色油状の
1,4−ジメトキシ−2,6,6−トリメチル−8−オ
キサビシクロ〔3.2.1〕オクタ−2−エン(AU1
55)を0.99g(46.6%)得た。
【0143】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.22(3H,s),1.25(3H,s),1.6
7(3H,t,J=2Hz),1.80(2H,s),
3.36(6H,s),3.05(1H,dd,J=
5,2Hz),4.35(1H,m),5.48(1
H,m)。
【0144】
【実施例4】オイカルボン−4,5−オキシド(4.9
8g、30ミリモル)のメタノール(30ml)溶液に
氷冷攪拌下、p−トルエンスルホン酸(0.1g)を加
えて3時間攪拌後濃縮し、アセトン(20ml)と1規
定塩酸(3ml)を加えて1日攪拌した。反応液を酢酸
エチルで希釈し、飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄、無水
硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、濃縮し、残渣をヘキサ
ン−酢酸エチル(10:1)を溶離液とするシリカゲル
カラムクロマトグラフィーで精製して、黄色油状の5−
ヒドロキシ−4−メトキシ−2,6,6−トリメチル−
2−シクロヘプテン−1−オン(AU154)を4.9
4g(83%)得た。
【0145】IR(KBr,cm-1):3446,16
70,1458,1104。
【0146】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.02(3H,s),1.13(3Hs),1.85
(3H,t,J=2Hz),2.35(1H,d,J=
12Hz),2.47(1H,d,J=12Hz),
3.11(1H,brs),3.28(1H,d,J=
9Hz),3.55(3H,s),3.79(1H,d
m,J=9Hz),6.43(1H,m)。
【0147】
【実施例5】実施例1で得られる5−ヒドロキシ−4−
(4−メトキシベンジルオキシ)−2,6,6−トリメ
チル−2−シクロヘプテン−1−オン(11.47g、
37ミリモル)のピリジン(30ml)溶液に、無水酢
酸(10ml)を加えて、室温で一夜攪拌後、反応液を
氷水中に注ぎ、酢酸エチルで抽出、飽和重曹水と飽和食
塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、濃縮
し、残渣をヘキサン−酢酸エチル(30:1)を溶離液
とするシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し
て、無色油状の5−アセトキシ−4−(4−メトキシベ
ンジルオキシ)−2,6,6−トリメチル−2−シクロ
ヘプテン−1−オン(AU181)を10.06g(7
8%)得た。
【0148】IR(KBr,cm-1):1743,16
73,1514,1247,1098,1035,82
4。
【0149】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.02(3H,s),1.03(3H,s),1.8
5(3H,t,J=2Hz),2.07(3H,s),
2.45(1H,d,J=13Hz),2.53(1
H,d,J=13Hz),3.82(3H,s),4.
19(1H,dm,J=9Hz),4.58(1H,
d,J=12Hz),4.65(1H,d,J=12H
z),4.90(1H,d,J=9Hz),6.50
(1H,m),6.90(2H,d,J=9Hz),
7.25(2H,d,J=9Hz)。
【0150】
【実施例6】実施例1で得られる5−ヒドロキシ−4−
(4−メトキシベンジルオキシ)−2,6,6−トリメ
チル−2−シクロヘプテン−1−オン(2.44g、8
ミリモル)のピリジン(10ml)溶液に無水安息香酸
(3.04g、10ミリモル)と4−ジメチルアミノピ
リジン(0.1g)を加えて室温で一夜攪拌後、実施例
5に準じて後処理し、ヘキサン−酢酸エチル(10:
1)を溶離液とするシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーで精製して、無色油状の5−ベンゾイルオキシ−4−
(4−メトキシベンジルオキシ)−2,6,6−トリメ
チル−2−シクロヘプテン−1−オン(AU182)を
3.10g(95%)得た。
【0151】IR(KBr,cm-1):1723,16
73,1514,1273,1114,712。
【0152】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.09(3H,s),1.13(3H,s),1.8
8(3H,t,J=2Hz),2.53(1H,d,J
=13Hz),2.60(1H,d,J=13Hz),
3.75(3H,s),4.31(1H,dm,J=9
Hz),4.49(1H,d,J=12Hz),4.5
8(1H,d,J=12Hz),5.15(1H,d,
J=9Hz),6.54(1H,m),6.72(2
H,d,J=9Hz),7.05(2H,d,J=9H
z),7.46(2H,t,J=7Hz),7.59
(1H,m),8.05(2H,d,J=7Hz)。
【0153】
【実施例7】実施例6の生成物(3.69g、9.0ミ
リモル)の塩化メチレン(40ml)溶液に水(0.8
ml)とDDQ(2.72g、12ミリモル)を加えて
室温で2時間攪拌し、濾過、濃縮後、ヘキサン−酢酸エ
チル(10:1)を溶離液とするシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーで精製し、酢酸エチルとヘキサンの混合
溶媒から結晶化して無色針状結晶の5−ベンゾイルオキ
シ−4−ヒドロキシ−2,6,6−トリメチル−2−シ
クロヘプテン−1−オン(AU183)を1.82g
(70%)得た。融点99−100℃。
【0154】IR(KBr,cm-1):3446,17
20,1677,1279,1118,716。
【0155】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.10(3H,s),1.23(3H,s),1.9
0(3H,t,J=2Hz),2.49(1H,d,J
=13Hz),2.66(1H,d,J=13Hz),
4.66(1H,m),4.95(1H,d,J=9H
z),6.55(1H,m),7.47(2H,m),
7.62(1H,m),8.08(2H,m)。
【0156】
【実施例8】実施例7の生成物(1.01g、3.5ミ
リモル)を常法に従ってアセチル化し、酢酸エチルとヘ
キサンの混合溶媒から結晶化して無色針状結晶の4−ア
セトキシ−5−ベンゾイルオキシ−2,6,6−トリメ
チル−2−シクロヘプテン−1−オン(AU189)を
0.83g(72%)得た。融点86−87℃。
【0157】IR(KBr,cm-1):1750,17
23,1668,1269,1224,1113,10
27,715。
【0158】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.09(3H,s),1.24(3H,s),1.7
7(3H,s),1.90(3H,t,J=2Hz),
2.54(1H,d,J=13Hz),2.74(1
H,d,J=13Hz),5.10(1H,d,J=9
Hz),5.97(1H,dm,J=9Hz),6.3
6(1H,m),7.47(2H,m),7.58(1
H,m),8.03(2H,m)。
【0159】
【実施例9】実施例1で得られる5−ヒドロキシ−4−
(4−メトキシベンジルオキシ)−2,6,6−トリメ
チル−2−シクロヘプテン−1−オン(4.7g、1
5.4ミリモル)を実施例6に準じて2−クロロ安息香
酸無水物(16g、54.2ミリモル)と処理し、無色
油状の5−(2−クロロベンゾイルオキシ)−4−(4
−メトキシベンジルオキシ)−2,6,6−トリメチル
−2−シクロヘプテン−1−オン(AU124)を4.
33g(63%)得た。
【0160】IR(KBr,cm-1):1736,16
73,1514,1249,1049,749。
【0161】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.13(3H,s),1.15(3H,s),1.8
8(3H,t,J=2Hz),2.52(1H,d,J
=13Hz),2.60(1H,d,J=13Hz),
3.78(3H,s),4.31(1H,dm,J=8
Hz),4.51(1H,d,J=12Hz),4.6
1(1H,d,J=12Hz),5.16(1H,d,
J=9Hz),6.54(1H,m),6.76(2
H,d,J=9Hz),7.12(2H,d,J=9H
z),7.29(1H,m),7.43(2H,m),
7.75(1H,m)。
【0162】
【実施例10】実施例9の生成物(1.5g、3.4ミ
リモル)を実施例7に準じてDDQで処理し、酢酸エチ
ルとヘキサンの混合溶媒から結晶化して無色プリズム状
結晶の5−(2−クロロベンゾイルオキシ)−4−ヒド
ロキシ−2,6,6−トリメチル−2−シクロヘプテン
−1−オン(AU127)を0.78g(81%)得
た。融点92.5−94℃。
【0163】IR(KBr,cm-1):3507,17
34,1656,1252,1115,1050,74
8。
【0164】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.13(3H,s),1.15(3H,s),1.8
9(3H,t,J=2Hz),2.48(1H,d,J
=13Hz),2.64(1H,d,J=13Hz),
4.65(1H,dm,J=9Hz),5.00(1
H,d,J=9Hz),6.54(1H,m),7.3
6(1H,m),7.47(2H,m),7.87(1
H,m)。
【0165】
【実施例11】実施例1で得られる5−ヒドロキシ−4
−(4−メトキシベンジルオキシ)−2,6,6−トリ
メチル−2−シクロヘプテン−1−オン(4.3g、1
4ミリモル)を実施例6に準じて3−クロロ安息香酸無
水物(14.4g、48.8ミリモル) と処理し、無色
油状の5−(3−クロロベンゾイルオキシ)−4−(4
−メトキシベンジルオキシ)−2,6,6−トリメチル
−2−シクロヘプテン−1−オン(AU125)を3.
56g(57%)得た。
【0166】IR(KBr,cm-1):1725,16
74,1271,1117,1104,757。
【0167】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.08(3H,s),1.11(3H,s),1.8
9(3H,t,J=2Hz),2.51(1H,d,J
=13Hz),2.59(1H,d,J=13Hz),
3.77(3H,s),4.30(1H,dm,J=9
Hz),4.45(1H,d,J=12Hz),4.6
0(1H,d,J=12Hz),5.11(1H,d,
J=9Hz),6.54(1H,m),6.74(2
H,d,J=8Hz),7.05(2H,d,J=8H
z),7.41(1H,t,J=8Hz),7.56
(1H,m),7.92(1H,m),7.97(1
H,m)。
【0168】
【実施例12】実施例1で得られる5−ヒドロキシ−4
−(4−メトキシベンジルオキシ)−2,6,6−トリ
メチル−2−シクロヘプテン−1−オン(5.0g、1
6.4ミリモル)を実施例6に準じて4−クロロ安息香
酸無水物(17g、57.6ミリモル)と処理し、無色
油状の5−(4−クロロベンゾイルオキシ)−4−(4
−メトキシベンジルオキシ)−2,6,6−トリメチル
−2−シクロヘプテン−1−オン(AU126)を3.
45g(48%)得た。
【0169】IR(KBr,cm-1):1725,16
74,1271,1117,757。
【0170】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.08(3H,s),1.11(3H,s),1.8
8(3H,t,J=2Hz),2.52(1H,d,J
=13Hz),2.59(1H,d,J=13Hz),
3.77(3H,s),4.30(1H,dm,J=9
Hz),4.46(1H,d,J=12Hz),4.5
8(1H,d,J=12Hz),5.11(1H,d,
J=9Hz),6.53(1H,m),6.73(2
H,d,J=8Hz),7.04(2H,d,J=8H
z),7.43(2H,d,J=8Hz),7.95
(2H,d,J=8Hz)。
【0171】
【実施例13】実施例12の生成物(3.00g、6.
78ミリモル)を実施例7に準じてDDQで処理し、酢
酸エチルとヘキサンの混合溶媒から結晶化して無色板状
結晶の5−(4−クロロベンゾイルオキシ)−4−ヒド
ロキシ−2,6,6−トリメチル−2−シクロヘプテン
−1−オン(AU128)を1.09g(48%)得
た。融点114.5−115.5℃。
【0172】IR(KBr,cm-1):3480,17
14,1676,1274,1123,1094,84
8,758。
【0173】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.09(3H,s),1.21(3H,s),1.9
0(3H,t,J=2Hz),2.23(1H,d,J
=8Hz;重水添加により消失),2.48(1H,
d,J=13Hz),2.65(1H,d,J=13H
z),4.63(1H,m;重水添加によりdm,J=
9Hz),4.92(1H,d,J=9Hz),6.5
4(1H,m),7.46(2H,d,J=9Hz),
8.01(2H,d,J=9Hz)。
【0174】
【実施例14】実施例13の生成物(0.79g、2.
5ミリモル)を常法に従ってアセチル化し、酢酸エチル
とヘキサンの混合溶媒から結晶化して無色プリズム状結
晶の4−アセトキシ−5−(4−クロロベンゾイルオキ
シ)−2,6,6−トリメチル−2−シクロヘプテン−
1−オン(AU130)を0.54g(61%)得た。
【0175】融点86−87℃。
【0176】IR(KBr,cm-1):1747,17
25,1675,1592,1265,760。
【0177】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.08(3H,s),1.22(3H,s),1.7
9(3H,s),1.90(3H,t,J=2Hz),
2.53(1H,d,J=13Hz),2.73(1
H,d,J=13Hz),5.09(1H,d,J=9
Hz),5.95(1H,dm,J=9Hz),6.3
4(1H,m),7.44(2H,d,J=9Hz),
7.95(2H,d,J=9Hz)。
【0178】
【実施例15】実施例4で得られる5−ヒドロキシ−4
−メトキシ−2,6,6−トリメチル−2−シクロヘプ
テン−1−オン(5.18g、26ミリモル)を常法に
従ってアセチル化し、ベンゼン−酢酸エチル(20:
1)を溶離液とするシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーで精製して無色油状の5−アセトキシ−4−メトキシ
−2,6,6−トリメチル−2−シクロヘプテン−1−
オン(AU161)を4.16g(65%)得た。
【0179】IR(KBr,cm-1):1744,16
74,1238。
【0180】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.02(3H,s),1.05(3H,s),1.8
6(3H,t,J=2Hz),2.12(3H,s),
2.46(1H,d,J=13Hz),2.56(1
H,d,J=13Hz),3.45(3H,s),3.
96(1H,dm,J=9Hz),4.85(1H,
d,J=9Hz),6.45(1H,m)。
【0181】13C−NMR(CDCl3 ,ppm):
19.0(q),20.9(q),23.6(q),2
7.3(q),33.7(s),53.9(t),5
8.6(q),78.6(d),79.3(d),13
8.4(s),141.8(d),170.2(s),
200.3(s)。
【0182】
【実施例16】実施例4で得られる5−ヒドロキシ−4
−メトキシ−2,6,6−トリメチル−2−シクロヘプ
テン−1−オン(1.0g、5.0ミリモル)を実施例
6に準じてベンゾイル化し、ヘキサンから結晶化して無
色針状結晶の5−ベンゾイルオキシ−4−メトキシ−
2,6,6−トリメチル−2−シクロヘプテン−1−オ
ン(AU121)を0.95g(63%)得た。融点
91.5−93.5℃。
【0183】IR(KBr,cm-1):1716,16
70,1276,1114,714。
【0184】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.10(3H,s),1.19(3H,s),1.8
9(3H,t,J=2Hz),2.56(1H,d,J
=13Hz),2.64(1H,d,J=13Hz),
3.41(3H,s),4.11(1H,dm,J=9
Hz),5.12(1H,d,J=9Hz),6.50
(1H,m),7.47(2H,m),7.58(1
H,m),8.07(2H,m)。
【0185】
【実施例17】実施例4で得られる5−ヒドロキシ−4
−メトキシ−2,6,6−トリメチル−2−シクロヘプ
テン−1−オン(1.0g、5.0ミリモル)とトリエ
チルアミン(1.06ml、7.6ミリモル)を含む塩
化メチレン(5ml)溶液に0℃で4−メトキシベンゾ
イルクロリド(1.3g、7.62ミリモル)を加えて
30分攪拌後、室温で一夜攪拌し、実施例6に準じて後
処理し、ヘキサン−酢酸エチル(20:1)を溶離液と
するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、酢
酸エチルとヘキサンの混合溶媒から結晶化して無色針状
結晶の4−メトキシ−5−(4−メトキシベンゾイルオ
キシ)−2,6,6−トリメチル−2−シクロヘプテン
−1−オン(AU129)を0.53g(32%)得
た。融点100−101℃。
【0186】IR(KBr,cm-1):1711,16
69,1605,1281,1258,1112,85
2,770。
【0187】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.09(3H,s),1.17(3H,s),1.8
9(3H,t,J=2Hz),2.56(1H,d,J
=13Hz),2.62(1H,d,J=13Hz),
3.40(3H,s),3.87(3H,s),4.0
8(1H,dm,J=9Hz),5.09(1H,d,
J=9Hz),6.49(1H,m),6.94(2
H,d,J=9Hz),8.02(2H,d,J=9H
z)。
【0188】
【実施例18】実施例4で得られる5−ヒドロキシ−4
−メトキシ−2,6,6−トリメチル−2−シクロヘプ
テン−1−オン(9.9g、50ミリモル)を実施例1
7に準じて4−ニトロ安息香酸クロリドと処理し、ヘキ
サン−酢酸エチル(20:1−10:1)を溶離液とす
るシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分画し、始め
の溶出部を酢酸エチルとヘキサンの混合溶媒から結晶化
して微黄色針状結晶の4−メトキシ−1−(4−ニトロ
ベンゾイルオキシ)−2,6,6−トリメチル−8−オ
キサビシクロ〔3.2.1〕オクタ−2−エン(AU2
31)を5.75g(33%)得た。融点95.0−9
5.5℃。
【0189】IR(KBr,cm-1):1745,15
27,1261,1141,715。
【0190】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.30(3H,s),1.34(3H,s),1.6
7(3H,t,J=2Hz),2.19(2H,s),
3.40(3H,s),4.24(1H,dd,J=
5,2Hz),4.54(1H,m),5.52(1
H,m),8.22(2H,d,J=9Hz),8.3
0(2H,d,J=9Hz)。
【0191】また、続く溶出部を酢酸エチルとヘキサン
の混合溶媒から結晶化して微黄色針状結晶の4−メトキ
シ−5−(4−ニトロベンゾイルオキシ)−2,6,6
−トリメチル−2−シクロヘプテン−1−オン(AU2
30)を3.90g(22%)得た。融点122−12
3℃。
【0192】IR(KBr,cm-1):1728,16
70,1522,1269,1114,714。
【0193】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.11(3H,s),1.20(3H,s),1.9
0(3H,t,J=2Hz),2.57(1H,d,J
=13Hz),2.64(1H,d,J=13Hz),
3.40(3H,s),4.12(1H,dm,J=9
Hz),5.12(1H,d,J=9Hz),6.50
(1H,m),8.23(2H,d,J=9Hz),
8.33(2H,d,J=9Hz)。
【0194】
【実施例19】実施例18で得られる4−メトキシ−5
−(4−ニトロベンゾイルオキシ)−2,6,6−トリ
メチル−2−シクロヘプテン−1−オン(2.78g、
8ミリモル)、塩化アンモニウム(0.17g)、鉄
(1.2g)、ジメチルホルムアミド(9ml)および
水(4ml)の混合物を80℃で20分攪拌後濾過し、
酢酸エチルで洗浄し、濾液と洗液を合わせて水洗、無水
硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、濃縮後、酢酸エチルと
ヘキサンの混合溶媒から結晶化して無色針状結晶の5−
(4−アミノベンゾイルオキシ)−4−メトキシ−2,
6,6−トリメチル−2−シクロヘプテン−1−オン
(AU235)を2.29g(90%)得た。
【0195】融点138.5−161℃。
【0196】IR(KBr,cm-1):3432,33
49,3238,1684,1664,1602,12
75,1168,1115。
【0197】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.08(3H,s),1.16(3H,s),1.8
8(3H,t,J=2Hz),2.56(1H,d,J
=13Hz),2.61(1H,d,J=13Hz),
3.41(3H,s),4.11(3H,m),5.0
8(1H,d,J=9Hz),6.50(1H,m),
6.66(2H,d,J=9Hz),7.88(2H,
d,J=9Hz)。
【0198】
【実施例20】実施例4で得られる5−ヒドロキシ−4
−メトキシ−2,6,6−トリメチル−2−シクロヘプ
テン−1−オン(0.99g、5ミリモル)のアセトニ
トリル(15ml)とピリジン(4ml)の混合溶液に
氷冷攪拌下2−トリチルアミノチアゾール−4−酢酸
(2.6g、6.5ミリモル)、DCC(1.34g、
6.5ミリモル)および4−ジメチルアミノピリジン
(0.1g)を加えて、室温で一夜攪拌した。反応液を
濾過し、濾液を濃縮して残渣を酢酸エチルで希釈し、
水、重曹水、飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥、濾過、濃縮し、残渣をヘキサン−酢酸エ
チル(5:1)を溶離液とするシリカゲルカラムクロマ
トグラフィーで精製して、無色油状の4−メトキシ−
2,6,6−トリメチル−5−(2−トリチルアミノチ
アゾール−4−イル) アセトキシ−2−シクロヘプテン
−1−オンを1.31g得た。
【0199】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
0.97(6H,s),1.84(3H,t,J=2H
z),2.45(1H,d,J=13Hz),2.52
(1H,d,J=13Hz),3.35(3H,s),
3.60(2H,s),3.93(1H,dm,J=9
Hz),4.85(1H,d,J=9Hz),6.20
(1H,s),6.43(1H,m),6.68(1
H,brs),7.29(15H,m)。
【0200】上記生成物に80%酢酸(5ml)を加え
て70℃で3時間加温後濃縮し、残渣をヘキサン−酢酸
エチル(1:1)を溶離液とするシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーで精製し、酢酸エチルとヘキサンの混合
溶媒から結晶化して黄色板状結晶の5−(2−アミノチ
アゾール−4−イル)アセトキシ−4−メトキシ−2,
6,6−トリメチル−2−シクロヘプテン−1−オン
(AU243)を0.40g(23%)得た。融点11
6−117℃。
【0201】IR(KBr,cm-1):3376,32
96,3127,1733,1660,1532,12
62。
【0202】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
0.99(6H,s),1.85(3H,t,J=2H
z),2.45(1H,d,J=13Hz),2.53
(1H,d,J=13Hz),3.40(3H,s),
3.61(2H,s),3.95(1H,dm,J=9
Hz),4.86(1H,d,J=9Hz),5.49
(2H,brs),6.35(1H,s),6.44
(1H,m)。
【0203】
【実施例21】実施例4で得られる5−ヒドロキシ−4
−メトキシ−2,6,6−トリメチル−2−シクロヘプ
テン−1−オン(1.98g、10ミリモル)のピリジ
ン(10ml)溶液に無水フタル酸(1.78g、12
ミリモル)と4−ジメチルアミノピリジン(0.05
g)を加えて90℃で3時間加温し、放冷後、氷水中に
注ぎ、炭酸カリウムでアルカリ性として酢酸エチルで抽
出し、水層を塩酸酸性として酢酸エチルで抽出し、飽和
食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、濃
縮し、残渣を酢酸エチルとヘキサンの混合溶媒から結晶
化して無色板状結晶の5−(2−カルボキシベンゾイル
オキシ)−4−メトキシ−2,6,6−トリメチル−2
−シクロヘプテン−1−オン(AU218)を1.80
g(53%)得た。融点158.0−158.5℃。
【0204】IR(KBr,cm-1):3600−23
00,1726,1694,1672,1294,74
8。
【0205】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.11(3H,s),1.15(3H,s),1.8
8(3H,t,J=2Hz),2.53(1H,d,J
=13Hz),2.61(1H,d,J=13Hz),
3.45(3H,s),4.09(1H,dm,J=9
Hz),5.12(1H,d,J=9Hz),6.51
(1H,m),7.61(2H,m),7.75(1
H,m),7.90(1H,m)。
【0206】
【実施例22】実施例4で得られる5−ヒドロキシ−4
−メトキシ−2,6,6−トリメチル−2−シクロヘプ
テン−1−オン(5.95g、30ミリモル)を実施例
20に準じて2,4−ジニトロ安息香酸と処理し、酢酸
エチルとヘキサンの混合溶媒から2回再結晶して、赤身
を帯びた針状結晶の5−(2,4−ジニトロベンゾイル
オキシ)−4−メトキシ−2,6,6−トリメチル−2
−シクロヘプテン−1−オン(AU407)を7.24
g(61.5%)得た。融点147.5−149℃。
【0207】IR(KBr,cm-1):1741,16
69,1541,1348,1284,1101,73
5。
【0208】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.06(3H,s),1.17(3H,s),1.9
0(3H,t,J=2Hz),2.51(1H,d,J
=13Hz),2.59(1H,d,J=13Hz),
3.45(3H,s),4.06(1H,dm,J=9
Hz),5.10(1H,d,J=9Hz),6.49
(1H,m),7.99(1H,d,J=8Hz),
8.55(1H,dd,J=8,2Hz),8.78
(1H,d,J=8Hz)。
【0209】
【実施例23】実施例22の生成物(5.0g、12.
7ミリモル)を実施例19に準じてニトロ基を還元し、
メタノールから2回再結晶して黄色板状結晶の5−
(2,4−ジアミノベンゾイルオキシ)−4−メトキシ
−2,6,6−トリメチル−2−シクロヘプテン−1−
オン(AU408)を2.27g(55.4%)得た。
融点178−179℃。
【0210】IR(KBr,cm-1):3498,34
51,3366,1665,1624,1585,15
42,1258,1148,770。
【0211】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.07(3H,s),1.16(3H,s),1.8
7(3H,t,J=2Hz),2.52(1H,d,J
=13Hz),2.61(1H,d,J=13Hz),
3.43(3H,s),3.92(2H,brs;重水
添加により消失),4.06(1H,dm,J=9H
z),5.02(1H,d,J=9Hz),5.74
(2H,brs;重水添加により消失),5.87(1
H,d,J=2Hz),5.99(1H,dd,J=
9,2Hz),6.52(1H,m),7.69(1
H,d,J=9Hz)。
【0212】上記生成物(1.3g、4.0ミリモル)
を酢酸エチルに溶解し、4規定塩化水素/酢酸エチル溶
液を加えて生じた析出物を濾取し、無色粉末の塩酸塩を
1.5g(95%)得た。融点115℃(分解)。
【0213】IR(KBr,cm-1):3450,33
26,3200−2400,1673,1634,12
47,1109,769。
【0214】1H−NMR(DMSO−d6 ,pp
m):0.92(3H,s),1.09(3H,s),
1.79(3H,brt),2.39(1H,d,J=
13Hz),2.73(1H,d,J=13Hz),
3.33(3H,s),4.29(1H,brm),
4.79(1H,d,J=9Hz),6.29(1H,
m),6.40(1H,m),6.58(1H,m),
7.71(1H,m)。
【0215】
【実施例24】実施例4で得られる5−ヒドロキシ−4
−メトキシ−2,6,6−トリメチル−2−シクロヘプ
テン−1−オン(25.0g、126ミリモル)を実施
例20に準じて3,4−ジニトロ安息香酸と処理し、メ
タノールから結晶化して、淡黄色針状結晶の5−(3,
4−ジニトロベンゾイルオキシ)−4−メトキシ−2,
6,6−トリメチル−2−シクロヘプテン−1−オン
(AU409)を42.1g(85%)得た。融点10
3−104℃。
【0216】IR(KBr,cm-1):1734,16
68,1545,1369,1354,1251,84
7。
【0217】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.10(3H,s),1.19(3H,s),1.9
1(3H,t,J=2Hz),2.56(1H,d,J
=13Hz),2.65(1H,d,J=13Hz),
3.40(3H,s),4.13(1H,dm,J=9
Hz),5.11(1H,d,J=9Hz),6.49
(1H,m),8.01(1H,d,J=9Hz),
8.43(1H,dd,J=9,2Hz),8.57
(1H,d,J=2Hz)。
【0218】
【実施例25】実施例24の生成物(22g、56ミリ
モル)を実施例19に準じてニトロ基を還元し、メタノ
ールから結晶化して淡赤色針状結晶の5−(3,4−ジ
アミノベンゾイルオキシ)−4−メトキシ−2,6,6
−トリメチル−2−シクロヘプテン−1−オン(AU4
10)を2.95g(16%)得た。融点136℃(分
解)。
【0219】IR(KBr,cm-1):3472,33
62,1684,1662,1310,1288,12
24,764。
【0220】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.07(3H,s),1.16(3H,s),1.8
8(3H,t,J=2Hz),2.55(1H,d,J
=13Hz),2.63(1H,d,J=13Hz),
3.41(3H,s),4.09(1H,dm,J=9
Hz),5.08(1H,d,J=9Hz),5.50
(1H,m),6.69(1H,d,J=8Hz),
7.43(1H,d,J=2Hz),7.50(1H,
dd,J=8,2Hz)。
【0221】
【実施例26】実施例25の生成物(1.44g、4.
77ミリモル)のテトラヒドロフラン(10ml)溶液
に室温攪拌下臭化シアン(0.47g、4.78ミリモ
ル)を加え、5時間後更に臭化シアン(0.26g、
2.60ミリモル)を加えて一夜攪拌した。反応液に飽
和重曹水を加えて酢酸エチルで抽出し、有機層を希塩酸
で逆抽出した。この水抽出液に重曹を加えてアルカリ性
とし、酢酸エチルで抽出、無水硫酸マグネシウムで乾
燥、濾過、濃縮し、ガラス状物質の5−(2−アミノベ
ンズイミダゾリル−5−カルボニルオキシ)−4−メト
キシ−2,6,6−トリメチル−2−シクロヘプテン−
1−オン(AU415)を1.21g(76%)得た。
融点131−132.5℃。
【0222】IR(KBr,cm-1):3400−31
00,1709,1646,1559,1289,11
98。
【0223】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.08(3H,s),1.19(3H,s),1.8
6(3H,t,J=2Hz),2.54(1H,d,J
=13Hz),2.62(1H,d,J=13Hz),
3.41(3H,s),4.12(1H,dm,J=9
Hz),5.09(1H,d,J=9Hz),5.51
(2H,br;重水添加により消失),6.47(1
H,m),7.29(1H,d,J=8Hz),7.8
2(1H,d,J=8Hz),7.98(1H,br
s)。
【0224】
【0225】
【実施例27】実施例25の生成物(1g、3ミリモ
ル)にジメチルホルムアミドジメチルアセタール(1.
5ml)を加えて50℃で1時間攪拌後、反応液を濃縮
し、残渣をヘキサン−酢酸エチル(1:3)を溶離液と
するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、酢
酸エチルとヘキサンの混合溶媒から結晶化して褐色ガラ
ス状の5−(5−ベンズイミダゾリルカルボニルオキ
シ)−4−メトキシ−2,6,6−トリメチル−2−シ
クロヘプテン−1−オン(AU507)を0.1g(1
0%)得た。融点155−157℃。
【0226】IR(KBr,cm-1):3600−31
00,1705,1654,1302,1124,75
0。
【0227】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.11(3H,s),1.22(3H,s),1.8
9(3H,t,J=2Hz),2.56(1H,d,J
=13Hz),2.66(1H,d,J=13Hz),
3.41(3H,s),4.13(1H,dm,J=9
Hz),5.14(1H,d,J=9Hz),6.52
(1H,m),7.69(1H,d,J=8Hz),
8.05(1H,d,J=8Hz),8.23(1H,
s),8.47(1H,s)。
【0228】
【実施例28】実施例2で得られる4−ベンジルオキシ
−5−ヒドロキシ−2,6,6−トリメチル−2−シク
ロヘプテン−1−オン(50mg、0.18ミリモル)
を常法に従ってアセチル化して無色油状の5−アセトキ
シ−4−ベンジルオキシ−2,6,6−トリメチル−2
−シクロヘプテン−1−オン(AU156アセテート)
を49mg(91%)得た。
【0229】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.01(3H,s),1.02(3H,s),1.8
4(3H,t,J=2Hz),2.04(3H,s),
2.43(1H,d,J=13Hz),2.53(2
H,d,J=13Hz),4.20(1H,dm,J=
9Hz),4.63(1H,d,J=12Hz),4.
71(2H,d,J=12Hz),4.91(1H,
d,J=9Hz),6.52(1H,m),7.31
(5H,m)。
【0230】
【実施例29】サイシンN(5.53g、30ミリモ
ル)を常法に従ってアセチル化し、酢酸エチルとヘキサ
ンの混合溶媒から結晶化して無色針状結晶の4,5−ジ
アセトキシ−2,6,6−トリメチル−2−シクロヘプ
テン−1−オン(AU102)を6.58g(81%)
得た。融点68−69℃。
【0231】IR(KBr,cm-1):1741,16
81,1252,1041。
【0232】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.02(3H,s),1.09(3H,s),1.8
6(3H,t,J=2Hz),2.09(3H,s),
2.10(3H,s),2.48(1H,d,J=13
Hz),2.66(1H,d,J=13Hz),4.8
9(1H,d,J=9Hz),5.75(1H,dm,
J=9Hz),6.26(1H,m)。
【0233】
【実施例30】サイシンN(1.84g、10ミリモ
ル)を実施例6に準じてベンゾイル化し、ヘキサン−酢
酸エチル(10:1)を溶離液とするシリカゲルカラム
クロマトグラフィーで分画し、初めの溶出部を酢酸エチ
ルとヘキサンの混合溶媒から結晶化して無色板状結晶の
4−ベンゾイルオキシ−5−ヒドロキシ−2,6,6−
トリメチル−2−シクロヘプテン−1−オン(AU19
0)を0.98g(34%)得た。融点127−128
℃。
【0234】IR(KBr,cm-1):3551,17
18,1674,1333,1272,1111,70
5。
【0235】1H−NMR(CDCl3 +D2 O,pp
m):1.12(3H,s),1.16(3H,s),
1.87(3H,t,J=2Hz),2.45(1H,
d,J=13Hz),2.67(1H,d,J=13H
z),3.55(1H,d,J=9Hz),5.85
(1H,dm,J=9Hz),6.42(1H,m),
7.48(2H,m),7.61(1H,m),8.0
9(2H,m)。
【0236】続く溶出部から実施例7と同様の5−ベン
ゾイルオキシ−4−ヒドロキシ−2,6,6−トリメチ
ル−2−シクロヘプテン−1−オン(AU183)を
0.76g(26%)得た。
【0237】
【実施例31】実施例30で得られる4−ベンゾイルオ
キシ−5−ヒドロキシ−2,6,6−トリメチル−2−
シクロヘプテン−1−オン(0.60g、2.08ミリ
モル)を常法によりアセチル化し、水から結晶化して無
色結晶の5−アセトキシ−4−ベンゾイルオキシ−2,
6,6−トリメチル−2−シクロヘプテン−1−オン
(AU193)を0.47g(67%)得た。融点94
−95℃。
【0238】IR(KBr,cm-1):1735,17
22,1672,1273,1232,714。
【0239】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.06(3H,s),1.15(3H,s),1.8
2(3H,s),1.90(3H,t,J=2Hz),
2.52(1H,d,J=13Hz),2.73(1
H,d,J=13Hz),5.03(1H,d,J=9
Hz),6.04(1H,dm,J=9Hz),6.4
1(1H,m),7.47(2H,brt,J=7H
z),7.59(1H,brt,J=7Hz),8.0
4(2H,brd,J=7Hz)。
【0240】
【実施例32】サイシンN(1.84g、10ミリモ
ル)を実施例17に準じて3,4−ジメトキシベンゾイ
ルクロリド(2.41g、12ミリモル)と処理し、ベ
ンゼン−酢酸エチル(5:1)を溶離液とするシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーで分画し、初めの溶出部を
酢酸エチルとヘキサンの混合溶媒から結晶化して無色板
状結晶の4−(3,4−ジメトキシベンゾイルオキシ)
−5−ヒドロキシ−2,6,6−トリメチル−2−シク
ロヘプテン−1−オン(AU133)を1.01g(3
2%)得た。融点161−163.5℃。
【0241】IR(KBr,cm-1):3517,17
19,1680,1517,1271,1215,75
8。
【0242】1H−NMR(CDCl3 +D2 O,pp
m):1.13(3H,s),1.17(3H,s),
1.89(3H,t,J=2Hz),2.46(1H,
d,J=13Hz),2.67(1H,d,J=13H
z),3.54(1H,d,J=9Hz),3.95
(3H,s),3.96(3H,s),5.84(1
H,dm,J=9Hz),6.44(1H,m),6.
92(1H,d,J=8Hz),7.58(1H,d,
J=2Hz),7.74(1H,dd,J=8,2H
z)。
【0243】続く溶出部を酢酸エチルとエタノールの混
合溶媒から結晶化して無色板状結晶の5−(3,4−ジ
メトキシベンゾイルオキシ)−4−ヒドロキシ−2,
6,6−トリメチル−2−シクロヘプテン−1−オン
(AU134)を0.87g(28%)得た。融点15
0−151.5℃。
【0244】IR(KBr,cm-1):3485,17
07,1669,1598,1518,1279,12
24,762。
【0245】1H−NMR(CDCl3 +D2 O,pp
m):1.09(3H,s),1.21(3H,s),
1.90(3H,t,J=2Hz),2.48(1H,
d,J=13Hz),2.65(1H,d,J=13H
z),3.94(3H,s),3.95(3H,s),
4.63(1H,dm,J=9Hz),4.91(1
H,d,J=9Hz),6.55(1H,m),6.9
2(1H,d,J=8Hz),7.57(1H,d,J
=2Hz),7.72(1H,dd,J=8,2H
z)。
【0246】
【実施例33】サイシンN(3.68g、20ミリモ
ル)を実施例17に準じて4−メトキシベンゾイルクロ
リド(4.27g、25ミリモル)と処理し、ヘキサン
−酢酸エチル(10:1)を溶離液とするシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーで分画し、初めの溶出部を酢酸
エチルとヘキサンの混合溶媒から結晶化して無色板状結
晶の5−ヒドロキシ−4−(4−メトキシベンゾイルオ
キシ)−2,6,6−トリメチル−2−シクロヘプテン
−1−オン(AU195)を2.44g(38%)得
た。融点108.5−110℃。
【0247】IR(KBr,cm-1):3517,16
82,1608,1342,1290,1182,11
06,774。
【0248】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.12(3H,s),1.17(3H,s),1.8
8(3H,t,J=2Hz),2.45(1H,d,J
=13Hz),2.67(1H,d,J=13Hz),
3.55(1H,dd,J=9,6Hz),3.89
(3H,s),5.83(1H,dm,J=9Hz),
6.43(1H,m),6.96(2H,d,J=9H
z),8.06(2H,d,J=9Hz)。
【0249】続く溶出部から微黄色油状の4−ヒドロキ
シ−5−(4−メトキシベンゾイルオキシ)−2,6,
6−トリメチル−2−シクロヘプテン−1−オン(AU
202)を1.63g(25%)得た。
【0250】IR(KBr,cm-1):3474,17
16,1671,1605,1258,1169,11
02,768。
【0251】1H−NMR(CDCl3 +D2 O,pp
m):1.07(3H,s),1.19(3H,s),
1.88(3H,t,J=2Hz),2.46(1H,
d,J=13Hz),2.63(1H,d,J=13H
z),3.87(3H,s),4.61(1H,dm,
J=9Hz),4.89(1H,d,J=9Hz),
6.54(1H,m),6.94(2H,d,J=9H
z),8.02(2H,d,J=9Hz)。
【0252】
【実施例34】実施例33で得られる5−ヒドロキシ−
4−(4−メトキシベンゾイルオキシ)−2,6,6−
トリメチル−2−シクロヘプテン−1−オン(796m
g、2.5ミリモル)を常法に従ってアセチル化し、水
から結晶化して無色板状結晶の5−アセトキシ−4−
(4−メトキシベンゾイルオキシ)−2,6,6−トリ
メチル−2−シクロヘプテン−1−オン(AU198)
を867mg(96%)得た。融点93−94℃。
【0253】IR(KBr,cm-1):1749,17
19,1673,1605,1256,770。
【0254】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.04(3H,s),1.14(3H,s),1.8
1(3H,s),1.88(3H,t,J=2Hz),
2.51(1H,d,J=13Hz),2.72(1
H,d,J=13Hz),3.87(3H,s),4.
99(1H,d,J=9Hz),6.01(1H,d
m,J=9Hz),6.41(1H,m),6.94
(2H,d,J=9Hz),7.98(2H,d,J=
9Hz)。
【0255】
【実施例35】実施例33で得られる4−ヒドロキシ−
5−(4−メトキシベンゾイルオキシ)−2,6,6−
トリメチル−2−シクロヘプテン−1−オン(1.46
g、4.5ミリモル)を常法に従ってアセチル化し、酢
酸エチルとヘキサンの混合溶媒から結晶化して無色プリ
ズム状結晶の4−アセトキシ−5−(4−メトキシベン
ゾイルオキシ)−2,6,6−トリメチル−2−シクロ
ヘプテン−1−オン(AU203)を0.91g(56
%)得た。融点78−80℃。
【0256】IR(KBr,cm-1):1762,17
15,1672,1604,1259,1214,11
76,1101,1031,850,768。
【0257】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.08(3H,s),1.23(3H,s),1.7
8(3H,s),1.89(3H,t,J=2Hz),
2.52(1H,d,J=13Hz),2.73(1
H,d,J=13Hz),3.87(3H,s),5.
07(1H,d,J=9Hz),5.97(1H,d
m,J=9Hz),6.36(1H,m),6.94
(2H,d,J=9Hz),7.98(2H,d,J=
9Hz)。
【0258】
【実施例36】サイシンN(3.68g、20ミリモ
ル)を実施例17と同様に3−ニトロベンゾイルクロリ
ド(4.45g、24ミリモル)と処理し、ヘキサン−
酢酸エチル(5:1)を溶離液とするシリカゲルカラム
クロマトグラフィーで精製し、酢酸エチルとヘキサンの
混合溶媒から結晶化して、無色プリズム状結晶の5−ヒ
ドロキシ−4−(3−ニトロベンゾイルオキシ)−2,
6,6−トリメチル−2−シクロヘプテン−1−オン
(AU200)を1.79g(24%)得た。融点13
1−133℃。
【0259】IR(KBr,cm-1):3517,17
18,1668,1534,1355,1288,12
68,1144,719。
【0260】1H−NMR(CDCl3 +D2 O,pp
m):1.14(3H,s),1.17(3H,s),
1.90(3H,t,J=2Hz),2.48(1H,
d,J=13Hz),2.68(1H,d,J=13H
z),3.57(1H,d,J=9Hz),5.93
(1H,dm,J=9Hz),6.45(1H,m),
7.71(1H,t,J=8Hz),8.46(2H,
m),8.91(1H,t,J=2Hz)。
【0261】
【実施例37】実施例36の生成物(750mg、2.
3ミリモル)を常法に従ってアセチル化し、酢酸エチル
とヘキサンの混合溶媒から結晶化して、無色針状結晶の
5−アセトキシ−4−(3−ニトロベンゾイルオキシ)
−2,6,6−トリメチル−2−シクロヘプテン−1−
オン(AU204)を733mg(83%)得た。融点
108.5−110℃。
【0262】IR(KBr,cm-1):1742,16
66,1538,1350,1263,1133,71
4。
【0263】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.07(3H,s),1.16(3H,s),1.8
7(3H,s),1.91(3H,t,J=2Hz),
2.56(1H,d,J=13Hz),2.73(1
H,d,J=13Hz),5.07(1H,d,J=9
Hz),6.03(1H,dm,J=9Hz),6.3
8(1H,m),7.70(1H,t,J=8Hz),
8.35(1H,m),8.47(1H,m),8.8
8(1H,m)。
【0264】
【実施例38】実施例36で得られる5−ヒドロキシ−
4−(3−ニトロベンゾイルオキシ)−2,6,6−ト
リメチル−2−シクロヘプテン−1−オン(3.03
g、8ミリモル)のベンゼン(200ml)溶液に活性
鉄(13g)を加え、加熱還流下にエタノール(2.2
ml)を加え、更に水(0.5ml)を少量ずつ加えて
4時間加熱還流した。濾過後濾液を濃縮して、残渣をヘ
キサン−酢酸エチル(2:1)を溶離液とするシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーで分画し、初めの溶出部か
ら黄色油状の4−(3−アミノベンゾイルオキシ)−5
−ヒドロキシ−2,6,6−トリメチル−2−シクロヘ
プテン−1−オン(AU210)を1.27g(52
%)得た。
【0265】IR(KBr,cm-1):3450,33
75,1718,1670,1291,1234,75
2。
【0266】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.11(3H,s),1.15(3H,s),1.8
7(3H,s),2.35(1H,br),2.44
(1H,d,J=13Hz),2.66(1H,d,J
=13Hz),3.53(1H,d,J=9Hz),
3.85(2H,br),5.82(1H,dm,J=
9Hz),6.40(1H,m),6.90(1H,
m),7.24(1H,m),7.38(1H,m),
7.46(1H,m)。
【0267】続く溶出部を酢酸エチルとヘキサンの混合
溶媒から結晶化して微黄色プリズム状結晶の5−(3−
アミノベンゾイルオキシ)−4−ヒドロキシ−2,6,
6−トリメチル−2−シクロヘプテン−1−オン(AU
209)を0.89g(37%)得た。融点121−1
23℃。
【0268】IR(KBr,cm-1):3386,33
26,1717,1654,1285,1233,75
2。
【0269】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.07(3H,s),1.18(3H,s),1.8
7(3H,t,J=2Hz),2.46(1H,d,J
=13Hz),2.52(1H,br),2.63(1
H,d,J=13Hz),3.84(2H,br),
4.61(1H,dm,J=9Hz),4.91(1
H,d,J=9Hz),6.51(1H,m),6.8
9(1H,m),7.23(1H,t,J=8Hz),
7.36(1H,m),7.45(1H,m)。
【0270】
【実施例39】実施例38で得られる4−(3−アミノ
ベンゾイルオキシ)−5−ヒドロキシ−2,6,6−ト
リメチル−2−シクロヘプテン−1−オン(970m
g、3.2ミリモル)を酢酸エチルに溶解し、4規定塩
化水素/酢酸エチル溶液を加え、一夜放置後、析出物を
濾取して同化合物の塩酸塩を990mg(91%)得
た。
【0271】融点204−204.5(分解)。
【0272】IR(KBr,cm-1):3282,30
00−2500,1712,1664,1290,12
76,755。
【0273】
【実施例40】実施例38で得られる5−(3−アミノ
ベンゾイルオキシ)−4−ヒドロキシ−2,6,6−ト
リメチル−2−シクロヘプテン−1−オン(152m
g、0.5ミリモル)を常法に従ってアセチル化して無
色油状の5−(3−アセトアミドベンゾイルオキシ)−
4−アセトキシ−2,6,6−トリメチル−2−シクロ
ヘプテン−1−オン(AU224)を125mg(65
%)得た。
【0274】IR(KBr,cm-1):3362,17
34,1675,1558,1285,1229,75
4。
【0275】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.07(3H,s),1.23(3H,s),1.7
9(3H,s),1.89(3H,t,J=2Hz),
2.20(3H,s),2.53(1H,d,J=13
Hz),2.73(1H,d,J=13Hz),5.0
8(1H,d,J=9Hz),5.96(1H,dm,
J=9Hz),6.37(1H,m),7.42(1
H,brt,J=8Hz),7.74(1H,brd,
J=8Hz),7.95(1H,brs),8.06
(1H,brd,J=8Hz)。
【0276】
【実施例41】サイシンN(1.84g、10ミリモ
ル)を実施例17に準じてシンナモイルクロリド(2.
00g、12ミリモル)と処理し、ヘキサン−酢酸エチ
ル(5:1)を溶離液とするシリカゲルカラムクロマト
グラフィーで分画して、初めの溶出部から無色油状の4
−シンナモイルオキシ−5−ヒドロキシ−2,6,6−
トリメチル−2−シクロヘプテン−1−オン(AU20
6)を1.28g(41%)得た。
【0277】IR(KBr,cm-1):3492,17
11,1674,1636,1165,768。
【0278】1H−NMR(CDCl3 +D2 O,pp
m):1.10(3H,s),1.15(3H,s),
1.87(3H,t,J=2Hz),2.43(1H,
d,J=13Hz),2.64(1H,d,J=13H
z),3.48(1H,d,J=9Hz),5.72
(1H,dm,J=9Hz),6.38(1H,m),
6.53(1H,d,J=16Hz),7.41(3
H,m),7.56(2H,m),7.80(1H,
d,J=16Hz)。
【0279】続く溶出部を酢酸エチルとヘキサンの混合
溶媒から結晶化して無色針状結晶の5−シンナモイルオ
キシ−4−ヒドロキシ−2,6,6−トリメチル−2−
シクロヘプテン−1−オン(AU205)を0.72g
(22%)得た。融点85.5−87℃。
【0280】IR(KBr,cm-1):3482,17
11,1674,1279,769。
【0281】1H−NMR(CDCl3 +D2 O,pp
m):1.08(3H,s),1.15(3H,s),
1.89(3H,t,J=2Hz),2.46(1H,
d,J=13Hz),2.62(1H,d,J=13H
z),4.58(1H,dm,J=9Hz),4.82
(1H,d,J=9Hz),6.51(1H,d,J=
16Hz),6.53(1H,m),7.42(3H,
m),7.55(2H,m),7.77(1H,d,J
=16Hz)。
【0282】
【実施例42】実施例41で得られる4−シンナモイル
オキシ−5−ヒドロキシ−2,6,6−トリメチル−2
−シクロヘプテン−1−オン(0.98g、3.1ミリ
モル)を常法に従ってアセチル化し、酢酸エチルとヘキ
サンの混合溶媒から結晶化して、無色板状結晶の5−ア
セトキシ−4−シンナモイルオキシ−2,6,6−トリ
メチル−2−シクロヘプテン−1−オン(AU208)
を0.98g(86%)得た。融点138−139℃。
【0283】IR(KBr,cm-1):1743,17
18,1675,1633,1310,1232,11
59,773。
【0284】1H−NMR(CDCl3 +D2 O,pp
m):1.05(3H,s),1.14(3H,s),
1.89(3H,t,J=2Hz),2.00(3H,
s),2.51(1H,d,J=13Hz),2.71
(1H,d,J=13Hz),4.95(1H,d,J
=9Hz),5.93(1H,dm,J=9Hz),
6.37(1H,m),6.44(1H,d,J=16
Hz),7.42(3H,m),7.55(2H,
m),7.74(1H,d,J=16Hz)。
【0285】
【実施例43】実施例41で得られる5−シンナモイル
オキシ−4−ヒドロキシ−2,6,6−トリメチル−2
−シクロヘプテン−1−オン(0.39g、1.2ミリ
モル)を常法に従ってアセチル化し、酢酸エチルとヘキ
サンの混合溶媒から結晶化して、無色プリズム状結晶の
4−アセトキシ−5−シンナモイルオキシ−2,6,6
−トリメチル−2−シクロヘプテン−1−オン(AU2
07)を0.19g(44%)得た。融点64−65
℃。
【0286】IR(KBr,cm-1):1756,17
16,1672,1633,1312,1225,11
58,769。
【0287】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.07(3H,s),1.18(3H,s),1.8
9(3H,t,J=2Hz),2.01(3H,s),
2.52(1H,d,J=13Hz),2.70(1
H,d,J=13Hz),5.01(1H,d,J=9
Hz),5.88(1H,dm,J=9Hz),6.3
2(1H,m),6.45(1H,d,J=16H
z),7.42(3H,m),7.56(2H,m),
7.72(1H,d,J=16Hz)。
【0288】
【実施例44】サイシンN(1.84g、10ミリモ
ル)を実施例17に準じて4−ニトロベンゾイルクロリ
ド(2.23g、12ミリモル)と処理し、酢酸エチル
から2回結晶化を繰り返して微黄色プリズム状結晶の5
−ヒドロキシ−4−(4−ニトロベンゾイルオキシ)−
2,6,6−トリメチル−2−シクロヘプテン−1−オ
ン(AU212)を0.97g(26%)得た。融点1
51−152.5℃。
【0289】IR(KBr,cm-1):3556,17
31,1660,1524,1354,1273,11
05,722。
【0290】1H−NMR(CDCl3 +D2 O,pp
m):1.14(3H,s),1.17(3H,s),
1.90(3H,t,J=2Hz),2.48(1H,
d,J=13Hz),2.68(1H,d,J=13H
z),3.55(1H,d,J=9Hz),5.91
(1H,dm,J=9Hz),6.43(1H,m),
8.27(2H,d,J=9Hz),8.34(2H,
d,J=9Hz)。
【0291】上記結晶母液を濃縮し、酢酸エチルから2
回結晶化を繰り返して微黄色針状結晶の4−ヒドロキシ
−5−(4−ニトロベンゾイルオキシ)−2,6,6−
トリメチル−2−シクロヘプテン−1−オン(AU21
1)を0.99g(26%)得た。融点148−150
℃。
【0292】IR(KBr,cm-1):3552,17
16,1674,1522,1349,1275,71
9。
【0293】1H−NMR(CDCl3 +D2 O,pp
m):1.10(3H,s),1.23(3H,s),
1.91(3H,t,J=2Hz),2.50(1H,
d,J=13Hz),2.66(1H,d,J=13H
z),4.65(1H,dm,J=9Hz),4.97
(1H,d,J=9Hz),6.53(1H,m),
8.25(2H,d,J=9Hz),8.32(2H,
d,J=9Hz)。
【0294】
【実施例45】実施例44で得られる5−ヒドロキシ−
4−(4−ニトロベンゾイルオキシ)−2,6,6−ト
リメチル−2−シクロヘプテン−1−オン(751m
g、2ミリモル)を実施例38に準じてニトロ基を還元
し、ヘキサン−酢酸エチル(2:1)を溶離液とするシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーで分画して、初めの
溶出部を酢酸エチルとヘキサンの混合溶媒から結晶化し
て無色プリズム状結晶の4−(4−アミノベンゾイルオ
キシ)−5−ヒドロキシ−2,6,6−トリメチル−2
−シクロヘプテン−1−オン(AU215)を320m
g(53%)得た。
【0295】融点152−153℃。
【0296】IR(KBr,cm-1):3648,35
24,3437,3360,1685,1672,16
05,1273,770。
【0297】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.11(3H,s),1.16(3H,s),1.8
6(3H,t,J=2Hz),2.30(1H,d,J
=5Hz),2.43(1H,d,J=12Hz),
2.66(1H,d,J=12Hz),3.52(1
H,dd,J=9,5Hz),4.14(2H,br
s),5.79(1H,dm,J=9Hz),6.42
(1H,m),6.66(2H,d,J=9Hz),
7.90(2H,d,J=9Hz)。
【0298】続く溶出部を酢酸エチルとヘキサンの混合
溶媒から結晶化して無色針状結晶の5−(4−アミノベ
ンゾイルオキシ)−4−ヒドロキシ−2,6,6−トリ
メチル−2−シクロヘプテン−1−オン(AU216)
を225mg(37%)得た。融点169.5−171
℃。
【0299】IR(KBr,cm-1):3460,33
66,3234,1676,1633,1600,12
79,1170。
【0300】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.07(3H,s),1.19(3H,s),1.8
8(3H,t,J=2Hz),2.45(1H,d,J
=13Hz),2.51(1H,brd,J=7H
z),2.63(1H,d,J=13Hz),4.14
(2H,brs),4.61(1H,brs),4.8
7(1H,d,J=9Hz),6.55(1H,m),
6.66(2H,d,J=9Hz),7.88(2H,
d,J=9Hz)。
【0301】
【実施例46】実施例44で得られる4−ヒドロキシ−
5−(4−ニトロベンゾイルオキシ)−2,6,6−ト
リメチル−2−シクロヘプテン−1−オンを実施例45
と同様に処理して、実施例45と同様に4−(4−アミ
ノベンゾイルオキシ)−5−ヒドロキシ−2,6,6−
トリメチル−2−シクロヘプテン−1−オン(AU21
5)と5−(4−アミノベンゾイルオキシ)−4−ヒド
ロキシ−2,6,6−トリメチル−2−シクロヘプテン
−1−オン(AU216)を得た。
【0302】
【実施例47】実施例44で得られる5−ヒドロキシ−
4−(4−ニトロベンゾイルオキシ)−2,6,6−ト
リメチル−2−シクロヘプテン−1−オン(3.33
g、10ミリモル)の酢酸エチル(30ml)溶液に酸
化白金(0.1g)を加えて接触還元し、触媒を濾別後
実施例45と同様に処理して実施例45で得られる4−
(4−アミノベンゾイルオキシ)−5−ヒドロキシ−
2,6,6−トリメチル−2−シクロヘプテン−1−オ
ン(AU215)を2.53g(76%)得た。
【0303】
【実施例48】実施例44で得られる5−ヒドロキシ−
4−(4−ニトロベンゾイルオキシ)−2,6,6−ト
リメチル−2−シクロヘプテン−1−オン(638m
g、2ミリモル)を常法に従ってアセチル化し、酢酸エ
チルとヘキサンの混合溶媒から結晶化して無色針状結晶
の5−アセトキシ−4−(4−ニトロベンゾイルオキ
シ)−2,6,6−トリメチル−2−シクロヘプテン−
1−オン(AU196)を683mg(91%)得た。
融点147−147.5℃。
【0304】IR(KBr,cm-1):1735,17
22,1685,1523,1282,1234,71
8。
【0305】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.06(3H,s),1.15(3H,s),1.8
4(3H,s),1.91(3H,t,J=2Hz),
2.55(1H,d,J=13Hz),2.72(1
H,d,J=13Hz),5.05(1H,d,J=9
Hz),6.03(1H,dm,J=9Hz),6.3
6(1H,m),8.21(2H,d,J=9Hz),
8.33(2H,d,J=9Hz)。
【0306】
【実施例49】実施例48の生成物(210mg、0.
56ミリモル)を実施例38と同様にニトロ基を還元
し、ベンゼンとヘキサンの混合溶媒から結晶化して無色
針状結晶の5−アセトキシ−4−(4−アミノベンゾイ
ルオキシ)−2,6,6−トリメチル−2−シクロヘプ
テン−1−オン(AU197)を175mg(94%)
得た。融点158.5−160℃。
【0307】IR(KBr,cm-1):3463,33
80,3246,1747,1701,1673,16
28,1601,1267。
【0308】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.05(3H,s),1.14(3H,s),1.8
3(3H,s),1.89(3H,t,J=2Hz),
2.50(1H,d,J=13Hz),2.73(1
H,d,J=13Hz),4.13(2H,brs;重
水添加により消失),4.98(1H,d,J=9H
z),6.00(1H,dm,J=9Hz),6.42
(1H,m),6.66(2H,d,J=9Hz),
7.84(2H,d,J=9Hz)。
【0309】
【実施例50】実施例44で得られる5−ヒドロキシ−
4−(4−ニトロベンゾイルオキシ)−2,6,6−ト
リメチル−2−シクロヘプテン−1−オン(1.67
g、5ミリモル)のテトラヒドロフラン(5ml)溶液
にジヒドロピラン(4.5ml)とp−トルエンスルホ
ン酸(0.1g)を加え、室温で一夜攪拌した。反応液
を濃縮後、酢酸エチルで希釈し、希炭酸カリウム水溶液
と飽和食塩水で洗浄して無水硫酸マグネシウムで乾燥、
濾過、濃縮し、ヘキサンから結晶化して無色針状結晶の
5−テトラヒドロピラニルオキシ−4−(4−ニトロベ
ンゾイルオキシ)−2,6,6−トリメチル−2−シク
ロヘプテン−1−オンを1.97g(94%)得た。融
点133.5−135℃。
【0310】IR(KBr,cm-1):1721,16
78,1524,1280,720。
【0311】上記生成物(1.79g、4.7ミリモ
ル)を実施例19に準じてニトロ基を還元し、ヘキサン
−酢酸エチル(5:1)を溶離液とするシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーで精製して、無色油状の4−(4
−アミノベンゾイルオキシ)−5−テトラヒドロピラニ
ルオキシ−2,6,6−トリメチル−2−シクロヘプテ
ン−1−オンを1.28g(62%)得た。
【0312】上記生成物(2.88g、66ミリモル)
を無水酢酸(15ml)に溶解し、氷冷下に濃硫酸(2
滴)を加え、室温に戻して2時間攪拌した。反応液に氷
水を加えて攪拌後、酢酸エチルで抽出し、飽和重曹水で
洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、濃縮し、残
渣を酢酸エチルとヘキサンの混合溶媒から結晶化して、
微黄色針状結晶の4−(4−アセトアミノベンゾイルオ
キシ)−5−ヒドロキシ−2,6,6−トリメチル−2
−シクロヘプテン−1−オン(AU237)を1.47
g(62%)得た。融点133.5−135.0℃。
【0313】IR(KBr,cm-1):3355,17
11,1678,1600,1538,1273,11
10。
【0314】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.10(3H,s),1.15(3H,s),1.8
6(3H,t,J=2Hz),2.21(3H,s),
2.32(1H,d,J=6Hz),2.44(1H,
d,J=13Hz),2.66(1H,d,J=13H
z),3.53(1H,dd,J=9,6Hz),5.
81(1H,dm,J=9Hz),6.41(1H,
m),7.46(1H,brs),7.62(2H,
d,J=9Hz),8.04(2H,d,J=9H
z)。
【0315】
【実施例51】サイシンN(1.84g、10ミリモ
ル)を実施例17に準じて2−メトキシベンゾイルクロ
リド(2.05g、25ミリモル)と処理し、ヘキサン
−酢酸エチル(5:1)を溶離液とするシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーで分画して、初めの溶出部から無
色油状の5−ヒドロキシ−4−(2−メトキシベンゾイ
ルオキシ)−2,6,6−トリメチル−2−シクロヘプ
テン−1−オン(AU214)を1.57g(49%)
得た。
【0316】IR(KBr,cm-1):3510,17
19,1675,1602,1299,1250,10
99,757。
【0317】1H−NMR(CDCl3 +D2 O,pp
m):1.10(3H,s),1.19(3H,s),
1.85(3H,t,J=2Hz),2.42(1H,
d,J=12Hz),2.64(1H,d,J=12H
z),3.54(1H,d,J=9Hz),3.94
(3H,s),5.75(1H,dm,J=9Hz),
6.38(1H,m),7.02(1H,brd,J=
8Hz),7.08(1H,brd,J=7Hz),
7.53(1H,m),7.86(1H,dd,J=
7,2Hz)。
【0318】続く溶出部から無色油状の4−ヒドロキシ
−5−(2−メトキシベンゾイルオキシ)−2,6,6
−トリメチル−2−シクロヘプテン−1−オン(AU2
13)を1.53g(47%)得た。
【0319】IR(KBr,cm-1):3501,17
18,1670,1602,1302,1253,75
8。
【0320】1H−NMR(CDCl3 +D2 O,pp
m):1.06(3H,s),1.13(3H,s),
1.88(3H,t,J=2Hz),2.44(1H,
d,J=13Hz),2.65(1H,d,J=13H
z),3.93(3H,s),4.66(1H,dm,
J=9Hz),4.93(1H,d,J=9Hz),
6.55(1H,m),7.01(1H,brd,J=
8Hz),7.05(1H,brd,J=7Hz),
7.51(1H,m),7.75(1H,dd,J=
7,2Hz)。
【0321】
【実施例52】サイシンN(2.40g、13ミリモ
ル)を実施例17に準じて2−クロロ−4−ニトロベン
ゾイルクロリド(3.74g、17ミリモル)と処理
し、ヘキサン−酢酸エチル(5:1)を溶離液とするシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーで分画し、初めの溶
出部を酢酸エチルとヘキサンの混合溶媒から結晶化して
無色粉末の4−(2−クロロ−4−ニトロベンゾイルオ
キシ)−5−ヒドロキシ−2,6,6−トリメチル−2
−シクロヘプテン−1−オン(AU219)を1.45
g(30%)得た。融点108−109.5℃。
【0322】IR(KBr,cm-1):3502,17
38,1676,1528,1351,1242,73
4。
【0323】1H−NMR(CDCl3 +D2 O,pp
m):1.13(3H,s),1.17(3H,s),
1.89(3H,t,J=2Hz),2.47(1H,
d,J=13Hz),2.65(1H,d,J=13H
z),3.55(1H,d,J=9Hz),5.90
(1H,dm,J=9Hz),6.40(1H,m),
8.07(1H,d,J=8Hz),8.20(1H,
dd,J=8,2Hz),8.36(1H,d,J=2
Hz)。
【0324】続く溶出部を酢酸エチルとヘキサンの混合
溶媒から結晶化して無色粉末の5−(2−クロロ−4−
ニトロベンゾイルオキシ)−4−ヒドロキシ−2,6,
6−トリメチル−2−シクロヘプテン−1−オン(AU
220)を1.06g(22%)得た。融点221−2
22℃。
【0325】IR(KBr,cm-1):3568,17
18,1675,1523,1354,1273,73
5。
【0326】1H−NMR(CDCl3 +D2 O,pp
m):1.14(3H,s),1.15(3H,s),
1.90(3H,t,J=2Hz),2.50(1H,
d,J=13Hz),2.64(1H,d,J=13H
z),4.64(1H,dm,J=9Hz),5.02
(1H,d,J=9Hz),6.51(1H,m),
8.00(1H,d,J=8Hz),8.19(1H,
dd,J=8,2Hz),8.36(1H,d,J=2
Hz)。
【0327】
【実施例53】サイシンN(3.68g、20ミリモ
ル)を実施例17に準じて4−ジメチルアミノベンゾイ
ルクロリド塩酸塩と処理し、ヘキサン−酢酸エチル
(5:1)を溶離液とするシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーで精製し、酢酸エチルとヘキサンの混合溶媒か
ら結晶化して、無色針状結晶の4−(4−ジメチルアミ
ノベンゾイルオキシ)−5−ヒドロキシ−2,6,6−
トリメチル−2−シクロヘプテン−1−オン(AU23
6)を0.67g(10%)得た。融点162−163
℃。
【0328】IR(KBr,cm-1):3517,16
73,1616,1286,1190,1116,82
8,770。
【0329】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.12(3H,s),1.16(3H,s),1.8
7(3H,t,J=2Hz),2.39(1H,br
d),2.44(1H,d,J=13Hz),2.67
(1H d,J=13Hz),3.07(6H,s),
3.51(1H,dd,J=9,5Hz),5.79
(1H,dm,J=9Hz),6.44(1H,m),
6.67(2H,d,J=9Hz),7.95(2H,
d,J=9Hz)。
【0330】
【実施例54】サイシンN(5g、27ミリモル)を実
施例17に準じて4−ニトロシンナモイルクロリドと処
理し、酢酸エチルとヘキサンの混合溶媒から結晶化して
無色針状結晶の5−ヒドロキシ−4−(4−ニトロシン
ナモイルオキシ)−2,6,6−トリメチル−2−シク
ロヘプテン−1−オン(AU150)を7.50g(7
7%)得た。融点172−173℃IR(KBr,cm
-1):3529,1709,1669,1516,13
45,1178,848。
【0331】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.11(3H,s),1.16(3H,s),1.8
8(3H,t,J=2Hz),2.16(1H,br
d,J=5Hz;重水添加により消失),2.45(1
H,d,J=13Hz),2.65(1H,d,J=1
3Hz),3.48(1H,dd,J=9,5Hz;重
水添加によりd,J=9Hz),5.75(1H,d
m,J=9Hz),6.36(1H,m),6.64
(1H,d,J=16Hz),7.71(2H,d,J
=9Hz),7.82(1H,d,J=16Hz),
8.28(2H,d,J=9Hz)。
【0332】
【実施例55】実施例54の生成物(6.5g、18.
1ミリモル)を実施例19と同様にニトロ基を還元し、
ヘキサン−酢酸エチル(2:1)を溶離液とするシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーで分画し、初めの溶出部
から黄色ガラス状の4−(4−アミノシンナモイルオキ
シ)−5−ヒドロキシ−2,6,6−トリメチル−2−
シクロヘプテン−1−オン(AU401)を2.55g
(43%)得た。融点72−74℃。
【0333】IR(KBr,cm-1):3452,33
65,3234,1699,1675,1596,15
18,1156。
【0334】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.09(3H,s),1.15(3H,s),1.8
5(3H,t,J=2Hz),2.34(1H,br
d,J=4Hz;重水添加により消失),2.42(1
H,d,J=12Hz),2.64(1H,d,J=1
2Hz),3.46(1H,dd,J=9,4Hz;重
水添加によりd,J=9Hz),5.69(1H,d
m,J=9Hz),6.29(1H,d,J=16H
z),6.37(1H,m),6.66(1H,d,J
=9Hz),7.37(1H,d,J=9Hz),7.
69(1H,d,J=16Hz)。続く溶出部から黄色
ガラス状の5−(4−アミノシンナモイルオキシ)−4
−ヒドロキシ−2,6,6−トリメチル−2−シクロヘ
プテン−1−オン(AU402)を2.55g(43
%)得た。融点49−50℃。
【0335】IR(KBr,cm-1):3459,33
65,3233,1699,1669,1623,15
97,1518,1159。
【0336】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.06(3H,s),1.13(3H,s),1.8
7(3H,t,J=2Hz),2.43(1H,d,J
=13Hz),2.61(1H,d,J=13Hz),
4.04(1H,brd,J=4Hz;重水添加により
消失),4.56(1H,dm,J=9Hz),4.7
9(1H,d,J=9Hz),6.29(1H,d,J
=16Hz),6.54(1H,m),6.66(1
H,d,J=8Hz),7.37(1H,d,J=8H
z),7.66(1H,d,J=16Hz)。
【0337】
【実施例56】サイシンN(5.0g、27ミリモル)
を実施例17に準じて2−フロイン酸クロリドと処理
し、ベンゼン−酢酸エチル(25:1)を溶離液とする
シリカゲルカラムクロマトグラフィーで分画して、初め
の溶出部から無色油状の4−(2−フロイルオキシ)−
5−ヒドロキシ−2,6,6−トリメチル−2−シクロ
ヘプテン−1−オン(AU403)を1.36g(18
%)得た。
【0338】IR(KBr,cm-1):3500,17
32,1715,1682,1668,1471。
【0339】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.10(3H,s),1.16(3H,s),1.8
6(3H,t,J=2Hz),2.29(1H,d,J
=5Hz;重水添加により消失),2.44(1H,
d,J=13Hz),2.65(1H,d,J=13H
z),3.53(1H,dd,J=9,5Hz;重水添
加によりd,J=9Hz),5.80(1H,dm,J
=9Hz),6.41(1H,m),6.57(1H,
dd,J=3,2Hz),7.30(1H,dd,J=
3,1Hz),7.62(1H,dd,J=2,1H
z)。
【0340】続く溶出部を酢酸エチルとヘキサンの混合
溶媒から結晶化して無色針状結晶の5−(2−フロイル
オキシ)−4−ヒドロキシ−2,6,6−トリメチル−
2−シクロヘプテン−1−オン(AU404)を1.3
6g(18%)得た。融点102.5−103.5℃。
【0341】IR(KBr,cm-1):3508,31
18,1712,1674,1474,1306,11
86,1129。
【0342】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.09(3H,s),1.16(3H,s),1.8
9(3H,t,J=2Hz),2.31(1H,d,J
=7Hz;重水添加により消失),2.46(1H,
d,J=13Hz),2.64(1H,d,J=13H
z),4.63(1H,m;重水添加によりdm),
4.88(1H,d,J=9Hz),6.52(1H,
m),6.55(1H,m),7.25(1H,m),
7.63(1H,m)。
【0343】
【実施例57】サイシンN(5.53g、30ミリモ
ル)の塩化メチレン(50ml)溶液にDCC(6.8
1g、33ミリモル)と4−ジメチルアミノピリジン
(50mg)を加え、0℃で攪拌しながら4−ニトロ安
息香酸(5.51g、33ミリモル)を加えて4時間攪
拌後濾過して濾液を得た。残渣は40℃の温酢酸エチル
(200ml)で抽出し、前述の濾液と合わせて濃縮
し、酢酸エチルから結晶化して実施例44で得られる5
−ヒドロキシ−4−(4−ニトロベンゾイルオキシ)−
2,6,6−トリメチル−2−シクロヘプテン−1−オ
ン(AU212)を6.67g(66%)得た。
【0344】
【実施例58】サイシンN(5.53g、30ミリモ
ル)の塩化メチレン(30ml)溶液に4−アミノ安息
香酸(5.35g、39ミリモル)、DCC(8.05
g、39ミリモル)及び4−ジメチルアミノピリジン
(0.15g)を加えて0℃で10時間攪拌後濾過し、
酢酸エチルで洗浄し、濾液と洗液を合わせて濃縮し、残
渣をヘキサン−酢酸エチル(2:1)を溶離液とするシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーで精製後、酢酸エチ
ルから結晶化して実施例45で得られる4−(4−アミ
ノベンゾイルオキシ)−5−ヒドロキシ−2,2,6−
トリメチル−2−シクロヘプテン−1−オン(AU21
5)を5.52g(61%)得た。
【0345】
【実施例59】サイシンN(9.21g、50ミリモ
ル)を実施例20に準じて3,4−ジアミノ安息香酸
(12.93g、85ミリモル)と処理し、ヘキサン−
酢酸エチル(1:1)を溶離液とするシリカゲルカラム
クロマトグラフィーで精製し、酢酸エチルとヘキサンの
混合溶媒から結晶化して微橙色結晶の4−(3,4−ジ
アミノベンゾイルオキシ)−5−ヒドロキシ−2,6,
6−トリメチル−2−シクロヘプテン−1−オン(AU
240)を6.21g(41%)得た。融点136−1
37℃。
【0346】IR(KBr,cm-1):3475,33
54,3272,1690,1668,1314,12
80,1218。
【0347】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.10(3H,s),1.14(3H,s),1.8
5(3H,t,J=2Hz),2.42(1H,d,J
=13Hz),2.65(1H,d,J=13Hz),
3.50(1H,d,J=9Hz),5.78(1H,
dm,J=9Hz),6.40(1H,m),6.69
(1H,d,J=8Hz),7.43(1H,d,J=
2Hz),7.51(1H,dd,J=8,2Hz)。
【0348】
【実施例60】サイシンN(3.68g、20ミリモ
ル)を実施例20に準じて2,4−ジニトロ安息香酸
(6.79g、32ミリモル)と処理し、続いて実施例
19に準じてニトロ基を還元し、ヘキサン−酢酸エチル
(3:2)を溶離液とするシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーで分画し、始めの溶出部を酢酸エチルとヘキサ
ンの混合溶媒から結晶化して褐色粉末の4−(2,4−
ジアミノベンゾイルオキシ)−5−ヒドロキシ−2,
6,6−トリメチル−2−シクロヘプテン−1−オン
(AU242)を1.65g(26%)得た。融点15
4−156℃ IR(KBr,cm-1):3467,3378,166
8,1619,1257。
【0349】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.10(3H,s),1.15(3H,s),1.8
6(3H,t,J=2Hz),2.40(1H,br
s;重水添加により消失),2.43(1H,d,J=
12Hz),2.65(1H,d,J=12Hz),
3.52(1H,dd,J=9,2Hz;重水添加によ
りd,J=9Hz),3.99(2H,br;重水添加
により消失),5.72(2H,br;重水添加により
消失),5.75(1H,dm,J=9Hz),5.8
7(1H,d,J=2Hz),6.00(1H,dd,
J=9,2Hz),6.40(1H,m),7.71
(1H,d,J=9Hz)。
【0350】続く溶出部を酢酸エチルから結晶化して黄
色針状結晶の5−(2,4−ジアミノベンゾイルオキ
シ)−4−ヒドロキシ−2,6,6−トリメチル−2−
シクロヘプテン−1−オン(AU241)を1.63g
(26%)得た。融点185−186.5℃。 IR(KBr,cm-1):3481,3363,330
0,1672,1661,1625,1251。
【0351】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.07(3H,s),1.18(3H,s),1.8
8(3H,t,J=2Hz),2.44(1H,d,J
=13Hz),2.55(1H,d,J=6Hz),
2.63(1H,d,J=13Hz),3.97(2
H,br),4.62(1H,m),4.84(1H,
d,J=9Hz),5.71(2H,br),5.87
(1H,d,J=2Hz),6.00(1H,dd,J
=9,2Hz),6.57(1H,m),7.71(1
H,d,J=9Hz)。
【0352】
【実施例61】サイシンN(5.0g、27.1ミリモ
ル)を実施例20に準じて3−メトキシ−4−テトラヒ
ドロピラニルオキシ桂皮酸(9.82g、35.3ミリ
モル)と処理し、50%〜70%メタノールを溶離液と
する逆相系カラムクロマトグラフィー(クロマトレック
スODS;富士デヴィソン)で分画し、更にヘキサン−
酢酸エチル(4:1)を溶離液とするシリカゲルカラム
クロマトグラフィーで分画し、始めの溶出部から無色ガ
ラス状の5−ヒドロキシ−4−(3−メトキシ−4−テ
トラヒドロピラニルオキシシンナモイルオキシ)−2,
6,6−トリメチル−2−シクロヘプテン−1−オンを
4.10g(34%)得た。また、続く溶出部から無色
ガラス状の4−ヒドロキシ−5−(3−メトキシ−4−
テトラヒドロピラニルオキシシンナモイルオキシ)−
2,6,6−トリメチル−2−シクロヘプテン−1−オ
ンを4.10g(34%)得た。
【0353】初めの溶出成分(2.0g、4.5ミリモ
ル)をテトラヒドロフラン(20ml)に溶解し、氷冷
攪拌下に1規定塩酸(10ml)を加え、3時間攪拌
後、酢酸エチルで希釈し、水洗、乾燥、濾過、濃縮後、
ヘキサン−酢酸エチル(4:1)を溶離液とするシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、酢酸エチルと
ヘキサンの混合溶媒から結晶化して無色針状結晶の5−
ヒドロキシ−4−(4−ヒドロキシ−3−メトキシシン
ナモイルオキシ)−2,6,6−トリメチル−2−シク
ロヘプテン−1−オン(AU416)を1.21g(7
4%)得た。融点141.5−142.5℃ IR(KBr,cm-1):3482,3283,173
0,1719,1650,1631,1595,152
1,1155。
【0354】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.10(3H,s),1.15(3H,s),1.8
6(3H,t,J=2Hz),2.26(1H,d,J
=5Hz;重水添加により消失),2.43(1H,
d,J=12Hz),2.65(1H,d,J=12H
z),3.47(1H,dd,J=9,5Hz;重水添
加によりd,J=9Hz),3.94(3H,s),
5.71(1H,dm,J=9Hz),5.91(1
H,s;重水添加により消失),6.36(1H,d,
J=16Hz),6.37(1H,m),6.94(1
H,d,J=8Hz),7.05(1H,d,J=2H
z),7.10(1H,dd,J=8,2Hz),7.
47(1H,t,J=16Hz)。
【0355】2番目の溶出成分(3.4g、7.6ミリ
モル)を上記と同様に処理して、無色針状結晶の4−ヒ
ドロキシ−5−(4−ヒドロキシ−3−メトキシシンナ
モイルオキシ)−2,6,6−トリメチル−2−シクロ
ヘプテン−1−オン(AU414)を2.19g(79
%)得た。融点125−127℃。
【0356】IR(KBr,cm-1):3500−32
00,1737,1710,1668,1631,16
02,1514,1281,1159。 1H−NMR(CDCl3 ,ppm):1.07(3
H,s),1.14(3H,s),1.88(3H,
t,J=2Hz),2.35(1H,d,J=7Hz;
重水添加により消失),2.44(1H,d,J=13
Hz),2.62(1H,d,J=13Hz),3.9
5(3H,s),4.57(1H,m),4.81(1
H,d,J=9Hz),5.90(1H,s;重水添加
により消失),6.35(1H,d,J=16Hz),
6.54(1H,m,J=2Hz),6.93(1H,
d,J=8Hz),7.05(1H,d,J=2H
z),7.11(1H,dd,J=8,2Hz),7.
68(1H,d,J=16Hz)。
【0357】
【実施例62】サイシンN(1.84g、10ミリモ
ル)と塩化メチレン(10ml)及びピリジン(1.1
2ml)の混合溶液に氷冷攪拌下1−メチル−2−ピロ
ールカルボン酸(1.25g、12ミリモル)と2−ク
ロロ−1,3−ジメチルイミダゾリニウムクロリド
(2.03g、12ミリモル)を加えた後、室温で一夜
攪拌し、反応液を濾過、濃縮して得られた残渣をベンゼ
ン−酢酸エチルの混合液を溶離液とするシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーで精製し、酢酸エチルとヘキサン
の混合溶媒から結晶化してガラス状結晶の4−(1−メ
チル−2−ピロリルカルボニルオキシ)−5−ヒドロキ
シ−2,6,6−トリメチル−2−シクロヘプテン−1
−オン(AU501)を1.97g(67.7%)得
た。融点141.0−141.5℃。
【0358】IR(KBr,cm-1):3406,16
84,1656,1115,740。
【0359】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.10(3H,s),1.15(3H,s),1.8
6(3H,t,J=2Hz),2.34(1H,d,J
=4Hz),2.43(1H,d,J=12Hz),
2.64(1H,d,J=12Hz),3.51(1
H,dd,J=9,5Hz),3.96(3H,s),
5.74(1H,dm,J=9Hz),6.15(1
H,dd,J=4,2Hz),6.38(1H,m),
6.86(1H,t,J=2Hz),7.02(1H,
dd,J=4,2Hz)。
【0360】
【実施例63】サイシンN(1.84g、10ミリモ
ル)を実施例20に準じて5−メチル−4−イミダゾー
ルカルボン酸(1.51g、12ミリモル)と処理し、
ヘキサン−酢酸エチル(3:1)を溶離液とするシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーで分画して、初めの溶出
部を酢酸エチルとヘキサンの混合溶媒から結晶化して無
色粉末の5−ヒドロキシ−4−(5−メチル−4−イミ
ダゾリルカルボニルオキシ)−2,6,6−トリメチル
−2−シクロヘプテン−1−オン(AU503)を0.
81g(28%)得た。融点99−101℃。
【0361】IR(KBr,cm-1):3600−25
00,1709,1673,1100。
【0362】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.13(3H,s),1.16(3H,s),1.8
3(3H,t,J=2Hz),2.43(1H,d,J
=12Hz),2.46(3H,s),2.64(1
H,d,J=12Hz),3.52(1H,d,J=9
Hz),5.72(1H,brd),6.34(1H,
m),7.50(1H,s)。
【0363】続く溶出部を酢酸エチルとヘキサンの混合
溶媒から結晶化して無色粉末の4−ヒドロキシ−5−
(5−メチル−4−イミダゾリルカルボニルオキシ)−
2,6,6−トリメチル−2−シクロヘプテン−1−オ
ン(AU504)を0.32g(11%)得た。融点2
01−202℃。
【0364】IR(KBr,cm-1):3448,31
00−2400,1708,1668。
【0365】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.10(3H,s),1.15(3H,s),1.8
8(3H,t,J=2Hz),2.54(1H,d,J
=13Hz),2.56(3H,s),2.62(1
H,d,J=13Hz), 4.10(1H,dm,J
=9Hz),5.12(1H,d,J=9Hz),6.
47(1H,m),7.65(1H,s)。
【0366】
【実施例64】サイシンN(3.68g、20ミリモ
ル)と4−テトラヒドロピラニルオキシ安息香酸(7.
0g、30ミリモル)を実施例20に準じて縮合し、5
−ヒドロキシ−4−(4−テトラヒドロピラニルオキシ
ベンゾイルオキシ)−2,6,6−トリメチル−2−シ
クロヘプテン−1−オンを4.93g(63.5%)得
た。このもの(2.0g、5ミリモル)を実施例61に
準じて加水分解し、酢酸エチルとヘキサンの混合溶媒か
ら結晶化して無色粉末の5−ヒドロキシ−4−(4−ヒ
ドロキシベンゾイルオキシ)−2,6,6−トリメチル
−2−シクロヘプテン−1−オン(AU505)を0.
3g(20%)得た。融点123−125℃。
【0367】IR(KBr,cm-1):3405,17
12,1656,1611,1267,1099。
【0368】1H−NMR(DMSO−d6 ,pp
m):0.96(3H,s),1.00(3H,s),
1.77(3H,brs),2.32(1H,d,J=
13Hz),2.68(1H,d,J=13Hz),
3.31(1H,dd,J=9,6Hz),5.46
(1H,d,J=6Hz),5.72(1H,dm,J
=9Hz),6.48(1H,m),6.86(2H,
d,J=9Hz),7.92(2H,d,J=9H
z),10.3(1H,brs)。
【0369】
【実施例65】サイシンN(1.84g、10ミリモ
ル)と4−テトラヒドロピラニルオキシ桂皮酸(2.9
8g、12ミリモル)を実施例61に準じて処理し、酢
酸エチルとヘキサンの混合溶媒から無色無定形結晶の5
−ヒドロキシ−4−(4−ヒドロキシシンナモイルオキ
シ)−2,6,6−トリメチル−2−シクロヘプテン−
1−オン(AU506)を0.29g(18%)得た。
融点176−177℃。
【0370】IR(KBr,cm-1):3386,31
00−2400,1713,1654,1608,15
16,1279,1158。
【0371】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.10(3H,s),1.15(3H,s),1.8
7(3H,t,J=2Hz),2.43(1H,d,J
=12Hz),2.65(1H,d,J=12Hz),
3.48(1H,d,J=9Hz),5.72(1H,
dm,J=9Hz),6.33(1H,d,J=16H
z),6.39(1H,m),6.86(2H,d,J
=9Hz),7.42(2H,d,J=9Hz),7.
71(1H,d,J=16Hz)。
【0372】
【実施例66】サイシンN(1.84g、10ミリモ
ル)の塩化メチレン(20ml)溶液に4−アセトキシ
安息香酸(2.16g、12ミリモル)とヨウ化 2−
クロロ−1−メチルピリジニウム(3.07g、12ミ
リモル)およびトリエチルアミン(3.37ml、24
ミリモル)を加えて室温で7日間攪拌後、水を加えて酢
酸エチルで抽出し、希塩酸、飽和食塩水、飽和重曹水お
よび飽和食塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムで
乾燥、濾過、濃縮し、残渣をヘキサン−酢酸エチル
(5:1)を溶離液とするシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーで精製し、ヘキサンと酢酸エチルの混合溶媒か
ら結晶化して無色針状結晶の4−(4−アセトキシベン
ゾイルオキシ)−5−ヒドロキシ−2,6,6−トリメ
チル−2−シクロヘプテン−1−オン(AU217)を
0.85g(25%)得た。融点132−133℃。
【0373】IR(KBr,cm-1):3514,17
44,1731,1675,1262,1228,11
02。
【0374】1H−NMR(CDCl3 +D2 O,pp
m):1.13(3H,s),1.17(3H,s),
1.89(3H,t,J=2Hz),2.34(3H,
s),2.46(1H,d,J=13Hz),2.67
(1H,d,J=13Hz),3.54(1H,d,J
=9Hz),5.86(1H,dm,J=9Hz),
6.42(1H,m),7.23(2H,d,J=9H
z),8.13(2H,d,J=9Hz)。
【0375】
【実施例67】実施例7で得られる5−ベンゾイルオキ
シ−4−ヒドロキシ−2,6,6−トリメチル−2−シ
クロヘプテン−1−オン(0.9g、2.4ミリモル)
の塩化メチレン(20ml)溶液に二酸化マンガン
(5.5g)を加えて室温で2日間攪拌後、濾過、濃縮
し、残渣をヘキサン−酢酸エチル(10:1)を溶離液
とするシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し
て、無色板状結晶の5−ベンゾイルオキシ−2,6,6
−トリメチル−2−シクロヘプテン−1,4−ジオン
(AU225)を0.47g(69%)得た。融点 6
8−68.5℃。
【0376】IR(KBr,cm-1):1720,16
87,1274,1110,716。
【0377】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.27(6H,s),2.01(3H,t,J=2H
z),2.69(1H,d,J=13Hz),2.71
(1H,d,J=13Hz),5.10(1H,s),
6.46(1H,m),7.47(2H,m),7.6
0(1H,m),8.01(2H,m)。
【0378】
【実施例68】ピリジニウムクロロクロメート(1.7
2g、8ミリモル)とセライト(1.5g)を塩化メチ
レン(40ml)中に加え、室温で攪拌しながら実施例
30で得られる4−ベンゾイルオキシ−5−ヒドロキシ
−2,6,6−トリメチル−2−シクロヘプテン−1−
オン(0.577g、2ミリモル)の塩化メチレン(5
ml)溶液を滴下し、8時間攪拌した。反応液にエーテ
ル(50ml)と無水硫酸マグネシウムを加えて30分
放置後濾過、濃縮し、残渣をエーテルで抽出し、ヘキサ
ン−酢酸エチル(3:1)を展開液とする薄層クロマト
グラフィー(メルク5744)で分取し、酢酸エチルと
ヘキサンの混合溶液から結晶化して無色板状結晶の4−
ベンゾイルオキシ−2,6,6−トリメチル−2−シク
ロヘプテン−1,5−ジオン(AU226)を0.30
g(69%)得た。融点91−92℃。
【0379】IR(KBr,cm-1):1736,17
21,1670,1274,1122。
【0380】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.17(3H,s),1.36(3H,s),1.9
4(3H,d,J=2Hz),2.74(1H,d,J
=14Hz),3.27(1H,d,J=14Hz),
6.63(2H,m),7.47(2H,m),7.6
2(1H,m),8.13(2H,m)。
【0381】
【実施例69】実施例1で得られる5−ヒドロキシ−4
−(4−メトキシベンジルオキシ)−2,6,6−トリ
メチル−2−シクロヘプテン−1−オン(21.3g、
70ミリモル)のエタノール(60ml)溶液にN,N
−ジメチルヒドラジン(15.9ml、210ミリモ
ル)と酢酸(3ml)を加えて5時間加熱還流後、濃縮
し、ヘキサン−酢酸エチル(10:1)を溶離液とする
シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して橙色油
状のジメチルヒドラゾンを13.35g(55%)得
た。
【0382】上記ジメチルヒドラゾン(5.20g、1
5ミリモル)のテトラヒドロフラン(30ml)溶液に
55%水素化ナトリウム(0.79g、18ミリモル)
とヨウ化メチル(1.43ml、23ミリモル)を加え
て室温で6時間攪拌後、反応液を氷水中に注ぎ、酢酸エ
チルで抽出、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウム
で乾燥、濾過、濃縮し、残渣をヘキサン−酢酸エチル
(20:1−5:1)を溶離液とするシリカゲルカラム
クロマトグラフィーで分画して2種の立体異性体である
5−メトキシ−4−(4−メトキシベンジルオキシ)−
2,6,6−トリメチル−2−シクロヘプテン−1−オ
ン ジメチルヒドラゾンをそれぞれ3.14g(58
%)と0.78g(14.4%)得た。
【0383】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
0.99(3H,s),1.02(3H,s),1.9
2(3H,t,J=2Hz),2.05(1H,d,J
=14Hz),2.41(6H,s),2.92(1
H,d,J=8Hz),3.00(1H,d,J=14
Hz),3.55(3H,s),3.80(3H,
s),4.08(1H,m),4.59(1H,d,J
=11Hz),4.68(1H,d,J=11Hz),
6.01(1H,m),6.87(2H,d,J=9H
z),7.31(2H,d,J=9Hz)。
【0384】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
0.98(3H,s),1.10(3H,s),1.9
4(3H,t,J=2Hz),2.11(1H,d,J
=13Hz),2.21(1H,d,J=13Hz),
2.47(6H,s),2.90(1H,d,J=8H
z),3.56(3H,s),3.80(3H,s),
3.96(1H,m),4.56(1H,d,J=11
Hz),4.67(1H,d,J=11Hz),5.5
6(1H,m),6.87(2H,d,J=9Hz),
7.29(2H,d,J=9Hz)。
【0385】上記異性体混合物(3.14g、8.7ミ
リモル)をエタノール(19ml)と水(1ml)の混
合液に溶解し、ヨウ化メチル(0.8ml、13ミリモ
ル)を加えて8時間加熱還流後、濃縮し、残渣をヘキサ
ン−酢酸エチル(20:1)を溶離液とするシリカゲル
カラムクロマトグラフィーで精製して黄色油状の5−メ
トキシ−4−(4−メトキシベンジルオキシ)−2,
6,6−トリメチル−2−シクロヘプテン−1−オン
(AU221)を1.14g(41%)得た。
【0386】IR(KBr,cm-1):1673,15
14,1249,1113。
【0387】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
0.99(3H,s),1.06(3H,s),1.8
2(3H,t,J=2Hz),2.29(1H,d,J
=13Hz),2.41(1H,d,J=13Hz),
2.88(1H,d,J=8Hz),3.57(3H,
s),3.82(3H,s),4.17(1H,dm,
J=8Hz),4.64(1H,d,J=11Hz),
4.80(1H,d,J=11Hz),6.56(1
H,m),6.90(2H,d,J=9Hz),7.3
3(2H,d,J=9Hz)。
【0388】
【実施例70】実施例69の中間体として得られる5−
ヒドロキシ−4−(4−メトキシベンジルオキシ)−
2,6,6−トリメチル−2−シクロヘプテン−1−オ
ン ジメチルヒドラゾン(13.35g、38ミリモ
ル)を実施例69に準じてメチル化後、6規定塩酸(4
0ml)とテトラヒドロフラン(20ml)の混合液に
溶解し、50℃で6時間加温後、酢酸エチルで抽出し、
飽和重曹水と飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウム
で乾燥、濾過、濃縮し、残渣をヘキサン−酢酸エチル
(10:1)を溶離液とするシリカゲルカラムクロマト
グラフィーで精製し、酢酸エチルとヘキサンの混合溶媒
から結晶化して無色板状結晶の4−ヒドロキシ−5−メ
トキシ−2−シクロヘプテン−1−オン(AU222)
を4.26g(56%)得た。融点71−72℃。
【0389】IR(KBr,cm-1):3461,16
69,1103,1082。
【0390】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
0.99(3H,s),1.12(3H,s),1.8
3(3H,t,J=2Hz),2.27(1H,d,J
=12Hz),2.50(1H,d,J=12Hz),
2.78(1H,d,J=9Hz),2.96(1H,
brs),3.57(3H,s),4.41(1H,d
m,J=9Hz),6.57(1H,m)。
【0391】
【実施例71】実施例69で得られる5−メトキシ−4
−(4−メトキシベンジルオキシ)−2,6,6−トリ
メチル−2−シクロヘプテン−1−オン(2.5g、
7.8ミリモル)を実施例7に準じてDDQで処理し
て、実施例70と同様の4−ヒドロキシ−5−メトキシ
−2−シクロヘプテン−1−オン(AU222)を1.
21g(78%)得た。
【0392】
【実施例72】実施例71の生成物(1.39g、7.
0ミリモル)を実施例17と同様に4−ニトロベンゾイ
ルクロリドと処理した後、ベンゼン−酢酸エチル(2
0:1)を溶離液とするシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーで精製し、ベンゼンとヘキサンの混合溶媒から結
晶化して微黄色結晶の5−メトキシ−4−(4−ニトロ
ベンゾイルオキシ)−2,6,6−トリメチル−2−シ
クロヘプテン−1−オン(AU238)を2.11g
(87%)得た。融点136.5−138.0℃。
【0393】IR(KBr,cm-1):1725,16
82,1527,1285,1124,1104,71
7。 1H−NMR(CDCl3 ,ppm):1.11(3
H,s),1.13(3H,s),1.90(3H,
t,J=2Hz),2.41(1H,d,J=13H
z),2.65(1H,d,J=13Hz),3.02
(1H,d,J=9Hz),3.42(3H,s),
6.06(1H,dm,J=9Hz),6.49(1
H,m),8.30(2H,d,J=9Hz),8.3
4(2H,d,J=9Hz)。
【0394】
【実施例73】実施例72の生成物(1.68g、4.
8ミリモル)を実施例19に準じてニトロ基を還元し、
酢酸エチルとヘキサンの混合溶媒から結晶化して、無色
板状結晶の4−(4−アミノベンゾイルオキシ)−5−
メトキシ−2,6,6−トリメチル−2−シクロヘプテ
ン−1−オン(AU239)を0.79g(51.1
%)得た。融点159−161℃。
【0395】IR(KBr,cm-1):3476,33
77,1687,1602,1276,1170,11
14。
【0396】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.09(3H,s),1.11(3H,s),1.8
7(3H,t,J=2Hz),2.38(1H,d,J
=13Hz),2.66(1H,d,J=13Hz),
2.98(1H,d,J=9Hz),3.45(3H,
s),4.11(2H,br),5.99(1H,d
m,J=9Hz),6.47(1H,m),6.67
(2H,d,J=9Hz),7.93(2H,d,J=
9Hz)。
【0397】
【実施例74】実施例71で得られる4−ヒドロキシ−
5−メトキシ−2,6,6−トリメチル−2−シクロヘ
プテン−1−オン(397mg、2ミリモル)を実施例
6に準じてベンゾイル化し、ヘキサンから結晶化して無
色板状結晶の4−ベンゾイルオキシ−5−メトキシ−
2,6,6−トリメチル−2−シクロヘプテン−1−オ
ン(AU223)を510mg(84%)得た。融点9
7−98℃。
【0398】IR(KBr,cm-1):1724,16
76,1272,1117,712。
【0399】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.10(3H,s),1.12(3H,s),1.8
9(3H,t,J=2Hz),2.40(1H,d,J
=13Hz),2.67(1H,d,J=13Hz),
3.01(1H,d,J=9Hz),3.45(3H,
s),6.04(1H,dm,J=9Hz),6.49
(1H,m),7.48(2H,m),7.60(1
H,m),8.13(2H,m)。
【0400】
【実施例75】サイシンN(2.00g、11ミリモ
ル)のアセトン(10ml)溶液にp−トルエンスルホ
ン酸(0.3g)を加えて室温で一夜攪拌後濃縮し、酢
酸エチルで希釈し、飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄、無
水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、濃縮し、ヘキサンか
ら結晶化して無色針状結晶の4,5−O−イソプロピリ
デンサイシンNを2.30g(95.7%)得た。融点
65−65.5℃。
【0401】IR(KBr,cm-1):1664,13
74,1242,1091,877。
【0402】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.06(3H,s),1.15(3H,s),1.4
1(3H,s),1.43(3H,s),1.85(3
H,t,J=2Hz),2.37(1H,d,J=12
Hz),2.47(1H,d,J=12Hz),3.4
2(1H,d,J=9Hz),4.53(1H,dm,
J=9Hz),6.57(1H,t,J=1Hz)。
【0403】上記生成物(2.24g、10ミリモル)
のテトラヒドロフラン(5ml)溶液に氷冷攪拌下、水
素化リチウムアルミニウム(0.3g、8ミリモル)を
加えて2時間攪拌し、酢酸エチル(50ml)と水(4
ml)を加え、2時間攪拌後、濾過、濃縮して、無色結
晶性の4,5−O−イソプロピリデン−2,6,6−ト
リメチル−2−シクロヘプテン−1,4,5−トリオー
ルを1.85g(82%)得た。
【0404】IR(KBr,cm-1):3365,14
50,1372,1240,1069,1006。
【0405】1H−NMR(CDCl3 +D2 O,pp
m):1.07(3H,s),1.12(3H,s),
1.37(3H,s),1.40(3H,s),1.4
8(1H,dd,J=13,2Hz),1.71(1
H,dd,J=13,11Hz),1.79(3H,b
rs),3.23(1H,d,J=9Hz),4.39
(1H,dm,J=9Hz),4.49(1H,br
d,J=11Hz),5.56(1H,m)。
【0406】上記生成物(2.33g、10.3ミリモ
ル)のメタノール(5ml)とテトラヒドロフラン(5
ml)の混合溶液に2規定塩酸(5ml)を加え、40
℃で6時間加温後、酢酸エチルで希釈し、飽和重曹水、
飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾
過、濃縮して、ベンゼン−酢酸エチル(3:1)を溶離
液とするシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製
し、酢酸エチルから結晶化して、無色針状結晶の2,
6,6−トリメチル−2−シクロヘプテン−1,4,5
−トリオール(AU103)を0.99g(54%)得
た。融点138−139℃。
【0407】IR(KBr,cm-1):3600−31
00,1447,1435,1280,994。
【0408】1H−NMR(DMSO−d6 ,pp
m):0.95(3H,s),0.97(3H,s),
1.36(1H,dd,J=13,2Hz),1.47
(1H,dd,J=13,10Hz),1.66(3
H,brs),2.78(1H,dd,J=10,3H
z;重水添加によりd,J=10Hz),3.99(1
H,m;重水添加によりbrd,J=10Hz),4.
26(1H,m;重水添加によりbrd,J=10H
z),4.36(1H,d,J=3Hz;重水添加によ
り消失),4.62(1H,d,J=3Hz;重水添加
により消失),4.68(1H,d,J=4Hz;重水
添加により消失),5.17(1H,m)。
【0409】
【実施例76】サイシンN(5.0g、27ミリモル)
のベンゼン(60ml)溶液に4−メトキシベンズアル
デヒド(3.5ml、28ミリモル)とp−トルエンス
ルホン酸(0.25g)を加えて1時間加熱還流後、ベ
ンゼンで希釈し、飽和重曹水で洗浄、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥、濾過、濃縮し、定量的収率で一部結晶性の
4,5−O−(4−メトキシベンジリデン)サイシンN
を得た。
【0410】IR(KBr,cm-1):1676,12
43,1093,1029。
【0411】上記生成物を実施例75に準じて水素化リ
チウムアルミニウム(1g、26ミリモル)で還元し、
トルエン−酢酸エチル(20:1)を溶離液とするシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、一部結晶
性の4,5−O−(4−メトキシベンジリデン)−2,
6,6−トリメチル−2−シクロヘプテン−1,4,5
−トリオールを得た。
【0412】IR(KBr,cm-1):3482,16
13,1516,1248,1089。
【0413】上記生成物を実施例69に準じてメチル化
後、80%酢酸(80ml)を加えて一夜攪拌した。反
応液を濃縮し、重曹水で中和後、酢酸エチルで抽出し、
飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾
過、濃縮し、残渣をヘキサン−酢酸エチル(20:1)
を溶離液とするシリカゲルカラムクロマトグラフィーで
精製して、無色油状の1−メトキシ−2,6,6−トリ
メチル−2−シクロヘプテン−4,5−ジオール(AU
110)を2.98g(55%)得た。
【0414】IR(KBr,cm-1):3418,11
03,1002。
【0415】1H−NMR(CDCl3 +CD3 OD,
ppm):1.07(3H,s),1.09(3H,
s),1.51(1H,dd,J=14,3Hz),
1.58(1H,dd,J=14,9Hz),1.75
(3H,m),3.07(1H,d,J=10Hz),
3.32(3H,s),3.84(1H,brd,J=
9Hz),4.20(1H,br.d,J=10H
z),5.33(1H,m)。
【0416】
【実施例77】実施例76で得られる1−メトキシ−
2,6,6−トリメチル−2−シクロヘプテン−4,5
−ジオール(0.3g、1.5ミリモル)を常法に従っ
てアセチル化して無色油状物の4,5−ジアセトキシ−
1−メトキシ−2,6,6−トリメチル−2−シクロヘ
プテン(AU112)を0.41g(94%)を得た。
【0417】IR(KBr,cm-1):1746,13
72,1244,1102,1028。
【0418】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
0.95(3H,s),1.19(3H,s),1.5
6−1.70(2H,m),1.76(3H,brt,
J=1Hz),2.03(3H,s),2.04(3
H,s),3.33(3H,s),3.94(1H,b
rd,J=8Hz),4.75(1H,d,J=10H
z),5.22(1H,m),5.58(1H,dm,
J=10Hz)。
【0419】
【実施例78】実施例76で得られる1−メトキシ−
2,6,6−トリメチル−2−シクロヘプテン−4,5
−ジオール(0.35g、1.7ミリモル)を実施例6
9に準じてメチル化して無色油状の1,4,5−トリメ
トキシ−2,6,6−トリメチル−2−シクロヘプテン
(AU113)を0.325g(81.4%)を得た。
【0420】IR(KBr,cm-1):1446,13
85,1104。
【0421】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.05(3H,s),1.07(3H,s),1.5
0(2H,m),1.75(3H,brs),2.69
(1H,d,J=10Hz),3.31(3H,s),
3.43(3H,s),3.49(3H,s),3.8
4(1H,brd,J=10Hz),3.87(1H,
dm,J=10Hz),5.30(1H,m)。
【0422】
【実施例79】実施例76で得られる1−メトキシ−
2,6,6−トリメチル−2−シクロヘプテン−4,5
−ジオール(0.3g、1.5ミリモル)のテトラヒド
ロフラン(3ml)溶液に氷冷攪拌下、55%水素化ナ
トリウム(0.2g、4.6ミリモル)を加えて1時間
攪拌後、ベンゾイルクロリド(0.53ml、4.55
ミリモル)を加えて室温で一夜攪拌した。反応液を氷水
中に注ぎ、酢酸エチルで希釈後、飽和食塩水で洗浄、無
水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、濃縮し、残渣をヘキ
サン−酢酸エチル(10:1)を溶離液とするシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーで分画し、初めの溶出部か
ら無色結晶の4,5−ジベンゾイルオキシ−1−メトキ
シ−2,6,6−トリメチル−2−シクロヘプテン(A
U114)を0.11g(17.2%)を得た。融点7
8−80℃ IR(KBr,cm-1):1724,1602,145
1,1279,1095,711。
【0423】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.06(3H,s),1.39(3H,s),1.7
0(1H,dd,J=14,2Hz),1.80(1
H,dd,J=14,10Hz),1.83(3H,b
rs),3.39(3H,s),4.10(1H,d,
J=7Hz),5.16(1H,d,J=10Hz),
5.43(1H,m).6.00(1H,m),7.2
3(4H,m),7.38(2H,m),7.84(4
H,m)。
【0424】続く溶出部から無色結晶の5−ベンゾイル
オキシ−1−メトキシ−2,6,6−トリメチル−2−
シクロヘプテン−4−オール(AU115)を86mg
(19%)得た。
【0425】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.02(3H,s),1.30(3H,s),1.6
1(1H,dd,J=13,2Hz),1.72(1
H,dd,J=13,10Hz),1.80(3H,b
rs),3.35(3H,s),3.91(1H,d,
J=10Hz),4.49(1H,brd,J=10H
z),4.84(1H,d,J=10Hz),5.41
(1H,m),7.46(2H,m),7.58(1
H,m),8.06(2H,brd,J=9Hz)。
【0426】
【実施例80】実施例76で得られる1−メトキシ−
2,6,6−トリメチル−2−シクロヘプテン−4,5
−ジオール(2.73g、13.6ミリモル)を実施例
6と同様にベンゾイル化し、ヘキサンと酢酸エチルの混
合溶媒から結晶化して、無色針状結晶の4−ベンゾイル
オキシ−1−メトキシ−2,6,6−トリメチル−2−
シクロヘプテン−5−オール(AU145)を1.01
g(33%)得た。融点98−99℃。
【0427】IR(KBr,cm-1):3517,16
94,1280,1095,720。
【0428】1H−NMR(CDCl3 +D2 O,pp
m):1.16(3H,s),1.18(3H,s),
1.61(1H,dd,J=14,2Hz),1.65
(1H,dd,J=14,8Hz),1.78(3H,
brs),3.36(3H,s),3.46(1H,
d,J=10Hz),3.98(1H,brd,J=8
Hz),5.32(1H,m),5.67(1H,d
m,J=10Hz),7.46(2H,t,J=7H
z),7.59(1H,t,J=7Hz),8.06
(1H,d,J=7Hz)。
【0429】
【実施例81】実施例76の合成中間体として得られる
4,5−O−(4−メトキシベンジリデン)−2,6,
6−トリメチル−2−シクロヘプテン−1,4,5−ト
リオール(918mg、3.0ミリモル)を常法に従っ
てアセチル化して、1−アセトキシ−4,5−O−(4
−メトキシベンジリデン)−2,6,6−トリメチル−
2−シクロヘプテン−4,5−ジオールを1.05g
(94.7%)得た。このもの(961mg、2.77
ミリモル)を80%酢酸(5ml)で加水分解し、シリ
カゲルカラムクロマトグラフィーで精製して無色油状の
1−アセトキシ−2,6,6−トリメチル−2−シクロ
ヘプテン−4,5−ジオール(AU111)を0.61
5g(97.2%)得た。
【0430】IR(KBr,cm-1):3444,17
38,1374,1240。
【0431】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.09(3H,s),1.11(3H,s),1.4
9(1H,dd,J=14,2Hz),1.69(3
H,brs),1.74(1H,dd,J=14,10
Hz),2.07(3H,s),2.48(1H,d,
J=3Hz;重水添加により消失),2.29(1H,
d,J=4Hz;重水添加により消失),3.14(1
H,dd,J=10,4Hz;重水添加によりd,J=
10Hz),4.30(1H,brd,J=10H
z),5.40(1H,q,J=1Hz),5.50
(1H,brd,J=10Hz)。
【0432】
【実施例82】実施例76の合成中間体として得られる
4,5−O−(4−メトキシベンジリデン)−2,6,
6−トリメチル−2−シクロヘプテン−1,4,5−ト
リオール(1.0g、3.29ミリモル)のテトラヒド
ロフラン(10ml)溶液に氷冷攪拌下55%水素化ナ
トリウム(0.2g)を加え、90分攪拌後、塩化ベン
ジル(0.53ml、4.6ミリモル)を加えて19時
間加熱還流し、水で希釈し、酢酸エチルで抽出し、飽和
食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、濃
縮した。残渣をヘキサン−酢酸エチル(40:1)を溶
離液とするシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製
し、無色油状物の1−ベンジルオキシ−4,5−O−
(4−メトキシベンジリデン)−2,6,6−トリメチ
ル−2−シクロヘプテン−4,5−ジオールを816m
g(63.0%)を得た。このものを80%酢酸で加水
分解し、無色油状の1−ベンジルオキシ−2,6,6−
トリメチル−2−シクロヘプテン−4,5−ジオール
(AU116)を266mg(43.2%)得た。
【0433】IR(KBr,cm-1):3600−32
00,1456,1094,745,697。
【0434】1H−NMR(CDCl3 +D2 O,pp
m):1.01(3H,s),1.09(3H,s),
1.59(1H,dd,J=14,2Hz),1.68
(1H,dd,J=14,10Hz),1.82(3
H,t,J=2Hz),3.10(1H,d,J=10
Hz),4.08(1H,dm,J=9Hz),4.2
1(1H,brd,J=10Hz),4.50(2H,
s),5.34(1H,m),7.33(5H,m)。
【0435】
【実施例83】実施例76で得られる4,5−O−(4
−メトキシベンジリデン)−2,6,6−トリメチル−
2−シクロヘプテン−1,4,5−トリオール(4.9
8g、16.4ミリモル)を実施例69に準じて55%
水素化ナトリウム(0.93g、21.3ミリモル)と
1−ブロモ−3−メチル−2−ブテン(2.5ml、2
1.3ミリモル)で処理し、ヘキサン−酢酸エチル
(2:1)を溶離液とするシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーで分画して、無色油状の1−(3−メチル−2
−ブテン−1−イルオキシ)−2,6,6−トリメチル
−2−シクロヘプテン−4,5−ジオール(AU14
3)を1.56g(38%)得た。
【0436】IR(KBr,cm-1):3434,17
14,1450,1379,1069。
【0437】1H−NMR(CDCl3 +D2 O,pp
m):1.07(3H,s),1.09(3H,s),
1.52(1H,dd,J=13,2Hz),1.63
(1H,dd,J=13,10Hz),1.67(3
H,brs),1.75(3H,brs),1.77
(3H,brs),3.10(1H,d,J=10H
z),3.94(2H,m),3.99(1H,br
d,J=10Hz),4.25(1H,dm,J=9H
z),5.32(2H,m)。
【0438】
【実施例84】実施例83の生成物(1.25g、4.
9ミリモル)を実施例6に準じてベンゾイル化し、ベン
ゼン−酢酸エチル(10:1)を溶離液とするシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーで精製して無色油状の4−
ベンゾイルオキシ−1−(3−メチル−2−ブテン−1
−イルオキシ)−2,6,6−トリメチル−2−シクロ
ヘプテン−5−オール(AU144)を0.52g(3
0%)得た。
【0439】IR(KBr,cm-1):3479,17
32,1715,1698,1451,1272,71
2。
【0440】1H−NMR(CDCl3 +D2 O,pp
m):1.15(3H,s),1.17(3H,s),
1.61(1H,dd,J=13,2Hz),1.70
(3H,s),1.76(3H,s),1.79(3
H,t,J=2Hz),3.46(1H,d,J=10
Hz),3.98(2H,m),4.13(1H,br
d,J=11Hz),5.33(2H,m),5.67
(1H,dm,J=9Hz),7.43(2H,m),
7.56(1H,m),8.06(2H,m)。
【0441】
【実施例85】実施例76の合成中間体として得られる
4,5−O−(4−メトキシベンジリデン)−2,6,
6−トリメチル−2−シクロヘプテン−1,4,5−ト
リオール(10.0g、32.9ミリモル)を実施例8
3に準じてブロム酢酸エチル(5.6ml、42.6ミ
リモル)で処理し、80%酢酸で加水分解して、無色油
状の1−エトキシカルボニルメチルオキシ−2,6,6
−トリメチル−2−シクロヘプテン−4,5−ジオール
(AU146)を1.84g(21%)得た。
【0442】1H−NMR(CDCl3 +D2 O,pp
m):1.10(3H,s),1.12(3H,s),
1.29(3H,t,J=7Hz),1.63(2H,
m),1.80(3H,t,J=2Hz),3.10
(1H,d,J=10Hz),4.04(1H,d,J
=16Hz),4.08(1H,dm,J=10H
z),4.22(2H,q,J=7Hz),5.36
(1H,m)。
【0443】
【実施例86】実施例85の生成物(1.34g、3.
55ミリモル)を実施例6に準じてベンゾイル化し、ベ
ンゼン−酢酸エチル(10:1)を溶離液とするシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーで精製して無色油状の5
−ベンゾイルオキシ−1−エトキシカルボニルメチルオ
キシ−2,6,6−トリメチル−2−シクロヘプテン−
4−オール(AU147)を0.66g(36%)得
た。
【0444】IR(KBr,cm-1):3524,17
51,1718,1275,1118,712。
【0445】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.03(3H,s),1.30(3H,s),1.3
0(3H,t,J=7Hz),1.73(1H,dd,
J=14,2Hz),1.79(1H,d,J=14H
z),1.82(1H,dd,J=14,10Hz),
1.85(3H,t,J=2Hz),4.00−4.2
0(3H,m),4.23(2H,q,J=7Hz),
4.46(1H,brd,J=10Hz),4.86
(1H,d,J=10Hz),5.45(1H,m),
7.46(2H,t,J=7Hz),7.58(1H,
t,J=7Hz),8.07(2H,d,J=7H
z)。
【0446】
【実施例87】実施例76の合成中間体として得られる
4,5−O−(4−メトキシベンジリデン)−2,6,
6−トリメチル−2−シクロヘプテン−1,4,5−ト
リオール(5.0g、16.4ミリモル)を実施例17
に準じて4−ニトロシンナモイルクロリドと処理したの
ち、80%酢酸で加水分解し、酢酸エチルから結晶化し
て黄色針状結晶の1−(4−ニトロシンナモイルオキ
シ)−2,6,6−トリメチル−2−シクロヘプテン−
4,5−ジオール(AU149)を2.54g(83
%)得た。融点152.5−154℃。
【0447】IR(KBr,cm-1):3379,17
11,1518,1342,844。
【0448】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.12(3H,s),1.16(3H,s),1.5
9(1H,dd,J=14,2Hz),1.75(3
H,brs),1.84(1H,dd,J=14,10
Hz),3.18(1H,d,J=10Hz),4.3
5(1H,brd,J=10Hz),5.46(1H,
m),5.66(1H,brd,J=10Hz),6.
57(1H,d,J=16Hz),7.69(2H,
d,J=9Hz),7.73(1H,d,J=16H
z),8.26(2H,d,J=9Hz)。
【0449】
【実施例88】実施例87の生成物(2.44g、6.
75ミリモル)を実施例6に準じてベンゾイル化し、ヘ
キサン−酢酸エチル(10:1)を溶離液とするシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーで分画し、初めの溶出部
を酢酸エチルとヘキサンの混合溶媒から結晶化して淡黄
色針状結晶の4−ベンゾイルオキシ−1−(4−ニトロ
シンナモイルオキシ)−2,6,6−トリメチル−2−
シクロヘプテン−5−オール(AU405)を1.36
g(43%)得た。融点156.5−157.5℃ IR(KBr,cm-1):3500,1732,171
5,1682,1668,1580,1471,129
6,763。
【0450】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.17(3H,s),1.26(3H,s),1.6
9(1H,dd,J=14,2Hz),1.79(3
H,brs),1.92(1H,dd,J=14,10
Hz),2.19(1H,d,J=5Hz;重水添加に
より消失),3.55(1H,dd,J=10,5H
z;重水添加によりd,J=10Hz),5.46(1
H,m),5.78(2H,m),6.59(1H,
d,J=16Hz),7.58(5H,m),7.75
(1H,d,J=16Hz),8.09(2H,m),
8.28(2H,m)。
【0451】続く溶出部を酢酸エチルとヘキサンの混合
溶媒から結晶化して淡黄色針状結晶の5−ベンゾイルオ
キシ−1−(4−ニトロシンナモイルオキシ)−2,
6,6−トリメチル−2−シクロヘプテン−4−オール
(AU406)を0.35g(11%)得た。融点17
9−181℃。
【0452】IR(KBr,cm-1):3517,17
07,1639,1518,1340,1280,71
6。
【0453】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.04(3H,s),1.36(3H,s),1.6
9(1H,dd,J=13,2Hz),1.81(3
H,brs),1.99(1H,d,J=13,10H
z),2.02(1H,d,J=6Hz;重水添加によ
り消失),4.61(1H,m;重水添加によりbr
d,J=9Hz),4.99(1H,d,J=10H
z,),5.56(1H,m),5.72(1H,br
d,J=10Hz),6.60(1H,d,J=16H
z),7.61(5H,m),7.77(1H,d,J
=16Hz),8.10(2H,d,J=8Hz),
8.27(2H,d,J=8Hz)。
【0454】
【実施例89】実施例76の合成中間体として得られる
4,5−O−(4−メトキシベンジリデン)−2,6,
6−トリメチル−2−シクロヘプテン−1,4,5−ト
リオール(2.42g、8.0ミリモル)を実施例6に
準じてベンゾイル化後、80%酢酸(13ml)で加水
分解し、ヘキサン−酢酸エチル(2:1)を溶離液とす
るシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、酢酸
エチルとヘキサンの混合液から結晶化して無色板状結晶
の1−ベンゾイルオキシ−2,6,6−トリメチル−2
−シクロヘプテン−4,5−ジオール(AU229)を
1.46g(63%)得た。融点94−96℃。
【0455】IR(KBr,cm-1):3600−32
00,1716,1281,1115,1071,71
3。
【0456】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.11(3H,s),1.18(3H,s),1.6
4(1H,dd,J=14,2Hz),1.80(3
H,t,J=2Hz),1.87(1H,dd,J=1
4,10Hz),2.61(1H,br;重水添加によ
り消失),2.83(1H,br;重水添加により消
失),3.21(1H,dd,J=9,4Hz;重水添
加によりd,J=9Hz),3.87(1H,brd,
J=9Hz),5.46(1H,m),5.76(1
H,brd,J=10Hz),7.46(2H,m),
7.58(1H,m),8.05(2H,m)。
【0457】
【実施例90】実施例1で得られる5−ヒドロキシ−4
−(4−メトキシベンジルオキシ)−2,6,6−トリ
メチル−2−シクロヘプテン−1−オン(30.4g、
0.1モル)のテトラヒドロフラン(200ml)溶液
にジヒドロピラン(43ml、0.5モル)とp−トル
エンスルホン酸(0.5g)を加えて0℃で4時間攪拌
後、濃縮し、酢酸エチルで希釈して飽和重曹水で洗浄、
無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、濃縮して粗製の4
−(4−メトキシベンジルオキシ)−5−テトラヒドロ
ピラニルオキシ−2,6,6−トリメチル−2−シクロ
ヘプテン−1−オンを54.7g得た。
【0458】IR(KBr,cm-1):1671,15
14,1249,1034,819。
【0459】上記生成物のメタノール(200ml)溶
液に0℃で水素化ホウ素ナトリウム(7g、0.19モ
ル)を加えて4時間攪拌後濃縮し、酢酸エチルで希釈し
て飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾
過、濃縮し、残渣をヘキサン−酢酸エチル(10:1)
を溶離液とするシリカゲルカラムクロマトグラフィーで
精製して無色油状の4−(4−メトキシベンジルオキ
シ)−5−テトラヒドロピラニルオキシ−2,6,6−
トリメチル−2−シクロヘプテン−1−オールを28.
3g得た。
【0460】IR(KBr,cm-1):3444,16
13,1514,1248,1032,820。
【0461】上記生成物(4.69g、12ミリモル)
を実施例6に準じてベンゾイル化し、ヘキサン−酢酸エ
チル(10:1)を溶離液とするシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーで精製して、無色油状物を5.0g得
た。これをメタノール(30ml)に溶解し、p−トル
エンスルホン酸(0.1g)を加えて30分攪拌後、濃
縮して酢酸エチルで希釈し、飽和重曹水で洗浄、無水硫
酸マグネシウムで乾燥、濾過、濃縮し、残渣を酢酸エチ
ルとヘキサンの混合溶媒から結晶化して無色プリズム状
結晶の1−ベンゾイルオキシ−4−(4−メトキシベン
ジルオキシ)−2,6,6−トリメチル−2−シクロヘ
プテン−5−オールを2.30g(46.7%)得た。
融点106.5−107℃。
【0462】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.11(3H,s),1.17(3H,s),1.6
0(1H,dd,J=13,1Hz),1.84(4
H,m),3.21(1H,brs;重水添加により消
失),3.23(1H,d,J=10Hz),3.82
(3H,s),4.14(1H,dm,J=10H
z),4.43(1H,d,J=11Hz),4.70
(1H,d,J=11Hz),5.50(1H,m),
5.77(1H,brd,J=11Hz),6.90
(2H,d,J=9Hz),7.29(2H,d,J=
9Hz),7.46(2H,m),7.59(1H,
m),8.06(2H,m)。
【0463】上記生成物(820mg、2ミリモル)を
再度ベンゾイル化し、ヘキサン−ベンゼン(1:1)お
よびベンゼンを溶離液とするシリカゲルカラムクロマト
グラフィーで精製して無色油状物を740mg(72
%)得た。これを実施例7に準じてDDQで処理し、ヘ
キサン−酢酸エチル(10:1)を溶離液とするシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、ヘキサンと酢
酸エチルの混合溶液から結晶化して無色プリズム状結晶
の1,5−ジベンゾイルオキシ−2,6,6−トリメチ
ル−2−シクロヘプテン−4−オール(AU228)を
2.30g(46.7%)得た。融点142−143.
5℃。
【0464】IR(KBr,cm-1):3503,17
19,1707,1285,709。
【0465】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.03(3H,s),1.40(3H,s),1.7
5(1H,dd,J=14,2Hz),1.86(3
H,t,J=2Hz),1.90(1H,brs;重水
添加により消失),2.01(1H,dd,J=14,
10Hz),4.63(1H,brd,J=9Hz),
4.97(1H,d,J=9Hz),5.55(1H,
m),5.84(1H,brd,J=10Hz),7.
47(4H,m),7.58(2H,m),8.09
(4H,m)。
【0466】
【実施例91】実施例90の中間体として得られる4−
(4−メトキシベンジルオキシ)−5−テトラヒドロピ
ラニルオキシ−2,6,6−トリメチル−2−シクロヘ
プテン−1−オール(28.3g)を常法に従ってアセ
チル化後、メタノール(80ml)溶液とし、p−トル
エンスルホン酸(0.2g)を加えて室温で1時間攪拌
後、濃縮し、酢酸エチルで希釈して飽和重曹水で洗浄、
無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、濃縮してヘキサン
−酢酸エチル(20:1)を溶離液とするシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーで精製して無色油状の1−アセ
トキシ−4−(4−メトキシベンジルオキシ)−2,
6,6−トリメチル−2−シクロヘプテン−5−オール
を17.4g得た。
【0467】1H−NMR(CDCl3 +D2 O,pp
m):1.08(3H,s),1.10(3H,s),
1.43(1H,dd,J=14,2Hz),1.62
(1H,m),1.70(3H,brs),2.08
(3H,s),3.16(1H,dd,J=10,2H
z),3.81(3H,s),4.18(1H,dm,
J=10Hz),4.39(1H,d,J=11H
z),4.47(1H,d,J=11Hz),5.43
(1H,m),5.50(1H,brd,J=11H
z),6.89(2H,d,J=8Hz),7.26
(2H,d,J=8Hz)。
【0468】上記生成物のテトラヒドロフラン(80m
l)溶液を実施例69に準じてメチル化し、ヘキサン−
酢酸エチル(30:1)を溶離液とするシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーで精製して無色油状の1−アセト
キシ−5−メトキシ−4−(4−メトキシベンジルオキ
シ)−2,6,6−トリメチル−2−シクロヘプテンを
得た。
【0469】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.06(3H,s),1.09(3H,s),1.4
5(1H,dd,J=14,2Hz),1.68(3
H,brs),1.73(1H,dd,J=14,10
Hz),2.07(3H,s),2.82(1H,d,
J=10Hz),3.54(3H,s),3.81(3
H,s),4.13(1H,dm,J=10Hz),
4.57(1H,d,J=11Hz),4.65(1
H,d,J=11Hz),5.45(2H,m),6.
88(2H,d,J=8Hz),7.30(2H,d,
J=8Hz)。
【0470】上記生成物をメタノール(30ml)に溶
解し、28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液(1
ml)を加えて室温で一夜放置後、希塩酸を加えて酢酸
エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥、濾過、濃縮して5−メトキシ−4−(4−
メトキシベンジルオキシ)−2,6,6−トリメチル−
2−シクロヘプテン−1−オールを得た。これを塩化メ
チレン(50ml)に溶解し、活性二酸化マンガン(3
0g)を加えて室温で一夜攪拌後濾過し、濾液を濃縮し
て、残渣をヘキサン−酢酸エチル(10:1)を溶離液
とするシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して
実施例69で得られる5−メトキシ−4−(4−メトキ
シベンジルオキシ)−2,6,6−トリメチル−2−シ
クロヘプテン−1−オン(AU221)を7.64g
(24%)得た。
【0471】
【実施例92】実施例6で得られる5−ベンゾイルオキ
シ−4−(4−メトキシベンジルオキシ)−2,6,6
−トリメチル−2−シクロヘプテン−1−オン(2.3
1g、5.6ミリモル)のエタノール(10ml)溶液
に室温攪拌下、水素化ホウ素ナトリウム(0.11g、
2.8ミリモル)を加えて1時間攪拌し、氷水を加えて
10分間攪拌後、酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗
浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、濃縮し、ベン
ゼン−酢酸エチル(20:1)を溶離液とするシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーで精製して、無色油状の5
−ベンゾイルオキシ−4−(4−メトキシベンジルオキ
シ)−2,6,6−トリメチル−2−シクロヘプテン−
1−オール(AU184)を1.52g(66%)得
た。
【0472】IR(KBr,cm-1):3474,17
19,1514,1274,1250,1118。
【0473】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.02(3H,s),1.38(3H,s),1.7
4(1H,dd,J=14,1Hz),1.86(3
H,brs),2.01(1H,dd,J=14,11
Hz),2.09(1H,d,J=7Hz),3.88
(3H,s),4.63(1H,br),4.93(1
H,d,J=10Hz),5.55(1H,m),5.
83(1H,brd,J=11Hz),6.95(2
H,d,J=9Hz),7.47(2H,m),7.5
9(1H,m),8.06(3H,m)。
【0474】
【実施例93】実施例92の生成物(2.0g、4.8
7ミリモル)を常法によりアセチル化し、無色油状の1
−アセトキシ−5−ベンゾイルオキシ−4−(4−メト
キシベンジルオキシ)−2,6,6−トリメチル−2−
シクロヘプテン(AU135)を1.63g(74%)
得た。
【0475】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.02(3H,s),1.27(3H,s),1.5
5(1H,dd,J=14,2Hz),1.74(3
H,t,J=2Hz),1.88(1H,dd,J=1
4,11Hz),2.09(3H,s),3.74(3
H,s),4.24(1H,dm,J=10Hz),
4.34(1H,d,J=12Hz),4.52(1
H,d,J=12Hz),5.01(1H,d,J=1
0Hz),5.56(2H,m),6.65(2H,
d,J=9Hz),6.96(2H,d,J=9H
z),7.46(2H,m),7.58(1H,m),
8.05(2H,m)。
【0476】上記生成物(1.62g、3.58ミリモ
ル)を実施例7に準じてDDQで処理し、ベンゼン−ヘ
キサン(5:1)を溶離液とするシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーで精製し、ヘキサンから結晶化して無色
針状結晶の1−アセトキシ−5−ベンゾイルオキシ−
2,6,6−トリメチル−2−シクロヘプテン−4−オ
ール(AU137)を0.69g(58%)得た。融点
113−114.5℃。
【0477】IR(KBr,cm-1):3541,34
58,1734,1717,1273,1249,11
16,712。
【0478】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.02(3H,s),1.32(3H,s),1.5
8(1H,dd,J=14,2Hz),1.75(3
H,brs),1.88(1H,dd,J=14,11
Hz),2.10(3H,s),4.55(1H,br
d,J=10Hz),4.90(1H,d,J=10H
z),5.49(1H,m),5.57(1H,br
d,J=11Hz),7.47(2H,m),7.59
(1H,m),8.08(2H,m)。
【0479】
【実施例94】実施例92で得られる5−ベンゾイルオ
キシ−4−(4−メトキシベンジルオキシ)−2,6,
6−トリメチル−2−シクロヘプテン−1−オール
(3.0g、7.3ミリモル)を実施例69に準じてメ
チル化し、ヘキサン−酢酸エチル(20:1)を溶離液
とするシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し
て、無色油状の5−ベンゾイルオキシ−1−メトキシ−
4−(4−メトキシベンジルオキシ)−2,6,6−ト
リメチル−2−シクロヘプテン(AU136)を1.0
1g(33%)得た。
【0480】IR(KBr,cm-1):1723,16
13,1514,1271,711。
【0481】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.01(3H,s),1.24(3H,s),1.5
9(1H,dd,J=13,2Hz),1.70(1
H,dd,J=13,10Hz),1.80(3H,b
rs),3.33(3H,s),3.74(3H,
s),3.90(1H,brd,J=10Hz),4.
19(1H,dm,J=10Hz),4.33(1H,
d,J=12Hz),4.52(1H,d,J=12H
z),4.96(1H,d,J=10Hz),5.48
(1H,m),6.66(2H,d,J=9Hz),
6.97(2H,d,J=9Hz),7.45(2H,
m),7.56(1H,m),8.08(2H,m)。
【0482】
【実施例95】実施例91の中間体として得られる5−
メトキシ−4−(4−メトキシベンジルオキシ)−2,
6,6−トリメチル−2−シクロヘプテン−1−オール
(980mg、3ミリモル)を実施例17に準じて塩化
ベンゾイル(0.38ml、3.3ミリモル)と処理
し、ヘキサン−酢酸エチル(50:1)を溶離液とする
シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、無色
油状の1−ベンゾイルオキシ−5−メトキシ−4−(4
−メトキシベンジルオキシ)−2,6,6−トリメチル
−2−シクロヘプテンを715mg得た。 1H−NMR(CDCl3 ,ppm):1.08(3
H,s),1.15(3H,s),1.58(1H,d
d,J=14,2Hz),1.79(3H,brs),
1.86(1H,dd,J=14,11Hz),2.8
7(1H,d,J=10Hz),3.57(3H,
s),3.81(3H,s),4.21(1H,br
d,J=10Hz),4.61(1H,d,J=11H
z),4.68(1H,d,J=11Hz),5.53
(1H,m),5.72(1H,brd,J=11H
z),6.88(2H,d,J=9Hz),7.32
(2H,d,J=9Hz),7.47(2H,m),
7.55(1H,m),8.05(2H,m)。
【0483】上記生成物(687mg、1.6ミリモ
ル)を実施例7に準じてDDQで処理し、ベンゼン−酢
酸エチル(20:1)を溶離液とするシリカゲルカラム
クロマトグラフィーで精製し、酢酸エチルとヘキサンの
混合溶媒から結晶化して無色板状結晶の1−ベンゾイル
オキシ−5−メトキシ−2,6,6−トリメチル−2−
シクロヘプテン−4−オール(AU227)を197m
g(40%)得た。融点82.5−83.5℃ IR(KBr,cm-1):3488,1716,128
2,1099,713。
【0484】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.09(3H,s),1.14(3H,s),1.6
0(1H,dd,J=14,2Hz),1.80(3
H,t,J=2Hz),1.88(1H,dd,J=1
4,10Hz),2.73(1H,brs;重水添加に
より消失),2.75(1H,d,J=10Hz),
3.57(3H,s),4.40(1H,dm,J=1
0Hz),5.52(1H,m),5.75(1H,b
rd,J=10Hz),7.45(2H,m),7.5
8(1H,m),8.05(2H,m)。
【0485】
【実施例96】サイシンN(9.2g、50ミリモル)
のメタノール(700ml)溶液にp−トルエンスルホ
ン酸(0.4g)を加えて5時間加熱還流後濃縮して酢
酸エチルで希釈し、飽和重曹水と飽和食塩水で洗浄、無
水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、濃縮し、残渣をベン
ゼン−アセトン(30:1−10:1)を溶離液とする
シリカゲルカラムクロマトグラフィーで分画し、初めの
溶出部をヘキサンから結晶化して、無色針状結晶の1−
メトキシ−2,6,6−トリメチル−8−オキサビシク
ロ〔3.2.1〕オクタ−2−エン−4−オール(AU
152)を3.27g(33%)得た。融点52−54
℃。
【0486】IR(KBr,cm-1):3455,14
52,1277,1178。
【0487】1H−NMR(CDCl3 +D2 O,pp
m):1.26(3H,s),1.29(3H,s),
1.67(3H,t,J=2Hz),1.81(2H,
s),3.36(3H,s),3.92(1H,dd,
J=5,2Hz),4.82(1H,m),5.44
(1H,m)。
【0488】13C−NMR(CDCl3 ,ppm):
16.35(q),26.37(q),33.69
(q),40.69(s),50.45(t),51.
43(q),70.00(d),85.29(d),1
08.19(s),126.27(d),139.35
(s)。
【0489】続く溶出部をヘキサンから結晶化して、無
色針状結晶の1−メトキシ−3,3,7−トリメチル−
8−オキサビシクロ〔3.2.1〕オクタ−6−エン−
4−オール(AU153)を1.41g(14%)得
た。融点82.5−83.5℃。
【0490】IR(KBr,cm-1):3471,13
35,1158,1005。
【0491】1H−NMR(CDCl3 +D2 O,pp
m):0.95(3H,s),1.06(3H,s),
1.62(2H,s),1.76(3H,brs),
3.30(3H,s),3.71(1H,d,J=4H
z),4.56(1H,m),6.00(1H,m)。
【0492】13C−NMR(CDCl3 ,ppm):
12.52(q),24.53(q),33.58
(q),34.32(s),41.67(t),50.
10(q),73.80(d),78.90(d),1
10.69(s),127.86(d),142.51
(s)。
【0493】
【実施例97】実施例96で得られる1−メトキシ−
3,3,7−トリメチル−8−オキサビシクロ〔3.
2.1〕オクタ−6−エン−4−オール(396mg、
2ミリモル)を常法に従ってアセチル化し、メタノール
と水の混合溶液から結晶化して無色針状結晶の4−アセ
トキシ−1−メトキシ−3,3,7−トリメチル−8−
オキサビシクロ〔3.2.1〕オクタ−6−エン(AU
159)を299mg(62%)得た。融点54−55
℃ IR(KBr,cm-1):1735,1244,116
3,1020。
【0494】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
0.97(3H,s),1.02(3H,s),1.6
3(1H,d,J=14Hz),1.72(1H,d,
J=14Hz),1.77(3H,brs),2.07
(3H,s),3.30(3H,s),4.61(1
H,m),4.90(1H,d,J=4Hz),5.8
9(1H,m)。
【0495】
【実施例98】実施例2で得た4−ベンジルオキシ−5
−ヒドロキシ−2,6,6−トリメチル−2−シクロヘ
プテン−1−オン(412mg、1.5ミリモル)のメ
タノール(20ml)溶液に濃硫酸(0.1ml)を加
えて3時間加熱還流し、反応液を酢酸エチルで希釈し、
飽和重曹水と飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウム
で乾燥、濾過、濃縮し、残渣をヘキサン−酢酸エチル
(20:1)を溶離液とするシリカゲルカラムクロマト
グラフィーで精製して無色油状の1−メトキシ−4−ベ
ンジルオキシ−2,6,6−トリメチル−8−オキサビ
シクロ〔3.2.1〕オクタ−2−エン(AU157)
を144mg(33%)取得した。
【0496】IR(KBr,cm-1):1720,14
53,1272,1214,1060。
【0497】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.24(3H,s),1.30(3H,s),1.6
6(3H,brs),1.81(2H,s),3.35
(3H,s),4.02(1H,dd,J=5,2H
z),4.55(3H,m),5.52(1H,m),
7.33(5H,m)。
【0498】
【実施例99】実施例44で得られる5−ヒドロキシ−
4−(4−ニトロベンゾイルオキシ)−2,6,6−ト
リメチル−2−シクロヘプテン−1−オン(2.00
g、6.0ミリモル)のメタノール(30ml)溶液に
p−トルエンスルホン酸(0.1g)を加えて3時間加
熱還流後、半量に濃縮し、析出した結晶を濾取し、メタ
ノールから再結晶して無色針状結晶の1−メトキシ−4
−(4−ニトロベンゾイルオキシ)−2,6,6−トリ
メチル−8−オキサビシクロ〔3.2.1〕オクタ−2
−エン(AU244)を1.16g(74%)得た。融
点140−141℃。
【0499】IR(KBr,cm-1):1713,15
28,1348,1288,1277,714。
【0500】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.28(3H,s),1.33(3H,s),1.7
4(3H,t,J=2Hz),1.89(2H,s),
3.41(3H,s),4.25(1H,dd,J=
5,2Hz),5.49(1H,m),6.05(1
H,m),8.19(2H,d,J=9Hz),8.3
1(2H,d,J=9Hz)。
【0501】
【実施例100】実施例99の生成物(690mg、2
ミリモル)を実施例19に準じてニトロ基を還元し、酢
酸エチルとヘキサンの混合溶媒から結晶化して淡黄色プ
リズム状結晶の4−(4−アミノベンゾイルオキシ)−
1−メトキシ−2,6,6−トリメチル−8−オキサビ
シクロ〔3.2.1〕オクタ−2−エン(AU245)
を390mg(61%)得た。融点117.5−119
℃。
【0502】IR(KBr,cm-1):3452,34
18,3362,3247,1702,1641,15
99,1270,1170。
【0503】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.25(3H,s),1.33(3H,s),1.7
1(3H,t,J=2Hz),1.87(2H,s),
3.40(3H,s),4.08(2H,brs),
4.21(1H,dd,J=5,2Hz),5.48
(1H,m),5.96(1H,m),6.64(2
H,d,J=9Hz),7.83(2H,d,J=9H
z)。
【0504】
【実施例101】実施例99に準じて5−ヒドロキシ−
4−(4−ニトロベンゾイルオキシ)−2,6,6−ト
リメチル−2−シクロヘプテン−1−オン(1.00
g、3.0ミリモル)をエタノール(20ml)中、p
−トルエンスルホン酸と処理し、酢酸エチルとヘキサン
の混合溶媒から結晶化して淡黄色鱗片状結晶の1−エト
キシ−4−(4−ニトロベンゾイルオキシ)−2,6,
6−トリメチル−8−オキサビシクロ〔3.2.1〕オ
クタ−2−エン(AU246)を0.7g(64%)得
た。融点144−146℃。
【0505】IR(KBr,cm-1):1713,15
27,1346,1287,1277,714。
【0506】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.25(3H,t,J=7Hz),1.27(3H,
s),1.33(3H,s),1.74(3H,t,J
=2Hz),1.89(1H,d,J=12Hz),
1.92(1H,d,J=12Hz),3.54(1
H,m),3.74(1H,m),4.23(1H,d
d,J=5,2Hz),5.49(1H,m),6.0
4(1H,m),8.19(2H,d,J=9Hz),
8.31(2H,d,J=9Hz)。
【0507】
【実施例102】実施例101の生成物(578mg、
1.6ミリモル)を実施例19に準じてニトロ基を還元
し、酢酸エチルとヘキサンの混合溶媒から結晶化して橙
色板状結晶の4−(4−アミノベンゾイルオキシ)−1
−エトキシ−2,6,6−トリメチル−8−オキサビシ
クロ〔3.2.1〕オクタ−2−エン(AU247)を
293mg(55%)得た。融点130.5−131.
5℃。
【0508】IR(KBr,cm-1):3444,33
59,3244,1698,1606,1310,12
67,1171,1100。
【0509】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.24(3H,t,J=7Hz),1.24(3H,
s),1.32(3H,s),1.70(3H,t,J
=2Hz),1.86(1H,d,J=12Hz),
1.91(1H,d,J=12Hz),3.54(1
H,m),3.74(1H,m),4.08(2H,b
rs),4.19(1H,dd,J=5,2Hz),
5.47(1H,m),5.96(1H,m),6.6
4(2H,d,J=9Hz),7.82(2H,d,J
=9Hz)。
【0510】
【実施例103】実施例99に準じて5−ヒドロキシ−
4−(4−ニトロベンゾイルオキシ)−2,6,6−ト
リメチル−2−シクロヘプテン−1−オン(1.00
g、3.0ミリモル)をエチレングリコール(5ml)
及びテトラヒドフラン(5ml)の混合溶液中、p−ト
ルエンスルホン酸と処理し、酢酸エチルとヘキサンの混
合溶媒から結晶化して無色微細結晶の1−(2−ヒドロ
キシエトキシ)−4−(4−ニトロベンゾイルオキシ)
−2,6,6−トリメチル−8−オキサビシクロ〔3.
2.1〕オクタ−2−エン(AU248)を0.355
g(31%)得た。融点166−167.5℃。
【0511】IR(KBr,cm-1):3446,17
13,1527,1346,1277,715。
【0512】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.28(3H,s),1.33(3H,s),1.7
7(3H,t,J=2Hz),1.91(1H,d,J
=12Hz),1.96(1H,d,J=12Hz),
2.58(1H,brs),3.76(4H,m),
4.27(1H,dd,J=5,2Hz),5.51
(1H,m),6.04(1H,m),8.19(2
H,d,J=9Hz),8.31(2H,d,J=9H
z)。
【0513】
【実施例104】実施例103の生成物(367mg、
0.97ミリモル)を実施例19に準じてニトロ基を還
元し、ヘキサン−酢酸エチル(3:1)を溶離液とする
シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、無色油
状の4−(4−アミノベンゾイルオキシ)−1−(2−
ヒドロキシエトキシ)−2,6,6−トリメチル−8−
オキサビシクロ〔3.2.1〕オクタ−2−エン(AU
249)を得た。
【0514】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.26(3H,s),1.33(3H,s),1.7
3(3H,t,J=2Hz),1.86(1H,d,J
=12Hz),1.95(1H,d,J=12Hz),
2.73(1H,brs),3.76(4H,m),
4.11(2H,brs),4.23(1H,dd,J
=5,2Hz),5.50(1H,m),5.96(1
H,m),6.64(2H,d,J=9Hz),7.8
2(2H,d,J=9Hz)。
【0515】これを酢酸エチル(10ml)に溶解し、
4規定塩酸/酢酸エチルと少量のメタノールを加えて冷
蔵庫に入れて固化させ、無色粉末の塩酸塩を160mg
(44%)得た。融点157−159℃。
【0516】IR(KBr,cm-1):3600−33
00,3000−2500,1716,1311,12
76,1177,1120。
【0517】
【実施例105】実施例65の中間体で得られる5−ヒ
ドロキシ−4−(4−テトラヒドロピラニルオキシシン
ナモイルオキシ)−2,6,6−トリメチル−2−シク
ロヘプテン−1−オン(1.0g、2.4ミリモル)の
メタノール(60ml)溶液にp−トルエンスルホン酸
(25mg)を加え、室温で1日攪拌し、濃縮後、酢酸
エチルで希釈し、飽和重曹水と飽和食塩水で洗浄、無水
硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、濃縮し、残渣を酢酸エ
チルとヘキサンの混合溶媒から結晶化して無色結晶の4
−(4−ヒドロキシシンナモイルオキシ)−1−メトキ
シ−2,6,6−トリメチル−8−オキサビシクロ
〔3.2.1〕オクタ−2−エン(AU508)を0.
35g(42%)得た。融点143−145℃ IR(KBr,cm-1):3378,1677,162
9,1599,1278,1205,1170。
【0518】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.24(3H,s),1.31(3H,s),1.7
2(3H,t,J=2Hz),1.88(2H,s),
3.40(3H,s),4.20(1H,dd,J=
6,2Hz),5.46(1H,m),5.89(1
H,m),6.26(1H,d,J=16Hz),6.
87(2H,d,J=9Hz),7.18(1H,br
s),7.42(2H,d,J=9Hz),7.63
(1H,d,J=16Hz)。
【0519】
【実施例106】実施例61の中間体として得られる5
−ヒドロキシ−4−(3−メトキシ−4−テトラヒドロ
ピラニルオキシシンナモイルオキシ)−2,6,6−ト
リメチル−2−シクロヘプテン−1−オン(1.94
g、4.36ミリモル)を実施例105に準じて処理
し、ヘキサンと酢酸エチルの混合溶媒から無色結晶性の
4−(4−ヒドロキシ−3−メトキシシンナモイルオキ
シ)−1−メトキシ−2,6,6−トリメチル−8−オ
キサビシクロ〔3.2.1〕オクタ−2−エン(AU4
17)を0.74g(45%)得た。
【0520】IR(KBr,cm-1):3531,34
34,1702,1629,1603,1513,12
64,1172。
【0521】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.26(3H,s),1.29(3H,s),1.7
1(3H,t,J=2Hz),1.86(2H,s),
3.39(3H,s),3.94(3H,s),4.1
9(1H,dd,J=5,2Hz),5.45(1H,
q,J=2Hz),5.86(1H,s;重水添加によ
り消失),5.86(1H,m),6.25(2H,
d,J=16Hz),6.92(1H,d,J=8H
z),7.02(1H,d,J=2Hz),7.08
(1H,dd,J=8,2Hz),7.60(2H,
d,J=16Hz)。
【0522】
【実施例107】実施例1で得られる5−ヒドロキシ−
4−(4−メトキシベンジルオキシ)−2,6,6−ト
リメチル−2−シクロヘプテン−1−オン(3.04
g、10ミリモル)を実施例69に準じてメチル化し、
ヘキサン−酢酸エチル(20:1)を溶離液とするシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーで精製して無色油状の
1−メトキシ−4−(4−メトキシベンジルオキシ)−
2,6,6−トリメチル−8−オキサビシクロ〔3.
2.1〕オクタ−2−エンを1.85g(58%)得
た。
【0523】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.23(3H,s),1.28(3H,s),1.6
6(3H,dd,J=2,1Hz),1.81(2H,
s),3.35(3H,s),3.81(3H,s),
4.00(1H,dd,J=5,2Hz),4.40−
4.60(3H,m),5.50(1H,m),6.8
8(2H,d,J=7Hz),7.26(2H,d,J
=7Hz)。
【0524】上記生成物(3.18g、10ミリモル)
を実施例7に準じて2.6モル当量のDDQで処理し、
ベンゼン−酢酸エチル(30:1)を溶離液とするシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーで精製して無色油状の
1−メトキシ−2,6,6−トリメチル−8−オキサビ
シクロ〔3.2.1〕オクタ−2−エン−4−オン(A
U253)を1.63g(83%)得た。
【0525】IR(KBr,cm-1):1686,16
25,1438,1265,1055。
【0526】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
0.99(3H,s),1.36(3H,s),1.6
5(1H,d,J=13Hz),1.94(1H,d,
J=13Hz),2.00(3H,s),3.43(3
H,s),4.03(1H,s),5.84(1H,b
rs)。
【0527】上記生成物のメタノール(10ml)溶液
に0℃で水素化ホウ素ナトリウム(0.20g、5.3
ミリモル)を加えて1時間攪拌後、水で希釈し、酢酸エ
チルで抽出、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウム
で乾燥、濾過、濃縮後、残渣をヘキサン−酢酸エチル
(5:1)を溶離液とするシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーで精製し、ヘキサンから結晶化して、実施例9
6で得られる1−メトキシ−2,6,6−トリメチル−
8−オキサビシクロ〔3.2.1〕オクタ−2−エン−
4−オール(AU152)を1.30g(79%)得
た。
【0528】
【実施例108】実施例107の生成物、1−メトキシ
−2,6,6−トリメチル−8−オキサビシクロ〔3.
2.1〕オクタ−2−エン−4−オール(297mg、
1.5ミリモル)を常法に従ってアセチル化し、ヘキサ
ン−酢酸エチル(20:1)を溶離液とするシリカゲル
カラムクロマトグラフィーで精製して、無色油状の4−
アセトキシ−1−メトキシ−2,6,6−トリメチル−
8−オキサビシクロ〔3.2.1〕オクタ−2−エン
(AU158)を312mg(86%)得た。
【0529】IR(KBr,cm-1):1742,12
37,1042。
【0530】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.22(3H,s),1.24(3H,s),1.6
9(3H,t,J=2Hz),1.83(2H,s),
2.06(3H,s),3.37(3H,s),4.0
9(1H,dd,J=5,2Hz),5.38(1H,
m),5.72(1H,m)。
【0531】
【実施例109】実施例1で得られる5−ヒドロキシ−
4−(4−メトキシベンジルオキシ)−2,6,6−ト
リメチル−2−シクロヘプテン−1−オン(3.04
g、10ミリモル)のテトラヒドロフラン(30ml)
溶液に氷冷攪拌下55%水素化ナトリウム(0.52
g、12ミリモル)を加え、10分後に60℃で10分
間加温後、氷冷し、ベンゾイルクロリド(1.39m
l、12ミリモル)を加え、室温に戻して1時間攪拌し
た。反応液を濃縮し、酢酸エチルで希釈、水、飽和食塩
水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、濃縮
し、残渣を酢酸エチルとヘキサンの混合溶媒から結晶化
して無色プリズム状結晶の1−ベンゾイルオキシ−4−
(4−メトキシベンジルオキシ)−2,6,6−トリメ
チル−8−オキサビシクロ〔3.2.1〕オクタ−2−
エンを2.75g(67%)得た。融点106.5−1
07℃。
【0532】IR(KBr,cm-1):1736,16
13,1514,1267,1148,710。
【0533】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.31(3H,s),1.37(3H,s),1.6
8(3H,t,J=2Hz),2.19(2H,s),
3.82(3H,s),4.15(1H,dd,J=
5,2Hz),4.52(1H,d,J=12Hz),
4.57(1H,d,J=12Hz),4.75(1
H,m),5.51(1H,m),6.89(2H,
d,J=9Hz),7.28(2H,d,J=9H
z),7.45(2H,m),7.59(1H,m),
8.06(2H,m)。
【0534】上記生成物(0.4g、1ミリモル)を実
施例7に準じてDDQで処理し、ベンゼン−酢酸エチル
(50:1−5:1)を溶離液とするシリカゲルカラム
クロマトグラフィーで分画し、50:1の溶出部から無
色油状の1−ベンゾイルオキシ−2,6,6−トリメチ
ル−8−オキサビシクロ〔3.2.1〕オクタ−2−エ
ン−4−オン(AU168)を130mg(45%)得
た。
【0535】IR(KBr,cm-1):1737,16
84,1674,1454,1276,1144,71
0。
【0536】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.06(3H,s),1.44(3H,s),2.0
1(3H,d,J=2Hz),2.09(1H,d,J
=12Hz),2.33(1H,d,J=12Hz),
4.21(1H,d,J=2Hz),5.91(1H,
m),7.48(2H,m),7.62(1H,m),
8.08(2H,m)。
【0537】また10:1から5:1の溶出部から無色
油状の1−ベンゾイルオキシ−2,6,6−トリメチル
−8−オキサビシクロ〔3.2.1〕オクタ−2−エン
−4−オール(AU169)を109mg(38%)得
た。
【0538】IR(KBr,cm-1):3445,17
32,1689,1452,1262,1144,71
1。
【0539】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.34(3H,s),1.37(3H,s),1.6
8(3H,t,J=2Hz),2.20(2H,s),
4.90(1H,dd,J=5,2Hz),5.03
(1H,m),5.44(1H,m),7.44(2
H,m),7.57(1H,m),8.05(2H,
m)。
【0540】
【実施例110】実施例16で得られる5−ベンゾイル
オキシ−4−メトキシ−2,6,6−トリメチル−2−
シクロヘプテン−1−オン(1.51g、5.0ミリモ
ル)のメタノール(20ml)溶液に10%パラジウム
炭素(0.02g)を加えて接触還元し、触媒を濾別
後、濾液を濃縮し、残渣をベンゼン−酢酸エチル(2
5:1)を溶離液とするシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーで分画し、初めの溶出部から無色板状結晶の2,
4−トランス−5−ベンゾイルオキシ−4−メトキシ−
2,6,6−トリメチルシクロヘプタン−1−オン(A
U123A)を0.26g(17%)得た。融点101
−102℃。
【0541】IR(KBr,cm-1):1718,16
98,1272,1112,713。
【0542】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.02(3H,s),1.15(3H,s),1.1
8(3H,d,J=7Hz),2.06(2H,m),
2.33(1H,d,J=13Hz),2.65(1
H,m),2.95(1H,d,J=13Hz),3.
38(3H,s),3.56(3H,m),5.22
(1H,d,J=5Hz),7.48(2H,m),
7.58(1H,m),8.07(2H,m)。
【0543】続く溶出部をヘキサンから結晶化して無色
針状結晶の2,4−シス−5−ベンゾイルオキシ−4−
メトキシ−2,6,6−トリメチルシクロヘプタン−1
−オン(AU123B)を0.47g(31%)得た。
融点133−134.5℃。
【0544】IR(KBr,cm-1):1725,16
94,1270,1094,714。
【0545】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.06(3H,s),1.08(3H,s),1.1
9(3H,d,J=7Hz),1.84(1H,m),
2.09(1H,m),2.24(1H,d,J=13
Hz),2.38(1H,m),2.87(1H,d,
J=13Hz),3.29(3H,s),3.29(1
H,m),5.13(1H,d,J=9Hz),7.4
7(2H,m),7.58(1H,m),8.08(2
H,m)。
【0546】
【実施例111】実施例11で得られる5−(3−クロ
ロベンゾイルオキシ)−4−(4−メトキシベンジルオ
キシ)−2,6,6−トリメチル−2−シクロヘプテン
−1−オン(3.00g、6.78ミリモル)を実施例
110に準じて接触還元し、ヘキサン−酢酸エチル(1
0:1)を溶離液とするシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーで精製し、酢酸エチルとヘキサンの混合溶媒から
結晶化して無色針状結晶の2,4−シス−5−(3−ク
ロロベンゾイルオキシ)−4−(4−メトキシベンジル
オキシ)−2,6,6−トリメチルシクロヘプタン−1
−オン(AU131)を0.81g(27%)得た。融
点104−105℃。
【0547】IR(KBr,cm-1):1713,16
15,1514,1257,1069,820,74
5。
【0548】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.01(3H,s),1.06(3H,s),1.1
8(3H,d,J=7Hz),1.89(1H,m),
2.10(1H,m),2.22(1H,d,J=13
Hz),2.32(1H,m),2.87(1H,d,
J=13Hz),3.50(1H,brd,J=9H
z),3.75(3H,s),4.30(1H,d,J
=11Hz),4.50(1H,d,J=11Hz),
5.17(1H,d,J=9Hz),6.66(2H,
d,J=9Hz),6.97(2H,d,J=9H
z),7.40(1H,t,J=8Hz),7.55
(1H,dm,J=8Hz),7.89(1H,dt,
J=8,2Hz),7.94(1H,t,J=2H
z)。
【0549】
【実施例112】実施例111の生成物(795mg、
1.76ミリモル)を実施例7に準じてDDQで処理
し、酢酸エチルとヘキサンの混合溶媒から結晶化して無
色板状結晶の2,4−シス−5−(3−クロルベンゾイ
ルオキシ)−4−ヒドロキシ−2,6,6−トリメチル
シクロヘプタン−1−オン(AU132)を405mg
(70%)得た。融点136−137℃。
【0550】IR(KBr,cm-1):3457,17
22,1675,1261,982,746。
【0551】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.05(3H,s),1.07(3H,s),1.1
8(3H,d,J=7Hz),1.94(1H,d,J
=6Hz;重水添加により消失),1.94(1H,
m),2.10(1H,m),2.21(1H,d,J
=13Hz),2.44(1H,m),2.89(1
H,d,J=13Hz),3.82(1H,m;重水添
加によりbrt,J=9,2Hz),5.03(1H,
d,J=9Hz),7.42(1H,t,J=8H
z),7.57(1H,dm,J=8Hz),7.96
(1H,dt,J=8,2Hz),8.04(1H,
t,J=2Hz)。
【0552】
【実施例113】サイシンN(11.05g、60ミリ
モル)のメタノール(50ml)溶液に10%パラジウ
ム炭素(0.2g)を加えて室温で接触還元後濾過し、
濾液に28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液(2
ml)を加えて室温で1日攪拌した。反応液を濃縮後、
酢酸エチルで希釈し、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナト
リウムで乾燥、濾過、濃縮し、残渣をヘキサン−酢酸エ
チル(10:1)を溶離液とするシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーで精製して、無色油状の2,4−シス−
2,6,6−トリメチル−8−オキサビシクロ〔3.
2.1〕オクタン−1,4−ジオール(AUM11)を
8.40g(76%)得た。
【0553】IR(KBr,cm-1):3404,16
94,1458,1052,1034。
【0554】
【実施例114】実施例4で得られる5−ヒドロキシ−
4−メトキシ−2,6,6−トリメチル−2−シクロヘ
プテン−1−オン(24g、0.12モル)を実施例1
13に準じて接触還元と塩基処理し、ヘキサンから結晶
化して無色結晶性の2,4−シス−4−メトキシ−2,
6,6−トリメチル−8−オキサビシクロ〔3.2.
1〕オクタン−1−オール(AUM13)を15.2g
(63%)得た。
【0555】IR(KBr,cm-1):3356,12
70,1114,1064,1008,985,97
4。
【0556】
【実施例115】実施例1で得られる5−ヒドロキシ−
4−(4−メトキシベンジルオキシ)−2,6,6−ト
リメチル−2−シクロヘプテン−1−オン(16.6
g、54.5ミリモル)を実施例113に準じて接触還
元と塩基処理して、無色油状の2,4−シス−4−(4
−メトキシベンジルオキシ)−2,6,6−トリメチル
−8−オキサビシクロ〔3.2.1〕オクタン−1−オ
ール(AUM15)を12.2g(73%)得た。
【0557】IR(KBr,cm-1):3384,15
14,1247,1062,1036,752。
【0558】
【実施例116】サイシンN(25.8g、0.1モ
ル)のメタノール溶液(150ml)を実施例113に
準じて接触還元と塩基処理したのち、p−トルエンスル
ホン酸を加えて更に2日間放置した。反応液に炭酸カリ
ウムを加えて攪拌後濃縮し、酢酸エチルで希釈して、飽
和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、
濃縮し、残渣をヘキサンから結晶化して無色綿状結晶の
2,4−シス−1−メトキシ−2,6,6−トリメチル
−8−オキサビシクロ〔3.2.1〕オクタン−4−オ
ール(AU105B)を18.1g(64%)得た。融
点74−75℃。
【0559】IR(KBr,cm-1):3242,14
64,1349,1056,1011。
【0560】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
0.85(3H,d,J=6Hz),1.25(3H,
s),1.26(3H,s),1.43(1H,t,J
=14Hz),1.57(1H,d,J=14Hz),
1.68(1H,d,J=14Hz),2.02(2
H,m),3.36(3H,s),3.60(1H,b
rd,J=4Hz),4.00(1H,m)。
【0561】上記の結晶母液をヘキサン−酢酸エチル
(10:1)を溶離液とするシリカゲルカラムクロマト
グラフィーで精製し、ヘキサンから結晶化して無色綿状
結晶の2,4−トランス−1−メトキシ−2,6,6−
トリメチル−8−オキサビシクロ〔3.2.1〕オクタ
ン−4−オール(AU105A)を4.65g(16
%)得た。融点93−93.5℃。
【0562】IR(KBr,cm-1):3217,14
64,1354,1280,1048。
【0563】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.09(3H,d,J=7Hz),1.24(3H,
s),1.29(3H,s),1.41(1H,d,J
=5Hz;重水添加により消失),1.62(1H,
d,J=14Hz),1.77(1H,m),1.88
−2.06(3H,m),3.35(3H,s),3.
60(1H,brd,J=4Hz),4.15(1H,
m)。
【0564】
【実施例117】実施例116で得られる2,4−シス
−1−メトキシ−2,6,6−トリメチル−8−オキサ
ビシクロ〔3.2.1〕オクタン−4−オール(0.3
g、1.5ミリモル)を常法によりアセチル化して無色
結晶性の2,4−シス−4−アセトキシ−1−メトキシ
−2,6,6−トリメチル−8−オキサビシクロ〔3.
2.1〕オクタン(AU108B)を0.35g(9
6.1%)得た。融点52−53℃ IR(KBr,cm-1):1734,1472,124
8。
【0565】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
0.84(1H,d,J=6Hz),1.20(3H,
s),1.23(3H,s),1.42(1H,q,J
=12Hz),1.58(1H,d,J=13Hz),
1.70(1H,d,J=13Hz),2.03(3
H,s),2.08(2H,m),3.37(3H,
s),3.71(1H,d,J=4Hz),4.95
(1H,m)。
【0566】
【実施例118】実施例116で得られる2,4−トラ
ンス−1−メトキシ−2,6,6−トリメチル−8−オ
キサビシクロ〔3.2.1〕オクタン−4−オール
(0.3g、1.5ミリモル)を常法によりアセチル化
して無色油状の2,4−トランス−4−アセトキシ−1
−メトキシ−2,6,6−トリメチル−8−オキサビシ
クロ〔3.2.1〕オクタン(AU108A)を0.3
2g(87.3%)得た。
【0567】IR(KBr,cm-1):1738,12
41,1041。
【0568】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.13(3H,d,J=7Hz),1.22(3H,
s),1.23(3H,s),1.63(1H,d,J
=13Hz),1.79(1H,m),2.03(3
H,s),1.90−2.10(3H,m),3.35
(3H,s),3.70(1H,d,J=4Hz),
5.11(1H,m)。
【0569】
【実施例119】実施例116で得られる2,4−シス
−1−メトキシ−2,6,6−トリメチル−8−オキサ
ビシクロ〔3.2.1〕オクタン−4−オール(0.3
0g、1.5ミリモル)を実施例69に準じてメチル化
して、無色油状の2,4−シス−1,4−ジメトキシ−
2,6,6−トリメチル−8−オキサビシクロ〔3.
2.1〕オクタン(AU109B)を0.235g(7
3.2%)を得た。
【0570】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
0.84(3H,d,J=6Hz),1.20(3H,
s),1.23(3H,s),1.31(1H,d,J
=12Hz),1.55(1H,d,J=13Hz),
1.66(1H,d,J=13Hz),1.94−2.
11(2H,m),3.34(3H,s),3.37
(3H,s),3.47−3.55(1H,m),3.
75(1H,d,J=4Hz)。
【0571】
【実施例120】実施例116で得られる2,4−トラ
ンス−1−メトキシ−2,6,6−トリメチル−8−オ
キサビシクロ〔3.2.1〕オクタン−4−オール
(0.30g、1.5ミリモル)を前実施例と同様に処
理して、無色油状の2,4−トランス−1,4−ジメト
キシ−2,6,6−トリメチル−8−オキサビシクロ
〔3.2.1〕オクタン(AU109A)を0.256
g(80.7%)得た。
【0572】IR(KBr,cm-1):1468,12
19,1109。
【0573】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.09(3H,d,J=7Hz),1.22(3H,
s),1.23(3H,s),1.60(1H,d,J
=14Hz),1.50−2.00(4H,m),3.
34(3H,s),3.35(3H,s),3.64
(1H,m),3.74(1H,m)。
【0574】
【実施例121】実施例116で得られる2,4−シス
−1−メトキシ−2,6,6−トリメチル−8−オキサ
ビシクロ〔3.2.1〕オクタン−4−オール(1.0
g、5.0ミリモル)のテトラヒドロフラン(50m
l)溶液にアルゴン雰囲気下、−60℃でn−ブチルリ
チウムのヘキサン溶液(1.59モル/l;4.7m
l)を加え、−60℃で30分攪拌後ベンゾイルクロリ
ド(0.84g、7.2ミリモル)を加えて30分攪拌
したのちに室温に戻した。反応液を氷水中に注ぎ,食塩
で飽和させ、酢酸エチルで抽出、乾燥後、ヘキサン−酢
酸エチル(50:1)を溶離液とするシリカゲルカラム
クロマトグラフィーで精製し、ヘキサンから結晶化して
無色針状結晶の2,4−シス−4−ベンゾイルオキシ−
1−メトキシ−2,6,6−トリメチル−8−オキサビ
シクロ〔3.2.1〕オクタン(AU119)を0.7
5g(49.5%)得た。融点89−90℃。
【0575】IR(KBr,cm-1):1709,15
99,1469,1278,1110,1013,71
1。
【0576】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
0.88(3H,d,J=7Hz),1.27(3H,
s),1.35(3H,s),1.50−1.70(2
H,m),1.78(1H,d,J=14Hz),2.
20(2H,m),3.40(3H,s),3.83
(1H,d,J=4Hz),5.24(1H,m),
7.44(2H,m),7.57(1H,m),8.0
0(2H,m)。
【0577】
【実施例122】実施例116で得られる2,4−シス
−1−メトキシ−2,6,6−トリメチル−8−オキサ
ビシクロ〔3.2.1〕オクタン−4−オール(4.5
2g、22ミリモル)のテトラヒドロフラン溶液に氷冷
下で55%水素化ナトリウム(1.05g,24ミリモ
ル)と臭化ベンジル(2.85ml、24ミリモル)を
加え、室温で2時間攪拌後、30分加熱還流した。反応
液に氷水を加えて酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗
浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、濃縮し、残
渣をヘキサン−酢酸エチル(100:1〜30:1)を
溶離液とするシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分
画し、初めの溶出部から無色油状の2,4−トランス−
4−ベンジルオキシ−1−メトキシ−2,6,6−トリ
メチル−8−オキサビシクロ〔3.2.1〕オクタン
(AU162A)を1.00g(15.7%)得た。
【0578】IR(KBr,cm-1):1466,12
17,1110。
【0579】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.07(3H,d,J=7Hz),1.22(3H,
s),1.30(3H,s),1.63(1H,d,J
=14Hz),1.91(1H,d,J=14Hz),
1.82−2.10(3H,m),3.34(3H,
s),3.73(1H,brd,J=4Hz),3.8
4(1H,m),4.53(2H,s),7.31(5
H,m)。
【0580】続く溶出部から無色油状の2,4−シス−
4−ベンジルオキシ−1−メトキシ−2,6,6−トリ
メチル−8−オキサビシクロ〔3.2.1〕オクタン
(AU162B)を2.36g(37.0%)得た。
【0581】IR(KBr,cm-1):1466,12
20,1114,1071。
【0582】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
0.84(3H,d,J=7Hz),1.24(3H,
s),1.28(3H,s),1.42(1H,m),
1.57(1H,d,J=14Hz),1.68(1
H,d,J=14Hz),1.98−2.09(2H,
m),3.36(3H,s),3.70(1H,m),
3.75(1H,m),4.53(2H,s),7.3
0(5H,m)。
【0583】
【実施例123】実施例113で得られる2,4−シス
−2,6,6−トリメチル−8−オキサビシクロ〔3.
2.1〕オクタン−1,4−ジオール(0.93g、5
ミリモル)を実施例6に準じてベンゾイル化し、ヘキサ
ンから結晶化して無色針状結晶の2,4−シス−4−ベ
ンゾイルオキシ−2,6,6−トリメチル−8−オキサ
ビシクロ〔3.2.1〕オクタン−1−オール(AU5
02)を1.04g(71%)得た。融点157−15
8℃。
【0584】IR(KBr,cm-1):3467,16
95,1317,1307,1291,1128,72
0。
【0585】
【実施例124】実施例123の生成物(0.5g、
1.72ミリモル)を常法に従ってアセチル化し、水か
ら結晶化して無色無定型結晶の2,4−シス−5−アセ
トキシ−4−ベンゾイルオキシ−2,6,6−トリメチ
ルシクロヘプタン−1−オン(AU194)を0.43
g(75%)得た。融点166−200℃。
【0586】IR(KBr,cm-1):1737,17
10,1451,1374,1273,1241,11
12,715。
【0587】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.01(3H,s),1.05(3H,s),1.1
6(3H,d,J=7Hz),1.90(3H,s),
2.06(2H,m),2.26(1H,d,J=13
Hz),2.54(1H,m),2.88(1H,d,
J=13Hz),5.17(2H,m),7.45(2
H,m),7.58(1H,m),7.98(2H,
m)。
【0588】
【実施例125】実施例113で得られる2,4−シス
−2,6,6−トリメチル−8−オキサビシクロ〔3.
2.1〕オクタン−1,4−ジオール(0.93g、5
ミリモル)を実施例17に準じて3−クロロベンゾイル
クロリド(0.96g、5.5ミリモル)と処理した
後、常法に従ってアセチル化し、酢酸エチルとヘキサン
の混合溶媒から結晶化して無色針状結晶の2,4−シス
−5−アセトキシ−4−(3−クロロベンゾイルオキ
シ)−2,6,6−トリメチルシクロヘプタン−1−オ
ン(AU199)を0.59g(32%)得た。融点1
91−192℃。
【0589】IR(KBr,cm-1):1743,17
18,1703,1263,1237,1124,75
4,740。
【0590】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.01(3H,s),1.05(3H,s),1.1
7(3H,d,J=7Hz),1.92(3H,s),
2.04(2H,m),2.27(1H,d,J=13
Hz),2.54(1H,m),2.88(1H,d,
J=13Hz),5.15(2H,m),7.40(1
H,t,J=8Hz),7.55(1H,brd,J=
8Hz),7.86(1H,brd,J=8Hz),
7.98(1H,m)。
【0591】
【実施例126】実施例113で得られる2,4−シス
−2,6,6−トリメチル−8−オキサビシクロ〔3.
2.1〕オクタン−1,4−ジオール(5.59g、3
0ミリモル)を常法に従ってアセチル化し、酢酸エチル
とヘキサンから結晶化して無色針状結晶の2,4−シス
−4,5−ジアセトキシ−2,6,6−トリメチルシク
ロヘプタン−1−オン(AU117)を6.73g(8
3%)得た。融点77−78℃。
【0592】IR(KBr,cm-1):1744,17
00,1246,1229。
【0593】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
0.96(3H,s),1.00(3H,s),1.1
3(3H,d,J=7Hz),1.91(2H,m),
2.02(3H,s),2.07(3H,s),2.2
2(1H,d,J=13Hz),2.47(1H,
m),2.81(1H,d,J=13Hz),4.95
(2H,m)。
【0594】
【実施例127】実施例114で得られる2,4−シス
−4−メトキシ−2,6,6−トリメチル−8−オキサ
ビシクロ〔3.2.1〕オクタン−1−オール(1.0
g、5ミリモル)を常法に従ってアセチル化し、ヘキサ
ンから結晶化して無色結晶の2,4−シス−5−アセト
キシ−4−メトキシ−2,6,6−トリメチルシクロヘ
プタン−1−オン(AU120)を0.9g(75%)
得た。融点80−82℃。
【0595】IR(KBr,cm-1):1742,16
99,1239,1092,1026。
【0596】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
0.92(3H,s),1.00(3H,s),1.1
6(3H,d,J=7Hz),1.74(1H,m),
2.03(1H,m),2.11(3H,s),2.1
8(1H,d,J=13Hz),2.33(1H,
m),2.78(1H,d,J=13Hz),3.13
(1H,m),3.34(3H,s),4.85(1
H,d,J=9Hz)。
【0597】
【実施例128】実施例114で得られる2,4−シス
−4−メトキシ−2,6,6−トリメチル−8−オキサ
ビシクロ〔3.2.1〕オクタン−1−オール(1g、
5ミリモル)を実施例6に準じてベンゾイル化し、ベン
ゼン−酢酸エチル(50:1)を溶離液とするシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーで精製して、無色油状の
2,4−シス−1−ベンゾイルオキシ−4−メトキシ−
2,6,6−トリメチル−8−オキサビシクロ〔3.
2.1〕オクタン(AU122)を0.27g(17.
9%)得た。
【0598】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
0.94(3H,d,J=7Hz),1.25(3H,
s),1.38(3H,s),1.41(1H,q,J
=12Hz),2.10(3H,m),2.72(1
H,m),3.37(3H,s),3.65(1H,
m),3.95(1H,d,J=4Hz),7.43
(2H,m),7.55(1H,m),8.03(2
H,m)。
【0599】
【実施例129】実施例115で得られる2,4−シス
−4−(4−メトキシベンジルオキシ)−2,6,6−
トリメチル−8−オキサビシクロ〔3.2.1〕オクタ
ン−1−オール(1.83g、6ミリモル)を常法に従
ってアセチル化し、ヘキサン−酢酸エチル(10:1−
5:1)を溶離液とするシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーで分画して、初めの溶出部から無色油状の2,4
−シス−1−アセトキシ−4−(4−メトキシベンジル
オキシ)−2,6,6−トリメチル−8−オキサビシク
ロ〔3.2.1〕オクタン(AU186)を0.28g
(13%)得た。
【0600】IR(KBr,cm-1):1753,16
12,1514,1249。
【0601】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
0.83(3H,d,J=6Hz),1.25(3H,
s),1.29(3H,s),1.41(1H,q,J
=12Hz),1.91(1H,d,J=13Hz),
1.94(1H,d,J=13Hz),2.02(1
H,m),2.05(3H,s),2.55(1H,
m),3.75(1H,m),3.80(3H,s),
3.84(1H,m),4.46(2H,s),6.8
6(2H,d,J=9Hz),7.22(2H,d,J
=9Hz)。
【0602】続く溶出部から無色油状の2,4−シス−
5−アセトキシ−4−(4−メトキシベンジルオキシ)
−2,6,6−トリメチルシクロヘプタン−1−オン
(AU185)を1.41g(67%)得た。
【0603】IR(KBr,cm-1):1740,17
00,1613,1514,1244,1031。
【0604】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
0.91(3H,s),1.01(3H,s),1.1
3(3H,d,J=7Hz),1.82(1H,m),
2.04(3H,s),2.05(1H,m),2.1
7(1H,d,J=13Hz),2.28(1H,
m),2.77(1H,d,J=13Hz),3.38
(1H,m),3.80(3H,s),4.42(1
H,d,J=13Hz),4.53(1H,d,J=1
3Hz),4.93(1H,d,J=9Hz),6.8
6(2H,d,J=9Hz),7.19(2H,d,J
=9Hz)。
【0605】
【実施例130】実施例115で得られる2,4−シス
−4−(4−メトキシベンジルオキシ)−2,6,6−
トリメチル−8−オキサビシクロ〔3.2.1〕オクタ
ン−1−オール(2.13g、6.9ミリモル)を実施
例6に準じてベンゾイル化し、ベンゼンおよびベンゼン
−酢酸エチル(20:1)を溶離液とするシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーで分画し、初めの溶出部を酢酸
エチルとヘキサンの混合溶媒から結晶化して無色板状結
晶の2,4−シス−1−ベンゾイルオキシ−4−(4−
メトキシベンジルオキシ)−2,6,6−トリメチル−
8−オキサビシクロ〔3.2.1〕オクタン(AU18
8)を0.40g(14%)得た。融点89.5−9
0.5℃。
【0606】IR(KBr,cm-1):1742,16
14,1512,1248。
【0607】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
0.92(3H,d,J=7Hz),1.30(3H,
s),1.37(3H,s),1.48(1H,q,J
=12Hz),2.09(3H,m),2.71(1
H,m),3.80(3H,s),3.84(1H,
m),3.91(1H,m),4.47(1H,d,J
=12Hz),4.51(1H,d,J=12Hz),
6.87(2H,d,J=9Hz),7.24(2H,
d,J=9Hz),7.42(2H,m),7.52
(1H,m),8.01(2H,m)。
【0608】続く溶出部を酢酸エチルとベンゼンの混合
溶媒から結晶化して、無色針状結晶の2,4−シス−5
−ベンゾイルオキシ−4−(4−メトキシベンジルオキ
シ)−2,6,6−トリメチルシクロヘプタン−1−オ
ン(AU187)を0.65g(23%)得た。融点7
0.5−71.5℃。
【0609】IR(KBr,cm-1):1717,17
01,1612,1515,1272,713。
【0610】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.02(3H,s),1.07(3H,s),1.1
6(3H,d,J=7Hz),1.89(1H,m),
2.08(1H,m),2.23(1H,d,J=13
Hz),2.34(1H,m),2.86(1H,d,
J=13Hz),3.51(1H,m),3.73(3
H,s),4.34(1H,d,J=13Hz),4.
48(1H,d,J=13Hz),5.18(1H,
d,J=9Hz),6.64(2H,d,J=9H
z),6.98(2H,d,J=9Hz),7.46
(2H,m),7.58(1H,m),8.02(2
H,m)。
【0611】
【実施例131】実施例130で得られる2,4−シス
−5−ベンゾイルオキシ−4−(4−メトキシベンジル
オキシ)−2,6,6−トリメチルシクロヘプタン−1
−オン(574mg、1.4ミリモル)を実施例7に準
じてDDQで処理し、酢酸エチルとヘキサンの混合溶媒
から結晶化して無色板状結晶の2,4−シス−5−ベン
ゾイルオキシ−4−ヒドロキシ−2,6,6−トリメチ
ルシクロヘプタン−1−オン(AU191)を330m
g(81%)得た。融点166−167.5℃。
【0612】IR(KBr,cm-1):3436,17
17,1682,1270,706。
【0613】1H−NMR(CDCl3 +D2 O,pp
m):1.06(3H,s),1.07(3H,s),
1.18(3H,d,J=7Hz),1.96(1H,
m),2.10(1H,m),2.20(1H,d,J
=13Hz),2.44(1H,m),2.89(1
H,d,J=13Hz),3.82(1H,m),5.
03(1H,d,J=9Hz),7.48(2H,
m),7.60(1H,m),8.09(2H,m)。
【0614】
【実施例132】実施例131の生成物(206mg、
0.7ミリモル)を常法に従ってアセチル化し、水から
結晶化して無色結晶の2,4−シス−4−アセトキシ−
5−ベンゾイルオキシ−2,6,6−トリメチルシクロ
ヘプタン−1−オン(AU192)を190mg(81
%)得た。融点119.5−121℃。
【0615】IR(KBr,cm-1):1732,16
94,1270,1106,712。
【0616】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
1.07(3H,s),1.08(3H,s),1.1
7(3H,d,J=7Hz),1.98(2H,m),
2.27(1H,d,J=13Hz),2.51(1
H,m),2.90(1H,d,J=13Hz),5.
13(1H,m),5.23(1H,d,J=9H
z),7.45(2H,m),7.58(1H,m),
7.99(2H,m)。
【0617】
【実施例133】実施例115で得られる2,4−シス
−4−(4−メトキシベンジルオキシ)−2,6,6−
トリメチル−8−オキサビシクロ〔3.2.1〕オクタ
ンー1−オール(1.2g、3.9ミリモル)を実施例
17に準じてベンゾイルクロリドと処理し、実施例13
で得られる2,4−シス−1−ベンゾイルオキシ−4
−(4−メトキシベンジルオキシ)−2,6,6−トリ
メチル−8−オキサビシクロ〔3.2.1〕オクタン
(AU188)を0.97g(60%)得た。
【0618】上記生成物(821mg、2.0ミリモ
ル)を実施例7に準じてDDQで処理し、酢酸エチルと
ヘキサンの混合溶媒から結晶化して無色針状結晶の2,
4−シス−1−ベンゾイルオキシ−2,6,6−トリメ
チル−8−オキサビシクロ〔3.2.1〕オクタン−4
−オール(AU252)を410mg(71%)得た。
【0619】融点87−88℃。
【0620】IR(KBr,cm-1):3516,17
26,1276,997。
【0621】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
0.95(3H,d,J=7Hz),1.31(3H,
s),1.40(3H,s),1.51(1H,q,J
=12Hz),1.58(1H,brs;重水添加によ
り消失),2.07(1H,d,J=13Hz),2.
08(1H,m),2.16(1H,d,J=13H
z),2.74(1H,m),3.80(1H,d,J
=4Hz),4.13(1H,m),7.43(2H,
m),7.56(1H,m),8.02(2H,m)。
【0622】
【実施例134】実施例115で得られる2,4−シス
−4−(4−メトキシベンジルオキシ)−2,6,6−
トリメチル−8−オキサビシクロ〔3.2.1〕オクタ
ン−1−オール(1.2g、3.9ミリモル)のテトラ
ヒドフラン(10ml)溶液に0℃で55%水素化ナト
リウム(0.18g、4.1ミリモル)を加え、10分
後に4−ニトロベンゾイルクロリド(0.76g、4.
1ミリモル)を加えて1時間攪拌し、更に室温で一夜攪
拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、希炭酸カリウム
水溶液と飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾
燥、濾過、濃縮し、残渣を酢酸エチルとヘキサンの混合
溶媒から結晶化して微黄色プリズム状結晶の2,4−シ
ス−4−(4−メトキシベンジルオキシ)−1−(4−
ニトロベンゾイルオキシ)−2,6,6−トリメチル−
8−オキサビシクロ〔3.2.1〕オクタンを1.1g
(62%)得た。融点116.5−117.5℃IR
(KBr,cm-1):1740,1530,1350,
1276。
【0623】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
0.93(3H,d,J=7Hz),1.32(3H,
s),1.38(3H,s),1.50(1H,q,J
=12Hz),2.11(3H,m),2.69(1
H,m),3.81(3H,s),3.85(1H,
m),3.92(1H,m),4.48(1H,d,J
=12Hz),4.51(1H,d,J=12Hz),
6.87(2H,d,J=8Hz),7.24(2H,
d,J=8Hz),8.18(2H,d,J=9H
z),8.28(2H,d,J=9Hz)。
【0624】上記生成物(1.00g、2.2ミリモ
ル)を実施例7に準じてDDQで処理し、酢酸エチルと
ヘキサンの混合溶媒から結晶化して無色針状結晶の2,
4−シス−1−(4−ニトロベンゾイルオキシ)−2,
6,6−トリメチル−8−オキサビシクロ〔3.2.
1〕オクタン−4−オール(AU250)を0.58g
(78%)得た。融点103−104℃。
【0625】IR(KBr,cm-1):3600−31
00,1740,1530,1350,1276。
【0626】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
0.98(3H,d,J=7Hz),1.33(3H,
s),1.41(3H,s),1.53(1H,q,J
=12Hz),2.12(3H,m),2.72(1
H,m),3.82(1H,d,J=4Hz),4.1
6(1H,m),8.18(2H,d,J=9Hz),
8.28(2H,d,J=9Hz)。
【0627】
【実施例135】実施例134の生成物(436mg、
1.3ミリモル)を実施例19に準じてニトロ基を還元
して橙色カラメル状の2,4−シス−1−(4−アミノ
ベンゾイルオキシ)−2,6,6−トリメチル−8−オ
キサビシクロ〔3.2.1〕オクタン−4−オール(A
U251)を360mg(90%)得た。
【0628】IR(KBr,cm-1):3462,33
67,1706,1628,1603,1279,11
70。
【0629】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
0.93(3H,d,J=7Hz),1.30(3H,
s),1.39(3H,s),1.49(1H,q,J
=12Hz),1.58(1H,brs),2.08
(3H,m),2.72(1H,m),3.78(1
H,d,J=4Hz),4.11(3H,m;重水添加
により1H,m),6.63(2H,d,J=9H
z),7.83(2H,d,J=9Hz)。
【0630】
【実施例136】ジメチルスルホキシド(2.84m
l、40ミリモル)の塩化メチレン(20ml)溶液を
−65℃以下に保ちながら無水トリフルオロ酢酸(4.
16ml、30ミリモル)の塩化メチレン(10ml)
溶液を20分で加え、10分後に実施例116で得られ
る2,4−シス−1−メトキシ−2,6,6−トリメチ
ル−8−オキサビシクロ〔3.2.1〕オクタン−4−
オール(4.00g、20ミリモル)の塩化メチレン
(20ml)溶液を同温度で滴下した。30分後トリエ
チルアミンを同温度で加え、室温に戻して水を加えて分
液し、水層を塩化メチレンで抽出した。有機層を合わせ
て無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、濃縮して残渣を
ヘキサン−酢酸エチル(100:1−10:1)を溶離
液とするシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製
し、ヘキサンから結晶化して無色板状結晶の1−メトキ
シ−2,6,6−トリメチル−8−オキサビシクロ
〔3.2.1〕オクタン−4−オン(AU163)を
3.25g(82%)得た。融点38−39℃。
【0631】IR(KBr,cm-1):1729,14
58,1246,1018。
【0632】1H−NMR(CDCl3 ,ppm):
0.93(3H,d,J=7Hz),1.01(3H,
s),1.30(3H,s),1.75(1H,d,J
=14Hz),1.82(1H,d,J=14Hz),
1.88(1H,m),2.48(1H,m),2.6
0(1H,m),3.42(3H,s),3.73(1
H,brs)。
【0633】13C−NMR(CDCl3 ,ppm):
15.40(q),22.29(q),29.95
(q),38.27(d),38.35(t),39.
74(s),42.33(t),49.59(q),9
0.76(d),110.14(s),206.27
(s)。
【0634】
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 31/24 A61K 31/24 31/245 31/245 C07C 49/503 C07C 49/503 49/517 49/517 49/607 49/607 49/717 49/717 49/753 49/753 B 67/08 67/08 69/013 69/013 E 69/76 69/76 Z 205/45 205/45 229/54 229/54 C07D 493/08 C07D 493/08 B (72)発明者 大坪 英二 埼玉県与野市本町東1丁目7番11号与野 シティー荘203号 (56)参考文献 特開 平5−178793(JP,A)

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式で示されるサイシンN誘導
    体。 【化1】 基を表し、R X 及びR Y は、それぞれ同一若しくは異なっ
    (1)水素原子、 (2)鎖上に置換基〔炭素数1〜4の低級アシル基;テト
    ラヒドロピラニル基、テトラヒドロチオピラニル基、4
    −メトキシテトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラ
    ニル基、1−エトキシエチル基、1−メチル−1−メト
    キシエチル基、1−イソプロピルオキシエチル基のアセ
    タール又はトリメチルシリルエーテル、tert−ブチルジ
    メチルシリルエーテルのシリルエーテルにより保護され
    ていてもよい水酸基(以下水酸基の保護基について同
    じ。);カルボキシル基;炭素数1〜4の低級アルコキ
    シカルボニル基〕を有していてもよい炭素数1〜4の低
    級アルキル基、 (3)アリル基、3−メチル−2−ブテニル基、環上に1
    以上の置換基(炭素数1〜4の低級アルキル基;炭素数
    1〜4の低級アルコキシカルボニル基、アセチル基、ベ
    ンゾイル基、シンナモイル基のアシル基;保護されてい
    てもよい水酸基;炭素数1〜4の低級アルコキシ基;フ
    ッ素、塩素、臭素、ヨウ素;ニトロ基)を有していても
    よいシンナミル基のアルケニル基(アリールアルケニル
    基を含む。)、 (4)環上に1以上の置換基(炭素数1〜4の低級アルキ
    ル基;炭素数1〜4の低級アルコキシカルボニル基、ア
    セチル基、ベンゾイル基、シンナモイル基のアシル基;
    保護されていてもよい水酸基;炭素数1〜4の低級アル
    コキシ基;フッ素、塩素、臭素、ヨウ素;ニトロ基)を
    有していてもよいベンジル基、フェネチル 基、フルフリ
    ル基、テニル基若しくはピコリル基の(ヘテロ)アラル
    キル基、 (5)(a)鎖上に置換基(保護されていてもよい水酸基、カ
    ルボキシル基、炭素数1〜4の低級アルコキシカルボニ
    ル基、チアゾリル基)を有していてもよいアセチル基、
    プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリ
    ル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、2−ブテノ
    イル基若しくは環上に1以上の置換基〔炭素数1〜4の
    低級アルコキシカルボニル基;鎖上又は環上に1以上の
    置換基(保護されていてもよい水酸基;カルボキシル
    基;炭素数1〜4の低級アルコキシカルボニル基;チア
    ゾリル基;炭素数1〜4の低級アルキル基;アセチル
    基、ベンゾイル基、シンナモイル基のアシル基;炭素数
    1〜4の低級アルコキシ基;フッ素、塩素、臭素、ヨウ
    素;ニトロ基)を有していてもよいアセチル基、ベンゾ
    イル基、シンナモイル基のアシル基;保護されていても
    よい水酸基;炭素数1〜4の低級アルコキシ基;アセト
    キシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基の低
    級アシルオキシ基;フッ素、塩素、臭素、ヨウ素;ニト
    ロ基;鎖上又は環上に1以上の置換基(保護されていて
    もよい水酸基;カルボキシル基;炭素数1〜4の低級ア
    ルコキシカルボニル基;チアゾリル基;炭素数1〜4の
    低級アルキル基;アセチル基、ベンゾイル基、シンナモ
    イル基のアシル基;炭素数1〜4の低級アルコキシ基;
    フッ素、塩素、臭素、ヨウ素;ニトロ基)を有していて
    もよいアセチル基、ベンゾイル基、シンナモイル基のア
    シル基又は炭素数1〜4の低級アルキル基で置換されて
    いてもよいアミノ基〕を有していてもよいシンナモイル
    基の脂肪族アシル基、 (b)環上に1以上の置換基〔炭素数1〜4の低級アルコ
    キシカルボニル基;鎖上又は環上に1以上の置換基(保
    護されていてもよい水酸基;カルボキシル基;炭素数1
    〜4の低級アルコキシカルボニル基;チアゾリル基;炭
    素数1〜4の低級アルキル基;アセチル基、ベンゾイル
    基、シンナモイル基のアシル基;炭素数1〜4の低級ア
    ルコキシ基;フッ素、塩素、臭素、ヨウ素;ニトロ基)
    を有していてもよいアセチル基、ベンゾイル基、シンナ
    モイル基のアシル基;保護されていてもよい水酸基;炭
    素数1〜4の低級アルコキシ基;アセトキシ基、プロピ
    オニルオキシ基、ブチリルオキシ基の低級アシルオキシ
    基;フッ素、塩素、臭素、ヨウ素;ニトロ基;鎖上又は
    環上に1以上の置換基(保護されていてもよい水酸基
    カルボキシル基;炭素数1〜4の低級アルコキシカルボ
    ニル基;チアゾリル基;炭素数1〜4の低級アルキル
    基;アセチル基、ベンゾイル基、シンナモイル基のアシ
    ル基;炭素数1〜4の低級アルコキシ基;フッ素、塩
    素、臭素、ヨウ素;ニトロ基)を有していてもよいアセ
    チル基、ベンゾイル基、シンナモイル基のアシル基又は
    炭素数1〜4の低級アルキル基で置換されていてもよい
    アミノ基〕を有していてもよいベンゾイル基、ナフトイ
    ル基の芳香族アシル基、 (c)環上に1以上の置換基〔炭素数1〜4の低級アルコ
    キシカルボニル基;鎖上又は環上に1以上の置換基(保
    護されていてもよい水酸基;カルボキシル基;炭素数1
    〜4の低級アルコキシカルボニル基;チアゾリル基;炭
    素数1〜4の低級アルキル基;アセチル基、ベンゾイル
    基、シンナモイル基のアシル基;炭素数1〜4の低級ア
    ルコキシ基;フッ素、塩素、臭素、ヨウ素;ニトロ基)
    を有していてもよいアセチル基、ベンゾイル基、シンナ
    モイル基のアシル基;保護されていてもよい水酸基;炭
    素数1〜4の低級アルコキシ基;アセトキシ基、プロピ
    オニルオキシ基、ブチリルオキシ基の低級アシルオキシ
    基;フッ素、塩素、臭素、ヨウ素;ニトロ基;鎖上又は
    環上に1以上の置換基(保護されていてもよい水酸基;
    カルボキシル基;炭素数1〜4の低級アルコキシカルボ
    ニル基;チアゾリル基;炭素数1〜4の低級アルキル
    基;アセチル基、ベンゾイル基、シンナモイル基のアシ
    ル基;炭素数1〜4の低級アルコキシ基;フッ素、塩
    素、臭素、ヨウ素;ニトロ基)を有していてもよいアセ
    チル基、ベンゾイル基、シンナモイル基のアシル基又は
    炭素数1〜4の低級アルキル基で置換されていてもよい
    アミノ基〕を有していてもよいフロイル基、ピロリルカ
    ルボニル基、テノイル基、イミダゾリルカルボニル基、
    ベンゾイミダゾリルカルボニル基の複素環アシル基のア
    シル基を表し、 破線は任意に結合を表す。但し、サイシンN並びに5−
    ヒドロキシ−4,7,7−トリメチル−8−オキサビシ
    クロ[3.2.1]ヘプト−3−エン−2−オン、5−
    アシトキシ−4,7,7−トリメチル−8−オキサビシ
    クロ[3.2.1]ヘプト−3−エン−2−オン、5−
    パラブロモベンゾイルオキシ−4,7,7−トリメチル
    −8−オキサビシクロ[3.2.1]ヘプト−3−エン
    −2−オン及び5−パラブロモベンゾイルオキシ−2,
    6,6−トリメチルシクロヘプト− 2−エン−1,4−
    ジオンを除く。
  2. 【請求項2】 5−ヒドロキシ−4−(4−ニトロベ
    ンゾイルオキシ)−2,6,6−トリメチル−2−シク
    ロヘプテンー1−オン、4−(4−アミノベンゾイルオ
    キシ)−5−ヒドロキシ−2,6,6−トリメチル−2
    −シクロヘプテン−1−オン、5−ヒドロキシ−4−
    (1−メチル−2−ピロリルカルボニルオキシ)−2,
    6,6−トリメチル−2−シクロヘプテン−1−オン、
    5−(2,4−ジアミノベンゾイルオキシ)−4−メト
    キシ−2,6,6−トリメチル−2−シクロヘプテンー
    1−オン、2,4−シス−1−メトキシ−2,6,6−
    トリメチル−8−オキサビシクロ〔3.2.1〕オクタ
    −4−オール又は4−(4−アミノベンゾイルオキ
    シ)−1−メトキシ−2,6,6−トリメチル−8−オ
    キサビシクロ〔3.2.1〕オクタ−2−エンである請
    求項1記載のサイシンN誘導体。
  3. 【請求項3】 4−(4−アミノベンゾイルオキシ)
    −5−ヒドロキシ−2,6,6−トリメチル−2−シク
    ロヘプテン−1−オン。
  4. 【請求項4】 2,4−シス−1−メトキシ−2,
    6,6−トリメチル−8−オキサビシクロ〔3.2.
    1〕オクタン−4−オール。
  5. 【請求項5】 オイカルボン−4,5−オキシドを酸
    触媒の存在下に一般式 〔R1 −OH〕 (式中、R1 はアルキル基、アルケニル基又はアラルキ
    ル基を表す。)で示されるアルコールによるアルコリシ
    ス反応に付すことを特徴とする下記一般式で示されるサ
    イシンN誘導体の製造法。 【化2】 (式中、R1 は前記と同義である。)
  6. 【請求項6】 サイシンNと一般式 〔R2 COOH〕 (R2 はアルキル基、アルケニル基、芳香族炭化水素基
    又は複素環基を表す。)で示されるカルボン酸とをカル
    ボジイミドの存在下にアシル化反応に付すことを特徴と
    する下記一般式で示されるサイシンN誘導体の製造法。 【化3】 (式中、R2 は前記と同義である。)
  7. 【請求項7】 下記一般式 【化4】 (式中、R8 はアルキル基、アルケニル基、アラルキル
    基又はアシル基を表す。)で示される5−ヒドロキシサ
    イシンN誘導体を酸触媒の存在下に一般式 〔R9 −OH〕 (式中、R9 はアルキル基、アルケニル基又はアラルキ
    ル基を表す。)で示されるアルコールにより処理するこ
    とを特徴とする下記一般式で示されるサイシンN誘導体
    の製造法。 【化5】 (式中、R8 及びR9 は前記と同義である。)
  8. 【請求項8】 下記一般式 【化6】 (式中、R8 はアルキル基、アルケニル基、アラルキル
    基又はアシル基を表す。)で示される5−ヒドロキシサ
    イシンN誘導体をアルキル化、アルケニル化若しくはア
    ラルキル化又はアシル化反応に付すことを特徴とする下
    記一般式で示されるサイシンN誘導体の製造法。 【化7】 (式中、R8 は前記と同義であり、R9 はアルキル基、
    アルケニル基、アラルキル基又はアシル基を表す。)
  9. 【請求項9】 下記一般式 【化8】 (式中、R10はアルキル基、アルケニル基、アラルキル
    基又はアシル基を表す。)で示される2,3−ジヒドロ
    サイシンN誘導体を酸触媒の存在下に一般式 〔R11−OH〕 (式中、R11はアルキル基、アルケニル基又はアラルキ
    ル基を表す。)で示されるアルコールにより処理するこ
    とを特徴とする下記一般式で示されるサイシンN誘導体
    の製造法。 【化9】 (式中、R10及びR11は前記と同義である。)
  10. 【請求項10】 下記一般式で示されるサイシンN誘導
    体を有効成分とする抗潰瘍剤。 【化10】 基を表し、RX及びRYは、それぞれ同一若しくは異なっ
    て (1)水素原子、 (2)鎖上に置換基〔炭素数1〜4の低級アシル基;テト
    ラヒドロピラニル基、テトラヒドロチオピラニル基、4
    −メトキシテトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラ
    ニル基、1−エトキシエチル基、1−メチル−1−メト
    キシエチル基、1−イソプロピルオキシエチル基のアセ
    タール又はトリメチルシリルエーテル、tert−ブチルジ
    メチルシリルエーテルのシリルエーテルにより保護され
    ていてもよい水酸基((以下水酸基の保護基について同
    じ。);カルボキシル基;炭素数1〜4の低級アルコキ
    シカルボニル基〕を有していてもよい炭素数1〜4の低
    級アルキル基、 (3)アリル基、3−メチル−2−ブテニル基、環上に1
    以上の置換基(炭素数1〜4の低級アルキル基;炭素数
    1〜4の低級アルコキシカルボニル基、アセチル基、ベ
    ンゾイル基、シンナモイル基のアシル基;保護されてい
    てもよい水酸基;炭素数1〜4の低級アルコキシ基;フ
    ッ素、塩素、臭素、ヨウ素;ニトロ基)を有していても
    よいシンナミル基のアルケニル基(アリールアルケニル
    基を含む。)、 (4)環上に1以上の置換基(炭素数1〜4の低級アルキ
    ル基;炭素数1〜4の低級アルコキシカルボニル基、ア
    セチル基、ベンゾイル基、シンナモイル基のアシル基;
    保護されていてもよい水酸基;炭素数1〜4の低級アル
    コキシ基;フッ素、塩素、臭素、ヨウ素;ニトロ基)を
    有していてもよいベンジル基、フェネチル基、フルフリ
    ル基、テニル基若しくはピコリル基の(ヘテロ)アラル
    キル基、 (5)(a)鎖上に置換基(保護されていてもよい水酸基、カ
    ルボキシル基、炭素数1〜4の低級アルコキシカルボニ
    ル基、チアゾリル基)を有していてもよいアセチル基、
    プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリ
    ル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、2−ブテノ
    イル基若しくは環上に1以上の置換基〔炭素数1〜4の
    低級アルコキシカルボニル基;鎖上又は環上に1以上の
    置換基(保護されていてもよい水酸基;カルボキシル
    基;炭素数1〜4の低級アルコキシカルボニル基;チア
    ゾリル基;炭素数1〜4の低級アルキル基;アセチル
    基、ベンゾイル基、シンナモイル基のアシル基;炭素数
    1〜4の低級アルコキシ基;フッ素、塩素、臭素、ヨウ
    素;ニトロ基)を有していてもよいアセチル基、ベンゾ
    イル基、シンナモイル基のアシル基;保護されていても
    よい水酸基;炭素数1〜4の低級アルコキシ基;アセト
    キシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基の低
    級アシルオキシ基;フッ素、塩素、臭素、ヨウ素;ニト
    ロ基;鎖上又は環上に1以上の置換基(保護されていて
    もよい水酸基;カルボキシル基;炭素数1〜4の低級ア
    ルコキシカルボニル基;チアゾリル基;炭素数1〜4の
    低級アルキル基;アセチル基、ベンゾイル基、シンナモ
    イル基のアシル基;炭素数1〜4の低級アルコキシ基;
    フッ素、塩素、臭素、ヨウ素;ニトロ基)を有していて
    もよいアセチル基、ベンゾイル基、シンナモイル基のア
    シル基又は炭素数1〜4の低級アルキル基で置換されて
    いてもよいアミノ基〕を有していてもよいシンナモイル
    基の脂肪族アシル基、 (b)環上に1以上の置換基〔炭素数1〜4の低級アルコ
    キシカルボニル基;鎖上又は環上に1以上の置換基(保
    護されていてもよい水酸基;カルボキシル基;炭素数1
    〜4の低級アルコキシカルボニル基;チアゾリル基;炭
    素数1〜4の低級アルキル基;アセチル基、ベンゾイル
    基、シンナモイル基のアシル基;炭素数1〜4の低級ア
    ルコキシ基;フッ素、塩素、臭素、ヨウ素;ニトロ基)
    を有していてもよいアセチル基、ベンゾイル基、シンナ
    モイル基のアシル基;保護されていてもよい水酸基;炭
    素数1〜4の低級アルコキシ基;アセトキシ基、プロピ
    オニルオキシ基、ブチリルオキシ基の低級アシルオキシ
    基;フッ素、塩素、臭素、ヨウ素;ニトロ基;鎖上又は
    環上に1以上の置換基(保護されていてもよい水酸基;
    カルボキシル基;炭素数1〜4の低級アルコキシカルボ
    ニル基;チアゾリル基;炭素数1〜4の低級アルキル
    基;アセチル基、ベンゾイル基、シンナモイル基のアシ
    ル基;炭素数1〜4の低級アルコキシ基;フッ素、塩
    素、臭素、ヨウ素;ニトロ基)を有していてもよいアセ
    チル基、ベンゾイル基、シンナモイル基のアシル基又は
    炭素数1〜4の低級アルキル基で置換されていてもよい
    アミノ基〕を有していてもよいベンゾイル基、ナフトイ
    ル基の芳香族アシル基、 (c)環上に1以上の置換基〔炭素数1〜4の低級アルコ
    キシカルボニル基;鎖上又は環上に1以上の置換基(保
    護されていてもよい水酸基;カルボキシル基;炭素数1
    〜4の低級アルコキシカルボニル基;チアゾリル基;炭
    素数1〜4の低級アルキル基;アセチル基、ベンゾイル
    基、シンナモイル基のアシル基;炭素数1〜4の低級ア
    ルコキシ基;フッ素、塩素、臭素、ヨウ素;ニトロ基)
    を有していてもよいアセチル基、ベンゾイル基、シンナ
    モイル基のアシル基;保護されていてもよい水酸基;炭
    素数1〜4の低級アルコキシ基;アセトキシ基、プロピ
    オニルオキシ基、ブチリルオキシ基の低級アシルオキシ
    基;フッ素、塩素、臭素、ヨウ素;ニトロ基;鎖上又は
    環上に1以上の置換基(保護されていてもよい水酸基;
    カルボキシル基;炭素数1〜4の低級アルコキシカルボ
    ニル基;チアゾリル基;炭素数1〜4の低級アルキル
    基;アセチル基、ベンゾイル基、シンナモイル基のアシ
    ル基;炭素数1〜4の低級アルコキシ基;フッ素、塩
    素、臭素、ヨウ素;ニトロ基)を有していてもよいアセ
    チル基、ベンゾイル基、シンナモイル基のアシル基又は
    炭素数1〜4の低級アルキル基で置換されていてもよい
    アミノ基〕を有していてもよいフロイル基、ピロリルカ
    ルボニル基、テノイル基、イミダゾリルカルボニル基、
    ベンゾイミダゾリルカルボニル基の複素環アシル基のア
    シル基を表し、 破線は任意に結合を表す。但し、サイシンN並びに5−
    ヒドロキシ−4,7,7−トリメチル−8−オキサビシ
    クロ[3.2.1]ヘプト−3−エン−2−オン、5−
    アシトキシ−4,7,7−トリメチル−8−オキサビシ
    クロ[3.2.1]ヘプト−3−エン−2−オン、5−
    パラブロモベンゾイルオキシ−4,7,7−トリメチル
    −8−オキサビシクロ[3.2.1]ヘプト−3−エン
    −2−オン及び5−パラブロモベンゾイルオキシ−2,
    6,6−トリメチルシクロヘプト−2−エン−1,4−
    ジオンを除く。
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