JP2739196B2 - ダイヤモンドダイス及びその製造方法 - Google Patents
ダイヤモンドダイス及びその製造方法Info
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Description
線等の軟質線や、ステンレス線、ダングステン線等の硬
質線の伸線用工具として用いられるダイヤモンドダイス
に関する。
造単結晶または多結晶のダイヤモンド原石を、ステンレ
ス鋼製ケース中にNi−Cr−Cu系焼結合金でボンド
し、該焼結ボンド並びに原石に切削加工やレーザー加工
により、伸線孔を形成して製造されている。
ド原石を用いた伸線孔径0.1mm程度以上の太物用ダイス
の製造においては、図2Aに示すように、ステンレス鋼
製ケース2の内側底面3上に置いたダイヤモンド原石1
の安定な位置決めや、焼結ボンド5による均一な締め付
けが不充分となるおそれがある。
に、該ケース2の内側底面3上の定位置に突出部4を設
けておくことや、突出部4に変え焼結ボンド5と同一材
料で、ペレットを作っておき、このペレットを介して該
原石1を配置することを試みたが、充分な解消策とはな
り得なかった。
たものにおいては、該原石1の座わりもよく、焼結に際
して該原石1が傾くこともなかったが、図2Cのよう
に、焼結ボンドにより1体固着したものに、旋盤加工に
より導入口6及び逃げ口7を設けた後、レーザー加工に
より該原石1に伸線孔8を形成する際、原石の破損率が
4%程度と高かった。ペレットを設置した場合は、焼結
に際して該原石1が傾き、レーザー加工に支障を生じ
た。
で解析したところ、突出部4と焼結ボンド5との線膨張
率の違いによる応力の不均一が一因であることが判り、
後者は折角のペレットが、焼結時軟化し、それに連れて
原石の保持が緩み傾いたため、レーザーの適正な照射角
度が得にくくなっていることが判った。
に示すようにダイヤモンド原石1をステンレス鋼製ケー
ス2の内側底面3上に、焼結ボンド5材に比し高温強度
が高く、熱膨張係数が近似している合金材料よりなるペ
レット9を介して配置し、これらが焼結ボンド5により
1体に固着されているように構成したことを第1の特徴
としている。
i−Cr系焼結合金により構成され、伸線孔8は焼結ボ
ンド5により一体固着された固着体に、機械加工とレー
ザー加工を加えて形成されることである。
って説明する。
図1Aはその製造工程における焼結ボンド形成方法を説
明する概略図である。図において、2はステンレス鋼製
ケースで、その内側底面3上の中心部に、ペレット9を
配置し、ダイヤモンド原石1を該ペレット9上に置き、
夫々を接着剤で仮止めした。
が25mm、内径Bが14mm、外径高さCが8mm内径高さDが
6.5mmで、材質はSUS303である。ペレット9の直
径Eは3mm、厚みFは1.5mm で、材質は後述のように焼
結ボンド5より、高温強度が高く、熱膨張係数は近似す
るNi−Cr−Mo系耐熱合金(インコネル625)とし
た。ダイヤモンド原石1は天然ダイヤモンドを用い、予
め上下に略平行な面を形成しておいた。
のように、カーボン台10上に置き、カーボン型11で包
み、該ケース2内に焼結ボンド5となる合金粉を充填
し、カーボン杆12で押圧しながら焼結する。
の通りである。 合金粉の組成(重量%) Ni 57,Cu 18,Cr 9,Ag 6,Sn 4,
その他 6 焼結条件 使用炉 中周波誘導加熱炉 炉内雰囲気H2 圧力 200kgf/cm2 60個/ロットで焼結 昇温 室温 → 920℃ → 920℃ → 650℃程度 30分 キーフ゜10分 炉冷15分
り取出し、放冷後図1Bに示すように旋削により上面に
導入口6、下面に逃げ口7を夫々穴ぐり加工する。次い
でダイヤモンド原石にレーザー加工により伸線孔8を形
成する。形成した伸線孔8には研磨を加え、固着体外形
も仕上げて整え、ダイヤモンドダイスを完成した。
によりダイヤモンド原石1が傾くこともなく、また同原
石1へのレーザーによる伸線孔8の加工時の破損率も1
%以下であった。これは実施例に用いた部材を夫々次の
ように選定したことによる効果と考えられる。
ンレス鋼、焼結ボンド、ペレットの高温強度及び熱膨張
係数の比較を示す図表で、図によって了解されるよう
に、用いたペレット9は、焼結ボンドに比し、その高温
強度が高く、熱膨張係数は略近似している。
着されるペレット9と焼結ボンド5との相対的な特性
が、上記のような関係であれば、この効果は奏し得るの
で、実施例に於けるペレット9のインコネル625を601等
の他の耐熱合金に変えることは可能であるし、また焼結
ボンドの元素或は元素比を変更することも必要な範囲で
行うことができる。勿論ステンレス鋼をSUS304等他
のものに変えることも出来る。
イヤモンドダイスにおいては、その製造時ダイヤモンド
原石の傾きを生じることはなく、また伸線孔の加工時の
欠損率も極めて低いので、従来歩留の低くかった太物用
ダイヤモンドダイスを容易に、高歩留りで製造すること
ができる。しかもその製造が容易で、充分なダイヤモン
ド原石の保持と伸線孔の加工ができるので、その品質も
安定して向上させることができる。
明する縦断面からの概略図、Bは製造されたダイヤモン
ドダイスの縦断面図である。
部を説明する縦断面図で、Aはダイヤモンド原石1をス
テンレス鋼製ケース2の内側底面3上に直接配置したも
の、Bは該原石1を内側底面3の突出部4上に配置した
もの、CはBにおいて、該原石1の上下両側より穴加工
を施したことを示す図である。
ンド、ペレットの高温強度を示す図表である。
表である。
中心に設けた突出部 5 焼結ボンド 6 該ボンドにより1体固着された固着体の上面に加工
した導入口 7 該導入口6に対応して下面に加工した逃げ口 8 ダイヤモンド原石1に設けた伸線孔 9 ペレット A ステンレス鋼製ケース1の外径 B 該ケース1の
内径 C 該ケース1の外径の高さ D 該ケース1の内径の
高さ E ペレット9の直径 F ペレット9の厚み 10 カ
ーボン台 11 カーボン型 12 カーボン杆
Claims (2)
- 【請求項1】 ステンレス鋼製ケースの内面中央部に伸
線孔を有するダイヤモンドが、Ni−Cr系焼結合金に
よってボンドされてなるダイスにおいて、上記ダイヤモ
ンドの底面は上記ケースの内側底面に、上記焼結合金に
比し高温強度が高く、熱膨張係数は近似しているNi−
Cr系合金層を介して固着されていることを特徴とする
ダイヤモンドダイス。 - 【請求項2】ステンレス鋼製ケースの内面中央部の内側
底面上に、Ni−Cr系合金製のペレットを配置し、該
ペレット上にダイヤモンドを配置した後、上記ペレット
に比し高温強度が低く、熱膨張係数は近似するNi−C
r系合金粉末を上記ケース内にダイヤモンドを被って充
填した後、加熱して上記ケース、ダイヤモンド、ペレッ
トを該合金粉末の焼結により一体に固着する工程と、該
一体にされた固着体に伸線孔を設けるための機械加工並
びにレーザー加工を施す工程とを具備することを特徴と
するダイヤモンドダイスの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23343395A JP2739196B2 (ja) | 1995-08-17 | 1995-08-17 | ダイヤモンドダイス及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP23343395A JP2739196B2 (ja) | 1995-08-17 | 1995-08-17 | ダイヤモンドダイス及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0957332A JPH0957332A (ja) | 1997-03-04 |
JP2739196B2 true JP2739196B2 (ja) | 1998-04-08 |
Family
ID=16954970
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP23343395A Expired - Fee Related JP2739196B2 (ja) | 1995-08-17 | 1995-08-17 | ダイヤモンドダイス及びその製造方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2739196B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5289753B2 (ja) * | 2007-11-12 | 2013-09-11 | 株式会社フジクラ | 異形ダイスおよびそれを用いて製造した極細異形線 |
CN113996666A (zh) * | 2021-10-13 | 2022-02-01 | 宜昌给立金刚石工业有限公司 | 加强导热型金刚石拉丝模具及制备方法 |
-
1995
- 1995-08-17 JP JP23343395A patent/JP2739196B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0957332A (ja) | 1997-03-04 |
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