JP2739196B2 - ダイヤモンドダイス及びその製造方法 - Google Patents

ダイヤモンドダイス及びその製造方法

Info

Publication number
JP2739196B2
JP2739196B2 JP23343395A JP23343395A JP2739196B2 JP 2739196 B2 JP2739196 B2 JP 2739196B2 JP 23343395 A JP23343395 A JP 23343395A JP 23343395 A JP23343395 A JP 23343395A JP 2739196 B2 JP2739196 B2 JP 2739196B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
diamond
case
pellet
die
stainless steel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP23343395A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0957332A (ja
Inventor
純一 中井
伸次 二神
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
OOSAKA DAIYAMONDO KOGYO KK
Original Assignee
OOSAKA DAIYAMONDO KOGYO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by OOSAKA DAIYAMONDO KOGYO KK filed Critical OOSAKA DAIYAMONDO KOGYO KK
Priority to JP23343395A priority Critical patent/JP2739196B2/ja
Publication of JPH0957332A publication Critical patent/JPH0957332A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2739196B2 publication Critical patent/JP2739196B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Metal Extraction Processes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は銅線、アルミニウム
線等の軟質線や、ステンレス線、ダングステン線等の硬
質線の伸線用工具として用いられるダイヤモンドダイス
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にダイヤモンドダイスは、天然、人
造単結晶または多結晶のダイヤモンド原石を、ステンレ
ス鋼製ケース中にNi−Cr−Cu系焼結合金でボンド
し、該焼結ボンド並びに原石に切削加工やレーザー加工
により、伸線孔を形成して製造されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】例えば天然ダイヤモン
ド原石を用いた伸線孔径0.1mm程度以上の太物用ダイス
の製造においては、図2Aに示すように、ステンレス鋼
製ケース2の内側底面3上に置いたダイヤモンド原石1
の安定な位置決めや、焼結ボンド5による均一な締め付
けが不充分となるおそれがある。
【0004】このおそれを解消するため、図2Bのよう
に、該ケース2の内側底面3上の定位置に突出部4を設
けておくことや、突出部4に変え焼結ボンド5と同一材
料で、ペレットを作っておき、このペレットを介して該
原石1を配置することを試みたが、充分な解消策とはな
り得なかった。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち上記突出部4を設け
たものにおいては、該原石1の座わりもよく、焼結に際
して該原石1が傾くこともなかったが、図2Cのよう
に、焼結ボンドにより1体固着したものに、旋盤加工に
より導入口6及び逃げ口7を設けた後、レーザー加工に
より該原石1に伸線孔8を形成する際、原石の破損率が
4%程度と高かった。ペレットを設置した場合は、焼結
に際して該原石1が傾き、レーザー加工に支障を生じ
た。
【0006】前者は、原石周辺の応力分布を有限要素法
で解析したところ、突出部4と焼結ボンド5との線膨張
率の違いによる応力の不均一が一因であることが判り、
後者は折角のペレットが、焼結時軟化し、それに連れて
原石の保持が緩み傾いたため、レーザーの適正な照射角
度が得にくくなっていることが判った。
【0007】この知見より、本発明においては、図1A
に示すようにダイヤモンド原石1をステンレス鋼製ケー
ス2の内側底面3上に、焼結ボンド5材に比し高温強度
が高く、熱膨張係数が近似している合金材料よりなるペ
レット9を介して配置し、これらが焼結ボンド5により
1体に固着されているように構成したことを第1の特徴
としている。
【0008】そして、第2の特徴は上記ペレット9はN
i−Cr系焼結合金により構成され、伸線孔8は焼結ボ
ンド5により一体固着された固着体に、機械加工とレー
ザー加工を加えて形成されることである。
【0009】
【発明の実施の形態】具体的な実施の形態は実施例によ
って説明する。
【実施例】図1Bは本発明実施例ダイスの縦断面図で、
図1Aはその製造工程における焼結ボンド形成方法を説
明する概略図である。図において、2はステンレス鋼製
ケースで、その内側底面3上の中心部に、ペレット9を
配置し、ダイヤモンド原石1を該ペレット9上に置き、
夫々を接着剤で仮止めした。
【0010】なお、上記ケース2の寸法形上は、外径A
が25mm、内径Bが14mm、外径高さCが8mm内径高さDが
6.5mmで、材質はSUS303である。ペレット9の直
径Eは3mm、厚みFは1.5mm で、材質は後述のように焼
結ボンド5より、高温強度が高く、熱膨張係数は近似す
るNi−Cr−Mo系耐熱合金(インコネル625)とし
た。ダイヤモンド原石1は天然ダイヤモンドを用い、予
め上下に略平行な面を形成しておいた。
【0011】このように準備した上記ケース2を図1A
のように、カーボン台10上に置き、カーボン型11で包
み、該ケース2内に焼結ボンド5となる合金粉を充填
し、カーボン杆12で押圧しながら焼結する。
【0012】用いた合金粉の組成並らびに焼結条件は次
の通りである。 合金粉の組成(重量%) Ni 57,Cu 18,Cr 9,Ag 6,Sn 4,
その他 6 焼結条件 使用炉 中周波誘導加熱炉 炉内雰囲気H2 圧力 200kgf/cm2 60個/ロットで焼結 昇温 室温 → 920℃ → 920℃ → 650℃程度 30分 キーフ゜10分 炉冷15分
【0013】焼結により1体に固着された固着体を炉よ
り取出し、放冷後図1Bに示すように旋削により上面に
導入口6、下面に逃げ口7を夫々穴ぐり加工する。次い
でダイヤモンド原石にレーザー加工により伸線孔8を形
成する。形成した伸線孔8には研磨を加え、固着体外形
も仕上げて整え、ダイヤモンドダイスを完成した。
【0014】この実施例ダイスの製造においては、焼結
によりダイヤモンド原石1が傾くこともなく、また同原
石1へのレーザーによる伸線孔8の加工時の破損率も1
%以下であった。これは実施例に用いた部材を夫々次の
ように選定したことによる効果と考えられる。
【0015】即ち図3及び図4は、実施例に用いたステ
ンレス鋼、焼結ボンド、ペレットの高温強度及び熱膨張
係数の比較を示す図表で、図によって了解されるよう
に、用いたペレット9は、焼結ボンドに比し、その高温
強度が高く、熱膨張係数は略近似している。
【0016】このステンレス鋼製ケース2の中に1体固
着されるペレット9と焼結ボンド5との相対的な特性
が、上記のような関係であれば、この効果は奏し得るの
で、実施例に於けるペレット9のインコネル625を601等
の他の耐熱合金に変えることは可能であるし、また焼結
ボンドの元素或は元素比を変更することも必要な範囲で
行うことができる。勿論ステンレス鋼をSUS304等他
のものに変えることも出来る。
【0017】
【発明の効果】前記したように、本発明の構成によるダ
イヤモンドダイスにおいては、その製造時ダイヤモンド
原石の傾きを生じることはなく、また伸線孔の加工時の
欠損率も極めて低いので、従来歩留の低くかった太物用
ダイヤモンドダイスを容易に、高歩留りで製造すること
ができる。しかもその製造が容易で、充分なダイヤモン
ド原石の保持と伸線孔の加工ができるので、その品質も
安定して向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】Aは実施例における焼結ボンドの形成方法を説
明する縦断面からの概略図、Bは製造されたダイヤモン
ドダイスの縦断面図である。
【図2】図は何れもダイヤモンドダイスの製造過程の1
部を説明する縦断面図で、Aはダイヤモンド原石1をス
テンレス鋼製ケース2の内側底面3上に直接配置したも
の、Bは該原石1を内側底面3の突出部4上に配置した
もの、CはBにおいて、該原石1の上下両側より穴加工
を施したことを示す図である。
【図3】実施例に用いたステンレス鋼製ケース、焼結ボ
ンド、ペレットの高温強度を示す図表である。
【図4】実施例に用いた同上材料の熱膨張係数を示す図
表である。
【符号の説明】
1 ダイヤモンド原石 2 ステンレス鋼製ケース 3 ステンレス鋼製ケースの内側底面 4 該底面3の
中心に設けた突出部 5 焼結ボンド 6 該ボンドにより1体固着された固着体の上面に加工
した導入口 7 該導入口6に対応して下面に加工した逃げ口 8 ダイヤモンド原石1に設けた伸線孔 9 ペレット A ステンレス鋼製ケース1の外径 B 該ケース1の
内径 C 該ケース1の外径の高さ D 該ケース1の内径の
高さ E ペレット9の直径 F ペレット9の厚み 10 カ
ーボン台 11 カーボン型 12 カーボン杆

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステンレス鋼製ケースの内面中央部に伸
    線孔を有するダイヤモンドが、Ni−Cr系焼結合金に
    よってボンドされてなるダイスにおいて、上記ダイヤモ
    ンドの底面は上記ケースの内側底面に、上記焼結合金に
    比し高温強度が高く、熱膨張係数は近似しているNi−
    Cr系合金層を介して固着されていることを特徴とする
    ダイヤモンドダイス。
  2. 【請求項2】ステンレス鋼製ケースの内面中央部の内側
    底面上に、Ni−Cr系合金製のペレットを配置し、該
    ペレット上にダイヤモンドを配置した後、上記ペレット
    に比し高温強度が低く、熱膨張係数は近似するNi−C
    r系合金粉末を上記ケース内にダイヤモンドを被って充
    填した後、加熱して上記ケース、ダイヤモンド、ペレッ
    トを該合金粉末の焼結により一体に固着する工程と、該
    一体にされた固着体に伸線孔を設けるための機械加工並
    びにレーザー加工を施す工程とを具備することを特徴と
    するダイヤモンドダイスの製造方法。
JP23343395A 1995-08-17 1995-08-17 ダイヤモンドダイス及びその製造方法 Expired - Fee Related JP2739196B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23343395A JP2739196B2 (ja) 1995-08-17 1995-08-17 ダイヤモンドダイス及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23343395A JP2739196B2 (ja) 1995-08-17 1995-08-17 ダイヤモンドダイス及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0957332A JPH0957332A (ja) 1997-03-04
JP2739196B2 true JP2739196B2 (ja) 1998-04-08

Family

ID=16954970

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23343395A Expired - Fee Related JP2739196B2 (ja) 1995-08-17 1995-08-17 ダイヤモンドダイス及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2739196B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5289753B2 (ja) * 2007-11-12 2013-09-11 株式会社フジクラ 異形ダイスおよびそれを用いて製造した極細異形線
CN113996666A (zh) * 2021-10-13 2022-02-01 宜昌给立金刚石工业有限公司 加强导热型金刚石拉丝模具及制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0957332A (ja) 1997-03-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6928734B1 (en) Jewelry ring and method of manufacturing same
US6553667B1 (en) Apparatus and method for manufacturing composite articles including wear resistant jewelry and medical and industrial devices and components thereof
JPH07166802A (ja) タービンブレイドとこのタービンブレイドを作製する方法
US4350528A (en) Method for diffusion bonding workpieces and article fabricated by same
JP2739196B2 (ja) ダイヤモンドダイス及びその製造方法
EP0397515B1 (en) Wire drawing die
EP0636445B1 (en) Brazing
JPS5943676B2 (ja) 超硬メカニカルシ−ルおよびその製造方法
JPS58188561A (ja) 超硬工具の製造方法
JPH0451495B2 (ja)
JP2004276072A (ja) 異種金属複合体
JPH10110727A (ja) 転動体の転走面を有する軸受部品の製造方法
WO2002021962A1 (en) Method of manufacturing composite articles including wear resistant jewelry
JPS62124204A (ja) 難加工性材料製のタ−ゲツト製造方法及びそれに使用するホツトプレス装置
GB2180184A (en) A tungsten carbide tip punch and a method for producing the same
JPS591077A (ja) 超硬合金と鋼との拡散接合法
JPS5853684B2 (ja) 異種粉末材料からなる焼結製品の製造法
JPS6216724B2 (ja)
JPH02283627A (ja) 光学ガラス素子成形用の成形型
CN114247890A (zh) 一种钎焊金刚石以及制备方法
SU586981A1 (ru) Способ изготовлени алмазных вставок дл обрабатывающего инструмента
JP2001020001A (ja) 粉末成形体の焼結方法
JPH05319835A (ja) リング状光学素子の製造方法
JPS58211861A (ja) 研摩本体
JPH11100605A (ja) 焼結体の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080123

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090123

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090123

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100123

Year of fee payment: 12

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees