JP2738899B2 - 固体撮像装置 - Google Patents
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Description
に撮像によって得られた映像信号から雑音成分やオフセ
ット成分あるいは不要な背景映像成分を除去して、必要
な映像成分のみを得る固体撮像装置に関する。
電変換機能を有する主要なデバイスとして各種の固体撮
像装置が開発され、CCDやBBD等に代表される電荷
転送デバイスや、MOS型固体撮像デバイス、半導体位
置検出素子などを一例として掲げることができる。
る特定の対象のみを撮像しようとする場合、光電変換機
能を有する感光部には、その特定対象からの光だけで無
く、その周囲の背景からの光も入射するため、この周囲
からの背景光が雑音成分となって特定対象の映像信号に
加わってしまい、真に得ようとする特定対象の映像信号
が得られないという問題を生じる。
景光成分と、感光部自信から発生する雑音成分及びオフ
セット成分をも含めてこれらの雑音成分を除去するため
の技術が講じられていた。
適用されている半導体位置検出素子(以下、PSDとい
う)について説明する。
に、P層とI層及びN層から成る3層構造のシリコン半
導体から成る感光部1と、感光部1に発生した光電変換
信号から雑音等の不要成分を除去して必要な信号成分の
みを抽出する信号抽出回路2と、抽出された信号に基づ
いて被写体までの距離を演算する測距演算回路3を備え
ている。
出力電極4,5が形成され、N層には出力電極4,5か
ら等距離の部分に所定バイアス電圧VB が印加され、P
層の表面が光入射面となっている。そして、P層に光が
入射すると光電変換効果によって光電流が発生し、光の
入射位置から出力電極4までの距離L1と出力電極5ま
での距離L2との比に応じて分割された光電流I1,I
2が各出力電極4,5を介して信号抽出回路2に入力さ
れる。
に対してスポット光を放射する発光ダイオードLEDが
感光部1から所定の距離だけ放して設けられており、被
写体Gで反射されたスポット光(以下、反射スポット光
という)を感光部1のP層が受光することで、三角測距
の原理が適用される構成となっている。即ち、発光ダイ
オードLEDから被写体Gまでの距離とP層に入射する
反射スポット光の位置(即ち、L1とL2)とが所定の
比例関係にあるので、測距演算回路3が光電流I1,I
2の電流比について所定の測距演算を行うことにより、
被写体Gまでの距離を逆算する。
り広い面積を有するので、光電流I1,I2は反射スポ
ット光だけでなく背景光及びその他の雑音成分を含んで
しまい、単に測距演算を行ったのでは、これらの背景光
及び雑音成分のために測距精度が低下することになる。
そこで、図4に示すような雑音除去回路が信号抽出回路
2に内蔵されていた。尚、この雑音除去回路は、出力電
極4,5に夫々設けられている。
表して説明すると、バイアス電源VR1で直流バイアスさ
れたオペアンプA1とPMOSFET Q1からなるバ
ッファ回路を備え、このバッファ回路は出力電極4をバ
イアス電源VR1の電圧に直流バイアスすると共に、光電
流I1を増幅して接点xへ出力する。
ジスタQ2のコレクタとnpnトランジスタQ3のベー
ス及びオペアンプA2の非反転入力接点に接続され、n
pnトランジスタQ3のコレクタには、pnpトランジ
スタQ4,Q5で構成されるカレントミラー回路が接続
され、更に、pnpトランジスタQ5のコレクタにダイ
オードD1,D2が接続され、ダイオードD1,D2の
両端電圧Vo1が測距演算回路3への信号となる。
圧VR2が印加され、その出力接点はスイッチ素子SWを
介してnpnトランジスタQ2のベースに接続されると
共に、npnトランジスタQ2のベースとアース間に容
量素子Cが接続されている。
手順で行われる。まず所定時間τの間、発光ダイオード
LEDがスポット光を放射しない状態に設定されると同
時に、スイッチ素子SWをオンにして、測距すべき対象
を含む背景光を受光する。この状態では、接点xが背景
光の光強度に相当する電圧Vx となり、オペアンプA2
がその電圧と参照電圧VR2の差を演算処理するので、容
量素子Cは背景光の光強度に相当する電圧Vh に充電さ
れる。尚、参照電圧VR2は、感光部1自信が発生する雑
音成分等を接点xの電圧Vx から除くために設定されて
いる。
に切換え、発光ダイオードLEDにスポット光を放射さ
せ、再び所定時間τと同じ時間だけ受光処理をする。し
たがって、感光部1は被写体Gで反射された反射スポッ
ト光と背景光を入射することとなるので、光電流I1は
背景光と反射スポット光の和に相当する値となる。ここ
で、容量素子Cには背景光に相当する電圧Vh が保持さ
れていることから、出力電流I1中の背景光に対応する
分の電流がnpnトランジスタQ2を介してアースへ流
れ、接点xの電圧Vx は反射スポット光に相当する分の
電圧だけ上昇する。この結果、カレントミラー回路の出
力側のpnpトランジスタQ5を流れる電流もその電圧
の上昇に応じて増加し、ダイオードD1,D2の両端電
圧Vo1がスポット光の光強度に相当する電圧となる。
h を容量素子Cに予め保持しておき、反射されてきたス
ポット光を受光したときにこの電圧Vh によって背景光
の分を除去することにより、真の反射スポット光の成分
のみの電圧Vo1を得るようにしている。尚、出力電極5
にも同じ雑音除去回路が接続されているので、出力電極
5から出力される光電流I2からも背景光成分が除去さ
れ、真の反射スポット光の成分のみの電圧Vo2が得られ
る。そして、電圧Vo1とVo2は、反射スポット光の入射
位置(即ち、L1とL2)と比例関係にあるので、測距
演算回路3がこれらの電圧Vo1とVo2に基づいて所定の
測距演算を行うことで、被写体Gまでの距離を求める。
o1は、電子電荷をq、ボルツマン定数をk、絶対温度を
T、背景光のみを受光する状態でのnpnトランジスタ
Q2のコレクタ電流をIL1、反射スポット光を入射した
ときにnpnトランジスタQ3のベースに流れる電流を
ΔIL1、npnトランジスタQ3の電流増幅率をhfe、
ダイオードD1,D2の飽和電流をIs とすると、
音除去回路から生じる電圧Vo2は、
−Vo2)は、次式(3)に示すように、反射スポット光
の入射位置に対応する光電流の対数比となる。
を逆対数演算することによって、被写体Gまでの距離を
示す値を求める。
従来技術にあっては、上記式(1)〜(3)に示す原理
に基づいてスポット光を精度良く検出しようとするもの
であるが、現実には次に述べるような問題に起因して、
実効が上がらなかった。
4に示す容量素子Cに背景光やオフセット成分その他の
雑音成分を予め保持するためには、スイッチ素子SWが
オフ状態において完全に遮断状態となる必要があるが、
実際には完全な遮断状態にはならないので、放電現象に
より容量素子Cの充電電圧Vh が降下してしまい背景光
やオフセット成分を正確に反映しなくなる。
すように、npnトランジスタQ9,Q6及びpnpト
ランジスタQ7,Q8から成るカレントミラー回路を設
けることによって容量素子Cの電荷放電を補償しようと
する雑音除去回路(特開昭59−142412号)も提
案されているが、この雑音除去回路にあっても、npn
トランジスタQ2とQ9の電流増幅率hfeが均一である
場合には有効であるが、実際にはこれらのトランジスタ
Q2とQ9の電流増幅率hfeを均一にすることは極めて
困難であることから、十分な実効が得られなかった。
去回路を構成するトランジスタの電流増幅率等を均一化
することは極めて困難であり、この結果、理想的なカレ
ントミラー回路が実現できない等の理由から精度の良い
雑音除去回路を実現することができなかった。又、素子
のバラツキによりオペアンプA2は必ずオフセット電圧
を発生するので、トランジスタQ2,Q3のベース電位
を等しく保つことができない。従って、トランジスタQ
4,Q5を流れる電流がカレントミラーの状態からずれ
てしまい、精度低下の原因となっていた。
る技術として、特公平4−34087号に開示されたも
のがある。これは、複数個の感光部と夫々の感光部に対
応する複数個の検出回路を備えておき、数回のスポット
光の放射と受光処理を繰り返す毎に、感光部と検出器を
切換え接続することによって、素子間バラツキを平均化
した検出結果を得るようにしたものである。しかし、こ
の技術は、回路規模が大きく且つ制御タイミングが複雑
となる問題がある。
ように、反射スポット光の位置は対数式で求められる
が、反射スポット光の位置を対数値で無い実数値で求め
る必要があるので、更に逆対数演算を行わなければなら
ない。ところが、この逆対数演算を論理回路で行うよう
にすると回路が極めて複雑且つ大規模になってしまい、
一方、測距演算回路3に内蔵されているマイクロプロセ
ッサ等によるプログラム演算で処理すると、掛け算や割
り算の繰り返しを必要とするので、演算時間が長くなっ
てしまう問題があった。
に安定化させるためには、容量素子Cに数μF程度の大
容量のものを使用する必要があるため、装置全体を集積
回路装置で実現することができず、カメラ等に適用する
場合に、カメラの小型化や高密度化の妨げとなる問題が
あった。
されたものであり、素子間バラツキに起因する測定精度
の低下を改善すると共に簡素な固体撮像装置を提供する
ことを目的とする。
るために本発明は、光電変換機能を有する感光部と、該
感光部に発生した信号を第1のリセット信号の制御によ
り入出力接点間に接続された第1の容量素子に積分又は
非積分する第1の積分回路と、第2のリセット信号の制
御により入出力接点間に接続された第3の容量素子に積
分又は非積分する第2の積分回路と、第1の積分器の出
力接点と第2の積分器の入力接点の間に直列に接続され
たスイッチ素子と第2の容量素子と、アップカウントと
ダウンカウントの機能を有するカウンタ回路を備え、更
に、背景光のみを受光するときには、上記第1のリセッ
ト信号の制御により第1の積分回路に積分動作を行わ
せ、且つ上記第2のリセット信号により第2の積分器を
非積分状態にし、更に、上記スイッチ素子をオン状態に
設定して感光部に背景光を入射させて、第1の積分器の
出力電圧が所定電圧に達するときまでの電荷を第1,第
2の容量素子に蓄積させると共に、カウンタ回路に経過
時間をアップカウント動作させ、次に、背景中の特定部
分からの光と背景光を受光するときには、上記第1のリ
セット信号の制御により第1の積分回路に積分動作を行
わせ、且つ上記第2のリセット信号により第2の積分器
を積分状態にし、更に、上記スイッチ素子をオン状態に
設定して感光部に特定部分からのスポット光と背景光を
入射させて、上記カウンタ回路に上記経過時間の計数値
からダウンカウント動作させて計数値が零となる時点
で、上記スイッチ素子をオフ、第2の積分器を非積分状
態にして、第2の積分器の出力信号を特定部分からの光
の成分として出力させるタイミング制御回路とを具備す
る構成とした。
にあっては、背景光のみを受光するときは、その背景光
の光強度に相当する計数値がカウンタ回路に保持される
と共に、第2の容量素子に背景光の光強度に相当する電
荷が保持されることとなる。そして、次に、特定部分の
光と背景光を受光するときは、カウンタ回路に保持され
ている計数値から零までのダウンカウント動作が行わ
れ、その期間中に新たに第1の積分器に蓄積される電荷
と上記第2の容量素子に蓄積されていた電荷とが電荷結
合するので、背景光成分がこの電荷結合によって除去さ
れ、その期間の完了時に第2の積分器の出力が特定部分
の光の光強度に対応する電圧となって現れる。よって、
不要な背景光が除去され、真に求めようとする特定部分
の光に対応する信号を上記電圧値として求めることがで
きる。
を図面と共に説明する。尚、この実施例は、測距用PS
Dに関するものであり、全体の概略構成は図3と同様で
ある。よって、本発明の本質部分に関わる雑音除去回路
のみを説明すると共に、図3と同一の部分は、同一符号
を用いて説明する。又、この回路は図3中の感光部1の
夫々の出力電極4,5毎に設けられて信号抽出回路2に
内蔵されるものである。
続される雑音除去回路を代表して説明すると、出力電極
4には積分器6が接続され、積分器6は出力電極4を介
して感光部1から入力される光電流I1を増幅するアン
プA3と、アンプA3の入出力接点間に並列接続された
第1の容量素子C1と第1のスイッチ素子SW1で構成
されている。よって、論理“L”の第1のリセット信号
RS1によって第1のスイッチ素子SW1がオフ状態と
なるときは、光電流I1が第1の容量素子C1に充電さ
れ、論理“H”の第1のリセット信号RS1によって第
1のスイッチ素子SW1がオン状態となるときは、第1
の容量素子C1の電荷が放電される。ここで、積分器6
の積分動作時間を数μsecに設定するために、第1の
容量素子C1は数pFに設定されている。
の出力接点)は、第2のスイッチ素子SW2及び第2の
容量素子C2を介して積分回路7に接続され、積分回路
7はアンプA4とその入出力接点間に並列接続された第
3の容量素子C3及び第3のスイッチ素子SW3で構成
されている。そして、アンプA4の出力接点が出力端子
8に接続されている。尚、第2及び第3の容量素子C2
とC3は、回路全体の動作速度マージンとノイズマージ
ンとの兼ね合いから、共に1pF程度の等しい容量値の
ものが適用されている。更に、第2のスイッチ素子SW
2は、論理“H”の切換え信号CSWによってオン状
態、論理“L”の切換え信号CSWによってオフ状態に
切換わる。又、積分器7は、論理“L”の第2のリセッ
ト信号RS2によって第3のスイッチ素子SW3がオフ
状態となるときは積分動作し、逆に、論理“H”の第2
のリセット信号RS2によって第3のスイッチ素子SW
3がオン状態となるときは積分動作を停止する。
制御するためのタイミング制御回路が設けられている。
即ち、積分器6の出力接点には比較器9が接続され、比
較器9は、積分器6が出力する積分信号V1と基準電圧
Vref とを電圧比較して、積分信号V1が基準電圧V
ref を超えると論理“H”の比較信号CMを出力する。
尚、基準電圧Vref は、予め積分信号V1の取り得る最
大電圧より低い電圧に設定されている。
の一方の入力接点に接続されている。NORゲートN1
と他方のNORゲートN2がRSフリップフロップ回路
を構成しており、NORゲートN2の残余の2入力接点
にはリセット信号RSとスタート信号STが入力され、
NORゲートN1が上記の切換え信号CSWを発生する
ようになっている。又、インバータ回路IN1が切換え
信号CSWを反転処理することにより第1のリセット信
号RS1を発生する。
接点Dに後述するカウンタ回路10からのアンダーフロ
ー信号UNFが入力され、クロック入力接点CLKに比
較的高周波数の同期クロック信号CKが入力され、更に
リセット入力接点CLRにリセット信号RSが入力され
る。そして、NANDゲートAN1が、D型フリップフ
ロップDFの反転出力Q1Bとスタート信号STとの論
理積処理を行うことにより第2のリセット信号RS2を
発生する。
N2を介して入力されるスタート信号STの反転信号と
切換え信号CSWとの論理積処理を行い、その出力信号
をカウンタ回路10のアップカウント制御入力接点UP
に供給する。更に、カウンタ回路10は、ダウンカウン
ト制御入力接点DOWNにスタート信号STが入力さ
れ、クロック入力接点CLKに同期クロック信号CKが
入力される。そして、カウンタ回路10は、アップカウ
ント制御入力接点UPが論理“H”且つダウンカウント
制御入力接点DOWNが論理“L”となるときは、同期
クロック信号CKに同期してアップカウント動作を行う
と共に、その計数値データCDをレジスタ回路11に保
持させつつ出力させ、更にオーバーフロー状態になると
オーバーフローデータOVFを出力する。一方、アップ
カウント制御入力接点UPが論理“L”且つダウンカウ
ント制御入力接点DOWNが論理“H”となるときは、
同期クロック信号CKに同期してダウンカウント動作を
行うと共に、その計数値データCDをレジスタ回路11
を介して出力し、更にアンダーフロー状態になるとアン
ダーフローデータUNFを出力する。
部1の出力電極5にも設けられているので、図1に示す
出力端子8からは出力電極4に発生する光電流I1に対
応する出力信号Vo1が出力されるのと同時に、出力電極
5に発生する光電流I2に対応する出力信号Vo2も出力
され、これらの出力信号Vo1,Vo2は図3に示す測距演
算回路3に入力される。
図2のタイミングチャートに基づいて説明する。尚、こ
の雑音除去回路は、図2中の第1の周期T1と第2の周
期T2の2回の処理を行うことによって、背景光やオフ
セット等の雑音成分を除去した出力信号Vo1,Vo2を発
生するものである。又、図1に示す出力電極4に接続さ
れる雑音除去回路の動作を代表して説明するものとす
る。
論理“L”のままに維持されると共に、図3に示した発
光ダイオードLEDは発光しない。この状態が設定され
ると、第2のリセット信号RS2は常に論理“H”とな
るので、第3のスイッチ素子SW3は常にオン状態とな
り、第3の容量素子C3への充電は停止される。
号RSが瞬間的に論理“H”となることにより、これに
同期して、切換え信号CSWが論理“H”に、第1のリ
セット信号RS1が論理“L”に夫々反転する。よっ
て、第1のスイッチ素子SW1がオフ、第2のスイッチ
素子SW2がオン状態になる。更に、アップカウント制
御入力接点UPが論理“H”且つダウンカウント制御入
力接点DOWNが論理“L”となるので、カウンタ回路
10はアップカウント動作を開始する。
光のみを入射し、それによって発生した光電流I1を積
分器6が第1の容量素子C1に充電されるので、積分信
号V1が次第に上昇していき、カウンタ回路10は充電
期間を計数する。
V1が基準電圧Vref を越える電圧になると、比較出力
CMが論理“H”となり、これに同期してRSフリップ
フロップを構成する一方のNORゲートN1の切換え信
号CSWが論理“L”となり、更に第1のリセット信号
RS1が論理“H”に反転するので、第1のスイッチ素
子SW1がオン、第2のスイッチ素子SW2がオフに切
換わり、積分器6の積分動作が停止される。更に、アッ
プカウント制御入力接点UPが論理“L”に反転するの
でカウンタ回路10はアップカウント動作を停止する。
ref を越えた時点t2までの期間がT1となる。そし
て、この時点t2における積分器6の積分信号の電圧を
V11、背景光の成分によって出力電極4から入力され
る電流をId とすれば、I1=Id から、
素子C2に保持される。
する計数値CD1を内部にそのまま保持すると共に、レ
ジスタ回路11にも保持させる。ここで注目すべきこと
は、感光部1が入射する背景光の光強度が弱い場合に
は、積分信号V1が基準電圧Vref を越えるまでの時間
が長くなるので、カウンタ回路10には長い時間T1を
示す計数値CDを保持することとなり、逆に、背景光の
光強度が強い場合には、積分信号V1が基準電圧Vref
を越えるまでの時間が短くなるので、カウンタ回路10
には短い時間T1を示す計数値CDを保持することとな
る。したがって、カウンタ回路10に保持される計数値
CDは、背景光の光強度に反比例した値となる。
極めて弱く、その結果、積分信号V1が基準電圧Vref
を越える以前に、カウンタ回路10が計数可能容量を越
えるとオーバーフロー信号OVFが発生するので、測定
不能状態であることを外部に知らせることができる。
号STを論理“H”に反転させると同時に、リセット信
号RSを論理“H”にする。更に、図3の発光ダイオー
ドLEDにスポット光を放射させる。したがって、RS
フリップフロップ回路を構成するNORゲートN1の切
換え信号CSWが論理“H”に反転するのに同期して、
第1のリセット信号RS1が論理“L”に反転し、更
に、第2のリセット信号RS2が論理“L”となる。更
に、アップカウント制御入力接点UPが論理“L”且つ
ダウンカウント制御入力接点DOWNが論理“H”とな
るので、カウンタ回路10は保持している値(時間T1
の値CD)からダウンカウント動作を開始する。
分器6は感光部1から入力される背景光と反射スポット
光の和に相当する光電流I1を第1の容量素子C1に充
電していき、積分器7は、第1の容量素子C1の充電電
荷と第2の容量素子C2の電荷との差の電荷を電荷保存
の法則にしたがって、第3の容量素子C3に充電してい
く。
零になると、その時点t4においてアンダーフロー信号
UNFが論理“H”に反転し、更に、D型フリップフロ
ップDFの反転出力Q1Bが論理“L”に反転するの
で、第3のスイッチ素子SW3がオンに切換わり、期間
T2が決まる。即ち、時点t3ないしt4の期間がT2
となり、周期T2はカウンタ回路10の計数動作の結果
決まるので、周期T1とT2が等しくなる。
の電圧をV12、反射スポット光成分による電流を
Ish、背景光の光強度は周期T1のときと変わらないの
で背景光成分の電流をId とすると、I1=Id +Ish
から、
停止し、期間T2では積分動作を行うので、電荷保存の
法則により、次式(6)に従った電荷が、第2,第3の
容量素子C2,C3に保持される。
を代入し、T=T1=T2とすると出力端子8に発生す
る出力信号Vo1の電圧は、次式(7)で示される値とな
る。
と第3の容量素子C3の値を等しくしたので、
間をTck、周期T1の計数値をNとすれば、次式(9)
の関係から、反射スポット光の光電流Ishが求まる。
接続される雑音除去回路から出力される電圧Vo1により
上記式(9)の関係から光電流Ish1 を算出し、出力電
極5に接続される雑音除去回路から出力される電圧Vo2
により上記式(9)の関係から光電流Ish2 を算出す
る。ここで、光電流Ish1 とIsh2 は、感光部1におけ
る反射スポット光の入射位置に比例する関係にあるの
で、この光電流Ish1 とIsh2 に基づいて測距演算を行
うことにより、被写体Gまでの距離を求めることができ
る。
(1)〜(9)に示すように、感光部1への反射スポッ
ト光の入射位置を、従来技術のような逆対数演算をする
ことなく求めることができるので、簡単な演算処理によ
って被写体Gまでの距離を求めることができる。又、容
量素子C1〜C3を用いるものの、従来技術(図4参
照)のような大容量の容量素子を必要とせず、これらの
容量素子C1〜C3は1pF程度でよいので、集積回路
装置化に適している。又、回路を構成する構成要素間の
バラツキに依存しないので、高精度の測距を実現すると
共に、集積回路装置化にも適している。
て説明したが、感光部1を1つの画素と見なせば、CC
D等の二次元固体撮像装置その他の固体撮像装置に適用
することができる。
分器とカウンタ回路及び容量素子による電荷結合によっ
て背景光等の成分をキャンセルすることで、特定対象の
光成分にみを得るので、従来のような電圧保持能力の問
題が改善される。更に、精度が素子間バラツキに依存し
ないので、背景光等の不要成分を高精度で除去できる。
更に、従来は対数演算等の複雑な演算を必要としたが、
本発明によれば上記電荷結合の原理が適用されるので、
このような複雑な演算処理が不要となる。更に、第1,
第2の積分器に負荷される容量素子は、少容量のものを
適用することができるので、ICやLSI化等を実現す
るのに適した固体撮像装置を提供することができる。
ャートである。
る。
る。
である。
4,5…出力電極、LED…発光ダイオード、6…第1
の積分器、7…第2の積分器、8…出力端子、9…比較
器、10…カウンタ回路、11…レジスタ回路、A3,
A4…アンプ、SW1,SW2,SW3…スイッチ素
子、C1,C2,C3…容量素子、IN1,IN2…イ
ンバータ、AN1…NANDゲート、AN2…ANDゲ
ート、N1,N2…NORゲート、DF…D型フリップ
フロップ。
Claims (3)
- 【請求項1】 光電変換機能を有する感光部と、 該感光部に発生した信号を第1のリセット信号の制御に
より入出力接点間に接続された第1の容量素子に積分又
は非積分する第1の積分回路と、 第2のリセット信号の制御により入出力接点間に接続さ
れた第3の容量素子に積分又は非積分する第2の積分回
路と、 第1の積分器の出力接点と第2の積分器の入力接点の間
に直列に接続されたスイッチ素子と第2の容量素子と、 アップカウントとダウンカウントの機能を有するカウン
タ回路を備え、 背景光を受光するときには、上記第1のリセット信号の
制御により第1の積分に積分動作を行わせ、且つ上記第
2のリセット信号により第2の積分器を非積分状態に
し、更に、上記スイッチ素子をオン状態に設定して感光
部に背景光を入射させて、第1の積分器の出力電圧が所
定電圧に達するときまでの電荷を第1,第2の容量素子
に蓄積させると共に、カウンタ回路に経過時間をアップ
カウント動作させ、次に、背景中の特定部分からの光を
受光するときには、上記第1のリセット信号の制御によ
り第1の積分器に積分動作を行わせ、且つ上記第2のリ
セット信号により第2の積分器を積分状態にし、更に、
上記スイッチ素子をオン状態に設定して感光部に背景光
を入射させて、上記カウンタ回路に上記経過時間の計数
値からダウンカウント動作させて計数値が零となる時点
で、上記スイッチ素子をオフ、第2の積分器を非積分状
態にして、第2の積分器の出力信号を特定部分からの光
の成分として出力させるタイミング制御回路と、 を具備することを特徴とする固体撮像装置。 - 【請求項2】 前記カウンタ回路は更に、アップカウン
ト時に計数可能範囲を越えるとオーバーフロー信号によ
って異常を知らせることを特徴とする請求項1の固体撮
像装置。 - 【請求項3】 前記光電変換機能を有する感光部はP層
とI層とN層から成る3層構造の半導体層と該P層の両
端に設けられた一対の出力電極を有し、 前記第1の積分回路と第2の積分回路とスイッチ素子と
第2の容量素子とカウンタ回路及びタイミング制御回路
とから成る回路が、夫々の出力電極に接続されることを
特徴とする請求項1の固体撮像装置。
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