JP2738035B2 - 酸素濃度センサの製造方法 - Google Patents

酸素濃度センサの製造方法

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JP2738035B2
JP2738035B2 JP1171482A JP17148289A JP2738035B2 JP 2738035 B2 JP2738035 B2 JP 2738035B2 JP 1171482 A JP1171482 A JP 1171482A JP 17148289 A JP17148289 A JP 17148289A JP 2738035 B2 JP2738035 B2 JP 2738035B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、未焼成セラミックスとバインダー等の添加
物が配合され薄板状をしたグリーンシートが積層、焼成
して得られる酸素濃度センサの製造方法に関し、外部に
連通する空所を有する酸素濃度センサの製造方法に係わ
る。
〔従来の技術〕
従来より、自動車用内燃機関の排気ガス中の酸素濃度
を検出する酸素濃度センサとして、両面に電極を形成し
たジルコニア固体電解質により電気化学的セルを構成し
たものが使用されている。このセルは、カップ状をした
ものが一般的であったが、その生産性やコストの点か
ら、未焼成セラミックスとバインダーの添加物が配合さ
れ薄板状をしたグリーンシートを積層、焼成して得られ
る積層型の酸素濃度センサが検討されており、その一例
を、第3図に示す。
第3図に示すように、この積層型の酸素濃度センサ50
は、保護層51、第1の電解質層52、大気導入層53、第2
の電解質層54が順次積層され、前記第1の電解質層52の
両側に電極55a、55bが形成されている。そして、前記大
気導入層53には、外部から大気を導入するための大気導
入室56が形成されている。
このような酸素濃度センサ50は、一般的には、第4図
に示すように、未焼成セラミックスとバインダー等の添
加物が配合され薄板状をなし前記保護層51を構成するグ
リーンシート61、同様に第1の電解質層52を構成するグ
リーンシート62、同様に大気導入層53を構成するグリー
ンシート63、同様に第2の電解質層54を構成するグリー
ンシート64を順次積層し、そのまま圧着、脱脂、焼成を
行って製造されている。
ところが、第2のグリーンシート63に空間66が存在し
たまま、積層・圧着を行うと、圧着時に空間が埋まって
しまい、大気導入室56を確保できなくなり、また、空間
の存在しない部分と空間の存在する部分とでは圧力が不
均一となり、そのため焼成後、各層間の間で剥がれが生
じてしまい、性能的に不安定となる。
この圧着時の、空間の埋まりおよび圧力の不均一に起
因する各層間の剥がれを防止するために、各層を構成す
るグリーンシート61〜64を積層する際に、グリーンシー
ト63に形成された空間66に、各層用のグリーンシートに
用いられているバインダと同じバインダを充填して、こ
の空間がバインダで埋まった状態で圧着、脱脂、焼成を
行う方法が、本出願人と同一の出願人による特願昭62−
258959号に提案されている。
この製造方法では、焼成時に空間66に充填したバイン
ダを焼失させて、大気導入室56を形成するものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、前記製造方法は、圧着時においては、空間66
にバインダが充填されているので、大気導入室56は確保
できるが、このバインダは、焼成時には各層を構成する
グリーンシート中のバインダと共に、初期の段階で焼失
してしまい、後に空間が形成される。そのため、焼成中
に各層の焼結収縮が均一とはならず歪みが生じてしま
う。その結果、大気導入室56の容積を安定的に確保する
のが困難となり、また、前記歪みの影響で、組付性およ
び性能安定性が悪化する不具合があった。
したがって、本発明の目的は、焼成中において、グリ
ーンシートに形成された空間を充填しておくことによ
り、焼成中の歪みを防止することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
そこで、本発明は、未焼成セラミックスとバインダー
等の添加物が配合され薄板状をしたグリーンシートを積
層して圧着、脱脂、焼成を行って製造され、外部に連通
する空所を有する酸素濃度センサを製造する方法におい
て、前記グリーンシートにおいて空所を構成する空間に
前記グリーンシートより焼結温度の高いセラミックスか
らなる充填材を充填し、このグリーンシートを積層して
圧着、脱脂を行い、その後前記充填材の焼結温度より低
い温度にて焼成し、焼成後前記充填材を除去するように
したことを特徴としている。
〔作用〕
本発明の構成によれば、グリーンシートに形成された
空間を、充填材で充填しているので、圧着時に前記空間
が押しつぶされることなく空所を確保でき、また、前記
充填材を各層を構成するグリーンシートより高い焼結温
度のセラミックスより構成しているので、焼成中におい
ても前記空間は前記充填材で充填されており、焼結収縮
が均一に行われるため、収縮歪みは発生しない。さら
に、焼成時の温度が充填材の焼結温度より低いので、前
記充填材は焼結することなく、焼成後に簡単に取り出す
ことができる。
〔実施例〕
次に、本発明の一実施例に係わる酸素濃度センサの製
造方法を図面に基づき詳細に説明する。
第1図は酸素濃度センサを構成する各層を構成するグ
リーンシートを示す分解斜視図、第2図(A)〜(C)
は酸素濃度センサの製造過程を示す工程図である。
本実施例に係わる酸素濃度センサの構造は、基本的に
は第3図に示す従来の酸素濃度センサ50と同じ構造であ
り、第2図(C)に示すように、保護層21、第1の電解
質層22、大気導入層23、第2の電解質層24の積層構造と
なっており、前記第1の電解質層22の両面には多孔質の
白金製の電極25a,25bがスクリーン印刷され、大気導入
層23には外部に連通する大気導入室26が形成されてい
る。
次に、第1図および第2図(A)〜(C)を参照しな
がら、製造方法を説明する。
第1図において、符号11は、保護層21となる保護層用
グリーンシートであり、ZrO2粉末100部、結合剤11部、
溶媒70部、可塑剤5部、解膠剤3部を混合したスラリー
を、ボールミルで40分撹拌した後、ドクターブレード装
置(ブレードスリット0.9mm、キャスティングフィルム
スピード0.3mm/min、常温乾燥5時間)を用いて製造さ
れたものである。
符号12は第1の電解質層22となる第1電解質層用グリ
ーンシートであり、符号13は大気導入層23となる大気導
入層用グリーンシートであり、符号14は第2の電解質層
24となる第2電解質層用グリーンシートであり、これら
のグリーンシート12〜14は、いずれも、ZrO2粉末100
部、結合剤11部、溶媒70部、可塑剤5部、解膠剤3部を
混合したスラリーを、ボールミルで100時間に亘って撹
拌し、ドクターブレード装置(ブレードスリット0.9m
m、但し第1電解質層用グリーンシート12の場合のみ0.7
mm、キャスティングフィルムスピード0.3mm/min、常温
乾燥5時間)により製作したものである。
なお、このドクターブレード装置から製作されたグリ
ーンシートは厚みが約0.2mmであり、酸素濃度センサ20
の各層21〜24の厚みに応じて必要枚数を積層して一枚の
各層用のグリーンシート11〜14を得る。本実施例におい
ては、保護層用グリーンシート11の厚みは約0.2mm、第
1電解質層用グリーンシート12の厚みは約0.2mm、大気
導入層用グリーンシート13の厚みは約1.2mm、第2電解
質層用グリーンシート14の厚みは1.0mmとした。
前記大気導入層用グリーンシート13には、大気導入室
26を形成するための空間が切り欠かれて形成されてい
る。
前記第1電解質用グリーンシート12の両面には、スク
リーン印刷法によって白金電極25a、25bを形成してお
く。
符号16は、前記大気導入層用グリーンシート13に形成
された空間を埋めるための充填材である充填用グリーン
シートであり、セラミックス粉末として、前記各層用の
グリーンシート21〜24の成分であるZrO2の代わりに、こ
のZrO2(焼結温度1400℃)より焼結温度の高いAl2O
3(焼結温度1650℃)の粉末を用い、このAl2O3粉末100
部に、前記各グリーンシート21〜14の成分と同じ成分で
ある結合剤(11部)、溶媒(70部)、可塑剤(5部)、
解膠剤(3部)を混合して、40分撹拌し、ドクターブレ
ード装置(ブレードスリット0.9mm、キャスティングフ
ィルムスピード0.3mm/min、常温乾燥5時間)を用いて
製造されたものである。
この充填用グリーンシート16の厚みは、大気導入層用
グリーンシート13と同じく、1.2mmであり、この大気導
入層用グリーンシート13に形成された大気導入室26にな
るべき空間に充填して、隙間なく収める。
以上のようにして製作した各グリーンシート11〜14
(16)を、セルロース系の接着剤を用いて、積層、圧着
(圧着荷重5Kg/cm2にて30分)する。
このようにして積層された第2図(A)に示す焼成前
の積層体10を、乾燥炉にて、20℃/時間の割合で徐々に
420℃まで昇温させて脱脂を行い、その後、1400℃にて
1時間焼成する。この焼成により、酸素濃度センサ20の
各層21〜24を構成する各グリーンシート11〜14は、焼結
温度に達して焼結される。
この時、前記各グリーンシート11〜14より高い焼結温
度を有する充填用グリーンシート16は、焼結温度に達し
ていないので、Al2O3以外の成分は消失してしまった
後、このAl2O3成分のみが粉末の状態で残っている。
このようにして焼成された第2図(B)に示す状態の
酸素濃度センサ20の内部に残っているAl2O3粉末16′を
エアー等で吹き飛ばして除去することにより、第2図
(C)に示すように、大気導入層23に大気導入室26が形
成される。前記焼成時において、大気導入層用グリーン
シート13に充填されている充填用グリーンシート16は、
前記大気導入層用グリーンシート13および第1電解質層
用グリーンシート11、第2電解質層用グリーンシート14
と同じ程度に多孔質であるので、均一に収縮が行われ
る。その結果、大気導入質26は歪むことなく、安定的に
形成される。
以上のように、本実施例によれば、焼成が完了するま
で、大気導入室26を構成する空間に多孔質のある充填用
グリーンシート16が充填されているので、焼成による収
縮の際に、第1の電解質層22、大気導入層23および第2
の電解質層24が均一に収縮し歪みを生じないので、安定
的に大気導入室26を形成、すなわち、その容積を安定的
に確保できる。
また、充填用グリーンシート16は、その焼結温度より
低い温度で焼成されるので、焼成後においては、セラミ
ックス成分であるAl2O3が粉末の状態になっており、エ
アー等で簡単に除去できる。
さらに、本実施例においては、酸素濃度センサ20の各
層21〜24を構成するグリーンシート11〜14と充填用グリ
ーンシート16とは、同じ有機剤を用いてスラリーを作っ
ているため、脱脂条件を個別に設定する必要がなく、生
産性を向上する上で有利である。
〔発明の効果〕
以上述べたように、本発明によれば、焼成が完了する
まで、酸素濃度センサの空所を構成する空間に、セラミ
ックスよりなる充填材が充填されており、この充填材は
各層を構成するグリーンシートと同程度に多孔質である
ので、酸素濃度センサを構成する各層が均一に焼結収縮
し、収縮による歪みを生じない。その結果、安定的に空
所の容積が確保できると共に、製品の歩留りを向上でき
るという優れた効果を奏する。
このように、セラミックスよりなる充填材の使用によ
り、安定的に空所の容積が確保できるので厚さ方向の設
計の自由度が大きく、空所の容積すなわち厚みをギリギ
リまで薄くできるため、薄型の酸素濃度センサの製造が
容易となるという優れた効果を奏する。
また、酸素濃度センサの空所に充填されたセラミック
スよりなる充填材は、焼成時においては焼結せずに元の
粉末状態に戻るため、エアー等で簡単に除去でき、生産
性を向上できるという優れた効果を奏する。
さらに、グリーンシートに形成された空間に、セラミ
ックスよりなる充填材が充填されているので、積層後の
圧着時に圧着圧力が高く設定でき、その結果、積層され
たグリーンシート間の剥がれ等の問題を解消でき、さら
に製品の歩留りを大幅に向上できるという優れた効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明により製造される酸素濃度センサの各層
を構成するグリーンシートの斜視図、第2図(A)〜
(C)は本発明により製造される酸素濃度センサの製造
過程を示す工程図である。 第3図は酸素濃度センサの断面図、第4図は従来の製造
方法を説明するための酸素濃度センサの各層を構成する
グリーンシートの斜視図である。 11……保護層用グリーンシート(グリーンシート) 12……第1電解質層用グリーンシート(グリーンシー
ト) 13……大気導入層用グリーンシート(グリーンシート) 14……第2電解質層用グリーンシート(グリーンシー
ト) 16……充填用グリーンシート(充填材) 20……酸素濃度センサ 26……大気導入室(空所)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】未焼成セラミックスとバインダー等の添加
    物が配合され薄板状をしたグリーンシートを積層して圧
    着、脱脂、焼成を行って製造され、外部に連通する空所
    を有する酸素濃度センサを製造する方法において、前記
    グリーンシートにおいて空所を構成する空間に前記グリ
    ーンシートより焼結温度の高いセラミックスからなる充
    填材を充填し、このグリーンシートを積層して圧着、脱
    脂を行い、その後前記充填材の焼結温度より低い温度に
    て焼成し、焼成後前記充填材を除去するようにしたこと
    を特徴とする酸素濃度センサの製造方法。
JP1171482A 1989-07-03 1989-07-03 酸素濃度センサの製造方法 Expired - Lifetime JP2738035B2 (ja)

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