JP2736725B2 - オゾン発生装置 - Google Patents

オゾン発生装置

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JP2736725B2
JP2736725B2 JP5051286A JP5128693A JP2736725B2 JP 2736725 B2 JP2736725 B2 JP 2736725B2 JP 5051286 A JP5051286 A JP 5051286A JP 5128693 A JP5128693 A JP 5128693A JP 2736725 B2 JP2736725 B2 JP 2736725B2
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    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B13/00Oxygen; Ozone; Oxides or hydroxides in general
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  • Organic Chemistry (AREA)
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  • Oxygen, Ozone, And Oxides In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、空気又は酸素を原料と
して無声放電により、オゾンを発生させるようにしたオ
ゾン発生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】オゾンは強力な酸化力を持っているの
で、古くから酸化剤として用いられているほか、各種の
水の殺菌、脱臭,脱色等にも広く利用され、また、近年
はファインケミカル用としての用途にも広く用いられて
いる。
【0003】従来、オゾン発生方法としては、紫外線エ
ネルギーを酸素に照射する方法や、水を電気分解する方
法等があるが、工業用としての多量のオゾンを連続的に
発生するには、通常、無声放電による方法が多く採用さ
れている。
【0004】而して、ファインケミカル用に用いられる
オゾン発生装置は、オゾン化酸素の純度が高く、且つ高
濃度であることが要求されている。そのため、従来のフ
ァインケミカル用のオゾン発生装置は、オゾン発生部の
外周を形成するステンレス内筒の内側にガラスかセラミ
ックスなどの誘電体をライニングし、電子が金属表面に
直接衝突するのを回避しようとしているが、これでは放
電空隙長を短くすることが困難な上に、ステンレスとそ
の表面にライニングされる誘電体とは熱膨張係数が相違
するため、誘電体に亀裂が発生し、この亀裂発生部分か
ら短絡が生じて電流が流れ、誘電体も金属電極(ここで
はステンレス内筒)も破壊される。従って、電子が直接
金属表面に衝突するのを防止しようとする所期の目的が
達成されず、所期の高純度,高濃度のオゾン化酸素は到
底得られない。
【0005】そのため、例えば、特開昭63−2520
3号に提案されているように、冷却水を循環できるよう
に形成した円形缶体の内部に、該缶体を貫通させて、誘
電体である石英材又はガラス材から成る外筒と内筒を同
心状に配設すると共に、それら外筒と内筒の間を原料ガ
スの流路に形成し、内筒の内周面に導電性樹脂を塗布し
導電性被膜を形成して放電電極を設ける一方、外筒の外
周面に同様にして接地電極を設け、前記放電電極に高圧
交流電源を接続し、内筒内に空気等の冷却媒体を通しな
がら、オゾン化酸素を得る方法が採られている。
【0006】而して、上記の放電電極としての導電性被
膜は、通常、導電性樹脂を塗布して形成しているが、こ
れでは均一な被膜を形成することが困難な上に放電空隙
長を短くすることが困難なため、外,内筒間で均一な無
声放電が行なわれにくいし、また、高濃度のオゾンを得
られない。
【0007】そこで、内筒が石英材又はガラス材で造ら
れていることから、真空蒸着,スパッタリングなどによ
り導電性金属被膜を形成することも考えられるが、工作
上、均一な金属被膜の形成が困難である。従って、簡便
で信頼性の高い放電電極が形成されたオゾン発生装置に
対する要望が高まっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な従来技術に鑑み、高純度且つ高濃度のオゾン化ガスが
得られ、しかも構造が簡単で長期間の使用に耐え得る放
電電極を設けたオゾン発生装置を提供することを、その
課題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
することを目的としてなされたもので、その構成は、石
英材又はガラス材製の外筒と内筒から成り、それら外筒
と内筒を間に空隙を形成して同心状に配設し、かつ、そ
の空隙内における内筒の外周面又は外筒の内周面の同一
円周上に3以上,長さ方向に1ヶ所以上に、前記内筒又
は外筒と同材質の支柱の一端をそれと同材質の前記筒に
溶着して設け前記空隙を原料ガスの流路に形成すると共
に、前記内筒の内表面をカーボランダム,砥粒などのブ
ラスト法により粗面に形成し、該内表面の上に放電電極
を設け、かつ、前記外筒の外周面に接地電極を設けて構
成した放電セルを、冷却水を循環できるように形成した
缶体の内部に貫通させて配設し、放電電極に高圧交流電
源を接続するようにしたことを特徴とするものである。
【0010】而して、放電セルの放電空隙内に支柱を設
けるに際しては、その一端を内筒の外周面又は外筒の内
周面に溶着して他端は溶着しない。また、電極間の放電
空隙長は0.4〜0.8mmの範囲で所定の長さにする
と共に均一にする。
【0011】また、放電電極は、内筒の内周面をカーボ
ランダム,砥粒などのブラスト法により粗面に形成し、
該粗面上に導電性塗料を塗布して設ける。なお、導電性
塗料を内筒の内周面に直接塗布するようにしても良い。
【0012】
【作 用】本発明によれば、オゾンの発生に必要な無声
放電が石英材又はガラス材の誘電体から成る内外両筒間
の放電空隙内で行われて、電子が直接金属面に衝突する
ことがないので、発生オゾン化ガス中に金属微粒子など
の異物が混入するおそれはおよそ皆無である。
【0013】また、放電セルの放電空隙内に石英材又は
ガラス材から成る支柱を、外筒の内側又は内筒の外側に
その一端のみを溶着し他端は溶着しないで、円周方向に
3以上、長さ方向に1ヵ所以上設けることにより、従来
から工作上困難であった0.8mm以下の所定の均一で
短い放電空隙長が得られるばかりでなく、該放電空隙長
を保持できて、無声放電時の温度上昇により熱膨張し放
電セルのわずかな変形による熱膨張破損も防止できるの
で、装置は長寿命のものとなり、上記と合わせて極めて
高純度,高濃度のオゾン化ガスを得られるから、オゾン
発生装置としての信頼性が向上する。
【0014】
【実施例】次に本発明の実施例を図により説明する。図
1は本発明オゾン発生装置の要部を誇張して示した縦断
正面図、図2は図1のa−a線断面拡大図である。図に
示すものは、石英材又はガラス材から成る外筒2と内筒
3を同心状にして、その空隙内に石英材又は硝子材から
成る支柱4を同一円周方向に3以上、長さ方向に1ヵ所
以上設けて該空隙を原料ガスの流路5に形成し、内筒3
の内周面に導電性接着剤を塗布して放電電極6を形成す
ると共に外筒2の外面に接地電極7を設けて形成した放
電セルCを、円形状の缶体1を貫通させて配設し、前記
缶体1と外筒2との間を冷却水の流路8に形成して構成
されるオゾン発生装置で、放電電極6に高圧交流電源を
接続し、内筒3の内側に冷却空気を通しながら、オゾン
化酸素を得るようにしたものである。尚、放電空隙にお
ける放電長は0.4〜0.8mmの範囲とし、また、図
中、5aは原料ガスの入口、5bは同じく出口、8aは
冷却水の入口、8bは同じく出口である。
【0015】上記のように構成される本発明オゾン発生
装置は、図示の状態で流路5の入口5aから原料ガスを
送りこみ、内筒3の内側に冷却空気を通す一方、流路8
に冷却水を循環させ、放電電極6に高圧交流電源を接続
すれば、石英材又は硝子材から成る外筒2及び内筒3は
誘電体であるから、両筒の間の流路5内において無声放
電が行われ、該流路5内に送り込まれた原料ガスはオゾ
ン化されるのであるが、放電長が0.4〜0.8mmと
極めて短く、また、無声放電時に電子が直接金属に衝突
することがないので、発生したオゾン化ガス中に金属微
粒子などの異物が混入することがなく、高純度且つ高濃
度のオゾンを発生させることができる。
【0016】実際に、外筒2の外径が48mm、内径が
45mm、内筒3の外径が43mm、内径が40mmの
石英二重筒で放電空隙長が1mmの放電セルと、これと
ほぼ同型で放電空隙長を0.5mmに形成すると共に支
柱4を設けた本発明の放電セルを作製し、流路5内に原
料ガスとして酸素を流して、オゾンを発生させたとこ
ろ、表1に示すとおり、その濃度は高く、純度も極めて
高いことが明確であった。
【0017】
【表 1】
【0018】
【発明の効果】本発明は上述のとおりであって、本発明
のオゾン発生装置によれば、放電セルにおける放電空隙
長を均一に保持する支柱を設け、しかもこの支柱はその
一端のみを内筒の外側又は外筒の内側に溶着し他端は溶
着しないで形成したから、熱膨張に起因する歪が生じて
も放電セルが破損するおそれがなく、また、放電空隙長
を0.4〜0.8mmと従来装置のそれに比べて1/2
程度にすることができるので、高濃度のオゾンを得るこ
とが可能となり、更に、無声放電域に金属材料や有機物
が全く用いられていないので、従来のオゾン発生装置の
ように、金属やその他の微粒子が電子により吐き出され
ることがなく、また、オゾン発生部の発熱部である外筒
の外周面は冷却水によりその外側から強制的に冷却され
ると共に、内筒の内面は冷却空気で強制的に冷却される
ようにしたから、放電電極は長寿命で信頼性の高いもの
となり、従って、特に、ファインケミカル用のオゾン発
生装置として好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例のオゾン発生装置の要部を誇張し
て示した縦断正面図。
【図2】図1のa−a線断面拡大図。
【符号の説明】
1 缶体 C 放電セル 2 外筒 3 内筒 4 支柱 5 原料ガス流路 5a 原料ガスの入口 5b 原料ガスの出口 6 放電電極 7 接地電極 8 冷却水流路 8a 冷却水の入口 8b 冷却水の出口

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石英材又はガラス材製の外筒と内筒から
    成り、それら外筒と内筒を間に空隙を形成して同心状に
    配設し、かつ、その空隙内における内筒の外周面又は外
    筒の内周面の同一円周上に3以上,長さ方向に1ヶ所以
    上に、前記内筒又は外筒と同材質の支柱の一端をそれと
    同材質の前記筒に溶着して設け前記空隙を原料ガスの流
    路に形成すると共に、前記内筒の内表面をカーボランダ
    ム,砥粒などのブラスト法により粗面に形成し、該内表
    面の上に放電電極を設け、かつ、前記外筒の外周面に接
    地電極を設けて構成した放電セルを、冷却水を循環でき
    るように形成した缶体の内部に貫通させて配設し、放電
    電極に高圧交流電源を接続するようにしたことを特徴と
    するオゾン発生装置。
  2. 【請求項2】 放電電極は導電性接着剤により形成する
    請求項1に記載のオゾン発生装置。
  3. 【請求項3】 電極間の放電空隙長は、支柱により0.
    4〜0.8mmの範囲で所定の長さにすると共に、均一
    に保持するようにした請求項1又は2に記載のオゾン発
    生装置。
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