JP2736625B2 - 薄型スイッチおよびスイッチ付表示パネル - Google Patents

薄型スイッチおよびスイッチ付表示パネル

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JP2736625B2
JP2736625B2 JP7255651A JP25565195A JP2736625B2 JP 2736625 B2 JP2736625 B2 JP 2736625B2 JP 7255651 A JP7255651 A JP 7255651A JP 25565195 A JP25565195 A JP 25565195A JP 2736625 B2 JP2736625 B2 JP 2736625B2
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俊弘 藤田
炳人 岡本
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H2221/00Actuators
    • H01H2221/036Return force
    • H01H2221/04Return force magnetic

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えばFA(フ
ァクトリーオートメーション)機器、自動販売機、自動
券売機、情報機器、家庭電気製品、医療用の操作機器等
に用いられる薄型スイッチおよびそれを用いたスイッチ
付表示パネルに関する。
【0002】
【従来の技術】薄型スイッチの典型的なものにタッチパ
ネルがある。タッチパネルは、要約すれば、1以上のス
イッチ部を有していてそれを押し込みストロークがほぼ
0で操作可能なパネル状のスイッチ、あるいは、触れる
か軽く押す程度で操作可能な1以上のスイッチ部を有す
るパネル状のスイッチと言うことができる。
【0003】タッチパネルには、透明薄板間に上下の
透明電極をわずかなスペースをあけて対向させた抵抗膜
式(これは透明電極式とも呼ばれる。以下同じ)、発
光素子から出た光が受光素子に入るのを指などで遮断ま
たは減衰させる光電式、超音波発振素子から出た超音
波が受振素子に入るのを指などで遮断または減衰させる
超音波式、等がある。
【0004】図25に示すタッチパネル4は、抵抗膜式
のものであり、簡単に言えば、透明薄板間に、外部から
軽く(即ちストロークがほぼ0で)押されることよって
オンする1以上のスイッチ部を設けて成る。詳述すれば
このタッチパネル4は、上面に透明電極8が形成された
透明薄板6上に、複数の開口部12を有する透明薄板1
0を重ね、更にその上に、下面に透明電極18が形成さ
れた透明薄板16を重ねて成る。透明電極8および18
は、互いに直交する複数のストライプ状の電極の場合も
あるし、一方の電極、例えば透明電極18が複数の電極
であり、他方の電極、例えば透明電極8が共通電極の場
合もある。両透明薄板6および16は、薄板だから可撓
性がある。但し、下の透明薄板6は可撓性がなくても良
い。
【0005】各開口部12の部分にスイッチ部4aが形
成されており、この例では透明薄板16側から所望の開
口部12の部分を軽く押すと、押された部分の透明薄板
16および透明電極18が撓んで、その透明電極18は
開口部12を通して下の透明電極8と接触して電気的に
オンする。但し、各スイッチ部4aの大きさ、形状、数
等は任意であり、また、小さなスイッチ部4aを複数個
まとめて(即ち電気的に並列接続して)一つのスイッチ
部として使用する場合もある。
【0006】このようなタッチパネル4を、例えば図2
6に示すように、情報表示機能を有する表示パネル2上
に重ねることによって、スイッチ付表示パネルを構成す
ることができる(例えば、実開昭61−723号公報参
照)。表示パネル2は、典型的には液晶ディスプレイで
ある。
【0007】表示パネル2には、通常は、例えば図27
に示すように、タッチパネル4のスイッチ部4aの下部
付近に、当該スイッチ部4aの操作によって選択される
内容、例えばFAにおける制御内容、自動券売機におけ
る行先等を表示する表示領域2aが形成されている。そ
のようにすれば、所望のスイッチ部4aの選択・操作が
容易になる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記タッチパネル4
は、全体がせいぜい1mm程度の厚さであって極めて薄
型であるという利点を有している反面、スイッチ部4a
の押し込みストロークがほぼ0であるため、具体的には
0.1〜0.2mm程度と極めて小さいため、その変位
を人の指で知覚することができず、従ってスイッチ部4
aを操作したというストローク感(これは操作感とも呼
ばれる)を得ることができないという問題がある。スト
ローク感を得ることができないと、操作した人は、スイ
ッチ部4aを操作したという手応えがないことから不安
になり、スイッチ部4aが既にオンされたにも拘わら
ず、何度も、しかも必要以上に強く押圧操作することが
ある。特に手袋をして押した場合は、ストローク感を得
ることは全くできない。
【0009】前述した光電式および超音波式のタッチパ
ネルも、その表面等に指で触れるだけで(即ち押し込み
ストローク0で)操作するものであるため、ストローク
感を得ることはできない。
【0010】タッチパネルのこのようなストローク感欠
如の問題を解決するものとして、図28に示すようなス
イッチ付表示パネルが提案されている(例えば、特開平
6−44857号公報参照)。
【0011】このスイッチ付表示パネルは、上記のよう
な表示パネル2上に、より具体的にはその各表示領域2
a上に、スイッチユニット20をそれぞれ設けた構造を
している。
【0012】各スイッチユニット20は、ハウジング2
2と、透明の押ボタン24と、この押ボタン24によっ
て操作されるスイッチ機構26と、イメージガイド28
とを備えている。スイッチ機構26は、電気接点ならび
にこの電気接点および押ボタン24を復帰させる復帰ば
ねを有している(いずれも図示省略)。イメージガイド
28は、複数本の光ファイバを束ねて一体化したもので
あり、これによって、表示パネル2の表示内容を当該イ
メージガイド28の上面まで浮き上がらせることができ
る。このようなイメージガイド28を設けるのは、スイ
ッチ機構26を設けることによって表示パネル2の表面
と押ボタン24との間の距離が不可避的に大きくなり、
そのままでは表示パネル2の表示内容が押ボタン24の
かなり奥の方に表示されて見にくくなるのを防止するた
めである。
【0013】このスイッチ付表示パネルにおいては、押
ボタン24の押し込みストロークをある程度確保するこ
とができるのでストローク感を得ることはできるけれど
も、機械的なスイッチ機構26を用いている関係上、ス
イッチユニット20の厚さが大きく、そのために上記理
由からイメージガイド28が必要であり、それに伴って
次のような問題がある。即ち、イメージガイド28は前
述したように複数本の光ファイバを束ねたものであり、
光ファイバの本数を多くするには限界があるため、画質
が粗く、きめ細かな表示が困難である。しかも、イメー
ジガイド28を構成する光ファイバの上端面から光は、
真上からせいぜい70度程度の範囲内にしか放出されな
いので、表示パネル2の表示内容を斜め方向から見にく
い。また、このようなイメージガイド28は高価である
ため、スイッチ付表示パネル全体も高価になる。
【0014】そこでこの発明は、タッチパネルの極めて
薄型化が可能であるという特長を生かしつつストローク
感を得ることができる薄型スイッチ、および、それを用
いることによってイメージガイドが不要でありしかもス
トローク感を得ることができるスイッチ付表示パネルを
提供することを主たる目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】この発明の薄型スイッチ
は、1以上のスイッチ部を有していてそれを押し込みス
トロークがほぼ0で操作可能なタッチパネルと、このタ
ッチパネル上に配置された1以上の操作機構部とを備え
ており、かつ各操作機構部が、支点を中心にして押圧方
向に一定のストロークで回動して前記タッチパネルの対
応するスイッチ部を操作する押ボタンと、永久磁石と磁
性体間の吸引力または永久磁石同士間の少なくとも吸引
力を利用するものであって、前記押ボタンに復帰力を与
えると共に、同押ボタンを押す時にクリック感を出す復
帰手段とをそれぞれ備えることを特徴とする。
【0016】また、この発明のスイッチ付表示パネル
は、情報表示機能を有する表示パネルと、この表示パネ
ル上に重ねられていて、1以上のスイッチ部を有してい
てそれを押し込みストロークがほぼ0で操作可能である
透明または半透明のタッチパネルと、このタッチパネル
上に配置された1以上の操作機構部とを備えており、か
つ各操作機構部が、支点を中心にして押圧方向に一定の
ストロークで回動して前記タッチパネルの対応するスイ
ッチ部を操作する透明または半透明の押ボタンと、永久
磁石と磁性体間の吸引力または永久磁石同士間の少なく
とも吸引力を利用するものであって、前記押ボタンに復
帰力を与えると共に、同押ボタンを押す時にクリック感
を出す復帰手段とをそれぞれ備えることを特徴とする。
【0017】上記薄型スイッチによれば、その操作機構
部の押ボタンを押すと、当該押ボタンはその支点を中心
にして一定のストロークで回動し、それによってタッチ
パネルの対応するスイッチ部を操作(例えばオン)する
ことができる。このようにこの薄型スイッチにおいて
は、押ボタンを押し込むストロークを確保することがで
きるので、タッチパネルの極めて薄型化が可能であると
いう特長を生かしつつ、明確なストローク感を得ること
ができる。
【0018】しかも、クリック感を出す復帰手段を有し
ていて、ストローク感に加えてクリック感をも得ること
ができるので、スイッチの操作感が一層良好になると共
に、スイッチ操作がより確実になる。
【0019】上記スイッチ付表示パネルは、実質的に
は、タッチパネルを用いた上記のような薄型スイッチを
表示パネル上に重ねた構造をしており、押ボタンと表示
パネルとの間に機械的なスイッチ機構を設ける必要がな
いので、押ボタンと表示パネルとの間を近づけることが
でき、それによって押ボタンの奥のすぐ近くに表示パネ
ルの表示内容が表示されることになるので、イメージガ
イドが不要になる。しかも、押ボタンの操作時にストロ
ーク感に加えてクリック感をも得ることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】図1は、タッチパネルが抵抗膜式
である薄型スイッチ80を用いたスイッチ付表示パネル
の実施例を部分的に示す断面図である。図2は、図1中
の押ボタンの平面図である。
【0021】この実施例および以下に説明する実施例の
スイッチ付表示パネルは、情報表示機能を有する表示パ
ネル2上に、薄型スイッチ80を重ねた構造をしてお
り、その薄型スイッチ80の構成が各実施例ごとに相違
している。
【0022】表示パネル2は、典型的には液晶ディスプ
レイであるが、その他、EL(エレクトロルミネッセン
ト)ディスプレイ、プラズマディスプレイ、薄型CR
T、LEDアレイ、更には、情報を表示する記銘板や液
晶シャッターと、それを照らす発光体や反射板とを組み
合わせたもの等でも良く、要は情報表示機能を有してい
れば良い。
【0023】薄型スイッチ80は、表示パネル2上に重
ねられていて、透明薄板間に外部から軽く押されること
によってオンする1以上の透明のスイッチ部4aを設け
て成る前述したような抵抗膜式のタッチパネル4と、こ
のタッチパネル4のスイッチ部4a上に設けられた1以
上の操作機構部30とを備えている。
【0024】各操作機構部30は、下面部に支点用突起
45を有していてこの支点用突起45の先端部を支点に
して矢印Bで示すように押圧方向に一定のストロークで
回動可能であり、かつ支点用突起45から離れた所の下
面部に位置する操作部46でタッチパネル4の対応する
スイッチ部4aを押してオンさせる透明の押ボタン32
と、この押ボタン32の支点用突起45から離れた端部
付近に設けられていて、押ボタン32に復帰力を与える
と共にクリック感を出す復帰手段50とをそれぞれ備え
ている。更に各操作機構部30は、この実施例では、押
ボタン32の端部外付近に設けられた支柱36と、この
支柱36またはそれにつながる部材と押ボタン32の端
部またはそれにつながる部材とが互いに係合して押ボタ
ン32の抜け止めを行う係合部40とをそれぞれ備えて
いる。
【0025】表示パネル2には、この実施例では、押ボ
タン32の下部付近に、押ボタン32の操作によって選
択される内容を表示する表示領域2aが形成されてい
る。従って、所望の押ボタン32の選択・操作が容易に
なる。
【0026】表示パネル2の表示領域2aおよび押ボタ
ン32の平面形状は任意であるが、この実施例では、一
例として、表示パネル2の表示領域2aは四角形をして
おり、それに対応して押ボタン32も表示領域2aとほ
ぼ同サイズの四角形をしている(図2参照)。
【0027】支点用突起45は、この実施例では、図2
も参照して、押ボタン32の一端部付近に、より具体的
には同押ボタン32の一方の辺の下面部に、当該辺に沿
って細長い筋状に設けられており、その反対側の端部付
近に、より具体的には支点用突起45とは反対側の辺の
下面部に前記操作部46がある。即ち、押ボタン32
の、支点用突起45とは反対側の辺の下面部が、タッチ
パネル4のスイッチ部4aを押してオンさせる操作部4
6となる。
【0028】更にこの実施例では、この操作部46に、
タッチパネル4のスイッチ部4aを押圧操作する操作用
突起47を、下方に突出するように設けている。この操
作用突起47は、この実施例では半球状のものが1個で
あるが、この操作用突起47の形状、数等はこれに限ら
ない。例えば、複数個の操作用突起47を押ボタン32
の前述した辺に沿って一直線に並べても良いし、複数個
を三角形状、四角形状、円状等に集合させても良い。ま
た、操作用突起47の形状は、柱状でも良いし、柱状よ
りも幅の広い筋状等でも良い。
【0029】タッチパネル4のスイッチ部4aは、少な
くとも、このような操作用突起47の下方に、または操
作用突起47を設けない場合は上述した操作部46の下
方に、設けられていれば良い。これは以下に説明する他
の実施例においても同様である。
【0030】尚、押ボタン32の支点用突起45は、通
常はタッチパネル4の非スイッチ部上に位置させるけれ
ども、スイッチ部上に位置させても当該スイッチ部を使
わなければ良い。この使わないスイッチ部と、押ボタン
32による操作対象の上記スイッチ部4aとは勿論別の
ものである。
【0031】押ボタン32の操作部46に上記のような
操作用突起47を設けることは必須ではないが、それを
設けておくと、当該操作用突起47によって、タッチパ
ネル4の目的とするスイッチ部4aを少ない力で確実に
押圧操作することができるので、スイッチ操作の信頼性
が向上する。
【0032】押ボタン32の上面であって、操作部46
の上部付近には、この実施例では、押圧操作の目印とな
る一筋の目印用突起48が設けられている。この目印用
突起48は必須ではないが、それを設けておくと、押ボ
タン32の操作可能部分を見つけやすいので、押ボタン
32の押圧操作が容易になる。
【0033】なお、図1以外の実施例においても、上記
のような操作用突起47および目印用突起48を設けて
も良いのは勿論である。また、全ての実施例において、
図示の都合上から、押ボタン32の操作部46が左側に
来るように図示しているが、実際の使用上は、操作部4
6が下側または操作者側に来るように薄型スイッチ80
を配置する方が、操作性は良くなる。
【0034】復帰手段50は、この実施例では、押ボタ
ン32の支点用突起45とは反対側の端部付近に、即ち
上記操作部46と同じ側の辺の付近に設けられている。
この復帰手段50は、この実施例では、永久磁石と磁性
体間の吸引力を利用するものであり、支柱36の上部に
設けられた磁性板58と、押ボタン32の支点用突起4
5とは反対側の端部であってこの磁性板58の下側に位
置する部分に設けられていて当該磁性板58を吸引する
可動側磁石52とを備えている。磁性板58は、強磁性
体から成り、例えば鉄板である。
【0035】可動側磁石52は例えば永久磁石である。
この可動側磁石52は、図1に示す例と違って、その一
部分が押ボタン32から露出していても良い。後述する
固定側磁石54も、その一部分が支柱36から露出して
いても良い。これらのことは、他の実施例においても同
様である。
【0036】可動側磁石52の平面配置の一例を図2に
示す。この可動側磁石52は、支点用突起45の反対側
の辺全体に設けていても良いし、この例のように当該辺
の中央部付近の一部分に設けていても良いし、あるいは
当該辺の両側端部付近に設けていても良い。いずれにす
るかは、当該可動側磁石52と磁性板58との間の必要
とする吸着力等に応じて決めれば良い。但し、いずれの
場合も、当該可動側磁石52の上方には相手方の磁性板
58が設けられている。
【0037】係合部40は、この実施例では、押ボタン
32の端部34と支柱36の張出し部38とが互いに係
合して、押ボタン32の抜け止めを行う構造をしてい
る。但し、張出し部38を設けずに支柱36の上端部に
磁性板58を直接設けて、この磁性板58と押ボタン3
2の端部34とで係合部40を構成しても良い。
【0038】支柱36は、上記磁性板58あるいは後述
する固定側磁石54の支持や係合部40の形成等を行う
ものであり、押ボタン32の周囲を取り囲むように設け
ていても良いし、押ボタン32の相対向する2辺、より
具体的には支点用突起45側の辺とその反対側の辺の外
側のみに設けていても良い。
【0039】図1の実施例の動作を説明すると、常時
は、可動側磁石52は磁性板58を強く吸引しているの
で、その力によって、押ボタン32の操作部46側は持
ち上げられている。但し、係合部40があるから、押ボ
タン32が抜け出る(飛び出す)ことはない。
【0040】可動側磁石52の吸引力に抗して押ボタン
32を押すと、当該押ボタン32は、その支点用突起4
5を支点にして矢印B方向に(より具体的には反時計方
向に)一定のストロークで回動し、その操作用突起47
でタッチパネル4のスイッチ部4aを押してオンさせる
ことができる。
【0041】その場合、可動側磁石52が磁性板58を
強く吸引しているので、初めは押ボタン32をある程度
強く押さないと押ボタン32は回動しないが、押ボタン
32が少しでも回動すると、可動側磁石52と磁性板5
8間の距離が大きくなって可動側磁石52が磁性板58
を吸引する力は急に弱くなるので、押し下げは急に軽く
なる。
【0042】このように、押ボタン32の押し下げが途
中から急に軽くなる動作あるいは感覚は、スナップアク
ションあるいはクリック感と呼ばれており、これがある
とスイッチを操作したという感触を操作者により確実に
伝えることができるので、スイッチの操作感が一層良好
になる。また、押ボタン32の押し下げが急に軽くなる
ことで、押ボタン32によってタッチパネル4のスイッ
チ部4aを確実に最後まで操作するようになるので(換
言すれば、押ボタン32の押し下げを中途半端な位置で
止めることはできないので)、タッチパネル4に対する
操作がより確実になる。
【0043】押ボタン32を押すのを止めると、可動側
磁石52が磁性板58を吸引する力によって押ボタン3
2は復帰する。また、タッチパネル4のスイッチ部4a
は自力で復帰してオフする。
【0044】このように上記薄型スイッチ80において
は、押ボタン32を押し込むストロークを確保すること
ができるので、タッチパネルの極めて薄型化が可能であ
るという特長を生かしつつ、明確なストローク感を得る
ことができる。その結果、操作する人に対して、スイッ
チ部を押したという明確な手応えを与えて、安心感を与
えることができる。この押ボタン32のストロークは、
この実施例の場合は操作用突起47の下端とタッチパネ
ル4の上面との間の距離で規定されるが、例えば0.数
mm〜2mm程度でも、十分なストローク感を得ること
ができる。
【0045】しかも、前述したように、ストローク感に
加えてクリック感をも得ることができるので、スイッチ
の操作感が一層良好になると共に、スイッチ操作がより
確実になる。
【0046】また、上記スイッチ付表示パネルは、タッ
チパネル4を用いた上記のような薄型スイッチ80を表
示パネル2上に重ねたものであり、押ボタン32と表示
パネル2との間に図28の従来例の場合と違って機械的
なスイッチ機構を設ける必要がないので、押ボタン32
と表示パネル2との間を近づけることができる。例え
ば、押ボタン32のストロークを0.5mm程度とし、
操作用突起47の高さを0.2mm程度としても、タッ
チパネル4の厚さは1mm程度と極めて小さいから、押
ボタン32の下面と表示パネル2の上面との間の距離
は、押ボタン32を押し下げていない場合でも、1.7
mm程度というように非常に小さくすることができる。
従って、押ボタン32の奥のすぐ近くに表示パネル2の
表示内容が表示されることになるので、図28の従来例
の場合と違ってイメージガイドが不要になる。その結
果、表示パネル2の表示内容を、粗くすることなく、表
示パネル2自身の良好な画質で見ることができる。しか
も、視野角を制限するイメージガイドを用いていないの
で、表示パネル2の表示内容を斜め方向からも良く見る
ことができる。また、高価なイメージガイドが不要にな
り、かつ複雑なスイッチ機構も不要で構造が簡単である
ため、スイッチ付表示パネルのコストダウンを図ること
ができる。しかも、押ボタン32の操作時にストローク
感に加えてクリック感をも得ることができる。
【0047】また、この実施例においては、磁石が可動
側磁石52のみで済み、固定側は磁石よりも安価な磁性
板58で良いので、そのぶん、固定側にも磁石を設ける
他の実施例に比べてコストダウンを図ることができる。
更に、磁性板58によって閉磁路が形成されるので、可
動側磁石52からの外部への漏れ磁界が弱くなるという
利点もある。
【0048】なお、タッチパネル4および押ボタン32
は、この実施例の場合は表示パネル2と組み合わせるた
めに前述したように透明のものとしたが、表示パネル2
の表示内容等によっては、必ずしも透明である必要はな
く、半透明であっても良く、要は下の表示パネル2から
の光が透過できれば良い。表示パネル2と組み合わせる
他の実施例においても同様である。
【0049】また、上記薄型スイッチ80は、表示パネ
ル2上に重ねずに使用することもでき、例えば薄型スイ
ッチ80を表示パネル2とは別個に単独で、あるいは他
の機器等と組み合わせて使用することもでき、その場合
は、下の表示パネル2からの光を透過させる必要はない
ので、タッチパネル4および押ボタン32は透明または
半透明である必要はなく、不透明でも良い。その場合、
押ボタン32の識別等のために、押ボタン32の表面に
文字や記号等を記入、刻印、貼付する等しても良い。他
の実施例においても同様である。
【0050】支点用突起45は、図2に示したような一
つの筋状以外のものでも良い。例えは、複数の点状また
は短い筋状の支点用突起45を一例に並べても良い。
【0051】また、図3に示す例のように、押ボタン3
2の一端部付近に、より具体的には当該一端部の両側部
付近に、二つの短い筋状の支点用突起45、45を互い
に間をあけて一列に設け、その反対側の端部付近であっ
てその二つの支点用突起45、45の間に位置する所
に、即ち当該反対側の端部の中央部付近に、前記操作用
突起47を設けても良い。
【0052】タッチパネル4のスイッチ部4aは、通常
は図3中にハッチングを付して示すように、互いに直交
する透明電極8および18(これらについては図25お
よびその説明も参照)の交差部に形成されており、支点
用突起45および操作用突起47の構造・配置を上記の
ようにすると、複数の同じ構造の操作機構部30を並設
しても、一つの押ボタン32の支点用突起45と、その
隣の押ボタン32によって操作されるスイッチ部4aと
の間を、一条の支点用突起45の場合よりも大きく取る
ことができるので、操作機構部30の集積密度を高めて
も、誤って隣のスイッチ部4aがオンするという誤動作
の可能性を一層小さくすることができる。
【0053】また、上述したような支点用突起45は、
必ずしも押ボタン32の端部に設ける必要はなく、押ボ
タン32の中央部付近の両側部に設けても良い。両側部
とするのは、中央部を避けることによって、支点用突起
45が表示パネル2の表示を見にくくすることを防止す
るためである。この場合も、押ボタン32の、当該支点
用突起45から離れた端部付近に、タッチパネル4のス
イッチ部4aを押してオンさせる前述した操作部46が
ある。復帰手段50は、この操作部46と同じ側の端部
付近に設けるのが一般的であるが、この操作部46とは
反対側の端部付近に設けても良い。
【0054】また、表示パネル2と組み合わせる場合
は、押ボタン32の内部または下面部に、例えば図4に
示す例のように、凸レンズ部70を設けても良い。その
場合、通常はこの凸レンズ部70の焦点距離内に表示パ
ネル2の表示領域2aが位置するようにする。このよう
な凸レンズ部70を設ければ、凸レンズ部70によって
その下の表示パネル2の表示内容を拡大して、換言すれ
ば浮き上がらせて表示することができるので、表示パネ
ル2の表示内容を一層見やすくすることができる。
【0055】しかも、凸レンズ部70を、押ボタン32
と表示パネル2との間の空間にではなく、押ボタン32
の内部または下面部に設けると、余分なスペースを取ら
ないので、凸レンズ部70を設けても、スイッチ付表示
パネル全体の厚さが増大するのを防止することができ
る。
【0056】凸レンズ部70の下面は、図4に示す例の
ように少し窪ませておいても良いし、平坦面でも良い
し、押ボタン32の下面から下方に突出させても良い。
【0057】上記のような凸レンズ部70を有する押ボ
タン32は、例えば、屈折率の相対的に小さい透明樹脂
から成る押ボタン32に、屈折率の相対的に大きい透明
樹脂から成る凸レンズ部70を、二重成形したり嵌め込
んだりすることによって形成することができる。
【0058】上記のような凸レンズ部70は、以下に説
明する他の実施例においても勿論適用することができ、
前述したのと同様の作用効果を奏することができる。凸
レンズ部70は、凸レンズ作用をするフレネルレンズで
あっても良い。
【0059】また、押ボタン32の表面に、反射防止加
工や抗菌コーティングを施しておいても良い。このこと
は、以下の実施例においても同様である。
【0060】また図5に示す実施例のように、少なくと
も押ボタン32および同押ボタン32の周囲に存在する
隙間72の上面部を、より簡単には並設された複数の操
作機構部30の上面の全体を、可撓性を有する透明の薄
いシート74で覆っておいても良い。他の実施例におい
ても同様である。
【0061】そのようにすると、隙間72から水滴や塵
埃が中へ入ってタッチパネル4の表面に付着したり、水
滴がタッチパネル4と表示パネル2との間に広がったり
して、表示パネル2の表示が見にくくなるのを防止する
ことができる。もっとも、抵抗膜式のタッチパネル4は
通常は防水機能を有しているので、水滴による機能障害
は通常は起こらない。また、工場等の塵埃の多い環境で
使用する等の場合に、押ボタン32の表面の清掃が容易
になる。このように、シート74を設けることによっ
て、簡単に防滴および防塵構造を実現することができ
る。
【0062】上記シート74の材質は、例えば透明のシ
リコーンゴムあるいは透明のPET(ポリエチレンテレ
フタレート)である。前者は、可撓性が非常に大きいか
ら、シート74は単なる平板状で良い。後者は、可撓性
がやや小さいので、押ボタン32上の部分を押ボタン3
2のストロークに応じたぶん盛り上げる、いわゆるエン
ボス加工を施して押ボタン32を部分を押しやすくして
おくのが好ましい。
【0063】次に他の実施例を説明する。但し、先の実
施例と同様の部分は重複説明を省略し、先の実施例との
相違点を主体に説明する。
【0064】図6の実施例では、復帰手段50は、永久
磁石同士間の反発力と吸引力の組み合わせを利用するも
のであり、押ボタン32の支点用突起45とは反対側の
端部内に、その磁極が上下に位置するように設けられた
可動側磁石52と、支柱36の根本部内であって、押ボ
タン32が押し下げられたときに可動側磁石52と内外
において対向すると共に上下において部分的に対向する
位置に、しかもその磁極が可動側磁石52と逆極性で上
下に位置するように設けられた固定側磁石54とを備え
ている。固定側磁石54は例えば永久磁石である。ま
た、可動側磁石52と固定側磁石54の極性は、図示例
とは全て逆であっても良い。これらの事は他の実施例に
おいても同様である。
【0065】この実施例では、常時は、両磁石52およ
び54は互いに逆極性で向かい合っているから、両磁石
52、54間の反発力によって押ボタン32は押し上げ
られている。押ボタン32を押し下げると、初めは両磁
石52、54間の距離が小さくなるので反発力は一層大
きくなるが、ある領域を過ぎると(ある程度以上押し下
げると)、両磁石52、54の反対極性の磁極同士が近
づいて吸引力が働き始めるので、両磁石52、54間の
反発力は急に小さくなり、押し下げは急に軽く(楽に)
なる。従って、ストローク感に加えて、クリック感をも
得ることができる。
【0066】但し、押ボタン32を最後まで押し下げて
も、操作用突起47があるので、両磁石52、54が完
全に対向することはなく、両磁石52、54間に反発力
は残っている。この反発力は、少なくとも押ボタン32
を復帰させるだけあれば良い。この反発力は、例えば操
作用突起47の高さの調整やスペーサを設ける等して容
易に調整することができる。従って、押ボタン32を押
し下げるのを止めると、押ボタン32は両磁石52、5
4間の反発力によって復帰する。
【0067】図7の実施例では、復帰手段50は、永久
磁石同士間の吸引力を利用するものであり、支柱36内
の上部に、より具体的にはその張出し部38内に、磁極
が上下に位置するように設けられた固定側磁石54と、
押ボタン32の支点用突起45とは反対側の端部内であ
ってこの固定側磁石54の下側に位置する部分に設けら
れていて固定側磁石54と逆極性で対向して吸引し合う
可動側磁石52とを備えている。但し、両磁石52、5
4は、その磁極が、上下ではなく左右に位置するように
設けても良い。
【0068】この実施例においては、常時は可動側磁石
52と固定側磁石54とが互いに強く吸引し合ってお
り、押ボタン32を押し下げる場合、初めはある程度強
く押し下げないと押ボタン32は下がらないが、少しで
も下がると、両磁石52、54間の距離が大きくなって
吸引し合う力は急に弱くなるので、押し下げは急に軽く
なる。即ち、ストローク感に加えて、クリック感をも得
ることができる。押すのを止めれば、両磁石52、54
が吸引し合う力によって押ボタン32は復帰する。
【0069】しかもこの実施例においては、固定側およ
び可動側共に磁石を用いているので、図1の実施例の場
合よりも、より大きなクリック感およびより大きな復帰
力を得ることができる。
【0070】図8ないし図11の実施例は、支柱36が
押ボタン32の周縁部34の下側に(換言すれば奥に)
位置している(換言すれば隠れている)実施例である。
【0071】そのようにすれば、正面図を図9に示すよ
うに、支柱36が表面に表れないので、表面が非常にす
っきりして外観が良くなる。
【0072】しかも、押ボタン32を大きくすることが
できるので、目的とする押ボタン32を間違いなく押し
易くなり、操作性が向上する。
【0073】あるいは、支柱36が邪魔にならない分、
各操作機構部30を互いに近づけて配置することができ
るので、その高密度配置が可能になる。
【0074】以下、個々の実施例を、先の実施例との相
違点を主体に説明する。
【0075】図8の実施例は、図1の実施例と同じ思想
の復帰手段50を有している。但し、この復帰手段50
を構成する可動側磁石52は押ボタン32の支点用突起
45とは反対側の端部から下方に突出した操作用突起4
7の下部内に設けており、磁性板58は押ボタン32の
奥に位置する支柱36の上部に設けている。操作用突起
47でタッチパネル4の対応するスイッチ部4aを押し
てオンさせることができる。この復帰手段50における
作用効果は図1の実施例の場合と同様であるので、ここ
では重複説明を省略する。
【0076】また、この実施例においては、図10に示
す例のように、押ボタン32の周縁部から下方に突出し
た鉤部44と、支柱36の上部に設けた張出し部38と
が互いに係合するようにして、押ボタン32の抜け止め
を行う係合部40を構成している。もっとも、図8の実
施例では、押ボタン32の操作用突起47と磁性板58
とで、押ボタン32の抜け止めを行う係合部を兼ねるこ
とができるので、敢えて上記のような係合部40を設け
なくても良い。図11の実施例においては上記のような
係合部40を設けている。この鉤部44と上記操作用突
起47とは、即ち係合部40と復帰手段50とは、互い
に干渉しない位置に設けている。
【0077】図11の実施例は、図6の実施例と同じ思
想の復帰手段50を有している。但し、この復帰手段5
0を構成する可動側磁石52は操作用突起47の根本部
に設けている。操作用突起47でタッチパネル4の対応
するスイッチ部4aを押してオンさせることができる。
この復帰手段50における作用効果は図6の実施例の場
合と同様であるので、ここでは重複説明を省略する。
【0078】次に、押ボタン32の回動の支点の他の例
を説明する。
【0079】図12の実施例では、上記各実施例のよう
に押ボタン32の下面部に支点用突起45を設ける代わ
りに、押ボタン32の一端面部に支点用突起45を設
け、当該支点用突起45をそれに対向する支柱36に設
けた凹部37に回動可能に嵌め込んでいる。この支点用
突起45および凹部37は、半円柱状のものでも良い
し、半球状のものを複数個としても良い。復帰手段50
は図1の実施例と同じ思想のものである。この実施例の
場合も、支点用突起45の中心を支点にして、押ボタン
32を矢印Bで示すように押圧方向に一定のストローク
で回動させてタッチパネル4のスイッチ部4aを押圧操
作することができる。復帰手段50における作用効果は
図1の実施例の場合と同様であるので、ここでは重複説
明を省略する。
【0080】この図12の実施例では、支点用突起45
が押ボタン32の下面部にない分、薄型スイッチ80の
厚さを、ひいてはスイッチ付表示パネル全体の厚さを小
さくすることができる。
【0081】図13の実施例では、押ボタン32を、他
の部分に比べて厚さが薄くて可撓性を有するヒンジ部3
3bを介して支持部33aに、全体の断面形状がほぼL
字状になるように一体化したものである。支持部33a
は、支柱36に貼着等の手段によって固着されている。
従ってこの実施例では、押ボタン32の抜け止めを行う
前述したような係合部40は不要である。復帰手段50
は、図1の実施例と同じ思想のものである。但しこの実
施例では、押ボタン32の表面と支柱36の上面とを同
一面にするため、磁性板58は支柱36の側面部内に、
可動側磁石52に対向するように立てて設けている。
【0082】押ボタン32を押すと、ヒンジ部33bが
屈曲し、そこを支点にして押ボタン32は矢印Bで示す
ように押圧方向に一定のストロークで回動し、操作用突
起47でタッチパネル4のスイッチ部4aを押圧操作す
ることができる。その際、可動側磁石52と磁性板58
間の吸引力によって、図1の実施例の場合と同様に、ス
トローク感に加えてクリック感をも得ることができる。
押ボタン32を押すのを止めると、可動側磁石52と磁
性板58間の吸引力およびヒンジ部33bの復元力によ
って、押ボタン32は元の状態に復帰する。
【0083】この図13の実施例では、前述したような
支点用突起45や係合部40が不要になるので、その
分、操作機構部30の構成をより簡素化することができ
ると共に、組立も容易になる。
【0084】タッチパネルは、上記のような抵抗膜式の
タッチパネル4の他に、前述したような、発光素子から
出た光が受光素子に入るのを断続または減衰させる光電
式のタッチパネル、または、超音波発振素子から出た超
音波が受振素子に入るのを断続または減衰させる超音波
式のタッチパネルでも良い。そこで次に、光電式のタッ
チパネル114または超音波式のタッチパネル124を
用いた実施例を説明する。但し、先の実施例と同様の部
分は重複説明を省略し、先の実施例との相違点を主体に
説明する。
【0085】図14は、タッチパネルが光電式である薄
型スイッチ80を用いたスイッチ付表示パネルの実施例
を部分的に示す断面図である。図15は、図14中の押
ボタン部分の平面図である。
【0086】この図14の実施例における薄型スイッチ
80は、図1の実施例と同様の操作機構部30と、光電
式のタッチパネル114とを備えている。従って操作機
構部30については、ここでは重複説明を省略する。
【0087】タッチパネル114は、図16も参照し
て、光86を出力する複数の発光素子84および当該光
86を受けてそれを電気信号に変換する複数の受光素子
90を基板82の周縁部上に縦横に相対向させて配置
し、基板82の表面と押ボタン32との間の空間に、マ
トリックス状の光路88を形成した構成をしている。二
つの光路88の交点付近が、それぞれスイッチ部114
aとなっている。
【0088】各支柱36の根本部および支点用突起45
の先端部には、光86を通す穴または切欠き39および
49をそれぞれ設けている。もっとも、その部分を透明
な樹脂等で形成しても良い。また、穴または切欠き49
を設ける代わりに支点用突起45を分割しても良い。
【0089】縦方向(図15における上下方向)の光路
88は、押ボタン32の操作部46の下方部に位置させ
ている。この例ではこの操作部46を斜めに切断して、
縦方向の光路88に入り込む操作部46の面積を大きく
して、縦方向の光路88をより確実に操作部46の部分
で遮断することができるようにしている。必要に応じ
て、この操作部46の部分に、不透明なスポンジゴム等
を取り付けても良く、そのようにすれば縦方向の光路8
8を遮断する面積を一層大きくすることができる。
【0090】基板82は、例えば透明または半透明のガ
ラス基板である。但し、表示パネル2を構成する基板等
にこの基板82の代用をさせることによって、基板82
を省略することも可能である。
【0091】各発光素子84は、例えばLED、半導体
レーザ等である。各受光素子90は、例えばホトダイオ
ード、ホトトランジスタ等である。
【0092】各発光素子84から出力する光86は、赤
外光が人目に付かないので好ましいが、もちろん可視光
でも良い。また、各発光素子84を発光させる方式は、
常時発光させておく方式でも良いし、マイコン等を利用
して順番に発光させる方式(これは順次発光方式または
スキャニング方式とも呼ばれる)でも良い。このマイコ
ン等は、例えば、次に説明する検出回路92を構成する
ものと兼用しても良い。
【0093】縦横の各受光素子90には、この例では図
16に示すように、各受光素子90からの信号に応答し
て、光量の低下した光路88の交点の位置(座標)を検
出する、即ち操作の行われたスイッチ部114aを特定
する、検出回路92が接続されている。但し、このよう
な検出回路92は、このタッチパネル114に付属させ
ずに、それが接続される機器内に設けられた回路やマイ
コン等を利用しても良い。
【0094】従来は、このようなタッチパネル114の
表面に指などで触れることによって光86を遮光する操
作を行っており、そのままでは、可動部分がなくて押し
込みストロークは0であるので、ストローク感を得るこ
とはできない。
【0095】それに対してこの実施例では、押ボタン3
2を押し下げることによって光86を遮光ないし減衰さ
せるように構成している。即ち、押ボタン32を押し下
げると、光路88に押ボタン32が、より具体的にはそ
の操作部46が入る。押ボタン32が不透明の場合は、
それによって光86が完全に遮光される。押ボタン32
が透明または半透明の場合は、完全には遮光できない
が、押ボタン32の操作部46内における屈折、減衰等
によって光量が低下し、対応する受光素子90からの出
力信号レベルが低下するので、それによって光路88に
押ボタン32が入ったことを検出できる。押ボタン32
が透明または半透明の場合に光86をより強く遮光ない
し減衰させるために、光路88に位置する押ボタン32
の端面を黒く塗る等して不透明にしても良いし、当該端
面に、光86を拡散させる梨地加工や光86を反射させ
る鏡面仕上げ等を施しても良い。あるいは、可動側磁石
52は不透明であるので、それが光路88上に位置する
ように配置しても良い。また、前述したように、操作部
46に不透明なスポンジゴム等を取り付けても良い。
【0096】このようにこの薄型スイッチ80において
は、押ボタン32を押し込むストロークを確保すること
ができるので、従来の光電式のタッチパネル単独の場合
と違って、明確なストローク感を得ることができる。か
つこの操作機構部30では、前述したようにクリック感
をも得ることができる。
【0097】また、従来の光電式のタッチパネル単独の
場合は、その表面に異物(例えば虫、ゴミ等)が付着す
ると、それによって光路が遮られるため誤動作するとい
う問題があったが、この薄型スイッチ80では押ボタン
32に虫、ゴミ等の異物が付着しても、それによって誤
動作が起こることはない。従って信頼性が高い。
【0098】また、この実施例のスイッチ付表示パネル
においては、先の実施例の場合と同様、押ボタン32と
表示パネル2との間との距離を小さく(例えば1〜2m
m程度に)することができるので、押ボタン32の奥の
すぐ近くに表示パネル2の表示内容が表示されることに
なり、表示を浮き上がらせるイメージガイド等を用いな
くても、表示パネル2の表示内容を明瞭に視認すること
ができる。
【0099】なお、マトリックス配置する操作機構部3
0および光路88の数は、図16に示す例のような3×
3に限られるものではなく、m×n(m、nは1以上の
整数)で任意であり、具体的には用途等に応じて決めれ
ば良い。
【0100】図17は、タッチパネルが超音波式である
薄型スイッチ80を用いたスイッチ付表示パネルの実施
例を部分的に示す断面図である。図18は、図17中の
押ボタン部分の平面図である。
【0101】この図17の実施例における薄型スイッチ
80は、図1の実施例と同様の操作機構部30と、超音
波式のタッチパネル124とを備えている。従って操作
機構部30については、ここでは重複説明を省略する。
【0102】このタッチパネル124は、例えば米国特
許第5,177,327号に記載されているタッチパネ
ルと同様の技術思想に基づくものである。
【0103】即ちこのタッチパネル124は、図19も
参照して、超音波100を出力する複数の発振素子96
および当該超音波100を受けてそれを電気信号に変換
する複数の受振素子106を基板94の周縁部の表面に
縦横に相対向させて配置し、基板94の表面に、マトリ
ックス状の超音波経路102を形成した構成をしてい
る。二つの超音波経路102の交点付近が、それぞれス
イッチ部124aとなっている。この場合、超音波10
0は指向性が極めて高いから、一つの超音波経路102
を伝播する超音波100が隣の超音波経路102に入っ
て干渉する恐れは通常はない。
【0104】縦方向(図18における上下方向)の超音
波経路102は、押ボタン32の操作部46の下方に位
置させている。操作部46には、後述するような超音波
吸収体110を取り付けているが、その取り付け面積を
大きくして超音波100の吸収面積を大きくするため
に、操作部46を斜めに切断してそこに超音波吸収体1
10を取り付けている。
【0105】基板94は、例えば透明または半透明のガ
ラス基板である。
【0106】超音波100は、この例では弾性表面波で
あり、発振素子96からの超音波100は導波路98を
経由して基板94の表面に導かれ、かつ基板94の表面
の超音波100は導波路104を経由して受振素子10
6に導かれる。
【0107】各発振素子96および各受振素子106
は、例えば圧電振動子である。
【0108】縦横の各受振素子106には、この例では
図19に示すように、各受振素子106からの信号に応
答して、超音波100が減衰した超音波経路102の交
点の位置(座標)を検出する、即ち操作の行われたスイ
ッチ部124aを特定する、検出回路108が接続され
ている。但し、このような検出回路108は、このタッ
チパネル124に付属させずに、それが接続される機器
内に設けられた回路やマイコン等を利用しても良い。
【0109】従来は、このようなタッチパネル124を
構成する基板94の表面に指などで触れることによって
超音波100を吸収してそれを減衰させる操作を行って
おり、そのままでは、可動部分がなくて押し込みストロ
ークは0であるので、ストローク感を得ることはできな
い。
【0110】それに対してこの実施例では、押ボタン3
2を押し下げることによって超音波100を減衰させる
ように構成している。そのために、押ボタン32の操作
部46に、超音波吸収体110を設けている。超音波吸
収体110は、適当に軟らかくて超音波100を良く吸
収するものであり、例えばシリコーンゴム、ウレタンゴ
ム等のゴムである。この超音波吸収体110は、少なく
とも超音波経路102に位置する部分に設ければ良い。
但し、押ボタン32を弾性を有する樹脂等で形成しても
良く、その場合は押ボタン32自体で超音波100を吸
収して減衰させることができるので、超音波吸収体11
0を設けなくても良い。
【0111】なお、支柱36は、通常は硬い樹脂等から
成り、超音波100を殆ど吸収しないので、それが超音
波経路102上に存在していても不都合はない。仮に不
都合があれば、超音波経路102上に位置する支柱36
の根本部に切欠きを設ける等すれば良い。
【0112】押ボタン32を押し下げると、基板94の
表面の超音波経路102上に超音波吸収体110が当接
し、この超音波吸収体110に超音波100が吸収され
てそれが減衰し、対応する受振素子106からの出力信
号レベルが低下するので、操作の行われたスイッチ部1
24aを検出することができる。
【0113】このようにこの薄型スイッチ80において
は、押ボタン32を押し込むストロークを確保すること
ができるので、従来の超音波式のタッチパネル単独の場
合と違って、明確なストローク感を得ることができる。
かつこの操作機構部30では、前述したようにクリック
感をも得ることができる。
【0114】また、従来の弾性表面波を用いた超音波式
のタッチパネル単独の場合は、その表面に異物(例えば
虫、ゴミ、水滴、油膜等)が付着すると、それによって
超音波が吸収されるため誤動作する可能性があるという
問題があったが、この薄型スイッチ80では押ボタン3
2に虫、ゴミ、水滴、油膜等の異物が付着しても、それ
によって誤動作が起こることはない。従って信頼性が高
い。
【0115】また、この実施例のスイッチ付表示パネル
においては、先の実施例の場合と同様、押ボタン32と
表示パネル2との間との距離を小さく(例えば1〜2m
m程度に)することができるので、押ボタン32の奥の
すぐ近くに表示パネル2の表示内容が表示されることに
なり、表示を浮き上がらせるイメージガイド等を用いな
くても、表示パネル2の表示内容を明瞭に視認すること
ができる。
【0116】なお、マトリックス配置する操作機構部3
0および超音波経路102の数は、図19に示す例のよ
うな3×3に限られるものではなく、m×n(m、nは
1以上の整数)で任意であり、具体的には用途等に応じ
て決めれば良い。
【0117】また、超音波100として、上記のような
弾性表面波の代わりに、図20に示す例のように、基板
94の内部を伝播するねじれ波を利用しても良い。その
場合、基板94の相対向する端面に発振素子96および
受振素子106を取り付ける。この方式は内面導波形と
も呼ばれている。
【0118】この場合も、押ボタン32を押し下げて超
音波100の経路上の基板表面に超音波吸収体110を
押し当てると、より具体的には弾性表面波利用の場合よ
りも幾分強く押し当てると、内部を伝播する超音波10
0(ねじれ波)が減衰するので、押ボタン32を押し下
げたことを検出することができる。
【0119】図21の実施例における薄型スイッチ80
は、図8の実施例と同様の操作機構部30と、図14の
実施例と同様の光電式のタッチパネル114とを組み合
わせたものであり、それぞれの実施例について先に説明
したのと同様の作用効果を奏するので、ここでは重複説
明を省略する。
【0120】但し、支柱36および支点用突起45に
は、光86を通す穴または切欠き39および49をそれ
ぞれ設けている。もっとも、その部分を透明な樹脂等で
形成しても良い。また、穴または切欠き49を設ける代
わりに支点用突起45を分割しても良い。
【0121】また、縦方向の光路88は、押ボタン32
の操作用突起47の下方に位置させている。この例では
この操作用突起47の下面部47aを斜めに切断して、
縦方向の光路88に入り込む操作用突起47の面積を大
きくして、縦方向の光路88をより確実に操作用突起4
7で遮断することができるようにしている。必要に応じ
て、この下面部47aの部分に、不透明なスポンジゴム
等を取り付けても良く、そのようにすれば縦方向の光路
88を遮断する面積を一層大きくすることができる。
【0122】図22の実施例における薄型スイッチ80
は、図8の実施例と同様の操作機構部30と、図17の
実施例と同様の超音波式のタッチパネル124とを組み
合わせたものであり、それぞれの実施例について先に説
明したのと同様の作用効果を奏するので、ここでは重複
説明を省略する。
【0123】但し、縦方向の超音波経路102は、押ボ
タン32の操作用突起47の下方に位置させている。操
作用突起47の下面部47aには、前述したような超音
波吸収体110を取り付けているが、その取付面積を大
きくして超音波100の吸収面積を大きくするために、
操作用突起47の下面部47aを斜めに切断してそこに
超音波吸収体110を取り付けている。
【0124】上記のような光電式のタッチパネル114
および超音波式のタッチパネル124を用いる場合も、
復帰手段50には勿論、先に図6、図7あるいは図11
に示したのと同じ思想の復帰手段50を用いることがで
きる。また、図12あるいは図13に示したような押ボ
タン32を用いることができる。その場合、固定側磁石
54が光86や超音波100の伝送の妨げになるのであ
れば、それらを、例えば図23に示すように、光路88
あるいは超音波経路102から外れるように配置すれば
良い。
【0125】なお、押ボタン32を、上記各実施例のよ
うに回動式にせずに、例えば図29に示す比較例のよう
に、全体が矢印Aで示すように押圧方向に一定のストロ
ークで直線的に後退する、いわゆる直動式にするという
考えもある。しかし直動式にすると、次のような課題が
生じる。
【0126】即ち、押ボタン32はある広さを持ってい
るため、そのまん真中をまっすぐに押し下げるというの
は現実的ではなく、通常は押ボタン32は傾いて押し下
げられる。支柱36を設けていても、それと押ボタン3
2との接触面積は小さいので、押ボタン32は通常は傾
いて押し下げられる。しかもどのように傾いて押し下げ
られるかは、押す部位によるので、一定には定まらな
い。
【0127】押ボタン32がどのように傾いて押し下げ
られても、タッチパネル4の当該押ボタン32に対応す
るスイッチ部4aが確実にオンするようにするために
は、タッチパネル4には、押ボタン32の下側全体にス
イッチ部4aを設けておかなければならない。即ち、押
ボタン32と同じかそれ以上の面積のスイッチ部4aが
必要になる。
【0128】ところが、スイッチ部4aをそのように大
きくすると、複数の操作機構部30を並設している場
合、隣接するスイッチ部4a同士間の間隔が小さくなる
ので、一つの押ボタン32を押すことによって誤って隣
のスイッチ部4aがオンする可能性が出て来る。この誤
動作の可能性は、操作機構部30およびスイッチ部4a
を高密度に集積するほど高くなる。
【0129】また、当該スイッチ付表示パネルを製作す
る際には、下のタッチパネル4を配置する工程とその上
に操作機構部30を配置する工程とは当然別工程になる
ので、押ボタン32とそれに対応するスイッチ部4aと
が幾分ずれて配置される可能性があり、このような理由
からも、隣接するスイッチ部4a同士間の間隔が小さい
と、誤動作が起こる可能性がある。
【0130】また、押ボタン32が傾いて押し下げられ
る状況を詳しく見ると、まず押した部位に近い側の(例
えば図29中の左側の)可動側磁石52と磁性板58と
の磁気結合が外れてそちら側が下がり、次にその反対側
の(例えば図29中の右側の)可動側磁石52と磁性板
58との磁気結合が外れてこちら側が下がる、というよ
うに、押ボタン32を押し下げる動作が2段動作にな
る。
【0131】このように押ボタン32が2段動作する
と、操作する人に、果してこのスイッチは正常なのだろ
うかという不信感を与える。また、操作した時の感触
(操作感)も悪い。
【0132】これに対して、上記各実施例の操作機構部
30は、押ボタン32がその支点用突起45等を支点に
して回動する構造であるので、タッチパネル4のスイッ
チ部4aを押す操作部46あるいはそこに操作用突起4
7を設ける場合はその操作用突起47の位置が特定され
る。従って、タッチパネル4のスイッチ部4aは少なく
とも当該操作部46あるいは操作用突起47の下にあれ
ば良く、むやみにその面積を広くする必要がない。即
ち、直動式の場合のように押ボタン32の下側全体にス
イッチ部4aを設けておく必要はない。従って、複数の
操作機構部30を並設する場合でも、隣接するスイッチ
部4a同士間の間隔を大きく取ることができるので、誤
って隣のスイッチ部4aがオンする恐れはなく、正確な
スイッチ動作が可能である。
【0133】また、押ボタン32は、その支点用突起4
5等を支点にして回動するので、回動動作は1段動作に
なる。従って、操作感が良く、また操作する人に、2段
動作の場合のような不信感を与えることもない。
【0134】更に、図29に示した直動式の場合は、押
ボタン32をバランス良く上下にスライドさせるため
に、押ボタン32の少なくとも相対向する2辺に、好ま
しくは4辺に、可動側磁石52等から成る復帰手段50
を設けなければならないのに対して、上記各実施例で
は、押ボタン32はその支点用突起45等を支点にして
回動するので、復帰手段50は押ボタン32の回動支点
から離れた端部付近の少なくとも一箇所に設ければ良
い。従って、一つの操作機構部30における復帰手段5
0の数が少なくて済むので、より構造を簡素化すること
ができると共に、可動側磁石52等の部品点数および組
立工数が減るので、薄型スイッチ80およびスイッチ付
表示パネルのより低コスト化を図ることができる。
【0135】また、直動式の場合と違って、同上の理由
から各押ボタン32の回動方向に沿う辺(例えば図2中
の上下の辺)には復帰手段50等を設ける必要がないの
で、複数の操作機構部30を並設する場合、各押ボタン
32の回動方向に沿う辺であって隣の押ボタン32と隣
接する辺には支柱36を設ける必要がなく(例えば図1
6および図19参照)、従って操作機構部30のより高
密度配置が可能になる。
【0136】タッチパネルに光電式のタッチパネル11
4あるいは超音波式のタッチパネル124を用いる場合
も、押ボタン32が直動式であれば、前述したようにそ
れが傾いて押し下げられるので、しかもどのように傾く
かは押す部位によるので一定には定まらないので、それ
に対応できるようにタッチパネル114、124のスイ
ッチ部114a、124aの位置を工夫したりスイッチ
部の面積を大きくしたりする必要がある。これに対して
上記各実施例では、押ボタン32が回動式であるので、
タッチパネルのスイッチ部を操作する操作部46の位置
が特定される。従って、タッチパネル114、124に
設けておくスイッチ部114a、124aの位置も特定
される。即ち、タッチパネル114、124のスイッチ
部114a、124aは少なくとも当該操作部46ある
いは操作用突起47の下にあれば良く、むやみにその面
積を広くする必要がない。
【0137】その他、上記各実施例のスイッチ付表示パ
ネルによれば、表示パネル上にスイッチユニットを設け
た従来のスイッチ付表示パネルに比べて、次のような効
果が得られる。即ち、例えば図24AまたはBに例示す
るように、表示パネル2の一つの大きな表示領域2a上
に、複数の操作機構部30およびそれに対応するスイッ
チ部4aをまとめて配置する、換言すれば、互いに隣接
する複数の操作機構部30およびそれに対応するスイッ
チ部4aの下に、それらによって選択される内容を表示
する一つの(共通の)表示領域2aを設けることも可能
であり、そのようにすれば簡単に、表示パネル2の表示
領域およびその表示内容を選択する操作機構部を実質的
に大型化することができる。その結果例えば、連続文
字、大型図形、バーグラフ等の表示も可能になる。更
に、操作機構部30やそれに対応するスイッチ部4a、
更にはそれらに対応する表示領域2aの形状や大きさ等
を変えることによって、一つのスイッチ付表示パネルに
おける操作機構部および表示領域の配置構成を自由に行
うことができる。
【0138】
【発明の効果】この発明は、上記のとおり構成されてい
るので、次のような効果を奏する。
【0139】請求項1記載の薄型スイッチは、タッチパ
ネルに、回動式の押ボタンおよびそれに復帰力を与える
復帰手段を有する操作機構部を組み合わせたものであ
り、押ボタンを押し込むストロークを確保することがで
きるので、タッチパネルの極めて薄型化が可能であると
いう特長を生かしつつ、明確なストローク感を得ること
ができる。その結果、操作する人に対して、スイッチ部
を押したという明確な手応えを与えて、安心感を与える
ことができる。
【0140】しかも、クリック感を出す復帰手段を有し
ていて、ストローク感に加えてクリック感をも得ること
ができるので、スイッチの操作感が一層良好になると共
に、スイッチ操作がより確実になる。
【0141】また、操作者が表示パネルの表示情報を認
識する際に、表示パネル上での表示情報を指で追うよう
な行為がよく見られるが、従来のタッチパネルだけの場
合はスイッチ部の押し込みストロークがほぼ0であるた
め、タッチパネルを表示パネル上に配置した場合、上記
のような行為がタッチパネルの誤操作につながる可能性
が高かったのに対して、この発明の薄型スイッチでは、
押ボタンの押し込みストロークを確保することができる
ため、表示パネル上に配置した場合でも上記のような誤
操作の可能性は殆どなくなる。
【0142】従って、薄型でしかもマン・マシン・イン
タフェース性に非常に優れたスイッチを実現することが
できる。
【0143】更に、押ボタンが回動式であるので、直動
式の場合に比べて、次のような効果を奏する。即ち、押
ボタンがその支点を中心にして回動する構造であるの
で、タッチパネルのスイッチ部を操作する操作部の位置
が特定され、従ってタッチパネルのスイッチ部は少なく
とも当該操作部の下にあれば良く、むやみにその面積を
広くする必要がない。従って、複数の操作機構部を並設
する場合でも、隣接するスイッチ部同士間の間隔を大き
く取ることができるので、誤って隣のスイッチ部がオン
する恐れはなく、正確なスイッチ動作が可能である。
【0144】しかも、押ボタンは、その支点を中心にし
て回動するので、回動動作は1段動作になる。従って、
操作感が良く、また操作する人に不信感を与えることも
ない。
【0145】また、復帰手段の数が少なくて済むので、
構造の簡素化、部品点数削減および低コスト化を図るこ
とができる。更に、押ボタンの回動方向に沿う辺の横に
は支柱を設ける必要がないので、複数の操作機構部を並
設する場合、より高密度配置が可能になる。
【0146】請求項2記載のスイッチ付表示パネルは、
タッチパネルを用いた請求項1記載のような薄型スイッ
チを表示パネル上に重ねた構造をしており、押ボタンと
表示パネルとの間に機械的なスイッチ機構を設ける必要
がないので、押ボタンと表示パネルとの間を近づけるこ
とができ、それによって押ボタンの奥のすぐ近くに表示
パネルの表示内容が表示されることになるので、イメー
ジガイドが不要になる。その結果、表示パネルの表示内
容を良好な画質で見ることができる。しかも、視野角を
制限するイメージガイドを用いていないので、表示パネ
ルの表示内容を斜め方向からも良く見ることができる。
また、高価なイメージガイドが不要になり、かつ複雑な
スイッチ機構も不要で構造が簡単になるため、スイッチ
付表示パネルのコストダウンを図ることができる。
【0147】更に、上記のような薄型スイッチを用いて
いるので、押ボタンの操作時に明確なストローク感に加
えてクリック感をも得ることができ、しかも上述したよ
うに表示パネルの表示情報を指で追うことによるタッチ
パネルの誤操作の可能性も殆どなくなり、マン・マシン
・インタフェース性にも非常に優れている。
【0148】また、押ボタンが回動式であるので、直動
式の場合に比べて、タッチパネルのスイッチを操作する
操作部の位置が特定されて正確なスイッチ操作が可能で
あると共に、押ボタンの動作が1段動作になるので操作
感も良くなる。更に、復帰手段数の削減および操作機構
部の高密度配置が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】タッチパネルが抵抗膜式である薄型スイッチを
用いたスイッチ付表示パネルの実施例を部分的に示す断
面図である。
【図2】図1中の押ボタンの平面図である。
【図3】押ボタンの支点用突起の配置の他の例を示す平
面図である。
【図4】凸レンズを有する押ボタンの例を示す断面図で
ある。
【図5】図1のスイッチ付表示パネルの上面部を透明の
シートで覆った例を示す断面図である。
【図6】タッチパネルが抵抗膜式である薄型スイッチを
用いたスイッチ付表示パネルの他の実施例を部分的に示
す断面図である。
【図7】タッチパネルが抵抗膜式である薄型スイッチを
用いたスイッチ付表示パネルの他の実施例を部分的に示
す断面図である。
【図8】タッチパネルが抵抗膜式である薄型スイッチを
用いたスイッチ付表示パネルの他の実施例を部分的に示
す断面図である。
【図9】図8のスイッチ付表示パネルの平面図である。
【図10】係合部の他の例を示す断面図である。
【図11】タッチパネルが抵抗膜式である薄型スイッチ
を用いたスイッチ付表示パネルの他の実施例を部分的に
示す断面図である。
【図12】タッチパネルが抵抗膜式である薄型スイッチ
を用いたスイッチ付表示パネルの他の実施例を部分的に
示す断面図である。
【図13】タッチパネルが抵抗膜式である薄型スイッチ
を用いたスイッチ付表示パネルの他の実施例を部分的に
示す断面図である。
【図14】タッチパネルが光電式である薄型スイッチを
用いたスイッチ付表示パネルの実施例を部分的に示す断
面図である。
【図15】図14中の押ボタン部分の平面図である。
【図16】図14のスイッチ付表示パネルを検出回路と
共に示す平面図である。
【図17】タッチパネルが超音波式である薄型スイッチ
を用いたスイッチ付表示パネルの実施例を部分的に示す
断面図である。
【図18】図17中の押ボタン部分の平面図である。
【図19】図17のスイッチ付表示パネルを検出回路と
共に示す平面図である。
【図20】内面導波形の超音波式タッチパネルの基板部
を示す概略断面図である。
【図21】タッチパネルが光電式である薄型スイッチを
用いたスイッチ付表示パネルの他の実施例を部分的に示
す断面図である。
【図22】タッチパネルが超音波式である薄型スイッチ
を用いたスイッチ付表示パネルの他の実施例を部分的に
示す断面図である。
【図23】固定側磁石が光路または超音波経路の障害と
なるのを避ける手段の例を示す平面図である。
【図24】表示パネルの一つの表示領域上に複数の操作
機構部を配置した例を示す図である。
【図25】抵抗膜式のタッチパネルの一例を分解して示
す断面図である。
【図26】図25のタッチパネルを用いた従来のスイッ
チ付表示パネルの一例を部分的に示す断面図である。
【図27】表示パネルの表示領域とタッチパネルのスイ
ッチ部との関係の一例を示す平面図である。
【図28】スイッチユニットを用いた従来のスイッチ付
表示パネルの他の例を部分的に示す断面図である。
【図29】押ボタンが直動式の薄型スイッチを用いたス
イッチ付表示パネルをこの発明に対する比較例として示
す断面図である。
【符号の説明】
2 表示パネル 4 抵抗膜式のタッチパネル 4a スイッチ部 30 操作機構部 32 押ボタン 50 復帰手段 80 薄型スイッチ 114 光電式のタッチパネル 114a スイッチ部 124 超音波式のタッチパネル 124a スイッチ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−31262(JP,A) 特開 平6−44857(JP,A) 特開 平2−190909(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1以上のスイッチ部を有していてそれを
    押し込みストロークがほぼ0で操作可能なタッチパネル
    と、このタッチパネル上に配置された1以上の操作機構
    部とを備えており、かつ各操作機構部が、支点を中心に
    して押圧方向に一定のストロークで回動して前記タッチ
    パネルの対応するスイッチ部を操作する押ボタンと、永
    久磁石と磁性体間の吸引力または永久磁石同士間の少な
    くとも吸引力を利用するものであって、前記押ボタンに
    復帰力を与えると共に、同押ボタンを押す時にクリック
    感を出す復帰手段とをそれぞれ備えることを特徴とする
    薄型スイッチ。
  2. 【請求項2】 情報表示機能を有する表示パネルと、こ
    の表示パネル上に重ねられていて、1以上のスイッチ部
    を有していてそれを押し込みストロークがほぼ0で操作
    可能である透明または半透明のタッチパネルと、このタ
    ッチパネル上に配置された1以上の操作機構部とを備え
    ており、かつ各操作機構部が、支点を中心にして押圧方
    向に一定のストロークで回動して前記タッチパネルの対
    応するスイッチ部を操作する透明または半透明の押ボタ
    ンと、永久磁石と磁性体間の吸引力または永久磁石同士
    間の少なくとも吸引力を利用するものであって、前記押
    ボタンに復帰力を与えると共に、同押ボタンを押す時に
    クリック感を出す復帰手段とをそれぞれ備えることを特
    徴とするスイッチ付表示パネル。
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