JP2736482B2 - 貫入針による地山の強度試験方法及び簡易貫入試験装置 - Google Patents

貫入針による地山の強度試験方法及び簡易貫入試験装置

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JP2736482B2
JP2736482B2 JP35252591A JP35252591A JP2736482B2 JP 2736482 B2 JP2736482 B2 JP 2736482B2 JP 35252591 A JP35252591 A JP 35252591A JP 35252591 A JP35252591 A JP 35252591A JP 2736482 B2 JP2736482 B2 JP 2736482B2
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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、未固結砂質地山に対す
る薬液注入効果を評価するための試験方法とその装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】未固結砂質地山等では、地盤中に土質安
定剤となる薬液を注入して物理反応、化学反応を起こさ
せ、地盤の強度を増大させる薬液注入工法が行なわれて
いる。そして、薬液注入を行なった場合、その効果を調
べるため、従来では、次のような試験方法が用いられて
いる。 シュミットハンマーを用い、ハンマーの反発力で改良
地山の固さを調べる。 コーン貫入試験装置を用い、コーンを地山に鉛直に貫
入させてその貫入圧と貫入量により地山の強さを調べ
る。 地山から試料をサンプリングし、室内において試験を
行なうことで強度を求める。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、の方
法は、簡単で多くの地点で容易に試験をすることができ
るものの、反発力のない砂質地盤では試験を行なえない
不具合がある。また、の方法は、垂直に切り立ったト
ンネル切羽の壁面における強度を調べる場合、コーンを
水平にして用いなければならず、実施が困難となる不具
合がある。更に、の方法は、ばらつきを考えて多くの
試料を採取することが必要となる上、脈状注入の地盤全
体の強度の評価ができず、大型試料では、サンプリング
が困難となる。本発明は前記事情に鑑み案出されたもの
であって、本発明の目的は、薬液により改良した砂質地
山の改良効果を、原位置で直接、容易に、しかも安価に
調べることができる試験方法及びその装置を提供するこ
とにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】第1の発明は貫入針を用
いた試験方法に関するもので、地山に孔を掘削し、前記
掘削された孔に水圧室への水の供給により前進する貫入
針を挿入し、前記貫入針の地山への貫入を、密閉状の水
タンクにエアコンプレッサにより圧縮空気を供給し、水
タンクから水圧室へ水を送給することで行なうようにし
たことを特徴とする。
【0005】また、第2の発明は試験装置に関するもの
で、モータが組み込まれたケースと、前記ケース内に回
転可能に組み込まれモータの動力で回転する回転体と、
水を収容する密閉状の水タンクと、前記水タンクに管体
を介して圧力空気を供給するエアコンプレッサと、前記
管体に配設されたレギュレータと、前記回転体の端面の
外周に形成された連結部と、前記回転体の端面に開口さ
れ前記水タンクに連通する水供給口と、前記回転体の連
結部に着脱可能に取着されるカッターと、前記回転体の
連結部に着脱可能に取着される貫入針具とを備え、前記
カッターの先端には前記回転体の水供給口に接続された
開口が設けられ、前記カッターの内部には削り取った土
砂を水と共に外部に排出する土砂排出路が設けられ、前
記貫入針具は、前記回転体の連結部に着脱可能な筒体
と、この筒体に摺動可能に配設されたピストン板部と、
ピストン板部から突設された貫入針と、前記筒体とピス
トン板部と前記回転体の端面とで形成される水圧室に連
通する圧力計とで構成されていることを特徴とする。
【0006】
【実施例】以下、本発明に係る試験方法をその装置と共
に説明する。図1は地山に所定径で所定深さの孔を掘削
する説明図を示す。孔1を掘削するに際しては、カッタ
ー3が装着された試験装置5を用いる。試験装置5は、
モータ7が組み込まれたケース9と、前記ケース9内に
回転可能に組み込まれた回転体11と、水を収容する水
タンク13と、エアコンプレッサ15等を備える。モー
タ7と回転体11はクラッチ17を介して連結され、回
転体11はモータ7の動力により回転する。
【0007】回転体11の端面には雌ねじからなる連結
部19が形成され、また、端面の中央には、回転体11
の内部の水供給路21が開口され、この開口にはジョイ
ント23が取着され、ジョイント23により水供給口が
形成されている。前記水供給路21の他端の開口は、ケ
ース9の内周面に形成された環状溝25に臨んでおり、
環状溝25とケース9の外部とは通路27により連通さ
れ、この通路27の開口にはジョイント29が取着され
ている。
【0008】水タンク13は密閉状に形成され、水タン
ク13の下部と前記ジョイント29は管体31、ジョイ
ント33を介して接続され、また、水タンク13の上部
空間13Aとエアコンプレッサ15はジョイント35、
管体37を介して接続されている。管体37にはレギュ
レータ39が配設され、レギュレータ39を操作するこ
とで、エアコンプレッサ15から上部空間13Aに送給
される圧力が調節される。
【0009】カッター3は、筒状部材41と、図2に示
すように、筒状部材41の先端面41Aに周方向に間隔
をおいて取着された複数の刃部43とで構成されてい
る。筒状部材41の基端には前記連結部19に結合可能
な雄ねじ45が形成され、この雄ねじ45と前記連結部
19の雌ねじを結合することで、回転体11に筒状部材
41が一体的に結合され、双方のねじを外すことで、筒
状部材41が回転体11から取り外される。筒状部材4
1の先端面41Aの中心には、ジョイント47により水
噴射用の開口が形成され、このジョイント47と前記ジ
ョイント23間にわたって管体49が取着されている。
また、刃部43と刃部43との間における先端面41A
部分には、刃部43により削り取った土砂を排出するた
めの排出孔51が形成されている。筒状部材41の内部
は前記排出孔51に接続する土砂排出路53が形成さ
れ、土砂排出路53を通る土砂が、筒状部材41の周面
の適宜箇所に形成された開口から排出されるように構成
されている。
【0010】このような構成からなる試験装置5におい
て、モータ7及びエアコンプレッサ15を駆動すると、
回転体11を介してカッター3が回転し、また、水タン
ク13の水が管体31、通路27、環状溝25、水供給
路21、管体49を介してジョイント47から噴射され
る。従って、作業者はケース9を把持し、ケース9を地
山側に押し付けると、刃部43により孔1が掘削され、
また、掘削された土砂は、水と共に排出孔51、土砂排
出路53を通って筒状部材41の外部に排出され、効率
良く孔1が掘削される。尚、水タンク13とジョイント
47を接続する適宜箇所に開閉弁を配設し、エアーガン
のように指の操作によりこの開閉弁を切り換え作動さ
せ、必要に応じて水タンク13内の水をカッター3の先
端から噴射させるようにしてもよい。
【0011】表面の地山を削り取り、所定径で所定深さ
の孔1を掘削したならば、次に、この孔1の奥面1Aの
強度を調べる。孔1の奥面1Aの強度を調べるに際して
は、図3に示すような、貫入針具61が装着された試験
装置5が用いられる。貫入針具61は、筒体63と、筒
体63に摺動可能に配設されたピストン板部65と、ピ
ストン板部65から突設された貫入針67等からなる。
【0012】筒体63の基端には前記連結部19に結合
可能な雄ねじ69が形成され、この雄ねじ69と前記連
結部19の雌ねじを結合することで、回転体11に筒体
63が気密に結合され、双方のねじを外すことで、筒体
63が回転体11から取り外される。筒体63を回転体
11に気密に結合することで、筒体63と、ピストン板
部65と、回転体11の端面により水圧室71が形成さ
れ、水圧室71には前記ジョイント23、水供給路21
等を通って水タンク13内の水が供給され、水圧室71
内の圧力は、圧力計73により視認可能である。前記筒
体63における少なくともピストン板部65が移動する
部分は透明材で形成され、この部分には、ピストン板部
65の移動を読み取るための目盛75が形成されてい
る。
【0013】孔1の奥面1Aの強度を調べる場合には、
水タンク13の上部空間13Aにエアコンプレッサ15
で圧力を掛けることで行なわれ、この作業は、圧力計7
3を見ながらレギュレータ39を操作し水圧室71の圧
力を高めつつ行ない、貫入針67の動きを見る。そし
て、貫入針67が移動したときの圧力を圧力計73によ
り、また、このときのピストン板部65の移動量を目盛
75で測定し、圧力と移動量の関係をプロットして強度
を調べる。以上の方法により、孔1を掘削する作業と、
孔1の奥面1Aの強度を調べる作業を薬液注入前と後に
おいて多数箇所において行なう。
【0014】尚、実施例では、孔1を掘削するに際して
カッター3が装着された試験装置5を用いたが、手動ハ
ンドル形式のもので孔1を掘削してもよい。また、カッ
ター3と貫入針具61双方の装脱を可能としたケース9
を用いた場合について説明したが、カッター3とこのカ
ッター3専用のケースとで掘削具を構成し、また、貫入
針具61とこの貫入針具61専用のケース9とで貫入具
を構成し、夫々に着脱可能に管体31を連結するように
してもよい。
【0015】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように本発明によ
れば、エアコンプレッサと水を利用して地山の強度を調
べるようにしたので、トンネル切羽においても、既設の
エアコンプレッサを利用することで、直接、容易に、し
かも安価に薬液注入効果を評価することができる。ま
た、エアコンプレッサと水を用いて孔の掘削と、貫入針
の地山への貫入を行なうようにしたので、既設のエアコ
ンプレッサを利用した簡単な構成により安価に試験装置
を構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カッターが装着された試験装置の概略図であ
る。
【図2】カッターの先端面の正面図である。
【図3】貫入針具が装着された試験装置の概略図であ
る。
【符号の説明】
1 孔 3 カッター 5 試験装置 7 モータ 9 ケース 11 回転体 13 水タンク 15 エアコンプレッサ 39 レギュレータ 43 刃部 61 貫入針具 65 ピストン板部 67 貫入針 71 水圧室 73 水圧計
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−34815(JP,A) 特開 昭59−158821(JP,A) 実開 昭50−15907(JP,U) 実開 昭50−31986(JP,U)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地山に孔を掘削し、 前記掘削された孔に水圧室への水の供給により前進する
    貫入針を挿入し、 前記貫入針の地山への貫入を、密閉状の水タンクにエア
    コンプレッサにより圧縮空気を供給し、水タンクから水
    圧室へ水を送給することで行なうようにした、 ことを特徴とする貫入針による地山の強度試験方法。
  2. 【請求項2】 モータが組み込まれたケースと、 前記ケース内に回転可能に組み込まれモータの動力で回
    転する回転体と、 水を収容する密閉状の水タンクと、 前記水タンクに管体を介して圧縮空気を供給するエアコ
    ンプレッサと、 前記管体に配設されたレギュレータと、 前記回転体の端面の外周に形成された連結部と、 前記回転体の端面に開口され前記水タンクに連通する水
    供給口と、 前記回転体の連結部に着脱可能に取着されるカッター
    と、 前記回転体の連結部に着脱可能に取着される貫入針具と
    を備え、 前記カッターの先端には前記回転体の水供給口に接続さ
    れた開口が設けられ、 前記カッターの内部には削り取った土砂を水と共に外部
    に排出する土砂排出路が設けられ、 前記貫入針具は、前記回転体の連結部に着脱可能な筒体
    と、この筒体に摺動可能に配設されたピストン板部と、
    ピストン板部から突設された貫入針と、前記筒体とピス
    トン板部と前記回転体の端面とで形成される水圧室に連
    通する圧力計とで構成されている、 ことを特徴とする簡易貫入試験装置。
JP35252591A 1991-12-13 1991-12-13 貫入針による地山の強度試験方法及び簡易貫入試験装置 Expired - Fee Related JP2736482B2 (ja)

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