JP2736125B2 - ガス絶縁開閉装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） 本発明は、主母線用の接地開閉器及び計器用変圧器を
有するガス絶縁開閉装置に係り、特に、配置構成の改良
に関する。

（従来の技術） ガス絶縁開閉装置の構成の中でも、２本の主母線を使
用する二重母線方式は、主母線事故発生時においても、
残る片側の主母線により送電維持が可能であるため、電
力供給の信頼性を特に要求される主要変電所などにおい
て採用されている。

このような二重母線方式のガス絶縁開閉装置のうち、
主母線と、主母線用の接地開閉器、及び主母線用の計器
用変圧器によって構成される回線の従来例を第２図に示
す。

第２図に示すように、据付面上には、輸送用の共通ベ
ース21が配置され、その中央部の上部には、第１の主母
線22及び第２の主母線23が、それぞれの容器軸線が水平
方向となるように、互いに平行且つ上下段違いに並べて
配置され、支持架台29,31を介して共通ベース21上にそ
れぞれ固定されている。第１の主母線22の外側方向（第
２の主母線23と反対方向…図中右側）には、第１の主母
線用の第１の接地開閉器24が同じ高さに配置され、第１
の主母線22とこの第１の接地開閉器24とは、各容器側面
にそれぞれ設けられた接続部にて接続されている。第１
の接地開閉器24の下方には、第１の主母線22用の計器用
変圧器26が配置され、第１の接地開閉器24とこの第１の
計器用変圧器24とは、各容器の下面と上面にそれぞれ設
けられた接続部にて接続されており、共通ベース21上に
支持架台30を介して固定されている。

第２の主母線23の外側方向（第１の主母線22と反対方
向…図中左側）には、第２の主母線用の第２の接地開閉
器25が、第１の主母線22及び第１の接地開閉器と同じ高
さ、すなわち、第２の主母線23よりも高い位置に配置さ
れている。この第２の接地開閉器25は、このような第２
の主母線23との高さの差を補うために第２の主母線23の
上部に配置、接続された逆Ｌ時形の接続母線28を介し
て、第２の主母線23に接続されている。第２の接地開閉
器25の下方には、第２の主母線23用の第２の計器用変圧
器27が、第１の計器用変圧器26と同じ高さに配置され、
第２の接地開閉器25とこの第２の計器用変圧器27とは、
各容器の下面と上面にそれぞれ設けられた接続部にて接
続されており、共通ベース21上に支持架台32を介して固
定されている。

（発明が解決しようとする課題） しかしながら、上記のような配置構成とした場合、回
線の長さ寸法は、２本の主母線寸法プラス２個の接地開
閉器寸法分必要となる上、さらに、第２の主母線23から
接続母線28、第２の接地開閉器25を介して、第２の計器
用変圧器27に接続する経路が、該Ｕ時形になるため、第
１、第２の主母線22,23間の水平方向に一定の間隔が必
要となり、この寸法分も合わせて、回線の長さ寸法（第
２図中L2）が大きくなり、装置全体の据付スペースが拡
大してしまう欠点があった。

本発明は、上記のような従来技術の欠点を解決するた
めになされたものであり、その目的は、第１、第２の主
母線とこれらの主母線用の接地開閉器及び計器用変圧器
の配置構成を改良することにより、回線の長さ寸法が小
さく、装置全体の据付スペースの小さな、優れたガス絶
縁開閉装置を提供することである。

［発明の構成］ （課題を解決するための手段） 本発明によるガス絶縁開閉装置は、第１、第２の主母
線を、その容器軸線が水平方向となり、且つ第１の主母
線が上方、第２の主母線が下方に位置するように上下に
重ねて配置すると共に、２本の主母線の片側の側面方向
には、第１の主母線用の第１の接地開閉器が上方、第１
の計器用変圧器が下方に位置するようにこれらを上下に
重ねて配置し、２本の主母線の反対側の側面方向には、
第２の主母線用の第２の計器用変圧器が上方、第２の接
地開閉器が下方に位置するようにこれらを上下に重ねて
配置することを特徴としている。

（作用） 以上のような構成を有する本発明においては、２本の
主母線を上下に重ねて配置しているため、２本の主母線
の水平方向における配置寸法は、１本の主母線寸法分の
みとなり、２本の主母線を並べて配置した場合に比べ
て、１本の主母線寸法分と主母線間に要する間隔分との
和だけ縮小されるため、この分だけ回線の長さ寸法を縮
小できる。

（実施例） 以下に、本発明によるガス絶縁開閉装置の一実施例を
第１図を参照して具体的に説明する。

第１図に示すように、据付面上に配置された共通ベー
ス１の中央部には、第１、第２の主母線2,3が、上下に
重ねられ、且つ容器軸線を水平方向として配置され、支
持架台８を介して共通ベース１上に固定されている。第
１の主母線２の片側の側面方向（図中左側）には、この
第１の主母線２と同じ高さで且つその容器軸線を垂直方
向として第１の接地開閉器４が配置され、第１の主母線
２と第１の接地開閉器４とは、各容器側面にそれぞれ設
けられた接続部により接続されている。第１の接地開閉
器４の下面には、第２の主母線３と同じ高さで且つその
容器軸線を垂直方向として第１の計器用変圧器６が配置
され、共通ベース１上に支持架台９を介して固定されて
おり、第１の接地開閉器４と第１の計器用変圧器６と
は、各容器の下面と上面にそれぞれ設けられた接続部に
より接続されている。

一方、第２の主母線３の反対側の側面方向（図中右
側）には、この第２の主母線３と同じ高さで且つその容
器軸線を垂直方向として第２の接地開閉器５が配置さ
れ、共通ベース１上に支持架台10を介して固定されてお
り、第２の主母線３と第２の接地開閉器５とは、各容器
側面にそれぞれ設けられた接続部により接続されてい
る。第２の接地開閉器５の上面には、第１の主母線２と
同じ高さで且つその容器軸線を垂直方向として第２の計
器用変圧器７が配置され、第２の接地開閉器５と第２の
計器用変圧器７とは、各容器の上面と下面にそれぞれ設
けられた接続部により接続されている。

以上のような構成を有する本実施例においては、第
１、第２の主母線2,3を上下に配置し、上部の第１の主
母線２用の接地開閉器４及び計器用変圧器６を、両主母
線2,3の片側の側面方向に上から順に設置し、下部の第
２の主母線３用の設置開閉器５及び計器用変圧器６を、
両主母線2,3の反対側の側面方向に下から順に設置して
いるため、無駄のないコンパクトな配置構成となってい
る。すなわち、第２図に示した従来技術においては、２
本の主母線22,23を横に並べる配置を取っており、回線
の長さ寸法は、２本の主母線寸法分と、主母線間の間隔
分、及び２個の接地開閉器の寸法分を合計した長い寸法
となっていたのに対し、本実施例においては、２本の主
母線2,3を上下に配置できるため、回線の長さ寸法は、
１本の主母線寸法分と２個の設置開閉器の寸法分の合計
寸法（第１図中L1）のみとなり、大幅な寸法の縮小が果
たされている。また、従来技術で使用していた接続母線
28が不要となり、支持架台の数が低減されるため、構成
の簡略化が果たされる利点もある。

［発明の効果］ 以上説明したように、本発明によれば、２本の主母線
を上下に重ねて配置し、これらの主母線の両側にそれぞ
れの接地開閉器及び計器用変圧器を上から或いは下から
それぞれ順次配置しているため、従来に比べて配置構成
上の無駄がなくなり、回線の長さ寸法が格段に小さく、
回線の据付スペースが大幅に縮小化された、優れたガス
絶縁開閉装置を提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明によるガス絶縁開閉装置の一実施例を示
す正面図、第２図は従来のガス絶縁開閉装置を示す正面
図である。 １……共通ベース、２……第１の主母線、３……第２の
主母線、４……第１の接地開閉器、５……第２の接地開
閉器、６……第１の計器用変圧器、７……第２の計器用
変圧器、８〜10……支持架台。 21……共通ベース、22……第１の主母線、23……第２の
主母線、24……第１の接地開閉器、25……第２の接地開
閉器、26……第１の計器用変圧器、27……第２の計器用
変圧器、28……接続母線、29〜32……支持架台。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】第１、第２の主母線を有し、各主母線に接
   地開閉器及び計器用変圧器を順次接続する二重母線方式
   のガス絶縁開閉装置において、 第１、第２の主母線を、その容器軸線が水平方向とな
   り、且つ第１の主母線が上方、第２の主母線が下方に位
   置するように上下に重ねて配置し、２本の主母線の片側
   の側面方向に、第１の主母線用の第１の接地開閉器及び
   第１の計器用変圧器を、第１の接地開閉器が上方、第１
   の計器用変圧器が下方に位置するように上下に重ねて配
   置し、２本の主母線の反対側の側面方向に、第２の主母
   線用の第２の計器用変圧器及び第２の接地開閉器を、第
   ２の計器用変圧器が上方、第２の接地開閉器が下方に位
   置するように上下に重ねて配置したことを特徴とするガ
   ス絶縁開閉装置。