JP2734674B2 - 内燃機関部品の強化方法 - Google Patents
内燃機関部品の強化方法Info
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- JP2734674B2 JP2734674B2 JP1221558A JP22155889A JP2734674B2 JP 2734674 B2 JP2734674 B2 JP 2734674B2 JP 1221558 A JP1221558 A JP 1221558A JP 22155889 A JP22155889 A JP 22155889A JP 2734674 B2 JP2734674 B2 JP 2734674B2
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- Japan
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- internal combustion
- combustion engine
- composite
- base material
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野] 本発明は、アルミ母材を耐熱金属元素の再溶融・合金
化により強化する際の強化工程を改良した内燃機関部品
の強化方法に関する。
化により強化する際の強化工程を改良した内燃機関部品
の強化方法に関する。
[従来の技術] シリンダヘッドやピストンなどの内燃機関部品におい
ては、内燃機関の高出力化、ターボ化に伴い、熱負荷と
同時に機械的負荷が増大する傾向にあり、特にディーゼ
ルエンジンではその傾向が著しい。このため、これらの
負荷を受ける部分を局部的に強化する方法が種々提案さ
れている。
ては、内燃機関の高出力化、ターボ化に伴い、熱負荷と
同時に機械的負荷が増大する傾向にあり、特にディーゼ
ルエンジンではその傾向が著しい。このため、これらの
負荷を受ける部分を局部的に強化する方法が種々提案さ
れている。
例えば、特開昭62−38786号公報に示されるものは、
アルミ合金鋳物製シリンダヘッドの高負荷を受ける部分
にFe、Ni、Co、V、Zr、Ceのうち1種以上を高密度エネ
ルギを照射して再溶融・合金化するようにしたものであ
る。これにより、軽量で熱伝導性に優れたアルミ合金鋳
物の利点を維持したまま高負荷部分の機械的特性を十分
に向上させることができる。
アルミ合金鋳物製シリンダヘッドの高負荷を受ける部分
にFe、Ni、Co、V、Zr、Ceのうち1種以上を高密度エネ
ルギを照射して再溶融・合金化するようにしたものであ
る。これにより、軽量で熱伝導性に優れたアルミ合金鋳
物の利点を維持したまま高負荷部分の機械的特性を十分
に向上させることができる。
[発明が解決しようとする課題] しかし、上記強化方法においては、アルミ母材に耐熱
金属元素を直接再溶融させて合金化するため、脆い(伸
びがない)、硬い(被削性の低下)などの欠点を有する
金属間化合物が多く生成され易いという問題がある。な
お、合金化と同時に金属間化合物を均一に分散させる方
法も提案されているが、金属間化合物を制御するには硬
度の技術を必要とする。
金属元素を直接再溶融させて合金化するため、脆い(伸
びがない)、硬い(被削性の低下)などの欠点を有する
金属間化合物が多く生成され易いという問題がある。な
お、合金化と同時に金属間化合物を均一に分散させる方
法も提案されているが、金属間化合物を制御するには硬
度の技術を必要とする。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、強化工
程で生成される金属間化合物を最少にすることができる
内燃機関の強化方法を提供することにある。
程で生成される金属間化合物を最少にすることができる
内燃機関の強化方法を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するために本発明は、アルミ母材にAl
2O3複合体を再溶融一体化した後、該複合体上にCo、N
i、Ti、Mo、Zrなどの耐熱金属元素を単独もしくは複合
で再溶融肉盛りするようにしたものである。
2O3複合体を再溶融一体化した後、該複合体上にCo、N
i、Ti、Mo、Zrなどの耐熱金属元素を単独もしくは複合
で再溶融肉盛りするようにしたものである。
[作用] アルミ母材上にAl2O3複合体を介して耐熱金属元素を
再溶融肉盛りするため、Al2O3複合体が緩衝材となり、
アルミ母材に耐熱金属元素を直接再溶融・合金化する方
法に比して、金属間化合物の生成量が減少し、金属間化
合物の欠点である脆い、硬いなどの性質を減少させるこ
とができる。
再溶融肉盛りするため、Al2O3複合体が緩衝材となり、
アルミ母材に耐熱金属元素を直接再溶融・合金化する方
法に比して、金属間化合物の生成量が減少し、金属間化
合物の欠点である脆い、硬いなどの性質を減少させるこ
とができる。
[実施例] 以下、本発明の一実施例を添付図面に基づいて詳述す
る。
る。
第1図において、1はシリンダ、ピストンなどのアル
ミ合金鋳物製内燃機関部品で、その高負荷部分を強化す
るために、先ず最初の工程としてアルミ母材2上にAl2O
3複合体3をレーザ、電子ビーム、TIGなどの高密度エネ
ルギを利用して再溶融一体化する。
ミ合金鋳物製内燃機関部品で、その高負荷部分を強化す
るために、先ず最初の工程としてアルミ母材2上にAl2O
3複合体3をレーザ、電子ビーム、TIGなどの高密度エネ
ルギを利用して再溶融一体化する。
Al2O3複合体は、例えばJIS AC2B又はAC8Aの粉体にAl2
O3の粉体をvf(体積比)=30%で混合した複合材からな
っている。この複合材を予めアルミ母材に形成した凹部
4に充填し、高密度エネルギーを照射することにより、
母材上にAl2O3複合体3として再溶融一体化する。
O3の粉体をvf(体積比)=30%で混合した複合材からな
っている。この複合材を予めアルミ母材に形成した凹部
4に充填し、高密度エネルギーを照射することにより、
母材上にAl2O3複合体3として再溶融一体化する。
次の工程として第2図に示すように、上記Al2O3複合
体3上にCo、Ni、Ti、Mo、Zrなどの耐熱金属元素5を単
独もしくは複合で再溶融肉盛りする。
体3上にCo、Ni、Ti、Mo、Zrなどの耐熱金属元素5を単
独もしくは複合で再溶融肉盛りする。
上記耐熱金属元素5は粉体又は塊状にされている。こ
の耐熱金属元素5を上記Al2O3複合体3上に形成した凹
部6に充填し、PTA(プラズマ・タングステン・アー
ク)、レーザ、電子ビーム、TIGなどの高密度エネルギ
を利用して再溶融肉盛り(盛り金)すればよい。
の耐熱金属元素5を上記Al2O3複合体3上に形成した凹
部6に充填し、PTA(プラズマ・タングステン・アー
ク)、レーザ、電子ビーム、TIGなどの高密度エネルギ
を利用して再溶融肉盛り(盛り金)すればよい。
かかる強化方法によれば、アルミ母材2上にAl2O3複
合体3を介して耐熱金属元素5を再溶融肉盛りするた
め、Al2O3複合体3が緩衝材となり、アルミ母材2に耐
熱金属元素を直接再溶融・合金化する方法に比して、金
属間化合物の生成量が減少し、金属間化合物の欠点であ
る脆い、硬いなどの性質を減少させることができる。
合体3を介して耐熱金属元素5を再溶融肉盛りするた
め、Al2O3複合体3が緩衝材となり、アルミ母材2に耐
熱金属元素を直接再溶融・合金化する方法に比して、金
属間化合物の生成量が減少し、金属間化合物の欠点であ
る脆い、硬いなどの性質を減少させることができる。
Al2O3複合体3としては、vfが大きいほど良好である
が、現時点ではvf=30%が限界である。このvfの分、界
面に生成される金属化合物の生成量が減少することにな
る。
が、現時点ではvf=30%が限界である。このvfの分、界
面に生成される金属化合物の生成量が減少することにな
る。
[発明の効果] 以上要するに本発明によれば、アルミ母材上にAl2O3
複合体を介して耐熱金属元素を再溶融肉盛りするように
したので、Al2O3複合体が緩衝材となり、アルミ母材に
耐熱金属元素を直接再溶融・合金化する方法に比して、
金属間化合物の生成量が減少し、金属間化合物の欠点で
ある脆い、硬いなどの性質を減少させることができる。
複合体を介して耐熱金属元素を再溶融肉盛りするように
したので、Al2O3複合体が緩衝材となり、アルミ母材に
耐熱金属元素を直接再溶融・合金化する方法に比して、
金属間化合物の生成量が減少し、金属間化合物の欠点で
ある脆い、硬いなどの性質を減少させることができる。
第1図及び第2図は本発明の内燃機関部品の強化工程を
示す断面図である。 図中、1は内燃機関部品、2はアルミ母材、3はAl2O3
複合体、5は耐熱金属元素である。
示す断面図である。 図中、1は内燃機関部品、2はアルミ母材、3はAl2O3
複合体、5は耐熱金属元素である。
Claims (1)
- 【請求項1】アルミ母材にAl2O3複合体を再溶融一体化
した後、該複合体上にCo、Ni、Ti、Mo、Zrなどの耐熱金
属元素を単独もしくは複合で再溶融肉盛りすることを特
徴とする内燃機関部品の強化方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1221558A JP2734674B2 (ja) | 1989-08-30 | 1989-08-30 | 内燃機関部品の強化方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1221558A JP2734674B2 (ja) | 1989-08-30 | 1989-08-30 | 内燃機関部品の強化方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0386387A JPH0386387A (ja) | 1991-04-11 |
JP2734674B2 true JP2734674B2 (ja) | 1998-04-02 |
Family
ID=16768609
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1221558A Expired - Fee Related JP2734674B2 (ja) | 1989-08-30 | 1989-08-30 | 内燃機関部品の強化方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2734674B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6086688A (en) * | 1997-07-28 | 2000-07-11 | Alcan International Ltd. | Cast metal-matrix composite material and its use |
KR100569896B1 (ko) * | 1998-12-31 | 2006-09-06 | 두산인프라코어 주식회사 | 내마모습동부품의 제조방법_ |
CN104028984B (zh) | 2014-06-10 | 2016-09-14 | 山东滨州渤海活塞股份有限公司 | 燃烧室喉口重熔强化活塞制造方法 |
-
1989
- 1989-08-30 JP JP1221558A patent/JP2734674B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0386387A (ja) | 1991-04-11 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |