JPH11351388A - 内燃機関のピストンの構造 - Google Patents

内燃機関のピストンの構造

Info

Publication number
JPH11351388A
JPH11351388A JP16044198A JP16044198A JPH11351388A JP H11351388 A JPH11351388 A JP H11351388A JP 16044198 A JP16044198 A JP 16044198A JP 16044198 A JP16044198 A JP 16044198A JP H11351388 A JPH11351388 A JP H11351388A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
piston
ring groove
resistant
heat
ring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP16044198A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoshi Matsumoto
本 敏 松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
UD Trucks Corp
Original Assignee
UD Trucks Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by UD Trucks Corp filed Critical UD Trucks Corp
Priority to JP16044198A priority Critical patent/JPH11351388A/ja
Publication of JPH11351388A publication Critical patent/JPH11351388A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 内燃機関の鋳鉄製ピストンのリング溝部の耐
摩耗性を向上するピストンの構造を提供すること。 【解決手段】 内燃機関の鋳鉄製ピストン(1)のファ
ーストリング溝部(2)が耐熱粉末合金(4)で構成さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の鋳鉄製
ピストンのピストンリング溝に関する。
【0002】
【従来の技術】ピストン頂部がオイルにより冷却される
冷却空洞を有している内燃機関の鋳鉄製ピストンは知ら
れている。そして、この種のピストンにおいて、ファー
ストリングが挿入されるリング溝2は、図6に示すよう
に、アルミニウムピストン(図7参照)に比してファー
ストリングの位置が高くても、温度が低く対摩耗性が優
れているため、アルミニウムピストンに用いられている
耐摩冠2aのような耐摩耗性向上のための硬化処理等は
施されていない。ここで、符号5はセカンドリング溝、
6はオイルリング溝、7はオイル冷却空洞、8は燃焼
室、9はピストンピン孔をそれぞれ示している。
【0003】しかし、上記の様に、鋳鉄性ピストンでは
アルミニウムピストンよりファーストリング位置が高
い。また、鋳鉄ピストンの温度分布を示す図8及びアル
ミニウムピストンの温度分布を示す図9を参照すれば明
らかな様に、鋳鉄ピストンは、該当部位の温度勾配が大
きいため、条件が悪くなった場合等では、ファーストリ
ング溝部の温度がアルミニウムピストンよりも高くなる
ことがある。さらに、ピストン用鋳鉄材だけではリング
溝部に摩耗が生じることがあり、耐摩耗性が十分とは言
い得ない。
【0004】その他の従来技術として、特開平9−17
0489号公報の技術が開示されている。しかし、この
技術においては連続性が確保出来ず、応力集中を生じる
易いので、上述した課題を十分に解決出来るものでな
い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述した従来
技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、内燃機関
の鋳鉄性ピストンのリング溝部の耐摩耗性を向上出来る
ような内燃機関のピストンの構造を提供することを目的
としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の内燃機関のピス
トンの構造は、内燃機関の鋳鉄製ピストンのファースト
リング溝部が耐熱耐摩耗性合金で構成されていることを
特徴としている。
【0007】ここで、本発明の内燃機関のピストンの構
造は、前記耐熱耐摩耗性合金がプラズマ粉末溶接された
ステライト材であるのが好ましい。
【0008】或いは、本発明の内燃機関のピストンの構
造は、前記耐熱耐摩耗性合金が真空蒸着された窒化クロ
ム或は窒化チタン被膜であっても好ましい。
【0009】また前記耐熱耐摩耗性合金は、ファースト
リング溝だけでなく、必要に応じてセカンドリング溝、
オイルリング溝に用いても良い。
【0010】さらに、前記耐熱耐摩耗性合金はニッケル
系耐熱粉末材であっても良く、リング溝の温度、目的等
により選択すれば良い。
【0011】かかる構成を具備する本発明の内燃機関の
ピストンの構造によれば、鋳鉄製ピストンのファースト
リング溝部が耐熱耐摩耗性合金で構成されているので、
当該ファーストリング溝の耐熱強度が向上し、リング溝
の摩耗が抑制される。
【0012】そして、ファーストリング溝の耐熱強度が
向上することに起因して、ファーストリング位置をハイ
トップ化して、ファーストリング溝がより高熱にさらさ
れる様に構成することが可能となる。
【0013】さらに、ファーストリング位置をハイトッ
プ化することが出来るため、デッドボリュームを低減し
て、燃費を改善することも可能である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施の形態を説明する。図において、従来技術と同じ機
能を有する部材には同じ符号を付して重複説明は省略し
てある。
【0015】図1はピストンの冠部1を示す部分断面図
である。ファーストリング溝2は、冠部1の鋳造時に形
成された溝3に耐熱合金であるステライト粉末をプラズ
マ粉末溶接し、その肉盛りされたステライト4を加工す
ることにより、リング溝2として構成されている。
【0016】そのファーストリング溝2の下方には、セ
カンドリング溝5とオイルリング溝6とが加工(或いは
形成)されている。ここで、図示の実施形態において
は、ファーストリング溝2としてセミキーストンリング
溝が図示されているが、これに限定する趣旨ではない。
【0017】図2〜図4は耐熱金属粉末をプラズマ粉末
溶接する工程を示している。ピストンの冠部1には、鋳
造時に鋳型により形成された溝3(図2)が形成されて
いる。この溝3に、図示しないプラズマ溶接機の溶接ト
ーチ10で耐熱金属粉末4a(例えば、ステライト粉
末)を溶接して(図3)、図4に示すように溝3を肉盛
りして埋める(或いは充填する)。そして、ファースト
リング溝2、セカンドリング溝5及びオイルリング溝6
を、図1に示す様に加工(形成)して、溝を構成すれば
良い。
【0018】図5は、本発明の別の実施形態を示してい
る。図5の実施形態では、通常のピストンと同様に鋳
造、加工によりリング溝形状に仕上げた後に、硬質被膜
であるPVD被膜をピストン表面に形成する。ここで図
5は、(鋳造、加工によりリング溝形状を仕上げた後
に)硬質被膜であるPVD被膜をピストン表面に形成す
るための装置を模式図で示したものである。
【0019】図5において、容器20には、被膜処理が
為されるピストン11が入れられる。そして容器20に
おいて、ピストン11は、加熱装置12を介して電気回
路aに接続される。さらに容器20内には、Cr又はT
iの蒸発源15と、電気回路bに接続された印加部13
が設けられていると共に、容器20は、真空排気装置1
6と反応性ガス回路14とに接続されている。そして図
5に示すように、容器20内において、窒化クロム又は
窒化チタンの被膜をピストン11に蒸着するよう構成さ
れている。なお、符号「M+」はCr又はTiのプラス
電荷を有するもの、「e」は電子、「N」は窒素をそれ
ぞれ示している。
【0020】次に、図示の実施形態の作用について説明
する。ファーストリング溝2が溝に溶接肉盛りされた耐
熱粉末合金で形成されており、その肉盛りされた耐熱粉
末合金が剥離することがないので、リング溝部の摩耗が
抑制できるのである。
【0021】
【発明の効果】本発明は上記のように構成されているの
で、鋳鉄製ピストンのファーストリング溝の耐熱強度が
向上し、リング溝の摩耗抑制効果が得られる。それと共
に、ファーストリング位置のさらなるハイトップ化が可
能となり、その分だけデッドボリュームが減少して、燃
費改善効果が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すピストン冠部の一部
断面側面図。
【図2】ファーストリング溝のプラズマ粉末溶接時の第
1工程を示す図。
【図3】ファーストリング溝のプラズマ粉末溶接時の第
2工程を示す図。
【図4】ファーストリング溝のプラズマ粉末溶接時の第
3工程を示す図。
【図5】本発明の別の実施形態のための装置を示す模式
図。
【図6】従来の鋳鉄製ピストンの部分断面を示す図。
【図7】従来のアルミニウムピストンの部分断面図。
【図8】従来の鋳鉄製ピストンの冠部の温度分布図。
【図9】従来のアルミニウムピストンの冠部の温度分布
図。
【符号の説明】
1・・・ピストン冠部 2・・・ファーストリング溝 4・・・耐熱粉末合金のリング溝 5・・・セカンドリング 6・・・オイルリング 7・・・オイル冷却空洞 8・・・燃焼室

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の鋳鉄製ピストンのファースト
    リング溝部が耐熱耐摩耗性合金で構成されていることを
    特徴とする内燃機関のピストンの構造。
  2. 【請求項2】 前記耐熱耐摩耗性合金がプラズマ粉末溶
    接されたステライト材である請求項1記載の内燃機関の
    ピストンの構造。
  3. 【請求項3】 前記耐熱耐摩耗性合金が真空蒸着された
    窒化クロム或は窒化チタン被膜である請求項1記載の内
    燃機関のピストンの構造。
JP16044198A 1998-06-09 1998-06-09 内燃機関のピストンの構造 Pending JPH11351388A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16044198A JPH11351388A (ja) 1998-06-09 1998-06-09 内燃機関のピストンの構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16044198A JPH11351388A (ja) 1998-06-09 1998-06-09 内燃機関のピストンの構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11351388A true JPH11351388A (ja) 1999-12-24

Family

ID=15715008

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16044198A Pending JPH11351388A (ja) 1998-06-09 1998-06-09 内燃機関のピストンの構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11351388A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009216416A (ja) * 2008-03-07 2009-09-24 Toyota Motor Corp ピストンの内部欠陥検査方法
JP2009545691A (ja) * 2005-09-03 2009-12-24 カーエス コルベンシュミット ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング リング溝の下に配置され環状に延びる半径方向の凹部を備えたピストン

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009545691A (ja) * 2005-09-03 2009-12-24 カーエス コルベンシュミット ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング リング溝の下に配置され環状に延びる半径方向の凹部を備えたピストン
JP2009216416A (ja) * 2008-03-07 2009-09-24 Toyota Motor Corp ピストンの内部欠陥検査方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6214248B1 (en) Method of forming hollow channels within a component
US11420253B2 (en) Aluminum casting design with alloy set cores for improved intermetallic bond strength
JPH044975A (ja) アルミ鋳物部品の局部強化方法
JPH11351388A (ja) 内燃機関のピストンの構造
JP4286612B2 (ja) 燃焼室構造体およびその製造方法
JPH11132465A (ja) タービン燃焼器部品用保護皮膜
JPH0577042A (ja) 鋳鉄部品の表面改質方法
JP2734674B2 (ja) 内燃機関部品の強化方法
US1441468A (en) Composite metal structure for internal-combustion engines and method of forming the same
JP2000291488A (ja) 水冷式内燃機関のシリンダブロック
JPH09317413A (ja) 接合型バルブシート
JPH0569240A (ja) デイーゼルエンジン用ピストンの中空耐摩環の形成方法
JP2775885B2 (ja) シリンダヘッド及びその製造方法
JP3419107B2 (ja) アルミ合金製シリンダヘッドの局部強化方法
JP3143111B2 (ja) 内燃機関の弁の製造方法
JP2002256963A (ja) 内燃機関用シリンダブロックの製造方法
JP3487021B2 (ja) アルミ材の局部強化方法
JPS59150016A (ja) 内燃機関用摺動部材
JP3191362B2 (ja) アルミ鋳物部品の局部強化方法
JPH0681710A (ja) アルミ製シリンダヘッドの局部強化方法
JPH0195863A (ja) 内燃機関用シリンダヘッドの製造方法
JP3164137B2 (ja) アルミニウム製シリンダヘッドの製造方法
JPH01177440A (ja) Al合金製シリンダヘッド
JPH04228857A (ja) エンジン
JPH05231539A (ja) エンジン用ピストン耐摩環