JP2733832B2 - 角型容器用台車 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、角型容器を載置して運
搬するのに使用する角型容器用台車に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】従来のこの種の角型容器用台車は、四個
の金属製直状アングル材を溶接により連結し四角台枠を
形成してその四角台枠の四隅下方にキヤスターをそれぞ
れ取付けるか、または、四個の合成樹脂製隅部材の対向
側孔内に四方の金属製直状アングル材の両端部をそれぞ
れ嵌合し、それらの重合部の通孔に挿着した鋲により固
定して四角台枠を形成し、四隅の上記隅部材の下方にキ
ヤスターをそれぞれ取付けて構成している。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】

（１） 上記従来の前者の角型容器用台車においては、

【０００４】（イ） 溶接作業が大変である。

【０００５】（ロ） 台枠の四隅の角が粗雑であるか
ら、その角で怪我をする。

【０００６】（２） 上記従来の後者の角型容器用台車
においては、

【０００７】（イ） 四個の隅部材と四個のアングル材
を一箇所づつ組立てるから、組立て難くて組立てに多く
の手間が掛る。

【０００８】（ロ） 四隅の隅部材が合成樹脂製で、隣
接する金属製アングル材は連結されていないから、隅部
の強度が弱くてこわれ易い点である。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は、加工が簡単
で、容易に組立てができ、且つ、種々の大きさの角型容
器に対応し得て堅牢であり、角型容器を確実に載置支持
して運搬することができる角型容器用台車を提供するこ
とを目的とする。

【００１０】すなわち、金属製アングル材の底片の中間
部および一端部を直角三角形に切欠ぎ（１），（２）し
て該底片の中間片（イ）および他側片（ロ）の両側部に
通孔（３）をそれぞれ穿ち、上記アングル材を切欠ぎ
（１），（２）部において切欠ぎ側へそれぞれ折曲して
四角台枠（ａ）のＬ形半片（４）を形成し、直角隅を有
する底板（５）のその直角を挟む両側辺上に倒Ｕ形立上
り片（６），（６）を設け底板（５）の両側部に通孔
（７）をそれぞれ穿つて隅金（８）を形成し、二個のＬ
形半片（４），（４）を対向させて四角枠状に配設し、
その四角枠状体の四隅においてそれぞれ、上方より隅金
（８）の両側倒Ｕ形立上り片（６），（６）をＬ形半片
（４）または（４），（４）の両側縦片に嵌合し隅金
（８）をＬ形半片（４）または（４），（４）上に載置
してＬ形半片（４）または（４），（４）の下方にキヤ
スター（ｂ）の取付台（９）を当て、ビス（１０）を隅
金（８），Ｌ形半片（４），キヤスター取付台（９）の
通孔（７），（３），（１１）に挿通し該ビス（１０）
にナツト（１２）を螺着して角型容器用台車を構成し、
加工が簡単で、容易に組立てができ、且つ、種々の大き
さの角型容器に対応し得て堅牢であり、角型容器を確実
に載置支持して運搬することができる目的を、金属製ア
ングル材の底片の二箇所に切欠ぎをして該アングル材を
折曲した二個のＬ形半片を対向させて四角枠状になし、
隅金の直角隅の両側の倒Ｕ形立上り片を上記四角枠状体
の隅部の両側縦片に嵌合してその隅金，Ｌ形半片，キヤ
スター取付台の通孔に挿着するビス・ナツトで締付け固
定することにより実現した。

【００１１】

【実施例】図面は、本発明の一実施態様を示し、その構
成を図面について説明すれば、（ａ）は角型容器用台車
の四角台枠を示し、（４）は四角台枠（ａ）のＬ形半片
で、図７に示すように、所定長さのアルミニウム製アン
グル材の底片の中間部および一端部を直角三角形に切欠
ぎ（１），（２）し、該底片の中間片（イ）および他側
片（ロ）の両側部に通孔（３）を適当間隔で二個づつそ
れぞれ穿ち、図８に示すように、上記アングル材を切欠
ぎ（１），（２）部において切欠ぎ側へそれぞれ折曲し
て形成する。

【００１２】（８）は隅金で、直角三角形の底板（５）
の直角を挟む両側辺上に上方先端部が外側へ弯曲した倒
Ｕ形立上り片（６），（６）を設け、底板（５）の両側
部に皿状凹部（１３）を適当間隔で二個づつ下方へ押出
し形成し、該皿状凹部（１３）の中央に通孔（７）を穿
つて成る。

【００１３】（ｂ）はキヤスターを示し、（９）はキヤ
スター（ｂ）の取付台、（１４）はブレーキハンドルで
ある。

【００１４】そして、図６に示すように、二個のＬ形半
片（４），（４）を対向させて四角枠状に配設し、その
四角枠状体の四隅においてそれぞれ、上方より隅金
（８）の両側倒Ｕ形立上り片（６），（６）をＬ形半片
（４）または（４），（４）の両側縦片に嵌合し隅金
（８）をＬ形半片（４）または（４），（４）の底片の
中間片（イ）および他側片（ロ）上にわたし載置してＬ
形半片（４）または（４），（４）の下方にキヤスター
（ｂ）の取付台（９）を当て、ビス（１０）を隅金
（８），Ｌ形半片（４），キヤスター取付台（９）の通
孔（７），（３），（１１）に挿通して該ビス（１０）
の先端突出部にばね座金（１５）を嵌合しナツト（１
２）を螺着して角型容器用台車を構成する。（ｃ）は台
車上に載置した角型容器である。

【００１５】隅金（８）の底板（５）は、上記直角三角
形に代えて、直角四角形，直角扇形等に形成してもよ
い。

【００１６】上記金属製アングル材の長さ、および中間
部切欠ぎ（１）の位置を所要になすと、長短所要のＬ形
半片（４）を形成し得るから、同じ隅金（８）およびキ
ヤスター（ｂ）を使用して所要の大きさおよび形状の角
型容器用台車を構成することができる。

【００１７】

【発明の効果】本発明の角型容器用台車は、下記のよう
な利点がある。

【００１８】（１） 金属製アングル材の底片の中間部
および一端部を直角三角形に切欠ぎし該アングル材を上
記二箇所の切欠ぎ部において切欠ぎ側へそれぞれ折曲し
て四角台枠のＬ形半片を形成し、二個の上記Ｌ形半片を
対向させて四角枠状に配設し、その四角枠状体の四隅に
隅金およびキヤスターをそれぞれ取付けて構成する。従
つて、

【００１９】（イ） 四角台枠が二個のＬ形半片より成
るから、加工が簡単である。

【００２０】（ロ） 四角台枠の周囲全体にわたつてＬ
形半片の縦片が位置するから、台枠の強度が大である。

【００２１】（ハ） すべての角がＬ形半片の折曲によ
つて形成されているから、隅部の強度が大である。

【００２２】（ニ） 角の危険性が無い。

【００２３】（ホ） 角の出来上りは綺麗で、外観が良
い。

【００２４】（２） 各隅部は、隅金の直角隅の両側の
倒Ｕ形立上り片をＬ形半片の両側縦片に嵌合し、その隅
金とキヤスター取付台によりＬ形半片の底片を挟持して
ビス・ナツトにより締付け固定する。従つて、

【００２５】（イ） 台枠の隅部の強度は増大する。

【００２６】（ロ） 隅金の取付けは確実堅固である。

【００２７】（ハ） 溶接が無いから、組立て作業が簡
単である。

【００２８】（３） アングル材の長さ、および中間部
切欠ぎの位置を所要になすと、長短所要のＬ形半片を形
成でき、隅金およびキヤスターを兼用で使用して所要の
大きさおよび形状の角型容器用台車を構成し得て実用上
有益である。

【００２９】（４） 簡単に構成して容易安価に製作で
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施態様を示す角型容器用台車の側
面図である。

【図２】同上平面図である。

【図３】同上底面図で、キヤスターを取除いて示す。

【図４】同上四角台枠の構成部材の分解斜面図である。

【図５】同上キヤスター取付部の拡大側断面図である。

【図６】その四角枠状体の平面図である。

【図７】同上四角台枠のＬ形半片の折曲加工前の状態の
平面図である。

【図８】同上Ｌ形半片の折曲加工後の状態の平面図であ
る。

【符号の説明】

ａ 四角台枠 ｂ キヤスター ｃ 角型容器 １ 中間部切欠ぎ ２ 一端部切欠ぎ ３ 通孔 ４ Ｌ形半片 ５ 底板 ６ 倒Ｕ形立上り片 ７ 通孔 ８ 隅金 ９ 取付台 １０ ビス １１ 通孔 １２ ナツト １３ 皿状凹部 １４ ブレーキハンドル １５ ばね座金 イ 中間片 ロ 他側片

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 金属製アングル材の底片の中間部および
   一端部を直角三角形に切欠ぎして該底片の中間片および
   他側片の両側部に通孔をそれぞれ穿ち、上記アングル材
   を上記中間および一端の切欠ぎ部において切欠ぎ側へ折
   曲して四角台枠のＬ形半片を形成し、直角隅を有する底
   板のその直角を挟む両側辺上に倒Ｕ形立上り片を設け上
   記底板の両側部に通孔をそれぞれ穿つて隅金を形成し、
   二個の上記Ｌ形半片を対向させて四角枠状に配設し、そ
   の四角枠状体の四隅においてそれぞれ、上方より上記隅
   金の両側倒Ｕ形立上り片を上記Ｌ形半片の両側縦片に嵌
   合し該隅金を上記Ｌ形半片上に載置して上記Ｌ形半片の
   下方にキヤスターの取付台を当て、ビスを上記隅金，上
   記Ｌ形半片，上記キヤスター取付台の通孔に挿通して該
   ビスにナツトを螺着したことを特徴とする角型容器用台
   車。