JP2732022B2 - 住宅フレキ配管の欠陥部修理工法 - Google Patents

住宅フレキ配管の欠陥部修理工法

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JP2732022B2
JP2732022B2 JP5301692A JP30169293A JP2732022B2 JP 2732022 B2 JP2732022 B2 JP 2732022B2 JP 5301692 A JP5301692 A JP 5301692A JP 30169293 A JP30169293 A JP 30169293A JP 2732022 B2 JP2732022 B2 JP 2732022B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、戸建住宅や鉄筋集合住
宅等の屋内で壁部や床下に露出しないように引き回して
いるガス等のフレキ配管に対し、例えば内装材の上より
打ち込まれた釘等がフレキ管に突き刺って欠陥部が生じ
ている箇所の修理工法に関する。
【0002】
【従来の技術】住宅内におけるガス器具や給湯器等の屋
内配管類は、住宅の新築時に、電気配線類と共に建物の
壁部や床下に露出しないようにフレキ管を引き回すフレ
キ配管工法が採用されており、配管されたフレキ管の表
面は内装材により仕上げされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】住宅の新築時に、内装
仕上げを完了した後で、例えば内装材の上より釘等を打
ち込むことがある。この際に、打ち込まれた釘等の先端
が、壁部内や床下に引き回しているフレキ管に誤って突
き刺り、新築後の検査で、釘が打ち込まれた箇所のフレ
キ管に漏洩欠陥部が発生していることが後で発覚するこ
とがある。
【0004】この場合に、その欠陥箇所の修理に際し、
欠陥部が発生している箇所の内装材を剥離し、壁部内や
床下に引き回しているフレキ管を取出して修理する方法
では折角仕上げした内装材を破壊し、再度、内装仕上げ
を行わなければならないという無駄が派生する。
【0005】本発明は、上述のような無駄をなくすため
に提案された住宅フレキ配管の修理工法で、欠陥部が生
じている箇所のフレキ配管を取替えることなく部分的に
修理することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明は、住宅内で壁部や床下に露出しないよう引
き回しているガス等のフレキ配管に対し、内装部材の表
面等より打ち込まれた釘等がフレキ配管に突き刺って欠
陥部が生じている筒所の修理工法において、フレキ配管
系の外部露出部分に開口部を設け、該開口部よりファイ
バスコープあるいは音波測長機等を用いて欠陥個所を確
認する工程と、確認後に開口部より樹脂供給ホースを管
内に引き込んで該樹脂供給ホース内から空気圧及びピグ
によって所要量の液状樹脂を欠陥個所の手前管内にプラ
グ状に導入する工程と、導入後に開口部より所要圧の空
気流を付加して樹脂プラグの前後に生じる圧力差により
樹脂プラグを吹き抜く工程とよりなり、吹き抜き工程時
に管壁内面を流動する樹脂の一部が欠陥部に侵入して閉
塞し且つ欠陥部周辺の管内面に樹脂膜が塗布されて管内
が開通状態となるように修理施工することを特徴とする
ものである。
【0007】
【作用】このような工法によると、住宅内のフレキ配管
は引き回し状態のまま欠陥部が生じている箇所を部分的
に修理できるから、住宅の新築時,改築時等に内装仕上
げが完了した後でフレキ管に欠陥部が発生していること
が発覚しても、内装材を剥離,破壊してフレキ管を取出
し一部を取替える必要がなくなって、内装材の剥離,フ
レキ管の取替え,内装材の再仕上げ等に伴なう無駄が省
ける。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面により説明す
る。図1は戸建住宅に適用されたフレキ配管系の1例を
示すもので、住宅1には、屋外のガスメータ2よりヘッ
ダ3を介して分岐されたガス管路となる複数本のフレキ
管4が、周知のフレキ配管工法により屋内に引き回さ
れ、その1本のフレキ管4(e)は屋外の給湯器5に接
続されているが、他のフレキ管4(a〜d)は、屋内に
設置されている複数のガスコンセントA,B,C,D,
Eに通じるように配管されている。これらのフレキ管4
(a〜d)は、屋内表面に露出しないように床下や壁部
内に引き回されているものである。
【0009】住宅の新築時または改築時等に、内装仕上
げが完了した後で、図2に示すように内装材1aの表面
より釘6等を打ち込んだ際、打ち込まれた釘6等が誤っ
て壁部内や床下に引き回されているフレキ管4に突き刺
り、新築後あるいは改築後の検査において、釘6が突き
刺った位置に漏洩欠陥部xが発生していることが発覚す
ることがある。
【0010】上記欠陥部xの修理方法として、本発明で
は、フレキ配管系の外部に露出する部分、例えばヘッダ
3の位置でこれに接続されるフレキ管4(a〜d)の一
部を分離し、その分離した接続口を修理用の開口部8と
する。
【0011】そして第1工程では、上記開口部8より、
壁部内や床下に引き回しているフレキ管4(a〜d)の
配管系に対し、例えば、ファイバスコープのような検知
器具を管内に挿入して欠陥部xが発生しているフレキ管
4(a〜d)の経路および発生箇所,開口部8より発生
箇所までの距離等を確認する。この確認方法としては、
ファイバスコープのような検知器具を管内に挿入して管
内を見る方法、あるいは開口部に音波測長機をセットし
て、発信音波と、管内より反射して戻ってくる反射音波
との関係により欠陥部xの発生位置および距離を確認す
る方法が採用される。
【0012】次いで第2工程では、確認されたフレキ管
4(a〜d)の経路に対し、図3に示すように開口部8
より、欠陥部xが発生している箇所の手前位置に所要量
の液状樹脂Gをプラグ状に導入する。ここに導入される
樹脂Gとしては、例えば10万CPS以上の延びのある
シリコン系の樹脂が望ましい。また樹脂Gの導入手段と
しては、開口部8よりホース7を管内に引き込んでホー
ス7により導入する方法、あるいは図示していないがピ
グにより所要量の樹脂Gを欠陥部xの発生箇所の手前位
置まで押して導入する方法等が採用される。
【0013】樹脂Gの導入後、第3工程では、上述の樹
脂供給ホース7を引き出し、図4に示すように開口部8
に接続されたブロア9により所要圧の空気をフレキ管の
管内に吹き込む。この空気圧により樹脂Gのプラグ前後
に圧力差が生じ、樹脂プラグGは流動性が付与されて欠
陥部xの手前位置より、管内面に所要膜厚の樹脂膜を形
成しつつ図4に示すように欠陥部xの後段へ向けて吹き
抜けを起す。この際に、管内壁に付着する樹脂Gの一部
が、管壁に突き刺った釘6に沿って欠陥部xに侵入する
ことで欠陥部xの閉塞がなされ、また欠陥部xの周辺管
内に樹脂Gの塗膜gを形成するように修理される。
【0014】上述のような修理工法では、欠陥部xが生
じているフレキ管4(a〜d)は住宅内に引き回された
状態のまま外部の開口部より修理できるから、修理に際
して内装仕上げが完了している屋内表面の内装材を剥
離,破壊しなくてもよく、内装材の剥離,再仕上げを行
う無駄が派生しない。
【0015】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、住宅の新築時、改築時などにおいて内装仕上げが完
了した後で住宅内の壁部内や床下に引き回しているフレ
キ管に漏洩欠陥部が発生していることが発覚しても、樹
脂供給ホース内から樹脂プラグを空気圧及びピグによっ
て欠陥個所手前管内に導入し、更に樹脂プラグをブロア
することによって欠陥部の周辺管内に樹脂プラグの塗膜
を形成し、確実に欠陥部を閉塞して簡単に修理すること
ができるので、内装材を剥離、破壊してフレキ管を取り
出し一部を取り替えることなく修理可能となり、欠陥部
の修理に際して、内装材の剥離、破壊やフレキ管や補記
類の取り出し、取り替えの手数を不要にでき、内装材の
再仕上げに伴う無駄な費用も省略できる等の効果が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】戸建住宅に適用されたフレキ配管の1例を示す
説明図。
【図2】フレキ管に生じた欠陥部の1例を示す縦断正面
図。
【図3】本発明による修理工法の第2工程を示す縦断側
面図。
【図4】同上の修理工法の第3工程を示す縦断側面図。
【符号の説明】
1 住宅 2 ガスメータ 3 ヘッダ 4 フレキ管 5 給湯器 6 釘 7 樹脂供給ホース 8 開口部 9 ブロア

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 住宅内で壁部や床下に露出しないよう引
    き回しているガス等のフレキ配管に対し、内装部材の表
    面等より打ち込まれた釘等がフレキ管に突き刺って欠陥
    部が生じている箇所の修理工法において、 フレキ配管系の外部露出部分に開口部を設け、該開口部
    よりファイバスコープあるいは音波測長機等の検知器具
    を用いて欠陥個所を確認する工程と、確認後に開口部よ
    樹脂供給ホースを管内に引き込んで該樹脂供給ホース
    内から空気圧及びピグによって所要量の液状樹脂を欠陥
    個所の手前管内にプラグ状に導入する工程と、導入後に
    開口部より所要圧の空気流を付加して樹脂プラグの前後
    に生じる圧力差により樹脂プラグを吹き抜く工程とより
    なり、吹き抜き工程時に管壁内面を流動する樹脂の一部
    が欠陥部に侵入して閉塞し且つ欠陥部周辺の管内面に樹
    脂膜が塗布されて管内が開通状態となるように修理施工
    することを特徴とする住宅フレキ配管の欠陥部修理工
    法。
JP5301692A 1993-12-01 1993-12-01 住宅フレキ配管の欠陥部修理工法 Expired - Fee Related JP2732022B2 (ja)

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