JP2729660B2 - 塩化ビニル樹脂組成物 - Google Patents

塩化ビニル樹脂組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、塩化ビニル樹脂組成物に関するものであ
る。詳しくは熱および光に対し安定な塩化ビニル樹脂組
成物に関する。
〔従来の技術〕
塩化ビニル樹脂は熱履歴により脱塩酸反応を起し着色
現象が顕われる。さらに劣化反応が進むと物性の低下が
見られるようになる。塩化ビニル樹脂組成物の熱安定性
が弱いと成形加工中の熱履歴により経時的に着色が進
み、成形品は「色むら」や「焼け」により著しく商品価
値を低下させる。
従来よりこれらの熱による変色劣化を防ぐために種々
の添加剤が提案され実用化されて来た。周期率表第IV族
元素のすず及び鉛化合物、第II族元素の亜鉛、カドミウ
ム、マグネシウム、カルシウム、バリウムあるいはスト
ロンチューム等のカルボン酸塩、フェノール塩が安定剤
として使用されて来た。
以上の化合物のうちカドミウム、鉛化合物は熱安定化
効果において非常に優れており、従来賞用されていた
が、その毒性が強いため使用上厳しい制限があり、他の
無毒乃至低毒性の金属、例えば亜鉛やアルカリ土類金
属、具体的にはマグネシウム、カルシウム、バリウムお
よびストロンチウム等の有機酸塩、無機塩等が代替使用
されるが熱安定化効果が、カドミウム、鉛化合物に比べ
低いために助安定剤としてエポキシ化合物、多価アルコ
ール、亜リン酸エステル、酸化防止剤、初期着色防止剤
等が併用添加され、加熱成形に耐え得る塩化ビニル樹脂
組成物を形成している。成形工程の合理化は加工条件の
厳しさを増し、従来の安定剤では、要求される熱安定性
を得るに必要な添加部数の増大は避けられず、増量によ
る成形品表面での配合剤のブリード・ブルームの現象
や、加工性への悪影響が懸念される。
〔発明が解決しようとする課題〕
かかる現状において本発明の解決しようとする課題
は、安定剤の添加量の少ない、熱安定性の優れた塩化ビ
ニル樹脂組成物を提供するものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者等は、かかる問題を鋭意検討した結果、塩化
ビニル樹脂100重量部に対して式[1]で示されるピペ
リジン化合物 0.005重量部乃至3.0重量部を添加することにより前記課
題を達成する優れた塩化ビニル樹脂組成物が得られるこ
とを見い出し本発明を完成させた。
以下本発明をより詳細に説明する。
本発明で用いられる塩化ビニル樹脂は、塩化ビニルの
単独重合体、塩化ビニルを主成分とする共重合体、これ
らの塩化ビニル重合体の相互の混合体等である。具体的
にはポリ塩化ビニル、酢酸ビニル−塩化ビニル共重合
体、エチレン−塩化ビニル共重合体、プロピレン−塩化
ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル−塩化ビニルグ
ラフト共重合体、アクリル酸エステル−塩化ビニルグラ
フト共重合体等である。
本発明で用いられるピペリジン化合物は住友化学工業
(株)製のスミソーブ TM-061である。
また本発明を説明するために比較例として用いたピペ
リジン化合物は市販品を用いたがその表示された構造式
を本発明のピペリジン化合物とともに第1表に示した。
本発明で用うる亜鉛塩はカルボン酸亜鉛であり、その
例を具体的に示す。カプロン酸亜鉛、カプリン酸亜鉛、
2−エチルヘキサン酸亜鉛、イソデカン酸亜鉛、ラウリ
ン酸亜鉛、パルミチン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、オレ
イン酸亜鉛、リシノレイン酸亜鉛、エルカ酸亜鉛、ベヘ
ニン酸亜鉛、2−エチルヘキシルフタル酸亜鉛、ベンジ
ルマロン酸亜鉛、ブチルアジピン酸亜鉛等を上げること
が出来る。これら亜鉛塩は通常塩化ビニル樹脂100重量
部に対し0.05重量部〜2重量部添加されるが、好ましく
は0.1重量部〜1重量部である。0.05重量部以下では着
色防止効果が無く2重量部以上であると「亜鉛焼け」に
よる熱安定性低下を起し易い。
本発明に用いられるアルカリ土類金属塩の金属は、具
体的にはマグネシウム、カルシウム、バリウム及びスト
ロンチュームである。それらの塩としてはカルボン酸
塩、フェノール塩及び無機塩が上げられる。カルボン酸
塩の例としてはオクチル酸、ラルリン酸、パルミチン
酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、リ
シノレイン酸等の脂肪族カルボン酸、または安息香酸、
パラターシャリーブチル安息香酸、m−トルイル酸等の
芳香族カルボン酸との塩であり、フェノール塩の例とし
てはフェノール、ジメチルフェノール、ターシャリーブ
チルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノー
ル、ジノニルフェノール等との塩が上げられる。また無
機塩の例としては過塩素酸塩、塩基性炭酸塩、塩基性ケ
イ酸塩、ハイドロタルサイト類、ゼオライト類が上げら
れる。
これらアルカリ土類金属塩は、通常塩化ビニル樹脂10
0重量部に対し0.05重量部〜5重量部添加されるが好ま
しくは0.1重量部乃至3重量部である添加量が0.05重量
部以下であると熱安定性効果が無く、5重量部以上であ
っても良いが、熱履歴による着色が大きい。
本発明に用いられるエポキシ化合物としては、オキシ
ラン酸素を構造中に持つ化合物で、窒素を含有しないも
のが好ましい。例えば動植物不飽和油脂のエポキシ化
物、不飽和脂肪酸エステルのエポキシ化物、芳香族及び
脂肪族のグリシジルエーテルあるいは不飽和脂環化合物
のエポキシ化物等である。動植物不飽和油脂のエポキシ
化物としては、エポキシ化亜麻仁油等であり、不飽和脂
肪酸エステルのエポキシ化物としては、エポキシ化ステ
アリン酸オクチルエステル、エポキシ化ステアリン酸ブ
チルエステル等である。芳香族のグリシジルエーテルと
しては、フェノール、p−第三級ブチルフェノール、o
−フェニルフェノール、レゾルシン、クレゾールノボラ
ック、ビスフェノールA、ビスフェノールF等のフェノ
ール化合物のグリシジルエーテルである。脂肪族のグリ
シジルエーテルとしてはジエチレングリコール、ジプロ
ピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタン
ジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペン
タエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ソルビタ
ン、マンニット等のポリオールのグリシジルエーテルで
ある。不飽和脂環化合物のエポキシ化物の例としては3,
4−エポキシヘキサヒドロフタル酸ジステアリル、3,4−
エポキシヘキサヒドロフタル酸ジ2−エチルヘキシル、
3,4−エポキシヘキサヒドロフタル酸ビス(9′,10′−
エポキシオクタデシル)、3,4−エポキシシクロヘキシ
ルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレ
ート、エチレングリコールビス(3,4−エポキシシクロ
ヘキサカルボキシレート)、リモネン−ジオキサイド等
が上げられる。エポキシ化合物は通常1種又は2種以上
の混合物を塩化ビニル樹脂100重量部に対して0.5重量部
〜10重量部添加される。0.5重量部未満の場合には添加
した効果が発揮されず10重量部を超えても特に効果はな
い。
本発明に用いられる有機亜リン酸エステルの例として
は、トリフェニルホスファイト、トリスノニルフェニル
ホスファイト、ジフェニルデシルホスファイト、トリデ
シルホスファイト、トリス(2−エチルヘキシル)ホス
ファイト、トリブチルホスファイト、トリス(ジノニル
フェニル)ホスファイト、ジステアリルペンタエリスリ
トールジホスファイト、4,4′−イソプロピリデンジフ
ェニルテトラアルキル(C12〜C15)ホスファイト等があ
り、添加量の範囲は通常塩化ビニル樹脂100重量部に対
し、0.01重量部〜5重量部で、好ましくは0.05重量部〜
2重量部である。0.01重量部以下では熱安定性効果が無
く、5重量部以上であると成形品表面への吐出が見られ
ることがある。
本発明に係る塩化ビニル樹脂組成物は、その使用目的
に応じた量の可塑剤、高級脂肪酸及びそのエステル、あ
るいは金属塩を含む滑剤、防曇剤、高分子改質剤、高分
子加工助剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、粘
着防止剤、難燃剤、帯電防止剤、着色剤等が併用され
る。
本発明で用うる可塑剤は、一般にジブチルフタレー
ト、ジオクチルフタレート、ジ−n−オクチルフタレー
ト、ジトリデシルフタレート、ジ(炭素数10〜13アルキ
ル)フタレートなどのフタル酸系可塑剤、ジ−2−エチ
ルヘキシルアジペート、ジイソオクチルアジペート、ジ
−n−オクチルアジペート、ジイソノニルアジペート、
ジトリデシルアジペート等のアジピン酸系可塑剤、又ア
ルキレングリコールとアジピン酸とのエステル等のポリ
エステル系可塑剤である。
本発明において、さらに2次可塑剤として塩素化パラ
フィン、リン酸エステル系可塑剤、あるいはアゼライン
酸系可塑剤を使用することもできる。これらの可塑剤
は、適量添加されるが、一般に塩化ビニル樹脂100重量
部に対し、5〜200重量部添加される。
〔実施例〕
本発明の優れたる効果について実施例をもって説明す
るが、本発明は以下に示す実施例によって限定されるも
のではない。
実施例1. ポリ塩化ビニル樹脂(住友化学工業(株)製:スミリ
ット SX-11FA)100重量部、ジオクチルフタレート40重
量部、第2表に示す安定剤を配合した組成物を170℃の
テストロールにて5分間加熱混練し、厚さ0.2mmのフィ
ルムを作製した。
このフィルムを細片とした試験管に入れ、グリセリン
を湿らせたコンゴーレッド試験紙を脱脂綿で保持し蓋を
し、185℃に加熱したオイルバスに漬し脱塩酸によるコ
ンゴーレッド試験紙が青変を開始するまでの時間を測定
した。
(JIS K-6723に示された方法に準じた) このフィルムのギアオーブン中での熱による着色性を
評価し、その結果を第2表に示した。
第2表〜第7表の評価の欄の記号は着色の程度を示
す。その順位は次のとおりである。
実施例2. ポリ塩化ビニル樹脂(三井東圧化学(株)製:ビニク
ロン 2000M)100重量部、ジオクチルフタレート30重量
部、エポキシ化大豆油2重量部に第3表に示す安定剤を
配合した組成物を実施例1と同じ方法で評価し、その結
果を第3表に示した。
実施例3. 塩化ビニル樹脂(日本ゼオン(株)製:ゼオン 103E
P)100重量部、ジオクチルフタレート30重量部、ジノニ
ルアジペート10重量部、エポキシ化亜麻仁油2重量部に
第4表に示す安定剤を配合した組成物を実施例1と同じ
方法で評価し第4表にその結果を示した。
実施例4. ポリ塩化ビニル樹脂(住友化学工業(株)製:スミリ
ット SX-11FA)100重量部、ジオクチルフタレート40重
量部ステアリン酸亜鉛0.4重量部、ステアリン酸バリウ
ム0.6重量部、エポキシ化大豆油2重量部に第5表に示
す安定剤を配合した組成物を170℃のテストロールにて
5分間加熱混練し、厚さ0.2mmのフィルムを作製した。
実施例1と同じ方法で評価し第5表にその結果を示し
た。
実施例5. ポリ塩化ビニル樹脂(住友化学工業(株)製:スミリ
ット SX11FA)100重量部、ジオクチルフタレート20重
量部、エポキシ化大豆油2重量部、ステアリン酸亜鉛0.
4重量部、ステアリン酸バリウム0.6重量部に第6表に示
す安定剤を配合した組成物を170℃のテストロールにて
5分間加熱混練し、厚さ0.2mmのフィルムを作製した。
実施例1と同じ方法で評価し、その結果を第6表に示し
た。
実施例6. ポリ塩化ビニル樹脂(住友化学工業(株)製:スミリ
ット SX-11FA)100重量部、ジオクチルフタレート40重
量部に第7表に示す安定剤を配合した組成物を実施例1
と同じ方法で評価し、第7表にその結果を示した。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩化ビニル樹脂100重量部に式[1]で示
    されるピペリジン化合物を0.005重量部乃至3.0重量部を
    添加することを特徴とする塩化ビニル樹脂組成物
  2. 【請求項2】塩化ビニル樹脂に亜鉛塩、アルカリ土類金
    属塩、エポキシ化合物および有機亜リン酸エステルより
    選ばれた1種および2種以上を含有する特許請求の範囲
    第1項記載の塩化ビニル樹脂組成物。
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