JP2728981B2 - 倣式溶接機 - Google Patents

倣式溶接機

Info

Publication number
JP2728981B2
JP2728981B2 JP3016292A JP1629291A JP2728981B2 JP 2728981 B2 JP2728981 B2 JP 2728981B2 JP 3016292 A JP3016292 A JP 3016292A JP 1629291 A JP1629291 A JP 1629291A JP 2728981 B2 JP2728981 B2 JP 2728981B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
welding
guide bar
carriage
guide
roller
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP3016292A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04258378A (ja
Inventor
田 達 郎 和
崎 しん哉 木
本 忠 坂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NITSUTETSU YOSETSU KOGYO KK
Original Assignee
NITSUTETSU YOSETSU KOGYO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NITSUTETSU YOSETSU KOGYO KK filed Critical NITSUTETSU YOSETSU KOGYO KK
Priority to JP3016292A priority Critical patent/JP2728981B2/ja
Publication of JPH04258378A publication Critical patent/JPH04258378A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2728981B2 publication Critical patent/JP2728981B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Butt Welding And Welding Of Specific Article (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動倣い溶接機に関
し、特に、溶接トーチを支持しガイドバーに移動自在に
装着されたキャリッジを備えて、キャリッジを駆動する
ことにより溶接トーチを溶接線に倣わせる自動倣い溶接
機に関する。
【0002】
【従来の技術】水平面に対して傾斜したガイドバーに、
滑降自在に溶接棒ホルダを装着したスライダーを嵌挿
し、溶接棒の先端を溶接線に当てて、溶接棒ホルダの重
力による滑降で自動的に溶接線に沿った溶接を行う、自
動倣い溶接方法が知られている(例えば実公昭46-35221
号公報)。この溶接方法では、溶接材に先端が当った溶
接棒とガイドバーが溶接棒ホルダを支え、溶接の進行に
よる溶接棒の消耗に従って溶接棒ホルダがガイドバーに
沿って降下する。この溶接方法は、溶接機の構造が非常
に簡単で、しかもオペレータの作業が単純であるという
特徴がある。
【0003】一方、溶接トーチホルダを溶接線に対して
直交する方向に駆動する機構と、溶接トーチホルダを搭
載した台車を溶接線と平行な方向に駆動する機構など、
少なくとも2軸方向の駆動系を備えて、台車を自走させ
かつ溶接トーチを溶接線に倣わせる、いわゆるロボット
溶接機がある(例えば特公昭51-23389号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述の重力滑降を利用
する自動倣いでは、溶接棒ホルダに加わる重力の、溶接
棒方向の分力を溶接棒が支えるので、溶接棒が細くてあ
るいは長くてたわみ易い場合には、溶接の進行に対して
溶接棒ホルダの滑降量が大きくなって溶接品質が乱れ易
くしかも所要部の溶接を終了するまでに溶接棒ホルダが
滑降終端に達してしまうという問題、ならびに、溶接開
始前は溶接棒の温度が低いので溶接棒のたわみが小さい
が、溶接を開始すると溶接電流によるジュール熱で溶接
棒が自己発熱(棒焼け)して急激にたわみ、上述の問題
が更に大きくなるという問題がある。したがって、あま
り細い溶接棒を用いることができず、この面から小脚長
のすみ肉溶接にこの溶接法は適用できない。また、溶接
棒をあまり長くできない(通常55cm以内)ので、棒継ぎ
回数が多くなり、溶接作業能率が低下する。棒継ぎによ
りビード継ぎが現われ、そこは形状が大きくなるので、
グラインダ整形が必要となるなど、後処理作業が多くな
る。また、ガイドバーに、滑降自在に溶接棒ホルダを装
着したスライダーを嵌挿するのでガイドバーが長くなる
場合には特にスライダーの取り付け,取り外しが煩わし
い。
【0005】上述のロボット溶接機は、機構が複雑であ
り溶接機の形状が大きくなるので、その運搬や運転操作
が大変である。また溶接機の価格が高い。更に、溶接ス
タート部およびエンド部に溶接残しを生じるので、後処
理作業も必要である。
【0006】本発明は、棒継ぎ頻度を低くしえて、かつ
比較的に構造が簡単で取扱いが容易な、しかも比較的に
低価格で製造できる自動倣い溶接機を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の倣式溶接機は、
ガイドバー(10);ガイドバー(10)に、それが延びる方向
に移動自在に、およびガイドバー(10)を中心に回転自在
に装着されたキャリッジ(16);キャリッジ(16)をガイド
バー(10)に対し、その長手方向と垂直な方向に着脱自在
とする結合手段(58,63a,63b,64,65,80);キャリッジ(1
6)をガイドバー(10)の、それが延びる方向に駆動する駆
動手段(112);ガイドバー(10)と交叉する方向に延び、
キャリッジ(16)に、該方向に移動自在に装着された脚部
材(82);および、脚部材(82)の下端部に装着された倣い
部材(104)および溶接トーチ(100);を備える。
【0008】なお、カッコ内の記号は、図面を参照して
後述する実施例の対応要素を示す。
【0009】
【作用】これによれば、キャリッジ(16)がガイドバー(1
0)の延びる方向に移動自在であり、かつガイドバー(10)
を中心に回転自在であり、更に、脚部材(82)がキャリッ
ジ(16)に対してガイドバー(10)と交叉する方向に移動自
在であって脚部材(82)の下端部に倣いローラ(104)と溶
接トーチ(100)が装着されているので、倣いローラ(104)
を溶接対象材(107,108)のうちの水平材(107)と垂直材(1
08)の両者に2点(A,B)で接触し、倣いローラ(104)が
水平材(107)と垂直材(108)が交わる溶接線に倣うように
強制される。溶接ワイヤあるいは溶接棒はキャリッジ(1
6)を支える必要がなく、従来の溶接棒の太さや長さなら
びに棒焼けなどに関連する各種問題はすべで解決する。
【0010】従ってガイドバー(10)が溶接線に対して多
少平行からずれても、又は溶接線に凸凹があっても倣い
ローラ(104)は溶接線からはずれることはなく安定した
溶接が可能となる。
【0011】また溶接ワイヤは溶接トーチ(100)に給送
されるので、可能な溶接長は溶接ワイヤによらず、ガイ
ドバー(10)の長さによって規定される。ガイドバー(10)
と溶接線までの距離は、上述したように脚部材(82)がキ
ャリッジ(16)に対して移動自在であるので多少距離がず
れても倣いローラ(104)は溶接線からはずれることはな
くガイドバー(10)上に継ぎ目を作っても問題ないので、
ガイドバー(10)に別のガイドバーを継ぎたしたり、又は
伸縮自在のガイドバー(10)とすることができるので、1
回の溶接長を格段に長くできる。
【0012】また、結合手段(58,63a,63b,64,65,80)に
よりキャリッジ(16)をガイドバー(10)に対し、その長手
方向に垂直な方向に着脱自在としているので、ガイドバ
ー(10)に対してキャリッジ(16)を容易に装着できる。
【0013】更に、駆動手段(112)は、いわば一軸の駆
動機構であるので、機構要素の付加は少なく、溶接機構
造は比較的に簡単でありその運搬および使用操作も比較
的に簡単となり、溶接機の価格も比較的に安くできる。
【0014】本発明の他の目的および特徴は、図面を参
照した以下の実施例の説明より明らかになろう。
【0015】
【実施例】図1に、本発明の一実施例の外観を示す。ガ
イドバー10の両端にはそれぞれ支持脚12および14
が固着されており、支持脚12および14の高さを調整
することにより、ガイドバー10の高さおよび水平面に
対する傾きを調整することができる。第1図は、水平面
に対しガイドバー10を平行にした状態を示している。
このガイドバー10にガイド枠18が結合されている。
ガイド枠18にはキャリッジ16が固着されている。キ
ャリッジ16には、ガイドバー10と交叉する方向に、
脚棒82が上下動自在に支持されている。
【0016】図2および図3に、キャリッジ16の内部
を示す。キャリッジ16には、ガイドバー10に平行
(キャリッジ16の左右方向)に4個のピン20,2
3,26および29と、キャリッジ16の側面16a,
16bの横方向(キャリッジ16の前後方向)に平行
に、かつ側面16a,16b内に4個のピン32,3
4,36および38が装着されている。ピン20には、
2個のガイドローラ21,22が装着されており、ガイ
ドローラ21,22が脚棒82に当接している。ピン2
3には、2個のガイドローラ24,25が装着されてお
り、ガイドローラ24,25が脚棒82に当接してい
る。ピン32には、1個のガイドローラ33が装着され
ており、ガイドローラ33が脚棒82に当接している。
ピン34には、1個のガイドローラ35が装着されてお
り、ガイドローラ35が脚棒82に当接している。な
お、ガイドローラ33,35は、側面16a,16bに
穴埋めされているので図3に示すようにガイドローラ3
3,35の一部が側面16a,16bから露出してい
る。これらのガイドローラ21,22,24,25,3
3および35が、それらの間で脚棒82をキャリッジ1
6の上部で挾んでいる。
【0017】同様に、ピン26には、2個のガイドロー
ラ27,28が、ピン29には、2個のガイドローラ3
0,31が、ピン36には、1個のガイドローラ37
が、およびピン38には、1個のガイドローラ39がそ
れぞれ装着されており、これらのガイドローラ27,2
8,30,31,37および39が、脚棒82に当接し
それらの間で脚棒82をキャリッジ16の下部で挾んで
いる。
【0018】図3に示すように、6個で一対のガイドロ
ーラ21,22,24,25,33および35が脚棒8
2をキャリッジ16の上部で支持し、かつ同様に6個で
一対のガイドローラ27,28,30,31,37およ
び39が脚棒82をキャリッジ16の下部で支持してい
るので、脚棒82はキャリッジ16に対して、その左右
方向および前後方向には実質上移動せず、キャリッジ1
6に対して、その上下方向に自由に移動しうる。
【0019】図4に、ガイド枠18をキャリッジ16よ
り外した状態を示す。ガイド枠18の内部には3動のピ
ン40,46,50が固着されている。ピン46はベア
リングを介してガイド枠18に回転自在に装置されてい
る。ピン40にはベアリングを介してつば付ローラ42
が装着されており、このつば付ローラ42に歯車44が
固着されている。ピン46には歯車48が固着されてお
り、この歯車48が歯車44に噛み合っている。ピン5
0にはベアリングを介してつば付ローラ52が装着され
ており、このつば付ローラ52に歯車54が固着され歯
車48に噛み合っている。歯車44と歯車54の歯数が
等しいので、歯車44と歯車54は同じ速度で回転す
る。
【0020】ピン56は回動アーム58を貫通してお
り、回動アーム58はピン56を中心に回動可能であ
る。回動アーム58にはピン60が固着されており、こ
のピン60に、ベアリングを介してつば付ローラ62が
装着されている。
【0021】つば付ローラ42および52の小径胴周面
とつば付ローラ62の小径胴周面の間にガイドバー10
が位置している。つば付ローラ42および52の小径胴
周面、すなわちガイドバー10が当る面は、ガイドバー
10との滑りをなくすためにゴム被覆層であるが、つば
付ローラ62の小径胴周面は金属面である。
【0022】回動アーム58には、スプリングフック6
3bを固着した狭持レバー64が固着されている。スプ
リングフック63bに一方が掛けられたガイドバー狭持
用スプリング65の他方はガイド枠18の側面に装着さ
れたスプリングフック63aに掛けられている。
【0023】図5に、回動アーム58,狭持レバー64
およびスプリングフック63bの固着の様子を示す。狭
持レバー64には、ねじの切られた軸64Aおよび軸6
4Bが一体固着されている。この軸64Aとナット68
により狭持レバー64とスプリングフック63bは締付
けられる。なお、66は軸受,67はワッシャである。
また、回動アーム58の自由端のU形の開口には上部に
軸受穴を有するピン69が差し込まれナット74により
ピン69は回動アーム58に締付けられている。72は
軸受,73は止めナットである。このピン69の軸受穴
に軸64Bが貫通しておりナット71により狭持レバー
64と回動アーム58は締付けられる。70はワッシャ
である。これにより回動アーム58,狭持レバー64お
よびスプリングフック63bの3者は一体化する。
【0024】よってガイドバー狭持用スプリング65の
張力によって回動アーム58の自由端が図4で上方に押
され、回動アーム58が図4で反時計方向に回転し、つ
ば付ローラ62がガイドバー10に当接しガイドバー1
0をつば付ローラ42,52に向けて押しガイドバー1
0がつば付ローラ42,52にも当接する。このときの
圧接力(摩擦力)はガイドバー10に対してはつば付ロ
ーラ42,52が滑らず、またモータ112に通電した
ときにはつば付ローラ42,52がガイドバー10に対
してスリップすることがなく圧接力によるモータ負荷が
過大にならない程度に調整される。これによりガイド枠
18がガイドバー10の左又は右に送られる。
【0025】また、図4においてピン46には減速機
(図示しない)の出力軸109が結合されており、減速
機の入力軸に直流モータ112の回転軸が結合されてい
るので、直流モータ112が正回転するとピン46およ
びそれに固着された歯車48が図4で反時計方向に回転
し、これにより歯車44および54が時計方向に回転し
て、ガイド枠18に、つば付ローラ42,52により図
4で右移動駆動力が作用し、適切な圧接力がガイドバー
10に与えられていると、つば付ローラ42,52とガ
イドバー10の間の摩擦力により、ガイド枠18がガイ
ドバー10に対して右移動され、これによりガイド枠1
8に固着されたキャリッジ16も同時に右駆動される。
【0026】従って、直流モータ112を正回転させる
と、モータ112の回転速度に比例した速度で脚棒82
を支持するキャリッジ16が該速度に比例した速度でガ
イドバー10に対して相対的に右移動し、これにより脚
棒82の下部の倣いローラ104が、溶接対象の水平材
107と、それに仮溶接されたウェブ108の間のすみ
肉溶接部の溶接線に沿って、図1の左方向から右方向に
回転しつつ移動する。なお、減速機には手動クラッチ
(図示しない)が装備されておりレバー操作により減速
機の入力軸に対する直流モータ112の回転軸の結合を
断にすることができる。
【0027】また直流モータ112が逆回転するとガイ
ド枠18がガイドバー10に対して左移動され、これに
よりガイド枠18に固着され脚棒82を支持するキャリ
ッジ16も同時に左駆動され、これにより脚棒82の下
部の倣いローラ104が、すみ肉溶接部の溶接線に沿っ
て、図1の右方向から左方向に回転しつつ移動する。直
流モータ112が停止すると、減速機およびモータ11
2が大きな負荷になって減速機が歯車48を停止拘束す
るブレーキもしくはストッパとして作用するので、ガイ
ド枠18はガイドバー10に対して左方向にも、右方向
にも移動し得ない。これは、例えばガイドバー10が水
平面に対して平行の状態でなくともガイド枠18はガイ
ドバー10に対して移動しない。
【0028】図6に、脚棒82の側面を示す。脚棒82
の下端には、コの字形のトーチガイド枠84および車輪
脚102が固着され、この車輪脚102に倣いローラ1
04が回転自在に装着されている。トーチガイド枠84
には2本のガイドバー88および90が固着されてお
り、かつ一本のねじ棒92が回転自在に結合されてい
る。ガイドバー88および90は、トーチホルダ86
の、コの字形ガイド枠84に進入した突片(図示しな
い)に開けられた2つの穴のそれぞれを貫通しており、
ねじ棒92は該突片の雌ねじ穴に螺合している。ねじ棒
92にはつまみ94が固着されている。つまみ94を矢
印A5方向に廻すことにより、ガイド枠84(脚棒8
2)に対してトーチホルダ86が図6の紙面の垂直方向
に移動する。
【0029】また、トーチホルダ86にはねじ棒(図示
しない)が貫通しており、貫通したねじ部にそれぞれ蝶
ナット(図示しない)が螺合している。これらの蝶ナッ
トの締め付けで、トーチホルダ86に対して溶接トーチ
100を上下位置に調整しうる。
【0030】なお、溶接トーチ100は溶接方向に対し
て倣いローラ104の前方又は後方のいづれでも採用で
きるが倣いローラ104の形態,機構により倣いローラ
104への溶接スパッタの被着を防止するため倣接ロー
ラ104の後方に溶接トーチ100を設置するのが好ま
しい。
【0031】また、トーチガイド枠84には、上部に押
ローラ80が固着されたレバー押金具81およびトーチ
ガイド枠84に対して直角にロックスプリング83を貫
通するピン85が固着されている。ピン85の先端には
ピン85に対して回転自在にロック金具87が装着され
ている。しかし、ロックスプリング83の一端はトーチ
ガイド枠84に、他端はロック金具87にそれぞれ固定
されているのでロックスプリング83の張力に逆らう力
でピン85に対してロック金具87を回転させることは
可能であるが、該力を取り除くとロック金具87はロッ
クスプリング83の張力により元の位置(図6の位置)
に戻る。
【0032】脚棒82は前述したようにキャリッジ16
に対して上下方向に移動しうるので、脚棒82を引き上
げると押ローラ80が狭持レバー64に当接し、これに
よりガイドバー10に当接していた回動アーム58がガ
イドバー10から離れる。
【0033】再度図5を参照する。すなわち、押ローラ
80が矢印A1方向に移動して狭持レバー64に当接す
ると、狭持レバー64は当接点を支点として矢印A2方
向に回転する。この回転により、狭持レバー64の軸6
4Bに固着された回動アーム58はピン56を中心に矢
印A4方向に回動するので、回動アーム58はガイドバ
ー10から離れる。このとき、狭持レバー64の軸64
Aに固着されたスプリングフック63bは矢印A3方向
に移動するためガイドバー狭持スプリング65の張力は
増すが、図6においてロック金具87の先端がキャリッ
ジ16に固着されたロック棒89によりロックされるの
で回動アーム58はガイドバー10から離れたままの状
態で保持される。従って、ガイドバー10をガイド枠1
8から容易に、横方向(図6の紙面に概略垂直方向)に
取り外し,あるいは組み込むことができる。なお、所望
の位置に組み込んだ後は、ロックされているロック金具
87の先端をたたく等してロック棒89から外せばガイ
ドバー狭持スプリング65の張力により回動アーム58
は、ガイドバー10に圧接する。
【0034】これにより、ガイドバー10を中心にガイ
ド枠18を所定の回転方向で支持しうる。ガイド枠18
には上述したように脚棒82を支持したキャリッジ16
が固着されており、脚棒82の下部には倣いローラ10
4が装着されているので、図7に示すように倣いローラ
104を溶接対象の水平材107と、それに仮溶接され
たウェブ108に対して2点(A,B)で十分機械的に
接するような角度(水平材107から角度θ,ウェブ1
08から角度δ,0<θ<90,δ=90−θ)で傾斜させるこ
とができる。これによって倣いローラ104を水平材1
07と、それに仮溶接されたウェブ108の間のすみ肉
溶接部の溶接線に沿わせることができる。好ましくは、
キャリッジ16等に加わる重力の、脚棒82方向の分力
を2点(A,B)が均等に支える角度(θ=δ=45)にす
ると溶接線に対し倣いローラ104がより安定する。
【0035】また、前述したように倣いローラ104お
よびトーチ100を下部に装着する脚棒82がキャリッ
ジ16に対して、その上下方向に自由に移動しうるの
で、例えばガイドバー10が溶接線に対して平行な状態
から多少ずれた場合、あるいは溶接線に凹凸がある場合
でも倣いローラ104は常に溶接線に沿って押し付けら
れる。
【0036】また本実施例では、図8に示すように溶接
線に対する倣いローラ104の角度を2〜5度とした。
【0037】再度図1を参照する。キャリッジ16には
操作盤114が固着されており、この操作盤114に、
電源スイッチ(図示しない),溶接速度指定用の調整つ
まみを有するボリューム130,テストスタートスイッ
チ132,溶接スタートスイッチ134およびストップ
スイッチ116が装着されている。
【0038】操作盤114内部に、直流モータ112を
ボリューム130が指定する速度で正回転付勢する直流
モータ112用のドライバ,シールドガス供給バルブ,
バルブドライバ,溶接電源,ワイヤ送供給モータ用のド
ライバ,溶接スタートスイッチ134が一度オンになっ
てからストップスイッチ116が開になるまでバルブド
ライバおよびモータドライバ(前述の2組)にバルブ開
およびモータ付勢を指示しかつ溶接電源をオンにし、テ
ストスタートスイッチ132が一度オンになってからス
トップスイッチ116が開になるまではモータ112用
のドライバのみにモータ付勢を指示する溶接制御回路等
が収納されている。
【0039】溶接トーチ100には、吊り下げ台126
に装着されたワイヤスプール124よりワイヤ送給装置
122を介して溶接ワイヤ(ソリッドワイヤ又はフラッ
クス入りワイヤ)が供給され、かつ、操作盤114の内
部のシールドガス供給バルブを通してシールドガス(C
2)が供給される。なお、118は電気コード,12
0はワイヤおよびシールドガスを案内するチューブであ
る。
【0040】ストップスイッチ116は、常閉スイッチ
でありその最先端のボタンが押されると閉から開にな
る。このスイッチ116は、その開閉を示す信号を発生
する、上述の溶接制御回路に接続された信号接点と、溶
接電源,モータ112用のドライバ,ワイヤ送給モータ
用のドライバおよびバルブドライバへの電力線に介挿さ
れた電力接点とを有し、その最先端のボタンが押される
と信号接点が閉から開になりこれに応答して溶接制御回
路が、バルブドライバおよびモータドライバ(前述の2
組)にバルブ閉およびモータ付勢停止を指示しかつ溶接
制御回路の動作に無関係に電力線を電源(118)から
遮断する。
【0041】ガイドバー10には、キャリッジ16が移
動するときストップスイッチ116の最先端のボタンが
当るフランジを有するストライカ127が、ガイドバー
10に対してそれが延びる方向にスライド自在に装着さ
れている。ストライカ127にねじ込まれている図示し
ないねじを緩めることにより、ストライカ127をガイ
ドバー10に対してスライドしうる。ねじを締め付ける
ことによりストライカ127がガイドバー10に固定さ
れる。
【0042】以上に説明した実施例の溶接機を使用する
ときには、溶接対象の水平材107あるいは床面上に、
図1に示すように支持脚12,14を置いて倣いローラ
104を、水平材107とそれに板付けされたウェブ1
08の間のすみに当て、手動クラッチを断にして、溶接
トーチ100を溶接終点まで移動させる。そこでストラ
イカ127の位置を、ストップスイッチ116のボタン
を最も深く押す位置に位置決めする。ストライカ127
の位置調整を実質上省略するときには、ストップスイッ
チ116のボタンが最も深く押されるまでキャリッジ1
6を移動させ、ボタンが最も深く押された状態で支持脚
12,14を移動させて溶接トーチ100をすみ肉溶接
の終点に位置決めする。
【0043】次に、キャリッジ16をガイドバー10に
対して回転自在となる位置まで脚棒82を引き上げて、
図7に示したように倣いローラ104の2点(A,B)
が水平面107およびウェブ108に十分接する角度θ
になるような位置で脚棒82を押し下げてキャリッジ1
6を設定する。
【0044】そして、キャリッジ16をガイドバー10
に沿って移動させ溶接トーチ100をすみ肉溶接の始点
に動かす。このとき倣いローラ104が水平材107と
ウェブ108の間のすみからずれると支持脚14をウェ
ブ108側にずらす。溶接トーチ100をすみ肉溶接の
始点に置くと手動クラッチを戻す。これにより倣いロー
ラ104が移動せず、溶接トーチ100がすみ肉溶接の
始点にある。なお、この状態で倣いローラ104の溶接
倣い軌跡,溶接終点および又は溶接速度を事前に確認す
るときには、作業者はテストスタートスイッチ134を
一度閉にする。するとモータ112が、ボリューム13
0が指定する速度で正回転し、この速度に比例した速度
でキャリッジ16がガイドバー10に沿って移動し、倣
いローラ104が水平材107とウェブ108のすみに
沿って移動する。ストップスイッチ116がストライカ
127に当ると、そこでモータ112が停止する。そこ
で作業者は、手動クラッチを断にしてキャリッジ16を
溶接開始位置まで移動させ、そして手動クラッチを元に
戻す。
【0045】以上の操作で、作業者は溶接機の位置決め
および自動倣い動作の確認を行うことができる。
【0046】作業者が上述のように溶接機を溶接開始位
置に設定し、溶接スタ−トスイッチ132を一度閉にす
ると、溶接が開始され倣いローラ104が溶接対象の水
平材107とウェブ108の間のすみに沿って、ボリュ
ーム130で設定された速度で移動しすみ肉溶接を行
う。溶接トーチ100が溶接終点に達するとストップス
イッチ116がストライカ127に当って溶接が停止す
る。
【0047】溶接が終了すると、作業者は脚棒82を引
き上げる。これによりガイドバー10から回動アーム5
8が離れるので下部に溶接トーチ100を有する脚棒8
2をガイドバー10からその横方向にわずかな力を加え
ることにより取り外すことができ、その後片手に支持脚
12,14を備えるガイドバー10、もう一方の手に溶
接トーチ100を有する脚棒82をもって簡単(ハンデ
ィ)に持ち運びできる。次の作業場所で、再度作業を行
う場合にはガイドバー10から回動アーム58は離れた
状態でロックされているのでガイドバー10を作業位置
に設置した後に脚棒82をガイドバー10に対してその
横方向から組み込み、所望の位置でロックされているロ
ック金具87の先端をたたいてロック棒89から外すこ
とにより簡単に脚棒82をガイドバー10に装着しう
る。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、ガイドバー(10),キャ
リッジ(16)および脚部材(82)によって、倣いローラ(10
4)を溶接対象材(107,108)のうちの水平材(107)と垂直材
(108)の両者に2点(A,B)で接触し、倣いローラ(104)
が水平材(107)と垂直材(108)が交わる溶接線に倣うよう
に強制される。
【0049】これにより、接ワイヤあるいは溶接棒はキ
ャリッジ(16)を支える必要がなく、従来の溶接棒の太さ
や長さならびに棒焼けなどに関連する各種問題はすべで
解決する。また、1回の溶接長を格段に長くできる。
【0050】また、結合手段(58,63a,63b,64,65,80)に
よりキャリッジ(16)をガイドバー(10)に対し、その長手
方向に垂直な方向に着脱自在としているので、ガイドバ
ー(10)に対してキャリッジ(16)を容易に装着できる。
【0051】更に、駆動手段(112)は、いわば一軸の駆
動機構であるので、機構要素の付加は少なく、溶接機構
造は比較的に簡単でありその運搬および使用操作も比較
的に簡単となり、溶接機の価格も比較的に安くできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例の外観を示す斜視図であ
る。
【図2】 図1に示すキャリッジ16と脚棒82との関
係を示す拡大斜視図である。
【図3】 図2の拡大側面図である。
【図4】 図1に示すガイド枠18の構造を示す拡大斜
視図である。
【図5】 図4に示す回動アーム58,狭持レバー64
およびスプリングフック63bとの結合関係を示す拡大
斜視図である。
【図6】 図1に示すキャリッジ16,倣いローラ10
4等の拡大正面図である。
【図7】 図1に示すキャリッジ16,倣いローラ10
4等の拡大側面図である。
【図8】 図1に示す倣いローラ104の、溶接線に対
する角度の関係を示す平面図である。
【符号の説明】
10:ガイドバー(ガイドバー) 12,14:支持脚 16:キャリッジ(キャリッジ) 18:ガイド枠 20,23,26,29,32,34,36,38:ピン 21,22,24,25,27,28,30,31,33,35,37,39:ガイドローラ 40:ピン 42:つば付ロー
ラ 44:歯車 46:ピン 48:歯車 50:ピン 52:つば付ローラ 54:歯車 56:ピン 58:回動アーム 60:ピン 62:つば付ロー
ラ 63a,63b:スプリングフック 64:狭持レバー 65:ガイドバー狭持用スプリング 66,72:軸受 67,70:ワッシャ 68,71,74:ナッ
ト 69:ピン 73:止めナット 80:押ローラ (58,63a,63b,6
4,65,80:結合手段) 81:レバー押金具 82:脚棒(脚部
材) 83:ロックスプリング 84:ガイド枠 85:ピン 86:トーチホル
ダ 87:ロック金具 88,90:ピン 92:ねじ棒 94:つまみ 100:溶接トーチ(溶接トーチ) 102:車輪脚 104:倣いローラ(倣い部材) 107:水平材 108:ウェブ 112:モータ(駆動
手段) 114:操作盤 116:ストップス
イッチ 118:電気コード 120:チューブ 122:ワイヤ送給装置 124:ワイヤスプ
ール 126:吊下げ台 127:ストライカ 130:ボリューム 134:溶接スター
トスイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂 本 忠 千葉県習志野市東習志野7丁目6番1号 日鐵溶接工業株式会社 機器事業部 内 (56)参考文献 特開 平4−123874(JP,A) 特開 昭62−240164(JP,A) 特開 平3−146272(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガイドバー; 該ガイドバ−に、それが延びる方向に移動自在に、およ
    びガイドバーを中心に回転自在に装着されたキャリッ
    ジ; 該キャリッジを前記ガイドバーに対し、その長手方向と
    垂直な方向に着脱自在とする結合手段; 前記キャリッジを前記ガイドバーの、それが延びる方向
    に駆動する駆動手段; 前記ガイドバーと交叉する方向に延び、前記キャリッジ
    に、該方向に移動自在に装着された脚部材;および、 該脚部材の下端部に装着された倣い部材および溶接トー
    チ; を備える倣式溶接機。
JP3016292A 1991-02-07 1991-02-07 倣式溶接機 Expired - Lifetime JP2728981B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3016292A JP2728981B2 (ja) 1991-02-07 1991-02-07 倣式溶接機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3016292A JP2728981B2 (ja) 1991-02-07 1991-02-07 倣式溶接機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04258378A JPH04258378A (ja) 1992-09-14
JP2728981B2 true JP2728981B2 (ja) 1998-03-18

Family

ID=11912472

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3016292A Expired - Lifetime JP2728981B2 (ja) 1991-02-07 1991-02-07 倣式溶接機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2728981B2 (ja)

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62240164A (ja) * 1986-04-14 1987-10-20 Mitsuboshi Seisakusho:Kk 隅肉溶接装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04258378A (ja) 1992-09-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR20150116678A (ko) 볼밸브 하우징용 자동 육성 용접장치
US3653116A (en) Method and apparatus for forming centrifugal fan housings
JP2728981B2 (ja) 倣式溶接機
US1539383A (en) Welding machine
JP2697950B2 (ja) 倣式溶接機
JP3817070B2 (ja) 管用自動溶接装置
JP2820537B2 (ja) 停止・再開変位機構を有する金属ストリップを管状に形成するための装置
CA1116474A (en) Method and apparatus for removing camber from strip
US3843866A (en) Automatic fillet and butt welding apparatus
US3325625A (en) Apparatus for welding stiffeners to fabricated i-beams
US3654425A (en) Automatic welding apparatus with path follower
JPH03146272A (ja) 滑降倣式溶接機
KR20150057668A (ko) 용접부 예열장치
JPS596256B2 (ja) ガラス板自動切断装置
CN116690085B (zh) 一种固化炉链板焊接定位工装
JPS592945Y2 (ja) ヘリ継手の自動溶接装置
JPH0542377A (ja) 非消耗ノズル式2電極エレクトロスラグ溶接方法
JPH0347956B2 (ja)
JP2751412B2 (ja) 管内面溶接装置
JPS5925590Y2 (ja) 自走式多目的自動溶接機
JPS6161903B2 (ja)
JPS62134178A (ja) 自動溶接装置
JPS6210751B2 (ja)
JP2000141046A (ja) アーク溶接装置
JP2540042Y2 (ja) シ−ト溶着機の溶着部調節装置

Legal Events

Date Code Title Description
A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Effective date: 20040202

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090206

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 6

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100206

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 7

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110206

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120206

Year of fee payment: 8

EXPY Cancellation because of completion of term