JP2728775B2 - エレベータの群管理制御装置 - Google Patents

エレベータの群管理制御装置

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JP2728775B2
JP2728775B2 JP2260482A JP26048290A JP2728775B2 JP 2728775 B2 JP2728775 B2 JP 2728775B2 JP 2260482 A JP2260482 A JP 2260482A JP 26048290 A JP26048290 A JP 26048290A JP 2728775 B2 JP2728775 B2 JP 2728775B2
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【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は、複数階床間に複数のエレベータを稼動させ
る場合に用いられるエレベータの群管理制御装置に関す
る。
(従来の技術) 近時のエレベータシステムでは、並設された複数台の
エレベータの運転効率向上及びエレベータ利用者へのサ
ービス向上を図るため、各階床の乗り場呼びに対して応
答するエレベータを、マイクロコンピュータを用い合理
的且つ速かに割当てることが行なわれている。
すなわち、乗り場呼びが発生すると、群管理制御装置
は、複数のエレベータのうちからその乗り場呼びに対し
てサービスする最適なエレベータを選択して割当て、他
のエレベータにはその乗り場呼びに応答させないように
している。
そして、エレベータ乗り場においては、割当てられた
エレベータの入口付近に設置された割当て表示ランプが
点灯し、さらにエレベータが到着する直前になると、チ
ャイムの鳴動と共に、このランプが点滅するようになっ
ている。
また、このようなエレベータシステムでは、最近のマ
イクロコンピュータの発達に伴い、各エレベータが乗り
場呼びに応答した場合のかご呼び登録データ、あるいは
乗降荷重データ等についての測定がリアルタイムにて行
なわれ、各階床間の交通流れの把握が行なわれている。
そして、群管理制御装置では、このようにして把握し
た交通流れから、乗り場呼び発生時以降の交通需要を予
測し、この予測に基いて上記したエレベータの割当てを
行なっている。
第5図は、このようなエレベータの群管理制御装置を
示す概略構成図である。
すなわち、各階床の乗り場の呼び釦1a1…1anには乗り
場呼び入出力制御部21a…2anが接続されており、これら
入出力制御部2a1…2anは低速伝送路3を介して群管理制
御部4に接続されている。
群管理制御部4は、この低速伝送路3を介して各エレ
ベータに設置された単体制御部5a1…5an及び監視室内に
設置された監視盤6に接続されており、また、群管理制
御部4と単体制御部5a1…5anとは高速伝送路7によって
も接続されている。
次に、第5図の動作について説明する。いま、例えば
n階の乗り場にて利用者が呼び釦1anを押したとする
と、乗り場呼び入出力制御部2anは群管理制御部4に呼
び信号を送出する。群管理制御部4は、この呼び信号に
入力されると、各エレベータの現在位置の検出により予
測未応答時間(予測到着時間に呼び経過時間を加えたも
の)を演算し、この演算結果に基いて、所定の評価を行
ない最適のエレベータをn階の乗り場呼びに割当てる。
そして、例えば最適のエレベータが単体制御部5a1
係るエレベータ(1号機とする)であったとすると、群
管理制御部4は単体制御部5a1に割当指令信号を送出す
る。この信号に基いて、1号機のエレベータの入口扉付
近に設置された割当て表示ランプ(図示せず)を点灯さ
せる。この割当て表示ランプの点灯により、n階で待っ
ている利用者は、複数の入口扉のうち、1号機のエレベ
ータの入口扉の前で待機していればよいことがわかる。
ところで、特定階床に食堂が設置されているビルで
は、昼休みの前半などの特別な時間帯に、この特定階床
に向けての交通需要が極端に上昇する。そのため、この
ような時間帯では、通常の時間帯に比べて、より良好な
輸送高率が要求される。ここで、良好な輸送効率が行な
われる場合とは、特定階床へ向うエレベータが、特定階
床へ着くまでに割当てられた各階床の乗り場呼びに対
し、満員のためにこれらの各階床をそのまま通過するよ
うなことがなく各階床でのサービスが均等化されてお
り、しかも、特定階床へ到着した時点では満員かほぼそ
れに近い状態となる場合等のことをいう。
従来のエレベータの群管理制御装置では、このように
良好な輸送効率を確保するため、各階床の乗り場呼びに
対してエレベータを割当てる場合に、前記の予測未応答
時間と共に、エレベータが停止する階における荷重につ
いても予測するようにし、割当てたエレベータが満員の
ため、停止すべき階をそのまま通過するような事態が極
力生じないようにしている。つまり、基本的には稼動す
る各エレベータに対し、利用者ができるだけ均等に乗車
した状態となるように割当て制御が行なわれていた。
上記のように、各階床の乗り場呼びが発生した場合、
これらの乗り場から乗車する利用者の数についても予測
して、エレベータの割当てが行なわれているが、前記特
定階に向けての交通需要が極端に上昇しているピーク時
には、呼び1つあたりの乗り場待ち客が1人でなく多い
ため、例えば第6図に示されるように1,階2階床
にて呼びが発生し、各階床の予測荷重が16人であると
し、かご積載荷重が2人であるとした場合、階床は
満員通過とならなく、かつ他の号機(1,2号機)は予測
到着時間が長くしかも3号機以外に割当てると3号機は
16人を乗せ食堂階に来ることになり、輸送力上好ましく
ないため相対的評価により3号機に割当てられるケース
が発生する。
1,の各階床での乗り場待ち客は、予測と一致し
た16人であったとすると、階では、16人が乗車でき
るが階では8人しか乗車することができず、各階床
でのサービス均一化という観点からは好ましくない状態
となる。
(発明が解決しようとする課題) このように、荷重の予測を考慮して割当てを行なった
としても上述のように各階床での乗り場待ち客が多い際
には、エレベータに乗車人数制限をしない限り、一般的
に特定階より遠方の階床が有利,近方の階床が不利とな
る傾向がある。乗車人数制限を行なえば均等化は実現で
きるが、利用者の使い勝手の立場から考えると現実的に
は困難である。本発明は、上記事情に鑑みてなされたも
のであり、利用者の目的階床が特定階床に集中した場合
に輸送効率を保持しつつ、しかも各階床のサービスが均
等化となることが可能なエレベータの群管理制御装置を
提供することを目的とする。
〔発明の構成〕
(課題を解決するための手段) 本発明は上記課題を解決するための手段として、複数
階床間に複数のエレベータを稼動させ、利用者による各
階床からの乗り場呼びに対し、前記複数のエレベータの
うちいずれかを割当てて応答させるようにしたエレベー
タの群管理制御装置において、前記エレベータの稼動状
況を検出する稼動状況検出手段と、前記稼動状況検出手
段の検出結果に基いて、前記利用者の目的階床が特定階
床に集中した状態にあるか否かを判別する集中状態判別
手段と、前記集中状態判別手段が集中した状態にあると
判別した場合に、利用者に対するサービス水準が低下し
た状態となる階床を検出するサービス低下階床検出手段
と、前記サービス低下階床検出手段にて検出されたサー
ビス低下階床に割当てられたエレベータを前記特定階床
と逆方向運行時に前記サービス低下階床に応答させるエ
レベータ応答手段とを備えた特徴としている。
(作用) 稼動状況検出手段は各エレベータの稼動状況の検出を
行なうが、この検出に基いて、集中状態判別手段は利用
者の目的階床が特定階床に集中した状態にあるか否かを
判別する。
そして、集中した状態と判別された場合、サービス低
下階床検出手段は、割当て呼びの中で利用者に対するサ
ービス水準が低下した状態となる階床を選出する。エレ
ベータ応答手段は、前記サービス水準低下階床に割当て
られたエレベータに対して、特定階床と逆方向運行時
に、前記サービス低下階床に応答させる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を第1図乃至第4図に基き説明
する。
第1図は本実施例の要部の構成を示すブロック図であ
る。群管理制御部4内には稼動状況検出部8が設けられ
ており、この稼動状況検出部8は低速伝送路3及び高速
伝送路7を介して、単体制御部5a1〜5am(但し、単体制
御部5a1以外は図示を略す。)内の単体制御回路5b1〜5
bmから各エレベータに関する稼動状況(例えば、各エレ
ベータ内のかご呼び登録の内容等)を検出するようにな
っている。
稼動状況検出部8で検出された検出信号は、集中状態
判別部9、サービス低下階床検出部10に送出されるよう
になっている。
応答エレベータ割当て部11は、高速伝送路7を介して
単体制御回路5b1〜5bmとの間で信号の入出力を行なえる
ようになっており、さらに、低速伝送路3を介して第5
図に示した乗り場呼び入出力制御部2a1〜2bn及び監視盤
6との間で信号の入出力を行なえるようになっている。
次に、第1図の動作を第3図及び第4図のフローチャ
ートに基いて説明する。
動作の概略は、第2図に示されるように、特定階を出
発時に、1,2,階を既に割当てられている状態
(第2図(a))からサービス低下階床の検出を受けた
階への逆方向応答を行なうケースを示すものであ
る。
まず、稼動状況検出部8は単体制御回路5b1〜5bm等か
ら各エレベータの稼動状況即ち交通需要を検出する。集
中状態判別部9は、この検出に基いて、各階床の利用者
の目的階床が食堂階などの特定階床に一定レベル以上集
中した状態にあるか否かを判別する。この場合の判別条
件としては、各階床の乗り場呼び方向及びかご呼び登録
に関し、特定階についてのものが一定割合以上であり、
且つ、特定階床での到着平均降車荷重が例えば70%を超
えること等の条件が考えられる。
そして、集中状態判別部9が集中した状態であること
を判別すると、本発明による特殊オペレーションを実行
する。
まず第1にサービス低下階床検出部10はサービス低下
階床の抽出を行なう。サービス低下階床の判別条件とし
ては、前回の応答時に積み残しを生じた、乗り場呼びの
継続時間が所定値以上である等の条件が考えられる。
応答エレベータ割当て部11は、前記サービス低下階床
により、逆方向応答指令を行ない単体制御回路5b1とと
もにサービス低下階床逆方向応答機能をはたす。
第2図(a)の状態により、サービス低下階床割当を
有する号機が特定階出発のタイミングにてサービス低下
階床に対して逆方向応答指令を行なう。具体的には、
階の既割当て階床に対して、逆方向(上昇方向)時
に、階の下降方向呼びに対して応答を行なう指令を
与える。
単体制御部5a1は、第4図フローチャートに従い応答
エレベータ割当て部11による逆方向応答指令に対応した
オペレーションを実行する。
第2図(b)の状態により、階に対しては逆方向
時すなわち上昇方向選択時に減速を行なう。この際下降
方向の階呼びを消去するとともに下降方向ランタン
をフリッカーすることにより逆方向到着報知を実行す
る。階乗客乗り込み後、かご出発タイミングにて方
向選択を決定する。階の乗車にて、かご積載荷重が
満員となり、かつ、かご進行方向(上昇方向)にかご内
行先呼び(かご呼び)がなければかご進行方向(上昇方
向)の方向選択は不要であるため第2図(d)の状態に
示されるように特定階方向に方向選択が行なわれる。こ
れに対して、前記以外のケースにおいては、第2図
(c)の状態に示されるように、かご進行方向(上昇方
向)に方向選択を保持し、かご内行先呼び階あるいは、
階に向かって応答を行なう。
この際階乗り場乗客にとっては、第2図(b)の
状態の際ホールランタンフリッカーにより特定方向の誘
導報知を行なっているため音声あるいは表示により“一
旦上昇を行なう”旨のかご内案内報知を行ない、
乗り場乗客に対して混乱を防ぐ気配り報知を行なう。
以上が第2図で概説した本実施例の詳細な説明である
が、複数のエレベータについて、このような群管理制御
を行なうこととすれば、昼食時間帯の前半などの特別な
時間において、食堂階などの特定階床に利用者を運ぶ場
合に、各階床のサービスを均等化することができるとと
もに食堂階への輸送効率を増加させることができる。
なお、上記実施例では、第2図に示すように階1
階床をサービス低下階として逆方向応答する例を示した
がサービス低下階を複数設定する場合も同様に実施する
ことができる。
また、集中状態判別部9及びサービス低下階床検出部
10も前記本実施例に限ることなく本発明の主旨にそう範
囲内にて限定するものではない。
〔発明の効果〕
以上のように、本発明によれば、稼動状況検出手段に
よるエレベータの稼動状況の検出に基づき、集中状態判
別手段が特定階床に利用者の行先が集中しているか否か
を判別し、集中している場合には、サービス低下階床検
出手段がサービス水準が低下している階床を選択し、サ
ービス低下階床に割当てられたエレベータを特定階床と
逆方向運行時に応答させることによりサービス水準が低
下している階床に対して優先的に乗車させることが可能
となり各階床ごとのサービス均等化をはかることができ
る。しかもサービス水準が低下している階床に応答後、
満員でなければ他の割当て階床にも、サービス低下階床
応答後に応答することができるため輸送効率も合わせて
向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例の要部を示すブロック構成図、
第2図は第1図の動作の概略を説明するための説明図、
第3図及び第4図は第1図の動作を説明するためのフロ
ーチャート、第5図は従来例を説明するためのブロック
図、第6図は従来例の動作の概略を説明するための説明
図である。 8……稼動状況検出部、9……集中状態判別部、 10……サービス低下階床検出部、 11……応答エレベータ割当て部。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数階床間に複数のエレベータを稼動さ
    せ、利用者による各階床からの乗り場呼びに対し、前記
    複数のエレベータのうちいずれかを割当てて応答させる
    ようにしたエレベータの群管理制御装置において、 前記エレベータの稼動状況を検出する稼動状況検出手段
    と、 前記稼動状況検出手段の検出結果に基いて、前記利用者
    の目的階床が特定階床に集中した状態にあるか否かを判
    別する集中状態判別手段と、 前記集中状態判別手段が集中した状態にあると判別した
    場合に、 利用者に対するサービス水準が低下した状態となる階床
    を検出するサービス低下階床検出手段と、 前記サービス低下階床検出手段にて検出されたサービス
    低下階床に割当てられたエレベータを前記特定階床と逆
    方向運行時に前記サービス低下階床に応答させるエレベ
    ータ応答手段とを備えたことを特徴とするエレベータの
    群管理制御装置。
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